次に、本発明に係る通信システム、サービス制御装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラムを適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施形態の概略について、図1を参照して説明する。
本実施形態によるIMS-Femto網では、フェムトセル用基地局(FAP;Femto Access Point)を用いて無線端末であるUEの呼接続を行い、3GPPなどの規格に定められた範囲内で、既存の公衆移動通信網に変更を加える必要なく、既存網との間でのハンドオーバができるようになっている。
また、本実施形態によるIMS-Femto網では、PSハンドオーバの際にも、PDPコンテキストの引き継ぎを実現する。このため、本実施形態によるIMS-Femto網では、既存3G網など既存の移動通信網との間でPSハンドオーバが行われる場合であっても、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様のPSハンドオーバを行うことができる。このため、パケット通信の途中や、パケット通信状態のまま所定時間無通信が続いたことによるPreservation状態でハンドオーバが行われた場合であっても、既存3G網内でのPSハンドオーバの場合と同様に、パケット通信を継続させることができる。
<通信システムのシステム構成例>
次に、本実施形態としての通信システムの構成について詳細に説明する。
本実施形態としての通信システムは、図1に示すように、既存3G網(Macro網)と、IMS-Femto網と、LTE(Long Term Evolution)網とを備え、それぞれがP−GW(PDN Gateway)を介するなどにより各種の公衆データ網(PDN;Public Data Network)に接続されて構成される。
既存3G網は、3Gサービスを提供する既存の移動通信網であり、SGSN(Serving GPRS Support Node)93と、GGSN(Gateway GPRS Support Node)94と、HLR(Home Location Register)95と、DNS(Domain Name Server)96と、MSC(Mobile Services Switching Centre)97と、RAN(Radio Area Network)と、を備えて構成される。RANは、RNC(Radio Network Controller)92と、NB(Node B)91とを備えて構成され、Node B91配下にUE1を収容する。
既存3G網を構成するUE1、Node B91、RNC92、SGSN93、GGSN94、HLR95、DNS96、MSC97は、3GPPに準拠した処理を行う装置であるため、具体的な処理動作については省略する。既存3G網に利用されている技術については、例えば上述した非特許文献1や、3GPP TS 33.234 V8.0.0(2007-12)等に開示されている。
LTE網は、eNB(eNode B)81と、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving Gateway)82などを備えて構成され、eNB81配下にUE1を収容する。LTE網を構成する各装置については、3GPP TS23.401 V9.0.0(2009.3)等、3GPPに準拠した処理を行う装置であるため、具体的な処理動作については省略する。
IMS-Femto網は、所定の通信エリアを構築するFAP2と、PDG3と、PSサーバ4と、AAA(Authentication Authorization Accounting)5と、HSS(Home Subscriber Server)6と、DNS7と、IMSコア8と、を備えて構成され、FAP2配下にUE1を収容する。
FAP2は、半径数十メートル程度の狭い通信エリアをカバーする小型無線基地局である。
PDG3は、メッセージを中継する装置である。
PSサーバ(サービス制御装置)4は、既存3G網など他のネットワークの各装置に対して、既存3G網のSGSN93と同様の信号送受信を行い、そうした他のネットワークの各装置に対して仮想的にSGSNとして認識させるSGSN機能部を実現する。また、HLR95からPS加入者プロファイルを取得し、IMSI_UEに関連付けてPS−VLR(Visitor Location Register)として格納することで、Femto IMS網に接続される各UE1のPS加入者プロファイルを管理する。
また、図2に示すように、上述した既存3G網について同様の構成が複数設けられ、それら複数のSGSNの内、1つが代表SGSNとして予め設定されていることとする。
また、図3に示すように、上述したIMS-Femto網について同様の構成が複数設けられ、それら複数のPSサーバの内、1つが代表PSサーバとして予め設定されていることとする。
また、上述したLTE網についても、同様に複数のLTE網が設けられていることとする。
代表PSサーバは、IMS-Femto網内の各PSサーバ4それぞれの特定情報(NRI;Node Resouse Indicator)に、そのNRIで特定されるPSサーバのアドレス情報を関連付けたテーブル情報を格納する。このことにより、NRIに基づいて、そのNRIにより特定されるPSサーバに対して、受信信号を転送できるようになっている。
各NRIおよびそのNRIにより特定されるPSサーバのアドレス情報は、自動取得であってもよく、オペレータによる手動設定であってもよい。
AAA5は、UE1の認証処理などを行う装置である。
HSS6は、HLR95からCS加入者プロファイルを取得し、CS−VLRとして格納し、UE1のCS加入者プロファイルの管理などを行う。
IMS網のDNS7は、IMS-Femto網でのアドレス情報の問い合わせ用に設けられたDNSである。このため、IMS-Femto網内の各PSサーバ4のアドレス情報を格納し、FAP2からAPNと共にPSサーバのアドレス要求を受信した場合、PSサーバのアドレス情報をラウンドロビンで順次返信する。このことにより、問い合わせ元のFAPに割り当て可能なPSサーバのアドレス情報を割り当てることができるようになっている。
IMSコア8は、セッション制御などを行うコール状態制御サーバ(CSCF;Call Session Control Function)などのコア装置を含んで構成されるコアネットワークである。UE1はFAP2、PDG3を介してIMSコア8に位置登録処理を行い、IMSコア8は、FAP2配下に在圏している各UEに対する呼制御等の機能を実現する。
<PSハンドオーバ動作の概略(既存3G網内)>
次に、本実施形態としての通信システムにおけるPSハンドオーバ動作の概略について説明する。
まず、本実施形態の特徴となる動作の参考とするため、既存3G網内でのPSハンドオーバの際に、移動元Node-Bを管理しているSGSNを特定するための動作の概略について、図2を参照して説明する。この既存3G網内でのPSハンドオーバ動作は、3GPP TS23.236により標準化されている技術である。
UE1のPS位置登録時に、SGSNは、P-TMSI(Packet - Temporary Mobile Subscriber Identity)に自装置の特定情報(NRI)を埋め込んで送出する(ステップS91)。
こうしてPS発信が確立された後、UE1を持っているエンドユーザがエリア移動するなどの契機によりハンドオーバが開始されると(ステップS92)、Inter-RAU(Routing Area Update)が起動される(ステップS93)。
3GPP技術仕様におけるIu−Flex機能では、移動先のSGSNは、UE1から送信されたRAI(Routing Area Identity)からでは移動元のSGSNアドレスを見つけることができない。このため、まず代表SGSNにGTP(GPRS Tunneling Protocol)信号が転送されることとなる(ステップS94)。
代表SGSNは、P−TMSIに含まれるNRIから、そのNRIにより特定されるSGSNを移動元SGSNとして判定し、こうして特定された移動元SGSNに、受信したGTP信号を転送する(ステップS95)。
<PSハンドオーバ動作の概略(IMS-Femto網から既存3G網)>
次に、UE1が、本実施形態によるIMS-Femto網のFAP配下から既存3G網のNode B配下にハンドオーバする場合に、移動元FAPを管理しているPSサーバを特定するための動作の概略について、図3を参照して説明する。
UE1のPS位置登録時に、FAPは、自装置を管理するPSサーバの特定情報(NRI)をP-TMSIに埋め込んで送出する(ステップS1)。このP-TMSIへのNRIの埋め込みは、3GPP技術仕様におけるIu−Flex機能によるものと同様の方法を用いることができる。
自装置を管理するPSサーバの特定情報は、そのUE1のPS位置登録時にPSサーバからFAPが受信するようにしてもよい。また、PDGに対してPSサーバが固定的に割り当てられている場合、その割り当てられているPSサーバの特定情報を、UE1のPS位置登録時にFAPがPDGから受信する構成であってもよい。
こうしてPS発信が確立された後、UE1を持っているエンドユーザがエリア移動するなどの契機によりハンドオーバが開始されると(ステップS2)、移動先の既存3G網でInter-RAU(Routing Area Update)が起動される(ステップS3)。
既存3G網のSGSN93では、図2により上述した既存3G網におけるステップS94の動作と同様に、移動元のSGSNアドレスを見つけることができないため、代表PSサーバにGTP信号を転送する(ステップS4)。
代表PSサーバは、P-TMSIに含まれるNRIから、そのNRIにより特定されるPSサーバを移動元PSサーバとして判定し、こうして特定された移動元PSサーバに、受信したGTP信号を転送する(ステップS5)。
以上のように、本実施形態によるIMS-Femto網では、既存3G網など既存の移動通信網における各装置を改良する必要なく、移動元PSサーバを特定することができる。このため、既存3G網など既存の移動通信網との間であっても、既存3G網内におけるPSハンドオーバと同様のPSハンドオーバを実現することができる。
<通信システムの動作例>
次に、本実施形態としての通信システムにおけるPSサーバによるSGSN機能部の動作と、PSハンドオーバの動作について、3GPPなどにより標準化されている動作との比較を含めて説明する。
<既存3G網のSGSN間におけるPSハンドオーバ動作例>
まず、本実施形態の特徴となる動作の参考とするため、UEが、既存3G網で1つのSGSN管理下にあるNode B配下から、他のSGSNの管理下にあるNode B配下にハンドオーバした場合のPS位置登録の動作例について、図4のシーケンス図を参照して説明する。
この動作は、3GPPにより標準化されている動作である。また、図4の動作例では、簡易認証なしの場合の例について示す。
以下の説明では、ハンドオーバにおける移動前にUEが帰属しているNode-Bを管理しているSGSNをSGSN(old)とし、移動後にUEが帰属しているNode-Bを管理するSGSNをSGSN(new)とする。
移動後のPS位置登録の動作として、まず、UEはRouting Area Update RequestをSGSN(new)に送信する(ステップA1)。UEは、移動前の帰属先Node-Bを特定するold RAIと、移動前に受信したold P-TMSIと、PDP context StatusとをRouting Area Update Requestに含めて送信する。
SGSN(new)は、Routing Area Update Requestを受信した場合、PDP context Statusが含まれているため、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断し、DNSに移動前のSGSN(old)のアドレス要求を送信する(ステップA2)。SGSN(new)は、このアドレス要求に、UEから受信したold RAIを含めて送信する。
DNSは、SGSN(old)のアドレス要求を受信した場合、old RAIを参照し、そのold RAIのNode-Bを管理するSGSN(old)の情報を検索する。DNSは、こうしてold RAIに対応するSGSN(old)のアドレス情報をSGSN(new)に送信する(ステップA3)。
SGSN(new)は、SGSN(old)のアドレス情報を受信した場合、そのSGSN(old)のアドレス宛に、GTP:SGSN context Requestを送信し、PDPコンテキストの引き継ぎ要求を行う(ステップA4)。
SGSN(old)は、GTP:SGSN context Requestを受信した場合、GTP:SGSN context ResponseにPDPコンテキストの構成情報を含めてSGSN(new)に送信し、PDPコンテキストの引き継ぎを行う(ステップA5)。PDPコンテキストの構成情報は、3GPPで規定されるMM context、PDP context、IMSI_UE、SGSNアドレスを少なくとも含むものとする。
SGSN(new)は、GTP:SGSN context Responseを受信した場合、受信したPDPコンテキストの構成情報に基づいてPDPコンテキストの引き継ぎを行い、GTP:SGSN context AckをSGSN(old)に返信する(ステップA6)。
そして、SGSN(new)は、MAP-Send Authentication InfoをHLRに送信する(ステップA7)。
HLRは、MAP-Send Authentication Infoを受信した場合、MAP-Send Authentication Info ackをSGSN(new)に送信する(ステップA8)。
次に、SGSN(new)は、GMM:Authentication RequestをUEに送信する(ステップA9)。
UEは、GMM:Authentication Requestを受信した場合、GMM:Authentication ResponseをSGSN(new)に返送する(ステップA10)。
次に、SGSN(new)は、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップA11)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合、Security Mode CompleteをSGSN(new)に返送する(ステップA12)。
次に、SGSN(new)は、GTP:Update PDP context RequestをGGSNに送信する(ステップA13)。GGSNは、GTP:Update PDP context Requestを受信した場合、GTP:Update PDP context ResponseをSGSN(new)に送信する(ステップA14)。
SGSN(new)は、GTP:Update PDP context Responseを受信した場合、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップA15)。SGSN(new)は、IMSI.UEをMAP-Update GPRS Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合、MAP-Cancel LocationをSGSN(old)に送信する(ステップA16)。HLRは、IMSI.UEをMAP-Cancel Locationに含めて送信する。
SGSN(old)は、MAP-Cancel Locationを受信した場合、対象加入者データを装置内の記憶部から消去し、MAP-Cancel Location ackをHLRに送信する(ステップA17)。
HLRは、MAP-Cancel Location ackを受信した場合、MAP-Insert Subscriber DataをSGSN(new)に送信する(ステップA18)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
SGSN(new)は、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合、IMSI.UEの加入者情報に基づいて加入者プロファイルを作成し、PS-VLRとして格納する。そして、SGSN(new)は、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップA19)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合、MAP-Update GPRS Location ackをSGSN(new)に送信する(ステップA20)。
