JP5858836B2 - ポリクロロプロパンの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ポリクロロプロパンを製造するための方法に関する。より詳しくは、原料ポリクロロプロパンを無水塩化アルミニウムを触媒として、脱塩化水素、塩素化を同一の工程で行い、原料ポリクロロプロパンよりさらに塩素が一つ多い生成物ポリクロロプロパンへと変換する製造方法において、反応後ルイス塩基を加えることによって、無水塩化アルミニウムを失活させ、反応後の生成物ポリクロロプロパンが脱塩化水素されること防ぐ。
ポリクロロプロパンは、農薬、医薬品、フロン代替材料等の各種製品を製造するための原料ないし中間体として重要である。例えば1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンから出発して1,1,2,3−テトラクロロプロペンを経て、除草剤として有用なトリクロロアリルジイソプロピルチオカルバメートを製造することができる。
このような塩素化炭化水素の製造方法としては、例えば炭素数2の不飽和化合物(非置換又は塩素で置換されたエチレン)に四塩化炭素を付加してクロロプロパンを得る第一反応と、
該クロロプロパンを脱塩化水素してクロロプロペンを得る第二反応と、該クロロプロペンにさらに塩素を付加して目的のクロロプロパンを得る第三反応とからなる三段階反応が知られている。このうち、第一反応は、例えば特許文献1には、エチレンと四塩化炭素との付加反応を鉄―ホスホリル化合物系触媒の存在下行って、1,1,1,3−テトラクロロプロパンとする方法が記載されている。前記第二、三反応として、例えば特許文献1には、1,1,1,3−テトラクロロプロパンに対してアルカリ水溶液を用いて脱塩化水素した後、水溶液を分離した1,1,3−トリクロロプロペンと3,3,3−トリクロロプロペンの混合物に塩素を用いて1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンとする例が記載されている。
第二、三反応を1工程で行わせる方法として、触媒として塩化鉄を用い、加熱下に1,1,1,3−テトラクロロプロパン中へ塩素ガスを吹き込むことにより一気に1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得る方法が提案されている(特許文献2)。
また当該第二工程については、触媒として塩化アルミニウムを用い、冷却下に反応を進行させる方法を、本発明者等は既に提案している。
特公平2−47969号公報 米国特許公開2009/216055号公報
上記特許文献1に記載の方法では、副反応を防ぐため原料となるポリクロロプロパンを事前に蒸留等で純度を高める事が一般的であり、また第二、三反応の2工程の反応が各々全く異なる条件で行われるため、複数の設備が必要となり、また時間も要し不経済である。また特許文献2記載の方法は第二、三反応が1工程で可能なためこのような問題点はないが、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン生成後、塩化鉄失活を行なう操作を行っていない。また、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンが脱塩化水素した1,1,2,3−テトラクロロプロペンが多く生成している。
第二反応と第三反応を1ポットで行なう場合、目的とする生成物ポリクロロプロパンを得た後、さらに反応が進行を防ぐことが重要となる。目的化合物であるポリクロロプロパンから更に脱塩化水素されたポリクロロプロペンは大抵の場合、当該ポリクロロプロパンと沸点が近く、蒸留により高純度の目的物ポリクロロプロパンを得ることが困難となる。従って、このような脱塩化水素されたポリクロロプロペンは少ない方が好ましい。
そこで本発明は、前記第二、三反応を触媒として無水塩化アルミニウムを用い1工程で行い、かつそれぞれ十分な、転化率、選択率で目的生成物であるポリクロロプロパンを得ると共に、反応後の目的物ポリクロロプロパンが無水塩化アルミニウムを触媒として、脱塩化水素することを防ぐことを課題とする。
本発明者等は上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、反応後、塩素供給を停止したあと、反応液にルイス塩基を添加することで反応後の分解を防ぐことができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記式(1)
CCl−CCl(2−m)−CCl(3−n) (1)
(上記各式中、mは1又は2、nは0〜2の整数である。但しm=1、n=0のものは除く)
で示されるクロロプロパンを、下記式(2)
