JP5862356B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、シートバックの左右両側部にシートバックの背凭れ角度をロックするロック装置が設けられ、各ロック装置の間にこれらのロック状態を一斉に解除操作するための動力伝達部材となるコネクティングロッドが軸方向に延設された車両用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックとシートクッションとの間にリクライニング装置が左右一対で設けられた構成が知られている(特許文献1)。これらリクライニング装置は、シートバックの背凭れ角度を調節可能とする、回転止め可能な回転軸装置として機能するものとなっており、常時はシートバックの背凭れ角度をロックした状態に保持されている。これらリクライニング装置は、その中心部に挿通された操作軸が軸回転操作されることにより、それらのロック状態が解除されてシートバックの背凭れ角度を変えることのできる状態に切り替えられる。各操作軸は、コネクティングロッドにより互いに一体的となって回転することができるように連結されており、一方側の操作軸の端部に連結されて設けられた解除レバーを引き上げる操作によって、それぞれが一斉に軸回転操作されて、各リクライニング装置のロック状態を解除するようになっている。上述したコネクティングロッドは、その外周部全体がパイプ状の保護部材により外部に対して覆われており、着座乗員がシートバックに凭れ掛かる荷重によって折れ曲がったり破損したりすることがないように保護された状態とされている。
特開平9−207639号公報
上記従来技術では、コネクティングロッドを保護する保護部材がないと、車両の後部衝突が発生するなどして、着座乗員の背部がシートバックに弾みの付いた勢いで圧し掛かった際に、乗員の背部(腰部)がコネクティングロッドと干渉し、その弾みの付いた勢いでコネクティングロッドを摩擦によって解除操作方向に押し回してしまうおそれがある。しかし、保護部材を設定することは、部品点数や製造コストの増大に繋がるため、保護部材を設定することなく上記の問題を解決できることが好ましい。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、保護部材を設定することなく、コネクティングロッドが着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を防止することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックの左右両側部にシートバックの背凭れ角度をロックするロック装置が設けられ、各ロック装置の間にこれらのロック状態を一斉に解除操作するための動力伝達部材となるコネクティングロッドが軸方向に延設された車両用シートである。各ロック装置は、それらの同軸線上の位置に設定された各操作軸が解除操作方向に軸回転操作されることにより、それぞれのロック状態が解除される構成とされている。コネクティングロッドは、各操作軸同士を互いに動力伝達可能な状態に連結している。コネクティングロッドの着座乗員の背部が後方移動してきた時に干渉する干渉点の位置を、通常、各操作軸同士を連結するコネクティングロッドの外周形状により定められる一般位置よりも、各操作軸の軸中心に近づけて設定することにより、干渉時に回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクを小さくした。
この第1の発明によれば、コネクティングロッドの干渉点の位置を、各操作軸の軸中心に近づけて設定することにより、上記干渉点が着座乗員の背部との干渉時に回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクを小さくすることができる。したがって、コネクティングロッドが着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を防止することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、コネクティングロッドを高さ方向又は後方側にずらすことで、コネクティングロッドの干渉点の位置を各操作軸の軸中心に近づけたものである。
この第2の発明によれば、コネクティングロッドを高さ方向又は後方側にずらすことにより、荷重入力点となる干渉点の位置が高さ方向又は後方側にずらされて、各操作軸の軸中心に近づけられる。このように、コネクティングロッドの設定位置を高さ方向又は後方側にずらす簡単な構成により、コネクティングロッドの形状を変更することなく、干渉時にかかる回転トルクを小さくすることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、コネクティングロッドを高さ方向及び後方側にずらすことで、コネクティングロッドの干渉点の位置を各操作軸の軸中心に向けて半径方向に近づけたものである。
この第3の発明によれば、コネクティングロッドを高さ方向及び後方側にずらして、干渉点の位置を各操作軸の軸中心に向けて半径方向に斜めに近づけることにより、干渉点を各操作軸の軸中心に効果的に近づけることができる。したがって、干渉時にかかる回転トルクを効果的に小さくすることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、コネクティングロッドが、各操作軸よりも太く、シートバックの両サイドフレーム間に位置して両サイドフレーム間の接近方向の変形移動を阻止する補強部材として構成されているものである。
