JP5849739B2 - 空包 - Google Patents
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Description
空包は、りゅう弾砲などの火砲を用いた訓練や式典において、実際の砲弾を射出することなく、主に射撃の発射音を発生させるものである。
例えば特許文献1に記載された従来技術には、発射薬が装填された燃焼容器の頭部を、蓋となる金属性の破裂板にて密閉している空包が開示されている。そして破裂板には、燃焼ガスにて壊れ易くするための厚さ方向に貫通していない切り溝が設けられており、空包の点火後、燃焼容器内部の圧力が所定圧に上昇するまで破裂板は破壊されずに維持され、更なる圧力上昇とともに破裂板は破壊され、衝撃音が発生する。
また、特許文献2に記載された従来技術には、発射薬が装填された燃焼容器の頭部の蓋部に厚さ方向に貫通した放射状の貫通スリットである排出孔を設けた、衝撃音発生装置が開示されている。特許文献2に記載の発明では、衝撃音発生装置(空包に相当)の点火後、燃焼容器内の圧力の上昇に伴い、排出孔の開口面積が増大するように変形し、内部圧力を一定に保ち、使用環境温度が変化しても一定の衝撃音圧を発生させることができる。
また、特許文献3に記載された従来技術には、砲弾の薬きょう内において火管の長さを、薬きょうの長さの0.3倍〜0.7倍の範囲とした火管体が開示されている。当該火管を用いることで、着火性が悪い発射薬が用いられた薬きょうであっても、発射薬を均一に着火することができる。
また特許文献1に記載された従来技術では、破裂板の破片が飛散することはないが、燃焼ガスの圧力によって破裂板が切り溝に沿って大きく開口して発射薬の未燃物等が砲の前方に飛散する可能性があるので、好ましくない。
また特許文献2に記載された従来技術も、燃焼ガスの圧力によって排出孔の開口面積が増大するので、特許文献1と同様に、発射薬の未燃物等が砲の前方に飛散する可能性があるので、好ましくない。
また特許文献3に記載された従来技術では、砲弾について開示されているが、空包に関する記載が見受けられない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、破片や発射薬の未燃物等が勢いよく飛散することがなくより安全であるとともに、発射薬をより均一に燃焼させることができる空包を提供することを課題とする。
まず、本発明の第1の発明は、軸方向における少なくとも一方端が開口した筒状の容器である燃焼容器と、前記燃焼容器における開口した端部に取り付けられる底部材と、を有し、前記底部材には、前記燃焼容器の外部と内部を連通する連通孔が形成されており、前記燃焼容器の内部には発射薬が装填され、前記連通孔には着火用の火管が装填され、前記火管と前記発射薬との間には点火薬が装填されている空包である。
そして、前記燃焼容器の内部において前記底部材が取り付けられていない側の端部には、複数の貫通部が形成された飛散防止部材が配置されており、前記点火薬は、前記燃焼容器の内部において径方向の中央部に配置されているとともに、前記軸方向において前記火管から前記飛散防止部材の近傍まで延ばされて配置されている。
また、燃焼容器内において径方向の中央部に、火管から飛散防止部材の近傍まで点火薬を軸方向に延ばして配置しているので、発射薬をより均一に燃焼させることができる。
以下、第1の実施の形態〜第4の実施の形態を順に説明する。
図1は第1の実施の形態において、空包1を構成する各部材の斜視図を示しており、図2は第1の実施の形態において、空包1を組み付けた状態における断面図を示している。
第1の実施の形態では、図1及び図2に示すように、燃焼容器60の内部の端部に飛散防止部材40が配置されている点と、点火薬K2が火管K1から飛散防止部材40に接するまで軸ZC方向に延ばされている点と、飛散防止部材40が点火薬K2及び点火薬収容容器30にて軸ZC方向に支持されている点が特徴である。
図1及び図2に示すように、空包1は、底部材10、シール部材80、火管K1、点火薬K2、発射薬K3、点火薬収容容器30、燃焼容器60、飛散防止部材40、クロージャ50、装填ガイド70等にて構成されている。
なお、底部材10、燃焼容器60、飛散防止部材40、装填ガイド70の材質には、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮等の種々の金属を使用することができる。
また連通孔12における燃焼容器60の側には、点火薬収容容器30を嵌め込む凹部14が形成されている。
シール部材80は、例えばゴムや樹脂等の円環状の弾性部材であり、シール溝13に嵌め込まれて、火砲の薬室に装填された空包が燃焼した際、火砲と空包1との隙間を密封する。なお、シール部材80は省略してもよい。
火管K1は、底部材10のほぼ軸中心部に挿入され、火管K1の前方には火管K1の火炎を燃焼容器60内へ導く貫通孔(連通孔12における燃焼容器60の側)が開けられている。
点火薬K2は、火管K1と発射薬K3との間に装填され、火管K1によって着火され、発射薬K3を着火する。
また点火薬K2は、燃焼容器60の内部において径方向の中央部に配置されており、軸方向において火管K1から飛散防止部材40に接するまで延ばされて配置されている。なお、飛散防止部材40に接することなく飛散防止部材40の近傍まで延ばされていても良い。そして点火薬K2は、点火薬収容容器30内に収容されている。