SGSN(new)は、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合、Routing Area Update AcceptをUEに送信する(ステップA21)。
UEは、Routing Area Update Acceptを受信した場合、Routing Area Update CompleteをSGSN(new)に送信する(ステップA22)。
<IMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバ動作例>
次に、UEが、本実施形態によるIMS-Femto網のFAP配下から既存3G網のNode B配下にハンドオーバする場合の動作例について、図5〜図10のシーケンス図を参照して説明する。
以下の説明では、ハンドオーバにおける移動前にUEが帰属しているFAPをFAP(old)、そのFAP(old)を管理するPSサーバをPSサーバ(old)とし、移動後にUEが帰属しているNode-Bを管理するSGSNをSGSN(new)とする。また、FAP(old)とPDGとの間でIPsec Tunnel(1)が確立しているものとする(ステップB1)。
まず、移動前の初回位置登録として、UEはCS位置登録を開始する。CS位置登録として、UEはLocation Updating RequestをFAP(old)に送信する(ステップB2)。
FAP(old)は、Location Updating Requestを受信した場合に、IDENTITY RequestをUEに送信する(ステップB3)。
UEは、IDENTITY Requestを受信した場合に、IDENTITY ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB4)。UEは、IMSI.UEをIDENTITY Responseに含めて送信する。IMSI.UEは、UEを特定するための情報である。
FAP(old)は、IDENTITY Responseを受信した場合に、IKE-SA-INIT RequestをPDGに送信する(ステップB5)。IKE-SA-INITは、Internet Key Exchange-Security Authentication-INITialiseである。
PDGは、IKE-SA-INIT Requestを受信した場合に、IKE-SA-INIT ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB6)。FAP(old)は、IKE-SA-INIT Responseを受信することで、FAP(old)とPDGとの間でIKE SAを確立する。
次に、FAP(old)は、IKE-AUTH RequestをPDGに送信する(ステップB7)。FAP(old)は、APN(Access Point Name)と、NAI(Network Access Identifier)と、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。IKE-AUTHは、Internet Key Exchange-AUTHenticationである。APNは、ネットワークの連結ポイントを特定するための情報である。NAIは、ネットワークのアクセスを特定するための情報である。
PDGは、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップB8)。PDGは、IKE-AUTH Requestに含まれているNAIをDia-EAP-Requestに含めて送信する。Dia-EAPは、Diameter-Extensible Authentication Protocolである。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-Requestに含まれているNAIを基に、CSサービスの位置登録か、または、PSサービスの位置登録か、または、PDP Activateか、を判断する。この場合、AAAは、NAIからCSサービスの位置登録と判断するため、Dia-Wx-MARをHSSに送信する。Dia-Wx-MARは、Diameter-Wx-Multimedia Authentication Requestである。
HSSは、Dia-Wx-MARを受信した場合に、MAP-Send Authentication InformationをHLRに送信する(ステップB9)。HSSは、Dia-Wx-MARに含まれているIMSI.UEをMAP-Send Authentication Informationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Send Authentication Informationを受信した場合に、MAP-Send Authentication Information AckをHSSに送信する(ステップB10)。HLRは、MAP-Send Authentication Informationに含まれているIMSI.UEに対応するRAND/AUTN/CK/IK/XRESを取得し、その取得したRAND/AUTN/CK/IK/XRESを含めて送信する。
RAND/AUTN/CK/IK/XRESは、3GPPに準拠した情報である。RANDは、Random challengeであり、AUTNは、Authentication Tokenであり、CKは、Cipher Keyであり、IKは、Integrity Keyであり、XRESは、Expected RESponseである。
なお、HLRが送信するMAP-Send Authentication Information Ackに含める情報として、RAND/AUTN/CK/IK/XRESは一例であり、こうした認証のための情報は、UEが契約しているNWの能力などに基づいて各種のものであってよい。
HSSは、MAP-Send Authentication Information Ackを受信した場合に、Dia-Wx-MAAをAAAに送信する。Dia-Wx-MAAは、Diameter-Wx-Multimedia Authentication Answerである。HSSは、HLRから受信したRAND/AUTN/CK/IK/XRESをDia-Wx-MAAに含めて送信する。
AAAは、Dia-Wx-MAAを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPDGに送信する(ステップB11)。AAAは、Dia-Wx-MAAに含まれているRAND/AUTN/CK/IKをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PDGは、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する。PDGは、EAP-Request/AKA-Challengeと、Dia-EAP-Answerに含まれているRAND/AUTN/CK/IKと、をIKE-AUTH Responseに含めて送信する。AKAは、Authentication and Key Agreementである。
FAP(old)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Authentication RequestをUEに送信する(ステップB12)。FAP(old)は、IKE-AUTH Responseに含まれているRAND/AUTNをAuthentication Requestに含めて送信する。
UEは、Authentication Requestを受信した場合に、そのAuthentication Requestに含まれているRAND/AUTNを基に、認証演算を行う。認証演算は、3GPPに準拠した方法で行う。
UEは、RESを算出し、その算出したRESをAuthentication Responseに含めてFAP(old)に送信する(ステップB13)。RESの算出は、3GPPに準拠した方法で行う。
FAP(old)は、Authentication Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPDGに送信する。FAP(old)は、EAP-Response/AKA-Challengeと、Authentication Responseに含まれているRESと、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
PDGは、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップB14)。PDGは、MAC(Message Authentication Code)を算出し、RES、MACをDia-EAP-Requestに含めて送信する。MACの算出は、3GPPに準拠した方法で行う。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、UE認証を行う。UE認証は、3GPPに準拠した方法で行う。本動作例では、UE認証が成功した場合について示すこととし、AAAは、Dia-EAP-AnswerをPDGに送信する(ステップB15)。AAAは、EAP-SuccessをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PDGは、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、Dia-AA-RequestをAAAに送信する(ステップB16)。PDGは、APNをDia-AA-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-AA-Requestを受信した場合に、Dia-AA-AnswerをPDGに送信する(ステップB17)。AAAは、IMSI.UEをDia-AA-Answerに含めて送信する。
PDGは、Dia-AA-Answerを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB18)。PDGは、EAP-SuccessをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(old)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPDGに送信する(ステップB19)。
PDGは、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB20)。
こうしてFAP(old)がIKE-AUTH Responseを受信し、FAP(old)とPDGとの間でIPsec Tunnel(2)が確立されることとなる(ステップB21)。
次に、FAP(old)は、INFORMATIONAL RequestをPDGに送信する(ステップB22)。
PDGは、INFORMATIONAL Requestを受信した場合に、INFORMATIONAL ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB23)。
また、PDGは、Dia-ST-RequestをAAAに送信する(ステップB24)。
AAAは、Dia-ST-Requestを受信した場合に、Dia-ST-AnswerをPDGに送信する(ステップB25)。
PDGは、Dia-ST-Answerを受信した場合に、ステップB21で確立したIPsec Tunnel(2)を解放する(ステップB26)。こうしてUE認証後に不要となったIPsec Tunnel(2)を解放することで、リソースの有効活用を図ることができる。
次に、FAP(old)は、SIP-REGISTERをIMSコアに送信する(ステップB27)。FAP(old)は、IMSI.UEをSIP-REGISTERに含めてIMSコアに送信する。
IMSコアは、SIP-REGISTERを受信した場合に、Dia-Cx-UARをHSSに送信する(ステップB28)。
HSSは、Dia-Cx-UARを受信した場合に、Dia-Cx-UAAをIMSコアに送信する(ステップB29)。
IMSコアは、Dia-Cx-UAAを受信した場合に、Dia-Cx-SARをHSSに送信する(ステップB30)。IMSコアは、IMSI.UEをDia-Cx-SARに含めて送信する。
HSSは、Dia-Cx-SARを受信した場合に、MAP Update LocationをHLRに送信する(ステップB31)。HSSは、IMSI.UEをMAP Update Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP Update Locationを受信した場合に、MAP-Insert Subscriber DataをHSSに送信する(ステップB32)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEのCS加入者情報が含まれている。
HSSは、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合に、そのMAP-Insert Subscriber Dataに含まれるIMSI.UEの加入者情報を基に、CS加入者プロファイルを作成する。HSSは、CS加入者プロファイルをCS-VLRに登録して管理する。
次に、HSSは、MAP-Insert Subscriber Data AckをHLRに送信する(ステップB33)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data Ackを受信した場合に、MAP-Update Location AckをHSSに送信する(ステップB34)。
HSSは、MAP-Update Location Ackを受信した場合に、Dia-Cx-SAAをIMSコアに送信する(ステップB35)。HSSは、IMSI.UEとCS-VLRの登録情報に基づいて、MSISDNをDia-Cx-SAAに含めて送信する。
IMSコアは、Dia-Cx-SAAを受信した場合に、SIP-200 OKをFAP(old)に送信する(ステップB36)。IMSコアは、MSISDNをSIP-200 OKに含めて送信する。
FAP(old)は、SIP-200 OKを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップB37)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、3GPPに準拠した方法で秘匿処理を行い、Security Mode CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB38)。
FAP(old)は、Security Mode Completeを受信した場合に、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identities)の補足を行う。TMSIの補足は、3GPPに準拠した方法で行う。
FAP(old)は、IMSコアにSIP-SUBSCRIBEを送信し、確認処理を行う(ステップB39)。IMSコアは、確認処理OKの場合、SIP-200 OKをFAP(old)に送信する(ステップB40)。
また、IMSコアはSIP-NOTIFYをFAP(old)に送信し(ステップB41)、FAP(old)は、IMSコアにSIP-200 OKを返信する(ステップB42)。
FAP(old)は、Location Updating AcceptをUEに送信する(ステップB43)。UEは、Location Updating Acceptを受信した場合に、TMSI Reallocation CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB44)。