この第4の発明によれば、コネクティングロッドが補強部材として機能する太い構成となっていても、コネクティングロッドの干渉点の位置を軸中心に近づけて回転トルクを小さくすることで、コネクティングロッドが着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を防止することができる。
実施例1の車両用シートの概略構成を表す斜視図である。 車両用シートの側面図である。 図2のIII-III線断面図である。 車両の後部衝突により着座乗員の背部がコネクティングロッドに干渉した状態を示す側面図である。 リクライニング装置の分解斜視図である。 シートバックフレームとリクライニング装置との連結構造を表す斜視図である。 シートクッションフレームとリクライニング装置との連結構造を表す斜視図である。 リクライニング装置のロック状態を表した図3のVIII-VIII線断面図である。 リクライニング装置のアンロック状態を表す断面図である。 実施例2の車両用シートの斜視図である。(凹ませた) 車両用シートの側面図である。 図11のXII-XII線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シート1の構成について、図1〜図9を用いて説明する。本実施例の車両用シート1は、図1に示すように、車両の助手席シートとして構成されており、背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を有する。シートクッション3は、車両のフロア上に設置され、シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、回転止め可能な回転軸装置として機能するリクライニング装置4を間に介してシートクッション3に連結された構成となっている。ここで、各リクライニング装置4が、本発明の「ロック装置」に相当する。
各リクライニング装置4は、詳しくは、シートバック2の骨格を成すシートバックフレーム2fの左右両サイドの下端部と、シートクッション3の骨格を成すシートクッションフレーム3fの左右両サイドの後端部と、の間にそれぞれ介設されており、シートバックフレーム2fの左右両サイドの下端部を、シートクッションフレーム3fの左右両サイドの後端部に対して、それぞれ、同軸回りに相対回転可能な状態となるように連結している。これにより、シートバック2が、シートクッション3に対して、シート前後方向に背凭れ角度を調節することができる状態に連結された状態とされている。上記各リクライニング装置4は、それらの内部に備えられた回転止め構造(ロック構造)により、シートバック2の背凭れ角度を変化させられる状態(アンロック状態)とロックした状態とに切り替えられるようになっている。
詳しくは、上記各リクライニング装置4は、それらの中心部に挿通された各操作軸4cの軸回転操作に伴って、ロック・アンロックの各状態に切り替えられるようになっており、各操作軸4cがコネクティングロッド7によって互いに一体的に連結されていることにより、互いのロック・アンロックの切替え操作が左右で同期して一斉に行われるようになっている。上記各リクライニング装置4は、常時は、後述するバネの附勢構造によってロックした作動状態に保持されており、シートバック2の背凭れ角度を固定した状態として保持されている。
上記シートバック2の背凭れ角度の固定状態は、シートクッション3の車両外側(図1の紙面右側)の側部に設けられた操作レバー5を引き上げる操作により、各操作軸4cが一斉に軸回転操作されて解除されるようになっている。この解除操作により、シートバック2がその背凭れ角度を自由に調節することができる状態となる。また、上記解除操作をやめることにより、各リクライニング装置4が再びそれらのバネ附勢構造によりロック状態に戻されて、シートバック2の背凭れ角度が固定された状態に戻される。
ここで、上記シートバックフレーム2fの左右両サイド部とシートクッションフレーム3fの左右両サイド部との間には、シートバック2を常時、シート前方側に向かって回転附勢する渦巻きバネ6が掛着されている。これら渦巻きバネ6は、図1に示すように、それらの内側の端部(内端6a)が、シートクッションフレーム3fの左右両外側のサイド部に切り起こし形成された切り起こし板3dに掛着されて固定されており、外側の端部(外端6b)が、シートバックフレーム2fの左右両外側のサイド部に結合されたL字板2dの両外側に張り出す板部の後縁部にそれぞれ掛着されて固定されている。これら渦巻きバネ6の附勢力により、シートバック2は、その背凭れ角度の固定状態が解かれることで、着座者の背部に当たる位置まで起こし上げられて、着座者の背部が前後に傾動される動きに追従してその背凭れ角度位置を自由に変動させられるようになっている。
上述したシートバック2は、その背凭れ角度位置が上方側に真っ直ぐに起立した位置からシート後方側に傾倒される後傾姿勢の角度領域内にあるときには、上述した操作レバー5の操作をやめることでその背凭れ角度が固定された状態(ロック状態)に戻されるが、上記起立位置からシート前方側に傾倒される前傾姿勢の角度領域内に入ることで、操作レバー5の操作をやめても背凭れ角度が固定されないようになっている。
