JP5875382B2 - 力覚センサ、ロボット装置、ロボットハンド及び検出装置 - Google Patents

力覚センサ、ロボット装置、ロボットハンド及び検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、外力が作用部に作用してホール素子等の磁電変換素子が磁石に対して相対的に変位することにより、磁電変換素子の出力電圧値から作用部に作用した力及びモーメントのうち少なくとも一方を検出する力覚センサに関する。また、多関節のロボットアームの先端とエンドエフェクタとの結合部に、力覚センサのセンサ本体を設け、この力覚センサに検出される力によりロボットアームの姿勢や駆動力を制御することを可能とし、円滑な組立を実現化するロボット装置に関する。
ロボット装置による自動組立装置によって部品や部材の組立てを行なう場合、その部品がロボット装置のロボットハンドによって精密に位置決めされていなければ、組立て作業を円滑に行なうことができない。例えば、歯車や、ピン等の嵌合組み立て作業においては少しでも軸心がずれていると垂直に差し込むことができず、組立不良が発生していた。
そのような問題を解消するため、ロボット装置のロボットアーム先端とエンドエフェクタとの結合部に、ロボットアームとエンドエフェクタとの間に加わるX、Y、Z軸方向の力及びこれら各軸まわりのモーメントを検出するための力覚センサを設けたものがある。この力覚センサに検出される力及びモーメントにより、ロボットアームの姿勢や駆動力を制御することで、円滑な組立実用化が可能になっている。
従来の力覚センサでは、枠体と作用部とを連結する可撓性の梁上に歪ゲージを設け、歪ゲージの抵抗変化から、力及びモーメントを検出するものが主であった。しかし、歪ゲージを用いた力覚センサにおいては、同一梁上に歪ゲージを複数配置した構成となっている。このため、起歪部に力を受けた場合、力が作用した軸方向の歪だけでなく、力が作用していない軸方向にも歪が生じる他軸干渉が発生する。この他軸干渉の影響を少なくするために、他の軸方向の力の影響を受けない梁の構造とすることは原理的に難しい。よって、検出した信号から他軸成分の干渉量を、後段の信号処理等を工夫して影響を差し引くなどの後追い処理をする必要があり、小型化、低コスト化に対して不利であった。
これに対し、作用部の変位を磁気的に検出する力覚センサが提案されている(特許文献1参照)。この力覚センサでは、弾性体に埋め込まれた永久磁石の磁極面に対して対向するように4つのホール素子が配置されている。作用力が加わると永久磁石が変位し、それによって生じた磁束の変化をホール素子等の磁電変換素子によって検出する。これにより、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3軸方向の力成分の検出を可能としている。この永久磁石の代わりに、電磁石とすることも可能である。以下、説明の都合上、磁電変換素子を代表してホール素子を挙げて説明を行うことがあるが、必ずしもホール素子のみに限定されるものではない。
永久磁石及び電磁石(以下「磁石」と呼ぶことがある)は、発生させる磁界の強さに関して所定の温度係数を有している。そのため、周囲環境から与えられる環境温度の変動や、ロボット駆動力源であるモータからの発熱の影響、回路基板内の信号処理部による発熱等といった、センサ外部から受ける温度や熱の影響によって磁界の強さは変動する。また、ホール素子やMR素子等の磁電変換素子に関しても、環境温度が変化すると、磁束に比例する出力電圧(ホール素子ならば、ホール電圧)が変動する。つまり、環境温度が変化すると、磁電変換素子の検出感度が変動する。
これに対して、温度センサを有する温度補償回路によりホール素子に対して温度補正を行う方法が提案されている(特許文献2参照)。これは、ホール素子からの出力電圧が温度上昇により低下した場合、温度センサの負の温度特性により温度上昇に比例してホール素子に供給される電流が高められる。この高められた電流がホール素子に出力されることで、温度上昇により低下していたホール素子の出力電圧が回復することになる。
特開2004−325328号公報 特開2005−321592号公報
温度補償回路を用いて磁電変換素子に対する温度補正を行う場合、環境温度の変化で磁電変換素子の特性のみならず、磁石の磁束も変動するので、磁石近傍にも温度センサを設け、検知磁束である出力電圧の変動を補正する必要がある。
しかし、磁石と温度センサの熱容量の違いや、局部的な温度上昇の発生時には温度センサと磁石との位置関係の違いにより、温度センサを用いて磁石の平均温度を正確に測定することは困難である。また、磁石及び磁電変換素子に温度特性補正専用の温度センサを設ける必要があり、回路が複雑化する。
そこで、本発明は、温度センサを用いずに、環境温度の変化に伴う磁石及びホール素子等の磁電変換素子の特性の変動に追従して、磁電変換素子の出力電圧を補正することを目的とするものである。
本発明の力覚センサは、センサ本体と、前記センサ本体に接続される検出装置と、を備え、前記センサ本体は、枠体と、前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、前記枠体の内部に配置され、前記枠体に固定された磁石と、前記磁石の一方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記一方の磁極面に対して変位可能に配置された第1の磁電変換素子と、前記磁石の他方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記他方の磁極面に対して変位可能に配置された第2の磁電変換素子と、を有し、前記検出装置は、前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値から、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、前記第1及び第2の磁電変換素子が出力した前記電圧値の絶対値の総和の電圧値を求め、前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする。
本発明によれば、第1の磁電変換素子が磁石の一方の磁極面に対向して配置され、第2の磁電変換素子が磁石の他方の磁極面に対向して配置されているとともに、第1及び第2の磁電変換素子の相対位置が固定されている。このように配置された磁電変換素子の全てにより検知される総磁束を示す出力電圧値の総和の電圧値は、磁石に対する第1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子の相対的な変位では変動せず、磁石及び磁電変換素子の特性が変動した場合に変動する。そして、この総和の電圧値が基準電圧値となるように、各磁電変換素子に供給する電流の電流値が調整されるので、総和の電圧値が一定に保たれる。したがって、磁石の磁束及び各磁電変換素子の検出感度が温度変化や経年変化等により変動しても、各磁電変換素子により出力される電圧は温度変化や経年変化等に依存しない安定したものとなる。このように、温度変化や経年変化等により磁石及び磁電変換素子の両方の特性が変動したとしても、温度センサを用いない簡易な構成で、磁電変換素子の出力電圧を補正することができる。
