JP5863349B2 - 系統安定化制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数台の発電機で構成された複数の発電所を含む電力系統(以下単に「系統」という)に適用可能に構成され、系統に生起した事故または故障(以下単に「事故」という)の状況に応じた発電機制御を行って電力系統の安定化を図る系統安定化制御システムに関する。
例えば、系統を構成する機器(送電線等)に落雷等の事故が発生した場合、発電機の同期が保持できなくなり、脱調に至る場合がある。このような発電機の脱調現象に対処しうる系統安定化制御システムとして種々のものが開発されているが、この種のシステムにおける演算方式を大別すると「事前演算方式」と、「事後演算方式」とに区分される。
事前演算方式は、予め想定される系統事故に対する制御量を事前に演算しておく方式であり、系統事故の発生時に迅速な制御ができるという利点がある。一方、事後演算方式は、系統事故の発生後に実際の系統現象を計測し、計測した電気量に基づいて制御量を演算する方式であり、さまざまな事象に柔軟に対応できるという利点がある。
なお、事前演算方式および事後演算方式を用いる従来技術として、下記特許文献1に示された系統安定化制御方法がある。この系統安定化制御方法では、電圧・電流センサから潮流値等を把握しておき、事故が発生すると、事故直前の潮流値と事故後の事故情報により事故種別を把握して、電力相差角曲線(所謂「P−Δδ曲線」(「P−δ曲線」ともいう))で推定しうる場合には、このP−δ曲線により算出した制御量に基づいて制御を行い(事後演算方式による制御)、P−δ曲線を推定し難い場合は、事前に決定した必要安定化制御テーブルを用いた制御(事前演算方式による制御)を行うこととしている。
特開2002−34156号公報
上記特許文献1に示される系統安定化制御手法によれば、電力相差角曲線(P−δ曲線)を用いた制御(事後演算方式による制御)と、事前に決定した制御テーブルを用いた制御(事前演算方式による制御)とを所定の条件に従って切り替える制御を行うことにより、事故の状態に柔軟に対応した高速かつ精度の高い制御が可能である。しかしながら、今後、電力供給の自由化や規制緩和などの流れが加速することも予想され、系統設備も複雑化し、系統事故の様相も多様化するおそれがある。このため、事前演算方式および事後演算方式を併用する系統安定化制御手法においては、制御速度および制御精度の更なる向上が望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、事前演算方式の長所である高速性と事後演算方式の長所である柔軟性とを効果的に融合させ、制御速度および制御精度の更なる向上を可能とする系統安定化制御システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数台の発電機で構成された複数の発電所を含む電力系統に適用可能に構成され、事故の状況に応じた発電機制御を行って電力系統を安定化する系統安定化制御システムであって、予め想定した事故ケース毎に安定度判別および制御量算出を事故の発生前に行う事前演算方式による制御と、事故後の計測情報を基に安定度判別および制御量算出を行う事後演算方式による制御とを組み合わせ、且つ、それぞれの制御を等面積法ベースで構築すると共に、前記事前演算方式による主制御演算では、事故前の電力相差角曲線である第1の曲線と、事故除去後の電力相差角曲線である第2の曲線と、再閉路後の電力相差角曲線である第3の曲線と、を用いて減速エネルギーを算出し、前記事後演算方式による補正制御演算では、前記第1乃至第3の曲線と、再故障中の電力相差角曲線である第4の曲線と、を用いて減速エネルギーを算出することを特徴とする。
本発明によれば、事前演算方式の長所である高速性と事後演算方式の長所である柔軟性とが効果的に融合され、制御速度および制御精度の更なる向上が可能になるという効果を奏する。
図1は、本実施の形態にかかる系統安定化制御システムの一構成例を示す図である。 図2は、事前演算制御の概略フローを示すフローチャートである。 図3は、事後演算制御の概略フローを示すフローチャートである。 図4は、事前演算制御(図2参照)において起動される主制御演算の処理フローを示すフローチャートである。 図5は、系統構成の一例を示す図である。 図6は、図5に示す系統を簡略化した第1の等価モデルの構成を示す図である。 図7は、図6に示す第1の等価モデルを更に簡略化した第2の等価モデルの構成を示す図である。 図8は、遷移状態に応じたリアクタンス値およびP−δ曲線の係数設定値の一例を示す図である。 図9は、等価モデルにおけるリアクタンス値を算出するための係数設定値の一例を示す図である。 図10は、主制御演算におけるエネルギー量算出の概念を示すイメージ図である。 図11は、図10と異なるケースにおけるエネルギー量算出の概念を示す図である。 図12は、中央演算装置が参照する制御テーブルのイメージを示す図である。 図13は、発電機遮断を行う場合の選択順序を記した参照テーブルのイメージを示す図である。 図14は、事後演算制御(図3参照)において起動される補正制御演算の処理フローを示すフローチャートである。 図15は、補正制御演算におけるエネルギー量算出の概念を示すイメージ図である。 図16は、補正制御演算における電力相差角曲線の補正後における係数設定値の一例を示す図である。 図17は、演算処理の変更例(第1の手法)を説明するイメージ図である。 図18は、演算処理の変更例(第2の手法)を説明するイメージ図である。 図19は、演算処理の変更例(第3の手法)を説明するイメージ図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る系統安定化制御システムについて説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