このように、本実施形態の通信システムによるCS位置登録では、FAPとPDGとの間でIPsec Tunnel(1)を確立した状態で(ステップB1)、UE、FAP(old)、PDG、AAA、HSS、HLRとの間でメッセージを送受信し、UEの認証処理を行い、UEの認証が成功した場合に、FAP(old)とPDGとの間でIPsec Tunnel(2)を確立する(ステップB2〜B21)。そして、そのUEの認証処理でFAP(old)とPDGとの間で確立したIPsec Tunnel(2)を解放する(ステップB22〜B26)。その後、HSSがHLRから取得したUEのCS加入者プロファイルをHSSのCS-VLRに登録する(ステップB27〜B32)。これにより、CSサービスの位置登録の際に、FAP(old)を介してUEの認証処理を行い、HSSのCS-VLRにUEのCS加入者プロファイルを登録することが可能となる。
次に、ハンドオーバにおける移動前の初回位置登録におけるPS位置登録として、UEはAttach RequestをFAP(old)に送信する(ステップB45)。
FAP(old)は、Attach Requestを受信した場合に、IDENTITY RequestをUEに送信する(ステップB46)。
UEは、IDENTITY Requestを受信した場合に、IDENTITY ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB47)。UEは、IMSI.UEをIDENTITY Responseに含めて送信する。IMSI.UEは、UEを特定するための情報である。
FAP(old)は、IDENTITY Responseを受信した場合に、IKE-SA-INIT RequestをPDGに送信する(ステップB48)。そして、FAP(old)とPDGとの間でIKE SAを確立する(ステップB49)。
FAP(old)は、IKE-AUTH RequestをPDGに送信する(ステップB50)。FAP(old)は、APN(Access Point Name)と、NAI(Network Access Identifier)と、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
FAP(old)は、Attach RequestをUEから受信したため、PSサービスの位置登録と判断し、NAIとして、"0PS0<UE_IMSI>/<Femto_IMSI>@realmname"を送信する。"0PS0"は、PSサービスの位置登録である旨を意味する情報である。"<UE_IMSI>"は、UEを特定するための情報であり、ステップB47で受信したIDENTITY Responseに含まれていたIMSI.UEである。"<Femto_IMSI>"は、FAP(old)を特定するための情報である。
PDGは、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップB51)。PDGは、IKE-AUTH Requestに含まれているNAIをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-Requestに含まれているNAIを基に、CSサービスの位置登録か、または、PSサービスの位置登録か、または、PDP Activateか、を判断する。本動作例では、AAAはPSサービスの位置登録と判断するため、Dia-Wx-MARをHSSに送信する。
AAAは、NAIが"0PS0<UE_IMSI>/<Femto_IMSI>@realmname"であるため、PSサービスの位置登録であると判断し、Dia-EAP-Requestに含まれていたNAIのIMSI.UEをDia-Wx-MARに含めて送信する。
HSSは、Dia-Wx-MARを受信した場合に、MAP-Send Authentication InfoをHLRに送信する(ステップB52)。HSSは、Dia-Wx-MARに含まれていたIMSI.UEをMAP-Send Authentication Infoに含めて送信する。
ステップB53〜ステップB65までの処理は、ステップB10〜ステップB20と同様な処理をPS位置登録として行うことになる。なお、ステップB55,B56がステップB12に対応し、ステップB57,B58がステップB13に対応する。
FAP(old)がIKE-AUTH Responseを受信すると、FAP(old)とPDGとの間でIPsec Tunnel(3)が確立される(ステップB66)。
次に、FAP(old)は、INFORMATIONAL RequestをPDGに送信する(ステップB67)。
PDGは、INFORMATIONAL Requestを受信した場合に、INFORMATIONAL ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB68)。
また、PDGは、Dia-ST-RequestをAAAに送信する(ステップB69)。
AAAは、Dia-ST-Requestを受信した場合に、Dia-ST-AnswerをPDGに送信する(ステップB70)。
PDGは、Dia-ST-Answerを受信した場合に、ステップB66で確立したIPsec Tunnel(3)を解放する(ステップB71)。こうしてUE認証後に不要となったIPsec Tunnel(3)を解放することで、リソースの有効活用を図ることができる。
FAP(old)は、次に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップB72)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB73)。
FAP(old)は、Security Mode Completeを受信した場合に、Attach AcceptをUEに送信する(ステップB74)。FAP(old)は、Attach AcceptにP-TMSIを含めて送信する。
上述したステップB45からのPS位置登録におけるここまでの動作中で、FAP(old)は、自装置を管理するPSサーバの特定情報であるNRIをPDGから受信する。PDGは、PSサーバに対して固定的に割り当てられており、そのPDGに対して割り当てられたPSサーバのNRIを予め格納していることとする。
PDGからのFAP(old)へのNRI送信は、上述した動作でのPDGからのFAP(old)への送信信号における予め定められた任意の信号に含ませることとしてよい。例えば、上述したステップB49、B55、B63、B65、B68でのPDGからのFAP(old)への送信信号の何れかにNRIを含ませることができる。
また、こうしたPDGからのFAP(old)への、そのFAP(old)を管理するPSサーバのNRIの通知は、NRIそのものをPDGからFAP(old)に送信してもよく、NRIを含むP-TMSIをPDGが発行し、PDGからFAP(old)に送信してもよい。
こうして、FAP(old)は、自装置を管理するPSサーバ(old)のNRIを、この時点までに受信して自装置内に保持している。このことにより、FAP(old)は、自装置を管理するPSサーバ(old)のNRIをP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、上述したステップB74でのAttach Acceptに含めてUEに送信する。
NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。このことにより、UEに送信されるAttach Acceptは、既存3G網でIu-Flex機能によりNRIが含められたP-TMSIと同様のP-TMSIを含むこととなる。
また、上述したPDGが、割り当てられているPSサーバ(old)のNRIを含むP-TMSIを発行し、FAP(old)に通知する構成である場合も、同様に、FAP(old)は、PDGから受信したP-TMSIを、上述したステップB74でのAttach Acceptに含めてUEに送信する。
UEは、Attach Acceptを受信した場合に、P-TMSIを自装置内に記憶し、Attach CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB75)。
次に、ハンドオーバにおける移動前のPS発信として、UEはService RequestをFAP(old)に送信する(ステップB76)。
FAP(old)はService Requestを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップB77)。
UEはSecurity Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB78)。
次に、UEは、Activate PDP Context RequestをFAP(old)に送信する(ステップB79)。UEは、IMSI.UEと、帰属先であるFAP(old)のAPN(Access Point Name)をActivate PDP Context Requestに含めて送信する。
FAP(old)は、Activate PDP Context Requestを受信した場合に、自装置を管理するPSサーバ(old)のアドレス要求(Request)を、IMS-Femto網内部のDNSに送信する(ステップB80)。FAP(old)は、UEから受信したAPNをアドレス要求(Request)に含めてIMS-Femto網内部のDNSに送信する。
IMS-Femto網内部のDNSは、APNと共にアドレス要求(Request)を受信した場合、PSサーバのアドレス情報をラウンドロビンで順次返信する。すなわち、1つ以上の予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を送信し、それらのアドレス情報のPSサーバへの割り当て可否をFAP(old)が順次確認する。割り当て可能であればそのPSサーバにFAP(old)が割り当てられ、割り当て不可であれば、DNSはその予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を再度送信する。こうして割り当て可能なPSサーバ(old)のアドレス情報をFAP(old)に返送(Answer)する(ステップB81)。
FAP(old)は、PSサーバ(old)のアドレスを受信した場合に、IKE-SA-INIT RequestをPSサーバ(old)に送信する(ステップB82)。
PSサーバ(old)は、IKE-SA-INIT Requestを受信した場合に、IKE-SA-INIT ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB83)。
FAP(old)は、IKE-SA-INIT Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(old)に送信する(ステップB84)。FAP(old)は、APNと、NAI(Network Access Identifier)と、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
FAP(old)は、Activate PDP Context RequestをUEから受信したため、PDP Activateと判断し、"0PDP0<UE_IMSI>/<Femto_IMSI>@realmname"のNAIを送信する。"0PDP0"は、PDP Activateである旨を意味する情報である。"<UE_IMSI>"は、UEを特定するための情報であり、ステップB79で受信したActivate PDP Context Requestに含まれていたIMSI.UEである。"<Femto_IMSI>"は、FAP(old)を特定するための情報である。
PSサーバ(old)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップB85)。PSサーバ(old)は、IKE-AUTH Requestに含まれているNAIをDia-EAP-Requestに含めて送信する。また、EAP-Payload(empty)をDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-Requestに含まれるNAIを基に、CSサービスの位置登録か、または、PSサービスの位置登録か、または、PDP Activateか、を判断する。AAAは、PDP Activateと判断した場合に、Dia-Wx-MARをHSSに送信する。
AAAは、NAIが"0PDP0<UE_IMSI>/<Femto_IMSI>@realmname"であるため、PDP Activateであると判断し、Dia-EAP-Requestに含まれていたNAIのIMSI.UEをDia-Wx-MARに含めて送信する。
HSSは、Dia-Wx-MARを受信した場合に、MAP-SAI[PDP]をHLRに送信する(ステップB86)。MAP-SAIはMAP-Send Authentication Infoであり、[PDP]は、PDP Activateを意味する。HSSは、Dia-Wx-MARに含まれていたIMSI.UEをMAP-SAI[PDP]に含めて送信する。
HLRは、MAP-SAI[PDP]を受信した場合に、MAP-SAI AckをHSSに送信する(ステップB87)。HLRは、MAP-SAI[PDP]に含まれているIMSI.UEに対応するRAND/AUTN/CK/IK/XRESを取得し、その取得したRAND/AUTN/CK/IK/XRESをMAP-SAI Ackに含めて送信する。
HSSは、MAP-SAI Ackを受信した場合に、Dia-Wx-MAAをAAAに送信する。HSSは、MAP-SAI Ackに含まれているRAND/AUTN/CK/IK/XRESをDia-Wx-MAAに含めて送信する。
AAAは、Dia-Wx-MAAを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(old)に送信する(ステップB88)。AAAは、Result-Code(multi-round)、EAP-Request/AKA-ChallengeをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB89)。PSサーバ(old)は、EAP-Request/AKA-ChallengeをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(old)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Authentication RequestをUEに送信する(ステップB90)。
UEは、Authentication Requestを受信した場合に、Authentication ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB91)。
FAP(old)は、Authentication Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(old)に送信する(ステップB92)。FAP(old)は、EAP-Response/AKA-Challenge、Private Extensionと、ステップB74で発行してUEに送信したP-TMSIと、自装置の特定情報であるRAI(Routing Area Identity)をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップB93)。PSサーバ(old)は、EAP-Response/AKA-ChallengeをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(old)に送信する(ステップB94)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)、EAP-Request/SuccessをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、Dia-AA-RequestをAAAに送信する(ステップB95)。
