JP5870011B2 - 点群解析装置、点群解析方法及び点群解析プログラム - Google Patents

点群解析装置、点群解析方法及び点群解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、センサ等によって得られた点群データを解析する点群解析装置、点群解析方法及び点群解析プログラムに関する。
近年、長距離レーザレンジファインダが広く普及することにより、屋内外問わず広範囲な空間における環境計測が実現し、計測した3次元点群から有用なオブジェクト(3次元物体)を抽出する技術開発が行われている。特に、レーザレンジファインダなどのセンサの高精度化により電線や通信架線のような線状物体(以下、ワイヤと称する)の位置測定も可能となった。
非特許文献1では、3次元点群データに対して主成分分析を行い、各点がどのような3次元物体(直線、平面、立体的な形状)に所属するか識別を行っている。各点の3次元座標を1つのベクトルとし、ある点とその周辺の点群の分布が直線形状であれば、第1固有値が他の固有値に比べて大きな値となる傾向があるため、特定の閾値処理により注目点が架線上にあるかを判定できる。非特許文献1では、主成分分析により求めた第1固有値から第3固有値を特徴量と考えて、各点に事前につけたラベル(どの物体に所属するか判定する属性番号)を用いてパターン認識を行い、各点がどの物体(架線や建物、道路など)に属するか判定を行っている。図8は、点群密度と架線(ワイヤ)の直線近似精度を示す説明図である。図8(A)に示すように、ワイヤが高密度に計測できた場合、主成分分析により求めた直線の推定精度は高い。
しかしながら、一般的に屋外のような広域な測定環境では、測定器から近い地面などの被写体は高密度に計測を行えるが、架線などワイヤは上空にある被写体のために、測定器から遠いことが原因となり計測点は疎になる傾向がある。また、電柱間のワイヤは複数本あるために、オクルージョン(途中に物体が障害となり、測定器から遠い物体の計測ができないこと)が生じ、更に測定間隔が疎になる。そのため、ある注目点とその周辺の広い範囲の点群の形状を調べなければ、注目点が架線を構成する点(ワイヤ構成点)か否かを判定することが難しい。ところが、形状を調べる範囲(処理対象領域)を広げると、注目点が属すべき物体以外の点群も含むこととなり、主成分分析の結果の信頼度が低くなるという問題がある(図8(B)参照)。
一方、従来技術において、上記のような主成分分析を用いるアプローチとは異なり、より広範囲な点群の分布を考慮するアプローチがある。非特許文献2では、Hough変換を用いて架線検出を行っている。Hough変換とは、直線や放物線などのモデルの位置や傾きなどのパラメータを、そのモデルに属すると推定された点群の投票により行うものである。
しかしながら、非特許文献2では架線がほぼ直線に見えるぐらいの狭い領域内での架線検出を行っているに過ぎず、道路上の広域な範囲での複雑な形状のモデルを推定することは困難である。また、非特許文献2では画像(2次元上の空間)でのモデル推定を行っているが、3次元上の空間でモデル推定を行う場合、パラメータの投票空間も大きくなるために、正確なパラメータ推定自体が難しいという問題がある。
また、従来技術におけるモデル推定とは別のアプローチとして、Markov Random Fieldにより、物体識別の推定精度が低いと思われる点を補正する手法もある。非特許文献3では、注目点とその周辺の点群の形状を主成分分析により推定し、近傍の点の推定精度が高いと思われる結果を用いて平滑化を行うことで、点群全体の推定精度を向上している。この技術により、部分的に測定密度が疎な部分の推定精度の向上が期待できる。
しかしながら、個々の点の推定精度が低い点が集まっている部分については、推定精度の高い点群がないために正しく補正ができず、推定精度向上はできないという課題が残っている。例えば、複数の架線が密集して配置されていて、ねじれの位置にはあるが架線同士が交差しているような場合には、識別精度が低い点群の数が多くなってしまう。
また、既存技術のように主成分分析を適用する問題として、重心を原点とするように座標変換した後に点群の分布を調べていることである。図9は、電柱及び電柱間の架線(ワイヤ)の測定結果の一例を示す図である。図9(A)は電柱および電柱間の架線を表現している。図9(B)は、この電柱および電柱間の架線をレーザレンジファインダにより測定して得られた3次元点群を表現している。図9(B)に示すように、点群の密度に偏りがあると、注目点pの位置と大きく離れた「×」で示された位置が重心になる可能性もある。そのため、点pの位置とは異なる位置での接線方向を求めることになり、推定精度が低下するという問題がある。