<実施の形態>
(系統安定化制御システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる系統安定化制御システムの一構成例を示す図である。本実施の形態の系統安定化制御システムは、中央演算装置10と、中央演算装置10からの指令を受けて動作する制御端末15(15a〜15n)とを備えて構成される。中央演算装置10は、例えば所定の変電所2に配置され、制御端末15(15a〜15n)は、発電機を有する発電所3(3a〜3n)に配置されている。中央演算装置10が配置される変電所2は、同一系統に属する複数の変電所の中から任意に選択された一つであるが、変電所以外の、例えば、複数の変電所や発電所を統括する給電指令所等に中央演算装置10が配置されていても構わない。
変電所2に配置された中央演算装置10と発電所3(3a〜3n)に配置された制御端末15(15a〜15n)とは、通信回線18(18a〜18n)にて接続されている。この通信回線18(18a〜18n)については、所要の通信要求が満たされる回線であれば専用回線である必要はなく、公衆回線などを利用しても構わない。
発電所3(3a〜3n)には、種々の発電設備を備えてなる発電機群4が遮断器7を介して母線6に接続されている。母線6または、その周辺部には、要所の電気量(電圧、電流)を計測するための変流器8および計器用変圧器9が設けられている。
(システム全体の制御フロー)
図2は、本実施の形態の系統安定化システムにおける事前演算制御の概略フローを示すフローチャートであり、図3は、本実施の形態の系統安定化システムにおける事後演算制御の概略フローを示すフローチャートである。ここで、事前演算制御は、高速性に優れた事前演算方式による制御であり、主制御とも称される。一方、事後演算制御は、柔軟性に優れた事後演算方式による制御であり、事前演算制御の実行後、事前演算制御では制御量が不足している場合に、事前演算制御に引き続き後追いで実行される制御である。この事後演算制御は、補正制御とも称される。
つぎに、図2および図3を参照して事前演算制御および事後演算制御に関する各制御フローについて説明する。なお、図2に示す事前演算制御および図3に示す事後演算制御共に、中央演算装置10において実行される。
(事前演算制御の処理フロー)
まず、事前演算制御の処理フローについて説明する。図2において、ステップS101では、変流器8および計器用変圧器9にて系統情報を収集する。ステップS102では、後述する制御テーブルを参照することにより想定ケース(遮断発電機の選択パターン)を選択する。ステップS103では、後述する主制御演算処理を起動する。ステップS104では、ステップS102にて参照する制御テーブルに定義される全ケース(想定ケースの全て)に対する確認が終了したか否かを判定し、全ケースが終了していなければ(ステップS104,No)、ステップS102に戻り、全ケースが終了していれば(ステップS104,Yes)、ステップS105に移行する。ステップS105では、ステップS103の演算結果に基づいて制御テーブルを更新し、全体の処理を終了する。なお、図2の処理フローは、所定周期(例えば、1秒程度)毎に起動され、起動の都度制御テーブルを更新する必要があるか否かが判断され、制御テーブルは所定周期間隔で最新の状態に維持される。
(事後演算制御の処理フロー)
つぎに、事後演算制御の処理フローについて説明する。まず、図3に示す事後演算制御の処理フローは、起動対象事故の検出時に起動される。起動後、ステップS201では、主制御指令を送信すべき発電所、即ち制御テーブルにて指示された遮断発電機を有する発電所に対し主制御指令を送信する。ステップS202では、変流器8および計器用変圧器9にて事後情報(事故後の系統情報)を収集する。ステップS203では、後述する補正制御演算処理を起動し、要すれば該当発電所(補正制御演算によって指定される遮断発電機を有する発電所)に対し補正制御指令を送信する。ステップS204では、設定された監視時間が終了したか否かを判定し、監視時間が終了していなければ(ステップS204,No)、ステップS202に戻り、監視時間が終了していれば(ステップS204,Yes)、全体の処理を終了する。
(主制御演算に関する処理フロー)