CCl−CCl(3−m)(m−1)−CCl(3−n) (2)
(上記式中、m及びnは式(1)と同一の整数である)
で示されるクロロプロパンの製造方法であって、前記式(1)で示されるクロロプロパンと無水塩化アルミニウムとを反応器内に入れておき、該反応器中へ塩素を導入することによって、上記変換を行わせる工程、及び、
反応系内にルイス塩基を添加して無水塩化アルミニウムを失活させる工程、
を含むことを特徴とするポリクロロプロパンの製造方法である。
本発明によれば、式(1)で示されるクロロプロパンを、前記式(2)で示されるクロロプロパンへと無水塩化アルミニウムを触媒として用い変換した後、ルイス塩基を添加し、無水塩化アルミニウムを失活させ、式(2)のクロロプロパンが脱塩化水素されることを防ぐことができる。そのため、式(2)で示されるクロロプロパンを高収率で得られる。さらには、式(2)のクロロプロパンと沸点の近い、式(2)のクロロプロパンが脱塩化水素されたクロロプロペンが少なくなるため、蒸留設備の費用を削減することができるため、工業的に極めて有益である。
以下、本発明について詳細を説明する。本発明において原料となる化合物は、
下記式(1)
CCl−CCl(2−m)−CCl(3−n) (1)
(上記各式中、mは1又は2、nは0〜2の整数である。但しm=1、n=0のものは除く)
で示される炭素数3のクロロプロパンと塩素である。
上記式(1)で示される炭素数3のクロロプロパンを具体的に例示すると、1,1,1−トリクロロプロパン、1,1,1,3−テトラクロロプロパン、1,1,1,2−テトラクロロプロパン、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン等が挙げられる。
上記式(1)で示されるクロロプロパンを得る方法は特に制限されるものではないが、一般的には、非置換又は塩素で置換されたエチレン(以下、「炭素数2の不飽和化合物」という。)に対して四塩化炭素を付加することにより得られる。
当該炭素数2の不飽和化合物としてはエチレン、塩化ビニル、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン等が挙げられ、後述する鉄−リン酸エステル触媒により四塩化炭素を付加させると、相対的に塩素数の少ない側の炭素に、四塩化炭素の炭素が結合した生成物が生じる。
例えば原料化合物としてエチレンを使用した場合には1,1,1,3−テトラクロロプロパンが、塩化ビニルを使用した場合には1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンが、それぞれ得られる。
当該付加反応は、各種の触媒存在下に行われることが一般的であり、例えば、鉄−リン酸エステル触媒、鉄−非プロトン極性溶媒触媒、銅−アミン触媒等を挙げることができるが、これらのうち鉄−リン酸エステル触媒が好ましい。
用いる鉄の形状としては、例えば粉末状、粒状、塊状、棒状、球状、板状、繊維状等の任意の形状であることができるほか、これらを用いてさらに任意の加工をした金属片、蒸留充填物等であってもよい。
またリン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸ジエチル、リン酸ジブチル、リン酸モノフェニル、リン酸モノブチル、リン酸ジメチルフェニル、リン酸ジエチルフェニル、リン酸ジメチルエチル、リン酸フェニルエチルメチル等を挙げることができる。なかでもリン酸トリアルキルエステルであることが好ましく、全てのアルキル基が炭素数1〜4のアルキル基であるリン酸トリアルキルエステルが特に好ましい。
反応温度は通常90〜160℃、好ましくは105〜130℃であり、また反応中は、気相部におけるエチレン量(圧力)を、25℃にした状態で0.11〜0.52MPa(abs)となる量だけ存在させておくことが好ましい。
上記方法で得られた反応生成物は、前記式(1)で示されるクロロプロパンを主成分とし、不純物として未反応原料である四塩化炭素、炭素数2の不飽和化合物、リン酸エステル、鉄、及び塩化第二鉄等を含む。
本発明の製造方法においては、上記不純物のうちリン酸エステルを除去すれば、他の不純物は存在したままで原料として使用することができる。リン酸エステルを除去する必要があるのは、リン酸エステルが脱塩化水素反応を阻害する触媒として作用するためである。
当該リン酸エステル等の不純物を除去する方法としては、例えば、蒸留、吸着等の方法が適宜適応できる。
むろん本発明のポリクロロプロパンの製造方法は、上記方法で製造ができない1,1,1−トリクロロプロパン、1,1,1,2−テトラクロロプロパン等に対しても適用可能である。この場合、これら原料クロロプロパンは、各々、公知の方法で製造されたものを採用すればよい。
