JP5860349B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
フレーム(29)に設けられて音の出力方向に開口された放音口(29a)と、該放音口(29a)の内側を覆う出力部(30)とを備えるスピーカ(25,26)を、機前面側を構成する前面部材(15)に配設した遊技機において、
前記出力部(30)の前側に配設され、開口面積が出力部(30)側の入口開口(39a)から出口開口(39b)に向かって拡がる導音路(39)が形成されたホーン(36)と、
前記ホーン(36)の導音路(39)を前記放音口(29a)より開口面積が大きな部位で塞ぐように設けられ、前記放音口(29a)から放出される音の通過を許容する同一開口面積に設定された円形の通孔(41a)が複数前後方向に貫通して形成された保護部材(41)とを備え、
前記ホーン(36)は、前記導音路(39)の延在方向の前後に組み付けられた第1ホーン部材(37)および第2ホーン部材(38)から構成され、
前記保護部材(41)は、前記第1ホーン部材(37)と第2ホーン部材(38)とで外周縁部が挟持されて前記導音路(39)を塞ぐようにホーン(36)に設けられ、
前記保護部材(41)は、前記導音路(39)に臨む通孔形成領域に、前記通孔(41a)が略均等な間隔で開設され、
前記放音口(29a)の開口面積をM、前記保護部材(41)に対する通孔(41a)の開口率をP、前記保護部材(41)が導音路(39)を塞いでいる位置の該導音路(39)の開口面積をNとした場合に、開口率P、開口面積Nおよび開口面積Mの関係を、P×N≧0.7×Mとなるよう設定したことを要旨とする。
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤12を着脱可能に保持する本体枠としての中枠13が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤12の裏側に、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置14が着脱可能に配設されている。また、前記中枠13の前面側には、前記遊技盤12を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透明部材20で前後に開口する窓口15aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠(機前面側を構成する前面部材)15が開閉可能に組み付けられる。前枠15の下部位置には、パチンコ球を貯留する上球受け皿16および下球受け皿17が上下に離間して前枠15と一体的に開閉可能に設けられている。また前枠15には、下球受け皿17の側方に、前記中枠13に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル18が設けられ、該操作ハンドル18の回動操作によって打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿16に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤12に向けて発射されるようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置14としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の図柄表示装置を採用し得る。
前記外枠11は、4つの枠部材を相互に組み付けることで縦長の矩形枠体として構成されている。また、前記中枠13は、上下左右の各枠部を相互に組み付けることで枠状に構成されたものであって、全体が外枠11の開口領域に整合する大きさに形成される。そして、外枠11に対して中枠13は、左側枠部がヒンジ機構(図示せず)を介して回動自在に支持され、外枠11に対して中枠13を左側枠部側を中心として回動して閉成することで、外枠11の内側に中枠13が収容されるよう構成される。中枠13の右側枠部には施錠装置(図示せず)が設けられ、外枠11に対して中枠13を閉成した状態で、該施錠装置により右側枠部が外枠11に対して施錠されるようになっている。また、中枠13には、上下左右の枠部を組み付けることで前後に開口する遊技盤保持部が画成され、該遊技盤保持部に遊技盤12が着脱自在にセット保持される。