AAAは、Dia-AA-Requestを受信した場合に、Dia-AA-AnswerをPSサーバ(old)に送信する(ステップB96)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)をDia-AA-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、Dia-AA-Answerを受信した場合に、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップB97)。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合に、MAP-Insert Subscriber DataをPSサーバ(old)に送信する(ステップB98)。HLRは、IMSI.UEについての、既存3G網のSGSNに送信する場合と同様のPS加入者情報をMAP-Insert Subscriber Dataに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合に、そのMAP-Insert Subscriber Dataに含まれるIMSI.UEのPS加入者情報を基に、PS加入者プロファイルを作成し、そのPS加入者プロファイルをPS-VLRに登録して管理する。そして、PSサーバ(old)は、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップB99)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合に、MAP-Update GPRS Location ackをPSサーバ(old)に送信する(ステップB100)。
PSサーバ(old)は、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合に、既存3G網やパケット公衆網のDNSに、GGSNのアドレス要求(Request)を送信する(ステップB101)。PSサーバ(old)は、GGSNのアドレス要求(Request)にFAP(old)のAPNを含めて送信する。
既存3G網やパケット公衆網のDNSは、アドレス要求(Request)に含まれるAPNに応じて、PSサーバ(old)がアクセスすべきGGSNのアドレスを返送(Answer)する(ステップB102)。
PSサーバ(old)は、GGSNのアドレスを受信すると、その受信したアドレス宛てに、Create PDP Context Requestを送信する(ステップB103)。PSサーバ(old)は、Create PDP Context Requestに、UEのMSISDNを含めて送信する。
GGSNは、Create PDP Context Requestを受信した場合に、Create PDP Context ResponseをPSサーバ(old)に送信する(ステップB104)。
PSサーバ(old)は、Create PDP Context Responseを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB105)。PSサーバ(old)は、EAP-Request/SuccessをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(old)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップB106)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB107)。
FAP(old)は、Security Mode Completeを受信した場合に、3G無線秘匿を行い、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(old)に送信する(ステップB108)。3G無線秘匿は、3GPPに準拠した方法で行う。
PSサーバ(old)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(old)に送信する(ステップB109)。PSサーバ(old)は、CF(Remote IPアドレス)をIKE-AUTH Responseに含めて送信する。CF(Remote IPアドレス)は、Activate PDP Contextの受信による新規IPSec確立を行う際に、FAP(old)に通知される接続元のIPアドレスであり、ユーザデータの通信に使用する。
FAP(old)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、FAP(old)とPSサーバ(old)との間でIPsec Tunnel(4)を確立し(ステップB110)、Radio Bearer SetupをUEに送信する(ステップB111)。
UEは、Radio Bearer Setupを受信した場合、Radio Bearer Setup CompleteをFAP(old)に返信する(ステップB112)。FAP(old)は、Radio Bearer Setup Completeを受信した場合に、Activate PDP Context AcceptをUEに送信する(ステップB113)。
こうしてPDPが確立され、UEからFAP(old)を経由して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にRRC DisconnectionによりUEとFAP(old)の間での無線区間だけが開放され(ステップB114)、Preservation状態となる(ステップB115)。
こうしてPDPによる通信接続が確立された後で、UEがIMS-Femto網のFAP(old)配下から既存3G網(Macro網)のNode-B配下に移動した場合、既存3G網へのCS位置登録動作を開始することとなる。このため、UEは、移動先のNode-Bを介してそのNode-Bを管理するMSCへとLocation Updating Requestを送信する(ステップB116)。
MSCは、Location Updating Requestを受信した場合に、IDENTITY RequestをUEに送信する(ステップB117)。
UEは、IDENTITY Requestを受信した場合に、IDENTITY ResponseをMSCに送信する(ステップB118)。UEは、IMSI.UEをIDENTITY Responseに含めて送信する。
MSCは、IDENTITY Responseを受信した場合にMAP-Send Authentication InformationをHLRに送信する(ステップB119)。MSCは、IMSI.UEをMAP-Send Authentication Informationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Send Authentication Informationを受信した場合に、MAP-Send Authentication Information AckをMSCに送信する(ステップB120)。
MSCは、MAP-Send Authentication Information Ackを受信した場合に、Authentication RequestをUEに送信する(ステップB121)。
UEは、Authentication Requestを受信した場合に、そのAuthentication Requestに含まれている情報を基に認証演算を行う。認証演算は、3GPPに準拠した方法で行う。UEは、算出した認証情報をAuthentication Responseに含めてMSCに送信する(ステップB122)。
MSCは、Authentication Responseを受信した場合に、MAP-Update LocationをHLRに送信する(ステップB123)。
HLRは、MAP-Update Locationを受信した場合に、MAP-Cancel LocationをHSSに送信する(ステップB124)。HLRは、IMSI.UEをMAP-Cancel Locationに含めて送信する。
HSSは、MAP-Cancel Locationを受信した場合に、CS-VLRから対象CS加入者プロファイルを消去し、MAP-Cancel Location AckをHLRに送信する(ステップB125)。
HLRは、MAP Cancel Location Ackを受信した場合に、MAP-Insert Subscriber DataをMSCに送信する(ステップB126)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
MSCは、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合に、そのMAP-Insert Subscriber Dataに含まれるIMSI.UEの加入者情報を基に、CS加入者プロファイルを作成し、CS-VLRに登録して管理する。そして、MSCは、MAP-Insert Subscriber Data AckをHLRに送信する(ステップB127)。
HRLは、MAP-Insert Subscriber Data Ackを受信した場合に、MAP-Update Location AckをMSCに送信する(ステップB128)。
MSCは、MAP-Update Location Ackを受信した場合に、Location Updating AcceptをUEに送信する(ステップB129)。
UEは、Location Updating Acceptを受信した場合に、TMSI Reallocation CompleteをMSCに送信する(ステップB130)。MSCは、このTMSI Reallocation Completeを受信することで、UEのIMSI.UEとnew TMSIとを対応付け、UEの加入者情報(CS)を管理することになる。
HSSは、上述したステップB125でMAP-Cancel Location AckをHLRに送信した後、Dia-Cx-RTR(Registration-Termination-Request)をIMSコアに送信する(ステップB131)。
IMSコアは、Dia-Cx-RTRを受信した場合、Dia-Cx-RTA(Registration-Termination-Answer)をHSSに送信する(ステップB132)。また、IMSコアは、UE移動前のFAP(old)にSIP-NOTIFYを送信する(ステップB133)。IMSコアは、SIP-NOTIFYのBody部のContactタグに、state="terminated",event="deactivated"等を設定し、De-Registerを意味するメッセージにする。
FAP(old)は、SIP-NOTIFYを受信した場合、UEの加入者情報(CS)を削除し、IMSコアとの接続を解放し、SIP-200 OKをIMSコアに送信する(ステップB134)。
次に、ハンドオーバにおける移動後のPS位置登録動作として、UEは、Routing Area Update RequestをSGSN(new)に送信する(ステップB135)。UEは、移動前の帰属先であるFAP(old)を特定するold RAIと、移動前に受信したold P-TMSIと、PDP context StatusとをRouting Area Update Requestに含めて送信する。
SGSN(new)は、Routing Area Update Requestを受信した場合、PDP context Statusが含まれているため、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断し、既存3G網やパケット公衆網のDNSに移動前のSGSNのアドレス要求を送信する(ステップB136)。SGSN(new)は、このアドレス要求に、UEから受信したold RAIを含めて送信する。
既存3G網やパケット公衆網のDNSは、代表PSサーバのアドレスに、全てのFAPそれぞれのRAIを関連付けて予め格納している。このため、アドレス要求によりFAP(old)のRAIを受信した場合、IMS-Femto網における予め設定された代表PSサーバのアドレスを、SGSN(new)に返送(Answer)する(ステップB137)。
SGSN(new)は、DNSからアドレスを受信した場合、そのアドレス宛てにSGSN Context Requestを送信し、PDPコンテキストの引き継ぎ要求を行う(ステップB138)。SGSN(new)は、上述したステップB137で、移動前のSGSNアドレスとして代表PSサーバのアドレスを受信しているため、ステップB138のSGSN Context Requestは、この代表PSサーバ宛てに送信される。また、SGSN(new)は、SGSN Context Requestに、IMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとを含めて送信する。
代表PSサーバは、SGSN Context Requestを受信した場合、含まれているP-TMSIについて、例えば最後の所定桁数などNRIを含めることとして予め設定された領域を確認する。ここで、代表PSサーバは、各PSサーバのアドレス情報に、PSサーバを特定する番号であるNRIを関連付けて予め格納している。このため、受信されたP-TMSIの所定領域から取得した番号が、予め格納されているNRIの何れかと一致した場合、代表PSサーバは、その一致したNRIに関連付けられているアドレス情報を、移動前にUEが帰属していたFAP(old)を管理するPSサーバ(old)のアドレス情報として特定する。
代表PSサーバは、こうして特定されたPSサーバ(old)のアドレス宛てに、SGSN(new)から受信したSGSN Context Requestを転送する(ステップB139)。
PSサーバ(old)は、SGSN Context Requestを受信した場合、含まれているIMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとに基づいて、PS-VLRの加入者プロファイルを検索し、IMSI.UEに対応するPDPコンテキストの構成情報を特定する。PSサーバ(old)は、こうして特定されたPDPコンテキストの構成情報をSGSN context Responseに含めてSGSN(new)に送信し、PDPコンテキストの引き継ぎを行う(ステップB140)。PDPコンテキストの構成情報は、3GPPで規定されるMM context、PDP context、IMSI_UE、SGSNアドレスを少なくとも含むものとする。
SGSN(new)は、SGSN context Responseを受信した場合、受信したPDPコンテキストの構成情報に基づいてPDPコンテキストの引き継ぎを行い、PSサーバ(old)に、SGSN Context Acknowledgeを返信する(ステップB141)。SGSN(new)は、SGSN Context Acknowledgeに、IMSI.UEを含めて送信する。
PSサーバ(old)は、SGSN Context Acknowledgeを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除してリソースを解放し、Session Termination RequestをAAAに送信する(ステップB142)。
AAAは、Session Termination Requestを受信した場合、Session Termination AnswerをPSサーバ(old)に返信する(ステップB143)。
PSサーバ(old)は、Session Termination Answerを受信した場合、Informational RequestをFAP(old)に送信する(ステップB144)。PSサーバ(old)は、Informational Requestに、IMSI.UEを含めて送信する。
FAP(old)は、Informational Requestを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除してリソースを解放し、Informational ResponseをPSサーバ(old)に返信する(ステップB145)。こうして、FAP(old)とPSサーバ(old)との間でのIPsec Tunnel(4)が解放される(ステップB146)。
次に、SGSN(new)は、MAP-Send Authentication InfoをHLRに送信する(ステップB147)。HLRは、MAP-Send Authentication Infoを受信した場合、MAP-Send Authentication Info ackをSGSN(new)に送信する(ステップB148)。
SGSN(new)は、MAP-Send Authentication Info ackを受信した場合、GMM:Authentication RequestをUEに送信する(ステップB149)。
UEは、GMM:Authentication Requestを受信した場合、GMM:Authentication ResponseをSGSN(new)に返送する(ステップB150)。
