JP5858338B2 - 孔あき部品の供給装置 - Google Patents

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Description

この発明は、プロジェクションナット、ワッシャなどの孔あき部品の供給装置に関している。
特開2010−202406号公報には、部品供給管と供給ロッドのガイド管が交差している箇所に孔あき部品の仮止室が形成され、部品供給管の延長方向側に仮止室の内壁の一部を形成するガイド部材が配置され、ガイド部材のストッパ面によって仮止室内で位置決めされている孔あき部品が供給ロッドの進出によって、目的箇所である電極のガイドピンに供給されることが記載されている。
特開2010−202406号公報
上記特許文献1に記載されている供給装置について説明する。
図4は、上記特許文献1に記載されている供給装置を示している。ここに示されている孔あき部品は、同図(E)に示す鉄製のプロジェクションナット1である。
つぎに、プロジェクションナットについて説明する。
この(E)図に示したプロジェクションナット1について説明すると、本体部2は真上から見ると正方形であり、その中央にねじ孔3が設けてある。本体部2の片側の四隅に溶着用突起4が形成されている。この溶着用突起4は同図から明らかなように、ねじ孔3の軸線方向に突出しているとともに、ねじ孔3の直径方向にも本体部2から突き出ている。したがって、本体部2の横側面2Aから突出しており、この突出寸法は符号Lで示されている。換言すると、図4(A)におけるナット1の移動状態から明らかなように、本体部2からナット1の搬送方向に突き出た突起が形成されている。
ナット1の各部の寸法は、本体部2の縦横寸法は13mm、ねじ孔3の中心線方向の高さ寸法は4.5mm、ねじ孔3の内径は6mm、突出寸法Lは0.5mmである。以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
つぎに、プロジェクションナット供給装置について説明する。
図4(A)に示したプロジェクションナット供給装置5について説明すると、これは所定の位置に一時係止されたナット1を供給ロッドで串刺しにして目的箇所へ供給する形式のものである。パーツフィーダ(図示していない)から送出されたナット1は、断面矩形の部品供給管6によって仮止室7に到達する。部品供給管6の端部に断面円形のガイド管8が溶接されて、部品供給管6とガイド管8は直交した位置関係とされている。部品供給管6とガイド管8が交差した箇所に前記仮止室7が形成されている。なお、ガイド管8は、断面円形である。
部品供給管6の延長方向側に、仮止室7の内壁の一部を形成するガイド部材9が配置してある。つまり、ナット1の搬送方向の終端部にナット1を受け止めるガイド部材9が配置してある。そして、前述の突出寸法Lは、この搬送方向に向かって突き出ている。このようにして部品供給管6とガイド管8とガイド部材9によって形成された空間が、仮止室7とされている。仮止室7には、ナット1が送出される出口開口10が設けてある。
前記ガイド管8内に、供給ロッド12が進退可能な状態で収容されている。この供給ロッド12は断面が円形であり、ガイド管8内を摺動する大径の摺動部13と、これよりも小径でナット1のねじ孔3を貫通するガイドロッド14によって構成されている。摺動部13とガイドロッド14の境界部に、ナット1の上面に密着する押出し面18が形成されている。ガイド管8にエアシリンダ11が取り付けられ、そのピストンロッドが供給ロッド12に結合されている。
つぎに、ガイド部材について説明する。
ガイド部材9は、仮止室7の内壁面の一部を構成するもので、ガイド管8に溶接された押さえ金具15に固定ボルト16をねじ込んで固定されている。この固定は、ガイド管8の端部外周部に形成した平坦な受け面17にガイド部材9が押し付けられることによってなされている。
