JP5881583B2 - 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム - Google Patents

温度検出方法、温度検出装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5881583B2
JP5881583B2 JP2012248442A JP2012248442A JP5881583B2 JP 5881583 B2 JP5881583 B2 JP 5881583B2 JP 2012248442 A JP2012248442 A JP 2012248442A JP 2012248442 A JP2012248442 A JP 2012248442A JP 5881583 B2 JP5881583 B2 JP 5881583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature detection
light intensity
received light
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012248442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014095664A (ja
Inventor
功一 水野
功一 水野
真島 浩
浩 真島
啓吾 松本
啓吾 松本
博輝 内村
博輝 内村
野間 彰
野間  彰
和明 橋口
和明 橋口
陽一郎 津村
陽一郎 津村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2012248442A priority Critical patent/JP5881583B2/ja
Publication of JP2014095664A publication Critical patent/JP2014095664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5881583B2 publication Critical patent/JP5881583B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

本発明は、温度検出方法、温度検出装置およびプログラムに関する。
温度検出方法として、例えば2色法など、受光強度から温度を算出する方法が知られている。例えば、特許文献1には、スート(すすorカーボン)の発光特性から、プランクの輻射則の関係を用い、火炎温度を知ることができる旨が記載されている。
特許第3083633号公報
受光強度から温度を算出する方法では、熱源が複数存在する場合に、得られる温度の対象となる熱源の範囲の評価が困難となるおそれがある。
例えば、微粉炭ボイラ炉内の温度を受光強度から算出する場合、得られる温度の対象となる微粉炭の範囲は、微粉炭濃度に影響される。すなわち、微粉炭濃度が低い場合は、受光位置に対して遠方にある微粉炭の放射光を受光し易く、従って、得られる温度の対象となる微粉炭の範囲が広い。一方、微粉炭濃度が高い場合は、受光位置に対して遠方にある微粉炭の放射光は、より近傍にある微粉炭に遮断されて受光し難く、従って、得られる温度の対象となる微粉炭の範囲が狭い。
ここで、得られる温度の対象となる熱源の範囲は、すなわち、温度検出対象範囲である。従って、得られる温度の対象となる熱源の範囲を評価できなければ、得られた温度がどこの温度かを特定することができない。
例えば、微粉炭ボイラ炉内の温度を受光強度から算出しても、得られた温度の対象となる熱源の範囲を評価できなければ、炉内のどの部分の温度を検出したかを特定することができない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、得られる温度の対象となる熱源の範囲を評価することのできる温度検出方法、温度検出装置およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による温度検出方法は、光ファイバを対象領域に挿入して受光強度を測定する受光強度測定ステップと、前記受光強度測定ステップで得られた受光強度を温度に換算する温度検出ステップと、温度センサを前記対象領域に挿入して温度を測定する温度測定ステップと、前記受光強度測定ステップで得られた受光強度と前記温度測定ステップで得られた温度とに基づいて、前記温度検出ステップにおける実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得ステップと、を具備することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による温度検出方法は、上述の温度検出方法であって、前記温度検出距離取得ステップは、前記温度測定ステップで得られた温度に基づいて、複数の光透過状況の各々について、前記温度検出ステップで得られるべき温度を算出する透過状況別温度算出ステップと、前記透過状況別温度算出ステップで得られた温度と前記温度検出ステップで得られた温度とを比較して光透過状況を検出する透過状況検出ステップと、前記透過状況検出ステップで得られた光透過状況に応じた温度検出距離を算出する温度検出距離算出ステップと、を具備することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による温度検出方法は、上述の温度検出方法であって、前記温度検出ステップでは、単色法と2色法との各々で温度を求め、単色法で得られた温度と2色法で得られた温度とを比較して燃焼状態を推定する燃焼状態推定ステップを更に具備することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による温度検出方法は、上述の温度検出方法であって、前記受光強度測定ステップでは、バーナの着火部における受光強度を測定することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による温度検出方法は、上述の温度検出方法であって、前記光ファイバは、当該光ファイバより耐熱性の高い補強材に支持されていることを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による温度検出装置は、対象領域に挿入された光ファイバの受光強度を測定する受光強度測定部と、前記受光強度測定部が取得した受光強度を温度に換算する温度検出部と、前記対象領域に挿入された温度センサを用いて温度を測定する温度測定部と、前記受光強度測定部が測定した受光強度と前記温度測定部が測定した温度とに基づいて、前記温度検出部における実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様によるプログラムは、温度検出装置としてのコンピュータに、対象領域に挿入された光ファイバの受光強度を測定する受光強度測定ステップと、前記受光強度測定ステップで得られた受光強度を温度に換算する温度検出ステップと、前記対象領域に挿入された温度センサを用いて温度を測定する温度測定ステップと、前記受光強度測定ステップで得られた受光強度と前記温度測定ステップで得られた温度とに基づいて、前記温度検出ステップにおける実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、受光強度から温度を算出する場合に、得られる温度の対象となる熱源の範囲を評価することができる。
