JP5882116B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に関し、特に室外機に使用されている送風機(ファン)の異常検出に好適なものである。
送風機の異常を検出するようにした従来技術としては、特開2010−65594号公報(特許文献1)に記載のものなどがある。この特許文献1のものでは、電動送風機から発生する振動及び騒音の少なくとも1つを検出する検出装置と、この検出装置で検出された振動及び騒音の少なくとも1つの周波数成分を、正常な電動送風機に特有な周波数成分と比較することで、電動送風機の故障検知及び故障モード判定を実行するようにしている。
特開2010−65594号公報
上記特許文献1のものには、電動送風機の振動や騒音を検出してその異常(故障)を判定するようにしている。しかし、この特許文献1に記載の故障診断装置を空気調和機の故障診断(送風装置の異常判定)に適用した場合、空気調和機の送風装置が正常に運転されているにもかかわらず、前記空気調和機に衝撃等の瞬間的な外乱が作用した場合には、送風装置が異常であると誤判定が為されてしまう恐れがある。
例えば、空調機の運転中に、突風や地震、または保守・点検時の作業等によって衝撃や振動が発生した場合、電動送風機に異常が無い場合であっても、故障が発生したと判定されてしまう場合がある。
また、特許文献1に記載の故障診断装置における周波数分析は、処理能力の低い安価なマイコン(マイクロコンピュータ)等で実行するには困難な場合があり、このような故障診断装置を大量生産品である空気調和機に採用するにはコスト的な問題がある。
本発明の目的は、送風装置の異常についての誤判定を回避しつつ前記送風装置の異常を検出可能な空気調和機を得ることにある。
上記目的を達成するため本発明は、筐体と、この筐体に設けられた送風装置と、この送風装置の振動を検知する振動検知手段と、該振動検知手段からの出力に基づいて前記送風装置を制御する制御装置とを備え、前記送風装置は、ファンと、このファンを駆動するモータと、該モータを支持する支持板を有する空気調和機において、前記制御装置は、前記振動検知手段からの出力が、予め設定されている第1の判定値より大きく、この第1の判定値より大きい出力状態が、予め設定されている第1の設定時間よりも長い時間継続する場合に、前記送風装置に異常があると判定すると共に、予め設定されている前記第1の判定値より大きい値の第2の判定値と、予め設定されている前記第1の設定時間よりも短い第2の設定時間を設定し、前記振動検知手段からの出力が、前記第2の判定値よりも大きく、この第2の判定値より大きい出力状態が前記第2の設定時間よりも長いかどうかを比較して前記送風装置の異常判定を行う判定Iを実施し、前記振動検知手段からの出力が、前記第2の判定値よりも小さい場合には、前記出力が前記第1の判定値よりも大きい出力状態が前記第1の設定時間よりも長いかどうかを比較して前記送風装置の異常判定を行う判定IIを実施することを特徴とする。
本発明によれば、送風装置の異常についての誤判定を回避しつつ前記送風装置の異常を検出可能な空気調和機を得ることができる。
本発明の空気調和機の実施例1を示す縦断面図で、図2のI−I線矢視方向から見た図である。 図1に示す空気調和機の側断面図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 図1に示す空気調和機の斜視図である。 図1に示す空気調和機のプロペラファンが破損した場合の筐体の振動のようす説明する概略斜視図である。 本発明の実施例1を説明するフローチャートである。 本発明の実施例2を説明するフローチャートである。 本発明の実施例3を説明するフローチャートである。
以下、本発明の空気調和機の具体的実施例を、図面に基づいて説明する。なお、各図において同一符号を付した部分は同一部分を示している。
図1〜図6により、本発明の空気調和機の実施例1を説明する。本実施例においては、空気調和機として、上吹出しタイプの室外機に本発明を適用した例を説明する。
図1〜図4は、本実施例1における空気調和機(室外機)の構成を示すもので、図1は縦断面図(図2のI−I線矢視方向から見た図)、図2は図1の側断面図、図3は図1のIII−III線矢視断面図、図4は斜視図である。
これら図1〜図4において、1は空気調和機で、この空気調和機1の筐体2内の上部には、送風装置10が設けられている。前記送風装置10は、ファン(本実施例ではプロペラファン)100、該ファン100を駆動するモータ(ファンモータ)101、及びこのモータ101を支持する支持板102などで構成されている。前記筐体2は、上面カバー201、側面カバー202、底板203、脚部204、正面側上部に設けられた正面カバー205、正面側下部に取り外し自在に設けられ筐体2内に設置されている機器類のメンテナンス等を可能にしたサービスカバー206、正面ステー207、及び背面フレーム208(図3参照)などにより構成されている。前記上面カバー201には上方に開口する吹出口200が形成されている。
