JP5876924B2 - T字形ハンドル回動式掃除具 - Google Patents
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Description
図21は長柄ハンドル型の清掃具を示す。図21の(21A)及び(21B)は夫々、パイル製払拭体40、同図(21B)はパイル製払拭体40を固定し保持する長柄保持具41を示す。
しかしながら、係る螺子式枢着構造においても、ハンドルを把持してモップ等の払拭体を床面上に前後左右に動かして清掃することを繰り返していくうちに、ねじ部材の螺着が緩んで脱離してしまう問題を生じた。
そこで、螺子式枢着構造におけるねじの緩みによる脱離を解消するために、螺着状態を保持し且つ緩み止めを防止する脱離防止機構を設ける必要がある。
例えば、特許文献5には、トルクナットにおいてボルトに対してナットが過度にねじ込まれるとねじ山が破損してしまうのを防ぐために、ねじ込みの際に所定トルク以上が加わると、弾性変形により係合解除してナットを空転させるナットカバー部材が開示されている。
前記軸受部材及び前記可動軸受材の挿入構造においては、前記軸受部材及び前記可動軸受材のいずれか一方を断面凹型形状とし、且つ他方を前記断面凹型形状部分に挿入自在にすることができ、例えば、いずれか一方を挿入片とし、他方を該挿入片を受け入れる凹部形状にすればよい。
本発明に係る前記挿着軸体には、軽量化の点で中空体が好ましいが、中実体も使用することができ、また、軸体の断面形状も前記袋部内での自転を妨げないものであれば、円形に限らず、楕円形や多角形状のものを使用することができる。
また、本発明は長柄ハンドル型清掃具に限らず、ハンディタイプ等の短尺ハンドル型清掃具にも適用することができる。
しかしながら、この従来の掃除具においては、柄47を装着部45の長手方向に傾けたりすることはできるものの、装着部45の長軸の回りに回動することができないため、清掃作業者は、パイル44の払拭面が床面等に当たるように、常時、柄47を動かす力に気を配って清掃作業を行う必要があり、円滑な清掃作業が妨げられる。
該隙間の清掃に際しては床面49に対する寝かせ角度θを45°以下にする場合が多い。このような寝かせ状態で隙間51の隅々を清掃するには、柄47を把持して矢印50に示すように床面49上をなぞるように回転させながら動かしていく必要がある。ジョイント部46に鉛直に柄47を立てるときは鉛直軸の回りに柄47を回せば、それに追随して払拭体40も回転していく。しかしながら、袋状差込部43、43に装着部45を密着状態で挿着しているため、係る寝かせ状態では、図23の(23B)に示すように、矢印50の向きに柄47を持って回動しても、払拭体40と装着部45が一体的に動いてしまい、回動方向前方側の床面部分で払拭体40の動きが止まり、(23B)の破線で示すように、床面との摩擦抵抗力を受けて回動開始側の床面部分で払拭体40が浮き上って宙に浮き、円滑な回転操作を行うことができなかった。
本発明の払拭体には、例えば、織布又は不織布の基布に、縫製加工や溶着加工等により中心軸回りに全周にわたり払拭材を植設した払拭体を使用することができる。本発明における払拭材には、ナイロン、綿、ポリエステル等の素材を使用することができる。
図1は本実施形態に係る長柄ハンドル型清掃具の全体を示す。図2は図1の清掃具を床面F上に鉛直に立てた状態を示す。