つぎに、事前演算制御処理フロー内のサブルーチンである主制御演算について、図4〜図13の各図面を参照して説明する。ここで、図4は、事前演算制御(図2参照)のステップS103において起動される主制御演算の処理フローを示すフローチャートである。また、図5〜図13は、図4のフローを説明する際に併せて参照する図面である。具体的に、図5は、系統構成の一例を示す図であり、図6は、図5に示す系統を簡略化した第1の等価モデルの構成を示す図であり、図7は、図6に示す等価モデル(第1の等価モデル)を更に簡略化した第2の等価モデルの構成を示す図であり、図8は、遷移状態に応じたリアクタンス値およびP−δ曲線の係数設定値の一例を示す図であり、図9は、等価モデルにおけるリアクタンス値を算出するための係数設定値の一例を示す図であり、図10は、主制御演算におけるエネルギー量算出の概念を示すイメージ図であり、図11は、図10と異なるケースにおけるエネルギー量算出の概念を示す図であり、図12は、中央演算装置10が参照する制御テーブルのイメージを示す図であり、図13は、発電機遮断を行う場合の選択順序を記した参照テーブルのイメージを示す図である。
(ステップS301−電力相差角曲線推定)
ステップS301では、電力相差角曲線を推定する。想定する系統構成は、図5に示した通りである。図5に示す母線、送電線、変圧器等の状態は、変電所の各端末にて計測可能であるため、系統内の電気的距離を求めることが可能となる。また、系統内の負荷量も各端末からの情報に基づき算出可能となる。これらの点を踏まえ、以下の前提を置くことで、電力相差角曲線を算出する。
(a)変電所20の母線20a,20bを無限大母線に設定する。なお、母線20a,20bと本来の無限大母線との間の短絡インピーダンスは、電力相差角曲線に殆ど影響しないため、ここでは省略する。
(b)発電所25,27の各発電機を次過渡リアクタンスx"d(x"d1〜x"d5)背後電圧一定モデルとして表現する。なお、次過渡リアクタンスx"d(x"d1〜x"d5)の代わりに過渡リアクタンスx'd(x'd1〜x'd5)を用いても問題ない。
(c)制御対象となる各発電機がコヒーレントな動きをすると仮定し、各発電機のXd”背後に相当するノードを集約し、これらを等価発電機40〜44として集約する。
(d)発電機内部のリアクタンス(x"d1〜x"d5)と、昇圧トランス45〜49のリアクタンス(XT21,XT22,XT41,XT42)が支配的であるため、変電所23への引き込み部分は、変電所21の負荷として集約できる。
上記(a)〜(d)の前提により、図5の系統モデルは、簡略化した図6の系統モデルで表すことができる。
図6において、無限大母線31と負荷母線32との間のリアクタンスX1は、図5における変電所20の昇圧トランス29(29a〜29c)のリアクタンスXT11〜XT13および、変電所20の母線20bと変電所21の母線21aとの間に敷設される送電線22のリアクタンスXL11,XL12を集約したものである。
同様に、負荷母線32と等価発電機出力端33との間のリアクタンスX2aは、変電所21の母線21aと発電所25の母線25aとの間に敷設される送電線28aのリアクタンスXL21,XL22,XL31,XL32、母線21aと発電所27の母線27aとの間に敷設される送電線28bのリアクタンスXL61および、母線21aと発電所27の母線27bとの間に敷設される送電線28cのリアクタンスXL62を集約したものである。
同様に、等価発電機出力端33と等価発電機仮想出力端34との間のリアクタンスX2bは、発電所25における昇圧トランス45,46の各リアクタンスXT21,XT22および等価発電機40,41の各リアクタンス(次過渡リアクタンス)x"d1,X"d2、発電所27における昇圧トランス48のリアクタンスXT41および等価発電機43の次過渡リアクタンスx"d4ならびに、発電所27における昇圧トランス49のリアクタンスXT42および等価発電機44の次過渡リアクタンスx"d5を集約したものである。
また、図6の系統モデルは図7に示すように更に簡素化することができる。この図7に示す系統モデルにおいて、XおよびRの値は、以下の通り算出することができる。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
この系統モデルによれば、定常状態における等価発電機出力PEは、等価発電機仮想出力端34の電圧EG1と無限大母線31の電圧EG2との間の位相角δの関数として、次式のように表現できる。
Figure 0005863349
ここで、上記(3)式を、主制御における電力相差角曲線と定義する。なお、導出過程は省略するが、この(3)式における係数P0およびP1は、電圧EG1,EG2を用いて、次式のように表すことができる。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
この電力相差角曲線の式における各係数P0,P1は、事故後の系統の状態により値が変化する。また、事故中の電力相差角曲線については、事故発生箇所や事故インピーダンス、事故継続時間など、事前に把握することが困難な要素が大きく影響する。そこで、主制御にて大幅過剰となることを回避すべく、主制御においては事故中の曲線を模擬しないものとし、事故前→事故除去後→事故前(再閉路成功を想定)の順に遷移することを前提とする。このような前提に基づき、それぞれの各状態において変化する係数を図8のように定義する。