本発明の第1実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。 力覚センサのセンサ本体の概略構成を示す模式図であり、(a)はセンサ本体のX−Z軸に沿った断面模式図である。(b)は図2(a)の矢印A方向から見た第1のセンサ基板の平面図、(c)は図2(a)の矢印A方向から見た第2のセンサ基板の平面図である。 力覚センサのセンサ本体において外枠の内部に配置された部材の斜視図である。 力覚センサのセンサ本体の断面模式図であり、(a)は作用部にX軸方向に力Fxを受けた場合、(b)はZ軸方向に力Fzを受けた場合、(c)はY軸まわりにモーメントMyを受けた場合を示している。 本発明の第1実施形態に係る力覚センサの検出装置の回路部を示す電気回路図である。 永久磁石の温度変化により永久磁石の特性が変動した場合の回路部の補正動作を説明するための図であり、(a)は永久磁石の磁束密度の変化に対する総和の電圧値の変化を示す図である。(b)は総和の電圧値と基準電圧値との差分により補正される定電流源の電流を示す図である。 ホール素子の温度変化によりホール素子の感度係数が変動した場合の回路部の補正動作を説明するための図であり、(a)は磁束密度に対する総和の電圧値の変化を示す図である。(b)は総和の電圧値と基準電圧値との差分により補正される定電流源の電流を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る力覚センサのセンサ本体を示す断面模式図である。 本発明の第3実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る力覚センサのセンサ本体を示す断面模式図である。 本発明の第3実施形態に係る力覚センサの検出装置の回路部を示す電気回路図である。 本発明の第4実施形態に係る力覚センサのセンサ本体を示す断面模式図である。 本発明の第5実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボットハンドを有するロボット装置の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
以下の説明では、磁電変換素子を代表してホール素子を挙げて説明するが、ホール素子以外にMR素子など他の磁電変換素子を用いてももちろん良い。図1は、本発明の第1実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すロボット装置900は、多関節(本第1実施形態では、6つの関節J1〜J6)のロボットアーム600と、ロボットアーム600の先端に設けられたエンドエフェクタとしてのロボットハンド800と、を備えている。また、ロボット装置900は、力覚センサ500と、ロボットアーム600及びロボットハンド800の動作を制御するロボットコントローラ700と、を備えている。力覚センサ500は、センサ本体100と、センサ本体100に接続される検出装置400とを有している。センサ本体100は、ロボットアーム600の先端とロボットハンド800との間に介在して配置されている。つまり、ロボットアーム600の先端には、センサ本体100が直接設けられている。そして、ロボットアーム600の先端には、ロボットハンド800がこのセンサ本体100を介して設けられている。
センサ本体100は、図2(a)に示すように、上端が開放した略箱形状の剛体で形成された枠体としての外枠3と、外枠3の上端の開口を囲うように外枠3にねじ等の固定具7で固定された弾性変形する板状の弾性体2とを備えている。また、センサ本体100は、弾性体2に固定されて外枠3に弾性体2を介して弾性支持された作用部1を備えている。作用部1は、弾性体2の貫通孔を通じて外枠3の内部と外部とに跨って配置されている。そして、作用部1は、作用部1の外枠3の外部に突出した部分に外力が作用することにより、外枠3に対して、互いに直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)の軸方向に変位すると共に各軸まわりに変位する。つまり、作用部1は、外枠3に対して6自由度を有している。なお、作用部1は弾性体2と一体に形成されていてもよい。
また、センサ本体100は、図2(a)及び図3に示すように、外枠3の内部に配置された磁石としての永久磁石8を備えている。そして、外枠3の内部であって、外枠3の底部には、永久磁石8を固定するための支柱4が、外枠3と一体に設けられている。そして、永久磁石8は、この支柱4に固定されて、外枠3に一体に固定されている。永久磁石8はNd−Fe−B磁石、Sm−Co磁石、Sm−Fe−N磁石、フェライト磁石に代表されるような磁石である。なお、磁石を永久磁石8としたが、磁性体まわりにコイルを巻き、通電することによって磁力を発生させる電磁石であってもよい。
センサ本体100は、作用部1に固定され、永久磁石8の一方の磁極面8aに対して間隔をあけて対向して配置された第1のセンサ基板10を備えている。また、センサ本体100は、作用部1に基板連結部材5を介して固定され、永久磁石8の他方の磁極面8bに対して間隔をあけて対向して配置された第2のセンサ基板11を備えている。センサ本体100は、n個(nは2以上の整数、本実施形態ではn=4)の磁電変換素子としてホール素子6a,6b,6c,6d(図2(b)参照)を備えている。ホール素子6a,6b,6c,6dは、第1のセンサ基板10に固定され、永久磁石8の一方の磁極面8aに間隔をあけて対向し、互いに間隔をあけて配置されている。また、センサ本体100は、第2のセンサ基板11に固定され、永久磁石8の他方の磁極面8bに間隔をあけて対向し、互いに間隔をあけて配置されたn個(本実施形態ではn=4)の第2のホール素子9a,9b,9c,9d(図2(c)参照)を備えている。つまり第1及び第2のホール素子は永久磁石8に対して変位可能に作用部1に配置されている。互いに直交する3軸の各軸方向の力成分と各軸のまわりのモーメント成分とを求めるには、4個の第1のホール素子6a〜6d及び4個の第2のホール素子9a〜9dとするのが好ましい。磁電変換素子の個数は、検出したい力及びモーメントの種類に応じて、適宜決めて良い。
各第1のホール素子6a,6b,6c,6dは、同一の円周上に等間隔で配置されており、また、各第2のホール素子9a,9b,9c,9dは、同一の円周上に等間隔で配置されている。そして、第1のホール素子6a,6b,6c,6dと第2のホール素子9a,9b,9c,9dとは、永久磁石8を中心とする対称面に対して対称配置されている。
このように各ホール素子6a〜6d,9a〜9dを配置したことにより、作用部1が外枠3に対して変位すると、各第1のホール素子6a〜6dが永久磁石8の一方の磁極面8aに対して変位する。また、各第2のホール素子9a〜9dが永久磁石8の他方の磁極面8bに対して変位する。つまり作用部1に外部から力が加わると、各第1のホール素子6a〜6dと各第2のホール素子9a〜9dとが基板連結部材5を介して相対的な位置を保ちながら永久磁石8に対して変位する。
各ホール素子6a〜6d,9a〜9dは、当該ホール素子に供給された電流、及び当該ホール素子を交差した磁束に比例した値のホール電圧(出力電圧)を出力する。各ホール素子6a〜6d,9a〜9dは、同一規格のものを使用しており、特性が互いに略同一である。