この清掃具は払拭体1、清掃作業時に把持する伸縮自在型長柄ハンドル2及び挿着軸体からなる。長柄ハンドル2は内径の異なる1組の長尺状の樹脂製パイプ部材からなる内パイプ3と外パイプ4からなる。内パイプ3と外パイプ4の間には、後述する伸縮調整機構のカバー部材6が配置されている。外パイプ4の開放端側にはグリップ5が取着されている。内パイプ3の下端はハンドル2の根元部を形成する根元部材21のパイプ挿入部21aに嵌着されている。根元部材21には回転軸受9が設けられている。挿着軸体は回転軸体10、11及び中空体12、13からなり、回転軸体10、11が取着される連結部材20の中央上部に軸受片54が設けられている。ハンドル2の根元部と挿着軸体は、回転軸受9と軸受片54からなるジョイント部1aにより連結されている。ハンドル2は後述の図5及び図6の矢印Aに示すように、ジョイント部1aを介して連結部材20の中心軸に対し左右方向に回動自在に連結されている。なお、清掃具の構成部材は後述のスプリングワッシャ57を除き、全て、例えばABS、アセタール樹脂、アルコール系樹脂等の合成樹脂により成形加工された加工材からなる。
回転軸体10、11の軸体本体10b、11bには軽量化のために中空部10e、11eが内設されている。連結部材20の中央にはロックボタン18が収設されている。ロックボタン18の頭部は連結部材20の中央の凹部20bより露出している。ロックボタン18の下方には係合脚部18aが形成され、内部にコイルバネ22が配置されており、コイルバネ22の押圧力を受けて該頭部が凹部20bに露出する向きに付勢されている。
図11は根元部材21に設けた回動軸構造の分解斜視図である。図12は根元部材21の正面図及び縦断面図である。
根元部材21内部には内パイプ3が挿入される貫通穴からなるパイプ挿入部21aが穿設されている。パイプ挿入部21a内には4本の列状突起70が軸心方向に突設されている。内パイプ3をパイプ挿入部21aに挿入したとき、列状突起70により内パイプ3の挿入部分を押圧して抜け止め保持することができる。根元部材21の下端部分には拡径状に膨らんだ回転軸受9が形成されている。図11及び図12に示す符号56は樹脂成形加工時に用いた加工用穴を示す。
各基布25、26の長手方向の一辺側中央部32の一部が切り欠いて切除されており、図18の(18A)に示すように、切除端は縁縫い33が施されて布端が解れないようにしている。袋部23の形成により、中央部32は挿着軸体の導入口、つまり開口部27となる。
同図(18B)は(18A)のC−C断面を模式的に示す。同図(18B)に示すように、各基布の端部34、35と36、37は、縫糸38により結着されて、裏返されて袋部23の内側に取り込まれている。袋部23の開口部27に隣接した各基布の周縁部39は横糸28で縫着され、開口部27と対向した各基布の周縁部31は横糸29で縫着されている。従って、袋部23には開口部27のみが開口され、その全外周にわたりパイル30が植設された状態になっている。なお、図18の(18B)においてはパイル群24の一断面を模式的に示し、パイル間に隙間があるようにみえるが、各パイルが大きな間隙もなく密集状に植設され、互いに絡み合っている。
挿着軸体は、連結部材20の両端側で横方向に連結された一対の回転軸体10、11と、夫々の回転軸体10、11に外嵌された一対の中空体12、13とからなり、これらの2重構成により、中空体12、13を夫々独立して自転可能に各回転軸体10、11に枢支し、各回転軸体10、11を連結部材20に対して左右対称状に配置し、長柄ハンドル2に対してT字形又は略T字形に設けている。従って、長柄ハンドル2を把持して什器等の狭い空間の清掃を行うに際して、長柄ハンドル2を払拭体1に対して鋭角に傾けて清掃面上を回転させるときに、長柄ハンドル2の動きに追随して、夫々の中空体12、13が回転軸体10、11による枢支機構によって袋部23内部で自転しながら円弧を描くように回転操作することができるので、簡易且つ軽快に清掃作業を行うことができる。しかも、連結部材20を介して各回転軸体10、11を水平配置して、各軸体に袋部23が挿着されているので、ジョイント部の回動軸の軸中心(回動連結点)が各回転軸体10、11の軸心に極めて接近して位置しており、長柄ハンドル2により加える力が的確に挿着軸体に与えることができ、前記枢支機構の自転機能と相乗して前記回転操作をより円滑に行うことができる。