ガイド部材9は3層構造になっていて、厚い鋼板で形成された主部材19に円形の貫通孔をあけ、そこに円形の磁石(永久磁石)20をはめ込み、仮止室7側に保護板21が貼り付けられ、その反対側に背板22が貼り付けられている。つまり、主部材19の厚さと磁石20の厚さが同じに設定され、その両側に保護板21と背板22が部分溶接により貼り付けてある。仮止室7に勢いよく入ってきたナット1は、矢線26で示す方向に作用する磁石20の吸引力によって保護板21に受け止められ、そのねじ孔3とガイドロッド14がほぼ同軸になった状態で停止する。
一方、ナット1が供給される箇所は電気抵抗溶接の電極である。固定電極23上に鋼板部品24が載置され、この鋼板部品24を貫通して突き出ているガイドピン25に、2点鎖線図示のようにナット1が供給される。この供給動作は、供給ロッド12の進出によってガイドロッド14がねじ孔3を貫通し、押出し面18でナット1を押し出してガイドロッド14の先端部がガイドピン25の直近で停止すると、ナット1はガイドロッド14を滑動してガイドピン25に合致する。その後、供給ロッド12が後退し可動電極39が進出して、ナット1が鋼板部品24に溶接される。
そして、供給ロッド12が進出している間は、2番目のナット1は摺動部13によって移動が禁止されているが、供給ロッド12が図4(A)に示す位置まで戻ると、2番目のナット1が磁石20に吸引されて勢いよく保護板21に衝突し、位置決めがなされて次の供給ロッド12の進出に備える。
つぎに、ガイド部材の異常変形について説明する。
磁石20の吸引力や部品供給管6の下り傾斜などで、ナット1は高速で仮止室7に進入し、ガイド部材9のストッパ面27、すなわち保護板21の表面によって受け止められる。このときに図4(C)、(D)に示すように、溶着用突起4の突出部分Lがストッパ面27に繰り返し突き当たることによって、溶着用突起4に対応した箇所に窪み28が形成される。このような窪み28は、溶着用突起4の角部が擦りつけられることによる局部摩耗や、保護板21の塑性変形による圧痕現象によって形成される。
供給ロッド12の進出により、溶着用突起4が磁石20の吸引力を受けて窪み28に入ったままの状態でナット1が押し出されると、溶着用突起4がストッパ面27を引っ掻くような状態で送出される。このため、ストッパ面27に窪み28に連続した擦れ溝29が形成される。
図4(B)は、前記磁石20のない場合である。仮止室7に進入してきたナット1は、落下防止用の開閉板30上に停止して一時係止がなされる。開閉板30は部品供給管6に架設した軸31を中心にして開閉するもので、図示していないが軸31に組み付けたコイルバネによって閉じた位置が設定されるようになっている。符号32は開閉板30に形成したU字型の切欠きで、ガイドロッド14がここを通過するようになっている。そして、ガイド部材9は、一枚の分厚い鋼板で形成され、ガイド管8に溶接してある。図4(B)に示した構造は、ガイド部材9側が低くなった状態であり、そのためにナット1が勢いよく高速でストッパ面27に衝突する。
このように磁石がなくて開閉板30を用いた形式のものにおいても、右側が低くなっているので、図4(C)や(D)に示したものと同様な窪み28および擦れ溝29がガイド部材9のストッパ面27に形成される。
さらに、図5は、フランジ付きナットの場合である。ナット1の本体部2は六角形であり、その片側に円形のフランジ33が形成され、その下面に溶着用突起4が120度間隔で3個設けてある。ガイド部材9のストッパ面27は、本体部2とフランジ33を受け止めるために、段付き構造になっており、ナット停止はフランジ33の外周面を受け止めるようになっている。そして、ストッパ面27もフランジ33の外周面に合致する円弧面になっている。ナット1を仮止室7へ導入するために、磁石20がガイド部材9に埋め込んである。
ナット1を仮止室7内に保持するために、進退開閉式のゲート板34が配置してある。このゲート板34は、ナット1の進入方向と同じ方向に進退して、仮止室7の出口開口10を開閉する。このゲート板34の進退は、部品供給管6の横側面に固定したエアシリンダ35によって行う。エアシリンダ35のピストンロッド36がゲート板34に結合してある。仮止室7に導入されたナット1は、磁石20によってガイド部材9に吸引保持されているが、何等かの原因でナット1が落下しそうな場合には、ナット1がゲート板34上に載置されて、ナット落下が防止される。なお、符号37はゲート板34に形成したU字型の切欠きで、ガイドロッド14がここを通過するようになっている。