図8によれば、事故の推移状況(事故前→事故除去後→再閉路後)に応じて変化するリアクタンスX1,X2の設定値と、係数P0,P1の計算値とが示されている。なお、リアクタンスX2、係数P0,P1に付される添字cは、主制御を実施したことを意味する。ただし、主制御の実施によって変化しないリアクタンスX1については添字cを付していない。
事故除去後および再閉路後のリアクタンスXは、送電線22のリアクタンスを変更することで算出する。このリアクタンスをどのような値に設定するかは、想定事故ケース毎(残り回線状態毎)に理論値もしくは、代表ケースにおけるシミュレーション結果により求めた値に基づき整定するものとする。ここで、通常状態における算出式の一例を示すとすれば、以下の通りである。
Figure 0005863349
なお、上記(6)式に示される係数KXLの設定例は図9に示す通りである。図9において、左から2番目の項における、“1L”→“ab−”、“2L”→“a−−”の意味は、送電線22の第1回線のc相と、第2回線のb相,c相が遮断されていることを意味する。遮断状態の場合、リアクタンスは大きくなるので、(6)式に示すように係数KXLの値で調整している。図9の例によれば、この回線状態での係数KXLの値を4.503に設定している。
なお、リアクタンスX2についても、リアクタンスX1と同様に求めることができる。ここでの詳細な説明は省略するが、事故除去後および再閉路後のリアクタンスX2は、発電機遮断後の発電機接続状態を基に理論的に算出することが可能である。
(ステップS302−角速度偏差、位相角算出)
ステップS302では、角速度偏差および位相角を算出する。具体的には、次式および次々式に示される等価発電機の運動方程式を解くことで、等価発電機の角速度偏差および位相角の算出を行う。なお、ここで、等価発電機の出力は、それぞれの状態での電力相差角曲線に従うものとする。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
これらの運動方程式により、再閉路時点(trc)における位相角δrc、および主制御実施時点(tc1)の角速度偏差ωc1を算出する。位相角初期値δ0は、事前の電力相差角曲線に基づき、次式を用いて算出することができる。なお、角速度偏差の初期値は0とする。
Figure 0005863349
(ステップS303−エネルギー値(VA,VD)算出)
ステップS303では、加速エネルギーVAおよび減速エネルギーVDを算出する。加速エネルギーVAは、主制御実施タイミングの角速度偏差Δω(tc1)を基に、次式の通り算出する。
Figure 0005863349
一方、減速エネルギーVDは、再閉路時点の位相角と、不安定平衡点の位相角を比較した上で、以下の(11)〜(15)式に基づいて算出することができる。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
(a)δu2の解が存在し(δu1の解は存在しても、存在しなくてもよい)、且つδrc<δu2の場合
Figure 0005863349
(b)δu1u2の解が共に存在し、且つδrc≧δu2の場合
Figure 0005863349
(c)δu1u2の解が共に存在しない場合または、δu2の解のみが存在し、且つδrc≧δu2の場合
Figure 0005863349
例えば、(13)式に該当する場合のエネルギー算出のイメージを示したものが図10である。図10において、実線にて示される曲線K1は、事故前の電力相差角曲線(PE=P00+P10sinδ)であり、破線にて示される曲線K2は、事故除去後の電力相差角曲線(PE=P01+P11sinδ)であり、一点鎖線にて示される曲線K3は、再閉路後(再閉路成功を前提)の電力相差角曲線(PE=P02+P12sinδ)である。また、縦軸および横軸に示される記号の意味は、以下のとおりである。
M:発電機出力の合計値
δ0:P−δ曲線K1の安定平衡点(初期位相角)
δc1:主制御実施時の位相角
δrc:再閉路実施時の位相角
δu1:P−δ曲線K2の不安定平衡点
δu2:P−δ曲線K3の不安定平衡点
図示のように、発電機出力合計値PMをδ軸に対し平行に引いた直線L1と曲線K2とで挟まれるδ0−δc1間の面積VAが加速エネルギーに相当する。なお、実際のところ、この加速エネルギーVAは、上記した(10)式を用いて算出することになる。
一方、直線L1と曲線K2とで挟まれるδc1−δrc間の面積VD1+VD2(※VD1は負の値)と、直線L1と曲線K3とで挟まれるδrc−δu2間の面積VD3との和が減速エネルギーに相当する。このときの減速エネルギーは、上記した(13)式を用いて算出することができる。
また、(14)式に該当する場合のエネルギー算出のイメージを示したものが図11である。図11に示す波形および記号の意味は、図10に示すものと同一である。
δrc≧δu2の場合には、図11に示すように、直線L1と曲線K2とで挟まれるδc1−δu1間の面積VD1+VD2が減速エネルギーに相当する。このときに減速エネルギーは、上記した(14)式を用いて算出することができる。