301は熱交換器で、略コの字状や略U字状に構成され、前記筐体の背面から両側面の前記側面カバー202の部分まで配置されている。前記送風装置10のファン100が回転されることにより、前記熱交換器301の外側から外気が吸込まれ、前記熱交換器301で熱交換器の管内を通過する冷媒と熱交換された後、この吸い込まれた空気は筐体2上部の吹出口200から上方へ吹き出されるように構成されている。
前記熱交換器301は前記底板203上に配置されている。また、この底板203上には、圧縮機300、アキュームレータ303、レシーバ304などの冷凍サイクル部品が設置されている。前記底板203の下面には、前記脚部204が固定され、更に前記脚部204の下面側には、前記筐体2を固定するための固定用のアンカ穴(図示せず)が形成されており、このアンカ穴を利用して、現地の基礎部や架台等に空気調和機を固定することができるように構成されている。
筐体の正面側に設けられている前記サービスカバー206の内側には、電気品等を収納する電気品箱302が設置されている。また、図3に示すように、前記筐体2の上面側から見ると、筐体両側の前記側面カバー202の部分から背面にかけてのみ前記熱交換器301が配置されている。これは、前記圧縮機300や前記電気品箱301などへのサービス性(保守、点検)の観点から、正面側には熱交換器301を設けず、広く開口できるようにするためである。また、正面側の前記サービスカバー206は脱着可能な構成としており、このサービスカバーを取り外すことにより、正面側から容易にメンテナンスができるようにしている。
従って、図4に示すように、筐体2の左右方向(長手方向)は、正面カバー205、サービスカバー206、及び正面ステー207(図1,図3参照)などの構成部材により面で支持され、左右方向には揺れにくい構成となっている。これに対し、前記筐体2の前後方向(短手方向)は、図3,図4に示すように、熱交換器301が配置されているため開口面となっており、このため筐体2は前後方向(短手方向)には揺れやすい構造となっている。
前記送風装置10は、前述したように、ファン100、モータ101及び支持板102などで構成されており、また前記支持板102は、筐体2の正面側(前記正面ステー207側)から背面側(背面の熱交換器301と前記上面カバー201との間)にかけて前後方向(短手方向)に設置されている。本実施例においては、この支持板102の側面中央付近に、振動センサ(振動検知手段)103を設けるようにしている。この振動センサ103として、本実施例では、加速度センサを用いている。
前記ファン100は、一般に、製造時にバランス調整を実施しているので、該ファン100が正常に回転している限りは、空気調和機の振動は異常を感じないレベルに小さい状態にある。しかし、何らかの理由によって、前記ファン100が破損したり或いは変形するという異常が発生した場合、その異常の程度に応じてバランスが崩れるため、そのまま回転を続けると、アンバランス力が回転軸に対し遠心方向に発生する。つまり、破損したファン100が回転し続けることによって、アンバランス力は回転軸まわりに径方向に作用し、振動の原因となる。
次に、前記ファン100のアンバランスによる振動により、前記筐体2が振動する(揺れる)様子を図5により説明する。前記筐体2は、前述したように、短手方向(前後方向)に揺れやすい構成であるため、図に点線で示すように、筐体2の短手方向の振動が顕著に増大し易くなる。従って、本実施例においては、前記振動センサ103による振動の検出方向を、筐体2の短手方向としており、このようにすることにより、前記ファン100が破損した際の振動を感度よく検出することができる。
一方、屋外に設置される空気調和機としての室外機は、突風や地震等の外乱を受け易く、これらの外乱によっても、前記筐体2は短手方向に振動してしまう。このため、前記ファン100のアンバランスによる振動か、或いは突風や地震等の外乱による振動かを、前記振動センサ103による振動検出だけでは判断できない。従って、空気調和機の送風装置10が正常に運転されているにもかかわらず、外乱による振動のために、送風装置10が異常であるとの誤判定を招き易い。
そこで、本実施例では、前記振動センサ103からの出力の継続時間も用いて、送風機の異常判定を行うようにしている。以下、本実施例における送風機の異常判定について、図6により詳細に説明する。なお、図6に示す異常判定は、前記電気品箱302などに設けられたマイコン(マイクロコンピュータ)などで構成された制御装置により行われる。
