JP5865760B2 - 鋼管圧入装置の移動装置、及び、鋼管圧入装置の設置方法 - Google Patents

鋼管圧入装置の移動装置、及び、鋼管圧入装置の設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管を鉛直方向に地盤に圧入する鋼管圧入装置を地盤上で移動させる移動装置、及び、鋼管圧入装置を地盤上に設置する方法に関する。
特許文献1に記載の鋼管圧入装置(ケーシング圧入装置)の移動装置は、鋼管圧入装置のベースフレームの前後両端部にそれぞれ着脱可能に装着される前部及び後部車輪支持枠と、各車輪支持枠に設けられた左右一対の車輪と、を含んで構成されている。
特開2000−291364号公報
ところで、既存の高架橋や橋梁の改良工事(拡幅工事や耐震補強工事など)において、例えば橋脚のフーチングの拡幅(増し打ち)を行う際には、既設の橋桁の直下で基礎杭として鋼管杭を施工することがある。この鋼管杭の施工では、例えば、既設の橋桁の直下の地面に鋼管圧入装置を設置した後に、この鋼管圧入装置に鋼管をセットして、鋼管圧入装置により鋼管を回転させつつ鉛直方向に地盤に圧入する。鋼管を所定の深さまで地盤に圧入すると、鋼管を継ぎ足す。このように鋼管の圧入と継ぎ足しとを繰り返して、所望の長さの鋼管杭が構築される。
しかしながら、この施工例では、地面に設置された鋼管圧入装置の上空が、既設の橋桁によって制限される。それゆえ、このような低空頭な施工場所で鋼管を鋼管圧入装置にセットするためには、既設の橋桁と鋼管圧入装置との間の距離(換言すれば空頭制限)を考慮して、鋼管の長さを決定しなければならない。
この点、既設の橋桁と鋼管圧入装置との間の距離が短くなるほど、鋼管の長さを短くしなければならない。このため、所望の長さの鋼管杭を得るためには、既設の橋桁と鋼管圧入装置との間の距離が短くなるほど、鋼管の継ぎ足し回数を増やす必要があり、これが鋼管杭の施工効率の低下を招いていた。
また、鋼管圧入装置は、鋼管圧入時に反力を得る必要があり、このために、例えば、鋼管圧入装置の周辺の地盤に仮杭を予め設置して、仮杭から鋼管圧入装置に控えを取って固定する。
しかしながら、このようにして反力を得ようとすると、仮杭の設置作業や、仮杭と鋼管圧入装置との固定作業などの煩雑な作業を要するので、これら作業が鋼管杭の施工効率を低下させる虞があった。
本発明は、このような実状に鑑み、鋼管杭の施工を効率的に行うことを目的とする。
そのため本発明に係る鋼管圧入装置の移動装置では、地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部の底面に敷設され、互いに平行に延在して互いの間隔が鋼管圧入装置の全幅より広い左右一対の走行レールと、鋼管圧入装置の左右両側に着脱可能に取り付けられて、走行レール上を転動可能な車輪を有する走行ユニットと、鋼管圧入装置に取り付けられて、鋼管圧入装置を凹部の底面上に支持可能な、伸縮自在な脚部と、を備える。鋼管圧入装置は、円筒状の鋼管をその外方から挟持して回転させつつ地盤に圧入可能である。左右一対の走行レールは、その途中で側方に分岐する。この分岐部における凹部の底面より立設されたソケット部材を前記移動装置は更に備える。ソケット部材は、鋼管圧入装置により予め挟持された鋼管に固定可能である。
また本発明に係る鋼管圧入装置の設置方法では、鋼管圧入装置の移動装置であって、地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部の底面に敷設され、互いに平行に延在して互いの間隔が鋼管圧入装置の全幅より広い左右一対の走行レールと、鋼管圧入装置の左右両側に着脱可能に取り付けられて、走行レール上を転動可能な車輪を有する走行ユニットと、鋼管圧入装置に取り付けられて、鋼管圧入装置を凹部の底面上に支持可能な、伸縮自在な脚部と、を備える前記移動装置を用いて、走行ユニットを装着した状態の鋼管圧入装置を、走行レール上を所定位置まで走行させ、所定位置まで走行した鋼管圧入装置を脚部の伸長によって上昇させることにより、走行ユニットと走行レールとを離間し、鋼管圧入装置より走行ユニットを離脱し、脚部の短縮により鋼管圧入装置を下降させて、鋼管圧入装置を左右一対の走行レール間の凹部の底面に載置する。
本発明によれば、所定位置にて、鋼管圧入装置が、地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部の底面に載置される。これにより、前述のような低空頭な施工場所であっても、鋼管圧入装置が地面に載置される場合に比べて、鋼管圧入装置の上端部が低位になるので、空頭制限が実質的に緩和される。従って、この緩和度合いに応じて鋼管の長さを長くすることができるので、前述のような鋼管の継ぎ足し作業を軽減することができ、ひいては、鋼管杭の施工効率を向上させることができる。
また本発明によれば、所定位置にて、鋼管圧入装置が、左右一対の走行レール間の凹部の底面に載置される。これにより、鋼管圧入装置の移動装置を構成する左右一対の走行レールが、鋼管圧入装置の反力受けとして機能し得るので、前述のような仮杭の設置作業などの煩雑な作業を減らすことができ、ひいては、鋼管杭の施工を効率的に行うことができる。
本発明の第1実施形態における杭施工装置の概略構成を示す図 泥水処理設備の概略構成を示す図 鋼管圧入装置及びその移動装置の概略構成を示す図 鋼管圧入装置の設置方法を示す図 鋼管圧入装置の設置方法を示す図 鋼管圧入装置の移動方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 鋼管杭の施工方法を示す図 本発明の第2実施形態における鋼管圧入装置の移動装置の概略構成を示す図 鋼管圧入装置の方向転換直前における鋼管圧入装置の移動装置を示す図 仮ケーシングとソケット部材との固定方法の一例を示す図 鋼管圧入装置の方向転換時における鋼管圧入装置の移動装置を示す図 鋼管圧入装置の方向転換後における鋼管圧入装置の移動装置を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における杭施工装置の概略構成を示す。図2は、泥水処理設備の概略構成を示す。図3(a)は鋼管圧入装置及びその移動装置の側面図である。図3(b)は、鋼管圧入装置及びその移動装置の平面図である。