ナット1が進入してくると、フランジ33の外周部がストッパ面27に突き当たるので、それが繰り返されることによって図5(C)に示すように、円弧型の溝状の窪み38が形成される。
つぎに、問題点を説明する。
上述のように、図4(C)や(D)に示した窪み28に溶着用突起4が入り込んだまま供給ロッド12で押し出されると、窪み28から溶着用突起4が強制的に脱出させられた後においても、溶着用突起4がストッパ面27に擦りつけられ、擦れ溝29ができてしまう。そのため、擦れ溝29に対する摺動抵抗が継続する。窪み28から脱出するときの押出し方向長さは極短いものであるが、擦れ溝29の押出し方向長さは窪み28の場合に比してはるかに長いものとなる。前記寸法のナット1であると、図4(C)および(D)に示した窪み28の寸法S1は2.5〜3.5mm、擦れ溝29の長さ寸法は6〜8mmである。
このように擦れ溝29の長い区間にわたって大きな摺動抵抗が継続すると、エアシリンダ11の負荷が大きくなって、円滑なナット送出に支障を来すこととなる。
エアシリンダ11による供給ロッド12の進出速度は、溶着用突起4が窪み28から脱出する際にはほとんど低下することがない。それは区間S1が極めて短く、エアシリンダ11の負荷上昇は瞬間的であるとともに、エアシリンダ11のピストンロッドやピストンの慣性も作用するので、供給ロッド12の進出速度の低下には至らない。
しかし、擦れ溝29のように長い区間にわたって摺動抵抗が高くなると、上述のように瞬間的負荷上昇や慣性質量による好ましい作用がえられないので、エアシリンダ11に対する負荷上昇区間が長くなって供給ロッド12の進出速度が低下する。負荷上昇区間が長くなると、エアシリンダ11に供給された作動空気が圧縮されるので、このような進出速度の低下が発生する。そして、このような空気圧縮の後に溶着用突起4が擦れ溝29から脱出すると、今度は急激に供給ロッド12の進出速度が速くなるので、ナット1だけが先に移動し、ガイドロッド14から抜け出る虞がある。このような現象はエアシリンダだけではなく、進退出力式の電動モータにおいても発生する。
あるいは、図5に示したような円弧型の溝状の窪み38が形成された場合においても、磁石20の吸引力の継続により、前記窪み29や擦れ溝29と同様な現象が発生する。
本願発明は、上述の問題点を解消するために発明されたもので、孔あき部品が供給ロッドによって押し出されるときに、孔あき部品のガイド部材に対する摺動抵抗をなくすか、実質的に問題にならないレベルまで低減することのできる孔あき部品の供給装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、部品供給管と供給ロッドのガイド管が交差している箇所に孔あき部品の仮止室が形成され、前記部品供給管の延長方向側に前記仮止室の内壁の一部を形成するガイド部材が配置され、前記ガイド部材のストッパ面によって仮止室内で位置決めされている孔あき部品が前記供給ロッドの進出によって移動を開始した後に、孔あき部品に吸引力が作用する補助磁石が配置され、前記補助磁石の孔あき部品に対する吸引力が孔あき部品を前記ストッパ面から引き離す方向に作用するように構成したことを特徴とする孔あき部品の供給装置である。
ガイド部材のストッパ面によって仮止室内で位置決めされている孔あき部品が供給ロッドの進出によって移動を開始した後に、孔あき部品に吸引力を作用させる補助磁石が配置され、この補助磁石の孔あき部品に対する吸引力が孔あき部品をストッパ面から引き離す方向に作用する。つまり、孔あき部品の移動開始後に、補助磁石が孔あき部品をストッパ面から引き離す方向に吸引する。
これにより、孔あき部品の移動開始後にストッパ面に対する孔あき部品の摩擦抵抗、すなわち摺動抵抗が消滅するか、または実害のないレベルにまで低減するので、孔あき部品がガイド部材に沿って送出されるときの供給ロッドの進出速度が低下したりすることがなく、円滑な部品供給が実現する。