図6は、本発明に係る空気調和機の実施例1を説明するフローチャートである。
図に示すように、空気調和機1の運転が開始されると、ステップS1に移り、送風装置10の異常(破損)判定が実行される。このステップS1では、前記振動センサ(本実施例では加速度センサ)103で検出された振動(加速度)の出力(大きさ)と、前記制御装置の記憶装置などに予め記憶されている第1の判定値とを比較する。この比較の結果、振動の出力が前記第1の判定値よりも小さい(no)の場合には送風機に異常は発生していないと判断して、制御時間経過後、再び前記ステップS1を実行することを繰り返す。
前記ステップS1での判定で、振動センサ103からの振動の出力が前記第1の判定値よりも大きい(yes)の場合には、送風装置10に異常が発生している可能性があるのでステップS2に移り、振動センサ103からの出力が前記第1の判定値より大きい状態が、前記制御装置の記憶装置などに予め記憶されている第1の設定時間よりも長いか否かを判定する。ステップS2の判定において、振動センサ103からの出力が前記第1の判定値より大きい状態での継続時間が前記第1の設定時間以下の場合(noの場合)には、突風や地震等の一時的な外乱により空気調和機が振動しているものと予想されるので、制御時間経過後、再び前記ステップS1を実行することを繰り返す。
前記ステップS2での判定で、振動センサ103からの振動の出力が前記第1の判定値よりも大きい状態が前記第1の設定時間よりも長い時間継続している場合(yesの場合)にはステップS3に移り、送風装置10に異常が発生していると判定する。この異常判定が為された場合、前記空気調和機の制御装置により、前記送風装置10を停止させるか、或いは空気調和機1全体を停止させ、好ましくはモニタなどに異常表示をする。または、送風装置10に異常が発生していることを表示或いはアラームを発生することで、オペレータなどにより空気調和機1を停止させるようにしても良い。
上述した本実施例1によれば、空気調和機の運転中に、突風や地震等の一時的な外乱により空気調和機が振動した場合には、瞬間的に前記振動センサ(加速度センサ)103の出力が大きくなるものの、継続時間が短いため、誤って送風機を異常と誤判定することを防止できる。
なお、前記振動センサ103としては、一軸或いは三軸方向の振動を検出可能な一軸或いは三軸の加速度センサを用いると良い。一軸センサを用いる場合には、送風装置10の異常により筐体が振動し易い方向(本実施例では短手方向)の振動を検出できる位置に設置する必要がある。三軸センサを用いる場合には、前後、左右、上下の振動を検出することができるので、検出したい振動の方向の加速度センサの出力を用いるようにすれば良い。
また、本実施例における振動センサとして、加速度センサが好ましいが、振動を検出できるもの(振動検知手段)であればこれに限られるものではない。
上述した本実施例によれば、空気調和機の送風装置に異常がないにもかかわらず異常と判定してしまうことを回避でき、前記送風装置に真の異常が発生した場合にのみ、高精度で異常検出が可能となる。例えば、空気調和機の送風装置の正常運転中に、突風等によって空気調和機が瞬間的に大きく振動しても、誤判定せずに、正常運転を継続することができる。
このように本実施例によれば、送風装置の破損のみを確実に検知することが可能となり、また特許文献1に記載のもののように、周波数分析して正常な送風機の周波数成分と比較するものではなく、振動の大きさと継続時間により異常判断するので、安価なマイコンを使用した異常判定が可能であり、空気調和機を安価に製作することもできる。
本発明の空気調和機の実施例2を図7により説明する。図7は、本発明の実施例2を説明するフローチャートであり、上記図6と同一符号を付した部分は相当するステップを示している。なお、上記図1〜図5に示す構成などはこの実施例2でも同じである。
本実施例2は、前記ファン100が短時間のうちに大きなダメージなどを受けたような場合に有効な実施例である。前記ファン100が回転中に、何らかの理由によって瞬間的に大きな破損になり易いような状況(ファンのアンバランス力が極大化して振動が非常に大きくなっているような状況)になった場合でも、上記実施例1のものでは、図6に示したように、第1の判定値を超える振動が第1の設定時間を超えたことを条件に異常判定を行う。このため、前記判定継続時間(第1の設定時間)を長く設定してしまうと、極大化したアンバランス力によって、前記支持板102や、前記振動検知手段101と前記支持板102との結合部等に、大きな力が長い時間(第1の設定時間)作用することになる。従って、最悪の場合、前記支持板や前記結合部等が破損することも考えられ、前記送風装置10が脱落して、空気調和機1としての機能を果たせなくなる可能性がある。