前記遊技盤12は、合板等の木製板部材の表面にセル板を配設したもの、あるいはアクリル板等の透明な合成樹脂材等からなる平板状の板部材で構成される。遊技盤12の前面には、案内レール19によって遊技領域12aが画成され、前記中枠13に配設された打球発射装置から発射されたパチンコ球が遊技領域12a内に打ち出され、該遊技領域12a内をパチンコ球が流下して遊技が行なわれる。また遊技盤12の前面には、図1では図示省略してあるが、遊技領域12a内に枠状装飾部材、パチンコ球が入賞可能な始動入賞装置、特別入賞装置、普通入賞装置等の各種入賞装置および多数本の遊技釘や風車等の各種遊技部品が配設されている。遊技盤12の裏側には、図柄表示装置14、可動演出装置および発光装置等の各種の遊技部品が配設される合成樹脂材で形成された設置部材(図示せず)が配設される。そして、設置部材に形成された前後に開口する開口部および枠状装飾部材に形成した開口部を介して図柄表示装置14の表示部を前面側から視認し得るよう構成されている。
前記前枠15は、全体が合成樹脂により前記中枠13の外形サイズに成形され、前記遊技盤12の遊技領域12aを前側から視認し得る前記窓口(可視部)15aが開設される。また、前枠15の裏側に保持した透明部材20によって、遊技盤12の遊技領域12aを透視可能に保護するよう構成される。前枠15は、上縁をなす上枠部21aと、下縁をなす下枠部21bと、左縁(一方の側縁)をなす左枠部21cと、右縁(他方の側縁)をなす右枠部21dが一体的に成形され、下枠部21bの前面に前記上下の球受け皿16,17が設けられている。そして、中枠13に対して前枠15は、左枠部21cがヒンジ機構(図示せず)を介して回動自在に支持され、中枠13に対して前枠15を左枠部21c側を中心として回動して閉成することで、中枠13の前側が前枠15で覆われる。また、中枠13に対して前枠15を閉成した状態で、前記施錠装置を利用して右枠部21dが中枠13に対して施錠されるようになっている。なお、実施例では前枠15に上下の球受け皿16,17を一体的に設けるようにしたが、下球受け皿17を中枠13に対して開閉自在に配設する構成を採用し得る。また、球受け皿については、上下2枚の球受け皿16,17を備えるものに限らず、1枚の球受け皿のみを設ける構成であってもよい。
前記前枠15の上側の左右両角隅部には、図4または図8に示す如く、スピーカ設置部23,24が設けられ、該スピーカ設置部23,24にスピーカ25,26が着脱自在に取り付けられるよう構成される。なお、両スピーカ設置部23,24を区別する場合は、正面右側のスピーカ設置部23を第1スピーカ設置部と指称すると共に、正面左側のスピーカ設置部24を第2スピーカ設置部と指称する。また、スピーカ25,26についても、両スピーカ25,26を区別する場合は、第1スピーカ設置部23に取り付けられるものを第1スピーカと指称し、第2スピーカ設置部24に取り付けられるものを第2スピーカと指称する。
前記前枠15のスピーカ設置部23,24に取り付けられる左右のスピーカ25,26および該スピーカ25,26に関連する部品の基本構成は同じであるので、第1スピーカ側の構成について説明し、第2スピーカ側の同一部品および部位には同じ符号を付して詳細説明は省略し、異なる部分については別途説明する。
前記第1スピーカ25は、図2〜図6に示す如く、前方に向けて放音口29aを開口したフレーム29と、放音口29aの内側を覆うようにフレーム29に支持された振動板からなる出力部30と、フレーム29に支持された駆動部31とから構成される。放音口29aは、正面視において円形に形成されると共に、フレーム29の前面には、放音口29aの周縁を囲むように前方に突出する区画壁32がリング状に立設されている。そして、第1スピーカ25は、フレーム29における区画壁32から外方に延出するフランジ部29bの複数箇所が、取着部材33の後側にネジ止め固定されるようになっている。
前記取着部材33は、図4および図5に示す如く、リング状に形成された部材であって、その中央部には、前記放音口29aと略同一直径の円形の中心通孔33aが形成されている。また、取着部材33の裏面には、中心通孔33aの周縁に沿って前側に凹む後周溝33bが形成される。そして、後周溝33bに前記区画壁32を嵌合して第1スピーカ25の放音口29aと中心通孔33aとが前後に整列した状態で、該第1スピーカ25が取着部材33にネジ止め固定される。取着部材33には、後方に突出するフック34および前後方向に貫通するネジ用孔35が夫々複数設けられており、該取着部材33は、フック34およびネジ用孔35に前側から挿通したネジを介して前記第1スピーカ設置部23の取着部27に前側から取り付けられるよう構成される。そして、取着部27の前側に取着部材33を取り付けた状態で、前記挿通孔27aから裏側に突出する第1スピーカ25の後部分が前記音響空間S1に収容されるようになっている(図2,図3参照)。また、取着部材33の前面には、後述するホーン36の第1ホーン部材37との間に収容空間S2を画成する後側に凹む前周溝33cが形成されている。