本発明の第1の実施形態における温度検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における対象領域の一例として炉内を含むボイラの概略構成図である。 同実施形態における温度測定部の温度測定範囲および温度検出部の実質的温度検出対象範囲の例を示す説明図である。 同実施形態における受光強度測定部の有する光ファイバの支持構造を示す説明図である。 同実施形態において、温度検出装置が温度検出に際して行う処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態において受光強度測定部が検出する温度の例を示すグラフである。 同実施形態において、ランベルト・ベール則より得られる、対象領域における光の透過状況および光路長毎の透過率の例を示すグラフである。 同実施形態において、透過状況別温度算出部が、対象領域における光の透過状況毎に算出した、温度検出部が検出すべき温度の例を示すグラフである。 同実施形態において、透過状況別温度算出部が算出した温度、および、温度検出部が検出した温度の例を示す説明図である。 同実施形態における、光路長と、受光部分が受光する透過光の累積値との関係の例を示すグラフである。 同実施形態における、対象領域における光の透過状況と温度検出距離との対応関係の例を示す説明図である。 同実施形態のバーナの着火部における、熱電対による温度測定結果と、受光強度に基づく温度検出結果との例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態における温度検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における、2色法で検出した温度と単色法で検出した温度との違いの例を示すグラフである。 同実施形態における、熱源の温度と放射輝度との関係の例を示すグラフである。 同実施形態において、2色法で検出した温度と単色法で検出した温度とを放射輝度に変換した例を示すグラフである。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における温度検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、温度検出装置100は、温度測定部110と、受光強度測定部120と、温度検出部130と、温度検出距離取得部140とを具備する。
温度検出距離取得部140は、透過状況別温度算出部141と、透過状況検出部142と、温度検出距離算出部143とを具備する。
温度検出装置100は、対象領域の温度を測定する。
ここでいう対象領域とは、温度を検出する対象となっている領域である。温度検出装置100は、対象領域の少なくとも一点における温度を検出する。なお、以下では、対象領域が微粉炭焚ボイラの炉内である場合を例に説明するが、これに限らない。温度検出装置100は、受光強度から温度を検出する際に対象領域における光の透過状況の影響を受け得る様々な領域を対象領域として温度を検出し得る。
温度測定部110は温度センサを有し、当該温度センサを対象領域に挿入された状態で温度を測定する。温度測定部110が行う処理は、本発明の温度測定ステップにおける処理の一例に該当する。
なお、以下では、温度測定部110が温度センサとして熱電対を有する場合を例に説明するが、温度測定部110が有する温度センサは熱電対に限らず、接触式温度センサなど局所的な温度を測定可能な温度センサであればよい。
受光強度測定部120は、光ファイバおよび当該光ファイバの受光強度を検出する光センサを具備し、光ファイバの受光部分(例えば先端部分)を対象領域に挿入された状態で受光強度を測定する。受光強度測定部120が行う処理は、本発明の受光強度測定ステップにおける処理の一例に該当する。
なお、ここでいう光は可視光に限らない電磁波であり、特に、赤外線であってもよい。例えば、温度検出部130が2色法を用いて温度を検出するにあたり、受光強度測定部120が、波長1.35マイクロメートル(μm)の赤外線の受光強度と、波長1.55マイクロメートルの赤外線の受光強度とを測定するようにしてもよい。
温度検出部130は、前記受光強度測定部が取得した受光強度を温度に換算する。温度検出部130が行う処理は、本発明の温度検出ステップにおける処理の一例に該当する。
なお、温度検出部130が受光強度を温度に換算する方法として様々な方法を用いることができる。例えば、温度検出部130が、2色法を用いるようにしてもよいし、単色法を用いるようにしてもよい。以下では、温度検出部130が2色法を用いる場合を例に説明する。
温度検出距離取得部140は、受光強度測定部120が測定した受光強度と温度測定部110が測定した温度とに基づいて、温度検出距離を取得する。温度検出距離取得部140が行う処理は、本発明の温度検出距離取得ステップにおける処理の一例に該当する。
ここでいう温度検出距離とは、温度検出部130における実質的温度検出対象範囲を示す距離である。
ここで、熱源から受光強度測定部120の有する光ファイバの受光部分までの距離が遠いほど、受光強度は弱くなる。特に、微粉炭によって光が遮断される微粉炭焚ボイラの炉内など、光の透過状況を考慮する必要がある環境では、光が透過しにくい場合(透過率が低い場合)は、熱源から受光部分までの距離が遠いほど、受光強度は一層弱くなる。このことから、受光部分から充分遠くに位置する熱源は、当該熱源の放射光の受光強度が充分弱くなり、温度検出部130が行う温度検出において誤差とみなし得る。
従って、光ファイバの受光範囲から、温度検出部130が行う温度検出において誤差とみなし得る範囲を除いた残りを、実質的温度検出対象範囲として設定することができる。また、温度検出距離は、実質的温度検出対象範囲の、光ファイバからの受光部分からの最大距離(実質的温度検出対象領域に含まれる各点の、受光部分からの距離の最大値)である。
後述するように、温度検出距離取得部140は、対象領域における光の透過状況や、要求される温度検出精度に応じて、温度検出距離を取得する。
温度検出距離取得部140において、透過状況別温度算出部141は、温度測定部110が測定した温度に基づいて、複数の光透過状況の各々について、温度検出部130が検出すべき温度を算出する。すなわち、透過状況別温度算出部141は、対象領域における光の透過状況を複数想定し、想定した各透過状況について、当該透過状況のもとで温度検出部130が検出する温度を予測する。