本発明の製造方法においては、上述の如き一般式(1)で示されるクロロプロパンが、塩化アルミニウムの存在下、クロロプロペン中間体を経て塩素と反応し、2位の塩素数が一つ増えたクロロプロペンへと変換される。
推定される本発明の反応機構等は以下の通りである。即ち、前記式(1)で示されるクロロプロパンが、塩化アルミニウムを触媒として脱塩化水素し、下記式(3)で示される中間体のクロロプロペンを生じる。
CCl=CCl(2−m)(m−1)−CCl(3−n) (3)
(上記式中、m及びnは式(1)と同一の整数)
この後、該中間体である式(3)で示されるクロロプロペンの二重結合に対して、供給された塩素が付加する反応により、前記式(2)に対応するクロロプロパン、即ち、式(1)で示されるクロロプロパンに比して2位の塩素が一つ多いクロロプロパンへと変換される。
具体的に、前記式(1)で示されるクロロプロパンとして、1,1,1,3−テトラクロロプロパンを例に説明すると、まず反応容器内に入れられた1,1,1,3−テトラクロロプロパンが塩化アルミニウムを触媒として反応し、脱塩化水素反応した反応中間体として1,1,3−トリクロロプロペンが生成する。続いて、該1,1,3−トリクロロプロペンの二重結合に塩素が付加して1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンが生成するものと推定される。
本発明の製造方法においては、上述の如きクロロプロパンと無水塩化アルミニウムを反応容器に入れておき、次いで該反応器中へ塩素を導入する。無水塩化アルミニウムを用いない場合には、目的とする反応が選択的に進行しない。また塩化アルミニウムを用いることにより、他の金属塩化物、例えば、塩化鉄を用いた場合などに比べて遙かに低温で、高選択率で目的とする反応物を得ることができる。
なお、反応系内に溶解した塩化アルミニウムがない場合には、式(1)で示されるクロロプロパンの脱塩化水素化による式(2)で示されるクロロプロペンへの脱塩化水素反応よりも、式(1)で示されるクロロプロパンの塩素の置換反応が進行するために、例えば、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン等の副生物が生成し、目的とする1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの選択率が低下する傾向にある。
したがって、塩素の供給は無水塩化アルミニウムの少なくとも一部が溶解したのちに供給することが望ましく、また、無水塩化アルミニウムの溶解量等を適宜調整することが重要である。無水塩化アルミニウムが溶解したか否かは、反応液の色調の変化により確認できる。例えば、1,1,1,3−テトラクロロプロパンに溶解させた場合には、ほぼ無色に近い状態であった液(1,1,1,3−テトラクロロプロパン)が青色を呈するようになる。
本発明において使用する塩化アルミニウムとしては、無水塩化アルミニウムを用いる。塩化アルミニウム6水和物は、実質的に式(1)で表されるクロロプロパンに溶解しない。また、塩化アルミニウムと水が反応してできる水酸化アルミニウムは脱塩化水素反応の触媒にはならない。但し、水酸化アルミニウムや塩化アルミニウム6水和物が系内に含まれていても特に反応に悪影響を与えることはない。
また、反応系内における無水塩化アルミニウムの溶解量が多すぎる場合には、式(1)で示されるクロロプロパンの脱塩化水素反応よって生成した式(3)で示されるクロロプロペン同士、または式(3)で示されるクロロプロペンと式(1)で示されるクロロプロパンとの反応による二量化が進行するために、目的とする式(2)で示されるクロロプロパンの選択率が低下する傾向にある。
従って、無水塩化アルミニウムの使用量は、前記式(1)で示されるクロロプロパン1モルに対して、2.0×10−5〜2.0×10−2モルが好ましく、より好ましくは、5.0×10−5〜1.0×10−3モルである。換言すれば、無水塩化アルミニウムの全量が溶解したとき、濃度が上記範囲となるように使用することが好ましい。
前述のように、無水塩化アルミニウムは水と反応(加水分解)して、水酸化アルミニウムになってしまう。従って、上記無水塩化アルミニウムの量は、反応系内に実質的に反応系内に存在する量である。換言すれば、原料となるクロロプロパンに水が含まれている場合には、当該水と無水塩化アルミニウムが反応し水酸化アルミニウムを生じるとして、当該水の当量(無水塩化アルミニウム1モルに対して水3モル)分だけ無水塩化アルミニウムを多く加え、上記の量となるようにすればよい。より具体的には、実際に使用する無水塩化アルミニウムの量はクロロプロパンに含まれる水の当量分に加えてクロロプロパン1モルに対して、2.0×10−5〜2.0×10−2モルが好ましく、より好ましくは、5.0×10−5〜1.0×10−3モルである。