なお、図10および図11から理解できるように、δu1u2の解が共に存在しない場合や、δu2の解のみが存在し、且つδrc≧δu2の場合には、これらの図に示される減速エネルギーVDに対応するハッチング部分の面積は生じない。よって、これらの条件の場合、上記した(15)式のように、VD=0とすることができる。
(ステップS304−安定度判別(VA<VD))
ステップS304では、加速エネルギーVAの値と減速エネルギーVDの値との大小関係を比較する。減速エネルギーVDが加速エネルギーVAよりも大きければ(ステップS304,Yes)、系統は安定であるとして主制御を行うことなく、図4の処理を抜け出る。一方、減速エネルギーVDが加速エネルギーVA以下であれば(ステップS304,No)、ステップS305に移行する。
(ステップS305−制御パターン選択)
ステップS305では、制御対象として想定する発電機の選択を行うが、このときに参照するテーブルが図12および図13である。なお、図12に示すテーブルの一例では、初発事故様相が3φ4LG(abc−a)または3φ4LG(ab−bc)のときのみ発電機遮断を実行することにしている。このような処理は、主制御による対応は過酷事故時のときのみに限定するという考え方に依存している。なお、図12の例では、初発事故様相が3φ5LG(abc−ab)および3φ6LG(abc−abc)のときには、発電機遮断を実行しないこととしているが、この理由は、図5に示すような放射状構造の系統の場合、3φ5LG(abc−ab)および3φ6LG(abc−abc)の事故様相では系統が必ず分離され、脱調を未然に防止するための制御を行う必要がないからである。
遮断発電機の選択イメージは、例えば図13に示した通りであり、発電機容量の小さい順にソーティングされたテーブルの上位から遮断発電機を順次選択して行くイメージである。
(ステップS306−電力相差角曲線(制御後)推定)
ステップS306では、発電機遮断を実施した後の系統の状態を把握し、電力相差角曲線の再算出を行う。
(ステップS307−角速度偏差、位相角修正)
ステップS307では、発電機遮断後の状態を想定し、角速度偏差および位相角の値の再算出を行う。
(ステップS308−エネルギー値(VA’,VD’)算出)
ステップS306,S307の結果に基づき、発電機遮断実施後のエネルギー値を算出する。
(ステップS309−安定度判別(VA’<VD’))
ステップS309では、再算出した加速エネルギーVA’と減速エネルギーVD’との大小関係を比較し、減速エネルギーVD’が加速エネルギーVA’よりも大きければ(ステップS309,Yes)、ステップS310に移行する。一方、減速エネルギーVD’が加速エネルギーVA’以下であれば(ステップS309,No)、ステップS305からの処理を繰り返す。
(ステップS310−制御対象確定)
ステップS310では、現在選択している遮断パターンを主制御における制御対象として確定する。なお、現在選択している遮断パターン以外の他の遮断パターンが存在しない場合、不足分は補正制御に期待するものとし、現時点で選択している制御対象を主制御における制御対象として確定して、図4の処理フローを抜け出る。
(補正制御演算に関する処理フロー)
つぎに、事後演算制御処理フロー内のサブルーチンである補正制御演算について、図14〜図16の各図面を参照して説明する。ここで、図14は、事後演算制御(図3参照)のステップS203において起動される補正制御演算の処理フローを示すフローチャートである。また、図15,図16は、図4のフローを説明する際に併せて参照する図面である。具体的に、図15は、補正制御演算におけるエネルギー量算出の概念を示すイメージ図であり、図16は、補正制御演算における電力相差角曲線の係数設定値の一例を示す図である。
過渡安定度対策としての補正制御では、実際に起動した事故ケースに対応した事前演算結果と事後の計測量とを基に電力相差角曲線を求め、等面積法に基づき安定度判別および必要制御量の算出を行う。ここで、図4と図14との比較から理解できるように、処理フロー自体は主制御とほぼ同様である。ただし、補正制御演算は過渡安定度対策が必要と考えられる全ての事故ケースを対象とする点で、一部の事故ケースを対象とする主制御とは異なっている。なお、補正制御は、事故発生後に一定周期で複数回実施することが考えられるが、以下の説明では初回実施の補正制御について記載する。
(ステップS401−電力相差角曲線推定)
補正制御演算では、事後計測データに基づき電力相差角曲線の推定を行う。この推定処理では、以下の2つのケースが想定される。
・ケース1:主制御演算で求めたP0およびP1の値をそのまま引き継いで使用する。
・ケース2:主制御演算で求めたP0およびP1の値を補正して使用する。
なお、ケース2における補正の詳細については、後述する。
(ステップS402−角速度偏差、位相角算出)
ステップS402では、角速度偏差および位相角を算出する。具体的には、次式および次々式に示される等価発電機の運動方程式を解くことで、等価発電機の角速度偏差および位相角の算出を行う。なお、等価発電機の出力は、それぞれの状態での電力相差角曲線に従うものとする。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