空頭制限Lがある場所での鋼管杭の施工に用いられる杭施工装置1は、ベースマシン2と、ベースマシン2に支持されて直立する柱状のリーダ3と、リーダ3に沿って昇降するスイベルヘッド(回転ヘッド)4と、スイベルヘッド4を駆動源とする回転掘削装置5と、スイベルヘッド4の下方に配置されて移動装置6により移動・設置される鋼管圧入装置(パワーケーシングジャッキ)7と、により構成されている。ここで、鋼管圧入装置7は、鋼管杭を構成する円筒状の鋼管(ケーシング)8をその外方から挟持して鉛直方向に地盤に圧入するものである。
ベースマシン2は、その下部に装備された走行手段である履帯21と、ベースマシン本体22と、ベースマシン本体22を履帯21に対してその上方にて水平旋回させる旋回装置23とにより構成される。すなわち、ベースマシン2は、その下部に履帯21を装備した全旋回式ベースマシンである。ベースマシン2は、その履帯21により、地盤上を任意の方向に走行可能である。
リーダ3の下端部の背面にはブラケット30が設けられており、このブラケット30がベースマシン本体22の前側下部に枢支されている。
リーダ3の上部の背面にはブラケット31が設けられており、このブラケット31は、ベースマシン本体22の前側中央部に設けられた油圧シリンダ32のロッド33に連結されている。
スイベルヘッド4は、その背面がスライドブロック41に取り付けられており、このスライドブロック41を介して、リーダ3に摺動自在に支持されている。従って、スイベルヘッド4は、スライドブロック41と共に、リーダ3の前方を、リーダ3に沿って昇降する。
スイベルヘッド4は、図示しないモータを駆動源として、鉛直方向を回転軸とする回転駆動力を出力する。
スイベルヘッド4を駆動源とする回転掘削装置5は、鉛直方向に直列に連結される複数の円筒状のリバースロッド(掘削ロッド)51と、リバースロッド51の下端(最先端)51aに設けられるリバースビット(掘削ビット)52と、により構成される。ここで、リバースビット52の外径は鋼管8の内径よりも小さい。
リバースロッド51は、その上端部51bがスイベルヘッド4に連結されて、スイベルヘッド4からの回転駆動力により鉛直方向を回転軸として回転する。この回転により、リバースロッド51の下端51aに位置するリバースビット52が、鋼管8内の土砂を回転掘削する。
この回転掘削により発生する掘削土砂は、鋼管8内(掘削孔9)に予め供給された泥水と共に、リバースロッド51の下端51aの開口部(図示せず)にて吸引され、リバースロッド51内を上昇して、鋼管8外の泥水処理設備10(図2参照)に送られる。
泥水処理設備10は、泥水を貯留する泥水タンク101と、泥水タンク101内の泥水を掘削孔9に送るサンドポンプ102と、掘削孔9内の泥水及び土砂をリバースロッド51を介して吸引するサクションポンプ103と、サクションポンプ103から吐出される泥水と土砂とを互いに分離させる1次スクリーン104、2次スクリーン105、及びサイクロンスクリーン106と、分離された土砂を収容する残土タンク107と、により構成される。尚、本実施形態では泥水のみを泥水タンク101に貯留しているが、これに代えて、泥水及びベントナイト溶液等を含む安定液を泥水タンク101に貯留してもよく、この場合には、泥水タンク101内の安定液がサンドポンプ102を介して掘削孔9に送られる。
ここで、鋼管8内の掘削孔9の形成方法(換言すれば、鋼管8の中堀り方法)について、図1及び図2を用いて更に説明する。
一般に、ボーリングマシン等の掘削機を用いて掘削孔を形成する場合には、掘削孔内を泥水で満たして泥水循環により掘削土砂を掘削孔外に排出させる工法が採用され得る。この種の工法のうち、本実施形態では、TBH工法(トップドライブリバース工法)を採用している。
本実施形態のTBH工法では、図1及び図2に示すように、杭施工装置1の直立したリーダ3に沿って昇降可能なスイベルヘッド4が、直列に連結された複数のリバースロッド51を回転させつつ下降させる。また、このリバースロッド51の回転に応じて、リバースビット52にて鋼管8内の土砂の回転掘削が行われる。この掘削に並行して、泥水タンク101内の泥水が、サンドポンプ102を介して掘削孔9に送られる。掘削孔9内の泥水及び掘削土砂は、リバースロッド51の下端51aの開口部(図示せず)よりリバースロッド51内を上昇してサクションポンプ103に吸引される。サクションポンプ103から吐出される泥水及び土砂は、1次スクリーン104、2次スクリーン105、サイクロンスクリーン106に導かれて、ここで泥水と土砂とが分離される。分離された泥水は、泥水タンク101及びサンドポンプ102を介して掘削孔9に再び供給される。一方、分離された土砂は、残土タンク107に送られる。
図1に戻り、リーダ3の頂部には、補助クレーン34のブーム35が、リーダ3からベースマシン2の左前方に向けて張り出すように水平に取り付けられている。
また、ベースマシン本体22の後端上部には補助クレーン34の揚重用ウインチ36が設置されている。
ウインチ36より引き出されたワイヤロープ37は、ブーム35の複数のガイドプーリ(図示せず)に掛け渡されて、ブーム35の先端部の下方に位置する吊具38に接続されている。従って、補助クレーン34は、ウインチ36によりワイヤロープ37を巻き上げることで、吊具38を介して、重量物を吊り上げることができる。
ベースマシン2(履帯21)の前方の地盤上には、鋼管圧入装置7が配置されている。