次に、SGSN(new)は、GTP:Update PDP context RequestをGGSNに送信する(ステップB151)。GGSNは、GTP:Update PDP context Requestを受信した場合、通信経路情報の更新を行い、GTP:Update PDP context ResponseをSGSN(new)に送信する(ステップB152)。
SGSN(new)は、GTP:Update PDP context Responseを受信した場合、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップB153)。SGSN(new)は、IMSI.UEをMAP-Update GPRS Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合、MAP-Cancel LocationをPSサーバ(old)に送信する(ステップB154)。HLRは、IMSI.UEをMAP-Cancel Locationに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、MAP-Cancel Locationを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)は削除済みであるため、そのままHLRにMAP-Cancel Location ackを送信する(ステップB155)。
HLRは、MAP-Cancel Location ackを受信した場合、MAP-Insert Subscriber DataをSGSN(new)に送信する(ステップB156)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
SGSN(new)は、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合、IMSI.UEの加入者情報に基づいて加入者プロファイル(PS)を作成し、PS-VLRとして格納する。そして、SGSN(new)は、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップB157)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合、MAP-Update GPRS Location ackをSGSN(new)に送信する(ステップB158)。
SGSN(new)は、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合、Routing Area Update AcceptをUEに送信する(ステップB159)。SGSN(new)は、Routing Area Update AcceptにP-TMSIを含めて送信する。この時、SGSN(new)は、既存3G網におけるIu-Flex機能として、自装置の特定情報(SGSN番号)であるNRIをP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、UEに送信する。
UEは、Routing Area Update Acceptを受信した場合、P-TMSIを自装置内に記憶し、Routing Area Update CompleteをSGSN(new)に送信する(ステップB160)。
こうしてPSハンドオーバによる移動後のPDPが確立され、UEから移動先のNode-Bを介して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にUEとNode-Bの間での無線区間だけが開放され、Preservation状態となる(ステップB161)。
<他の動作例(IMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバ)>
次に、上述したIMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバ動作についての他の動作例について、図11を参照して説明する。
上述したIMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバ動作では、ステップB74でAttach AcceptをFAP(old)がUEに送信する際に、そのAttach AcceptにP-TMSIを含めて送信することとして説明している。すなわち、PDGに予め固定的に割り当てられているPSサーバの特定情報(NRI)をPDGからFAP(old)が取得し、そのNRIを含むP-TMSIをUEに送信することとして説明している。
本実施形態の動作としては、FAP(old)を管理するPSサーバの特定情報(NRI)をFAP(old)がIMS-Femto網の上位装置から受信し、PSハンドオーバにおける移動前にUEに送信することができればこの動作に限定されるものではない。
例えば他の動作例として、FAP(old)が自装置を管理するPSサーバ(old)と通信を行い、そのPSサーバ(old)からそのPSサーバ(old)の特定情報(NRI)を受信した後、そのNRIを含むP-TMSIをFAP(old)からUEに送信する構成とすることも可能である。
この場合、まず、FAP(old)が自装置を管理するPSサーバ(old)から、そのPSサーバ(old)の特定情報であるNRIを受信し、自装置内に格納する。
FAP(old)を管理するPSサーバ(old)からFAP(old)へのNRI送信は、上述した動作例でのPSサーバ(old)からFAP(old)への送信信号における予め定められた任意の信号に含ませることとしてよい。例えば、上述したステップB83、B89、B105でのPSサーバからFAP(old)への送信信号の何れかにNRIを含ませることができる。
また、こうしたPSサーバ(old)からのFAP(old)へのNRIの通知は、NRIそのものをPSサーバ(old)からFAP(old)に送信してもよく、NRIを含むP-TMSIをPSサーバ(old)が発行し、PSサーバ(old)からFAP(old)に送信してもよい。
こうして、FAP(old)は、自装置を管理するPSサーバ(old)のNRIを、ステップB105でのIKE-AUTH Responseの受信時点までにPSサーバ(old)から取得し、自装置内に保持することとなる。
その後、図11に示すように、上述した動作例におけるステップB107でSecurity Mode CompleteをFAP(old)がUEから受信した場合に、FAP(old)は、自装置を管理するPSサーバ(old)のNRIをP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、P-TMSI Real Location Commandに含めてUEに送信する(ステップB200)。
NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。このことにより、UEに送信されるP-TMSI Real Location Commandは、既存3G網でIu-Flex機能によりNRIが含められたP-TMSIと同様のP-TMSIを含むこととなる。
また、上述したPSサーバ(old)が自装置のNRIを含むP-TMSIを発行し、FAP(old)に通知する構成である場合も同様に、FAP(old)は、PSサーバ(old)から受信したP-TMSIを、上述したステップB200でのP-TMSI Real Location Commandに含めてUEに送信する。
UEは、P-TMSI Real Location Commandを受信した場合に、P-TMSIを自装置内に記憶し、P-TMSI Real Location CompleteをFAP(old)に送信する(ステップB201)。
FAP(old)は、P-TMSI Real Location Completeを受信した場合に、上述したステップB108として、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(old)に送信する。
こうした他の動作例のように、FAP(old)がIMS-Femto網の上位装置としてのPSサーバ(old)から自装置を管理するPSサーバの特定情報(NRI)を取得し、そのNRIを含むP-TMSIをハンドオーバにおける移動前にUEに送信する動作であっても、3GPPなどの規格に定められた動作により本実施形態としてのPSハンドオーバ動作を実現することができる。
また、上述した他の動作例の場合、各PDGに予めPSサーバが固定的に割り当てられている必要はない。このため、PDGとPSサーバの関係は、例えば接続の度に最適なPDGやPSサーバを選択するものであってもよい。
<既存3G網からIMS-Femto網へのPSハンドオーバ動作例>
次に、UEが、既存3G網のNode B配下から本実施形態によるIMS-Femto網のFAP配下にハンドオーバする場合の動作例について、図12〜図16のシーケンス図を参照して説明する。
以下の説明では、ハンドオーバにおける移動前にUEが帰属しているNode-Bを管理するSGSNをSGSN(old)とし、移動後にUEが帰属しているFAPをFAP(new)、そのFAP(new)を管理するPSサーバをPSサーバ(new)とする。
まず、PSハンドオーバにおける移動前のPDP確立動作として、UEと、そのUEが接続するNode-Bを含む既存3G網との間で、CS位置登録(ステップC1〜C13)、PS位置登録(ステップC14〜C24)、PS発信(ステップC25〜C35)の一連の動作が行われる。これらの動作は、3GPPにより標準化されている既存3G網としての動作であり、説明を省略する。
こうしてPDPが確立され、UEからNode-Bを経由して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にRRC DisconnectionによりUEとNode-Bの間での無線区間だけが開放され(ステップC36)、Preservation状態となる(ステップC37)。
こうしてPDPによる通信接続が確立された後で、UEが既存3G網(Macro網)のNode-B配下からIMS-Femto網のFAP(new)配下に移動した場合、IMS-Femto網へのCS位置登録動作を開始することとなる。
ステップC38〜C83のCS位置登録動作は、上述したステップB1〜B44のCS位置登録動作に対して、FAP(old)に替えてFAP(new)とした同様の動作であるため、説明を省略する。なお、このステップC38〜C83のCS位置登録動作でも、FAP(new)とPDGとの間では、IPsec Tunnel(1)が確立している状態から動作が開始されているものとする。
次に、ハンドオーバによる移動後のPS位置登録として、UEは、Routing Area Update RequestをFAP(new)に送信する(ステップC84)。UEは、移動前の帰属先であるNode-Bを特定するold RAIと、移動前に受信したold P-TMSIと、PDP context StatusとをRouting Area Update Requestに含めて送信する。
FAP(new)は、Routing Area Update Requestを受信した場合、PDP context Statusが含まれているため、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断し、自装置を管理するPSサーバ(new)のアドレス要求(Request)を、IMS-Femto網内部のDNSに送信する。FAP(new)は、自装置に予め設定されているdefault APNをアドレス要求(Request)に含めてIMS-Femto網内部のDNSに送信する(ステップC85)。
IMS-Femto網内部のDNSは、APNと共にアドレス要求(Request)を受信した場合、PSサーバのアドレス情報をラウンドロビンで順次返信する。すなわち、1つ以上の予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を送信し、それらのアドレス情報のPSサーバへの割り当て可否をFAP(new)が順次確認する。割り当て可能であればそのPSサーバにFAP(new)が割り当てられ、割り当て不可であれば、DNSはその予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を再度送信する。こうして割り当て可能なPSサーバ(new)のアドレス情報をFAP(new)に返送(Answer)する(ステップC86)。
FAP(new)は、PSサーバ(new)のアドレスを受信した場合に、IKE-SA-INIT RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップC87)。
PSサーバ(new)は、IKE-SA-INIT Requestを受信した場合に、IKE-SA-INIT ResponseをFAP(new)に送信する(ステップC88)。
FAP(new)は、IKE-SA-INIT Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップC89)。FAP(new)は、APNと、NAI(Network Access Identifier)と、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップC90)。PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestに含まれているNAIをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-Requestに含まれるNAIに基づいて、Dia-Wx-MARをHSSに送信する(ステップC91)。AAAは、Dia-EAP-Requestに含まれていたNAIにおけるIMSI.UEをDia-Wx-MARに含めて送信する。
HSSは、Dia-Wx-MARを受信した場合に、MAP-SAIをHLRに送信する(ステップC92)。MAP-SAIはMAP-Send Authentication Infoである。HSSは、Dia-Wx-MARに含まれていたIMSI.UEをMAP-SAIに含めて送信する。
HLRは、MAP-SAIを受信した場合に、MAP-SAI AckをHSSに送信する(ステップC93)。HLRは、MAP-SAIに含まれているIMSI.UEに対応する認証のための情報を取得し、その取得した認証のための情報をMAP-SAI Ackに含めて送信する。
HSSは、MAP-SAI Ackを受信した場合に、Dia-Wx-MAAをAAAに送信する(ステップC94)。HSSは、MAP-SAI Ackに含まれているIMSI.UEの認証のための情報をDia-Wx-MAAに含めて送信する。
AAAは、Dia-Wx-MAAを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップC95)。AAAは、Result-Code(multi-round)、EAP-Request/AKA-ChallengeをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップC96)。PSサーバ(new)は、EAP-Request/AKA-ChallengeをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Authentication RequestをUEに送信する(ステップC97)。
UEは、Authentication Requestを受信した場合に、Authentication ResponseをFAP(new)に送信する(ステップC98)。
FAP(new)は、Authentication Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップC99)。FAP(new)は、ステップC84でRouting Area Update RequestにPDP context Statusが含まれており、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断しているため、そのステップC84のRouting Area Update Requestにより受信したold RAIおよびold P-TMSIに加えて、new RAIと、new P-TMSIとを、IKE-AUTH Requestに含めて送信する。ここで、new RAIは、自装置(FAP(new))を特定する特定情報である。また、new P-TMSIは、自装置を管理するPSサーバ(new)の特定情報(PSサーバ番号)であるNRIをP-TMSIに含めるように自装置で発行した値である。NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップC100)。PSサーバ(new)は、EAP-Response/AKA-ChallengeをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップC101)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)、EAP-Request/SuccessをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、Dia-AA-RequestをAAAに送信する(ステップC102)。