透過状況別温度算出部141が行う処理は、本発明の透過状況別温度算出ステップにおける処理の一例に該当する。
透過状況検出部142は、透過状況別温度算出部141が算出した温度と、温度検出部130が検出した温度とを比較して、光透過状況を検出する。すなわち、透過状況検出部142は、透過状況別温度算出部141が複数の透過状況について予測した温度検出部130の検出温度と、温度検出部130が実際に検出した温度とを比較することで、対象領域における光の透過状況を検出する。
透過状況検出部142が行う処理は、本発明の透過状況検出ステップにおける処理の一例に該当する。
温度検出距離算出部143は、透過状況検出部142が検出した光透過状況に応じた温度検出距離を算出する。後述するように、温度検出距離算出部143は、対象領域における光の透過状況や、要求される温度検出精度に応じて、温度検出距離を算出する。
温度検出距離算出部143が行う処理は、本発明の温度検出距離算出ステップにおける処理の一例に該当する。
図2は、対象領域の一例として炉内を含むボイラの概略構成図である。同図において、ボイラ900の具備するバーナ910と、炉心管920と、ヒータ室930と、覗き窓940とが示されている。また、温度測定部110の有する熱電対と受光強度測定部120の有する光ファイバとが、覗き窓940からボイラ900内部へ挿入されている。
ボイラ900は、微粉炭焚ボイラであり、微粉炭を燃焼させることで熱を発生させる。
バーナ910は、経路AR11にて供給される微粉炭および一次空気と、経路AR12にて供給される二次空気とを混合させ、炉心管920の有する炉内へ拡散させて燃焼させる。
炉心管920は、燃焼室としての炉内を炉心管920自らの内部に有し、バーナ910からの微粉炭を当該炉内にて燃焼させる。炉心管920の炉内は、対象領域の一例に該当し、バーナ910が拡散させる微粉炭により視界が悪くなっている。従って、受光強度測定部120が炉内における受光強度を測定する際や、温度検出部130が当該受光強度から温度を検出する際、炉内における光の透過状況の影響を受ける。
ヒータ室930は、炉内に拡散された微粉炭を燃焼させるために炉内を加熱する。
覗き窓940は、ボイラ900外部から内部を観察するために設けられており、特に、温度測定部110の有する熱電対や受光強度測定部120の有する光ファイバを炉心管920の炉内へ挿入する際の挿入口となる。
図3は、温度測定部110の温度測定範囲および温度検出部130の実質的温度検出対象範囲の例を示す説明図である。同図において、温度測定部110の熱電対と、受光強度測定部120の光ファイバとが、覗き窓940から炉心管920の炉内へと挿入されている。
また、領域A21は、温度測定部110の温度測定範囲を示している。図3に示すように、温度測定部110は、熱電対の先端部分の温度を測定する。
一方、領域A22は、温度検出部130の実質的温度検出対象範囲を示している。上述したように、光ファイバの受光範囲から、温度検出部130が行う温度検出において誤差とみなし得る遠方の範囲を除いた残りが、実質的温度検出対象範囲として設定されている。
図3の例における炉内など高温の対象領域へ挿入可能とするため、受光強度測定部120の有する光ファイバは、当該光ファイバより耐熱性の高い補強材に支持されている。
図4は、受光強度測定部120の有する光ファイバの支持構造を示す説明図である。同図において、光ファイバ121は、ガイド管122に覆われており、ガイド管122は、さらにガイド管123に覆われている。
ガイド管122およびガイド管123は、いずれもアルミナを用いて構成されており、光ファイバ121より耐熱性の高い補強材の一例に該当する。
このように、耐熱性の高い補強材(図4の例では、ガイド管122およびガイド管123)で光ファイバ121を支持することで、光ファイバ121の受光部分を、所望の温度検出点に位置させ易くなる。より具体的には、光ファイバ121を対象領域へまっすぐ挿入して、受光部分を所望の温度検出点に固定することができる。
また、補強材が多重構造(図4の例では、ガイド管122とガイド管123との2重構造)とすることで、光ファイバ121に対して充分な支持力を与えつつ、燃焼場の乱れを低減させることができる。
ここで、光ファイバ121の支持の観点からは、ガイド管が充分な強度を有するよう、ある程度径の大きいガイド管を用いることが好ましい。一方、ガイド管を挿入することによる燃焼場の乱れを低減させる観点からは、ガイド管の径を小さくすることが好ましい。
そこで、図4の例のように、ガイド管の2重構造にて補強材を構成することで、比較的径の大きいガイド管123にて光ファイバ121に対して充分な支持力を与えつつ、受光部分付近では、比較的径の小さいガイド管122にて光ファイバ121を支持することで、燃焼場の乱れを低減させることができる。
また、光ファイバ121の受光部分である先端部分は、ガイド管122および123から突出した構造となっている。これにより、受光強度測定部120が受光強度を測定する際、ガイド管122や123による輻射の影響を低減させることができる。
なお、ガイド管123がガイド管122をスライド可能に支持するようにしてもよい。これにより、受光強度測定部120が受光強度を測定する際は、ガイド管122をガイド管123から進出させて燃焼場の乱れを低減させることができる。一方、受光強度測定部120が受光強度を測定するとき以外は、ガイド管122の先端部分もガイド管123の内部に収納して、光ファイバ121をさらに確実に支持することができる。
なお、1本のガイド管の内部を複数の光ファイバが通る構造としてもよい。例えば、受光強度測定部120が複数の光ファイバを用いて複数地点における受光強度を測定する場合、1本のガイド管にてこれら複数の光ファイバを支持する構成とすることができる。
その際、ガイド管を多重構造とし、径のより小さいガイド管の内部に光ファイバを1本ずつ通し、径のより大きいガイド管が、径のより小さいガイド管複数をまとめて支持する構造としてもよい。
また、ガイド管等の補強材が、こうそく1の光ファイバに加えて温度測定部110の熱電対も支持する構成としてもよい。
なお、受光強度測定部120の有する光ファイバは、高温の対象領域へ挿入可能であればよく、必ずしも上記のようにアルミナのガイド管に指示されている必要はない。
例えば、ガイド管122やガイド管123が、SUS(Steel Use Stainless)にて構成され、水冷構造を備えることで耐熱性を確保するようにしてもよい。
次に、図5〜10を参照して、温度検出装置100の動作について説明する。