図3に示すように、鋼管圧入装置7は、その下側に位置する矩形状のベースフレーム71と、ベースフレーム71の四隅にそれぞれ設けられた鋼管圧入用油圧ジャッキ72と、鋼管圧入用油圧ジャッキ72の伸縮に応じて昇降する昇降フレーム73と、昇降フレーム73に回転自在に支持される回転筒74と、回転筒74の上部に取り付けられたチャック装置75(図3(b)では省略)と、昇降フレーム73上に設置されて回転筒74を回転させる複数(図では2つ)の鋼管回転用油圧モータ76と、を含んで構成されている。
鋼管8の地盤への圧入時に、鋼管圧入装置7では、回転筒74に鋼管8が挿入された状態で、チャック装置75により鋼管8がその外方から把持される。また、鋼管8がチャック装置75により把持された状態で回転筒74を鋼管回転用油圧モータ76で回転させながら、昇降フレーム73を鋼管圧入用油圧ジャッキ72により下降させることで、鋼管8を地盤に圧入する。
鋼管圧入装置7を移動させる移動装置6は、左右一対の走行レール61と、ベースフレーム71の左右両側の前部及び後部にそれぞれ着脱可能に取り付けられる走行ユニット62と、ベースフレーム71の前後左右(詳しくは、前後端部の左右両側)に取り付けられた脚部である昇降ジャッキ63と、により構成されている。尚、本実施形態では、便宜上、鋼管圧入装置7の移動方向を前進方向として、鋼管圧入装置7及びその移動装置6の前後左右を規定している。
図1に示すように、地面より所定深さ分だけ床堀りされて形成された凹部64は、矩形状の底面65と側壁66とにより構成されている。ここで、床掘りの所定深さについては、鋼管圧入装置7の全高、重量、空頭制限Lの度合いなどを考慮して、予め設定される。
走行レール61は、凹部64の底面65の両側端部にそれぞれ敷設されている。
走行レール61と凹部64の底面65との間には、走行レール61より幅広な鋼板65aが介装されている(図6参照)。
また、図3に示すように、左右一対の走行レール61は、互いに平行に延在しており、互いの間隔がベースフレーム71(鋼管圧入装置7)の全幅より広くなるように敷設されている。
走行レール61は、ウェブ61aの両側にそれぞれフランジ61b、61cが設けられたH形鋼材からなる。ここで、フランジ61bは、走行レール61のうち凹部64の側壁66に対向する側のフランジ(外フランジ)であり、フランジ61cは、凹部64の側壁66に対向する側と反対の側のフランジ(内フランジ)である(図6参照)。
走行レール61の外フランジ61bは、凹部64の側壁66に面接触している。
走行レール61間には、レール間隔保持用の複数のパイプサポート67が適宜設けられている。
走行ユニット62は、走行レール61の内フランジ61c上を転動可能な両フランジ付の車輪を有する。
走行ユニット62は、ベースフレーム71の左右両側縁より側方に張り出すように、ベースフレーム71に着脱可能に固定(例えばボルト締結)される。
昇降ジャッキ63は鋼管圧入装置7を凹部64の底面65上に支持可能であり、伸縮自在である。昇降ジャッキ63は例えば油圧ジャッキであり、その伸縮によって鋼管圧入装置7を昇降させ得る。
移動装置6は、鋼管圧入装置7を牽引する牽引装置80を備える。
牽引装置80は、鋼管圧入装置7の牽引用のワイヤロープ81と、このワイヤロープ81を巻き上げる巻上げウインチ82と、により構成される。
ワイヤロープ81は、その一端が鋼管圧入装置7のベースフレーム71の前端部に着脱可能に固定されている。
巻上げウインチ82は電動ウインチであり、左右一対の走行レール61の各々の前端に両端が固定されたH形鋼材83の上部中央に設けられており、ワイヤロープ81をその他端より巻き上げることができる。
次に、移動装置6を用いて鋼管圧入装置7を設置する方法について、図1及び図3に加えて図4及び図5を用いて説明する。
図4(ア)〜図5(エ)は、空頭制限Lがある場所での鋼管圧入装置7の設置方法を示す。
まず、図4(ア)に示すように、空頭制限がない鋼管圧入装置7の走行開始位置101と、空頭制限Lがある施工位置102及び巻上げウインチ設置位置103とを含む地面を所定深さで床堀りして、凹部64を形成する。ここで、施工位置102が、本発明の「所定位置」に対応する。
次に、凹部64の底面65に走行レール61を敷設し、また、ウインチ設置位置103にH形鋼材83及び巻上げウインチ82を設置する。
次に、走行ユニット62を装着した状態の鋼管圧入装置7をクレーン110で吊上げて、走行開始位置101の走行レール61に載置する。また、巻上げウインチ82よりワイヤロープ81を引き出して、その一端を鋼管圧入装置7(ベースフレーム71)の前端部に固定する。
次に、図4(イ)に示すように、巻上げウインチ82によりワイヤロープ81を巻き上げることで、鋼管圧入装置7を、走行開始位置101から施工位置102まで、走行レール61上を走行させる。
次に、ワイヤロープ81及び巻上げウインチ82を取り外して、施工位置102にて、昇降ジャッキ63を伸長させて鋼管圧入装置7を上昇させることにより、走行ユニット62の車輪と走行レール61とを離間させる。
次に、鋼管圧入装置7より走行ユニット62を離脱する。
次に、図5(ウ)に示すように、昇降ジャッキ63を短縮させて鋼管圧入装置7を下降させることにより、鋼管圧入装置7を走行レール61間の凹部64の底面65に載置する。
次に、図5(エ)に示すように、施工位置102に、上述の図1と同様に、杭施工装置1を配置する。ここで、図5(エ)は、図1に示す杭施工装置1の正面図に対応する。また、図1に示すように、鋼管圧入装置7のベースフレーム71と走行レール61との間にスペーサ部材67を介装させる。このスペーサ部材67は、詳しくは、後述する図6(a)に示すように、鋼管圧入装置7のベースフレーム71と走行レール61の内フランジ61cとの間の間隙に介装される。
このようにして、鋼管圧入装置7は、施工場所102における走行レール61間の凹部64の底面65に設置される。
次に、施工位置102に設置された鋼管圧入装置7を移動させる方法を、図6を用いて説明する。