また反応器内への、クロロプロパン及び無水塩化アルミニウムの供給は、どちらを先に入れても良い。またバッチ反応、連続反応に限らず、最初に所定量を一度に供給してもよいし、反応途中において任意に分割または連続供給してもよい。さらには反応器外でクロロプロパンに無水塩化アルミニウムを溶解させ、この溶液を反応器へと導入してもよい。
塩化アルミニウムの存在下で、前記式(1)で示されるクロロプロパンの脱塩化水素反応が起こる。この反応は温度が高いほど促進される。ここで反応系内に塩素が供給されていない場合、該脱塩化水素した化合物同士の二量化、もしくは更なる反応による副生物へと進む傾向がある。一方、温度が低すぎると無水塩化アルミニウムや金属アルミニウムの溶解が遅くなり、また脱塩化水素反応の反応速度が遅くなる傾向がある。クロロプロパンと無水塩化アルミニウムとを混合した後、塩素を供給開始するまでは、該反応液の温度は、0℃から50℃の範囲内に保持することが好ましく、より好ましくは10℃から40℃である。
反応器内に用いる式(1)で示されるクロロプロパン及び無水塩化アルミニウムの全量を導入し、望ましくは該塩化アルミニウムが溶解し、式(3)で示されるクロロプロペンが生成した後、当該反応器内へ塩素を供給開始するのが好ましい。
なお、前記式(1)で示されるクロロプロパンの濃度が高く、かつ前記式(3)で示されるクロロプロペンの濃度が低い状態で塩素の導入を行うと、該クロロプロパンの脱塩化水素化反応に加えて、競争反応的に塩素置換反応が起こる。
例えば、原料が1,1,1,3−テトラクロロプロパンの場合、反応系内における1,1,3−トリクロロプロペン(脱塩化水素の生成物)の濃度が低く、加えて脱塩化水素反応の速度も遅い状態(例えば、溶解している塩化アルミニウム濃度が低い場合など)で、反応系への塩素供給量が多いと、反応系内の塩素の濃度が高くなる。その結果、塩素置換反応による1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンの生成が起こりやすくなる。
一方で、反応系内における前記式(3)で示されるクロロプロペンの濃度が高くなりすぎると、前述した通り、該クロロプロペン同士の反応や、クロロプロペンと前記式(2)で示される反応生成物であるクロロプロパンとの反応などの副反応が起こりやすくなる。
したがって、反応系内の塩化アルミニウムの濃度を前記範囲にするとともに、塩素の供給開始のタイミング及び供給速度を適切な範囲にすることによって、より高選択率で本発明の製造方法を実施することができる。具体的には、塩素の供給開始は、脱塩化水素反応による式(3)で示されるクロロプロペン(原料が1,1,1,3−テトラクロロプロパンの場合、1,1,3−トリクロロプロペン)の濃度が、好ましくは0.1wt%〜30wt%、より好ましくは0.5wt%〜20wt%になった時点で開始するとよい。クロロプロパンの転化率はガスクロマトグラフィーによる分析、気相部に排出される塩化水素の総量、或いは除熱量が一定の場合には反応液の温度変化などから容易に判断できるため、該転化率及び供給した塩素の量から反応系内における濃度も容易に把握できる。
当該塩素の最終的な供給量は、反応効率を考慮すると、前記式(1)で示されるクロロプロパン1モルに対して0.9モル以上供給することが好ましく、1モル以上供給することがより好ましく、1.1モル以上供給することがさらに好ましい。一方、多すぎても反応に寄与しない無駄な塩素が多くなるため、クロロプロパン1モルに対して2.5モル以下とすることが好ましく、より好ましくは2.0モル以下である。
塩素の供給方式は、初期に一度に供給(反応器内に導入)してもよいが、その場合には前述のとおり副反応を起こしやすいため、一定時間かけて徐々に供給することが好ましい。この供給時間は、反応温度、反応器の大きさ等にもよるが、一般的には0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間程度である。また時間をかけて供給する場合には、連続的に供給してもよいし、間欠的に供給してもよい。
さらに好ましくは、反応系内における前記式(3)で表されるクロロプロペンの占める割合が、好ましくは30wt%以下、より好ましくは20wt%以下、さらに好ましくは10wt%以下を保つように塩素供給速度を調整する。また、反応系内における塩素濃度は、好ましくは10wt%以下、より好ましくは5wt%以下、さらに好ましくは3wt%以下、特に好ましくは1wt%以下を保つように塩素供給速度を調整することが好ましい。