上記の運動方程式により、主制御時点(tc1)、補正制御時点(tc2)、再閉路(失敗)時点(trc)および最終遮断時点(trc2)における位相角および角速度偏差を算出する。位相角初期値δ0は、次式に基づき、算出することができる。また、角速度偏差の初期値は0とする(主制御と同様)。
Figure 0005863349
なお、上記(17)式により算出されるのは絶対位相角となるが、実際には事故に伴う全体的な系統の加速、あるいは発電機のガバナ動作等に起因し、算出される絶対位相角は本来の相手端との位相差より大きめの値となる(過剰制御側にシフト)。そのため、制御遅れが許容されない過酷ケース(ここでは主制御演算にて不安定と判断されたケースを想定)については、絶対位相角をそのまま用いる(kd=1.0)ことで確実な安定化を図ることが望ましい。その一方で、安定限界に近いケース(ここでは主制御演算にて安定、もしくは安定限界と判断されたケース)については、主制御実施タイミング以降において、(17)式のkdの値を調整するようにすれば、過剰制御傾向の緩和が可能となる。
(ステップS403−エネルギー値(VA,VD)算出)
ステップS403では、加速エネルギーVAおよび減速エネルギーVDを算出する。加速エネルギーVAは、最終遮断時点の角速度偏差Δω(trc2)を基に、次式の通り算出する(最終遮断時点trc2を基準とする場合)。
Figure 0005863349
一方、減速エネルギーVDは、再閉路時点(再故障除去時点)の位相角δrc2と、不安定平衡点の位相角δu2を比較した上で、以下の(20)〜(22)式に基づいて算出することができる。
Figure 0005863349
(a)δu2の解が存在し(δu1の解は存在しても、存在しなくてもよい)、且つδrc2<δu2の場合
Figure 0005863349
(b)δu2の解が存在しない場合または、δu2の解のみが存在し、且つδrc2≧δu2の場合
Figure 0005863349
ここで、上記(21)式に該当する場合のエネルギー算出のイメージを示しているのが図15である。図15において、実線にて示される曲線K1は、事故前の電力相差角曲線(PE=P00+P10sinδ)であり、破線にて示される曲線K2は、事故除去後の電力相差角曲線(PE=P01+P11sinδ)であり、一点鎖線にて示される曲線K3は、再閉路後(再閉路成功を前提)の電力相差角曲線(PE=P02+P12sinδ)であり、二点鎖線にて示される曲線K4は、再故障中の電力相差角曲線である。また、縦軸および横軸に示される記号の意味は、以下のとおりである。
M:発電機出力の合計値
δ0:P−δ曲線K1の安定平衡点(初期位相角)
δrc:再故障時の位相角
δrc2:再閉路実施時(再故障除去時)の位相角
δu1:P−δ曲線K2の不安定平衡点
δu2:P−δ曲線K3の不安定平衡点
再故障除去時を基準とする場合、図示の細かいハッチングで示すように、発電機出力合計値PMをδ軸に対し平行に引いた直線L1と曲線K4,K2とで挟まれる面積(VA1〜VA4)が加速エネルギーに相当する。なお、実際のところ、この加速エネルギーVAは、上記した(19)式を用いて算出することになる。
一方、粗いハッチングで示す直線L1と曲線K3とで挟まれる面積VDが減速エネルギーに相当する。この減速エネルギーは、上記した(21)式を用いて算出することができる。
なお、δu2の解が存在しない場合や、δu2の解のみが存在し、且つδrc2≧δu2の場合には、図15に示される減速エネルギーVDに対応するハッチング部分の面積は生じない。よって、これらの条件の場合、上記した(22)式のように、VD=0とすることができる。
(ステップS404−安定度判別(VA<VD))
ステップS304では、加速エネルギーVAの値と減速エネルギーVDの値との大小関係を比較する。減速エネルギーVDが加速エネルギーVAよりも大きければ(ステップS404,Yes)、系統は安定であるとして補正制御を行うことなく、図14の処理を抜け出る。なお、最終遮断時点の角速度偏差が負値であれば、既に動揺第一波は減速に転じているとして無条件で安定と判断してもよい。一方、減速エネルギーVDが加速エネルギーVA以下であれば(ステップS404,No)、ステップS405に移行する。
(ステップS405−制御パターン選択)
ステップS405では、補正制御対象として想定する発電機(遮断発電機)の選択を行う。なお、遮断発電機の選択のイメージは、例えば図13に示す概念と同様である。ただし主制御において発電機遮断が行われていれば、選択されていない遮断発電機を起点に遮断発電機の選択処理が行われることになる。
(ステップS406−電力相差角曲線(制御後)推定)
ステップS406では、発電機遮断を実施した後の系統の状態を把握し、電力相差角曲線の再算出を行う。
(ステップS407−角速度偏差、位相角修正)
ステップS407では、発電機遮断後の状態を想定し、角速度偏差および位相角の値の再算出を行う。
(ステップS408−エネルギー値(VA’,VD’)算出)
ステップS406,S407の結果に基づき、発電機遮断実施後のエネルギー値を算出する。
(ステップS409−安定度判別(VA’<VD’))