図6(a)は施工位置102で凹部64の底面65に載置されている鋼管圧入装置7を示す。図6(b)は走行レール61上に走行ユニット62を介して載置されている鋼管圧入装置7を示す。尚、図6(a)では、走行レール61、鋼管圧入装置7のベースフレーム71の両側部及び昇降ジャッキ63と、凹部64の底面65との間に鋼板65aが介装されているが、凹部64の底面65が比較的硬い場合には、この鋼板65aを省略してもよい。
施工位置102に設置された鋼管圧入装置7を他の位置に移動させる場合には、まず、図6(a)に示す状態から、昇降ジャッキ63を伸長させて、鋼管圧入装置7を走行レール61より高位で保持する。
次に、鋼管圧入装置7に走行ユニット62を装着する。
次に、昇降ジャッキ63を短縮させて鋼管圧入装置7を下降させることにより、鋼管圧入装置7を走行ユニット62を介して走行レール61に載置する。
次に、図6(b)に示すように、昇降ジャッキ63を更に短縮させて、昇降ジャッキ63を凹部64の底面65より離間させる。この後に、ワイヤロープ81及び巻上げウインチ82を用いて、鋼管圧入装置7を走行レール61上で走行させる。
このようにして、施工位置102に設置された鋼管圧入装置7を他の施工場所等に移動させることができる。
次に、杭施工装置1を用いた鋼管杭の構築方法について、図7〜図15を用いて説明する。
図7(ア)〜図15(シ)は、鋼管杭の施工フローを示す。
まず、図7(ア)に示すように、杭施工装置1のベースマシン本体22を側方(図では左方)に90°旋回させることにより、スイベルヘッド4及びリーダ3をベースマシン2の側方(図では左方)に位置させて、この状態で、クレーン111を用いて鋼管8を鋼管圧入装置7にセットする。尚、本実施形態では、鋼管8の鋼管圧入装置7へのセット時にクレーン111を用いて鋼管8を揚重しているが、鋼管8を揚重する手段はこれに限らず、例えば、補助クレーン34を用いて鋼管8を揚重してもよい。また、フォークリフトに鋼管把持用のクランプを設けて、このクランプ付のフォークリフトを用いて、鋼管8を鋼管圧入装置7にセットしてもよい。
次に、図7(イ)に示すように、鋼管圧入装置7によって鋼管8を回転させつつ地盤に所定の深さ分(例えば鋼管8の全長の半分程度の深さまで)圧入する。また、杭施工装置1のベースマシン本体22を旋回させることにより、スイベルヘッド4及びリーダ3をベースマシン2の前方位置に戻して、杭施工装置1のスイベルヘッド4に回転掘削装置5(リバースロッド51及びリバースビット52)をセットする。ここで、リバースビット52は、その外径が、鋼管8の内径よりも小さいので、回転掘削装置5を、鋼管8の内部に配置することができる。また、回転掘削装置5のセット時には、スイベルヘッド4の回転軸と、回転掘削装置5の回転軸と、鋼管8の中央軸(回転軸)とが略一致するように、それぞれが配置される。以上の配置によって、回転掘削装置5は、鋼管圧入装置7に挟持された鋼管8内の土砂を回転掘削することができる(すなわち、鋼管8の中堀りを行うことができる)。
次に、図8(ウ)に示すように、杭施工装置1のスイベルヘッド4を下降させつつ、スイベルヘッド4からの回転駆動力により、回転掘削装置5(リバースロッド51及びリバースビット52)を回転させて、鋼管8内を削孔する。これにより、鋼管8内に掘削孔9が形成される。また、この削孔に並行して、鋼管圧入装置7は、鋼管8を回転させつつ地盤に圧入することができる。
スイベルヘッド4がその昇降可能範囲の下限に達すると、次に、杭施工装置1のスイベルヘッド4をリバースロッド51から分離させて上昇させる。
次に、図8(エ)に示すように、杭施工装置1のベースマシン本体22を側方(図では左方)に90°旋回させることにより、スイベルヘッド4及びリーダ3をベースマシン2の側方(図では左方)に位置させて、この状態で、クレーン111を用いて、鋼管8を継ぎ足す。鋼管8の継ぎ足し時には、例えば、鋼管8の継手部同士を溶接することで、鋼管8同士を連結固定する。尚、鋼管8の両端に雄ねじ部と雌ねじ部とを予め形成して、一方の鋼管8の雄ねじ部と他方の鋼管8の雌ねじ部とを互いに螺合させることで、鋼管8同士を連結固定してもよい。また、いわゆるピン止めにより鋼管8同士を連結固定してもよい。
次に、図9(オ)に示すように、鋼管圧入装置7によって鋼管8を回転させつつ地盤に所定の深さ分(例えば、リバースロッド51が鋼管8の上端部から突出する程度まで)圧入する。
次に、杭施工装置1のベースマシン本体22を旋回させることにより、スイベルヘッド4及びリーダ3をベースマシン2の前方位置に戻して、新たなリバースロッド51を継ぎ足して、スイベルヘッド4に回転掘削装置5(リバースロッド51及びリバースビット52)をセットする。
次に、図9(カ)に示すように、前述の図8(ウ)と同様に、杭施工装置1のスイベルヘッド4を下降させつつ、スイベルヘッド4からの回転駆動力により、回転掘削装置5を回転させて、鋼管8内を削孔する(すなわち、鋼管8の中堀りを行う)。
このようにして、鋼管8及びリバースロッド51の継ぎ足しと鋼管8内の削孔(中堀り)とを繰り返して、図10(キ)に示すように、鋼管8の先端部(最下端部)が地盤の支持層115に達するまで、鋼管8の圧入と掘削孔9の形成とを行う。
従って、前述の図7(ア)〜図10(キ)では、鋼管8の先端部が地盤の支持層115に到達するまで、鋼管圧入装置7により、鋼管8の地盤への圧入が行われる。また、鋼管8の地盤への圧入時に、回転掘削装置5により、鋼管8内の土砂の掘削が行われる。また、鋼管8内の土砂の掘削時に、泥水処理設備10により、鋼管8内の掘削孔9に泥水が供給され、また、鋼管8内で生じた掘削土砂が泥水と共に鋼管8外に排出される。
尚、図10(キ)に示すように、鋼管8の先端部が地盤の支持層115に達するまで鋼管8の圧入が行われた状態では、鋼管8の最上端に、仮鋼管(ヤットコ)116の下端が着脱可能に固定されている。この仮鋼管116は、鋼管8と同様に、鋼管圧入装置7により地盤に圧入されたものである。