上記の前記式(3)で示されるクロロプロペン及び塩素の反応系内濃度を保つための最適な塩素供給量は各温度により異なるが、反応温度が0〜50℃においては、初期に投入した原料となるクロロプロパン1モルに対し、好ましくは1〜2000ml/分、より好ましくは5〜1000ml/分、さらに好ましくは10〜500ml/分である。さらに反応系内の塩素濃度を上記した範囲とするために、反応進行中に上記の範囲で流量を途中で変化させることも好適である。
例えば、無水塩化アルミニウムは、式(1)で表されるクロロプロパンに溶解するまで時間を要する事から反応初期は塩化アルミニウムの濃度が低く脱塩化水素反応が遅くなる。そのため、初期には塩素供給量は少なく、反応中期は供給量を多くすることが好ましい。一方、反応後期は原料クロロプロパンの割合が減少しているが、その状態で塩素濃度が高いと式(2)で表されるクロロプロパンの塩素置換がさらに進み、不純物が増加するため塩素の供給量を少なくすることが好ましい。これらの事から、塩素供給開始後、原料クロロプロパンが、好ましくは95wt%以下、より好ましくは90wt%以下になった時点で塩素供給量を上げ、目的とする反応が進行し、反応系内の原料クロロプロパンの濃度が30%wt以下、より好ましくは20wt%以下になった時点で、塩素の供給量を少なくする方法が好適に採用できる。
反応器内に塩素を導入する際には、反応器内の気相部へと導入しても良いし、導入管を反応液中へ差し込んでおき、液中へ吹き込む形式で行っても良い。
本発明の形式は、バッチ反応で行ってもよいし、原料となるポリクロロプロパンを連続的に反応器に供給するとともに、生成したポリクロロプロパンを連続的に抜き出す連続反応を行うことも可能である。この場合、無水塩化アルミニウムも取り出されることになるため、反応系内における無水塩化アルミニウム量が前記範囲になるように追加供給することが好ましい。追加供給に際しては、濃厚な無水塩化アルミニウムのクロロプロパン溶液[式(1)又は式(2)のいずれでも良い]を別途調製しておき、これを加える方式や原料となるクロロプロパンと固体の無水塩化アルミニウムを別個で供給する方式などがあるが、後者の別個に供給する方式が余計な不純物を生ぜず好ましい。
塩素を供給中の温度も、前述したのと同様の理由により、0〜50℃の範囲内に保持することが好ましく、より好ましくは0〜40℃であり、さらに好ましくは10〜40℃である。なお、本発明の製造方法で起こる反応のうち、塩素付加反応は発熱反応であり、反応全体として発熱反応となるため、塩素導入開始後は、一般的には、上記温度範囲にするために反応系の冷却が必要である。該冷却(反応系の温度調整)方法は化学工学的に公知の方法が特に制限なく採用できる。
反応をバッチ式で行う場合、塩素の全量を反応器内に導入完了した後も、上記温度で0.1〜2時間程度保持することが好ましい。
塩素の全量を反応器内に導入完了した後、反応液に気体を吹き込むことによって、液中の塩素濃度を下げることは副反応を防ぐために好ましい。吹き込む気体は目的物である式(2)で示されるクロロプロパンに対して不活性な気体であれば特に制限されるものではないが、例えば窒素である。
塩素の全量を反応器に導入し、必要に応じて0.1〜2時間程度保持した後、無水塩化アルミニウムに対するルイス塩基として働く物質を添加することが本発明の最大の特徴である。
これは脱塩化水素、塩素化の触媒として働く無水塩化アルミニウムを失活させ、目的物である式(2)で示されるクロロプロパンが分解するのを防ぐことが目的である。前述したような反応を行い式(1)で示されるクロロプロパンから式(2)で示されるクロロプロパンを製造する場合、反応後、反応器内や別に設けられたタンクなどで1時間から1年間保存しておく場合がある。このように保存する場合、無水塩化アルミニウムが存在すると、式(2)で示されるクロロプロパンが分解することがある。保存中、目的物である式(2)で示されるクロロプロパンが分解することは収率の観点で問題があるし、また前述のように蒸溜を行う際に、分別し難い副生生成物を生じ精製効率が落ちるという問題も生じる。
より具体的には、ルイス塩基を添加しない場合は、式(2)で示されるクロロプロパンがさらに脱塩化水素されてクロロプロペンを生じ、また液中に残存する塩素濃度によってはさらに塩素化されて、式(2)で示されるクロロプロパンより塩素がさらに一つ多いクロロプロパンとなることがある。式(2)で示されるクロロプロパンが脱塩化水素したクロロプロペンやさらに塩素化されたクロロプロパンは、本発明の目的物である式(2)で示されるクロロプロパンと沸点が近いことが多い。そのため、蒸留などの精製方法で式(2)で示されるクロロプロパンを高純度で得ることが難しくなり、大きな精製設備を持つ必要が生じる。