図5は、温度検出装置100が温度検出に際して行う処理の手順を示すフローチャートである。温度検出装置100は、例えば、温度測定部110の有する光ファイバおよび受光強度測定部120の有する熱電対を対象領域に挿入された状態で、ユーザ操作に従って同図の処理を行う。あるいは、温度検出装置100が、光ファイバおよび熱電対を駆動させる機構を有し、光ファイバおよび熱電対を移動させて自動的に図5の処理を行うようにしてもよい。
図5の処理において、まず、受光強度測定部120が光ファイバの受光部分における受光強度を測定し(ステップS111)、温度検出部130が、受光強度測定部120の測定した受光強度に基づいて温度を検出(算出)する(ステップS112)。
図6は、受光強度測定部120が検出する温度の例を示すグラフである。同図の横軸は、微粉炭焚ボイラ炉内の横断方向における位置(以下、「炉内横断方向位置」と称する)を、光ファイバ挿入側の炉壁からの距離にて示している。また、縦軸は温度を示している。
図6の例では、温度測定部110が、炉内横断方向位置30ミリメートル(mm)から190ミリメートルまでの範囲で、10ミリメートル毎に受光強度を測定しており、温度検出部130が、温度測定部110が測定した受光強度の各々に基づいて温度を算出している。
この、温度検出部130が検出した温度は、温度測定部110が受光した放射光に基づく温度であり、この点において、温度検出部130の受光範囲に関する温度を示している。但し、光ファイバの受光部分に近い熱源ほど、温度検出部130が検出した温度に影響を及ぼしている。
図5に戻って、ステップS111およびS112の処理と並列的に、温度測定部110が、熱電対を用いて対象領域における温度を測定し(ステップS121)、透過状況別温度算出部141が、対象領域における光の透過状況毎に、温度検出部130が検出すべき温度を算出する(ステップS122)。ステップS121およびS122の処理は、ステップS111およびS112の処理と平行して行われてもよいし、逐次的に行われてもよい。
ここで、透過状況別温度算出部141が行う処理について、より詳細に説明する。まず、温度検出部130が検出すべき温度を算出するために透過状況別温度算出部141が用いる数式(モデル)について説明する。
まず、ランベルト・ベール則より、透過光強度Iを入射光強度Iで除算した透過率I/Iは、式(1)のように示される。
但し、eは、自然対数の底を示す。また、σは、吸収断面積を示す。また、Cは、粒子数密度を示す。また、dは、光路長を示す。
透過率についての式(1)の右辺の表記を用いると、受光強度測定部120の有する光ファイバの受光部分における、波長λ、λの光の受光強度(受光部分にて受光する放射強度)Iλ1、Iλ2は、式(2)のように示される。
但し、n(nは正整数)は、炉内における熱源の個数を示す。また、Iiλ1(1≦i≦n)は、i番目の熱源からの、波長λの光の放射強度を示す。なお、明細書の記載において、2段階目以降の上付および下付を省略している。また、Iiλ2(1≦i≦n)は、i番目の熱源からの、波長λの光の放射強度を示す。また、d(1≦i≦n)は、i番目の熱源から受光部分までの光路長を示す。
また、IWλ1は、炉壁からの、波長λの光の放射強度を示す。また、IWλ2は、炉壁からの、波長λの光の放射強度を示す。また、dは、炉壁から受光部分までの光路長を示す。
なお、ここでいう放射強度とは、ある特定の方向へ射出される、単位射影面積あたり、単位立体角あたりの熱放射エネルギーである。
ここで、波長λの光の熱放射エネルギーEλは、円周率πを用いて式(3)のように示される。
但し、Iλは、波長λの光の放射強度を示す。
式(3)を用いると、式(2)は式(4)のように変形できる。
但し、Eλ1は、波長λの光の受光エネルギー(受光部分にて受ける熱放射エネルギー)を示す。また、Eλ2は、波長λの光の受光エネルギーを示す。また、Eiλ1(1≦i≦n)は、i番目の熱源からの、波長λの光の熱放射エネルギーを示す。また、Eiλ2(1≦i≦n)は、i番目の熱源からの、波長λの光の熱放射エネルギーを示す。また、EWλ1は、炉壁からの、波長λの光の熱放射エネルギーを示す。また、EWλ2は、炉壁からの、波長λの光の熱放射エネルギーを示す。
ここで、プランクの放射則より、波長λの光の熱放射エネルギーEλは、式(5)のように示される。
但し、ελは、波長λにおける分光放射率を示す。また、Tは、熱源の表面真温度を示す。また、Cは、放射(プランク)第1定数を示す。また、Cは、放射(プランク)第2定数を示す。
ここで、ウィーンの近似則より、式(6)が成り立つ。
すなわち、e(C/λT)が1に対して充分大きい場合、e(C/λT)−1をe(C/λT)で近似することができる。
式(5)に式(6)の近似則を適用すると、式(7)のようになる。
この式(7)を用いて、式(4)を式(8)のように変形することができる。
また、波長λとλとが近接している場合、放射率の波長依存性を無視することができ、式(9)のように近似することができる。
式(8)および式(9)より、波長λとλとの放射熱エネルギーの比R(T)は、式(10)のように示される。
但し、expは、eのべき乗を示す。
また、2色法における放射強度から温度への変換式は、式(11)のように示される。
式(11)に式(10)を代入して式(12)を得られる。
透過状況別温度算出部141は、この式(12)を用いて、温度検出部130が検出すべき温度を算出する。具体的には、透過状況別温度算出部141は、式(12)のT、T、・・・、Tの各々に、温度測定部110が測定した温度(熱電対を用いた実測温度)を代入する。また、式(12)における透過率e(−σCd1)、e(−σCd2)、・・・、e(−σCdn)の各々については、透過状況別温度算出部141は、例えば、ランベルト・ベール則より得られる、対象領域における光の透過状況および光路長毎の透過率を予め記憶しておき、当該透過率を代入する。
図7は、ランベルト・ベール則より得られる、対象領域における光の透過状況および光路長毎の透過率の例を示すグラフである。同図の横軸は、光路長(すなわち、光源から受光部分までの距離)を示す。また、縦軸は、透過率を示す。
式(1)に示されるランベルト・ベール則では、吸収断面積σ、および、粒子数密度Cが、対象領域における光の透過状況を示すパラメータとなっている。これら吸収断面積σおよび粒子数密度Cの設定毎に、各光路長について透過率を計算すると、例えば線L111〜L118に示される計算結果を得られる。
線L111は、比較的光を透過しづらい状況における透過率を示している。これは、式(12)のパラメータでいえば、吸収断面積σと粒子数密度Cとの積σCの値が大きい状況に該当する。
以下、線L112は、線L111よりも光を透過し易い状況における透過率を示す。また、線L113は、線L112よりも光を透過し易い状況における透過率を示す。このように、線L111に近い線ほど、光を透過しづらい状況における透過率を示しており、一方、線L118に近い線ほど、光を透過し易い状況における透過率を示している。