鋼管8の先端部が地盤の支持層115に達するまで、鋼管8の圧入とその内部の削孔(中掘り)とを行った後、図11(ク)に示すように、鋼管圧入装置7と移動装置6と回転掘削装置5(リバースロッド51及びリバースビット52)とを残して杭施工装置1を退避させ、リバースロッド51の上端51bに漏斗状のホッパー120を取り付ける。そして、ホッパー120に根固め材であるコンクリートを供給しつつ、ホッパー120をクレーン111により徐々に吊上げる。これにより、ホッパー120(リバースロッド51の上端51bの開口部)に供給されたコンクリートは、リバースロッド51内を下降してリバースロッド51の下端51aの開口部より鋼管8の先端部内に排出・充填される。
鋼管8の先端部でのコンクリートの充填が完了すると、回転掘削装置5(リバースロッド51及びリバースビット52)を撤去し、鋼管8の先端部でコンクリートが固化して鋼管8の先端部に根固め部121が形成される。
次に、図12(ケ)に示すように、鋼管8内に泥水排出ポンプ122と泥水排出配管123とを設ける。そして、鋼管8内に残留している泥水を、泥水排出ポンプ122により吸引し、泥水排出配管123を介して、鋼管8外に排出する。
鋼管8内の泥水の排出が完了すると、鋼管8内の泥水排出ポンプ122と泥水排出配管123とを撤去して、次に、図13(コ)に示すように、鋼管8内及び仮鋼管116内に残土を埋め戻す。この残土は、泥水処理設備10の残土タンク107に溜まった土砂である。このように鋼管8の中掘り時に発生する掘削土砂を鋼管8内に埋め戻すことにより、鋼管杭施工時の残土の減容化を実現することができる。尚、鋼管8内に掘削土砂を埋め戻す工程については省略可能である。
鋼管8及び仮鋼管116内への残土の埋め戻しが完了すると、図14(サ)に示すように、クレーン111と鋼管圧入装置7とを用いて、地盤より仮鋼管116を引き抜く。
次に、鋼管圧入装置7及び移動装置6を撤去する。
このようにして、図15(シ)に示すように、鋼管8により構成され、根固め部121を有し、鋼管8内に残土が埋め戻された鋼管杭130を構築することができる。
本実施形態によれば、鋼管圧入装置7の移動装置6は、地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部64の底面65に敷設され、互いに平行に延在して互いの間隔が鋼管圧入装置7の全幅より広い左右一対の走行レール61と、鋼管圧入装置7の左右両側に着脱可能に取り付けられて、走行レール61上を転動可能な車輪を有する走行ユニット62と、鋼管圧入装置7を凹部64の底面65上に支持可能な、伸縮自在な昇降ジャッキ63(脚部)と、を備える。これにより、鋼管圧入装置7が、凹部64の底面65に載置され得るので、前述のような低空頭な施工場所102であっても、鋼管圧入装置7が地面に載置される場合に比べて、鋼管圧入装置7の上端部が低位になり、ひいては、空頭制限が実質的に緩和される。従って、この緩和度合いに応じて鋼管8の長さを長くすることができるので、前述のような鋼管8の継ぎ足し作業を軽減することができ、ひいては、鋼管杭130の施工効率を向上させることができる。
また本実施形態によれば、鋼管圧入装置7が、左右一対の走行レール61間の凹部64の底面65に載置される。これにより、左右一対の走行レール61が、鋼管圧入装置7の反力受けとして機能し得るので、前述のような仮杭の設置作業などの煩雑な作業を減らすことができ、ひいては、鋼管杭130の施工を効率的に行うことができる。
また本実施形態によれば、走行レール61は、ウェブ61aの両側にそれぞれフランジ61b、61cが設けられたH形鋼材からなるので、既製のH形鋼材を走行レール61として用いることができる。
また本実施形態によれば、走行レール61のうち凹部64の側壁66に対向する側のフランジ61bが凹部64の側壁66に面接触する。これにより、走行レール61の水平方向での移動が凹部64の側壁66により制限されるので、走行レール61を地盤に固定するための部材を簡素化することができる。
また本実施形態によれば、移動装置6は、鋼管圧入装置7を牽引する牽引装置80を更に備える。これにより、鋼管圧入装置7の移動を人力によらずに行うことができる。
また本実施形態によれば、牽引装置80は、鋼管圧入装置7の前部に一端が固定されるワイヤロープ81と、左右一対の走行レール61の前端側に設けられてワイヤロープ81をその他端より巻き上げる巻上げウインチ82と、により構成される。これにより、比較的簡素な構成で、鋼管圧入装置7を水平方向に牽引して移動させることができる。
また本実施形態によれば、移動装置6を用いて、走行ユニット62を装着した状態の鋼管圧入装置7を、走行レール61上を施工場所102(所定位置)まで走行させ、施工場所102まで走行した鋼管圧入装置7を昇降ジャッキ63の伸長によって上昇させることにより、走行ユニット62と走行レール61とを離間し、鋼管圧入装置7より走行ユニット62を離脱し、昇降ジャッキ63の短縮により鋼管圧入装置7を下降させて、鋼管圧入装置7を左右一対の走行レール61間の凹部64の底面65に載置する。これにより、前述のような低空頭な施工場所102であっても、鋼管圧入装置7が地面に載置される場合に比べて、鋼管圧入装置7の上端部が低位になるので、空頭制限を実質的に緩和することができる。
また本実施形態によれば、施工場所102(所定位置)で凹部64の底面65に載置された鋼管圧入装置7と走行レール61との間の間隙にスペーサ部材67を介装する。これにより、スペーサ部材67を用いて鋼管圧入装置7の設置位置の調整を行うことができるので、鋼管圧入装置7を、施工場所102に精度良く設置することができる。
尚、本実施形態では、根固め部121を構成する根固め材としてコンクリートを用いて説明したが、根固め材はこれに限らず、例えば、モルタルであってもよい。また、残土タンク107に溜まった土砂とセメントとを所定割合で配合して撹拌混合し、この土砂及びセメントを含むモルタルまたはコンクリートを根固め材とする場合には、土砂の性状を把握・調整して土砂とセメントとの配合割合を決定することができるので、根固め部121の品質を安定化させることができる。また、この場合には、鋼管杭施工時の残土を根固め部121の形成に利用するので、残土の減容化を実現することができる。