Natural Terrain Classification using 3-D Ladar Data, N. Vandapel, D. F. Huber, A. Kapuria and M. Hebert, Robotics and Automation, 2004. Proceedings. ICRA '04. 2004 IEEE International Conference on (2004) Knowledge-based Power Line Detection for UAV Surveillance and Inspection Systems, Z. Li, Y. Liu, R. Hayward, J. Zhang and J. Cai, Image and Vision Computing New Zealand, 2008. IVCNZ 2008. 23rd International Conference (2008) Directional Associative Markov Network for 3-D Point Cloud Classification, D. Munoz, N. Vandapel and M. Hebert, Fourth International Symposium on 3D Data Processing, Visualization and Transmission, June (2008)
前述したように、従来技術である主成分分析を用いた個々の点の形状推定技術では、オクルージョンや架線位置が測定器から離れていて測定密度が低い場合や、複数の架線が密集している場合には架線の検出精度が低くなるという問題がある。また、共分散行列を求めているため、注目点とは異なる位置での点群形状および接線方向を求めており、推定精度の低下が生じるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、得られた3次元点群を解析することによって線状物体を精度良く検出することができる点群解析装置、点群解析方法及び点群解析プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、3次元点群データを取得する3次元点群取得手段と、前記3次元点群データのひとつを注目点とし、該注目点と一定の距離以下にある点を周囲点とし、該注目点に対する該周囲点の重要度を算出し、該注目点について該重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出する自己相関行列算出手段と、前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出する特徴ベクトル算出手段と、前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定する識別手段とを具備することを特徴とする。
本発明は、前記重要度は、各周囲点の近傍領域内の点群の分布の広がりが広い方向に前記注目点が存在する場合に値が大きくなることを特徴とする。
本発明は、前記重要度は、前記注目点と各周囲点とを結んだ直線を中心とする帯上に、広範囲に点群が存在する場合に値が大きくなることを特徴とする。
本発明は、前記識別手段は、最大固有値が所定の閾値を超えるか否かに基づいて、前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明は、前記識別手段は、前記特徴ベクトルと辞書ベクトルとの距離を比較し、距離が近い辞書ベクトルを持つ物体を前記注目点が所属する物体であると判定することにより、前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明は、3次元点群データを取得する3次元点群取得手段を備える点群解析装置が行う点群解析方法であって、前記3次元点群データのひとつを注目点とし、該注目点と一定の距離以下にある点を周囲点とし、該注目点に対する該周囲点の重要度を算出し、該注目点について該重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出する自己相関行列算出ステップと、前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出する特徴ベクトル算出ステップと、前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定する識別ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、コンピュータを、前記点群解析装置として機能させるための点群解析プログラムである。
本発明によれば、得られた3次元点群から高精度に線状物体を検出することができるという効果が得られる。特に、従来技術では困難であった、複数の線状物体が平行して密集している点群やねじれの位置で交差している線状物体がある場合でも、線状物体を構成する点の検出を行うことができる。
本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示すワイヤ構成点検出装置100(ワイヤ構成点特徴抽出手段105、ワイヤ構成点判定手段106)の動作を示すフローチャートである。 図9における注目点pおよび処理対象点群の拡大図である。 注目点pから半径R内の点群を示す図である。 ワイヤ構成点特徴抽出手段105が頻度分布Hを求める動作を示すフローチャートである。 頻度分布の作成例を示す説明図である。 点pがある物体の曲面上に存在する場合(A)と、ワイヤ上に存在する場合(B)の重みの分布の違いを示す図である。 点群密度と架線(ワイヤ)の直線近似精度を示す説明図である。 