図8は、透過状況別温度算出部141が、対象領域における光の透過状況毎に算出した、温度検出部130が検出すべき温度の例を示すグラフである。同図の横軸は、炉内横断方向位置を、光ファイバ挿入側の炉壁からの距離にて示している。また、縦軸は温度を示している。
また、線L211は、温度測定部110が測定した温度を示す。また、線L221〜L228は、それぞれ、図7の線L111〜L118に基づいて算出された、炉内横断方向の各位置における温度を示す。
例えば、図7の線L111に示される光の透過状況(以下では、当該透過状況を「σ」にて示す)の場合に、炉内横断方向位置0、すなわち、光ファイバ挿入側(光ファイバを挿入した覗き窓に近い側)の炉壁付近において、温度検出部130が検出すべき温度を算出する場合、透過状況別温度算出部141は、式(13)に示す計算にて当該温度を算出する。
但し、T、T10、・・・、T190には、それぞれ、図8の線L211に示される、炉内横断方向0、10、・・・190の位置における、温度測定部110の測定温度を代入する。また、Tには、炉内横断方向200に位置する炉壁の温度(例えば、炉内横断方向200の位置における、温度測定部110の測定温度)を代入する。
また、透過率e(−σCd0)、e(−σCd10)、・・・、e(−σCd190)には、それぞれ、図7の線L111に示される、光路長0、10、・・・、190における透過率を代入する。
当該計算により、温度測定部110が算出する温度は、図8の線L221の炉内横断方向0の位置における温度に相当する。
また、透過状況σの場合に、炉内横断方向位置100、すなわち、両側の炉壁に対する中央付近において、温度検出部130が検出すべき温度を算出する場合、透過状況別温度算出部141は、式(14)に示す計算にて当該温度を算出する。
但し、T100、T110、・・・、T190には、それぞれ、図8の線L211に示される、炉内横断方向100、110、・・・190の位置における、温度測定部110の測定温度を代入する。また、Tには、炉内横断方向200に位置する炉壁の温度(例えば、炉内横断方向200の位置における、温度測定部110の測定温度)を代入する。
また、透過率e(−σCd0)、e(−σCd10)、・・・、e(−σCd90)には、それぞれ、図7の線L111に示される、光路長0、10、・・・、90における透過率を代入する。
当該計算により、温度測定部110が算出する温度は、図8の線L221の炉内横断方向100の位置における温度に相当する。
図5に戻って、透過状況検出部142は、透過状況別温度算出部141が算出した温度と、温度検出部130が検出した温度とを比較して、対象領域における光の透過状況を検出する(ステップS131)。例えば、透過状況検出部142は、透過状況別温度算出部141が算出した透過状況毎の温度のうち、温度検出部130が検出した温度に最も近い温度を選択し、選択した温度を算出する際に透過状況別温度算出部141が想定した透過状況を検出する。
図9は、透過状況別温度算出部141が算出した温度、および、温度検出部130が検出した温度の例を示す説明図である。同図の横軸は、炉内横断方向位置を、光ファイバ挿入側の炉壁からの距離にて示している。また、縦軸は温度を示している。
図9において、線L211および線L228は、図8の場合と同様、である。すなわち、線L211は、温度測定部110が測定した温度を示す。また、線L221〜L228は、それぞれ、図7の線L111〜L118に基づいて算出された、炉内横断方向の各位置における温度を示す。
また、線L231は、温度検出部130が検出した温度を示す。
図9の例では、線L225が最も線L231に近い。そこで、透過状況検出部142は、線L225における透過状況を検出する。例えば、図7の線L111〜L118に対して、それぞれ、透過状況の識別子σ〜σを、予め対応付けておき、透過状況検出部142は、いずれかの識別子を、透過状況を示す識別子として検出する。あるいは、図7の線L111〜L118に対して、それぞれ、式(1)における吸収断面積σと粒子数密度Cとの積σCの値を対応付けておき、透過状況検出部142が、いずれかの値を、透過状況を示すパラメータ値として検出するようにしてもよい。
なお、透過状況検出部142が、透過状況別温度算出部141の算出した温度と温度検出部130の検出した温度を比較する方法として、例えば最小二乗法など、差を比較するための様々な公知の方法を用いることができる。
図5に戻って、温度検出距離算出部143は、透過状況検出部142が検出した光透過状況に応じた温度検出距離を算出する(ステップS132)。
図10は、光路長と、受光部分が受光する透過光の累積値との関係の例を示すグラフである。同図の横軸は、光路長(すなわち、熱源から受光部分までの距離)を示す。また、縦軸は、受光部分が受光する透過光の累積値を示す。
また線L311〜L318は、それぞれ、図7の線L111〜L118に応じて、光路長毎に、当該光路長以下の光路長の熱源から受光する透過光の累積値を示している。
例えば、透過状況検出部142が図9の線L225を選択した場合、線L225に対して図7の線L115が対応し、線L115に対して図10の線L315が対応している。この線L315においては、例えば、光路長70mmまでの熱源からの透過光を累積すれば、受光部分が受光する透過光全体の90%に相当することを示している。
そこで、温度検出距離算出部143は、温度検出装置100の検出する温度に要求される精度に基づいて予め設定された透過光累積90%と、透過状況検出部142が選択した線に対応する線L315に基づいて、線L315において透過光累積が90%となる光路長70mmを、温度検出距離として検出する。
図11は、対象領域における光の透過状況と温度検出距離との対応関係の例を示す説明図である。同図では、図10の線L311〜L318のそれぞれにおいて透過光累積が90%となる光路長が、σ〜σに対応する温度検出距離として示されている。
透過光累積が90%に予め設定されている場合、例えば、温度検出距離算出部143は、図11に示す対応関係を予め記憶しておき、透過状況検出部142が検出した透過状況に応じた温度検出距離を選択する。
図5の処理において、ステップS132の後、同図の処理を終了する。
以上のように、温度検出距離取得部140は、受光強度測定部120が測定した受光強度と温度測定部110が測定した温度とに基づいて、温度検出部130における実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する。
これにより、温度検出部130が検出する温度の対象となる熱源の範囲を評価することができる。
例えば、温度検出装置100のユーザが、温度検出装置100を用いて対象領域内の温度を一定間隔毎に検出する場合、温度検出部130が、温度検出距離を表示することで、ユーザは、検出した温度の対象となる熱源の範囲を評価し、もって、検出した温度の精度を評価することができる。具体的には、温度検出距離が温度の測定間隔より短い場合、検出した温度は、他の温度検出位置における温度の影響を受けていないものと評価することができる。この点において、検出した温度の精度が高いと評価することができる。一方、温度検出距離が温度の測定間隔以上である場合、検出した温度は、他の温度検出位置における温度の影響を受けているものと評価することができる。この点において、検出した温度の精度が低いと評価することができる。