また、孔あき部品が磁石のような吸引手段などによってガイド部材に吸引されて、仮止室の所定位置に位置決めされているのであるが、孔あき部品の移動開始後に補助磁石の吸引力が孔あき部品に作用するので、仮止室における位置決め機能に支障を及ぼすことがない。
請求項2記載の発明は、前記孔あき部品は、溶着用突起またはフランジを備えたプロジェクションナットである請求項1記載の孔あき部品の供給装置である。
溶着用突起あるいはフランジがストッパ面の窪みに入り込んでいても、溶着用突起やフランジが窪みから脱出する際には、供給ロッドの進出速度は、溶着用突起が窪みから脱出する際にはほとんど低下することがない。それは供給ロッドの進出方向で見た窪みの区間が極めて短く、供給ロッドの進出に対する負荷上昇は瞬間的であるとともに、供給ロッドや供給ロッドを進出させる駆動手段の各部材の慣性力が作用するので、供給ロッドの進出速度の低下には至らない。したがって、窪みから溶着用突起あるいはフランジが脱出した後に、前記補助磁石の吸引力が作用することによって、上述のように円滑な部品供給が実現する。
本願発明は、上述のような装置発明であるが、以下に記載する実施例から明らかなように、動作過程を特定した方法発明として存在させることができる。
本願発明の実施例を示す各部の断面図である。 他の実施例の断面図である。 他の実施例の断面図である。 従来例の各部の断面図である。 従来例の各部の断面図である。
つぎに、本発明の孔あき部品の供給装置を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の実施例1を示す。
最初に、孔あき部品について説明する。
孔あき部品としては、プロジェクションナット、ワッシャ、ディスタンスピースなど色々なものがある。この実施例1で送出される孔あき部品は、図4(E)に示した鉄製のプロジェクションナットである。本体部2は真上から見ると正方形であり、その中央にねじ孔3が設けてある。本体部2の片側の四隅に溶着用突起4が形成されている。この溶着用突起4は同図から明らかなように、ねじ孔3の軸線方向に突出しているとともに、ねじ孔3の直径方向にも本体部2から突き出ている。したがって、本体部2の横側面2Aから突出しており、この突出寸法は符号Lで示されている。換言すると、本体部2からナット1の搬送方向に突き出た突起が形成されている。
ナット1の各部の寸法は、本体部2の縦横寸法は13mm、ねじ孔3の中心線方向の高さ寸法は4.5mm、ねじ孔3の内径は6mm、突出寸法Lは0.5mmである。以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
つぎに、供給装置について説明する。
供給装置としての構成は、図4(A)にしたがって説明したものと同じである。同じ機能を果たす部材には同じ符号が記載してある。
図1(A)に示したプロジェクションナット供給装置5について説明すると、これは所定の位置に一時係止されたナット1を供給ロッドで串刺しにして目的箇所へ供給する形式のものである。パーツフィーダ(図示していない)から送出されたナット1は、断面矩形の部品供給管6によって仮止室7に到達する。部品供給管6の端部に断面円形のガイド管8が溶接されて、部品供給管6とガイド管8は直交した位置関係とされている。部品供給管6とガイド管8が交差した箇所に仮止室7が形成されている。なお、ガイド管8は、断面円形である。
部品供給管6の延長方向側に、仮止室7の内壁の一部を形成するガイド部材9が配置してある。つまり、ナット1の搬送方向の終端部にナット1を受け止めるガイド部材9が配置してある。そして、前述の突出寸法Lは、この搬送方向に向かって突き出ている。このようにして部品供給管6とガイド管8とガイド部材9によって形成された空間が、仮止室7とされている。仮止室7には、ナット1が送出される出口開口10が設けてある。