電柱及び電柱間の架線(ワイヤ)の測定結果の一例を示す説明図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態による点群解析装置を説明する。本実施形態では、大規模な3次元点群の中から線状物体(ワイヤ)に属する点群を検出すると同時に検出した点(ワイヤ構成点)における接線方向を算出する。以下の説明では、具体的な例としてレーザレンジファインダにより取得した位置情報(3次元座標)を持つ点群を用いた線状物体を構成する点群(ワイヤ構成点群)を解析する点群解析装置について説明する。ここで、3次元とは緯度、経度、海抜(高さ)情報でもよいし、ユーザーが設定した特定の位置を原点とした3次元ユークリッド座標系でも極座標系でもよい。以下の説明では、ユーザーが設定をした原点における3次元ユークリッド座標系(各方向をX,Y,Z座標とする)を想定し、各座標の単位はメートルとする。3次元点とは、各点に上記の3次元座標およびその点群が撮影された時刻やレーザの反射強度などの計測情報、その点の属性情報が付与されている点という意味である。3次元点に付与される情報に特に制限はないが、少なくとも位置情報(X,Y,Z座標)は付与されたものであり、3次元点群とはその点が複数集まったものである。
次に、同実施形態による点群解析装置の構成を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。符号100は、コンピュータ装置で構成するワイヤ構成点検出装置である。符号101は、レーザレンジファインダや赤外線センサまたは超音波センサなどで構成し、被写体までの距離を測定する被写体測定手段である。被写体測定手段101は、例えば、レーザレンジファインダをGPS(Global Positioning System)が搭載された車両の上もしくはGPSの搭載された飛行機に搭載し、移動しながら計測することで街中の建物や架線、道路など不特定多数の被写体の3次元位置を計測する装置である。道路周辺の柱状物体検出ではなくて、ある特定の位置(交差点など)におけるワイヤ物体の検出であれば、1箇所からの計測でよいのでGPSが必ずしも搭載している必要はない。本実施形態では、被写体計測手段101として、車上にGPSとレーザレンジファインダが搭載されているMMS(Mobile Mapping System)を想定している。
符号102は、ワイヤ構成点検出装置100で必要なパラメータを入力するパラメータ入力手段である。パラメータ入力手段102は、例えばキーボードやマウス、タッチ入力装置などのユーザーインタフェースや、DVD(Digital Versatile Disc)やUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記憶装置からのパラメータデータの転送装置である。
符号103は、被写体測定手段101が測定したレーザの反射強度や3次元位置情報、撮影時刻などの測定データを記憶する3次元点群記憶手段である。符号104は、パラメータ入力手段102によって入力したパラメータを記憶するパラメータ記憶手段である。パラメータとは、識別手法に用いるパラメータであり、例えば閾値や識別器に入力する値である。3次元点群記憶手段103とパラメータ記憶手段104は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のハードウェアによる記憶装置であり、同一でも別々のハードウェアでもよい。
符号105は、3次元点群記憶手段103から処理対象となる3次元座標内の3次元点群を読み出し、3次元点全てに対してワイヤ構成点であるか判定するための特徴の抽出処理を行うワイヤ構成点特徴抽出手段である。符号106は、ワイヤ構成点特徴抽出手段105が出力する結果およびパラメータ記憶手段104からパラメータを取得し、各点についてワイヤ構成点であるか識別処理を行うワイヤ構成点判定手段である。符号107は、ワイヤ構成点判定手段106の結果を取得し、ワイヤ構成点と判定された点について、接線方向の付与およびパラメータ記憶手段104から取得したワイヤ固有の属性番号へ属性を変更するワイヤ構成点情報付与手段である。属性情報とは、建物、地面、ワイヤ、樹木などに対して、ユーザがあらかじめ設定する物体固有の番号である。
符号108は、3次元点群が付与されている情報をアスキーコードなどのテキストデータやバイナリデータに変換し、そのデータをディスプレイ表示用の映像信号として出力する3次元点群出力手段である。付与されている情報とは、各点の3次元位置座標やレーザの反射強度、属性、接線方向、測定時刻などである。符号109は、ディスプレイ装置で構成する表示手段である。表示手段109は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等で構成する。
次に、図2を参照して、図1に示すワイヤ構成点検出装置100の動作を説明する。図2は、図1に示すワイヤ構成点検出装置100(ワイヤ構成点特徴抽出手段105、ワイヤ構成点判定手段106)の動作を示すフローチャートである。ここでは、3次元点群記憶手段103には、3次元点群のデータが記憶されており、パラメータ記憶手段104には、パラメータが記憶されているものとして説明する。