以上の構成により、本実施の形態のセンサ本体100を用いることで、作用部1に作用する、互いに直交する3軸の各軸方向の力成分と各軸のまわりのモーメント成分とを求めることができる。以下、各力成分と各モーメント成分の算出方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、センサ本体100の断面模式図であり、図4(a)は作用部1にX軸方向に力Fxを受けた場合、図4(b)はZ軸方向に力Fzを受けた場合、図4(c)はY軸まわりにモーメントMyを受けた場合を示している。
図4(a)に示すように、X軸方向の力Fxによってホール素子6aに磁束密度変位量−ΔBxが生じたとすると、ホール素子6b、9a、9bにはそれぞれ磁束密度の変位量がΔBx、−ΔBx、ΔBx生じることになる。
また、図4(b)に示すように、Z軸方向の力Fzによってホール素子6aに磁束密度変位量−ΔBzが生じたとすると、ホール素子6b、9a、9bにはそれぞれ磁束密度の変位量が−ΔBz、ΔBz、ΔBz生じることになる。
さらに、図4(c)に示すように、Y軸方向のモーメントMyによってホール素子6aに磁束密度変位量ΔByが生じたとすると、ホール素子6b、9a、9bにはそれぞれ磁束密度の変位量が−ΔBy、−ΔBy、ΔBy生じることになる。
ホール素子6aに生じる磁束密度変位総量ΔB6a、ホール素子6bに生じる磁束密度変位総量ΔB6b、ホール素子9aに生じる磁束密度変位総量ΔB9a、ホール素子9bに生じる磁束密度変位総量ΔB9bとする。
各磁束密度変位総量は、以下の式となる。
ΔB6a=−ΔBx−ΔBz+ΔBy
ΔB6b=ΔBx−ΔBz−ΔBy
ΔB9a=−ΔBx+ΔBz−ΔBy
ΔB9b=ΔBx+ΔBz+ΔBy
次に、各々の軸において相対関係にあるホール素子のペアを作り、差分をとる。ここで、kx、kz、kyは磁束密度変位量から力、モーメントに算出するための比例係数である。
Fx
=(ΔB6b+ΔB9b)−(ΔB6a+ΔB9a)
=kx×ΔBx
Fz
=(ΔB9a+ΔB9b)−(ΔB6a+ΔB6b)
=kz×ΔBz
My
=(ΔB6a+ΔB9b)−(ΔB9a+ΔB6b)
=ky×ΔBy
同様にして、Y軸方向の力Fy、X軸方向のモーメントMx、Z軸方向のモーメントMzも算出できる。以上のようにして、各軸に独立に力を加えた際に生じる磁束密度変位量の項だけになるので、各軸方向に生じた力成分、及び各軸まわりに生じたモーメント成分を容易に算出できる。本実施の形態では、ホール素子6a〜6d,9a〜9dを用いているので、各ホール素子のホール電圧に基づいて力Fx,Fy,Fz及びモーメントMx,My,Mzを求めることができる。
センサ本体100の作用部1及び外枠3のうち一方、本第1実施形態では外枠3は、ロボットアーム600の先端に固定され、他方、本第1実施形態では作用部1は、ロボットハンド800に固定される。なお、外枠3がロボットハンド800に固定され、作用部1がロボットアーム600の先端に固定されてもよい。図1に示す検出装置400は、センサ本体100の各ホール素子6a〜6d,9a〜9dからのホール電圧を検出して出力する回路部200と、作用部1に作用する力及びモーメントを求める処理部300とを備えている。処理部300は、その各力成分出力をロボットコントローラ700に伝達する。ロボットコントローラ700は、各力成分に基づいてロボットアーム600の姿勢を制御する。
図5に力覚センサ500の回路部200の電気回路図を示す。図5に示すように、回路部200は、4個の第1のホール素子6a〜6dのそれぞれに接続され、各ホール素子6a〜6dに設定電流値の電流を供給する、ホール素子6a〜6dの個数に対応する個数(つまり4個)の第1の定電流源CC1〜CC4を備えている。また、回路部200は、4個の第2のホール素子9a〜9dのそれぞれに接続され、各ホール素子9a〜9dに設定電流値の電流を供給する、ホール素子9a〜9dの個数に対応する個数(つまり4個)の第2の定電流源CC5〜CC8を備えている。
また、回路部200は、4個の第1のホール素子6a〜6dのそれぞれに接続され、各ホール素子6a〜6dのホール電圧の電圧値を検出する、ホール素子6a〜6dの個数に対応する個数(つまり4個)の第1の電圧検出部AMP1〜AMP4を備えている。また、回路部200は、4個の第2のホール素子9a〜9dのそれぞれに接続され、各ホール素子9a〜9dのホール電圧の電圧値を検出する、ホール素子9a〜9dの個数に対応する個数(つまり4個)の第2の電圧検出部AMP5〜AMP8を備えている。
なお、定電流源CC1〜CC8は、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dに対応して設けられるので、ホール素子6a〜6d,9a〜9dと同じ数の8個である。同様に、電圧検出部AMP1〜AMP8は、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dに対応して設けられるので、ホール素子6a〜6d,9a〜9dと同じ数の8個である。
定電流源CC1〜CC8は、ホール素子6a〜6d,9a〜9dに設定された設定電流値となる一定の電流を供給するように動作する。本実施の形態では、定電流源CC1〜CC8は、互いに同一の電流値の電流をホール素子に供給するように構成されている。
電圧検出部AMP1〜AMP8は、差動増幅器であり、検出したホール素子6a〜6d,9a〜9dのホール電圧を増幅して、ホール電圧の電圧値に比例した大きさの電圧信号を出力端子OUT1A〜OUT2Dから次段の図1に示す処理部300に出力する。
処理部300は、各電圧検出部AMP1〜AMP8により検出されたホール電圧の電圧値から上述したような演算を行い、作用部1に作用する、互いに直交する3軸の各軸方向の力成分と各軸のまわりのモーメント成分とを求める。
以上、外力によって生じるホール素子6a〜6d,9a〜9dのホール電圧から、演算により力及びモーメントを求めたが、一般的に永久磁石8は温度によって発生磁束が変化する。具体的には、永久磁石8は、温度上昇に伴って磁束が低下する負の温度特性を持っている。
本実施の形態では、回路部200は、総和演算部を構成する第1の加算器ADD1、第2の加算器ADD2及び差動増幅器DIF−AMPと、調整部としての差動増幅器ERR−AMPとを備えている。第1の加算器ADD1は、各第1の電圧検出部AMP1〜AMP4から出力された電圧信号を加算し、第2の加算器ADD2は、各第2の電圧検出部AMP5〜AMP8から出力された電圧信号を加算する。
ここで、本実施の形態では、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dの一方の表面を永久磁石8に対向するように配置しており、第1のホール素子6a〜6dのホール電圧と、第2のホール素子9a〜9dのホール電圧との正負の極性が異なる。具体的には、第1のホール素子6a〜6dのホール電圧は正の値であり、第2のホール素子9a〜9dのホール電圧は負の値である。したがって、差動増幅器DIF−AMPは、第1の加算器ADD1の出力結果から第2の加算器ADD2の出力結果を減算することで、各電圧検出部AMP1〜AMP8により検出されたホール電圧の電圧値の絶対値の総和の電圧値Vsを求めている。