AAAは、Dia-AA-Requestを受信した場合に、Dia-AA-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップC103)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)をDia-AA-Answerに含めて送信する。
ここで、PSサーバ(new)は、ステップC99でFAP(new)から受信したIKE-AUTH Requestにより、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断している。このため、IKE-AUTH Requestに含まれているold P-TMSIについて、例えば最後の所定桁数などNRIを含めることとして予め設定された領域を確認し、そのold P-TMSIから自装置のNRIが検出されない場合、既存3G網やパケット公衆網のDNSに移動前のSGSNのアドレス要求(Request)を送信する(ステップC104)。PSサーバ(new)は、このアドレス要求に、上述したIKE-AUTH RequestでFAP(new)から受信したold RAIを含めて送信する。
ここで、既存3G網やパケット公衆網のDNSは、このアドレス要求に含まれるold RAIからでは、要求された移動前のSGSNアドレスを取得することができない。すなわち、既存3G網のIu-Flex機能では、old RAIにより特定されるNode-Bを管理するSGSN(old)のアドレスを取得することができない。
このため、既存3G網やパケット公衆網のDNSは、PSサーバ(new)からアドレス要求を受信した場合、3GPPに準拠した方法として、既存3G網における代表SGSNのアドレスをPSサーバ(new)に返送(Answer)する(ステップC105)。
PSサーバ(new)は、DNSからアドレスを受信した場合、そのアドレス宛てにSGSN Context Requestを送信し、PDPコンテキストの引き継ぎ要求を行う(ステップC106)。PSサーバ(new)は、上述したステップC105で、移動前のSGSNアドレスとして代表SGSNのアドレスを受信しているため、ステップC106のSGSN Context Requestは、この代表SGSN宛てに送信される。また、PSサーバ(new)は、SGSN Context Requestに、IMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとを含めて送信する。
代表SGSNは、SGSN Context Requestを受信した場合、3GPP技術仕様におけるIu-Flex機能により、SGSN Context Requestに含まれているP-TMSIからNRIを取得し、そのNRIにより特定されるSGSNを移動元のSGSN(old)として判定する。
代表SGSNは、こうした3GPPに準拠した方法により特定されたSGSN(old)のアドレス宛てに、PSサーバ(new)から受信したSGSN Context Requestを転送する(ステップC107)。
SGSN(old)は、SGSN Context Requestを受信した場合、含まれているIMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとに基づいて、PS-VLRの加入者プロファイルを検索し、IMSI.UEに対応するPDPコンテキストの構成情報を特定する。SGSN(old)は、こうして特定されたPDPコンテキストの構成情報をSGSN context Responseに含めてPSサーバ(new)に送信し、PDPコンテキストの引き継ぎを行う(ステップC108)。PDPコンテキストの構成情報は、3GPPで規定されるMM context、PDP context、IMSI_UE、SGSNアドレスを少なくとも含むものとする。
PSサーバ(new)は、SGSN context Responseを受信した場合、受信したPDPコンテキストの構成情報に基づいて、既存3G網のSGSNと同様のPDPコンテキストの引き継ぎを行う。そして、PSサーバ(new)は、SGSN(old)に、SGSN Context Acknowledgeを返信する(ステップC109)。PSサーバ(new)は、SGSN Context Acknowledgeに、IMSI.UEを含めて送信する。
次に、PSサーバ(new)は、GTP:Update PDP context RequestをGGSNに送信する(ステップC110)。GGSNは、GTP:Update PDP context Requestを受信した場合、通信経路情報の更新を行い、GTP:Update PDP context ResponseをPSサーバ(new)に送信する(ステップC111)。
PSサーバ(new)は、GTP:Update PDP context Responseを受信した場合、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップC112)。PSサーバ(new)は、IMSI.UEをMAP-Update GPRS Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合、MAP-Cancel LocationをSGSN(old)に送信する(ステップC113)。HLRは、IMSI.UEをMAP-Cancel Locationに含めて送信する。
SGSN(old)は、MAP-Cancel Locationを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除し、HLRにMAP-Cancel Location ackを送信する(ステップC114)。
HLRは、MAP-Cancel Location ackを受信した場合、MAP-Insert Subscriber DataをPSサーバ(new)に送信する(ステップC115)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
PSサーバ(new)は、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合、IMSI.UEの加入者情報に基づいて加入者プロファイル(PS)を作成し、PS-VLRとして格納する。そして、PSサーバ(new)は、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップC116)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合、MAP-Update GPRS Location ackをPSサーバ(new)に送信する(ステップC117)。
PSサーバ(new)は、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップC118)。PSサーバ(new)は、EAP-Request/SuccessをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップC119)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(new)に送信する(ステップC120)。
FAP(new)は、Security Mode Completeを受信した場合に、3G無線秘匿を行い、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップC121)。3G無線秘匿は、3GPPに準拠した方法で行う。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップC122)。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、FAP(new)とPSサーバ(new)との間でIPsec Tunnel(4)を確立し(ステップC123)、Routing Area Update AcceptをUEに送信する(ステップC124)。FAP(new)は、Routing Area Update AcceptにP-TMSIを含めて送信する。
ここで、FAP(new)は、自装置を管理するPSサーバ(new)から、そのPSサーバ(new)の特定情報であるNRIをこの時点までに受信し、自装置内に格納している。
FAP(new)を管理するPSサーバ(new)からFAP(new)へのNRI送信は、上述した動作例でのPSサーバ(new)からFAP(new)への送信信号における予め定められた任意の信号に含ませることとしてよい。例えば、上述したステップC88、C96、C118、C122でのPSサーバからFAP(new)への送信信号の何れかにNRIを含ませることができ、特に、ステップC118、C122の何れかにNRIを含ませることがより好ましい。
また、こうしたPSサーバ(new)からのFAP(new)へのNRIの通知は、NRIそのものをPSサーバ(new)からFAP(new)に送信してもよく、NRIを含むP-TMSIをPSサーバ(new)が発行し、PSサーバ(new)からFAP(new)に送信してもよい。
また、上述したFAP(new)によるPSサーバ(new)の特定情報(NRI)の取得は、そのPSサーバ(new)からに限定されず、PDGから受信する構成であってもよい。この場合、PDGは、PSサーバに対して固定的に割り当てられており、そのPDGに対して割り当てられたPSサーバのNRIを予め格納していることとする。
PDGからのFAP(new)へのNRI送信は、上述した動作でのPDGからのFAP(new)への送信信号における予め定められた任意の信号に含ませることとしてよい。例えば、上述したステップC42、C50、C58、C60、C62、でのPDGからのFAP(new)への送信信号の何れかにNRIを含ませることができる。
また、こうしたPDGからのFAP(new)への、そのFAP(new)を管理するPSサーバのNRIの通知は、NRIそのものをPDGからFAP(new)に送信してもよく、NRIを含むP-TMSIをPDGが発行し、PDGからFAP(new)に送信してもよい。
こうして、FAP(new)が自装置を管理するPSサーバ(new)の特定情報(NRI)をこの時点までに自装置内に格納することにより、上述したステップC124でFAP(new)がRouting Area Update AcceptにP-TMSIを含める際、FAP(new)は、自装置を管理するPSサーバ(new)の特定情報(NRI)をP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、UEに送信する。NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。このことにより、UEに送信されるRouting Area Update Acceptは、既存3G網でIu-Flex機能によりNRIが含められたP-TMSIと同様のP-TMSIを含むこととなる。
また、上述したPSサーバ(new)が自装置のNRIを含むP-TMSIを発行し、FAP(new)に通知する構成である場合も同様に、FAP(new)は、PSサーバ(new)から受信したP-TMSIを、上述したステップC124でのRouting Area Update Acceptに含めてUEに送信する。
UEは、Routing Area Update Acceptを受信した場合、P-TMSIを自装置内に記憶し、Routing Area Update CompleteをFAP(new)に送信する(ステップC125)。
こうしてPSハンドオーバによる移動後のPDPが確立され、UEから移動先のFAP(new)を介して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にUEとFAP(new)の間での無線区間だけが開放され、Preservation状態となる(ステップC126)。
<IMS-Femto網のFAP間におけるPSハンドオーバ動作例(PSサーバまたがり)>
次に、UEが、本実施形態のIMS-Femto網における1つのPSサーバ管理下にあるFAP配下から、他のPSサーバの管理下にあるFAP配下にPSハンドオーバする場合の動作例について、図17〜図20のシーケンス図を参照して説明する。
以下の説明では、ハンドオーバにおける移動前にUEが帰属しているFAPをFAP(old)、そのFAP(old)を管理するPSサーバをPSサーバ(old)とし、移動後にUEが帰属しているFAPをFAP(new)、そのFAP(new)を管理するPSサーバをPSサーバ(new)とする。また、FAP(old)、FAP(new)それぞれとPDGとの間でIPsec Tunnel(1)が確立しているものとする。
まず、ハンドオーバにおける移動前のFAPへの位置登録動作等は、上述した図5〜図8のシーケンス図による動作例のステップB1〜B114までの動作と同様であるため、説明を省略し、PDPが確立された後でステップB115と同様のPreservation状態になっていることとする(ステップD1)。
こうしてPDPによる通信接続が確立された後で、UEがFAP(old)配下から、同じIMS-Femto網のFAP(new)配下に移動した場合、そのIMS-Femto網へのCS位置登録動作を開始することとなる。
ステップD2〜D50のCS位置登録動作の内、ステップD2〜D48については、上述したステップB1〜B44のCS位置登録動作に対して、FAP(old)に替えてFAP(new)とした同様の動作であるため、説明を省略する。
こうしてステップD2〜D48の動作により、FAP(new)についてのCS位置登録が行われると、IMSコアは、SIP-NOTIFYをFAP(old)に送信する(ステップD49)。IMSコアは、SIP-NOTIFYのBody部のContactタグに、state="terminated",event="deactivated"等を設定し、De-Registerを意味するメッセージにする。
FAP(old)は、SIP-NOTIFYを受信した場合、UEの加入者情報(CS)を削除し、IMSコアとの接続を解放し、SIP-200 OKをIMSコアに送信する(ステップD50)。
次に、ハンドオーバにおける移動後のPS位置登録として、UEは、Routing Area Update RequestをFAP(new)に送信する(ステップD51)。UEは、移動前の帰属先であるFAP(old)を特定するold RAIと、移動前に受信したold P-TMSIと、PDP context StatusとをRouting Area Update Requestに含めて送信する。
FAP(new)は、Routing Area Update Requestを受信した場合、PDP context Statusが含まれているため、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断し、自装置を管理するPSサーバ(new)のアドレス要求(Request)を、IMS-Femto網内部のDNSに送信する。FAP(new)は、自装置に予め設定されているdefault APNをアドレス要求(Request)に含めてIMS-Femto網内部のDNSに送信する(ステップD52)。