前記第1スピーカ設置部23に取り付けられた取着部材33の前側に、ホーン36が配設され、該ホーン36の前端部が、前枠15の前側に露出するよう構成される。なお、前枠15の前側に露出するホーン36の周囲は、前記装飾カバー22で覆われている。
前記ホーン36には、前記導音路(内部空間)39を前後方向に仕切る保護部材41が配設されている。この保護部材41は、図4および図5に示す如く、円盤状の部材であって、前記第2ホーン部材38と第1ホーン部材37とによって外周縁部が前後から挟持された状態でホーン36に配設されて、導音路39の途中(放音口29aより開口面積が大きな部位)で該導音路39を塞ぐように設けられる。すなわち、実施例では、第1ホーン部材37の前端側の開口(出口開口)37cが、保護部材41で塞がれるようになっている。保護部材41における導音路39に臨む部分(以後、通孔形成領域という)には、前後方向に貫通して音の通過を許容する複数の通孔41aが形成されており、前記第1スピーカ25の出力部30から出力された音(放音口29aから放出された音)は、これら複数の通孔41aを通って前方に放出されるよう構成される。この保護部材41は、実施例ではパンチングメタル等の多孔金属板が採用され、外部(導音路39の出口開口39b)から挿入された異物が第1スピーカ25の出力部30に至るのを防ぐことができるよう構成される。また、実施例の通孔41aは、同一開口面積に設定された円形の孔であって、保護部材41の通孔形成領域において、複数の通孔41aは略均等な間隔で開設されている。
前記第2スピーカ26の前側に配設されるホーン36について、第1スピーカ25の前側に配設されるホーン36と異なる構成について説明する。ここで、第1スピーカ25の前側に配設されるホーン36を第1ホーンと指称すると共に、第2スピーカ26の前側に配設されるホーン36を第2ホーンと指称して区別することとする。
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、ホーンを第2ホーン部材と第1ホーン部材とから構成したが、単一の部材から構成したものであってもよい。
(2) 実施例では、放音口およびホーンの導音路の開口形状を円形としたが、開口形状は円形に限らず楕円形や角形、その他の形状であってもよい。
(3) 実施例では、スピーカのフレームが取り付けられる取着部材の前側にホーンを配設した場合で説明したが、取着部材を省略してホーンをフレームの前側に直接配設する構成を採用し得る。
(4) 実施例では、導音路の途中に保護部材を配設したが、該導音路の出口開口を保護部材で塞ぐようにしてもよい。すなわち、実施例において第2ホーン部材の前端側の開口(出口開口)に、該開口を塞ぐように保護部材を配設した構成や、実施例のホーンを第1ホーン部材のみから構成した構成を採用し得る。
(5) 実施例では、保護部材を後方に向けて凸となるドーム状に形成したが、前方に向けて凸となるドーム状としてもよく、または平らであってもよい。
(6) 実施例では、保護部材としてパンチングメタル等の多孔金属板を挙げたが、金網や樹脂製のスクリーンであってもよい。また、保護部材に形成する通孔の形状は、円形に限らず楕円形や角形、その他の形状であってもよい。更には、全ての通孔が同一形状や同一開口面積でなくてもよい。
(7) 実施例では、前枠における上部の角隅部にスピーカを取り付けた場合で説明したが、該スピーカを取り付ける位置(スピーカ設置部を設ける位置)はこれに限られるものでなく、例えば前枠の上部中央や側部に設けるものであってもよい。そして、前枠に対するスピーカの取り付け位置に応じて、該スピーカの前側に配設されるホーンの出口開口の向きを設定すればよい。
(8) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
なお、実施例には、以下のような技術思想が含まれている。
〔付記1〕