まず、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、3次元点群記憶手段103から点群データを入力する(ステップS1)。図9(A)は電柱および電柱間の架線を表現した図である。図9(B)は、この電柱および電柱間の架線をレーザレンジファインダにより測定して得られた3次元点群を表現した図である。3次元点群において、図9(B)示すような右手系のX,Y,Z座標系を適用する。全ての3次元点について以下の処理を独立して行う。注目点pの区別する番号をiで表示し、全点群の数をIとすると、各点pについて独立してステップS2〜S4の処理を行う。
ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、注目点pにおける重み付き自己相関行列を算出する(ステップS2)。まず、点pから半径R以内の点q(j∈1,2,3..,N)を処理対象点群として設定する。ここで、Nは半径R以内の点の総数、jは処理対象点の各点を区別するための番号である。点pに対する点qの重要度をwとすると、(1)式、(2)式、(3)式により重み付き自己相関行列Pを求める。
Figure 0005870011
Figure 0005870011
Figure 0005870011
ここで、‖q−p‖は点qと点Pのユークリッド距離(ベクトルq−pの2ノルム)であり、(3)式の「・」はベクトルの内積である。uは点qから半径r以内の点q(m∈1,2,3,...,M)について、点qを基準とした自己相関行列Qを固有値展開して求めた固有ベクトルであり、δ はQの固有値(δ >δ >δ )である。Mを点qから半径r以内の距離の点群の数とすると、qを基準としたQは(4)式で求める。
Figure 0005870011
ここでは点qが点pと同一ワイヤ上に属する場合には、ベクトル(q−p)の方向が他の方向に比べて相対的に多くの点群が存在すると仮定している。すなわち、点q周辺の点群の分散方向を考慮することで、点pと点qが同一物体上にある可能性を考慮できる。(4)式で求めた固有値と固有ベクトルを用いたマハラノビス距離MLとベクトル(q−p)の距離の比率を、方向(q−p)に対する重要度(重みw)とする。
図3は、図9における注目点pおよび処理対象点群の拡大図である。図3(B)に示す例では、点q,点qについての点群の分散と第1固有ベクトル(最も分散が大きい方向)が示してある。2点を比べた場合、点qの第1固有ベクトルがベクトル(q−p)と成す角度が小さいため重みwが重みwより大きくなり、点qを同一物体上にある点として考慮できる。これにより、半径R以内の処理対象領域に注目点が所属しないワイヤが存在するときも、その異なるワイヤの方向の点の重要度を抑えられるために、推定精度を向上できる。
パラメータrと半径Rは実験的に決めるものであり、ここではr=0.2,R=0.5とした。rを大きくすることで密度が低い点群についても推定精度が高まるが、rを大きくすると注目点が所属しないワイヤまで含む可能性も高くなり、推定時のノイズの影響が生じる。具体的には、rは異なるワイヤ間の最短距離もしくは平均距離を使うことが望ましい。
次に、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、自己相関行列Pを固有値展開して、固有値特徴量λ,λ,λ(λ>λ>λ)を算出する(ステップS3)。以降、固有値要素を縦に並べたベクトル[λ,λ,λを特徴ベクトルとし、固有値特徴ベクトルと呼ぶ。また、このとき算出した第1固有ベクトルuを点pにおける接線方向とする。
次に、ワイヤ構成点判定手段106は、固有値特徴量を用いて各点pの物体識別処理を行う(ステップS4)。最も簡単な処理方法は(5)式による閾値処理である。
Figure 0005870011
閾値Vthは実験的に決めるパラメータであり、閾値Vth以上の点をワイヤ構成点と判定する。ただし、閾値Vthは0〜1の値をとり、ここではVth=0.9とした。そして、ワイヤ構成点判定手段106は、物体識別結果を出力する(ステップS5)。
また、図9(B)の点p’のように半径R内に複数のワイヤが存在する場合、ノイズが影響して(1)式の第1固有値が小さくなる傾向がある。そこで、第1固有値以外の固有値情報も含めた判定処理を行う。具体的には、ワイヤおよびワイヤ以外の物体がどういった固有値の組み合わせになるか、事前に辞書ベクトルとして登録し、ニアレスト・ネイバー(NN)法やk−NN法、SVM法などのパターンマッチングによる識別を行うことで閾値処理よりも頑健な判定が行える。
本実施形態では、NN法を用いたワイヤ構成点の識別方法について説明する。ワイヤ(クラス1)およびそれ以外の物体(クラス2)に属する点群について、(1)式の自己相関行列Pから固有値を求める。次に、クラス1およびクラス2それぞれの点群について、特徴ベクトルf{c}=[λ,λ,λ(class∈1,2)求める。点pの特徴ベクトルをfpi、各クラスに対する尤度をsim(f,c)、各クラスに属する点群を区別する番号をそれぞれt(c∈1,2)とすると、識別関数F(f)は(6)式、(7)式で求まる。
Figure 0005870011
Figure 0005870011