そこで、本実施例2では、図7のフローチャートに示すフローでの異常判定をするように構成している。即ち、運転が開始されると、まずステップS4に示す判定Iを実施する。このステップS4では、上記実施例1で示した第1の判定値より大きな第2の判定値を設定している。この第2判定値は、短時間のうちに大きな破損に至ってしまうような大きな振動値に設定されている。
そして、このステップS4で前記振動センサ103からの出力が前記第2判定値よりも大であると判定(yesの判定)された場合、前記送風装置10に大きな異常が発生している可能性があるのでステップS5に移り、振動センサ103からの出力が前記第2の判定値より大きい状態が、第2の設定時間よりも長いか否かを判定する。この第2の設定時間は、上記実施例1における第1の判定時間よりも短い時間に設定されており、前記第2判定値で設定された振動より大きな振動が継続する場合には短時間で異常判定するようにしている。
前記ステップS5の判定で、振動センサ103からの振動の出力が前記第2の判定値よりも大きい状態が前記第2の設定時間よりも長い時間継続している場合(yesの場合)にはステップS6に移り、送風装置10に大きな異常(例えば、前記ファン100に大きな破損)が発生していると判定する。この異常判定が為された場合、実施例1と同様に、空気調和機の制御手段により、前記送風装置10を停止させたり、或いは空気調和機1全体を停止させ、好ましくはモニタなどにこの判定Iに基づく異常表示をする。
上記ステップS5の判定において、振動センサ103からの出力が前記第2の判定値より大きい状態での継続時間が前記第2の設定時間以下の場合(noの場合)には、突風や地震等の一時的な外乱により空気調和機が大きく振動したものと予想されるので、制御時間経過後、再び前記ステップS4を実行することを繰り返す。
一方、上記ステップS4の判定において、前記振動センサ103からの出力が前記第2判定値以下であると判定(noの判定)された場合には、前記送風装置10に大きな異常は発生していないと考えられるので、この場合にはステップS1に移り、判定IIを実施する。この判定IIは前記図6に示した実施例1での異常判定のフローと同様である。
即ち、ステップS1で、前記振動センサ103で検出された振動の出力と、予め記憶されている第1の判定値とを比較し、振動の出力が前記第1の判定値よりも小さい(no)の場合には送風機に異常は発生していないと判断して、制御時間経過後、再び前記ステップS4を実行することを繰り返す。
前記ステップS1での判定で、振動センサ103からの出力が前記第1判定値よりも大きい(yes)の場合には、送風装置10に異常が発生している可能性があるのでステップS2に移り、振動センサ103からの出力が前記第1の判定値より大きい状態が、予め設定された第1の設定時間よりも長いか否かを判定する。ステップS2の判定において、前記第1の判定値より大きな振動の継続時間が前記第1の設定時間以下の場合(noの場合)には、一時的な外乱による振動と予想されるので、制御時間経過後、再び前記ステップS4を実行することを繰り返す。
前記ステップS2での判定で、前記第1の判定値より大きな振動の継続時間が前記第1の設定時間よりも長い時間継続している場合(yesの場合)にはステップS3に移り、送風装置10に異常が発生していると判定する。
この実施例2によれば、前記ファン100が大きなダメージなどを受けて、短時間のうちに大きな破損に至るのを防止できる。従って、前記支持板102や、前記振動検知手段101と前記支持板102との結合部等に、大きな力が長い時間作用することで、前記支持板102や前記結合部等が破損することを防止することができ、前記送風装置10が脱落して、空気調和機1としての機能を果たせなくなるような事態になることを未然に回避することができる。
なお、本実施例においても、前記第2の判定値や前記第2の設定時間は、前記第1の判定値や前記第1の設定時間と同様に、前記電気品箱302などに設けられた制御装置(マイコン)の記憶装置などに予め記憶するように構成されている。
本発明の空気調和機の実施例3を図8により説明する。図8は、本発明の実施例3を説明するフローチャートであり、上記図6や図7と同一符号を付した部分は相当するステップを示している。なお、上記図1〜図5に示す構成などはこの実施例3でも同じである。
この実施例3は、上記図7に示した実施例2における判定Iや判定IIを実施する前に、前記ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分を抽出するフィルタ処理を実施し、これにより精度の良い判別を行うことができるようにしたものである。