請求項1に記載の遊技機において、
前記フレーム(29)に、前記放音口(29a)の周縁を囲むように突出する区画壁(32)が設けられ、
前記スピーカ(25,26)を前面部材(15)に取り付ける取着部材(33)に、前記放音口(29a)と略同一直径で中心通孔(33a)が形成されると共に、該中心通孔(33a)の周縁に沿って周溝(33b)が形成され、
前記スピーカ(25,26)は、前記周溝(33b)に前記区画壁(32)を嵌合した状態で前記取着部材(33)に固定され、
前記ホーン(36)は、前記導音路(39)の入口開口(39a)が前記放音口(29a)に略一致する状態で前記取着部材(33)を挟んで前記出力部(30)の前側に配設されていることを要旨とする。
これによれば、放音口から放出される音をホーンによって効率的に外部に放出し得る。また、スピーカを前面部材に取り付ける取着部材に対してスピーカを嵌合構造により固定するよう構成したので、出力部の前面側と背面側とを確実に仕切ることができ、スピーカの出力部から前面側に出る音が背面側に出る音によって打ち消されて音質が劣化したり音量が小さくなるのを防止することができる。
〔付記2〕
請求項1または付記1に記載の遊技機において、
前記保護部材(41)は、中央部が前方または後方に向けて凸となるドーム状に形成されると共に、該ドーム状部分の周囲が逆方向に凸となるように形成されていることを要旨とする。
これによれば、通孔による開口面積を稼ぐことができる。
〔付記3〕
請求項1、付記1または付記2の何れかに記載の遊技機において、
前記前面部材(15)に設けられ、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置(14)を前側から視認可能な可視部(15a)と、
前記前面部材(15)における可視部(15a)より外側に設けられ、挿通孔(27a)が前後方向に開口するように形成されたスピーカ設置部(23,24)とを備え、
前記スピーカ(25,26)は、該スピーカ(25,26)の後部分が前記挿通孔(27a)から裏側に突出すると共に、該挿通孔(27a)から裏側に突出したスピーカ(25,26)の後部分が音響空間(S1)に収容された状態で前記スピーカ設置部(23,24)に取り付けられ、
前記スピーカ設置部(23,24)に取り付けられたスピーカ(25,26)は、前記出力部(30)の前側に配設されたホーン(36)における導音路(39)の出口開口(39b)が、前記可視部(15a)の正面中央側を向く斜めの姿勢となっていることを要旨とする。
これによれば、遊技盤の正面に位置する遊技者に効果音を効果的に聞かせることができる。また、スピーカの後部を音響空間に収容することで、小型のスピーカを用いて音質のよい効果音を出すことができる。
25 第1スピーカ(スピーカ)
26 第2スピーカ(スピーカ)
29 フレーム
29a 放音口
30 出力部
36 ホーン
37 第1ホーン部材
38 第2ホーン部材
39 導音路
39a 入口開口
39b 出口開口
41 保護部材
41a 通孔
M 放音口の開口面積
N 保護部材が導音路を塞いでいる位置の該導音路の開口面積
P 保護部材に対する通孔の開口率
Claims (1)
- フレームに設けられて音の出力方向に開口された放音口と、該放音口の内側を覆う出力部とを備えるスピーカを、機前面側を構成する前面部材に配設した遊技機において、
前記出力部の前側に配設され、開口面積が出力部側の入口開口から出口開口に向かって拡がる導音路が形成されたホーンと、
前記ホーンの導音路を前記放音口より開口面積が大きな部位で塞ぐように設けられ、前記放音口から放出される音の通過を許容する同一開口面積に設定された円形の通孔が複数前後方向に貫通して形成された保護部材とを備え、
前記ホーンは、前記導音路の延在方向の前後に組み付けられた第1ホーンおよび第2ホーンから構成され、
前記保護部材は、前記第1ホーンと第2ホーンとで外周縁部が挟持されて前記導音路を塞ぐようにホーンに設けられ、
前記保護部材は、前記導音路に臨む通孔形成領域に、前記通孔が略均等な間隔で開設され、
前記放音口の開口面積をM、前記保護部材に対する通孔の開口率をP、前記保護部材が導音路を塞いでいる位置の該導音路の開口面積をNとした場合に、開口率P、開口面積Nおよび開口面積Mの関係を、P×N≧0.7×Mとなるよう設定した
ことを特徴とする遊技機。
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