ここで、(7)式のsimは点pにおける特徴ベクトルfpiと各クラスの辞書ベクトルとの最短距離を尤度として出力する。識別関数Gは、クラス1、クラス2について、注目点pの特徴ベクトルfpiと各クラスの辞書ベクトルについて、各クラスの辞書ベクトルの最短距離を比較して距離が小さい方のクラス番号を出力する関数である。本実施形態においては、ワイヤおよびそれ以外の2クラス識別について説明したが、ワイヤ、建物、木、車、電柱など複数の物体(クラス)でも、同様の処理を適用することで識別が可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態による点群解析装置を説明する。第2実施形態における装置構成は、図1に示す装置構成と同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。第2実施形態においては、図2に示す処理動作のうち、ステップS2の処理が異なり、図2に示すステップS2以外の処理動作は同じである。第2実施形態におけるステップS2において、点p対する点qの重要度wを、点pと点qを結んだ直線から距離Δd以内に存在する点の分布の領域により求める。図4は、注目点pから半径R内の点群を示す図である。図4(B)に示すように、点Pと点qを結ぶ直線からΔd離れた2本の平行線内に存在する点の分布から重要度wを求める。また、図4(C)に示すように、点Pと点qを結ぶ直線からΔd離れた2本の平行線内に存在する点の分布から重要度Wを求める。
ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、第2実施形態のステップS2において、点の分布を調べるために、まず点pと点qの作る直線上の点の頻度分布Hを作成する。処理対象領域内の点をqと区別がつくように点s(k∈1,2,..,K)と表記し、点sと直線(p,q)との距離をD(s)とし、Δhは直線(q,p)を離散的に分割する値(パラメータ)である。頻度分布のビンをbinで表す。Δd,Δhは実験的に決めるパラメータであり、ここではΔh=0.03(M),Δd=0.06(M)とした。
ここで、図5を参照して、ワイヤ構成点特徴抽出手段105が頻度分布Hを求める動作を説明する。図5は、ワイヤ構成点特徴抽出手段105が頻度分布Hを求める動作を示すフローチャートである。まず、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、頻度分布Hの総和が0になるように初期化した後(ステップS11)、処理対象領域内の全点s(k∈1,2,..,N)を用いて、頻度分布Hのを求める(ステップS12〜S16)。
ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、D(s)とL(s)を算出し(ステップS13)、L(s)からbin(s)を算出する(ステップS14)。続いて、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、Gd(D(s))>0のとき、H(bin)←H(bin)+1とする(ステップS15)。そして、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、求めた頻度分布Hを出力する(ステップS17)。この処理によって、頻度分布Hが求まることになる(図6参照)。図6は、頻度分布Hの作成例を示す図である。
図5に示す処理動作を式で表すと、(8)式、(9)式、(10)式となる。
Figure 0005870011
Figure 0005870011
Figure 0005870011
ここで、関数Gは距離D((s))が閾値Δd以下であれば1を出力する関数であり、関数ceilは、入力した値を小数点以下で切り捨てた値を出力する関数であり、ヒストグラムのビン(bin)の値の範囲は処理対象点群qを(9)式に入力したときの最小値から最大値の範囲である。距離D(s)と変数L(s)は(11)式、(12)式、(13)式によって求まる。
Figure 0005870011
Figure 0005870011
Figure 0005870011
ただし、‖・‖はベクトルの2ノルムを表し、θは点sと直線(q,p)との成す角を表している。
次に、ワイヤ構成点特徴抽出手段105は、この頻度分布Hを用いて、(q−p)の方向の重要度wを(14)式、(15)式によって計算する。
Figure 0005870011
Figure 0005870011
図7は、点pがある物体の曲面上に存在する場合(図7(A))と、ワイヤ上に存在する場合(図7(B))の重みの分布の違いを示す図である。図7(A)のときと比べて、点pワイヤに属する場合(図7(B))には、点の分布の偏りから特定の方向(q,p)の存在する点の方向の重みが突出して大きくなる。一方、曲面上に存在する点pについては、様々な方向の重みが大きくなる傾向がある。よって、3次元空間において特定の方向に重みのピークがあるか判定することで、注目点pがワイヤ上にあるか否か判定できる。