更に、T字形又は略T字形清掃具において、払拭体挿入部としての前記挿着軸体を、一対の回転軸体10、11と、夫々の回転軸体10、11に外嵌された一対の中空体12、13とから構成されるので、簡単且つ安価な構造により払拭体挿入部を回動自在にすると共に、ハンドルの回動機構を一体的に設けて傾動可能にすることができる。
なお、中空体12、13の断面形状を図10の(10D)に示すように、袋部23内部に当接する突部(リブ)12bを中空体12aの外側面に形成したものを使用して、同様の回転操作性を検証した。6個の突部12bは中空体12aの外周に沿って形成されている。この検証実験によれば、図20の(3)に示すように、清掃有効面積について、リブなしの中空体12、13と同様の良好な結果を得ることができた。従って、リブ付きの中空体12aを用いれば、例えば、レンタル製品の場合には繰り返しの洗浄等によって袋部23内部が伸びたりして、挿着軸体の挿着状態に緩みが生じている場合でも、ハンドルの動きに追随して突部(リブ)12bが袋部23内部に当接しながら袋部23内部で自転して円弧を描くように回転操作させることができる。リブには突部12bのように互いに離間したものの他に、スパイラル状に中空体12aの外側面に形成したもの等を使用することができる。
1a ジョイント部
2 長柄ハンドル
3 内パイプ
4 外パイプ
4a 穴
5 グリップ
6 カバー部材
6a カバー抜止片
6b 穴
6c パイプ抜止片
7 グリップ抜止片
8 パイプボタン
8a 中空押圧変形部
8b バネ係止用突起
8c コイルバネ
8d バネ係止用突起
8e 係止部
9 回動軸受
10 回転軸体
10a 先端部
10b 軸体本体
10c 係合部
10d 貫通穴
10e 中空部
10f 縮径部
11 回転軸体
11a 中空部
11b 軸体本体
11c 係合部
11d 貫通穴
11e 中空部
10f 縮径部
12 中空体
12a 中空体
12b 突部
13 中空体
14 連結端
15 連結端
18 ロックボタン
19 回動軸穴
19a 中空金属軸体
20 連結部材
20b 凹部
20c 縦溝
21 根元部材
21a パイプ挿入部
22 コイルバネ
23 袋部
24 パイル群
25 基布
26 基布
27 開口部
28 横糸
29 横糸
30 パイル
31 周縁部
32 中央部
33 縁縫い
34 端部
35 端部
36 端部
37 端部
38 縫糸
39 周縁部
40 払拭体
41 長柄保持具
42 基布
43 袋状差込部
44 パイル
45 装着部
46 ジョイント部
47 柄
48 グリップ
49 床面
50 矢印
51 隙間
52 雌ねじ
52a 筒部
52b 雌ねじ部
52c 段差部分
53 雄ねじ
53a 頭部
54 軸受片
54a 貫通穴
57 スプリングワッシャ
58 雄ねじ部
59 可撓性係合片
60 空所
61 凹部
63 回り止め防止用係合部材
64 貫通穴
65 拡径凹部
66 突起体
66a 緩斜面
66b 当接面
67 縦溝
68 貫通穴
68a 拡径凹部
69 ばね体
70 列状突起
Claims (11)
- ハンドルと、払拭体の袋部が挿着される挿着軸体と、前記ハンドルの根元部と前記挿着軸体とを連結するジョイント部とを備え、前記ジョイント部を、前記挿着軸体に設けた軸受部材、前記根元部に設けた可動軸受材及び回動軸により構成して、前記軸受部材及び前記可動軸受材のいずれか一方を断面凹型形状とし、且つ他方を前記断面凹型形状部分に挿入自在にし、前記軸受部材及び前記可動軸受材を挿着したとき前記軸受部材及び前記可動軸受材を貫通する貫通穴を穿設し、前記貫通穴に前記回動軸を挿着して前記ハンドルを前記挿着軸体に対して回動自在に連結した清掃具であって、