なお、第2のホール素子9a〜9dの他方の面を永久磁石8に対向させて配置すれば、各第2のホール素子9a〜9dのホール電圧は正の値となるので、総和演算部として、差動増幅器DIF−AMPの代わりに加算器とすることができる。あるいは、総和演算部として、加算器ADD1,ADD2及び差動増幅器DIF−AMPの代わりに、全ての電圧検出部AMP1〜AMP8の電圧信号を入力して加算する加算器とすることができる。
以上の加算器ADD1,ADD2及び差動増幅器DIF−AMPの動作により、各ホール電圧の電圧値の絶対値の総和の電圧値Vsが求められる。この電圧値Vsは、第1のホール素子6a〜6dと第2のホール素子9a〜9dにて検出された磁束の総和を示す値である。そして、電圧値Vsは、永久磁石8に対する第1のホール素子6a〜6d及び第2のホール素子9a〜9dの相対的な変位では変動せず、永久磁石8及びホール素子6a〜6d,9a〜9dの特性が変動した場合に変動する。
例えば、作用部1にX軸方向の力Fxが作用して各ホール素子6a〜6d,9a〜9dがX軸方向に変位した場合、ホール素子6a,6c,9a,9cを交差する磁束が増加し、ホール電圧が増加する。これに対し、ホール素子6b,6d,9b,9dを交差する磁束が減少し、ホール電圧は上記の増加量と同じ量だけ減少する。そのため、全ホール素子6a〜6d,9a〜9dの総和の電圧値Vsは変動しない。そして、永久磁石8が温度上昇して永久磁石8にて発生する磁束が低下した場合、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dにて出力されるホール電圧の電圧値が低下し、総和の電圧値Vsも低下することとなる。
そこで差動増幅器ERR−AMPは、入力した総和の電圧値Vsと予め定めた基準電圧値REF−Vとの差分に基づき、総和の電圧値Vsを基準電圧値REF−Vにするための設定電流値を示す電流指令信号(I.FB信号)を各定電流源CC1〜CC8に出力する。
基準電圧値REF−Vは、一定の値であり、総和の電圧値Vsが一定の電圧値に保持されることで、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dは、永久磁石8の磁束変動がなかったときと同じホール電圧を出力することとなる。
各定電流源CC1〜CC8は、入力したI.FB信号に対応する設定電流値の電流をそれぞれのホール素子6a〜6d,9a〜9dに供給する。各定電流源CC1〜CC8に出力されるI.FB信号は同一値であり、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dには同一値の電流が供給される。
以下、フィードバック動作により各定電流源CC1〜CC8の設定電流値の補正動作について図6及び図7を参照しながら具体的に説明する。
1.永久磁石8の温度特性補正
永久磁石8の温度特性による補正動作について図6を用いて説明する。図6では、永久磁石8の当初の磁束密度がBであったが、温度上昇により永久磁石8の磁束密度がB’に変動した場合を例としている。
一般的なホール素子の出力電圧(ホール電圧)Vhは下記で表されている。
Vh=K・Ih・B
(Vh:ホール電圧、K:感度係数、Ih:動作電流、B:磁束密度)
図6(a)に示すように、当初の動作点であった磁束密度Bにおける全てのホール素子のホール電圧の電圧値の総和の電圧値は、
Vo=K・I1・B・・・(1)
となる。
また温度上昇により磁石の動作点がB’に移動した場合の総和の電圧値は、
Vo’=K・I1・B’・・・(2)
となる。つまり、図5に示す回路構成では、差動増幅器DIF−AMPの出力電圧VsがVo及びVo’となる。
総磁束検出結果であるVsがVoの場合は、基準電圧値REF−Vと等しいため、差動増幅器ERR−AMPは補正電圧を発生しない。しかし、熱減磁により総磁束が低下したときの総磁束検出結果であるVsがVo’の場合、差動増幅器ERR−AMPは、電圧値Vo’と基準電圧値REF−Vとの差分をVo’に加算して得られる誤差制御電圧Vo”を発生させるためのI・FB信号を出力する。この誤差制御電圧Vo”は、誤差電圧に反比例して発生する。そのため、差動増幅器ERR−AMPは、ホール素子の電流を増加させる方向に調整するI・FB信号を出力する。
Figure 0005875382
図6(b)に、磁束密度Bの低下を受けてI・FB信号が定電流源CC1〜CC8に出力されて、定電流源CC1〜CC8の電流値がI2に増加する過程が示されている。
このとき、図5に示した回路構成では、差動増幅器ERR−AMPの動作により、総和の電圧値Vsと基準電圧値REF−Vとの誤差電圧が減少するように定電流源CC1〜CC8の電流が制御されるため、誤差制御電圧Vo”は基準電圧値REF−Vと等しくなる。
Vo”≒REF−V≒Vo・・・(4)
このためI2としては、
Figure 0005875382
となる。
そして、永久磁石8の動作点がB’点に変化したときのホール電圧Vh2としては、
Vh2=K・I2・B’・・・(6)
であり、式(5)を代入することで、
Figure 0005875382
となる。
つまり、磁束密度がBからB’に低下した場合には、検出される総和の電圧値Vsは、基準電圧値REF−Vと等しい値である電圧値Voから電圧値Vo’に低下する。したがって、差動増幅器ERR−AMPは、総和の電圧値Vsが、基準電圧値REF−Vとなるように定電流源CC1〜CC8の電流値をI1からI2に上昇させるI・FB信号を出力する。これにより、総和の電圧値Vsは、Vo’からVo’’(≒REF−V≒Vo)に上昇し、基準電圧値REF−Vに一定となるように制御される。
よって、差動増幅器ERR−AMPのフィードバック動作により、総和の電圧値Vsが基準電圧値REF−Vとなるように、各定電流源CC1〜CC8の設定電流値が調整される。そして、この総和の電圧値Vsが基準電圧値REF−Vとなるように、差動増幅器ERR−AMPにより各ホール素子6a〜6d,9a〜9dに電流を供給する定電流源CC1〜CC8の設定電流値が調整されるので、総和の電圧値Vsが一定に保たれる。
2.感度係数の補正
一般にホール素子は、感度係数(ホール係数)Kにも温度依存性を持っており、環境温度や素子発熱により同じ磁束密度Bであっても出力電圧(ホール電圧)が変動する。ホール素子以外の磁電変換素子も一般には感度係数Kに温度依存性を持っているが、説明が重複するため以下ではホール素子を代表して説明する。
ホール素子6a〜6d,9a〜9dの感度係数Kの温度変動による補正動作について図6を用いて説明する。図7では、当初の感度係数がK1であったが、温度上昇により感度係数がK2に変動した場合を例としている。
図7(a)での当初の動作点であった磁束密度B点でのホール素子のホール電圧の電圧値の総和の電圧値としては、
Vo1=K1・I1・B・・・(8)
となる。
また温度上昇によりホール素子の感度係数がK2に変動した場合のホール電圧の電圧値の総和の電圧値は、
Vo2=K2・I1・B・・・(9)
となる。つまり、図5に示す回路構成では、差動増幅器DIF−AMPの出力電圧VsがVo1及びVo2となる。