図16は、本発明の第2実施形態における鋼管圧入装置の移動装置の概略構成を示す。図16(a)は移動装置の平面図であり、図16(b)は移動装置の側面図である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
左右一対の走行レール61のうち右側の走行レール61が、その途中で、走行レール61のレール幅の分だけ分断されている。この分断部140には、3つのレール片(第1〜第3レール片141〜143)が、凹部64の底面65に着脱可能に敷設されている。
第1〜第3レール片141〜143は、それぞれ、走行レール61と同じウェブ幅を有するH形鋼材からなる。
第1及び第2レール片141、142は、各々のウェブが平面視で略正方形状を有しており、分断部140の両端に位置して、走行レール61に接触する。
第3レール片143は、その両端が、第1及び第2レール片141、142に接触している。
従って、右側の走行レール61の分断部140では、鋼管圧入装置7の移動方向に向かって順に、第1レール片141、第3レール片143、第2レール片142と並んでいる。尚、本実施形態では、2つの第3レール片143が予め準備されており、その一方の第3レール片143が図16に示されている。
凹部64は、分断部140より側方(図では右方)に延長されている。この凹部の延長部64’は、矩形状の底面65’と側壁66’とにより構成されている(図20(b)参照)。
凹部の延長部64’の底面65’の両側端部には、それぞれ、走行レール61が敷設されている。これら走行レール61は、互いに平行に延在しており、互いの間隔がベースフレーム71(鋼管圧入装置7)の全幅より広くなるように敷設されている。
凹部の延長部64’の底面65’と走行レール61との間には、走行レール61より幅広な鋼板65aが介装されている(図20(b)参照)。
走行レール61は、その外フランジ61bが、凹部の延長部64’の側壁66’に面接触している(図20(b)参照)。
以上により、本実施形態では、凹部64の底面65に敷設された走行レール61が、その途中(分断部140を含む分岐部145)で側方(図では右方)に分岐しており、この分岐後の走行レールが、凹部の延長部64’の底面65’に敷設された走行レール61に対応している。
分岐部145における凹部64の底面65には、移動装置6を構成するソケット部材146が立設されている。
ソケット部材146は、板状部材である鋼板147と、鋼製の円管部材148とにより構成されている。
鋼板147は、凹部64の底面65に載置されており、走行レール61の下部に溶接などによって固定されているか、又は、凹部64の底面65に直接的に固定されている。
円管部材148は、鋼板147に下端が固定されて鉛直方向に延在しており、所定高さを有する。ここで、所定高さとは、走行レール61上を走行する鋼管圧入装置7と円管部材148とが接触しない程度の高さであり、例えば、走行レール61の高さである。
また、円管部材148は、その外径が、後述する仮ケーシング150の内径よりも小さい。
次に、鋼管圧入装置7の方向転換を含む移動方法について、図16に加えて、図17〜図20を用いて説明する。
図17は分岐部145における鋼管圧入装置7の方向転換直前の移動装置6を示し、図17(a)はその平面図であり、図17(b)はその側面図である。図17(c)はソケット部材146に装着される前の仮ケーシング150を示す。図18は、仮ケーシング150とソケット部材146との固定方法の一例を示し、図18(a)はその平面図であり、図18(b)は図18(a)のA−A断面図である。図19は分岐部145における鋼管圧入装置7の方向転換時の移動装置6を示し、図19(a)はその平面図であり、図19(b)はその側面図である。図20は分岐部145における鋼管圧入装置7の方向転換後の移動装置6を示し、図20(a)はその平面図であり、図20(b)は図20(a)のB−B断面図である。
まず、図16に示すように、凹部64の底面65に敷設された右側の走行レール61の分断部140に、鋼管圧入装置7の移動方向に向かって順に、第1レール片141、第3レール片143、第2レール片142と並べて配置する。この配置では、第1〜第3レール片141〜143の外フランジと内フランジとが、それぞれ、凹部64の底面65に敷設された右側の走行レール61の外フランジ61bと内フランジ61cとに一直線上に並ぶように配置される。
牽引装置80により、走行ユニット62付の鋼管圧入装置7を、凹部64の底面65に敷設された走行レール61上で走行させ、鋼管圧入装置7が分岐部145に到着すると、図17に示すように、鋼管からなる仮ケーシング150を鋼管圧入装置7の回転筒74に挿入し、更に、仮ケーシング150の下端部にソケット部材146の円管部材148を挿入して、仮ケーシング150とソケット部材146とを固定する。
ここで、仮ケーシング150は、鋼管圧入装置7のチャック装置75により挟持可能な外径を有する。また、仮ケーシング150は、ソケット部材146との固定時に、鋼管圧入装置7のチャック装置75により挟持され得る程度の長さを有する。それゆえ、仮ケーシング150は、鋼管8に比べて短くなり得る。
図18は仮ケーシング150とソケット部材146との固定方法の一例を示している。
ソケット部材146の円管部材148には、その内方と外方とを連通する複数(図では4つ)の孔151が放射状に略等間隔で予め形成されており、各孔151に円管部材148の内方から連結するように、ナット152が円管部材148の内面に溶接固定されている。尚、この例での仮ケーシング150及び円管部材148については、各々の内部に作業者が入って作業できる程度の内径を有している。