前者の背凭れ角度が固定状態に戻される角度領域は、後述する各リクライニング装置4に設定されたロックゾーンの回転領域により形成されており、後者の背凭れ角度が固定状態に戻されない角度領域は、後述する各リクライニング装置4に設定されたフリーゾーンの回転領域により形成されている。上記フリーゾーンの領域設定により、車両用シート1に人が座っていない状態で、操作レバー5を操作して、シートバック2を上記渦巻きバネ6の附勢力によってシート前方側へと倒し込んでいく時に、シートバック2が上記起立位置を越える位置まで倒し込まれたら、あとは操作レバー5の操作から手を離しても、シートバック2がシートクッション3の上面部に畳み込まれる位置まで大きく前に倒し込まれていくようになっている。
ところで、図1に示すように、上述したコネクティングロッド7は、ストレートな形状の円鋼管により形成されており、その左右両側の各端部が、前述した各操作軸4cに対して、それぞれ軸方向に嵌め込まれて溶接により強固に一体的に結合された構成となっている。この連結により、コネクティングロッド7は、各操作軸4c同士を互いに動力伝達可能な状態に連結した状態となっている。詳しくは、コネクティングロッド7は、上述した各操作軸4cに対して、それらの軸中心7rが各操作軸4cの軸中心4rよりも後ろ下側に偏心した位置関係となる状態に結合されている。
具体的には、図1及び図3に示すように、上述したコネクティングロッド7の各端部は、各操作軸4cの軸方向の内側の端部に形成された円板状のフランジ部4c1から軸方向に突出する円柱状の各頭部4c2に嵌め込まれて各フランジ部4c1に軸方向に突き当てられた状態として、これらフランジ部4c1に溶接により一体的に結合された状態とされている。上述した円板状の各フランジ部4c1は、各操作軸4cに対して後ろ下側に偏心した位置に形成されており、これらフランジ部4c1の中心部から突出する各頭部4c2が上記偏心した位置に形成された状態とされていることで、各頭部4c2に嵌合されるコネクティングロッド7が上記偏心した位置に配置設定された状態とされている。この偏心させた配置による効果については後に詳しく説明することとする。
上述したコネクティングロッド7は、各操作軸4cよりも径の太い構成となっており、後述するシートバックフレーム2fの各サイドフレームの間に位置して、車両の側突発生時に、車両外側のサイドフレームが車両内側のサイドフレームに向かって押し潰される変形移動を阻止する補強部材として機能するものとなっている。
上記コネクティングロッド7は、図1で前述した操作レバー5が引き上げ操作される前の常時は、各操作軸4cが附勢によって各リクライニング装置4をロックさせた状態となる初期の回転位置状態に係止されて保持された状態となっている。この状態では、各操作軸4c及びコネクティングロッド7は、共に、操作レバー5の引き上げにより回転する方向(図3における図示時計回り方向)には回転することができるが、その逆方向には上記ロックによる規制により回転することができない状態となっている。したがって、上記コネクティングロッド7は、上記操作レバー5が引き上げ操作されることにより、この操作レバー5が設定された側の操作軸4cが回される動きを、他方側の操作軸4cへと伝達して、両側のリクライニング装置4のロック状態を一斉に解除させるようになっている。
ここで、上述したコネクティングロッド7は、通常、シートバック2に着座乗員の背凭れ荷重がかけられても、着座乗員の背部との間に介在する図示しないクッションパッドの作用により、着座乗員の背部と直接的に接触することがないよう保護された状態とされている。しかし、上述した構成であっても、図4に示すように、車両の後部衝突が発生するなどして、着座乗員の背部がシートバック2に勢い良く圧し掛かるような大荷重が作用すると、上記コネクティングロッド7には、着座乗員の背部(腰部)から後方移動に伴う押圧力がかけられることがある。
この押圧力は、着座乗員の背部全体がシートバック2内に沈み込む動きに伴って、主に腰部との干渉によりかけられるものであるが、着座乗員の背部が後方側に沈み込んでいく動きに伴って、コネクティングロッド7を単に後方側に押圧するのではなく、コネクティングロッド7の外周面(前面)を上向きに擦るような作用力を及ぼすものとなっている。このコネクティングロッド7の外周面(前面)が上向きに擦られる力は、コネクティングロッド7を解除操作方向に回転させようとする力となるため、この力によりコネクティングロッド7が解除操作方向に回転してしまうと、各リクライニング装置4のロック状態が解除されてしまうこととなる。
しかしながら、本実施例のコネクティングロッド7は、上記のような押圧力の作用を受けても、解除操作方向には回されず、各リクライニング装置4をロック状態に保ち続けることができる構成となっている。具体的には、上記解除操作方向に回されないようにする構成は、コネクティングロッド7が、通常、各操作軸4c同士を連結する通常の連結位置(図2の仮想線位置)よりも後ろ下側に偏心した位置に配置設定されていることによりなされている。
すなわち、図4に示すように、コネクティングロッド7が上記偏心した位置に配置設定されていることにより、着座乗員の背部が後方移動してきた時に干渉するコネクティングロッド7の干渉点Pの位置が、通常、各操作軸4c同士を連結するコネクティングロッド7の外周形状により定められる一般位置(干渉点Pv)よりも、各操作軸4cの軸中心4rに近づけられて設定されている。これにより、上記干渉時に、干渉点Pが上向きの回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクが小さくされて、コネクティングロッド7が解除操作方向に回されにくいようになっている。
具体的に説明すると、上述した車両の後部衝突の発生時に着座乗員の背部が後方移動する動きは、詳しくは、背部が腰部を中心に後傾移動する態様で行われ、着座乗員の腰部に近い高さ位置に設定されたコネクティングロッド7に対して、斜め上側の角度から干渉するようになっている。したがって、断面円環状のコネクティングロッド7の配設位置が、上記通常の設定位置から下方側に下げられることで、その干渉点Pの軸中心4rまでの距離が縮められ、干渉点Pの位置が軸中心4rに近づけられた状態となる。また、コネクティングロッド7の配設位置が、上記通常の設定位置から後方側にずらされることでも、干渉点Pの軸中心4rまでの距離が縮められ、干渉点Pの位置が軸中心4rに近づけられた状態となる。したがって、コネクティングロッド7を、上記通常の設定位置から、干渉点Pが軸中心4rに向かって真っ直ぐに近づけられるように後ろ斜め下側にずらすことで、干渉点Pと軸中心4rとの間の距離が効果的に縮められて、より少ない移動設定距離で干渉点Pの位置が軸中心4rに効果的に近づけられた状態とされている。
このように、コネクティングロッド7の干渉点Pの位置を、各操作軸4cの軸中心4rに近づけて設定することにより、上記干渉点Pが着座乗員の背部との干渉により解除操作方向に擦られて回される回転トルクを小さくすることができる。これにより、コネクティングロッド7が着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を防止することができる。
以下、上述した各リクライニング装置4の構成について、詳しく説明していく。なお、各リクライニング装置4は、互いに左右対称の同じ構成となっているため、以下ではこれらを代表して、図5の紙面向かって右側に示されている車両外側に配されたリクライニング装置4の構成についてのみ説明することとする。図5に示すように、リクライニング装置4は、円盤形状のラチェット10及びガイド20と、2個のポール30と、スライドカム40と、ヒンジカム50と、渦巻きバネ60と、外周リング70と、を有し、これらが互いに軸方向に1つに組み付けられて構成されている。
上記ラチェット10は、その円盤部11の外周部に、ガイド20への組み付け方向となる板厚方向(軸方向)に円筒状に突出する円筒部12が形成されている。この円筒部12は、円盤部11の外周部が板厚方向に半抜き加工されることにより押し出されて形成されている。この円筒部12の内周面には、後述する各ポール30の外周歯面30aをそれぞれ噛合させることのできる内歯を有した内周歯面12aと、内歯のない滑らかな円弧面状に突出する乗上げ面12bと、が円周方向に並んで形成されている。上記乗上げ面12bは、円筒部12の内周面上の円周方向の1箇所の位置に形成されており、その内周面が内周歯面12aの歯先よりも半径方向の内側に突出した円弧面とされて形成されている。
上記ラチェット10は、図6に示すように、その円盤部11の外側の盤面が、シートバックフレーム2fの外側の板面に接合されて一体的に結合されている。詳しくは、上記ラチェット10の円盤部11には、その外側の盤面から円筒状に突出する5つのダボ13a・・(・・は複数を表す。)と1つのDダボ13bとが形成されている。これらダボ13a・・やDダボ13bは、円盤部11の比較的外周縁側に近い位置に、互いに円周方向に等間隔に並んで配置形成されている。このうち、Dダボ13bは、その突出した円筒形状の一部が断面D字状に切り欠かれた形に形成されており、円筒形状に突出した各ダボ13a・・とは形状が区別できるようになっている。
一方、シートバックフレーム2fには、上述した各ダボ13a・・やDダボ13bをそれぞれ軸方向に嵌合させることのできるダボ孔2a・・とDダボ孔2bとが板厚方向に貫通して形成されている。これにより、上記ラチェット10は、上記ダボ13a・・やDダボ13bを、シートバックフレーム2fに形成された各ダボ孔2a・・やDダボ孔2bにそれぞれ嵌合させて、各嵌合部をそれぞれ溶着して接合することにより、シートバックフレーム2fに対して強固に一体的に結合された状態とされている。ここで、図5に示すように、上述したラチェット10の円盤部11の中心部には、前述したリクライニング装置4のロック・アンロックの切換え操作を行う操作軸4c(図3参照)を挿通するための貫通孔14が形成されている。そして、図6に示すように、シートバックフレーム2fにも、上記貫通孔14と同軸線上の位置に、同じ目的の貫通孔2cが貫通して形成されている。
次に、図5を参照して、ガイド20の構成について説明する。ガイド20は、上述したラチェット10よりもひとまわり大きな外径をもつ円盤形状に形成されており、その円盤部21の外周部には、ラチェット10への組み付け方向となる板厚方向(軸方向)に円筒状に突出する円筒部22が形成されている。この円筒部22は、円盤部21の外周部が板厚方向に半抜き加工されることにより押し出されて形成されている。上記円筒部22は、その内径がラチェット10の円筒部12の外径よりも僅かに大きくなっており、図3に示すように、その円筒内部にラチェット10の円筒部12を軸方向に嵌め込んで組み付けることにより、両円筒部12が互いに内外に緩やかに嵌まり込んだ状態となって、ラチェット10とガイド20とが互いに相対回転可能に内外に支え合った状態となって組み付けられるようになっている。
上記ガイド20の円盤部21上の円周方向の4箇所の位置には、ラチェット10への組み付け方向となる板厚方向に突出する案内壁21a,21b,21c,21d(以下、案内壁21a〜21dとする。)が形成されている。これら案内壁21a〜21dは、円盤部21の一部が板厚方向に半抜き加工されることにより押し出されて形成されている。これら案内壁21a〜21dは、図8〜図9に示すように、後述する円盤部21上の2箇所の位置にセットされる各ポール30を、それぞれ半径方向の内外方にのみ移動可能となるように円周方向に支持すると共に、同じく円盤部21上の中心部にセットされるスライドカム40を、上記各ポール30のスライド方向とは垂直な半径方向にのみ移動可能となるように円周方向に支持する構成となっている。
上記したガイド20は、図7に示すように、その円盤部21の外側の盤面が、シートクッションフレーム3fの内側の盤面に接合されて一体的に結合されている。詳しくは、上記ガイド20の円盤部21には、その外側の盤面上から円筒状に突出する3つのダボ24a・・と、1つのDダボ24bとが形成されている。これらダボ24a・・やDダボ24bは、後述する円盤部21の外側の盤面上に「十」符号状に突出した形となって形成されるガイド溝23の外側の盤面上に1つずつ形成されて、互いに円周方向に等間隔に並んだ状態となって形成されている。このうち、Dダボ24bは、その突出した円筒形状の一部が断面D字状に切り欠かれた形に形成されており、円筒形状に突出した各ダボ24a・・とは形状が区別できるようになっている。また、ガイド20の外側の盤面上には、後述する渦巻きバネ60の外端62を掛着させるためのピン形状に突出した形の2つのバネ掛部24cが形成されている。バネ掛部24cが2つ形成されているのは、渦巻きバネ60が逆向きに掛けられるもう一方側のリクライニング装置4にも同じ構成で対応できるようにするためである。
一方、クッションフレーム3fには、上述した各ダボ24a・・やDダボ24bをそれぞれ軸方向に嵌合させることのできるダボ孔3a・・とDダボ孔3bとが板厚方向に貫通して形成されている。これにより、上記したガイド20は、上記各ダボ24a・・やDダボ24bをクッションフレーム3fに形成された各ダボ孔3a・・やDダボ孔3bにそれぞれ嵌合させて、各嵌合部をそれぞれ溶着して接合することにより、クッションフレーム3fに対して強固に一体的に結合された状態とされている。ここで、図5に示すように、上述したガイド20の円盤部21の中心部には、前述したリクライニング装置4のロック・アンロックの切換え操作を行う操作軸4c(図3参照)を挿通するための貫通孔25が形成されている。そして、シートクッションフレーム3fにも、この貫通孔25と同軸線上の位置に、同じ目的を持つ通し孔3cが貫通して形成されている。この通し孔3cは、上述した切り起こし板3dの切り起こしに伴って、後述する渦巻きバネ60もその孔内に通せる大きさに開口して形成されている。上記通し孔3cの外側の板面部には、通し孔3cを外部から覆った状態とする蓋部材3gが設けられている。
図5を参照して、上述したガイド20の円盤部21には、その内側の盤面上に、板厚方向に「十」符号状に凹んだ形のガイド溝23が形成されている。このガイド溝23は、円盤部21が板厚方向に「十」符号状に半抜き加工されて形成されており、その溝形状がクロスする部位の四隅、すなわち半径方向に張り出す各溝間の領域部には、前述した各案内壁21a〜21dが板厚方向に立壁状に突出した状態となって形成されている。上述したガイド溝23は、その「十」符号状に凹んだ溝形状のうち、ガイド20の中心部から図示上側と下側とに延び出す2つの溝部が、それぞれ、上述した2つのポール30をそれぞれ半径方向の内外方に移動可能に内部に収容することのできるポール溝23aとして形成されている。
また、同じくガイド溝23の「十」符号状に凹んだ溝形状のうち、ガイド20の中心部と図示左右方向に延び出す2つの溝部とが連通して形成されている溝部は、後述するスライドカム40を図示左右方向(半径方向)に移動可能に内部に収容することのできるカム溝23bとして形成されている。上述した各案内壁21a〜21dは、上述した各ポール溝23a内に収容された各ポール30のサイド面や、カム溝23b内に収容されたスライドカム40のサイド面にそれぞれあてがわれて、これらポール30やスライドカム40をそれぞれ特定の半径方向にのみ移動可能となるようにガイドする構成となっている。
次に、図5を参照して、上述した各ポール30の構成について説明する。各ポール30は、前述したガイド20に形成された各ポール溝23a内にセットされることにより、各ポール溝23a内の形状に沿って半径方向の内外方にのみ移動可能となるように円周方向に支持された状態として配設されている。これらポール30は、それらの外周面が、前述したラチェット10の円筒部12の内周歯面12aと噛合することができるように、それぞれ湾曲して外歯を有した外周歯面30aとされて形成されている。
上記各ポール30は、図8に示すように、後述するスライドカム40のスライド動作によって半径方向の外側に押し出されることにより、それらの外周歯面30aがラチェット10の円筒部12の内周歯面12aに噛合された状態となる。これにより、各ポール30は、スライドカム40の押圧力によって、ラチェット10の内周歯面12aに噛合された状態に押し付けられた状態として、ラチェット10に対して回転方向(円周方向)に一体的な状態とされて保持される。
上記各ポール30は、ガイド20との関係においては、上述した各案内壁21a〜21dによる円周方向の支えにより、半径方向の内外方にしかスライドすることができないようになっている。したがって、ラチェット10は、上記各ポール30が噛合した状態となることにより、これらポール30を介してガイド20に対して回転方向に一体的とされた状態、すなわちガイド20に対する回転がロックされた状態となって保持される。これにより、リクライニング装置4が回転ロックされた状態となる。ここで、上記各ポール30をラチェット10に噛合させて回転をロックする構造が、本発明の「ロック機構」に相当する。
このリクライニング装置4の回転ロック状態は、図9に示すように、スライドカム40が図示右方向にスライド操作されて、各ポール30が半径方向の内側に引き込まれてラチェット10との噛合状態から外されることにより解除されるようになっている。ここで、上述した各ポール30をスライドカム40のスライド動作によって半径方向の外側に押し出したり、半径方向の内側に引き込んだりする操作は、図5に示すように、スライドカム40の上下側の周縁部に形成された各肩部42やフック44によって行われるようになっている。
詳しくは、図8に示すように、上記各肩部42は、スライドカム40が図示左方向にスライド移動(図9の状態から図8の状態へのスライド移動)することによって、各ポール30の両脚部32をそれぞれ乗り上げさせる格好で半径方向の内側から外側へと押し出して、各ポール30をラチェット10の内周歯面12aに噛合させるようになっている。また、フック44は、スライドカム40の上下側の各外周部上から図示右方向に折れ曲がるようにアーム状に延出する形に形成されており、スライドカム40が図示右方向にスライド移動(図8の状態から図9の状態へのスライド移動)することによって、各ポール30の内周部に形成された各引掛部31に引掛けられて、各ポール30を半径方向の内側へと引き込んで、各ポール30をラチェット10の内周歯面12aとの噛合状態から外すようになっている。ここで、上記各ポール30の半径方向の内側への移動は、それらの脚部32が、スライドカム40の上下側の周縁部に凹み形成された各溝部43内に入り込む構造によって許容されるようになっている。
上記スライドカム40は、図8に示すように、常時は、その中心部の貫通孔41内に装着されたヒンジカム50を介して、図示左方向に移動附勢された状態として、各ポール30を半径方向の内側から押圧してラチェット10の内周歯面12aに押し付けて噛合させた状態となって保持されている。そして、スライドカム40は、図9に示すように、ヒンジカム50が上記附勢力に抗して図示時計回り方向に回転操作されることにより、図示右方側に押し動かされて、各ポール30を半径方向の内側に引き込んでラチェット10との噛合状態から外すようになっている。
ところで、上述した各ポール30は、ラチェット10のガイド20に対する回転位置が、いずれかのポール30の移動先の位置に乗上げ面12bが位置する状態となる時には、そのロック移動が乗上げ面12bへの乗り上がりによって阻止されて、ロック作動できないようになっている。具体的には、上記いずれかのポール30が乗上げ面12bに乗り上がることにより、各ポール30に押し出し方向の押圧力をかけているスライドカム40の移動が制止された状態となる。これにより、他のポール30のロック作動も止められて、リクライニング装置4がアンロック状態に留められるようになる。このように、上述した乗上げ面12bがいずれかのポール30と干渉する回転角度領域では、リクライニング装置4のロック作動が阻止されて、リクライニング装置4がアンロック状態のまま保たれるようになっており、この回転角度領域が、前述したフリーゾーンを構成する回転角度領域として設定されている。また、上記乗上げ面12bがいずれのポール30とも干渉せずに、各ポール30がラチェット10の内周歯面12aと噛合することのできる回転角度領域が、リクライニング装置4がロック状態に戻されるロックゾーンとして設定されている。
次に、図5を参照して、上述したスライドカム40を回転操作するヒンジカム50の構成について説明する。ヒンジカム50は、上述したガイド20の中心部に形成された貫通孔25内に嵌め込まれて回転可能に軸支された状態として、その軸方向に突出した軸部位及びこの軸部位の外周部に突出形成された操作突起52を、スライドカム40の中心部に貫通形成された貫通孔41内に嵌め込んだ状態としてセットされている。詳しくは、上記ヒンジカム50は、その操作突起52を、スライドカム40の貫通孔41内の周縁部の一部に凹み形成された操作孔部41a内に入り込ませた状態としてセットされている。
上記ヒンジカム50は、ガイド20との間に掛着された渦巻きバネ60の附勢力によって、常時は、ガイド20に対して図5の紙面向かって時計回り方向に回転附勢された状態とされている。これにより、ヒンジカム50は、常時は、上記操作突起52を介してスライドカム40に同方向(図5の紙面向かって時計回り方向)に向けての回転附勢力を作用させるようになっている。上記渦巻きバネ60は、図7に示すように、予め捩り込まれた状態として、その内端61がヒンジカム50の角筒状に形成されたバネ掛部51に掛着されており、外端62がガイド20のバネ掛部24cに掛着されて設けられている。上記ヒンジカム50には、図5で前述した操作軸4cが軸方向に挿通されて回転方向に一体的に装着されている。これにより、ヒンジカム50は、図5で前述した操作レバー5が引き上げ操作されることに伴って、図5で示した渦巻きバネ60の附勢力に抗した図示反時計回り方向に回転操作されるようになっている。
次に、図5を参照して、外周リング70の構成について説明する。外周リング70は、薄い鋼板がリング状に打ち抜かれると共に、その打ち抜かれた円板部が更に板厚方向(軸線方向)に段差状に半抜き加工されることにより、軸方向に面を向けたリング状の第1座面部71と第2座面部72とが軸方向に段差状に内外に並んで形成された、座付きの円筒型形状に形成されている。上記外周リング70の外周部には、軸方向に円筒状に突出した円筒部73が形成されている。
上記外周リング70は、その円筒内部にラチェット10とガイド20とがそれぞれ順に組み付けられることにより、上述した第1座面部71によりラチェット10の円筒部12を軸方向の外側からあてがえると共に、第2座面部72によりガイド20の円筒部22を軸方向の内側からあてがえた状態として、その円筒部73によりガイド20の円筒部22を外周側から覆った状態となる。そして、上記組み付け後に、上記外周リング70のガイド20の円筒部22から軸方向の外側に突出する円筒部73の先(かしめ部73a)を、半径方向の内側に折り曲げて、第2座面部72との間にガイド20の円筒部22を軸方向に挟み込むようにかしめることにより、外周リング70がガイド20の円筒部22に一体的に結合された状態として組み付けられている。この組み付けにより、外周リング70は、その第1座面部71によりラチェット10をガイド20に対して軸方向に外れないように保持した状態として、ラチェット10とガイド20とを軸方向に組み付けた状態に保持するようになっている。
このように、本実施例の車両用シート1の構成によれば、コネクティングロッド7の干渉点Pの位置を、各操作軸4cの軸中心4rに近づけて設定することにより、上記干渉点Pが着座乗員の背部との干渉時に回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクを小さくすることができる。具体的には、コネクティングロッド7を高さ方向(下方向)及び後方側にずらして、干渉点Pの位置を各操作軸4cの軸中心4rに向けて半径方向に斜めに近づけることにより、干渉点Pが各操作軸4cの軸中心4rに効果的に近づけられている。したがって、干渉時にかかる回転トルクを効果的に小さくすることができ、コネクティングロッド7が着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を効果的に防止することができる。また、本実施例のようにコネクティングロッド7が補強部材として機能する太い構成となっていても、コネクティングロッド7の干渉点Pの位置を軸中心4rに近づけて回転トルクを小さくすることで、コネクティングロッド7が着座乗員の背部との干渉によって解除操作方向に回されてしまう事態を防止することができる。
続いて、実施例2の車両用シート1の構成について、図10〜図12を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示した車両用シート1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらと同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について詳しく説明することとする。本実施例では、各図に示すように、コネクティングロッド7が、各操作軸4cと同軸上の位置に設定された各頭部4c2に嵌合されて、各操作軸4cと同軸上の位置に配設された構成となっているが、その両端を残した着座乗員の背部と干渉する中央の前面部分が、円環状の横断面を前斜め上側から後ろ斜め下側に向かって半月状に凹ませた断面形状の形に形成されている。
上記のように、コネクティングロッド7が斜め向きの半月状の形に凹まされた形に形成されていることにより、着座乗員の背部が後方移動してきた時に干渉するコネクティングロッド7の干渉点Pの位置が、通常、各操作軸4c同士を連結するコネクティングロッド7の外周形状により定められる一般位置(干渉点Pv)よりも、各操作軸4cの軸中心4rに近づけられて設定されている。これにより、上記干渉時に、干渉点Pが上向きの回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクが小さくされて、コネクティングロッド7が解除操作方向に回されにくいようになっている。
このように、コネクティングロッド7の形状を凹ませることによっても、コネクティングロッド7の干渉点Pの位置を、各操作軸4cの軸中心4rに近づけて設定し、上記干渉点Pが着座乗員の背部との干渉時に回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクを小さくすることができる。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、コネクティングロッド7は、上記実施例で示したような補強部材として機能するような太径の構成となっていなくてもよく、単に、操作軸同士を動力伝達可能な状態に連結する程度の強度を備えた細径のものであってもよい。また、コネクティングロッドの干渉点の位置を各操作軸の軸中心に近づけるために、コネクティングロッドの形状を変えたり配設位置をずらしたりする構成は、少なくとも、コネクティングロッドにおける着座乗員の背部と干渉する中央部分において設定されていればよく、必ずしもコネクティングロッド全体の形状や配設位置が変えられていなくてもよい。また、コネクティングロッドは、上記各実施例で示した断面円環状のものの他、三角形状や四角形状等の種々の多角形状のものを適用することができる。
また、上記実施例1では、コネクティングロッド7の配設位置を通常位置よりも後ろ斜め下側にずらすことで、干渉点Pの位置を各操作軸4cの軸中心4rに近づけたものを例示したが、下方側にのみ、もしくは後方側にのみずらした構成であっても同様の効果を得ることができる。但し、上記実施例1で示したように、斜めにずらした方が、干渉点の位置を各操作軸の軸中心に効果的に近づけることができる。また、干渉点の位置を、各操作軸の軸中心の位置を越える位置までずらして設定してもよい。
また、上記各実施例では、いずれも、コネクティングロッド7の解除操作方向が、操作レバー5を引き上げる方向として設定されたものを例示したが、操作レバー5を押し下げる方向が解除操作方向となる構成にも、本発明の構成を適用することができる。具体的には、上記各実施例で示したコネクティングロッドの構成を上下反転向きの配置構成とすることにより、上記解除操作方向が逆向きとなる場合の誤操作防止構造を構成することができる。なお、この場合には、車両の後部衝突の発生に伴い、着座乗員の背部がコネクティングロッドの干渉部に干渉して、干渉部に上向きに擦られるような作用力がかけられても、コネクティングロッドは解除操作方向には回転操作されないものとなるが、何らかの作用によって着座乗員の背部が後方移動した時に、コネクティングロッドに解除操作方向に押し回されるような下方側に擦られる力を伴う後方側への押圧力がかけられた際に、コネクティングロッドが解除操作方向に回されてしまう事態を防止することができる。
また、上記各実施例では、シートバック2の背凭れ角度を固定するロック装置として、回転止め可能な回転軸装置として機能するリクライニング装置4を例示したが、シートバックを回転可能に軸支する回転軸部分と、シートバックの背凭れ角度をロックするロック装置とが、別体で構成されたものであってもよい。また、コネクティングロッドは、各ロック装置の間に設けられてこれらのロック状態を一斉に解除操作するように機能するものであればよく、上記各実施例で示したような各リクライニング装置4に挿通されて設定された各操作軸4c同士を連結する構成の他、コネクティングロッドが直接、各ロック装置内に設定された回転軸部材に連結されて、各ロック装置のロック状態を一斉に解除操作するように機能するものであってもよい。この場合、各ロック装置内の回転軸部材が、本発明の「操作軸」に相当するものとなる。また、シートバック2がシートクッション3に対して連結されて支持された構成を例示したが、シートバックがフロアに対して連結されて支持される構成であってもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
2f シートバックフレーム
2a ダボ孔
2b Dダボ孔
2c 貫通孔
2d L字板
3 シートクッション
3f シートクッションフレーム
3a ダボ孔
3b Dダボ孔
3c 通し孔
3d 切り起こし板
3g 蓋部材
4 リクライニング装置(ロック装置)
4c 操作軸
4c1 フランジ部
4c2 頭部
4r 軸中心
5 操作レバー
6 渦巻きバネ
6a 内端
6b 外端
7 コネクティングロッド
7r 軸中心
10 ラチェット
11 円盤部
12 円筒部
12a 内周歯面
12b 乗上げ面
13a ダボ
13b Dダボ
14 貫通孔
20 ガイド
21 円盤部
21a〜21d 案内壁
22 円筒部
23 ガイド溝
23a ポール溝
23b カム溝
24a ダボ
24b Dダボ
24c バネ掛部
25 貫通孔
30 ポール
30a 外周歯面
31 引掛部
32 脚部
40 スライドカム
41 貫通孔
41a 操作孔部
42 肩部
43 溝部
44 フック
50 ヒンジカム
51 バネ掛部
52 操作突起
60 渦巻きバネ
61 内端
62 外端
70 外周リング
71 第1座面部
72 第2座面部
73 円筒部
73a かしめ部
74 段差部
P 干渉点
Pv 干渉点(一般位置)

Claims (3)

  1. シートバックの左右両側部に該シートバックの背凭れ角度をロックするロック装置が設けられ、当該各ロック装置の間にこれらのロック状態を一斉に解除操作するための動力伝達部材となるコネクティングロッドが軸方向に延設された車両用シートであって、
    前記各ロック装置は、それらの同軸線上の位置に設定された各操作軸が解除操作方向に軸回転操作されることにより、それぞれのロック状態が解除される構成とされ、
    前記コネクティングロッドは、前記各操作軸同士を互いに動力伝達可能な状態に連結しており、
    前記コネクティングロッドの着座乗員の背部が後方移動してきた時に干渉する干渉点の位置が、前記コネクティングロッドが前記各操作軸の軸中心に対して後方側に一律な横断面形状を維持した形で偏心した構成とされていることで、前記各操作軸の軸中心に近づけられて、干渉時に回転方向に擦られて解除操作方向に回される回転トルクが下げられていることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記コネクティングロッドが前記各操作軸の軸中心に対して高さ方向にも偏心して設けられることで、前記コネクティングロッドの前記干渉点の位置が前記各操作軸の軸中心に向けて半径方向に近づけられていることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートであって、
    前記コネクティングロッドが、前記各操作軸よりも太く、前記シートバックの両サイドフレーム間に位置して当該両サイドフレーム間の接近方向の変形移動を阻止する補強部材として構成されていることを特徴とする車両用シート。
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