前述した実施例のものでは、前記振動センサ103として加速度センサを使用していることから、高い周波数の振動が大きな出力として検出され易いという特徴がある。即ち、加速度センサを用いる場合、加速度センサは振動のエネルギを検出するセンサであるため、高周波数の振動ほど出力値が大きくなり易い。
このため、検出すべき振動は、前記ファン100のアンバランスによる振動であるのにもかかわらず、このファン100の振動の周波数よりも高い周波数の振動が、前記振動センサ103からの大きな出力値として検出されてしまうことがある。従って、前記ファン100には異常が発生していない場合でも、異常が発生したと誤判定してしまう場合がある。
前記の高い周波数の振動としては、例えば、空気調和機本体の微小な高周波振動(圧縮機の軸受振動等)、局所的な空気抵抗による前記ファン100の圧力変動による高周波振動(ファン100の羽根枚数の整数倍の周波数成分(流体振動))等が挙げられる。また、電気的なノイズや,電磁気的要因による振動(電磁振動等)も周波数が高い。これらの振動やノイズは、周波数が高いので大きな振動として検出され易い。
従って、これらの高周波振動や電気的なノイズが前記振動センサ103により大きな出力値として検出され、誤判定を引き起こす可能性がある。
そこで、前記ファン100の回転数と同期する成分の周波数を抽出して判定値と比較すれば、ファンの割れなどによる送風装置の異常をより確実に検出することができ、誤判定を防止することができる。
本実施例3では、図8に示すように、判定I(ステップS4)や判定II(ステップS1)を実施する前に、フィルタ処理を実施して、前記ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分を抽出するようにしたものである。以下、この図8により詳細に説明する。
運転が開始されると、本実施例では、まずステップS7に示すフィルタ処理を実施する。このフィルタ処理は、前記ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分を抽出する(送風装置の回転周期と同期する周波数成分を主として抽出する)ものである。そのフィルタ処理は、前記振動センサ103からの出力を周波数分析して、ファン100の回転周波数成分を抽出することで可能である。この処理方法の場合、処理能力の比較的高いマイコンを使用する必要がある。
一方、前記フィルタ処理は、例えば抵抗器とコンデンサを組合わせたアナログフィルタと、処理能力の低い安価なマイコンを用いても実現可能である。即ち、前記振動センサ103からの出力を、所定時間の平均化処理によって平滑化を行い、高い周波数成分を除去する。このようにしても、前記ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分による送風装置の異常判別が十分可能なフィルタ処理を安価に実現できる。
ステップS7で、上記のようなフィルタ処理を行った後、ステップS4に移り、前記フィルタ処理により抽出された周波数成分の振動出力を用いて判定Iを実施する。このステップS4以降の処理フローは、上記実施例2で説明したものと同一であり、図8に示す通り、判定I、判定IIを行い、これらの判定により異常判定が為された場合には、上記実施例1や実施例2と同様に、空気調和機の制御手段により、前記送風装置10を停止させたり、或いは空気調和機1全体を停止させ、好ましくはモニタなどに異常表示をする。
なお、図8に示すステップS5、ステップS1、ステップS2でnoと判定された場合には、本実施例では、制御時間経過後、再びステップS7のフィルタ処理を実施後、前記ステップS4以降の処理を行うように構成されている。
本実施例3によれば、フィルタ処理を行い、ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分を抽出して異常判定を行うようにしているので、送風装置の異常をより高精度で判定することができ、誤判定を回避することができる。
また、振動センサ103からの出力を、所定時間の平均化処理によって平滑化を行い、高い周波数成分を除去するようにすれば、前記ファン100の回転周波数成分を含む低い周波数成分の抽出が可能なフィルタ処理を、処理能力の低い安価なマイコンを用いて実現することが可能であり、空気調和機を安価に製作することができる。