総磁束検出結果であるVsがVo1の場合は、基準電圧値REF−Vと等しいため、差動増幅器ERR−AMPは補正電圧を発生しない。しかし、ホール素子の感度係数がK2になり、検出されるホール電圧が低下したときの総磁束検出結果であるVsがVo2のときは、差動増幅器ERR−AMPは、以下のように動作する。即ち、差動増幅器ERR−AMPは、電圧値Vo2と基準電圧値REF−Vとの差分をVo2に加算して得られる誤差制御電圧Vo3を発生させるためのI/FB信号を出力する。この誤差制御電圧Vo3は、誤差電圧に反比例して発生する。そのため、差動増幅器ERR−AMPは、ホール素子の電流を増加させる方向に調整するI・FB信号を出力する。
Figure 0005875382
図7(b)に、ホール素子の感度係数がK2になり、検出されるホール電圧の低下を受けて、I・FB信号が定電流源CC1〜CC8に出力されて、定電流源CC1〜CC8の電流値がI3に増加する過程が示されている。
このとき、図5に示した回路構成では、差動増幅器ERR−AMPの動作により、総和の電圧値Vsと基準電圧値REF−Vとの誤差電圧が減少するように定電流源CC1〜CC8の電流が制御されるため、誤差制御電圧Vo3は基準電圧値REF−Vと等しくなる。
Vo3≒REF−V≒Vo・・・(11)
このためI3としては、
Figure 0005875382
となる。
そして、ホール素子の感度係数がK2点に変化したときのホール電圧Vh3としては、
Vh3=K2・I3・B・・・(13)
であり、式(12)を代入することで、
Figure 0005875382
となる。
つまり、ホール素子の感度係数がK1からK2に低下した場合には、検出される総和の電圧値Vsは、基準電圧値REF−Vと等しい値である電圧値Vo1から電圧値Vo2に低下する。したがって、差動増幅器ERR−AMPは、総和の電圧値Vsが、基準電圧値REF−Vとなるように定電流源CC1〜CC8の電流値をI1からI3に上昇させるI・FB信号を出力する。これにより、総和の電圧値Vsは、Vo2からVo3(≒REF−V≒Vo)に上昇し、基準電圧値REF−Vに一定となるように制御される。
よって、差動増幅器ERR−AMPのフィードバック動作により、総和の電圧値Vsが基準電圧値REF−Vとなるように、各定電流源CC1〜CC8の設定電流値が調整される。そして、この総和の電圧値Vsが基準電圧値REF−Vとなるように、差動増幅器ERR−AMPにより各ホール素子6a〜6d,9a〜9dに電流を供給する定電流源CC1〜CC8の設定電流値が調整されるので、総和の電圧値Vsが一定に保たれる。
以上の動作により、永久磁石8の磁束及び各ホール素子6a〜6d,9a〜9dの検出感度が温度変化や経年変化等により変動しても、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dの出力電圧は温度変化や経年変化等に依存しない安定したものとなる。このように、温度変化や経年変化等により永久磁石8及びホール素子6a〜6d,9a〜9dの両方の特性が変動したとしても、温度センサを用いない簡易な構成で、ホール素子6a〜6d,9a〜9dの出力電圧を補正することができる。よって、力及びモーメントの検出精度が向上させたロボット装置が実現できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る力覚センサについて説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る力覚センサのセンサ本体を示す断面模式図である。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態の力覚センサ500では、作用部1と共にホール素子6a〜6d,9a〜9dが永久磁石8に対して変位する場合について説明した。図8に示す本第2実施形態の力覚センサ500Aでは、作用部1と共に永久磁石8がホール素子6a〜6d,9a〜9dに対して変位する。
具体的には、ホール素子6a〜6dが固定された第1のセンサ基板10が基板連結部材5を介して外枠3に固定され、ホール素子9a〜9dが固定された第2のセンサ基板11が外枠3に固定されている。そして、永久磁石8が支柱4Aを介して作用部1に固定されている。これにより、永久磁石8は、作用部1に一体に固定されているので、作用部1の変位により、ホール素子6a〜6d,9a〜9dに対して変位する。
このように構成することで、第1のホール素子6a〜6dは、作用部1の変位により一方の磁極面8aに対して相対的に変位し、第2のホール素子9a〜9dは、作用部1の変位により他方の磁極面8bに対して相対的に変位する。
以上本第2実施形態では、永久磁石8の磁束及び各ホール素子6a〜6d,9a〜9dの検出感度が温度変化や経年変化等により変動しても、各ホール素子6a〜6d,9a〜9dの出力電圧は温度変化や経年変化等に依存しない安定したものとなる。このように、温度変化や経年変化等により永久磁石8及びホール素子6a〜6d,9a〜9dの両方の特性が変動したとしても、温度センサを用いない簡易な構成で、ホール素子6a〜6d,9a〜9dの出力電圧を補正することができる。よって、力及びモーメントの検出精度が向上する。
また、センサ基板10,11を外枠3に固定するようにしたので、組み立てが容易となる。つまり外枠3に固定された第1の磁電変換素子と、互いの相対位置を保って外枠3に固定された第2の磁電変換素子が配置されていれば良い。また、外枠3に段付き加工をすることで、基板保持用の基板連結部材5が不要とする構成も実現できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る力覚センサについて説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。なお、本第3実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すロボット装置900Bは、多関節(本第3実施形態では、6つの関節J1〜J6)のロボットアーム600と、ロボットアーム600の先端に設けられたエンドエフェクタとしてのロボットハンド800と、を備えている。また、ロボット装置900Bは、力覚センサ500Bと、ロボットアーム600及びロボットハンド800の動作を制御するロボットコントローラ700と、を備えている。力覚センサ500Bは、センサ本体100Bと、センサ本体100Bに接続される検出装置400Bとを有している。センサ本体100Bは、ロボットアーム600の先端とロボットハンド800との間に介在して配置されている。つまり、ロボットアーム600の先端には、センサ本体100Bが直接設けられている。そして、ロボットアーム600の先端には、ロボットハンド800がこのセンサ本体100Bを介して設けられている。
上記第1実施形態では、第1のホール素子の個数と、第2のホール素子の個数とを同一とした場合について説明した。本第3実施形態では、図10に示すように、センサ本体100Bは、n個(本第3実施形態ではn=4、即ち4個)の第1のホール素子6a〜6dと、1個の第2のホール素子12とを備えている。
また、上記第1実施形態のセンサ本体100では、作用部1と共にホール素子6a〜6d,9a〜9dが永久磁石8に対して変位する場合について説明した。図9及び図10に示す本第3実施形態の力覚センサ500Bのセンサ本体100Bでは、作用部1と共に永久磁石8がホール素子6a〜6d,12に対して変位する。