前記ガイド管8内に、供給ロッド12が進退可能な状態で収容されている。この供給ロッド12は断面が円形であり、ガイド管8内を摺動する大径の摺動部13と、これよりも小径でナット1のねじ孔3を貫通するガイドロッド14によって構成されている。摺動部13とガイドロッド14の境界部に、ナット1の上面に密着する押出し面18が形成されている。ガイド管8にエアシリンダ(図示していないが、前述のエアシリンダ11と同じである)が取り付けられ、そのピストンロッドが供給ロッド12に結合されている。
つぎに、ガイド部材について説明する。
ガイド部材9は、仮止室7の内壁面の一部を構成するもので、ガイド管8に溶接された押さえ金具15に固定ボルト16をねじ込んで固定されている。この固定は、ガイド管8の端部外周部に形成した平坦な受け面17にガイド部材9が押し付けられることによってなされている。
ガイド部材9は3層構造になっていて、厚い鋼板で形成された主部材19に円形の貫通孔をあけ、そこに円形の磁石(永久磁石)20をはめ込み、仮止室7側に保護板21が貼り付けられ、その反対側に背板22が貼り付けられている。つまり、主部材19の厚さと磁石20の厚さが同じに設定され、その両側に保護板21と背板22が部分溶接により貼り付けてある。仮止室7に勢いよく入ってきたナット1は、矢線26で示す方向に作用する磁石20の吸引力によって保護板21に受け止められ、そのねじ孔3とガイドロッド14がほぼ同軸になった状態で停止する。なお、磁石20の吸引力をできるだけ強くナット1に作用させるために、前記主部材19、保護板21、背板22などは非磁性材料であるステンレス鋼を用いて製作するのが望ましい。
一方、ナット1が供給される箇所は電気抵抗溶接の電極(図示していない。図4(A)参照)である。図4(A)に示すように、固定電極23上に鋼板部品24が載置され、この鋼板部品24を貫通して突き出ているガイドピン25に、2点鎖線図示のようにナット1が供給される。この供給動作は、供給ロッド12の進出によってガイドロッド14がねじ孔3を貫通し、押出し面18でナット1を押し出してガイドロッド14の先端部がガイドピン25の直近で停止すると、ナット1はガイドロッド14を滑動してガイドピン25に合致する。その後、供給ロッド12が後退し可動電極39が進出して、ナット1が鋼板部品24に溶接される。
そして、供給ロッド12が進出している間は、2番目のナット1は摺動部13によって移動が禁止されているが、供給ロッド12が図1(A)に示す位置まで戻ると、2番目のナット1が磁石20に吸引されて勢いよく保護板21に衝突し、位置決めがなされて次の供給ロッド12の進出に備える。
つぎに、補助磁石について説明する。
永久磁石で構成された補助磁石41は、ガイド部材9のストッパ面27によって仮止室7内で位置決めされているナット1が供給ロッド12の進出によって移動を開始した後に、ナット1に吸引力を作用させるもので、この吸引力の吸引方向は、ナット1をストッパ面27から引き離す方向とされている。
補助磁石41の配置構造としては種々なものが採用できるが、ここでは部品供給管6に取り付けるタイプである。すなわち、部品供給管6の下面にねじ孔を有する座金部材42が溶接され、そこにほぼL字型の支持部材43が固定されている。この固定は、固定ボルト44を座金部材42のねじ孔にねじ込んで行われている。支持部材43は、固定ボルト44が貫通する固定部45と補助磁石41が収容される収容部46によって構成され、補助磁石41を保護する保護板47が収容部46に溶接してある。収容部46には凹部が形成され、そこに補助磁石41がはめ込んである。保護板47は平坦な表面とされ、その配置位置はナット1が送出されるときの所要空間に入り込まないものとされ、ナット1は保護板47の表面を滑動するか、あるいは保護板47の表面との間にわずかな空隙が存在するように設定されている。なお、図1(A)のB−B断面は、同図(B)に示してある。