このピークの有無を、重みwを用いた自己相関行列を用いることで判定する。注目点pがワイヤ状にある場合、図7(B)のように特定の方向の重みが大きくなるので、自己相関行列も特定の方向の成分が大きくなり、自己相関行列を固有値展開したときに第1固有値のみが大きくなる。つまり、多数の(q,p)の方向の重みを調べなくても、第一固有値が(5)式の閾値より大きいか否かを調べるだけで、ピークがあるか否かを調べることができる。また、特定の方向の重みが大きくなるという性質を利用して、閾値処理により点pと同一のワイヤ上にない点qの重み係数を0にしてから固有値展開することで、接線方向の推定精度を向上することもできる。例えば、図7(B)のようにピーク値の半分以下の値は0にするような閾値Twを設定してもよい。これにより、閾値Twよりも低い重要度の点については点pと同一ワイヤ上にない点と考え、自己相関行列に加算せず、結果としてピーク有無の判定に影響を与えないようにできる。(14)式の重みを用いて、重み付き自己相関行列Pは(1)式によって求まる。
以上説明したように、従来の注目点の識別技術では、注目点からある一定距離内(処理対象領域)の点群を用いて主成分分析を行い、その固有値を用いて点が属する物体の識別を行っていた。これに対して、本実施形態では、注目点と関係性の高い点の方向を重要視した自己相関行列を用いて、注目点の属する物体識別を行う。具体的には、注目点と同一物体に属すると推定される点の方向の重みを大きくした重み付き自己相関行列を算出する。次に、この自己相関行列から固有値と固有ベクトルとを求める。重みを適切に求めることで、注目点と同一でない3次元物体の点の影響を小さくすることができ、処理対象領域を大きくしても安定してワイヤかそれ以外の物体か識別が可能となる。
これにより、3次元点群から放物線や直線など細長い形状の物体(ワイヤ)を構成する点とその構成点の接線方向を算出する際に、測定結果に計測ノイズがある場合や計測密度が疎である場合、また複数のワイヤが近接している場合においてもワイヤ構成点の検出と各構成点の接線方向を高精度に算出することができる。
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより3次元点群解析処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。
得られた3次元点群を解析することによって物体を精度良く検出することが不可欠な用途にも適用できる。
101・・・被写体計測手段、102・・・パラメータ入力手段、103・・・3次元点群記憶手段、104・・・パラメータ記憶手段、105・・・ワイヤ構成点特徴抽出手段、106・・・ワイヤ構成点判定手段、107・・・ワイヤ構成点情報付与手段、108・・・3次元点群出力手段、109・・・表示手段

Claims (7)

  1. 3次元点群データを取得する3次元点群取得手段と、
    前記3次元点群データのひとつを注目点とし、該注目点と一定の距離以下にある点を周囲点とし、該注目点に対する該周囲点の重要度を算出し、該注目点について該重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出する自己相関行列算出手段と、
    前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出する特徴ベクトル算出手段と、
    前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定する識別手段と
    を具備することを特徴とする点群解析装置。
  2. 前記重要度は、各周囲点の近傍領域内の点群の分布の広がりが広い方向に前記注目点が存在する場合に値が大きくなることを特徴とする請求項1に記載の点群解析装置。
  3. 前記重要度は、前記注目点と各周囲点とを結んだ直線を中心とする帯上に、広範囲に点群が存在する場合に値が大きくなることを特徴とする請求項1に記載の点群解析装置。
  4. 前記識別手段は、最大固有値が所定の閾値を超えるか否かに基づいて、前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の点群解析装置。
  5. 前記識別手段は、前記特徴ベクトルと辞書ベクトルとの距離を比較し、距離が近い辞書ベクトルを持つ物体を前記注目点が所属する物体であると判定することにより、前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の点群解析装置。
  6. 3次元点群データを取得する3次元点群取得手段を備える点群解析装置が行う点群解析方法であって、
    前記3次元点群データのひとつを注目点とし、該注目点と一定の距離以下にある点を周囲点とし、該注目点に対する該周囲点の重要度を算出し、該注目点について該重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出する自己相関行列算出ステップと、
    前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出する特徴ベクトル算出ステップと、
    前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が線状物体を構成するか否かを判定する識別ステップと
    を有することを特徴とする点群解析方法。
  7. コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の点群解析装置として機能させるための点群解析プログラム。
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