具体的には、第1のホール素子6a〜6dが固定された第1のセンサ基板10は、第1のホール素子6a〜6dが永久磁石8の一方の磁極面8aに対向するように、基板連結部材5を介して外枠3に固定されている。第2のホール素子12が固定された第2のセンサ基板13は、第2のホール素子12が永久磁石8の他方の磁極面8bに対向するように、外枠3に固定されている。そして、永久磁石8が支柱4Aを介して作用部1に固定されている。これにより、永久磁石8は、作用部1に一体に固定されているので、作用部1の変位により、ホール素子6a〜6d,12に対して変位する。
このように構成することで、第1のホール素子6a〜6dは、作用部1の変位により一方の磁極面8aに対して相対的に変位し、第2のホール素子12は、作用部1の変位により他方の磁極面8bに対して相対的に変位する。
図9に示すように、センサ本体100Bの作用部1及び外枠3のうち一方、本第3実施形態では外枠3は、ロボットアーム600の先端に固定され、他方、本第3実施形態では作用部1は、ロボットハンド800に固定される。なお、外枠3がロボットハンド800に固定され、作用部1がロボットアーム600の先端に固定されてもよい。図9に示す検出装置400Bは、センサ本体100Bの各ホール素子6a〜6d,12からのホール電圧を検出して出力する回路部200Bと、作用部1に作用する力及びモーメントを求める処理部300Bとを備えている。処理部300Bは、その各力成分出力をロボットコントローラ700に伝達する。ロボットコントローラ700は、各力成分に基づいてロボットアーム600の姿勢を制御する。
図11は、本第3実施形態に係る力覚センサ500Bの回路部200Bを示す電気回路図である。回路部200Bは、4個の第1のホール素子6a〜6dのそれぞれに接続され、各第1のホール素子6a〜6dに設定電流値の電流を供給する、ホール素子6a〜6dの個数に対応する個数(4個)の第1の定電流源CC1〜CC4を備えている。また、回路部200Bは、第2のホール素子12に接続され、第2のホール素子12に設定電流値の電流を供給する第2の定電流源CC5を備えている。
さらに、回路部200Bは、4個の第1のホール素子6a〜6dのそれぞれに接続され、各第1のホール素子6a〜6dのホール電圧の電圧値を検出する、ホール素子6a〜6dの個数に対応する個数(4個)の第1の電圧検出部AMP1〜AMP4を備えている。また、回路部200Bは、第2のホール素子12に接続され、第2のホール素子12のホール電圧の電圧値を検出する第2の電圧検出部AMP5を備えている。
さらにまた、回路部200Bは、総和演算部として、加算器ADD1、増幅器REF−AMP及び差動増幅器DIF−AMPと、調整部として差動増幅器ERR−AMPとを備えている。
加算器ADD1は、各第1の電圧検出部AMP1〜AMP4から出力された電圧信号を加算する。増幅器REF−AMPは、第2の電圧検出部AMP5により検出されたホール電圧の電圧値のn倍(4倍)の電圧値を示す電圧信号を出力する。これにより、第2の電圧検出部AMP5による出力レベルが、加算器ADD1の出力レベルにほぼ合わせられる。
差動増幅器DIF−AMPは、加算器ADD1の出力結果から増幅器REF−AMPの出力結果を引いている。これにより、差動増幅器DIF−AMPは、各第1の電圧検出部AMP1〜4により検出されたホール電圧の電圧値の絶対値と、第2の電圧検出部AMP5により検出されたホール電圧の電圧値の4倍の電圧値の絶対値との総和の電圧値Vsを求めている。
差動増幅器ERR−AMPは、上記第1実施形態と同様に、総和の電圧値Vsと基準電圧値REF−Vとを比較し、総和の電圧値Vsが基準電圧値REF−Vとなるように、各定電流源CC1〜CC5の電流値を調整する。
以上、本第3実施形態では、永久磁石8の磁束及び各ホール素子6a〜6d,12の検出感度が温度変化や経年変化等により変動しても、各ホール素子6a〜6d,12の出力電圧は温度変化や経年変化等に依存しない安定したものとなる。このように、温度変化や経年変化等により永久磁石8及びホール素子6a〜6d,12の両方の特性が変動したとしても、温度センサを用いない簡易な構成で、ホール素子6a〜6d,12の出力電圧を補正することができる。よって、力及びモーメントの検出精度が向上する。また、第2のホール素子12を1個としたことで、第2の定電流源CC5、第2の電圧検出部AMP5も1個でよい。従って、上記第1実施形態の力覚センサよりもコストを削減することができる。更に、センサ基板10,13を外枠3に固定するようにしたので、組み立てが容易となる。また、外枠3に段付き加工をすることで、基板保持用の基板連結部材5が不要とする構成の力覚センサを組み込んだロボット装置が実現できる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る力覚センサについて説明する。図12は、本発明の第4実施形態に係る力覚センサのセンサ本体を示す断面模式図である。なお、本第4実施形態において、上記第1〜第3実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図12に示す力覚センサのセンサ本体100Cは、n個(本第4実施形態ではn=4、即ち4個)の第1のホール素子6a〜6dと、1個の第2のホール素子12とを備えている。第1のホール素子6a〜6dが固定された第1のセンサ基板10は、第1のホール素子6a〜6dが永久磁石8の一方の磁極面8aに対向するように、基板連結部材5を介して作用部1に固定されている。第2のホール素子12が固定された第2のセンサ基板13は、第2のホール素子12が永久磁石8の他方の磁極面8bに対向するように、作用部1に固定されている。これにより、ホール素子6a〜6d,12は、作用部1の変位により、外枠3に一体に固定された永久磁石8に対して変位する。以上の構成により、本第4実施形態では、上記第3実施形態と同様の効果を奏する。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボットハンドについて説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係る力覚センサを組み込んだロボットハンドを有するロボット装置の概略構成を示す模式図である。なお、本第5実施形態において、上記第1〜4実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図13に示すロボットハンド800Dは、ハンド本体801と、ハンド本体801に開閉可能に支持される複数(本実施形態では2つ)のフィンガー802,803と、を備えている。フィンガー803は、ハンド本体801に支持される基端部803aと、基端部803aから延びる先端部803bとを有している。
ロボットハンド800Dは、上記第1〜第4実施形態のうちいずれの力覚センサを備えていてもよいが、本第5実施形態では、上記第3実施形態と同様の力覚センサを備えている。この力覚センサのセンサ本体100Bは、基端部803aと先端部803bとの間に介在して配置されている。そして、外枠3及び作用部1のうち、一方、本第5実施形態では外枠3が、基端部803aに固定されている。また、外枠3及び作用部1のうち、他方、本第5実施形態では作用部1が、先端部803bに固定されている。