また、透過状況別温度算出部141は、温度測定部110が測定した温度に基づいて、複数の光透過状況の各々について、温度検出部130が検出すべき温度を算出する。そして、透過状況検出部142は、温度検出部130が算出した温度と、温度検出部130が検出した温度とを比較して光透過状況を検出する。さらに、温度検出距離算出部143は、透過状況検出部142が検出した光透過状況に応じた温度検出距離を算出する。これにより、温度検出距離取得部140は、温度検出部130における検出温度を予測し、予測温度と実測値を比較し、比較結果に応じた温度検出距離を検出するという比較的簡単な処理にて、温度検出距離を検出することができる。
また、受光強度測定部120の有する光ファイバは、当該光ファイバより耐熱性の高い補強材に支持されている。これにより、光ファイバの受光部分を、所望の温度検出点に位置させ易い。
なお、覗き窓における受光強度に基づいて炉内の温度を求める従来の方法では、火炎表面の温度を測定できるものの、火炎内部の温度を測定することはできなかった、これに対して、温度検出装置100では、受光強度測定部120の有する光ファイバの受光部分を火炎内部へ挿入することで、火炎内部の温度を検出することができる。火炎内部の温度を検出して燃焼解析に反映させることで、燃焼解析の精度が向上し、より適正な燃焼状態を作り出すためのバーナ設計が可能となる。
なお、熱電対を用いた温度測定ではガス温度を測定できるのに対し、受光強度に基づく温度検出では、微粉炭などの粒子温度を検出することができる。粒子温度は、燃焼過程を把握するうえで重要な揮発成分の放出速度に関係するため、粒子温度を検出することで、燃焼状況をより正確に把握することができる。
特に、バーナの着火部(バーナの出口、すなわち、バーナが炉内へ微粉炭および空気を供給する部分)においては、ガス温度と粒子温度とが一致しないことが考えられる。そこで、特に、受光強度測定部120が、バーナの着火部における受光強度を測定し、温度検出部130が、当該バーナの着火部における温度を検出するようにしてもよい。
図12は、バーナの着火部における、熱電対による温度測定結果と、受光強度に基づく温度検出結果との例を示すグラフである。同図の横軸は、炉内横断方向位置を、光ファイバ挿入側の路壁からの距離にて示している。また、縦軸は、温度を示している。
また、線L41は、受光強度に基づく検出温度を示す。線L42は、熱電対による測定温度を示す。
本願発明者は、バーナの着火部において、熱電対による温度測定と、受光強度に基づく温度検出とを行い、図12に示す結果を得た。この図12に示す結果において、熱電対による温度測定結果と、受光強度に基づく温度検出結果とが異なっている様子が示されている。
<第2の実施形態>
図13は、本発明の第2の実施形態における温度検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、温度検出装置200は、温度測定部110と、受光強度測定部120と、温度検出部230と、温度検出距離取得部140と、燃焼状態推定部250とを具備する。
温度検出部230は、2色法演算部231と、単色法演算部232とを具備する。
温度検出距離取得部140は、透過状況別温度算出部141と、透過状況検出部142と、温度検出距離算出部143とを具備する。
図13において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には、同一の符号(110、120、140〜143)を付して説明を省略する。
温度検出部230は、単色法と2色法との各々で温度を求める。
具体的には、2色法演算部231が、受光強度測定部120の測定した受光強度に基づいて、2色法を用いて温度を検出する。また、単色法演算部232は、受光強度測定部120の測定した受光強度に基づいて、単色法を用いて温度を検出する。
燃焼状態推定部250は、単色法で得られた温度と2色法で得られた温度とを比較して燃焼状態を推定する。
ここで、単色法では、光の絶対強度を温度に変換する。このため、燃焼していない微粉炭粒子が存在すると、受光強度測定部120の有する光ファイバの受光部分における受光強度が低下し、単色法では温度を低く見積もることになる。
一方、2色法では、互いに異なる2つの測定波長を用いて、それぞれの放射輝度の比を求めて温度に換算する。このため、燃焼していない微粉炭粒子が存在しても、2色法では、2つの測定波長で同じように受光強度が低下し、検出温度の誤差が生じにくい。
そこで、燃焼状態推定部250は、2色法演算部231が2色法で検出した温度と、単色法演算部232が単色法で検出した温度とを比較することで、燃焼状態を推定する。
図14は、2色法で検出した温度と単色法で検出した温度との違いの例を示すグラフである。同図の横軸は、炉内横断方向位置を、光ファイバ挿入側の炉壁からの距離にて示している。また、縦軸は温度を示している。
また、線L511は、2色法で検出した温度を示し、線L512は、単色法で検出した温度を示している。また、線L521は、熱電対を用いて測定した温度を示している。
線L511とL512とのように、2色法と単色法とで検出する温度に差が生じている。
図15は、熱源の温度と放射輝度との関係の例を示すグラフである。同図の横軸は、熱源の温度を示し、縦軸は、放射輝度を示す。
燃焼状態推定部250は、例えば、図15に示される温度と放射輝度との関係を、表形式のデータにて予め記憶しておき、2色法演算部231が2色法で検出した温度と、単色法演算部232が単色法で検出した温度とを、それぞれ放射輝度に変換し、単色法における温度を、2色法における温度で除算して微粉炭燃焼割合を算出する。
図16は、2色法で検出した温度と単色法で検出した温度とを放射輝度に変換した例を示すグラフである。同図の横軸は、炉内横断方向位置を、光ファイバ挿入側の炉壁からの距離にて示している。また、縦軸は、放射輝度と、微粉炭燃焼割合とを示している。
また、線L611は、2色法演算部231が2色法で検出した温度を放射輝度に変換した例を示す。線L612は、単色法演算部232が単色法で検出した温度を放射輝度に変換した例を示す。また、線L613は、線L612に示す単色法で検出した温度を、線L611に示す2色法で検出した温度で除算して算出した微粉炭燃焼割合を示す。
以上のように、単色法演算部232と2色法演算部231とが、単色法と2色法との各々で温度を求め、燃焼状態推定部250は、単色法で得られた温度と2色法で得られた温度とを比較して燃焼状態を推定する。例えば、燃焼状態推定部250は、単色法で得られた温度と2色法で得られた温度とを、いずれも放射輝度に変換し、単色法に基づく放射輝度を、2色法に基づく放射輝度で除算して微粉炭燃焼割合を算出する。