前記貫通穴を貫通して挿入される筒部と、前記筒部の内部に形成された雌ねじ部とからなる雌ねじと、前記筒部に挿入され、スプリングワッシャを介挿して前記雌ねじに螺着される樹脂製の雄ねじと、前記雄ねじを挿入する側の前記貫通穴の内周部に形成された内周係合部と、前記雄ねじの頭部に形成された頭部係合部とを有し、前記雄ねじを前記雌ねじに螺着して前記回動軸を構成し、前記内周係合部と前記頭部係合部の係合により前記雄ねじの螺着回転方向の逆方向への回動を規制し、前記挿着軸体は連結部材の両端に延出された一対の回転軸体からなり、連結部材の両端部には回動軸穴及び縦溝が形成され、回転軸体には軸芯方向に舌片状に連結端が延設され、連結端には回転軸体の軸心に直交する貫通穴が穿設され、縦溝に沿って連結端を挿入し、回動軸穴及び貫通穴を位置合わせした状態で、回動軸穴及び貫通穴に軸体が挿入されて回転軸体の回動軸を構成し、各回転軸体の連結端は軸体を回動軸として折曲自在に連結部材に連結されており、
連結部材には、一対の回転軸体をT字形に固定して保持する保持機構と、各回転軸体を屈曲させて前記保持状態を解除する解除機構が内蔵され、連結部材の中央にはロックボタンが収設され、ロックボタンには係合脚部が形成され、内部にバネが配置されており、前記保持機構は、回転軸体を水平に開くと、ロックボタンの係合脚部がバネの押圧力を受けて前記連結端の係合部と係合して、この係合ロックにより、回転軸体を水平にT字開脚した保持状態を維持する機構であり、前記解除機構は、ロックボタンによりバネの押圧力に抗して係合脚部と係合部との係合が解除されて、回転軸体が自重により垂れ下がって並列する機構であることを特徴とする清掃具。 - 前記解除状態において、一対の前記回転軸体が略ハ字状にほぼ並列する請求項1に記載の清掃具。
- 前記頭部係合部は、前記頭部に片持形状に形成され、前記雄ねじの軸心側に揺動可能した可撓性係合片からなり、前記内周係合部は、前記内周部に突設され、前記螺着回転方向に前記可撓性係合片の移動を可能にし、その逆転方向に係止させる係合突起からなる請求項1又は2に記載の清掃具。
- 前記可撓性係合片を前記頭部外周を片持状に切り欠いて揺動自在に構成した請求項3に記載の清掃具。
- 前記可撓性係合片は外側に向いた突起を形成した揺動端部を有し、前記係合突起は複数個の突起体からなり、前記突起体は、前記螺着回転方向側に形成した緩斜面と、前記螺着回転方向の逆方向側に形成した当接面とを有し、前記突起を前記当接面に当接させて前記雄ねじの螺着回転方向の逆方向への回動を規制する請求項3又は4に記載の清掃具。
- 前記雌ねじの頭部又はその近傍に、前記貫通穴の入口側と互いに係合する回り止め防止用係合部材を形成し、前記雄ねじを前記雌ねじに螺着するとき、前記回り止め防止用係合部材の係合により前記雌ねじの空転を防止した請求項1〜5のいずれかに記載の清掃具。
- 前記挿着軸体を前記挿着軸体の軸回りに前記袋部内で自転可能に前記ジョイント部に枢支した請求項1〜6のいずれかに記載の清掃具。
- 前記袋部内部に当接する突部を前記挿着軸体の外側面に形成した請求項1〜7のいずれかに記載の清掃具。
- 前記挿着軸体は、一対の回転軸体と、夫々の前記回転軸体に外嵌された一対の中空体とからなり、夫々の前記中空体を独立して自転可能に各回転軸体に枢支し、各回転軸体を前記連結部材に対して左右対称状に配置して前記一対の回転軸体を前記ハンドルに対してT字形又は略T字形に設けた請求項1〜8のいずれかに記載の清掃具。
- 前記袋部の全周囲に払拭材を多数設けた請求項1〜9のいずれかに記載の清掃具。
- 前記払拭材がパイルからなる請求項10に記載の清掃具。
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