仮ケーシング150の下端部に円管部材148を挿入して鋼板147に仮ケーシング150を当接させた後に、円管部材148の内方よりボルト153を各ナット152にねじ込み、更にボルト153のねじ込みを進めることで、ボルト153が孔151を通って仮ケーシング150の内面に接触して仮ケーシング150を押圧する。このボルト153の押圧力が四方に作用することで、仮ケーシング150とソケット部材146とが互いに固定される。
図17に戻り、次に、ワイヤロープ81及び巻上げウインチ82を取り外して、昇降ジャッキ63を伸長させてその下端を凹部64の底面65に接触させ、鋼管圧入装置7を上昇させることにより、走行ユニット62の車輪と走行レール61とを離間させる。
次に、鋼管圧入装置7のチャック装置75により仮ケーシング150を把持させて、昇降ジャッキ63を短縮させる。これにより、鋼管圧入装置7は、仮ケーシング150のみで支持される状態になる。
この後に、図19に示すように、仮ケーシング150が鋼管圧入装置7のチャック装置75により把持された状態で鋼管圧入装置7の鋼管回転用油圧モータ76を作動させる。このモータ作動時には、鋼管圧入装置7の回転筒74が、チャック装置75及び仮ケーシング150を介して、ソケット部材146に固定された状態であるので、回転筒74は走行レール61及び地面に対して回転せず、その代わりとして、鋼管圧入装置7の昇降フレーム73及びベースフレーム71などが走行レール61及び地面に対して回転する。このようにして、走行レール61及び地面に対して鋼管圧入装置7を回転させることにより、鋼管圧入装置7の移動方向の方向転換を行うことができる。尚、本実施形態では鋼管圧入装置7を右方に90°回転させる例を図示しているが、鋼管圧入装置7の回転方向や回転角度はこれに限らず、走行レール61の分岐方向に応じて適宜設定され得る。
走行レール61及び地面に対して鋼管圧入装置7を回転させて、鋼管圧入装置7の進行方向が、凹部の延長部64’の底面65’に敷設された走行レール61の延在方向に一致すると、図20に示すように、分断部140に配置されていた第3レール片143を取り外す。また、分断部140に配置されていた第1及び第2レール片141、142の延在方向を、凹部の延長部64’の底面65’に敷設された走行レール61の延在方向に一致させる。また、第1及び第2レール片141、142と、凹部64の底面65に敷設された左側の走行レール61との間に、それぞれ、第3レール片143を着脱可能に敷設する。従って、凹部の延長部64’の底面65’に敷設された走行レール61の延在方向に向かって順に、第3レール片143、第1レール片141又は第2レール片142と並べて配置される。この配置では、各レール片の外フランジと内フランジとが、それぞれ、凹部の延長部64’の底面65’に敷設された走行レール61の外フランジ61bと内フランジ61cとに一直線上に並ぶように配置される。
次に、昇降ジャッキ63を伸長させてその下端を凹部64の底面65に接触させ、鋼管圧入装置7のチャック装置75を緩めて、昇降ジャッキ63のみで鋼管圧入装置7を支持する。
次に、仮ケーシング150とソケット部材146との固定を解除し、仮ケーシング150を鋼管圧入装置7の回転筒74より引き抜く。
次に、昇降ジャッキ63を短縮させて鋼管圧入装置7を下降させることにより、鋼管圧入装置7を走行ユニット62を介して第3レール片143に載置する。
次に、昇降ジャッキ63を更に短縮させて、昇降ジャッキ63を凹部64の底面65より離間させる。この後に、ワイヤロープ81及び巻上げウインチ82を用いて、鋼管圧入装置7を走行させる。
このようにして、鋼管圧入装置7を、走行レール61の分岐部145で方向転換させて、走行レール61上を走行させることができる。
特に本実施形態によれば、左右一対の走行レール61は、その途中で側方に分岐しており、この分岐部145における凹部64の底面65より立設されたソケット部材146を移動装置6は更に備え、ソケット部材146は、鋼管圧入装置7により予め挟持された仮ケーシング150(鋼管)に固定可能である。これにより、分岐部145では、ソケット部材146に固定された仮ケーシング150を鋼管圧入装置7が挟持して回転することができるので、クレーンなどを用いることなく、比較的簡素な構成で、鋼管圧入装置7の進行方向の転換を行うことができる。
また本実施形態によれば、ソケット部材146は、凹部64の底面65に載置されて、走行レール61の下部又は凹部64の底面65に固定される鋼板147(板状部材)と、この鋼板147に下端が固定されて鉛直方向に延在する所定高さの円管部材148と、を含んで構成される。これにより、既製の鋼板及び鋼管を用いて、ソケット部材146を容易に製作することができる。
1 杭施工装置
2 ベースマシン
3 リーダ
4 スイベルヘッド
5 回転掘削装置
6 移動装置
7 鋼管圧入装置
8 鋼管
9 掘削孔
10 泥水処理設備
21 履帯
22 ベースマシン本体
23 旋回装置
30、31 ブラケット
32 油圧シリンダ
33 ロッド
34 補助クレーン
35 ブーム
36 揚重用ウインチ
37 ワイヤロープ
38 吊具
41 スライドブロック
51 リバースロッド(掘削ロッド)
51a 下端
51b 上端
52 リバースビット(掘削ビット)
61 走行レール
61a ウェブ
61b フランジ(外フランジ)
61c フランジ(内フランジ)
62 走行ユニット
63 昇降ジャッキ(脚部)
64 凹部
64’延長部
65、65’ 底面
65a 鋼板
66、66’ 側壁
67 スペーサ部材
71 ベースフレーム
72 鋼管圧入用油圧ジャッキ
73 昇降フレーム
74 回転筒
75 チャック装置
76 鋼管回転用油圧モータ
80 牽引装置
81 ワイヤロープ
82 巻上げウインチ
83 H形鋼材
101 泥水タンク
102 サンドポンプ
103 サクションポンプ
104 1次スクリーン
105 2次スクリーン
106 サイクロンスクリーン
107 残土タンク
110、111 クレーン
115 支持層
116 仮鋼管
120 ホッパー