このように、燃焼状態推定部250が燃焼状態を推定することで、温度検出装置200のユーザは、燃焼状況をより正確に把握することができ、より適正な燃焼状態を作り出すためのバーナ設計が可能となる。
なお、温度検出装置100や200の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
100、200 温度検出装置
110 温度測定部
120 受光強度測定部
121 光ファイバケーブル
122 ガイド管
123 ガイド管
130、230 温度検出部
140 温度検出距離取得部
141 透過状況別温度算出部
142 透過状況検出部
143 温度検出距離算出部
231 2色法演算部
232 単色法演算部
250 燃焼状態推定部

Claims (7)

  1. 光ファイバを対象領域に挿入して受光強度を測定する受光強度測定ステップと、
    前記受光強度測定ステップで得られた受光強度を温度に換算する温度検出ステップと、
    温度センサを前記対象領域に挿入して温度を測定する温度測定ステップと、
    前記受光強度測定ステップで得られた受光強度と前記温度測定ステップで得られた温度とに基づいて、前記温度検出ステップにおける実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得ステップと、
    を具備することを特徴とする温度検出方法。
  2. 前記温度検出距離取得ステップは、
    前記温度測定ステップで得られた温度に基づいて、複数の光透過状況の各々について、前記温度検出ステップで得られるべき温度を算出する透過状況別温度算出ステップと、
    前記透過状況別温度算出ステップで得られた温度と前記温度検出ステップで得られた温度とを比較して光透過状況を検出する透過状況検出ステップと、
    前記透過状況検出ステップで得られた光透過状況に応じた温度検出距離を算出する温度検出距離算出ステップと、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の温度検出方法。
  3. 前記温度検出ステップでは、単色法と2色法との各々で温度を求め、
    単色法で得られた温度と2色法で得られた温度とを比較して燃焼状態を推定する燃焼状態推定ステップを更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度検出方法。
  4. 前記受光強度測定ステップでは、バーナの着火部における受光強度を測定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の温度検出方法。
  5. 前記光ファイバは、当該光ファイバより耐熱性の高い補強材に支持されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の温度検出方法。
  6. 対象領域に挿入された光ファイバの受光強度を測定する受光強度測定部と、
    前記受光強度測定部が取得した受光強度を温度に換算する温度検出部と、
    前記対象領域に挿入された温度センサを用いて温度を測定する温度測定部と、
    前記受光強度測定部が測定した受光強度と前記温度測定部が測定した温度とに基づいて、前記温度検出部における実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得部と、
    を具備することを特徴とする温度検出装置。
  7. 温度検出装置としてのコンピュータに、
    対象領域に挿入された光ファイバの受光強度を測定する受光強度測定ステップと、
    前記受光強度測定ステップで得られた受光強度を温度に換算する温度検出ステップと、
    前記対象領域に挿入された温度センサを用いて温度を測定する温度測定ステップと、
    前記受光強度測定ステップで得られた受光強度と前記温度測定ステップで得られた温度とに基づいて、前記温度検出ステップにおける実質的温度検出対象範囲を示す温度検出距離を取得する温度検出距離取得ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2012248442A 2012-11-12 2012-11-12 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム Expired - Fee Related JP5881583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248442A JP5881583B2 (ja) 2012-11-12 2012-11-12 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248442A JP5881583B2 (ja) 2012-11-12 2012-11-12 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014095664A JP2014095664A (ja) 2014-05-22
JP5881583B2 true JP5881583B2 (ja) 2016-03-09

Family

ID=50938835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012248442A Expired - Fee Related JP5881583B2 (ja) 2012-11-12 2012-11-12 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5881583B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111365730B (zh) * 2018-12-26 2022-06-24 Abb瑞士股份有限公司 火焰检测器
JPWO2022181094A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8421267D0 (en) * 1984-08-22 1984-09-26 Rolls Royce Radiation probe
JPS62233729A (ja) * 1986-04-04 1987-10-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 高温物体の温度測定方法
JP2744677B2 (ja) * 1990-05-29 1998-04-28 東京電力株式会社 燃焼診断装置
JP2955052B2 (ja) * 1991-04-16 1999-10-04 東京電力株式会社 燃焼診断装置
JP2795146B2 (ja) * 1993-11-30 1998-09-10 日本鋼管株式会社 測温用二重被覆光ファイバ