IMS-Femto網内部のDNSは、APNと共にアドレス要求(Request)を受信した場合、PSサーバのアドレス情報をラウンドロビンで順次返信する。すなわち、1つ以上の予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を送信し、それらのアドレス情報のPSサーバへの割り当て可否をFAP(new)が順次確認する。割り当て可能であればそのPSサーバにFAP(new)が割り当てられ、割り当て不可であれば、DNSはその予め定められた数のPSサーバのアドレス情報を再度送信する。こうして割り当て可能なPSサーバ(new)のアドレス情報をFAP(new)に返送(Answer)する(ステップD53)。
FAP(new)は、PSサーバ(new)のアドレスを受信した場合に、IKE-SA-INIT RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップD54)。
PSサーバ(new)は、IKE-SA-INIT Requestを受信した場合に、IKE-SA-INIT ResponseをFAP(new)に送信する(ステップD55)。
FAP(new)は、IKE-SA-INIT Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップD56)。FAP(new)は、APNと、NAI(Network Access Identifier)と、をIKE-AUTH Requestに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップD57)。PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestに含まれているNAIをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-Requestに含まれるNAIに基づいて、Dia-Wx-MARをHSSに送信する(ステップD58)。AAAは、Dia-EAP-Requestに含まれていたNAIにおけるIMSI.UEをDia-Wx-MARに含めて送信する。
HSSは、Dia-Wx-MARを受信した場合に、MAP-SAIをHLRに送信する(ステップD59)。MAP-SAIはMAP-Send Authentication Infoである。HSSは、Dia-Wx-MARに含まれていたIMSI.UEをMAP-SAIに含めて送信する。
HLRは、MAP-SAIを受信した場合に、MAP-SAI AckをHSSに送信する(ステップD60)。HLRは、MAP-SAIに含まれているIMSI.UEに対応する認証のための情報を取得し、その取得した認証のための情報をMAP-SAI Ackに含めて送信する。
HSSは、MAP-SAI Ackを受信した場合に、Dia-Wx-MAAをAAAに送信する(ステップD61)。HSSは、MAP-SAI Ackに含まれているIMSI.UEの認証のための情報をDia-Wx-MAAに含めて送信する。
AAAは、Dia-Wx-MAAを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップD62)。AAAは、Result-Code(multi-round)、EAP-Request/AKA-ChallengeをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップD63)。PSサーバ(new)は、EAP-Request/AKA-ChallengeをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Authentication RequestをUEに送信する(ステップD64)。
UEは、Authentication Requestを受信した場合に、Authentication ResponseをFAP(new)に送信する(ステップD65)。
FAP(new)は、Authentication Responseを受信した場合に、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップD66)。FAP(new)は、ステップD51でRouting Area Update RequestにPDP context Statusが含まれており、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断しているため、そのステップD51のRouting Area Update Requestにより受信したold RAIおよびold P-TMSIに加えて、new RAIと、new P-TMSIとを、IKE-AUTH Requestに含めて送信する。ここで、new RAIは、自装置(FAP(new))を特定する特定情報である。また、new P-TMSIは、自装置を管理するPSサーバ(new)の特定情報(PSサーバ番号)であるNRIをP-TMSIに含めるように自装置で発行した値である。NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、Dia-EAP-RequestをAAAに送信する(ステップD67)。PSサーバ(new)は、EAP-Response/AKA-ChallengeをDia-EAP-Requestに含めて送信する。
AAAは、Dia-EAP-Requestを受信した場合に、Dia-EAP-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップD68)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)、EAP-Request/SuccessをDia-EAP-Answerに含めて送信する。
PSサーバ(new)は、Dia-EAP-Answerを受信した場合に、Dia-AA-RequestをAAAに送信する(ステップD69)。
AAAは、Dia-AA-Requestを受信した場合に、Dia-AA-AnswerをPSサーバ(new)に送信する(ステップD70)。AAAは、UEの認証が成功した場合、Result-Code(Success)をDia-AA-Answerに含めて送信する。
ここで、PSサーバ(new)は、ステップD66でFAP(new)から受信したIKE-AUTH Requestにより、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断している。このため、IKE-AUTH Requestに含まれているold P-TMSIについて、例えば最後の所定桁数などNRIを含めることとして予め設定された領域を確認し、そのold P-TMSIから自装置のNRIが検出されない場合、既存3G網やパケット公衆網のDNSに移動前のSGSNのアドレス要求(Request)を送信する(ステップD71)。PSサーバ(new)は、このアドレス要求に、上述したIKE-AUTH RequestでFAP(new)から受信したold RAIを含めて送信する。
ここで、既存3G網やパケット公衆網のDNSは、代表PSサーバのアドレスに、全てのFAPそれぞれのRAIを関連付けて予め格納している。このため、アドレス要求によりFAP(old)のRAIを受信した場合、IMS-Femto網における予め設定された代表PSサーバのアドレスを、PSサーバ(new)に返送(Answer)する(ステップD72)。
PSサーバ(new)は、DNSからアドレスを受信した場合、そのアドレス宛てにSGSN Context Requestを送信し、PDPコンテキストの引き継ぎ要求を行う(ステップD73)。PSサーバ(new)は、上述したステップD72で、移動前のSGSNアドレスとして代表PSサーバのアドレスを受信しているため、ステップD73のSGSN Context Requestは、この代表PSサーバ宛てに送信される。また、PSサーバ(new)は、SGSN Context Requestに、IMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとを含めて送信する。
代表PSサーバは、SGSN Context Requestを受信した場合、含まれているold P-TMSIについて、例えば最後の所定桁数などNRIを含めることとして予め設定された領域を確認する。ここで、代表PSサーバは、各PSサーバのアドレス情報に、PSサーバを特定する番号であるNRIを関連付けて予め格納している。このため、受信されたP-TMSIの所定領域から取得した番号が、予め格納されているNRIの何れかと一致した場合、代表PSサーバは、その一致したNRIに関連付けられているアドレス情報を、移動前にUEが帰属していたFAP(old)を管理するPSサーバ(old)のアドレス情報として特定する。
代表PSサーバは、こうして特定されたPSサーバ(old)のアドレス宛てに、PSサーバ(new)から受信したSGSN Context Requestを転送する(ステップD74)。
PSサーバ(old)は、SGSN Context Requestを受信した場合、含まれているIMSI.UEと、old RAIと、old P-TMSIとに基づいて、PS-VLRの加入者プロファイルを検索し、IMSI.UEに対応するPDPコンテキストの構成情報を特定する。PSサーバ(old)は、こうして特定されたPDPコンテキストの構成情報をSGSN context Responseに含めてPSサーバ(new)に送信し、PDPコンテキストの引き継ぎを行う(ステップD75)。PDPコンテキストの構成情報は、3GPPで規定されるMM context、PDP context、IMSI_UE、SGSNアドレスを少なくとも含むものとする。
PSサーバ(new)は、SGSN context Responseを受信した場合、受信したPDPコンテキストの構成情報に基づいて、既存3G網のSGSNと同様のPDPコンテキストの引き継ぎを行う。そして、PSサーバ(new)は、PSサーバ(old)に、SGSN Context Acknowledgeを返信する(ステップD76)。PSサーバ(new)は、SGSN Context Acknowledgeに、IMSI.UEを含めて送信する。
PSサーバ(old)は、SGSN Context Acknowledgeを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除してリソースを解放し、Session Termination RequestをAAAに送信する(ステップD77)。
AAAは、Session Termination Requestを受信した場合、Session Termination AnswerをPSサーバ(old)に返信する(ステップD78)。
PSサーバ(old)は、Session Termination Answerを受信した場合、Informational RequestをFAP(old)に送信する(ステップD79)。PSサーバ(old)は、Informational Requestに、IMSI.UEを含めて送信する。
FAP(old)は、Informational Requestを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除してリソースを解放し、Informational ResponseをPSサーバ(old)に返信する(ステップD80)。こうして、FAP(old)とPSサーバ(old)との間でのIPsec Tunnel(4)が解放される(ステップD81)。
次に、PSサーバ(new)は、GTP:Update PDP context RequestをGGSNに送信する(ステップD82)。GGSNは、GTP:Update PDP context Requestを受信した場合、通信経路情報の更新を行い、GTP:Update PDP context ResponseをPSサーバ(new)に送信する(ステップD83)。
PSサーバ(new)は、GTP:Update PDP context Responseを受信した場合、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップD84)。PSサーバ(new)は、IMSI.UEをMAP-Update GPRS Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合、MAP-Cancel LocationをPSサーバ(old)に送信する(ステップD85)。HLRは、IMSI.UEをMAP-Cancel Locationに含めて送信する。
PSサーバ(old)は、MAP-Cancel Locationを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)は削除済みであるため、そのままHLRにMAP-Cancel Location ackを送信する(ステップD86)。
HLRは、MAP-Cancel Location ackを受信した場合、MAP-Insert Subscriber DataをPSサーバ(new)に送信する(ステップD87)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
PSサーバ(new)は、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合、IMSI.UEの加入者情報に基づいて加入者プロファイル(PS)を作成し、PS-VLRとして格納する。そして、PSサーバ(new)は、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップD88)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合、MAP-Update GPRS Location ackをPSサーバ(new)に送信する(ステップD89)。
PSサーバ(new)は、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップD90)。PSサーバ(new)は、EAP-Request/SuccessをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップD91)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(new)に送信する(ステップD92)。
FAP(new)は、Security Mode Completeを受信した場合に、3G無線秘匿を行い、IKE-AUTH RequestをPSサーバ(new)に送信する(ステップD93)。3G無線秘匿は、3GPPに準拠した方法で行う。
PSサーバ(new)は、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップD94)。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、FAP(new)とPSサーバ(new)との間でIPsec Tunnel(4)を確立し(ステップD95)、Routing Area Update AcceptをUEに送信する(ステップD96)。FAP(new)は、Routing Area Update AcceptにP-TMSIを含めて送信する。
この時、FAP(new)は、自装置を管理するPSサーバ(new)の特定情報(PSサーバ番号)であるNRIをP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、UEに送信する。NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。このことにより、UEに送信されるRouting Area Update Acceptは、既存3G網でIu-Flex機能によりNRIが含められたP-TMSIと同様のP-TMSIを含むこととなる。
UEは、Routing Area Update Acceptを受信した場合、P-TMSIを自装置内に記憶し、Routing Area Update CompleteをFAP(new)に送信する(ステップD97)。
こうしてPSハンドオーバによる移動後のPDPが確立され、UEから移動先のFAP(new)を介して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にUEとFAP(new)の間での無線区間だけが開放され、Preservation状態となる(ステップD98)。
<IMS-Femto網のFAP間におけるPSハンドオーバ動作例(1つのPSサーバ管理下)>
次に、UEが、本実施形態のIMS-Femto網における1つのPSサーバ管理下にあるFAP配下から、同じPSサーバの管理下のFAP配下にPSハンドオーバする場合の動作例について、図21〜図24のシーケンス図を参照して説明する。