仮止室7内の所定位置に一時係止されているナット1は、供給ロッド12による移動の開始後に補助磁石41の吸引力を受ける。この吸引力を受け始める位置は、例えば、図4(D)に示した溶着用突起4による窪み28から溶着用突起4が脱出した直後とするのが最適である。そのために、補助磁石41の配置箇所は、供給ロッド12のストローク方向で見て磁石20にできるだけ近づけたり、補助磁石41の吸引力を磁石20のそれよりも大きく設定したりする。あるいは、磁石20の極性はナット1を導入するために、磁石20の左右にS極とN極が配置してあるが、補助磁石41の極性は補助磁石41の上下にS極とN極を配置することによって、ナット1の移動開始直後に補助磁石41側の吸引力をナット1に作用させることができる。上述の補助磁石41の上下というのは、その上下方向が供給ロッド12の進退方向に沿った方向を意味している。
補助磁石41の配置箇所を供給ロッド12のストローク方向で見て磁石20に一層近づけるために、図1(C)に示すように、収容部46の形状を変えて、補助磁石41を仮止室7側へ寄せ付けることも可能である。
なお、上記各種のエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。また、上記各種の永久磁石を電磁石に置き換えることも可能である。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
ナット1が仮止室7に進入してくると、ストッパ面27で受け止められる。このときに溶着用突起4がストッパ面27に衝突して図4において符号28で示したような窪みが形成される。ナット1は溶着用突起4が窪みに入ったまま磁石20で吸引されている。この状態で供給ロッド12によってナット1が押し出されると、溶着用突起4が窪みから脱出する短いストローク区間は、供給ロッド12や供給ロッド12の駆動手段(エアシリンダ)の可動部分の慣性力で、供給ロッド12の速度低下が発生することなくナット送出がなされる。
このようにして溶着用突起4が窪みから脱出すると、その直後から補助磁石41の吸引力がナット1に作用する。この吸引力の方向は、ナット1をストッパ面27から引き離す方向である。このため、溶着用突起4が窪みから脱出した後は、溶着用突起4のストッパ面27に対する摺動抵抗、すなわち摩擦抵抗が消滅するかあるいは問題にならない程度に減少する。したがって、溶着用突起4が窪みから出た後の供給ロッド12は進出速度が低下することなく、円滑にナット送出がなされる。
同時に、摺動抵抗が上述のようになるので、ストッパ面27に摩耗によって生じる溝(図4において符号29で示した擦れ溝)が形成されたりしない。また、溝が形成されたとしても、問題にならない程度となる。したがって、ストッパ面27の耐久性が向上し、ガイド部材9の交換期間が著しく長期化される。なお、窪みの深さが溶着用突起4の突出長さLに達すると、ストッパ面27にはそれ以上の変形が進行しないので、上述のような長期化が図られる。
換言すると前述のように、擦れ溝29のように長い区間にわたって摺動抵抗が高くなると、上述のように瞬間的負荷上昇や駆動手段の慣性質量による好ましい作用がえられないので、エアシリンダ11に対する負荷上昇区間が長くなって供給ロッド12の進出速度が低下する。負荷上昇区間が長くなると、エアシリンダ11に供給された作動空気が圧縮されるので、このような進出速度の低下が発生する。そして、このような空気圧縮の後に溶着用突起4が擦れ溝29から脱出すると、今度は急激に供給ロッド12の進出速度が速くなるので、ナット1だけが先に移動し、ガイドロッド14から抜け出る虞がある。これらの問題点が上記のようにして解消される。
なお、図5の構成やそこに発生する窪み38の問題点を、上述のような補助磁石41で解決することができる。したがって、本願発明は図5のような形式の供給装置5に適用することも可能である。この場合、ゲート板34が開閉するので、補助磁石41をガイド部材9に対向させた側でしかも供給ロッド進出側に配置することによって、ゲート板34の配置が容易に達成できるという効果がある。
また、ナット1が磁石のような吸引手段などによってガイド部材9のストッパ面27に吸引されて、仮止室7の所定位置に位置決めされているのであるが、ナット1の移動開始後に補助磁石41の吸引力がナット1に作用するので、仮止室7における位置決め機能に支障を及ぼすことがない。
孔あき部品は、溶着用突起4またはフランジ33を備えたプロジェクションナット1である。