ステップS409では、再算出した加速エネルギーVA’と減速エネルギーVD’との大小関係を比較し、減速エネルギーVD’が加速エネルギーVA’よりも大きければ(ステップS409,Yes)、ステップS410に移行する。一方、減速エネルギーVD’が加速エネルギーVA’以下であれば(ステップS409,No)、ステップS405からの処理を繰り返す。
(ステップS410−制御対象確定)
ステップS410では、現在選択している遮断パターンを補正制御における制御対象として確定し、図14の処理フローを抜け出る。
ところで、上述したステップS401〜S410までの説明は、ケース1(主制御演算で求めたP,P1の値を引き継ぐ場合)およびケース2(主制御演算で求めたP0,P1の値を補正する場合)に共通する説明であった。一方、ケース2の場合には、P0,P1の補正処理が加わる。そこで、以下、これらP0,P1の補正処理について説明する。
(P0,P1の補正処理)
図16は、補正制御演算における電力相差角曲線の補正後における係数設定値の一例を示す図である。図16において、図表の表側(左側の欄)には想定される事故の推移が示され、表中には、係数P0,P1に関する補正後の係数設定値が示されているが、係数P0,P1に付される添字hは、補正後の値であることを意味している。
これらの補正値のうち、係数P0の補正値である係数P0h,P1hは、主制御演算で求めたP0,P1の各値を計測値に基づいて電圧補正(電力相差角曲線を縦軸方向に補正)した値である。
また、係数P1の補正値は、主制御演算で求めた電力相差角曲線が横方向に変化しないと仮定し、事故除去後の動作点を通過するように補正したものであり、以下に示す(23)〜(31)式のように表すことができる。
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
Figure 0005863349
なお、上式における記号の意味は、図16にも示すように、以下の通りである。
0h:電圧補正後の電力相差角曲線係数P0
11h:初発事故除去から再閉路(失敗)までの電力相差角曲線係数P1(補正制御用)
11hc1:初発事故除去から再閉路(失敗)までの電力相差角曲線係数P1(補正制御用、主制御実施状態)
11hc2:初発事故除去から再閉路(失敗)までの電力相差角曲線係数P1(補正制御用、補正制御実施状態)
1hF:再閉路失敗時から再閉路成功時(最終遮断時)までの電力相差角曲線係数P1
12h:最終遮断後の電力相差角曲線係数P1(補正制御用)
12hc1:最終遮断後の電力相差角曲線係数P1(補正制御用、主制御実施状態)
12hc2:最終遮断後の電力相差角曲線係数P1(補正制御用、補正制御実施状態)
2c1:主制御実施後のリアクタンスX2
2c2:補正制御実施後のリアクタンスX2
上述してきた実施の形態の系統安定化制御システムによれば、予め想定した事故ケースである想定ケース毎に安定度判別および制御量算出を事故の発生前に行う事前演算方式による制御と、事故後の計測情報を基に安定度判別および制御量算出を行う事後演算方式による制御とを組み合わせると共に、それぞれの制御を等面積法ベースで構築したので、事前演算方式の長所である高速性と不確定要因等による想定外事象にも対応できる事後演算方式の長所である柔軟性とを効果的に融合することができ、制御速度および制御精度の更なる向上が可能になるという効果が得られる。
(演算処理に関する変形例)
なお、上記に示した制御手法の一部については、種々の変形(変更)が可能である。例えば、図4と図10とを比較すれば明らかなように、加速エネルギーVAの算出に当たり、主制御では、事故時における発電機出力低下を考慮していない(補正制御では考慮している)。主制御では、高速性を優先するため、可能な限り簡易な計算処理とする趣旨からであるが、このことは逆に演算処理のより高いプロセッサの使用が可能であれば、発電機出力低下を考慮することによる制御精度の向上が見込まれる。
図17は、演算処理の変更例(第1の手法)を説明するイメージ図である。図17に示す手法では、事故発生時における発電機出力低下量(=PM−PF)、発電機出力低下率(=PF/PM)などを予め見込んで定めておき、この発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率に基づき、図中のハッチングで示した部分の面積分を考慮して加速エネルギーVAの算出を行う。このような発電機出力低下を考慮することにより、主制御演算(事前演算)における制御精度の向上が期待できる。また、このような考慮は、整定項目を増やすという点で運用性を低下させる面がある一方で、主制御(事前演算)部分での制御量不足の可能性を少なくするという効果が期待できる。
また、図18は、演算処理の変更例(第2の手法)を説明するイメージ図である。図17に示す電力相差角曲線は横軸を位相角で表していたが、図18に示す電力相差角曲線は横軸を時間で表している。図17に示す第1の手法では、事故発生時における発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を予め見込んだ発電機出力(PF)を定めておいたが、第2の手法では、事故発生時における発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を事故発生時点もしくは、その近傍の計測情報を用いて算出するようにしている。この第2の手法は、事故中の計測情報を併用するが、事故中の一部(初期)の情報を利用する方式であり、また、論理的にも一般的な事後演算方式による制御よりは簡易な処理となるため、一般的な事後演算方式による制御に比べ、より高速な制御が期待できる。