即ち、本発明で得られる前記式(2)で示されるクロロプロパンは、前記のような貯蔵後、通常は蒸留により精製された後に、目的に応じて使用に供される。この蒸留の際、該式(2)で示されるクロロプロパンと沸点の近い(常圧で±40℃程度の)不純物(以下、近沸点不純物という)は少ない方が精製設備の規模を抑えることができ好ましい。
上記した無水塩化アルミニウムを触媒として式(1)で示されるクロロプロパンを式(2)で示されるクロロプロパンへと変換した場合、近沸点不純物は、式(2)で示されるクロロプロパンが脱塩化水素したクロロプロペンと塩素化されたクロロプロパン以外に関しては、通常1000ppmw以下と殆ど考慮する必要がないほど少ない。
近沸点不純物のなかで大部分を占めるのが前記式(2)で示されるクロロプロパンが脱塩化水素したクロロプロペンと、さらに塩素化されたクロロプロパンである。これは反応直後でも通常1000ppmw以上と比較的多い。ここで、無水塩化アルミニウムを失活させずに、式(2)で示されるクロロプロパンを貯蔵するとこれらの近沸点不純物量が増大してゆき、式(2)で示されるクロロプロパンを高純度で得るための精製設備が大きくなってしまうことを意味する。
より具体的に式(1)で示されるクロロプロパンが1,1,1,3−テトラクロロプロパン(m=2、n=2)である場合を例にあげて説明する。当該1,1,1,3−テトラクロロプロパンが四塩化炭素、エチレン、リン酸―鉄触媒から製造されたものであり、該1,1,1,3−テトラクロロプロパンを無水塩化アルミニウム触媒を用い塩素と反応させ、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを製造した場合を例に挙げると、近沸点不純物としては、1,1,2,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンの他にヘキサクロロエタンや1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンができることがあるが、これらの濃度は1000ppmw以下である。
一方、同じく近沸点不純物である1,1,2,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンの濃度は通常1000ppmwより多い。そのため主に、1,1,2,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンを除去すれば、高純度の1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得ることができる。
ところが前述のとおり、ルイス塩基の添加によって塩化アルミニウムの失活を行わせないと、これら1,1,2,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンが貯蔵に伴い増えていってしまい、結果として、精製に必要な設備、労力が大きくなるという問題を生じる。
なお、その他に不純物も存在するが、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンと比べ沸点差が40℃以上と大きいか、もしくはごく微量であるので、1,1,2,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンを除去する設備で容易に除去できる。
本発明においてルイス塩基としては、ルイス酸たる塩化アルミニウムに対してルイス塩基として作用する公知の化合物が特に制限はなく用いることができる。例えば水、アルコール化合物、カルボニル化合物、ニトリル化合物、フェノール化合物などが挙げられる。このうち反応装置の腐食を考慮するとアルコール化合物、カルボニル化合物、ニトリル化合物、フェノール化合物が好ましい。
アルコール化合物、カルボニル化合物、ニトリル化合物及びフェノール化合物に特に制限はないが、アルコール化合物としては、例えば高級アルコール類、ジオール類などが挙げられる。高級アルコール類として具体的には、1−オクタノール、1−ドデカノールなどが挙げられる。
カルボニル化合物としては、ケトン類、アルデヒト類、カルボン酸類が挙げられ、具体的には安息香酸、ベンジルアセトンなどが挙げられる。
ニトリル化合物としては、アセトニトリル、3−エトキシベンゾニトリル、4−エトキシベンゾニトリル、m−トリルアセトニトリルなどが挙げられる。
フェノール化合物としては、具体的にはフェノール、クレゾール(オルト、メタ、パラ)等が挙げられる。またアリル基で置換されたフェノール化合物も好適に使用でき、具体的に例示すると、o−アリルフェノール、m−アリルフェノール、p−アリルフェノール、4−アリル−2−メトキシフェノール(オイゲノール)、2−メトキシ−4−(1−プロペニル)フェノール(イソオイゲノール)等が挙げられる。