溶着用突起4あるいはフランジ33がストッパ面27の窪み28に入り込んでいても、溶着用突起4やフランジ33が窪み28から脱出する際には、供給ロッド12の進出速度は、溶着用突起4が窪み28から脱出する際にはほとんど低下することがない。それは供給ロッド12の進出方向で見た窪み28の区間が極めて短く、供給ロッド12の進出に対する負荷上昇は瞬間的であるとともに、供給ロッド12や供給ロッド12を進出させるエアシリンダ11の各部材の慣性力が作用するので、供給ロッド12の進出速度の低下には至らない。したがって、窪み28から溶着用突起4あるいはフランジ33が脱出した後に、補助磁石41の吸引力が作用することによって、上述のように円滑な部品供給が実現する。
図2は、本発明の実施例2を示す。
この実施例2は、仮止室7にナット1を一時係止することを、図4(B)に示したような開閉板30によって行っており、ガイド部材9には磁石が組み付けられていない。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
この実施例2による作用効果は、先の実施例1と同じである。
図3は、本発明の実施例2を示す。
この実施例3は、補助磁石41の配置箇所を換えたものである。図3(A)は平断面図であり、同図(B)は断面図である。図1に示した補助磁石41を横側に移動してある。部品供給管6の横側面48に収容部材49が溶接され、この収容部材49が供給ロッド12の進出方向と同方向に延ばしてある。この収容部材49に補助磁石41が埋設してある。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1および2と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
このような位置に補助磁石41が配置されていることにより、ナット1に対する吸引磁力F1は、力成分F2とF3に分解される。この分解された力成分のうち、F3がナット1をストッパ面27から引き離す方向に作用する力成分となる。ナット1が移動を開始した直後から、すなわち溶着用突起4が窪みから脱出した直後から、力F3がナット1への吸引作用を開始する。また、図3(A)に2点鎖線で示したように、補助磁石41を向かい合わせて配置してもよい。こうすることによって、ナット1に対する吸引力の方向を部品供給管6の中心線方向に設定することができる。
この実施例3の作用効果は、先の実施例1および2と同じである。
上述のように、本発明の装置によれば、孔あき部品のガイド部材に対する摺動抵抗をなくすか、あるいは実質的に問題にならないレベルまで低減することができる。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 プロジェクションナット、孔あき部品
2 本体部
3 ねじ孔
4 溶着用突起
5 供給装置
6 部品供給管
7 仮止室
8 ガイド管
9 ガイド部材
12 供給ロッド
20 磁石
21 保護板
27 ストッパ面
28 窪み
29 擦れ溝
30 開閉板
33 フランジ
34 ゲート板
38 窪み
41 補助磁石
48 横側面
49 収容部材
L 溶着用突起の突出長さ
S1 窪みの長さ
S2 擦れ溝の長さ

Claims (2)

  1. 部品供給管と供給ロッドのガイド管が交差している箇所に孔あき部品の仮止室が形成され、前記部品供給管の延長方向側に前記仮止室の内壁の一部を形成するガイド部材が配置され、前記ガイド部材のストッパ面によって仮止室内で位置決めされている孔あき部品が前記供給ロッドの進出によって移動を開始した後に、孔あき部品に吸引力が作用する補助磁石が配置され、前記補助磁石の孔あき部品に対する吸引力が孔あき部品を前記ストッパ面から引き離す方向に作用するように構成したことを特徴とする孔あき部品の供給装置。
  2. 前記孔あき部品は、溶着用突起またはフランジを備えたプロジェクションナットである請求項1記載の孔あき部品の供給装置。
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