JP3394826B2 (ja) * 1994-11-14 2003-04-07 バブコック日立株式会社 ガス温度計測装置
JP2002277327A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶融炉における温度計測法および温度・ガス濃度同時計測法
JP3943853B2 (ja) * 2001-03-22 2007-07-11 三菱重工業株式会社 レーザ計測システム
JP3820259B2 (ja) * 2004-05-06 2006-09-13 三菱重工業株式会社 溶融スラグの温度計測方法
JP4844377B2 (ja) * 2006-12-14 2011-12-28 横河電機株式会社 燃焼式熱量計
CN102859340B (zh) * 2009-12-16 2015-08-05 Abb研究有限公司 光学火焰传感器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014095664A (ja) 2014-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lu et al. A digital imaging based multifunctional flame monitoring system
Lou et al. Review of soot measurement in hydrocarbon-air flames
Mekhrengin et al. Multispectral pyrometer for high temperature measurements inside combustion chamber of gas turbine engines
Rafidi et al. Heat transfer characteristics of HiTAC heating furnace using regenerative burners
US7938576B1 (en) Sensing system for obtaining images and surface temperatures
Aphale et al. Development of a non-intrusive radiative heat flux measurement for upward flame spread using DSLR camera based two-color pyrometry
Fujisawa et al. Flickering characteristics and temperature field of premixed methane/air flame under the influence of co-flow
Janssens Fundamental measurement techniques
JP5881583B2 (ja) 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム
Pitts Thin-filament pyrometry in flickering laminar diffusion flames
Sankaranarayanan et al. Investigation of sooting flames by color-ratio pyrometry with a consumer-grade DSLR camera
RU2617725C1 (ru) Способ определения излучательной способности твердых материалов и устройство для его осуществления
Li et al. Accurate measurements of laminar burning velocity using the heat flux method and thermographic phosphor technique
Zhou et al. Validity evaluation on temperature correction methods by thermocouples with different bead diameters and application of corrected temperature
JP6979704B2 (ja) 温度測定装置及び温度測定方法
CN103557965A (zh) 水泥回转窑温度测定及其温度场在线检测方法、装置
Murphy et al. Influence of scattering and probe-volume heterogeneity on soot measurements using optical pyrometry
Correia et al. Flame three-dimensional tomography sensor for in-furnace diagnostics
US5355845A (en) Temperature measurement in power generator boilers
Bennett et al. Effects of soot volume fraction on local gas heating and particle sizing using laser induced incandescence
Keyvan et al. Comparison between visible and near-IR flame spectra from natural gas-fired furnace for blackbody temperature measurements
Pitts et al. Effects of finite time response and soot deposition on thin filament pyrometry measurements in time-varying diffusion flames
Moore Application of variation of parameters to solve nonlinear multimode heat transfer problems
Zheng et al. Research on sapphire-based optical fiber deep ultraviolet detection system working at high temperatures
JP5951462B2 (ja) 温度検出方法、温度検出装置およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5881583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees