JP5861339B2 - 液体吐出ヘッドの駆動方法、及び、その液体吐出ヘッドを有する画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの駆動方法、及び、その液体吐出ヘッドを有する画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出ヘッドの駆動方法、及び、その液体吐出ヘッドを有する画像形成装置に関する。
画像形成装置には、液体吐出ヘッドによって液体(インク等)を吐出し、記録媒体上に画像を形成するものがある。液体吐出ヘッドは、液体が吐出されるノズル、ノズルに連通する圧力室、及び、液体に圧力を負荷する圧力発生手段を含む。液体吐出ヘッドは、圧力発生手段で圧力室内の液体を加圧することにより、ノズルから液体を吐出する。
圧力発生手段は、圧電素子を有するものがあり、駆動波形に基づいて圧電素子に電圧を印加し、圧電素子を伸縮することによって、吐出される液体に圧力を負荷する。
圧電素子に印加される駆動波形は、液体吐出ヘッドのノズルから液体を吐出するための駆動波形と、ノズル近傍の液体の乾燥等を防ぐ目的で圧力室内の液体を振動する微駆動の駆動波形とを含む。
特許文献1は、吐出する液体の物性に応じて、第1単位周期信号(微駆動ありの波形)と第2単位周期信号(微駆動なしの波形)とを含む駆動信号(駆動波形)を生成する技術を開示している。特許文献2は、第1の駆動信号の波形要素と第2の駆動信号の波形要素とを組み合わせて、噴射(吐出)せずに圧力室の容積を変化させる駆動パルス(駆動波形)を発生する技術を開示している。
しかしながら、特許文献1及び2の先行技術文献に開示された技術は、いずれも2つの基準となる駆動波形が必要である。また、その2つの基準となる駆動波形を組み合わせる手段が必要となる。
本発明は、1つの基準となる駆動波形から、液体を吐出する駆動波形と圧力室内の液体を微駆動する駆動波形とを生成することができる液体吐出ヘッドの駆動方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、圧力発生手段により液体を加圧することで、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドの駆動方法であって、
前記圧力発生手段に入力する、基準電位からの立ち下がり部分及び前記基準電位への立ち上がり部分を備える、パルス波を含む共通駆動波形を生成する工程と、前記ノズルから前記液体を吐出させない程度に前記液体を加圧するための微駆動波形前記共通駆動波形の波形成分から選択する工程であって、前記波形成分から前記微駆動波形の始期である第1の位相を選択する工程と、前記波形成分から前記微駆動波形の終期である第2の位相を選択する工程と、を含む工程と、前記第1の位相と前記第2の位相とに基づいて、前記微駆動波形を生成する工程と、を含み、前記第2の位相は、前記第1の位相を含む前記波形成分において、前記パルス波の立ち下り終了時点からdTを加算した時点であり、前記dTは、Tp+Tc×(1/4)×(4n−7)<dT<Tp+Tc×(1/4)×(4n−5)の範囲内であり、ここで、Tcは前記液体吐出ヘッドの吐出される液体に対するヘルムホルツ周期、Tpは、共通駆動波形のパルス幅の値を変化させた場合に、吐出される液体の速度が極大値を示すパルス幅の値のうちの最小値のものであり、nは1から始まる自然数である、ことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法を提供する。
本発明によれば、液体吐出ヘッドの駆動方法において、1つの基準となる駆動波形から、圧力室内の液体を微駆動する駆動波形を生成することができる。
液体吐出ヘッドの概略断面図である。 駆動制御部の機能ブロック図である。 大滴吐出時に圧電アクチュエータに印加する電圧を説明する図である。 小滴吐出時に圧電アクチュエータに印加する電圧を説明する図である。 微駆動時に圧電アクチュエータに印加する電圧を説明する図である。 駆動波形のパルス幅を説明する図である。 駆動波形のパルス幅と液体の吐出速度との関係を説明する図である。 実施例1の画像形成装置の概略正面図である。 実施例1の画像形成装置の要部の概略平面図である。 実施例1において、微駆動時に圧電アクチュエータに印加する電圧の一例を説明する図である。 実施例2において、微駆動時に圧電アクチュエータに印加する電圧の一例を説明する図である。 実施例3において、微駆動時に圧電アクチュエータに印加する電圧の一例を説明する図である。
記録媒体に画像を形成する画像形成装置の実施例を用いて、本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法を詳細に説明する。
(液体吐出ヘッドの構成)
図1は、液体吐出ヘッドの概略断面図である。図1において、液体吐出ヘッド100は、ノズル部材111、流路部材112、振動部材113、フレーム部材114、及び、圧力発生手段121等を含む。液体吐出ヘッド100は、共通液室114aから供給される液体をノズル111aから液体吐出ヘッド100外に吐出する。
ノズル部材111は、液体を吐出する液体吐出ヘッド100の外形表面の一部を形成する。また、ノズル部材111は、液体を吐出する貫通孔であるノズル111aを有する。ノズル部材111は、金属板(ステンレス、ニッケルなど)、樹脂フィルム(ポリイミド樹脂など)、シリコンフィルム等を用いることができる。液体吐出ヘッド100の外形表面に対応するノズル部材111の表面は、吐出する液体に応じて、撥水性表面とすることができる。撥水処理は、PTFE−Ni共析メッキ、フッ素樹脂の電着塗装若しくは蒸着コート、または、シリコン系樹脂溶剤若しくはフッ素系樹脂溶剤の焼き付け、等を用いることができる。
ノズル111aの断面形状(流路形状)は、ホーン形状、略円柱形状、または、略円錘台形状とすることができる。ノズル111aの孔径は、外形表面に対応する表面の位置において、14〜35μmとすることができる。
流路部材112は、ノズル連通路112a、流体抵抗部112b、及び、フレーム連通路112cを含む。流路部材112は、ノズル部材111と振動部材113とに挟持され、吐出する液体を共通液室114aからノズル111aに導く空間(以下、流路という。)を形成する。流路部材112は、単結晶シリコン基板の異方性エッチング、ステンレス鋼基板の酸性エッチング若しくは打ち抜き機械加工、または、感光性樹脂の加工、等で製造することができる。ノズル部材111、流路部材112、振動部材113、及び、フレーム部材114を電鋳で一体的に形成することも可能である。
振動部材113は、圧力発生手段121により振動される部材である。振動板部材113は、振動部113a、フレーム連通孔113b、及び、ダンパ部113c等を含む。振動板部材113は、樹脂部材(ポリイミドなど)、金属プレート(ステンレス鋼、ニッケルなど)の積層構造とすることができる。
振動部113aの一方の表面は、流路内の液体と接する。他方の表面は、圧力発生手段121と当接する。フレーム連通孔113bは、共通液室114aからフレーム連通路112cに液体を供給する。ダンパ部113cは、液体がフレーム連通路112cから共通液室114aに逆流したときに、緩衝材として作用する。
フレーム部材114は、共通液室114aを有する。フレーム部材114は、共通液室114aの液体を流路部材112の流路に供給する。
圧力発生手段121は、流路内の液体に圧力を負荷する手段である。圧力発生手段121は、圧電効果を利用して圧電アクチュエータ121aを伸縮し、当接する振動部材113の振動部113aを振動し、流路内の液体に正圧及び負圧を負荷する。
圧電アクチュエータ121aは、圧電素子(厚さ10〜50μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT))と、電極層(厚さ数μmの銀またはパラジューム等からなる電極)とを交互に積層したものを用いることができる。圧電素子の伸縮は、d33方向(分極方向に電界を加えた場合の電界と平行する方向)の変位、及び、d31方向(電界に直交する方向)の変位を用いることができる。
(駆動制御部の機能)
液体吐出ヘッドの動作を制御する駆動制御部の機能を、図2を用いて、説明する。図2は、駆動制御部の機能ブロック図である。
図2において、駆動制御部200は、駆動波形生成部210、画像データ転送部220、及び、ヘッドドライバ230を含む。
駆動波形生成部210は、基準となる駆動波形(以下、共通駆動波形という。)を生成し、ヘッドドライバ230に出力する。共通駆動波形は、1つまたは複数のパルス波を含む波形で構成される。また、共通駆動波形は、その波形の1周期で、液体を1滴(一度)吐出する。
ここで、共通駆動波形は、液体吐出ヘッドの内部にある液体の固有振動周期(以下、ヘルムホルツ周期という。)に基づいて、定められる。具体的には、共通駆動波形は、液体吐出ヘッドの流路の形状、液体の物性及び温度、並びに、圧力発生手段の振動特性、等により、決定することができる。共通駆動波形は、数値計算及び実験等により、吐出される液体の速度が最大となるときの、圧力発生手段の圧電アクチュエータに印加する電圧の駆動波形とすることができる。
画像データ転送部220は、クロック信号、画像データ、ラッチ信号、及び、滴制御信号をヘッドドライバ230に転送する。
ヘッドドライバ230は、本実施例では、シフトレジスタ231、ラッチ回路232、デコーダ233、レベルシフタ234、及び、アナログスイッチ235を含む。ヘッドドライバ230は、駆動波形生成部210及び画像データ転送部220から出力された情報に基づいて、圧力発生手段121(図1)に駆動波形を出力し、圧力発生手段の動作を制御する。
駆動制御部200による圧力発生手段を制御する動作を、具体的に説明する。
まず、駆動制御部200は、クロック信号に同期して、画像データを、画像データ転送部220からヘッドドライバ230のシフトレジスタ231にシリアル転送する。また、駆動制御部200は、画像データ転送部220からヘッドドライバ230のラッチ回路232に、ラッチ信号を転送する。
ラッチ回路232は、画像データ転送部220からラッチ信号を入力されると、電気的に接続されたシフトレジスタ231に入力される画像データをラッチする。具体的には、シフトレジスタ231及びラッチ回路232は、記憶回路を構成し、デコーダ233に入力する階調データとして、画像データを一時的に記憶する。ここで、階調データは、1ノズルに対して、2ビットのデータ(階調信号)である。
また、駆動制御部200は、画像データ転送部220からデコーダ233に、駆動波形生成部210が生成する共通駆動波形の周期に合わせて、吐出される液体の条件を滴制御信号として転送する。ここで、滴制御信号は、異なる大きさの液滴(液体)を吐出するための信号である。
具体的には、滴制御信号は、吐出する液体の条件(M3(大滴)、M2(小滴)、及び、M1(微駆動))に対応するアナログスイッチ235の開閉(「ON」及び「OFF」)を指示する2ビットの信号である。吐出する液体の条件が「M3(大滴)」のとき、滴制御信号のロジックレベルは「Hi」である(図3で後述する。)。また、吐出する液体の条件が「M2(小滴)」及び「M1(微駆動)」のとき、滴制御信号の一部のロジックレベルは「Low」である(図4及び図5で後述する。)。
滴制御信号は、大滴、小滴及び微駆動(M3、M2及びM1)に対応する信号だけでなく、液滴の大きさを変えた中滴などに対応する信号とすることも可能である。
次に、デコーダ233は、画像データ転送部220からの滴制御信号に基づいて、シフトレジスタ231に記憶された階調データを復号し、復号の結果をレベルシフタ234に出力する。
レベルシフタ234は、電圧増幅器として作用し、デコーダ233の出力信号のロジックレベルを、アナログスイッチ235が駆動できる電圧レベルに変換する。具体的には、滴制御信号のロジックレベルが「Hi」のとき、アナログスイッチ235が「ON」となる電圧レベル(H)に変換し、ロジックレベルが「Low」のとき、アナログスイッチ235が「OFF」となる電圧レベル(L)に変換する。その後、レベルシフタ234は、変換後の復号の結果を、アナログスイッチ235に出力する。
アナログスイッチ235は、駆動波形生成部から共通駆動波形を入力される。また、アナログスイッチ235は、レベルシフタ234を介して与えられるデコーダ233の復号の結果に基づいて、共通駆動波形の波形成分を選択的に圧力発生手段(圧電アクチュエータ)に供給する。具体的には、アナログスイッチ235は、共通駆動波形と復号の結果とに基づいて、復号の結果が電圧レベル(H)のとき、アナログスイッチ235を「ON」とし、共通駆動波形の波形成分を選択する。このとき、アナログスイッチ235は、電気的に接続された圧電アクチュエータに、選択された共通駆動波形の波形成分を出力する。
また、アナログスイッチ235は、電圧レベル(L)のとき、アナログスイッチ235を「OFF」とし、共通駆動波形の波形成分を選択しない。
これにより、選択された共通駆動波形の波形成分で構成する駆動波形に基づく電圧が、圧電アクチュエータに印加され、圧電アクチュエータを伸縮する。
以上より、ヘッドドライバ230は、圧力発生手段の動作(圧電アクチュエータの伸縮)を制御することができる。
(吐出時の動作)
液体を吐出する方法の一例である「引き押し打ち」について、説明する。
液体の吐出方法は、「引き押し打ち」だけでなく、「押し打ち」、または、「引きと押しとを複数回行う」ことも可能である。ここで、「引き押し打ち」とは、基準電位から電位を下げて圧電アクチュエータを収縮させ、流路部材等による流路の容積を増加した後に(引き)、電位を基準電位まで戻すことにより、圧電アクチュエータを伸張させ、流路の容積を減少させて、液滴を吐出させる方法である(押し)。「押し打ち」とは、基準電位から電位を上げて圧電アクチュエータを伸張させ、流路の容積を減少させることで液滴を吐出させる方法である。
まず、液体吐出ヘッドは、「引き押し打ち」において、吐出開始の前に、圧力発生手段の圧電アクチュエータ121a(図1)を基準電位に印加している。
次に、液体吐出ヘッドは、吐出開始時に、圧電アクチュエータの電位を基準電位から下げ、圧電アクチュエータを収縮する。このとき、圧電アクチュエータに当接した振動部材の振動部113a(図1)が移動し、流路部材112(図1)の流路の容積が増加する。そのため、フレーム部材の共通液室114a(図1)から、流路に液体が流入する(引き)。
次に、液体吐出ヘッドは、圧電アクチュエータの電位を上げ、圧電アクチュエータを伸長させる。このとき、圧電アクチュエータに当接した振動部材の振動部が移動し、流路の容積が減少する。そのため、流路内の液体が加圧され、ノズル111a(図1)から液体が吐出される(押し)。
その後、圧電アクチュエータの電位が基準電位に戻り、振動部が吐出開始の前の位置に戻る。このとき、流路部材の流路の容積が増加することで、共通液室から流路部材の流路に液体が補充される。
液体吐出ヘッドは、所定の時間経過後、次の液体の吐出を行う。液体吐出ヘッドは、ノズル近傍の液体のメニスカスの振動が減衰した後、次の液体の吐出を行うこともできる。ここで、メニスカスとは、ノズル近傍における液体の気液界面が、界面張力等によって、凸状または凹状の曲面となった形状である。
大滴の液体及び小滴の液体を吐出する時の駆動制御部の動作を、図3及び図4を用いて、具体的に説明する。図3は、大滴の液体を吐出する場合について、圧電アクチュエータに印加する電圧の駆動波形を説明する図である。図3(a)は、駆動波形生成部210(図2)が生成した共通駆動波形である。図3(b)は、レベルシフタ234(図2)により出力された電圧レベルの波形である。図3(c)は、アナログスイッチ235(図2)により、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図3(a)において、共通駆動波形は、駆動波形生成部で生成され、アナログスイッチに入力される。図3(a)は、共通駆動波形の一例として、2つのパルス波(第1のパルス波P1、及び、第2のパルス波P2)を含む波形である。共通駆動波形は、1つのパルス波または3つ以上のパルス波とすることもできる。
図3(b)は、レベルシフタにより出力される電圧レベルの波形であり、電圧レベルの波形はアナログスイッチに入力される。電圧レベルの波形は、吐出する液体の条件(M3(大滴)、M2(小滴)、及び、M1(微駆動))に対応するアナログスイッチの開閉(ON、OFF)をすることができる電圧レベルである。図3(b)において、電圧レベルの波形は、大滴の液体の吐出条件として、共通駆動波形の全範囲において、電圧レベルを「H」とする波形である。
図3(c)は、アナログスイッチにおいて、共通駆動波形の波形成分が選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、電圧レベル(図3(b))に基づいて、共通駆動波形(図3(a))から波形成分を選択し、圧力発生手段の圧電アクチュエータに出力する。大滴の液体の吐出条件では、電圧レベルが共通駆動波形の全範囲において「H」である(図3(b))。そのため、共通駆動波形の全範囲が選択され、圧電アクチュエータに共通駆動波形と同じ波形の電圧が印加される。
液体吐出ヘッドは、駆動波形(図3(c))が圧電アクチュエータに印加された場合、第1のパルス波P1で圧電アクチュエータを伸縮し、流路部材の流路内の液体を略ヘルムホルツ周期で振動させる。次に、液体吐出ヘッドは、第2のパルス波P2で、再度、圧電アクチュエータを伸縮し、流路内の液体の振動速度を増加させる。このとき、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出する。この場合、ノズルから吐出される液体は、大滴の液体となる。
図4は、小滴の液体を吐出する場合について、圧電アクチュエータに印加する電圧の駆動波形を説明する図である。図4(a)は、駆動波形生成部が生成した共通駆動波形である。図4(b)は、レベルシフタにより出力された電圧レベルの波形である。図4(c)は、アナログスイッチにより、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図4(a)は、図3(a)と同様の共通駆動波形であるため、説明を省略する。
図4(b)は、レベルシフタにより出力される電圧レベルの波形であり、電圧レベルの波形はアナログスイッチに入力される。電圧レベルの波形は、小滴の吐出条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1に対応する範囲において、電圧レベルを「L」とする波形である。
図4(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分が選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、第1のパルス波P1に対応する範囲において、電圧レベルが「L」である(図4(b))。そのため、電圧レベルが「L」以外の範囲の共通駆動波形の波形成分が選択的に通過する。
液体吐出ヘッドは、駆動波形(図4(c))が圧電アクチュエータに印加された場合、第2のパルス波P2によって圧電アクチュエータを伸縮し、ノズルから液体を吐出する。この場合、図3(c)(大滴)と比較して、吐出される液体は、小滴の液体となる。
以上により、液体吐出ヘッドは、1つの共通駆動波形から、大滴及び小滴の液体を吐出することができる。
(微駆動の動作)
液体吐出ヘッドの微駆動の動作について、図5乃至7を用いて、説明する。
液体吐出ヘッドは、液体を吐出しないときも、圧力発生手段により、流路内の液体を連続的または間欠的に、ノズルから液体が吐出しない程度に振動(以下、微駆動という。)する。これは、液体吐出ヘッドのノズル近傍の液体のメニスカスを振動し、ノズル近傍の液体の乾燥による粘度の増加等を攪拌により防ぎ、吐出動作に異常が生じることを未然に防止するためである。
図5は、微駆動の動作について、圧電アクチュエータに印加する電圧の駆動波形を説明する図である。図5(a)は、駆動波形生成部が生成した共通駆動波形である。図5(b)は、レベルシフタにより出力された電圧レベルの波形である。図5(c)は、アナログスイッチにより、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図5(a)は、図3(a)と同様の共通駆動波形であるため、説明を省略する。
図5(b)は、レベルシフタにより出力される電圧レベルの波形であり、電圧レベルの波形はアナログスイッチに入力される。電圧レベルの波形は、微駆動の動作の条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1のT1の時点(以下、第1の位相という。)から、第1のパルス波P1の立ち下り時点T2(図5(a))からdT(図6及び図7で後述する。)を加算した時点(以下、第2の位相という。)まで、電圧レベルを「L」とする。ここで、第2の位相は、第1の位相の時点の後に第1のパルス波P1の立ち下り時点T2となる場合では、第1の位相からdTを加算した時点とすることができる。
また、電圧レベルの波形は、共通駆動波形の第2のパルス波P2の全範囲において、電圧レベルを「L」とする。
第1の位相は、共通駆動波形から波形成分を選択しない始期に対応する。第1の位相は、共通駆動波形の第1のパルス波P1の電位が変化しない範囲で選択することができる。また、第2の位相は、共通駆動波形から波形成分を選択しない終期(共通駆動波形から波形成分の選択を再開する始期)に対応する。第2の位相は、共通駆動波形が基準電位にある範囲内で選択することができる。
図5(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分が選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、第1のパルス波P1の第1の位相(T1の時点)から第2の位相(T2からdTを加算した時点)まで、共通駆動波形の波形成分を選択しない。また、第2のパルス波P2の全範囲において、共通駆動波形の波形成分を選択しない。この場合、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体の振動(微駆動)をする。
dTについて、図6及び図7を用いて説明する。図6は、駆動波形のパルス幅を説明する図である。
図6において、パルス波のパルス幅Pwの駆動波形が、ヘッドドライバ230(図2)から圧力発生手段121(図1)に入力される。この場合、圧力発生手段の圧電アクチュエータは、パルス幅Pw(3μs)の間隔で、収縮及び伸張する。
図7は、駆動波形のパルス幅と吐出される液体の速度との関係の一例を説明する図である。
図7は、液体吐出ヘッドに印加される駆動波形のパルス幅Pw(横軸)の値を変えることで吐出する液体の速度(縦軸)を変化させることができることを示す。すなわち、パルス幅Pwを徐々に増加させると、吐出される液体の速度は、一定の周期Tc(ヘルムホルツ周期)で変化する。具体的には、パルス幅PwがTpのとき、吐出される液体の速度が最大となる。その後、吐出される液体の速度は、一定の周期Tcで極大値を示す。これは、液室内の共振によるものである。パルス幅PwがTpのとき、液室内ではパルスの立ち下げにより発生した振動と、立ち上げによって発生した振動とが最も強く共振し、強めあう。これによって、吐出される液体の速度は極大値を示す。また、Tpから±1/4Tcの範囲内においても、程度は小さくなるが、同様に強めあう。
また、パルス幅PwがTp+dT1からTp+dT2の範囲内のとき、吐出される液体の速度は略0となる(液体は吐出されない)。これも、液室内の共振によるものである。パルス幅PwがTpから1/4Tc以上ずれているとき、液室内ではパルスの立ち下げにより発生した振動と、立ち上げによって発生した振動とが打ち消しあう。これによって、共振を利用して吐出を行うヘッドにおいては、滴は吐出されない。よって、このTp+dT1からTp+dT2の範囲内におけるパルス幅Pwで圧電アクチュエータを駆動することで、液体を吐出しない程度に流路内の液体を振動させることができる。
すなわち、図5のdTを、Tp+dT1からTp+dT2の範囲とすることで、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体を振動(微駆動)することができる。
ここで、Tp+dT1<dT<Tp+dT2は、Tp+Tc×(1/4)×(4n−7)<dT<Tp+Tc×(1/4)×(4n−5)とすることができる。この場合、Tcは、液体吐出ヘッドの液体の吐出に対するヘルムホルツ周期である。Tpは、共通駆動波形のパルス幅の値の変化に対して、吐出される液体の吐出速度が極大値を示すパルス幅の値で最小値のものである。nは、1から始まる自然数である。Tc×(1/4)は、Tcの周期の1/4を意味する。(4n−7)は、Tcの周期において、−3/4の位相差を意味する。この式を満たすdTであれば、パルスの立ち下げにより発生した振動と、立ち上げによって発生した振動とが打ち消しあう。
以上により、第1のパルス波P1の立ち下り時点T2からの時間dTを上記範囲内とすることで、液体をノズルから吐出しない微駆動を行うことができる。これにより、微駆動のための駆動波形が必要なく、大滴及び小滴の液体を吐出するための共通駆動波形から、微駆動のための駆動波形を生成することができる。
微駆動のために選択する共通駆動波形の波形成分は、第1のパルス波P1に限らず、第2のパルス波P2としても良い。また、微駆動の駆動時の電位差が小さくなる共通駆動波形の波形成分を選択することで、微駆動の駆動時に意図しない吐出が発生する確率を小さくすることができる。また、微駆動の駆動に必要な電力を削減することができる。
(実施例)
記録媒体に画像を形成する画像形成装置の実施例を用いて、本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法を説明する。本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法は、画像形成装置に用いられる液体吐出ヘッドに限定されるものではなく、画像形成装置の液体吐出ヘッド以外でも、液体を吐出する手段を有する装置であれば、いずれの装置にも用いることができる。
画像形成装置の実施例1を用いて、本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法を説明する。
(画像形成装置の構成)
本実施例に係る液体吐出ヘッドを有する画像形成装置の一例を、図8及び図9に示す。図8は、本実施例の画像形成装置の概略正面図である。
図8において、画像形成装置300は、本実施例では、シリアル型画像形成装置である。フルライン型ヘッドを備えたライン型画像形成装置でも、本発明に係る液体吐出ヘッドの駆動方法を用いることが可能である。
画像形成装置300は、記録媒体に画像を形成する装置である。画像形成装置300は、画像形成手段310、媒体供給手段320、搬送手段330、排送手段340、及び、図示しない制御手段を含む。
画像形成手段310は、記録媒体の上方で移動するキャリッジを有する。本実施例では、キャリッジに備えた液体吐出ヘッドから液体を吐出し、画像を形成する。
媒体供給手段320は、供給トレイ321、半月コロ322、及び、分離パッド323等を有する。供給トレイ321に配置された記録媒体は、半月コロ322及び分離パッド323等により、1枚ずつ分離され、液体吐出ヘッドを有する画像形成手段310に搬送される。
搬送手段330は、画像を形成される記録媒体を搬送する手段である。搬送ベルト331、搬送ローラ332、テンションローラ333、及び、帯電ローラ334等を有する。帯電ローラ334は、搬送ローラ332とテンションローラ333とに張架された無端状の搬送ベルト331を、所定の間隔でプラスとマイナスとに帯電する。帯電された搬送ベルト331は、その表面上に記録媒体を吸着し、記録媒体を記録媒体の搬送方向(以下、副走査方向という。)に搬送する。
排送手段340は、画像が形成された記録媒体を排送する手段である。搬送ベルト331から記録媒体を分離する分離爪341、排送ローラ342、及び、排紙トレイ343等を有する。搬送ベルト331に併設された分離爪341は、画像形成が終了した記録媒体を搬送ベルト331から分離する。排紙ローラ342は、分離された記録媒体を排送トレイ343に排送する。
制御手段は、画像形成装置の各構成の動作を制御する手段である。本実施例では、液体吐出ヘッドの動作を制御する駆動制御部200(図2)を含む。
記録媒体は、その媒体上に画像が形成されるものである。記録媒体は、コピー機用の普通紙、上質紙、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜、糸、繊維、布帛、皮革、ガラス板、木材、及び、セラミック平板等を用いることが可能である。
画像形成手段の構成を、図9を用いて、説明をする。
図9において、画像形成手段310は、キャリッジ311、及び、ガイド棒材312等を有する。キャリッジ311は、液体吐出ヘッド313を有する。
キャリッジ311は、横架されたガイド棒材312によって、主走査方向に移動可能に支持されている。キャリッジ311は、搬送された記録媒体の上方において記録媒体と液体吐出ヘッド313とが一定の間隔を保持しつつ、液体吐出ヘッド313を主走査方向に移動させることができる。また、画像を形成するときには、キャリッジ311が、記録媒体の上方の所定の位置に停止し、キャリッジ311に搭載した液体吐出ヘッド313から液体を吐出する。
液体吐出ヘッド313の概略断面図は、図1と同様であるため、説明を省略する。
液体吐出ヘッド313は、本実施例では、第1の記録ヘッド313a及び第2の記録ヘッド313bを有する。第1の記録ヘッド313a等は2つのノズル列を有し、ノズル列は複数のノズルを備える表面を有する。第1の記録ヘッド313a等は、ノズルを備える表面を鉛直下向き(記録媒体の方向)に向けて、配設されている。
第1の記録ヘッド313aは、一方のノズル列がブラック(K)、他方のノズル列がシアン(C)の液体を吐出する。第2の記録ヘッド313bは、一方のノズル列がマゼンタ(M)、他方のノズル列がイエロー(Y)の液体を吐出する。
画像形成手段310は、制御手段の制御により、キャリッジ311を所定の位置に移動させる。また、画像形成手段310は、駆動制御部200のヘッドドライバ230(図2)の制御により、液体吐出ヘッド313を制御し、記録媒体上に液体を吐出する。画像形成手段310は、1行分の画像の形成が終了すると、記録媒体を所定量だけ移動し、次の行の画像を形成する。以後、すべての画像形成が終了するまで、同様の動作を繰り返す。
(微駆動の動作)
液体吐出ヘッドの微駆動の動作について、図5及び図10を用いて、説明する。
図5は、微駆動時に圧力発生手段121(図1)に印加する電圧の一例を説明する図である。図5(a)は、駆動波形生成部210(図2)が生成した共通駆動波形である。図5(b)は、レベルシフタ234(図2)により出力された電圧レベルの波形である。図5(c)は、アナログスイッチ235(図2)により、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図5(a)は、共通駆動波形の一例として、2つのパルス波(第1のパルス波P1、及び、第2のパルス波P2)を含む波形である。
図5(b)において、電圧レベルの波形は、微駆動の動作の条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1の第1の位相(T1)から、第2の位相(T2+dT)まで、レベルシフタから出力される電圧レベルを「L」とする。また、電圧レベルの波形は、共通駆動波形の第2のパルス波P2の全範囲において、電圧レベルを「L」とする。
図5(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分を選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、第1の位相から第2の位相まで、共通駆動波形の波形成分を選択しない。また、第2のパルス波P2の全範囲において、共通駆動波形の波形成分を選択しない。この場合、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体を振動(微駆動)する。
図10は、微駆動時に圧力発生手段に印加する電圧の他の例を説明する図である。図10(a)は、共通駆動波形として、3つのパルス波(第1のパルス波P1、第2のパルス波P2、及び、第3のパルス波P3)を含む波形である。図10(b)は、レベルシフタにより出力された電圧レベルの波形である。図10(c)は、アナログスイッチにより、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形で、圧電アクチュエータに印加される電圧の駆動波形である。
図10(a)において、共通駆動波形は、第3のパルス波P3を有する。ここで、第3のパルス波P3は、微駆動のためのパルス波である。
図10(b)において、電圧レベルの波形は、微駆動の動作の条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1の及び第2のパルス波P2の全範囲において、電圧レベルを「L」とする。
図10(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分を選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、共通駆動波形の第3のパルス波P3の波形成分のみを選択する。この場合、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体を振動(微駆動)する。
図5(a)と図10(a)とを比較すると、図5(a)は、微駆動のための第3のパルス波P3を有さない。そのため、共通駆動波形の周期を短くすることができる。これにより、液体吐出ヘッドの液体を吐出するための周期を短縮することができ、吐出する速度を高くすることができる。その結果、画像形成装置の画像形成の速度を高くすることができる。
画像形成装置の実施例2を用いて、本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法を説明する。
(画像形成装置の構成)
本実施例に係る液体吐出ヘッドを有する画像形成装置400の構成は、実施例1の画像形成装置300の構成(図8及び図9)と同様のため、説明を省略する。
(微駆動の動作)
画像形成装置の液体吐出ヘッドの微駆動の動作について、図11を用いて、説明する。図11は、微駆動時に圧力発生手段に印加する電圧を説明する図である。図11(a)は、駆動波形生成部が生成した共通駆動波形である。図11(b)は、レベルシフタにより出力された電圧レベルの波形である。図11(c)は、アナログスイッチにより、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図11(a)は、共通駆動波形として、2段階の立ち下げを含むパルス波である第1のパルス波P1と第2のパルス波P2とを有する。
図11(b)において、電圧レベルの波形は、微駆動の動作の条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1の中間電位Vmの範囲内の第1の位相(T1)から、第2の位相(T2+dT)まで、レベルシフタから出力される電圧レベルを「L」とする。また、電圧レベルの波形は、共通駆動波形の第2のパルス波P2の全範囲において、電圧レベルを「L」とする。
図11(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分を選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。具体的には、アナログスイッチは、第1のパルス波P1の中間電位Vmの時点T1からT2からdTを加算した時点まで、共通駆動波形の波形成分を選択しない。また、第2のパルス波P2の全範囲において、共通駆動波形の波形成分を選択しない。この場合、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体の振動(微駆動)をする。
図11(c)は、図5(c)と比較して、電位差(Vb−Vm)が小さい微駆動をすることができる。これにより、微駆動時に意図しない液体の吐出が発生する確率を小さくすることができる。また、図11(c)は、図5(c)と比較して、電位差が小さい微駆動であるため、駆動に必要な電力を削減することができる。
画像形成装置の実施例3を用いて、本発明の液体吐出ヘッドの駆動方法を説明する。
(画像形成装置の構成)
本実施例に係る液体吐出ヘッドを有する画像形成装置500の構成は、実施例1の画像形成装置300の構成(図8及び図9)と同様のため、説明を省略する。
(微駆動の動作)
画像形成装置の液体吐出ヘッドの微駆動の動作について、図12を用いて、説明する。図12は、微駆動時に圧力発生手段に印加する電圧を説明する図である。図12(a)は、駆動波形生成部が生成した共通駆動波形である。図12(b)は、レベルシフタにより出力された電圧レベルの波形である。図12(c)は、アナログスイッチにより、共通駆動波形の波形成分から選択された駆動波形である。
図12(a)において、共通駆動波形は、引き(P1a)の後に、押し(P1b)となる波形である。この共通駆動波形は、図3と比較して、より大きな大滴を吐出する場合に用いる。
図12(b)において、電圧レベルの波形は、微駆動の動作の条件として、共通駆動波形の第1のパルス波P1の第1の位相(T1)から、第2の位相(T2+dT)まで、レベルシフタから出力される電圧レベルを「L」とする。また、電圧レベルの波形は、共通駆動波形の第2のパルス波P2の全範囲において、電圧レベルを「L」とする。このとき、dTの値は、第2の位相(T2+dT)の時点が、基準電位Vbとなるように選択することができる。
図12(c)は、アナログスイッチによって、共通駆動波形の波形成分を選択的に通過した駆動波形であり、この駆動波形が圧力発生手段に印加される。
具体的には、アナログスイッチは、第1の位相から第2の位相まで、共通駆動波形の波形成分を選択しない。また、第2のパルス波P2の全範囲において、共通駆動波形の波形成分を選択しない。この場合、液体吐出ヘッドは、ノズルから液体を吐出しないで、流路内の液体の振動(微駆動)をする。
100 : 液体吐出ヘッド
111a: ノズル
121 : 圧力発生手段
210 : 駆動波形生成手段
230 : ヘッドドライバ
300、400、500: 画像形成装置
Vm : 中間電位
Tc : 液体吐出ヘッドの液体の吐出に対するヘルムホルツ周期
Tp : 共通駆動波形のパルス幅の変化に対して、吐出される液体の吐出速度が
極大値を示すパルス幅の値で最小値
n : 1から始まる自然数
T1 : 第1の位相(吐出させない程度に液体を加圧する微駆動波形の始期)
T2+dT: 第2の位相(波形成分から微駆動波形の終期)
特開2008‐120098号公報 特開2005‐119321号公報

Claims (6)

  1. 圧力発生手段により液体を加圧することで、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記圧力発生手段に入力する、基準電位からの立ち下がり部分及び前記基準電位への立ち上がり部分を備える、パルス波を含む共通駆動波形を生成する工程と、
    前記ノズルから前記液体を吐出させない程度に前記液体を加圧するための微駆動波形前記共通駆動波形の波形成分から選択する工程であって
    前記波形成分から前記微駆動波形の始期である第1の位相を選択する工程と、
    前記波形成分から前記微駆動波形の終期である第2の位相を選択する工程と、を含む工程と
    前記第1の位相と前記第2の位相とに基づいて、前記微駆動波形を生成する工程と、
    を含み、
    前記第2の位相は、前記第1の位相を含む前記波形成分において、前記パルス波の立ち下り終了時点からdTを加算した時点であり、
    前記dTは、Tp+Tc×(1/4)×(4n−7)<dT<Tp+Tc×(1/4)×(4n−5)の範囲内であり、
    ここで、Tcは前記液体吐出ヘッドの吐出される液体に対するヘルムホルツ周期、Tpは、共通駆動波形のパルス幅の値を変化させた場合に、吐出される液体の速度が極大値を示すパルス幅の値のうちの最小値のものであり、nは1から始まる自然数である、
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法。
  2. 圧力発生手段により液体を加圧することで、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記圧力発生手段に入力する、基準電位からの立ち下がり部分及び前記基準電位への立ち上がり部分を備える、パルス波を含む共通駆動波形を生成する工程と、
    前記ノズルから前記液体を吐出させない程度に前記液体を加圧するための微駆動波形波形成分を前記共通駆動波形の波形成分から選択する工程であって
    前記波形成分から前記微駆動波形の始期である第1の位相を選択する工程と、
    前記波形成分から前記微駆動波形の終期である第2の位相を選択する工程と、
    前記第1の位相と前記第2の位相とに基づいて、前記微駆動波形を生成する工程と、
    を含み、
    前記第2の位相は、前記第1の位相からdTを加算した時点であり、
    前記dTは、Tp+Tc×(1/4)×(4n−7)<dT<Tp+Tc×(1/4)×(4n−5)の範囲内であり、
    ここで、Tcは前記液体吐出ヘッドの吐出される液体に対するヘルムホルツ周期、Tpは、共通駆動波形のパルス幅の値の値を変化させた場合に、変化に対して、吐出される液体の速度が極大値を示すパルス幅の値のうちの最小値のものであり、nは1から始まる自然数である、
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法。
  3. 前記第1の位相は、前記共通駆動波形の振幅が変化しない時点である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  4. 前記第2の位相は、前記共通駆動波形の振幅が変化しない時点である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  5. 前記共通駆動波形の前記パルス波が2段階以上に立ち下がる場合であって、
    前記第1の位相は、前記立ち下りの波形成分の中間電位の時点である、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  6. 液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する画像形成装置であって、
    基準電位からの立ち下がり部分及び前記基準電位への立ち上がり部分を備える、パルス波を含む、共通駆動波形を生成する駆動波形生成手段と、
    前記液体を加圧する圧力発生手段と、
    前記共通駆動波形の波形成分から選択して微駆動波形を生成し、該微駆動波形前記圧力発生手段に入力する、ヘッドドライバと、
    を有し、
    前記ヘッドドライバは、前記液体吐出ヘッドから前記液体を吐出させない程度に液体を加圧するための微駆動波形の始期である第1の位相を前記共通駆動波形の波形成分から選択し、前記波形成分から前記微駆動波形の終期である第2の位相を選択し、
    前記第2の位相は、前記第1の位相を含む前記波形成分において、前記パルス波の立ち下り終了時点からdTを加算した時点であり、
    前記dTは、Tp+Tc×(1/4)×(4n−7)<dT<Tp+Tc×(1/4)×(4n−5)の範囲内であり、
    ここで、Tcは前記液体吐出ヘッドの吐出される液体に対するヘルムホルツ周期、Tpは共通駆動波形のパルス幅の値を変化させた場合に、吐出される液体の速度が極大値を示すときの前記パルス幅の値のうちの最小値のものであり、nは1から始まる自然数であり、
    前記ヘッドドライバは、前記第1の位相及び前記第2の位相に基づいて、前記共通駆動波形の波形成分を選択的に圧力発生手段に入力する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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