121 根固め部
122 泥水排出ポンプ
123 泥水排出配管
130 鋼管杭
140 分断部
141 第1レール片
142 第2レール片
143 第3レール片
145 分岐部
146 ソケット部材
147 鋼板(板状部材)
148 円管部材
150 仮ケーシング(鋼管)
151 孔
152 ナット
153 ボルト

Claims (14)

  1. 鋼管を鉛直方向に地盤に圧入する鋼管圧入装置を地盤上で移動させる移動装置であって、
    地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部の底面に敷設され、互いに平行に延在して互いの間隔が前記鋼管圧入装置の全幅より広い左右一対の走行レールと、
    前記鋼管圧入装置の左右両側に着脱可能に取り付けられて、前記走行レール上を転動可能な車輪を有する走行ユニットと、
    前記鋼管圧入装置に取り付けられて、前記鋼管圧入装置を前記凹部の底面上に支持可能な、伸縮自在な脚部と、
    を備え
    前記鋼管圧入装置は、円筒状の鋼管をその外方から挟持して回転させつつ地盤に圧入可能であり、
    前記左右一対の走行レールは、その途中で側方に分岐し、
    この分岐部における前記凹部の底面より立設されたソケット部材を前記移動装置は更に備え、
    前記ソケット部材は、前記鋼管圧入装置により予め挟持された鋼管に固定可能である、
    管圧入装置の移動装置。
  2. 前記ソケット部材は、前記凹部の底面に載置されて、前記走行レールの下部又は前記凹部の底面に固定される板状部材と、この板状部材に下端が固定されて鉛直方向に延在する所定高さの円管部材と、を含んで構成される、請求項1に記載の鋼管圧入装置の移動装置。
  3. 前記走行レールは、ウェブの両側にそれぞれフランジが設けられたH形鋼材からなる請求項1又は請求項2に記載の鋼管圧入装置の移動装置。
  4. 前記走行レールのうち前記凹部の側壁に対向する側のフランジが前記凹部の側壁に面接触する、請求項3に記載の鋼管圧入装置の移動装置。
  5. 前記鋼管圧入装置を牽引する牽引装置を更に備える請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の鋼管圧入装置の移動装置。
  6. 前記牽引装置は、前記鋼管圧入装置の前部に一端が固定されるワイヤロープと、前記左右一対の走行レールの前端側に設けられて前記ワイヤロープをその他端より巻き上げる巻上げウインチと、により構成される、請求項5に記載の鋼管圧入装置の移動装置。
  7. 鋼管を鉛直方向に地盤に圧入する鋼管圧入装置を地盤上で移動させる移動装置であって、
    地面より所定深さ分だけ予め床堀りされて形成された凹部の底面に敷設され、互いに平行に延在して互いの間隔が前記鋼管圧入装置の全幅より広い左右一対の走行レールと、
    前記鋼管圧入装置の左右両側に着脱可能に取り付けられて、前記走行レール上を転動可能な車輪を有する走行ユニットと、
    前記鋼管圧入装置に取り付けられて、前記鋼管圧入装置を前記凹部の底面上に支持可能な、伸縮自在な脚部と、
    を備える前記移動装置を用いて、
    前記走行ユニットを装着した状態の前記鋼管圧入装置を、前記走行レール上を所定位置まで走行させ、
    前記所定位置まで走行した前記鋼管圧入装置を前記脚部の伸長によって上昇させることにより、前記走行ユニットと前記走行レールとを離間し、
    前記鋼管圧入装置より前記走行ユニットを離脱し、
    前記脚部の短縮により前記鋼管圧入装置を下降させて、前記鋼管圧入装置を前記左右一対の走行レール間の前記凹部の底面に載置する鋼管圧入装置の設置方法。
  8. 前記所定位置で前記凹部の底面に載置された前記鋼管圧入装置と前記走行レールとの間の間隙にスペーサ部材を介装する、請求項7に記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  9. 前記走行レールは、ウェブの両側にそれぞれフランジが設けられたH形鋼材からなる、請求項7又は請求項8に記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  10. 前記走行レールのうち前記凹部の側壁に対向する側のフランジが前記凹部の側壁に面接触する、請求項9に記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  11. 前記移動装置は、前記鋼管圧入装置を牽引する牽引装置を更に備える、請求項7〜請求項10のいずれか1つに記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  12. 前記牽引装置は、前記鋼管圧入装置の前部に一端が固定されるワイヤロープと、前記左右一対の走行レールの前端側に設けられて前記ワイヤロープをその他端より巻き上げる巻上げウインチと、により構成される、請求項11に記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  13. 前記鋼管圧入装置は、円筒状の鋼管をその外方から挟持して回転させつつ地盤に圧入可能であり、
    前記左右一対の走行レールは、その途中で側方に分岐し、
    この分岐部における前記凹部の底面より立設されたソケット部材を前記移動装置は更に備え、
    前記ソケット部材は、前記鋼管圧入装置により予め挟持された鋼管に固定可能である、請求項7〜請求項12のいずれか1つに記載の鋼管圧入装置の設置方法。
  14. 前記ソケット部材は、前記凹部の底面に載置されて、前記走行レールの下部又は前記凹部の底面に固定される板状部材と、この板状部材に下端が固定されて鉛直方向に延在する所定高さの円管部材と、を含んで構成される、請求項13に記載の鋼管圧入装置の設置方法。
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