本発明においては、ルイス塩基としてこれらの化合物を一つだけ用いてもよいし、二つ以上用いてもよい。反応系にルイス塩基を添加する量は、用いた塩化アルミニウムを失活させることのできる量以上であれば特に限定されないが、多すぎても失活に関与せず無駄となって費用が増えるだけの場合が多い。添加量の目安としては、反応で用いた無水塩化アルミニウムの物質量(100モル%)に対し、好ましくは20%から1000%、より好ましくは50%から300%、さらに好ましくは80%から150%、特に好ましくは90%から120%の物質量のルイス塩基を添加する。
このようにして、反応後にルイス塩基を供給することによって、式(2)で示されるクロロプロパンの分解(脱塩化水素およびその後の塩素付加等)を、何も添加しないときと比較して半分以下、もしくは1/5以下、さらには1/10以下に抑えることもできる。
本発明においてはルイス塩基を添加した後、式(2)で示されるクロロプロパンを必要に応じて公知の方法で精製することができる。高純度の式(2)で示されるクロロプロパンを得るためには加えたルイス塩基も除去する必要がある。
式(2)で示されるクロロプロパンを精製する方法が蒸留の場合、ルイス塩基の沸点が式(2)で示されるクロロプロパンの沸点より低い場合には、該ルイス塩基が先に除去され、用いられたルイス塩基によっては塩化アルミニウムが再び活性を持つ可能性がある。また、沸点が近い場合はルイス塩基と式(2)で示されるクロロプロパンとの分離が困難になる。ルイス塩基の沸点は式(2)で示されるクロロプロパンより常圧で10℃以上高いことが好ましく、20℃以上高いことがさらに好ましい。
蒸留によって精製する場合には、上記無水塩化アルミニウムの失活に加え、更に安定剤を添加した後に蒸留することもできる。該安定剤としては、各種フェノール類、例えば、アルコキシ基で置換されたフェノール類やアリル基で置換されたフェノール類が挙げられる。アリル基で置換されたフェノール類を具体的に例示すると、o−アリルフェノール、m−アリルフェノール、p−アリルフェノール、4−アリル−2−メトキシフェノール(オイゲノール)、2−メトキシ−4−(1−プロペニル)フェノール(イソオイゲノール)等が挙げられる。これらアリル置換フェノールは単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
反応後に添加したルイス塩基がフェノール化合物の場合、蒸留前に新たにフェノール化合物を添加することなく、該ルイス塩基がそのまま安定剤としても作用するため、式(2)で示されるクロロプロパンを高純度で得ることが容易なため、さらに好ましい。
以下、実施例、比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
比較例1
1000ml4つ口ナスフラスコに精製した純度99.5%の1,1,1,3−テトラクロロプロパンを910g入れた。無水塩化アルミニウムを0.18g入れた。液温を20℃に設定し、1時間攪拌した。液が青色になり、塩化アルミニウムが溶けたのを確認した。この時、反応溶液中の1,1,3−トリクロロプロパンの濃度は約1.0wt%であった。フラスコ内に塩素を500ml/minで20分間導入した。この時点では反応系中の1,1,1,3−テトラクロロプロパンは90%、塩素が0.17%であった。
続いて塩素を1000ml/minで80分間流入させた。続いて塩素を500ml/minで30分間、250ml/minで40分間、125ml/minで40分間の順でフラスコ内に導入した。その後、窒素を125ml/minで60分間流通させた。反応液をガスクロマトグラフィー(GC)にて分析した。その結果、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの転化率99%、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンへの選択率96%だった。
この反応混合物をその後、攪拌せずに20℃で保持した。反応液をGCにて、分析し、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの分解率を表2に示した。
表2に示した分解率は%表記である。分解率は反応後、窒素を125ml/minで60分間流通後した後(初期状態)の1,1,2,3−テトラクロロプロペンと1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンの濃度合計値を初期値とし、さらに12時間後の1,1,2,3−テトラクロロプロペンと1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンの濃度合計値の初期値との差を、初期状態での1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの濃度で割ったものとした。