なお、外枠3が先端部803bに固定され、作用部1が基端部803aに固定されていてもよい。また、フィンガー802にセンサ本体100Bを設けてもよい。
本第5実施形態では、上記第3実施形態と同様の効果を奏する。また、外枠3に段付き加工をすることで、基板保持用の基板連結部材5が不要とする構成が可能なロボットハンドを用いたロボット装置を実現できる。
なお、上記第1〜第5実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定するものではない。上記第1,第2実施形態では、力覚センサが第1のホール素子を4個、第2のホール素子を4個備え、3軸の各軸方向の力成分及び3軸の各軸まわりのモーメント成分を求める場合について説明したが、これに限定するものではない。第1及び第2のホール素子の個数は、2個以上であればよい。そして、力及びモーメントの少なくとも一方を求めるようにすればよく、例えば力のみ又はモーメントのみを求めるようにしてロボット装置を制御してもよい。
また、上記第3,第4実施形態では、力覚センサが第1のホール素子を4個備え、3軸の各軸方向の力成分及び3軸の各軸まわりのモーメント成分を求める場合について説明したが、これに限定するものではない。第1のホール素子の個数は、2個以上であればよい。そして、力及びモーメントの少なくとも一方を求めるようにすればよく、例えば力のみ又はモーメントのみを求めるようにしてロボット装置を制御してもよい。
上記第5実施形態のロボットハンドでは、力覚センサのセンサ本体を2本のフィンガーのうちの片側にのみセンサ本体を装備しているが、複数本のフィンガーのそれぞれにセンサ本体を装備して、その合計力を基に、ロボット動作を制御しても良い。フィンガーの本数としても2本以上の複数本の構成でよく、力覚センサ実装位置にしてもフィンガーの先端部に組み込んでもよい。
上記第1〜第4実施形態では、力覚センサの実装位置についても、エンドエフェクタに限定されることはなく、各関節部に必要に応じて組み込んでも良い。
上記第1〜第5実施形態では、検出装置がアナログ回路で構成された回路部とコンピュータで構成された処理部とを備え、磁電変換素子の出力をアナログ回路でアナログ処理により演算したが、AD変換してコンピュータでデジタル処理により演算してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、磁電変換素子としてホール素子を用いた場合について説明したが、本発明はホール素子以外に、例えばMR素子や、磁気インピーダンス素子、フラックスゲート素子等の他の磁電変換素子を用いた場合についても適用可能である。
1…作用部、2…弾性体、3…外枠(枠体)、6a〜6d…第1のホール素子(第1の磁電変換素子)、8…永久磁石(磁石)、8a…一方の磁極面、8b…他方の磁極面、9a〜9d…第2のホール素子(第2の磁電変換素子)、12…第2のホール素子(第2の磁電変換素子)、100,100A,100B,100C…センサ本体、200,200B…回路部、300…処理部、500…力覚センサ、ADD1,ADD2…加算器(総和演算部)、AMP1〜AMP4…第1の電圧検出部、AMP5〜AMP8…第2の電圧検出部、CC1〜CC8…定電流源、DIF−AMP…差動増幅器(総和演算部)、ERR−AMP…差動増幅器(調整部)、REF−AMP…増幅器(総和演算部)

Claims (10)

  1. センサ本体と、
    前記センサ本体に接続される検出装置と、を備え、
    前記センサ本体は、
    枠体と、
    前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、
    前記枠体の内部に配置され、前記枠体に固定された磁石と、
    前記磁石の一方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記一方の磁極面に対して変位可能に配置された第1の磁電変換素子と、
    前記磁石の他方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記他方の磁極面に対して変位可能に配置された第2の磁電変換素子と、を有し、
    前記検出装置は、
    前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値から、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記第1及び第2の磁電変換素子が出力した前記電圧値の絶対値の総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする力覚センサ。
  2. センサ本体と、
    前記センサ本体に接続される検出装置と、を備え、
    前記センサ本体は、
    枠体と、
    前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、
    前記枠体の内部に配置され、前記作用部に固定されて前記作用部と一体に変位する磁石と、
    前記磁石の一方の磁極面に対向するように前記枠体に固定された第1の磁電変換素子と、
    前記磁石の他方の磁極面に対向するように、かつ前記枠体に対して前記第1の磁電変換素子と互いの相対位置を保って固定された第2の磁電変換素子と、を有し、
    前記検出装置は、
    前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値から、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記第1及び第2の磁電変換素子が出力した前記電圧値の絶対値の総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする力覚センサ。
  3. センサ本体と、
    前記センサ本体に接続される検出装置と、を備え、
    前記センサ本体は、
    枠体と、
    前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、
    前記枠体の内部に配置され、前記枠体に固定された磁石と、
    前記磁石の一方の磁極面に対向するように互いに間隔をあけて前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記一方の磁極面に対して変位可能に配置されたn個(nは2以上の整数)の第1の磁電変換素子と、
    前記磁石の他方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記他方の磁極面に対して変位可能に配置された1個の第2の磁電変換素子と、を有し、
    前記検出装置は、
    前記n個の第1の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値と、前記第2の磁電変換素子の出力した電圧の電圧値とから、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記各第1の磁電変換素子がそれぞれ出力した電圧値の絶対値と、前記第2の磁電変換素子が出力した電圧値のn倍の電圧値の絶対値との総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする力覚センサ。