以上述べたように、上述した本発明の各実施例によれば、送風装置の異常についての誤判定を回避しつつ、前記送風装置の異常を検出可能な空気調和機を得ることができる。また、前記送風装置の異常を安価な装置で実現することができ、安価に製作可能な空気調和機を得ることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記実施例では空気調和機として上吹出しタイプの室外機に本発明を適用した例について述べたが、横吹出しタイプの室外機等にも同様に適用できるものである。
また、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。更に、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、各機能を実現するプログラム、各判定値、各設定時間等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
1:空気調和機、2:筐体、
10:送風装置、
100:ファン(プロペラファン)、
101:モータ(ファンモータ)、
102:支持板、
103:振動センサ(振動検知手段)、
200:吹出口、
201:上面カバー、202:側面カバー、
203:底板、204:脚部、
205:正面カバー、206:サービスカバー、
207:正面ステー、208:背面フレーム、
300:圧縮機、301:熱交換器、302:電気品箱、
303:アキュームレータ、304:レシーバ。

Claims (7)

  1. 筐体と、この筐体に設けられた送風装置と、この送風装置の振動を検知する振動検知手段と、該振動検知手段からの出力に基づいて前記送風装置を制御する制御装置とを備え、前記送風装置は、ファンと、このファンを駆動するモータと、該モータを支持する支持板を有する空気調和機において、
    前記制御装置は、前記振動検知手段からの出力が、予め設定されている第1の判定値より大きく、この第1の判定値より大きい出力状態が、予め設定されている第1の設定時間よりも長い時間継続する場合に、前記送風装置に異常があると判定すると共に、
    予め設定されている前記第1の判定値より大きい値の第2の判定値と、予め設定されている前記第1の設定時間よりも短い第2の設定時間を設定し、
    前記振動検知手段からの出力が、前記第2の判定値よりも大きく、この第2の判定値より大きい出力状態が前記第2の設定時間よりも長いかどうかを比較して前記送風装置の異常判定を行う判定Iを実施し、
    前記振動検知手段からの出力が、前記第2の判定値よりも小さい場合には、前記出力が前記第1の判定値よりも大きい出力状態が前記第1の設定時間よりも長いかどうかを比較して前記送風装置の異常判定を行う判定IIを実施する
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項に記載の空気調和機において、前記振動検知手段の出力から、前記送風装置の回転周波数成分を含む低い周波数成分を抽出するフィルタ処理を行った後、前記フィルタ処理により抽出された周波数成分の振動出力を用いて前記送風装置の異常を判定することを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項に記載の空気調和機において、前記フィルタ処理は、前記振動検知手段の出力から、前記送風装置の回転周期と同期する周波数成分を主として抽出することを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項に記載の空気調和機において、前記フィルタ処理は、前記振動検知手段からの出力を、所定時間の平均化処理によって平滑化を行い、高い周波数成分を除去することで、前記送風装置の回転周期と同期する周波数成分を主として抽出することを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1〜4の何れかに一項に記載の空気調和機において、前記振動検知手段は加速度センサにより構成された振動センサであることを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項に記載の空気調和機において、前記筐体の左右方向に沿う面は、面で支持する部材が設けられ、前記筐体の前後方向に沿う面は、熱交換器が露出する開口面を有し、前記加速度センサは、前記筐体の前後方向の振動を検出するように、前記送風装置の支持板に設置されていることを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の空気調和機において、前記制御装置により前記送風装置に異常があると判定された場合、前記制御装置は前記送風装置を停止させるように制御することを特徴とする空気調和機。
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