また、図19は、演算処理の変更例(第3の手法)を説明するイメージ図である。図18に示す第2の手法では、事故発生時もしくはその近傍の計測情報を用いて発電機出力(PF)を定めることとしたが、第3の手法では、事故発生時もしくはその近傍のみならず、事故発生時から事故除去時点までの計測情報を用いて発電機出力(PF)を算出することとしている。この第3の手法についても、事故中の計測情報を併用するが、事故中の一部の情報(極めて初期の情報)のみを利用する方式であり、また、論理的にも一般的な事後演算方式による制御よりは簡易な処理となるため、一般的な事後演算方式による制御に比べ、より高速な制御が期待できる。また、第2の手法と比較すると、より多くの計測情報を使用できるので、事故中の曲線を精度よく模擬することができ、制御速度を高めつつ、制御精度の向上も可能となる。
なお、以上の実施の形態に示した手法は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明は、制御速度および制御精度の更なる向上を可能とする系統安定化制御システムとして有用である。
2,20,21,23 変電所
3(3a〜3n),25,27 発電所
4 発電機群
6,20a,20b,21a,25a,27a 母線
7 遮断器
8 変流器
9 計器用変圧器
10 中央演算装置
15(15a〜15n) 制御端末
18(18a〜18n) 通信回線
22,28a〜28c 送電線
29(29a〜29c),45〜49 昇圧トランス
31 無限大母線
32 負荷母線
33 等価発電機出力端
34 等価発電機仮想出力端
40〜44 等価発電機

Claims (6)

  1. 複数台の発電機で構成された複数の発電所を含む電力系統に適用可能に構成され、事故の状況に応じた発電機制御を行って電力系統を安定化する系統安定化制御システムであって、
    予め想定した事故ケース毎に安定度判別および制御量算出を事故の発生前に行う事前演算方式による制御と、事故後の計測情報を基に安定度判別および制御量算出を行う事後演算方式による制御とを組み合わせ、且つ、それぞれの制御を等面積法ベースで構築すると共に、
    前記事前演算方式による主制御演算では、事故前の電力相差角曲線である第1の曲線と、事故除去後の電力相差角曲線である第2の曲線と、再閉路後の電力相差角曲線である第3の曲線と、を用いて減速エネルギーを算出し、
    前記事後演算方式による補正制御演算では、前記第1乃至第3の曲線と、再故障中の電力相差角曲線である第4の曲線と、を用いて減速エネルギーを算出することを特徴とする系統安定化制御システム。
  2. 前記事前演算方式による主制御演算では、事故時における発電機出力低下を考慮せずに制御演算を実施し、
    前記事後演算方式による補正制御演算では、事故時における発電機出力低下を考慮して制御演算を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載の系統安定化制御システム。
  3. 前記事前演算方式による主制御演算では、事故発生時における発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を事前に算出し、当該算出した発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を考慮して加速エネルギーを算出することを特徴とする請求項1に記載の系統安定化制御システム。
  4. 前記事前演算方式による主制御演算では、事故発生時における発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を事故発生時点もしくは、その近傍の計測情報を用いて算出し、当該算出した発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を考慮して加速エネルギーを算出することを特徴とする請求項1に記載の系統安定化制御システム。
  5. 前記事前演算方式による主制御演算では、事故発生時における発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を事故発生時から事故除去時点までの計測情報を用いて算出し、当該算出した発電機出力低下量もしくは発電機出力低下率を考慮して加速エネルギーを算出することを特徴とする請求項1に記載の系統安定化制御システム。
  6. 前記事後演算方式による補正制御演算では、前記事前演算方式による制御演算において用いた電力相差角曲線の係数値を事故発生時以降の計測情報を用いて補正すると共に、補正後の係数値に基づく電力相差角曲線を用いて安定度判別および制御量算出を行うことを特徴とする請求項1に記載の系統安定化制御システム。
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