実施例1
比較例1と同様に1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得た。窒素125ml/min60分間流通後の反応液をGCにて分析し、これを初期値とした。続いて水に流通させて湿潤させた窒素を250ml/minで30分反応液中を通過させた。攪拌せずに20℃で保持した。12時間経過後、反応液をGCにて分析し、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの分解率を評価した。結果は表2に載せた。
実施例2
比較例1と同様に1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得た。窒素125ml/min60分間流通後の反応液をGCにて分析し、これを初期値とした。反応液にオイゲノールを0.22g添加した。攪拌せずに20℃で保持した。12時間経過後、反応液をGCにて分析し、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの分解率を評価した。結果は表2に載せた。
実施例3
比較例1と同様に1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得た。窒素125ml/min60分間流通後の反応液をGCにて分析し、これを初期値とした。反応液に安息香酸を0.18g添加した。攪拌せずに20℃で保持した。12時間経過後、反応液をGCにて分析し、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの分解率を評価した。結果は表2に載せた。
実施例4
比較例1と同様に1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを得た。窒素125ml/min60分間流通後の反応液をGCにて分析し、これを初期値とした。反応液にアセトニトリルを0.10g添加した。攪拌せずに20℃で保持した。12時間経過後、反応液をGCにて分析し、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンの分解率を評価した。結果は表2に載せた。
なお表1中の数字は実施例1における窒素125ml/min60分間流通後の各物質の濃度を表しており、全て%表記である。表中物質の濃度の合計が100%にならないのは、1,1,2,3−テトラクロロプロペンと1,1,1,2,2,3−ヘキサクロロプロパンより高沸点物もしくは低沸点物が他に存在するためである。また、各物質の濃度を求めるのにガスクロマトグラフィー(GC)で分離し、水素炎イオン化検出器で検出し、内標準法を用いた。反応後の各物質の濃度は反応毎に大きな変化はなかったため、代表的なものとして、実施例1の結果を載せている。
Figure 0005858836
Figure 0005858836

Claims (3)

  1. 下記式(1)
    CCl−CCl(2−m)−CCl(3−n) (1)
    (上記式中、mは1又は2、nは0〜3の整数である。但し、m=1、n=0のものは除く)
    で示されるクロロプロパンを、下記式(2)
    CCl−CCl(3−m)(m−1)−CCl(3−n) (2)
    (上記式中、m及びnは式(1)と同一の整数)
    で示されるクロロプロパンへと変換するポリクロロプロパンの製造方法であって、前記式(1)で示されるクロロプロパンと無水塩化アルミニウムとを反応器内に入れておき、該反応器中へ塩素を導入することによって、上記変換を行わせる工程、及び、
    反応系内にルイス塩基を添加して塩化アルミニウムを失活させる工程
    含み、
    上記添加するルイス塩基が、水、カルボン酸化合物、ニトリル化合物、およびフェノール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とするポリクロロプロパンの製造方法。
  2. 添加するルイス塩基が、式(2)で示されるクロロプロパンよりも常圧で10℃以上沸点の高い化合物である請求項1記載のポリクロロプロパンの製造方法。
  3. 添加するルイス塩基が、アリル基で置換されたフェノール化合物である請求項1又は2記載のポリクロロプロパンの製造方法。
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