以下の説明では、ハンドオーバにおける移動前にUEが帰属しているFAPをFAP(old)、移動後にUEが帰属しているFAPをFAP(new)とし、このFAP(old)およびFAP(new)が同一のPSサーバの管理下であることとする。また、FAP(old)、FAP(new)それぞれとPDGとの間でIPsec Tunnel(1)が確立しているものとする。
まず、ハンドオーバにおける移動前のFAPへの位置登録動作等は、上述した図5〜図8のシーケンス図による動作例のステップB1〜B114までの動作と同様であるため、説明を省略し、PDPが確立された後でステップB115と同様のPreservation状態になっていることとする(ステップE1)。
こうしてPDPによる通信接続が確立された後で、UEがFAP(old)配下から、同じIMS-Femto網のFAP(new)配下に移動した場合、そのIMS-Femto網へのCS位置登録動作を開始することとなる。
ステップE2〜E50のCS位置登録動作については、図17〜図20のシーケンス図による動作例のステップD2〜D50と同様の動作であるため、説明を省略する。
また、PS位置登録の動作についても、ステップE51〜E70については、図17〜図20のシーケンス図による動作例のステップD51〜D70と同様の動作であるため、説明を省略する。
こうしてAAAによるUEの認証が成功した後、PSサーバは、ステップE66でFAP(new)から受信したIKE-AUTH Requestにより、引き継ぎ対象のPDPが存在すると判断している。このため、IKE-AUTH Requestに含まれているold P-TMSIについて、例えば最後の所定桁数などNRIを含めることとして予め設定された領域を確認し、そのold P-TMSIから自装置のNRIが検出された場合、old P-TMSI、old RAIに基づいて自装置のPS-VLRの加入者プロファイル(PS)を検索し、IMSI.UEに対応するPDPコンテキストの構成情報を特定する。PDPコンテキストの構成情報は、3GPPで規定されるMM context、PDP context、IMSI_UE、SGSNアドレスを少なくとも含むものとする。
PSサーバは、特定したPDPコンテキストの構成情報に基づいて、既存3G網のSGSNと同様のPDPコンテキストの引き継ぎを自装置内で行う。
また、PS-VLRからFAP(old)配下のUEの加入者プロファイル(PS)を削除してリソースを解放する。
そして、PSサーバは、Session Termination RequestをAAAに送信する(ステップE71)。
AAAは、Session Termination Requestを受信した場合、Session Termination AnswerをPSサーバに返信する(ステップE72)。
PSサーバは、Session Termination Answerを受信した場合、Informational RequestをFAP(old)に送信する(ステップE73)。PSサーバは、Informational Requestに、IMSI.UEを含めて送信する。
FAP(old)は、Informational Requestを受信した場合、IMSI.UEで特定されるUEの加入者情報(PS)を削除してリソースを解放し、Informational ResponseをPSサーバに返信する(ステップE74)。こうして、FAP(old)とPSサーバとの間でのIPsec Tunnel(4)が解放される(ステップE75)。
次に、PSサーバは、GTP:Update PDP context RequestをGGSNに送信する(ステップE76)。GGSNは、GTP:Update PDP context Requestを受信した場合、通信経路情報の更新を行い、GTP:Update PDP context ResponseをPSサーバに送信する(ステップE77)。
PSサーバは、GTP:Update PDP context Responseを受信した場合、MAP-Update GPRS LocationをHLRに送信する(ステップE78)。PSサーバは、IMSI.UEをMAP-Update GPRS Locationに含めて送信する。
HLRは、MAP-Update GPRS Locationを受信した場合、MAP-Insert Subscriber DataをPSサーバに送信する(ステップE79)。MAP-Insert Subscriber Dataには、IMSI.UEの加入者情報が含まれている。
PSサーバは、MAP-Insert Subscriber Dataを受信した場合、IMSI.UEの加入者情報に基づいて加入者プロファイル(PS)を作成し、PS-VLRとして格納する。そして、PSサーバは、MAP-Insert Subscriber Data ackをHLRに返信する(ステップE80)。
HLRは、MAP-Insert Subscriber Data ackを受信した場合、MAP-Update GPRS Location ackをPSサーバに送信する(ステップE81)。
PSサーバは、MAP-Update GPRS Location ackを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップE82)。PSサーバは、EAP-Request/SuccessをIKE-AUTH Responseに含めて送信する。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、Security Mode CommandをUEに送信する(ステップE83)。
UEは、Security Mode Commandを受信した場合に、Security Mode CompleteをFAP(new)に送信する(ステップE84)。
FAP(new)は、Security Mode Completeを受信した場合に、3G無線秘匿を行い、IKE-AUTH RequestをPSサーバに送信する(ステップE85)。3G無線秘匿は、3GPPに準拠した方法で行う。
PSサーバは、IKE-AUTH Requestを受信した場合に、IKE-AUTH ResponseをFAP(new)に送信する(ステップE86)。
FAP(new)は、IKE-AUTH Responseを受信した場合に、FAP(new)とPSサーバとの間でIPsec Tunnel(4)を確立し(ステップE87)、Routing Area Update AcceptをUEに送信する(ステップE88)。FAP(new)は、Routing Area Update AcceptにP-TMSIを含めて送信する。
この時、FAP(new)は、自装置を管理するPSサーバの特定情報(PSサーバ番号)であるNRIをP-TMSIに含めるようにP-TMSIを発行し、UEに送信する。NRIをP-TMSIに含める方法は、既存3G網におけるIu-Flex機能と同様に、P-TMSIの最後の所定桁数をNRIとする方法などを用いることができる。このことにより、UEに送信されるRouting Area Update Acceptは、既存3G網でIu-Flex機能によりNRIが含められたP-TMSIと同様のP-TMSIを含むこととなる。
UEは、Routing Area Update Acceptを受信した場合、P-TMSIを自装置内に記憶し、Routing Area Update CompleteをFAP(new)に送信する(ステップE89)。
こうしてPSハンドオーバによる移動後のPDPが確立され、UEから移動先のFAP(new)を介して通信相手先装置との間で通信可能な状態となる。その後、通信の行われない状態が所定時間継続すると、自動的にUEとFAP(new)の間での無線区間だけが開放され、Preservation状態となる(ステップE90)。
<実施形態による効果>
以上のように、上述した本発明の実施形態によるIMS-Femto網では、PSハンドオーバの際にもPDPコンテキストの引き継ぎを実現できる。このため、本実施形態によるIMS-Femto網では、既存3G網など既存の移動通信網との間でPSハンドオーバが行われる場合であっても、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様のPSハンドオーバを行うことができる。
より詳述すると、まず、本実施形態のIMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバの場合、ステップB74のAttach AcceptでUEに送信するP-TMSI内に、移動前のPSサーバ(old)を特定する特定情報(NRI)を埋め込むようにしている。
また、他の動作例として、ステップB200のP-TMSI Real Location CommandでUEに送信するP-TMSI内に、移動前のPSサーバ(old)を特定する特定情報(NRI)を埋め込むようにしている。
このことにより、移動後にステップB138でSGSN Context Requestを受信した代表PSサーバは、そのSGSN Context Requestに含まれるP-TMSIにより移動前のPSサーバ(old)を特定し、受信したSGSN Context Requestをその特定されたPSサーバ(old)に転送することができる。このため、PSハンドオーバにおけるPDPコンテキストの引き継ぎを、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様に実現することができる。
また、既存3G網から本実施形態のIMS-Femto網へのPSハンドオーバの場合、移動後のPSサーバ(new)は、3GPP技術仕様におけるIu-Flex機能により移動前のSGSN(old)を特定する特定情報(NRI)が含められたP-TMSIを、上述したステップC106でSGSN Context Requestに含めて、移動元SGSNが含まれる既存3G網の代表SGSNに送信する。
このことにより、既存3G網内でのPSハンドオーバの場合と同様に、既存3G網における代表SGSNから移動元SGSNへとSGSN Context Requestを転送させることができる。このため、PSハンドオーバにおけるPDPコンテキストの引き継ぎを、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様に実現することができる。
また、本実施形態のIMS-Femto網内で、1つのPSサーバ管理下にあるFAP配下から、他のPSサーバの管理下にあるFAP配下へとPSハンドオーバする場合、上述したIMS-Femto網から既存3G網へのPSハンドオーバの場合と同様に、ステップD73でSGSN Context Requestを受信した代表PSサーバが、そのSGSN Context Requestに含まれるP-TMSIにより移動前のPSサーバ(old)を特定し、受信したSGSN Context Requestをその特定されたPSサーバ(old)に転送することができる。
このため、PSハンドオーバにおけるPDPコンテキストの引き継ぎを、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様に実現することができる。
また、本実施形態のIMS-Femto網内で、1つのPSサーバ管理下にあるFAP配下から、同じPSサーバの管理下のFAP配下へとPSハンドオーバする場合、移動先FAPを管理するPSサーバが、ステップE66のIKE-AUTH Requestで受信したold P-TMSIに含まれるNRIが自装置の特定情報であることを検知することにより、自装置内でPDPコンテキストの引き継ぎを行う。
このため、PSハンドオーバにおけるPDPコンテキストの引き継ぎを、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様に実現することができる。
本実施形態によれば、以上のようにPDPコンテキストの引き継ぎを実現するため、PSハンドオーバでの移動先でPDPコンテキストを再確立する必要なく、既存3G網内でのPSハンドオーバと同様のPSハンドオーバを実現できる。
このため、パケット通信の途中や、パケット通信状態のまま無通信状態が所定時間続いたPreservation状態でPSハンドオーバが行われた場合であっても、既存3G網内でのPSハンドオーバの場合と同様に、パケット通信を継続させることができる。
また、本実施形態では、PSサーバが仮想的にSGSN機能部を構成することにより、IMS-Femto網以外のネットワークに属する装置(既存3G網のSGSNなど)との間で、既存3G網のSGSNによる信号送受信と同様の信号送受信を実現している。このように、本実施形態では、既存3G網などIMS-Femto網以外のネットワークからPSサーバをSGSNとして認識させ、3GPP TS23.236等の標準化規格に定められた信号送受信の流れに沿って、PSハンドオーバにおけるPDPコンテキストの引き継ぎを実現できる。
このため、既存3G網など既存の移動通信網における各装置の改良を必要とせず、上述した各効果を得ることができる。
また、上述した説明では、既存3G網とIMS-Femto網との間でのPSハンドオーバについて説明したが、IMS-Femto網のPSサーバによるSGSN機能部は上述のように他のネットワークに属する装置からSGSNとして認識されるよう動作する。このため、LTE網など各種の移動通信網からもIMS-Femto網のPSサーバは、既存3G網におけるSGSNと同様に判別されることとなり、LTE網など各種の移動通信網とIMS-Femto網との間のPSハンドオーバの場合についても、上述した実施形態と同様の手順により、3GPP等の規格に定められた動作に沿ってPSハンドオーバを行い、PDPコンテキストの引き継ぎを実現することができる。
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、本明細書で提示した非特許文献1は、一例であり、本実施形態における通信システムは、非特許文献1に記載されている3GPPのVersionには依存せずに行うことも可能である。
また、上述した実施形態では、Preservation状態で位置移動が行われることとして説明したが、位置移動の時点でPreservation状態であってもなくても、結局、ハンドオーバの一連の動作に伴ってUEとFAPまたはNode-Bとの間の無線区間は解放されることとなる。すなわち、PS通信が確立された後の位置移動によるPSハンドオーバであれば、位置移動の時点でPreservation状態であるか否かにかかわらず、同様の動作により上述した実施形態による各機能が実現されることとなる。
SGSN機能部がPSサーバにより実現される構成例について説明したが、機能として実現可能であればその機能を実装する装置はこのPSサーバに限定されず、例えばPDGなど他の装置が上述した実施形態におけるSGSN機能部を備えるサービス制御装置として機能する構成であっても本発明は同様に実現することができる。
このように、上述した実施形態における各装置が実現する各機能は、それら機能を実現可能であればその機能を実装する装置は上述した実施形態のものに限定されず、他の装置がそれら機能を備える構成であっても本発明は同様に実現することができる。
すなわち、本明細書における各種装置やシステムは、各種機能を実現する機能部(特定の機能を実現する機能モジュールや装置など)論理的に集合したもののことであり、各機能部が何れの装置内に設けられているか、また、単一の筐体内にあるか否かは特に問われるものではない。
また、上述した本実施形態における通信システムを構成する各装置における制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。なお、リムーバブル記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することになる。
また、本実施形態における通信システムは、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に処理を実行するのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に処理を実行するように構築することも可能である。
また、本実施形態における通信システムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各構成の装置が同一筐体内に存在する構成にしたりするように構築することも可能である。