  4. センサ本体と、
    前記センサ本体が接続される検出装置と、を備え、
    前記センサ本体は、
    枠体と、
    前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、
    前記枠体の内部に配置され、前記作用部に固定されて前記作用部と一体に変位する磁石と、
    前記磁石の一方の磁極面に対向するように互いに間隔をあけて前記枠体に固定されたn個(nは2以上の整数)の第1の磁電変換素子と、
    前記磁石の他方の磁極面に対向するように、かつ前記枠体に対して前記第1の磁電変換素子と互いの相対位置を保って固定された第2の磁電変換素子と、を有し、
    前記検出装置は、
    前記n個の第1の磁電変換素子のそれぞれの出力する電圧の電圧値と、前記第2の磁電変換素子の出力する電圧の電圧値とから、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記各第1の磁電変換素子が出力した電圧の電圧値の絶対値と、前記第2の磁電変換素子が出力した電圧の電圧値のn倍の電圧値の絶対値との総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする力覚センサ。
  5. 多関節のロボットアームと、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の力覚センサと、を備え、
    前記センサ本体が前記ロボットアームに設けられている、
    ことを特徴とするロボット装置。
  6. ハンド本体と、
    前記ハンド本体に支持されるフィンガーと、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の力覚センサと、を備え、
    前記センサ本体が前記フィンガーに設けられている、
    ことを特徴とするロボットハンド。
  7. 枠体と、前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、前記枠体の内部に配置された磁石と、前記磁石の一方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記一方の磁極面に対して変位可能に配置された第1の磁電変換素子と、前記磁石の他方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記他方の磁極面に対して変位可能に配置された第2の磁電変換素子と、を有するセンサ本体に接続され、前記作用部に作用した力及びモーメントのうちいずれか一方を検出する検出装置であって
    前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値から、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記第1及び第2の磁電変換素子が出力した前記電圧値の絶対値の総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする検出装置。
  8. 枠体と、前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、前記枠体の内部に配置され、前記作用部に固定されて前記作用部と一体に変位する磁石と、前記磁石の一方の磁極面に対向するように前記枠体に固定された第1の磁電変換素子と、前記磁石の他方の磁極面に対向するように、かつ前記枠体に対して前記第1の磁電変換素子と互いの相対位置を保って固定された第2の磁電変換素子と、を有するセンサ本体に接続され、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出装置であって、
    前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値から、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記第1及び第2の磁電変換素子が出力した前記電圧値の絶対値の総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする検出装置。
  9. 枠体と、前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、前記枠体の内部に配置され、前記枠体に固定された磁石と、前記磁石の一方の磁極面に対向するように互いに間隔をあけて前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記一方の磁極面に対して変位可能に配置されたn個(nは2以上の整数)の第1の磁電変換素子と、前記磁石の他方の磁極面に対向するように前記作用部に固定され、前記作用部と共に前記他方の磁極面に対して変位可能に配置された1個の第2の磁電変換素子と、を有するセンサ本体に接続され、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出装置であって、
    前記n個の第1の磁電変換素子のそれぞれの出力した電圧の電圧値と、前記第2の磁電変換素子の出力した電圧の電圧値とから、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記各第1の磁電変換素子がそれぞれ出力した電圧値の絶対値と、前記第2の磁電変換素子が出力した電圧値のn倍の電圧値の絶対値との総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする検出装置。
  10. 枠体と、前記枠体に支持され、外力が作用することにより前記枠体に対して変位する作用部と、前記枠体の内部に配置され、前記作用部に固定されて前記作用部と一体に変位する磁石と、前記磁石の一方の磁極面に対向するように互いに間隔をあけて前記枠体に固定されたn個(nは2以上の整数)の第1の磁電変換素子と、前記磁石の他方の磁極面に対向するように、かつ前記枠体に対して前記第1の磁電変換素子と互いの相対位置を保って固定された第2の磁電変換素子と、を有するセンサ本体に接続され、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出装置であって、
    前記n個の第1の磁電変換素子のそれぞれの出力する電圧の電圧値と、前記第2の磁電変換素子の出力する電圧の電圧値とから、前記作用部に作用する力及びモーメントの少なくとも一方を求めるとともに、
    前記各第1の磁電変換素子が出力した電圧の電圧値の絶対値と、前記第2の磁電変換素子が出力した電圧の電圧値のn倍の電圧値の絶対値との総和の電圧値を求め、
    前記総和の電圧値が予め定めた基準電圧値となるように、前記第1及び第2の磁電変換素子へ供給する電流値を調整することを特徴とする検出装置。
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