点火薬K2には、黒色火薬、シングルベース点火薬など一般の弾薬に使用されている点火薬を使用することができる。また点火薬K2は布製の袋に収納されていても良い。
点火薬収容容器30は、火管K1の側の端部が開口し、底部材10と反対側の端部(飛散防止部材40の側の端部)がふさがれた筒状の容器であり、側面には複数の貫通部31が形成されている。そして点火薬収容容器30は、底部材10の凹部14に嵌め込まれて飛散防止部材40に接するまで軸ZC方向に延ばされており、飛散防止部材40を軸ZC方向に支持している。
粉状または粒状の点火薬K2を点火薬収容容器30に直接収納する場合には、貫通部31からの漏れを防止するため、貫通部31を覆うように、例えば厚み1mm以下のアルミラミネート箔や紙のような、点火薬が着火した際の燃焼ガスで容易に破れるような封止材を点火薬収容容器30の内側又は外側に、接着または粘着する。
発射薬K3は、燃焼容器60内において底部材10の表面から飛散防止部材40の間の空間、且つ点火薬収容容器30の周囲(すなわち点火薬K2の周囲)に装填され、点火薬K2によって着火され、空包1の衝撃音、または衝撃音と煙及び火炎を発生させる。
発射薬K3には、シングルベース、ダブルベース、トリプルベース、マルチベースなどを使用することができる。
また、燃焼容器60内に、砲口炎を抑制するためにアルカリ金属塩からなる消炎剤を配置しても良い。また消炎剤は布製の袋に収納されていても良い。
なお、燃焼容器60は、底部材10に、ネジ止め、溶接、ろう付け等にて固定可能であるが、発射薬K3や点火薬K2を内部に装填してから固定されるので、熱や火花や火炎等を用いないネジ止めとすることが好ましい。
蓋部63は、燃焼容器60に、ネジ止め、溶接、ろう付け等にて固定可能であり、また燃焼容器60の円筒面である側壁64と一体的に形成とすることも可能である。剛性の確保と組み立てコストの低減を考慮すれば、一体的に形成とすることが好ましい。
また、燃焼容器60と底部材10との固定方法をネジ止めとする場合には、工具での締め付けが容易となるように蓋部63の一部に凹部または凸部を設けることが好ましい。
なお、オリフィス62の径と、発射薬K3の種類及び量は、所望する衝撃音量(例えば100[dB]〜130[dB])に応じて適宜設定される。
なお、図1及び図2の例では、燃焼容器60の他方端には開口部であるオリフィス62が形成されているが、開口させずに蓋状に形成して蓋部に貫通溝または非貫通溝を設けるようにしても良い。
また飛散防止部材40は、発射薬K3の燃焼ガスを燃焼容器60の他方端の側のオリフィス62に導くとともに、発射薬K3の未燃物等を通過させずに塞き止めるための所定径の複数の貫通孔が形成されたパンチングメタルや複数の貫通空間部が形成された金網等にて形成されている。なお、所定径は発射薬K3の種類や形状等に応じて設定されるが、例えば4[mm]程度の径である。
なお、以後、飛散防止部材40の貫通孔と貫通空間部を合わせて「貫通部(41)」という。
また飛散防止部材40は、オリフィス62の側(Z軸方向)に向かって凹状となるように形成されているが、図6に示すように、スペーサ部材40Bを用いた場合は凹状でなくてもよい。
また、飛散防止部材40を燃焼容器60の内部に圧入して位置を固定してもよいし、燃焼容器60の内部に飛散防止部材40をろう付けして位置を固定してもよい。
また飛散防止部材40として金網を使用する場合、空間率は25[%]〜90[%]とする。なお空間率は、以下の(式1)にて表される。
空間率[%]=[目開き2/(目開き+線径)2]*100 (式1)
また金網の材質としては、鉄、ステンレス、真鍮などの金属を用いることができる。
発射薬K3は燃焼を開始すると、その外表面から(垂直に)発射薬K3の内面に向かって燃焼し、外表面は燃焼に伴って後退する。従って、発射薬K3の外形は燃焼時間の経過とともに小さくなっていくため、一定時間後には、発射薬K3は飛散防止部材40の貫通部41を通って砲口方向(Z軸方向)へ飛び出す可能性がある。このため、金網やパンチングメタルの貫通部41(開口部)の大きさは、発射薬K3の未燃部分が飛散防止部材40の貫通部41を通過した後に砲口(空包1を装填する火砲の砲口)に達するまでに燃焼し尽くすように、適切な大きさに設定されている。
また、飛散防止部材40の貫通部41の大きさと密度(開孔率、空間率に関連する)は、発射薬K3の燃焼速度と発射薬K3の総表面積との関係で燃焼容器60内の圧力にも影響を及ぼす。
従って、金網の空間率またはパンチングメタルの開孔率は、使用する発射薬K3の形状と燃焼速度、設計燃焼容器内圧力、燃焼容器60の先端から砲口までの距離等を考慮して適切に設定されている。
なお、クロージャ50は封止が目的であり、着火後の燃焼容器60内の内圧を所定圧まで高めるものではないため、材質としては金属箔、プラスチック板、樹脂板、アルミラミネート箔、防水性を有する紙、等を使用することができる。
クロージャ50は、封止が目的であるので、燃焼容器60の外側に取り付けられていてもよいし、燃焼容器60の内側に取り付けられていてもよい。
またクロージャ50は、発射薬K3の燃焼による燃焼容器60の内部の圧力が上昇することにより容易に破れ、破れた際の破片が、前述した「飛散」状態とならない質量となる必要がある。クロージャ50の材質として、金属箔またはプラスチック板または樹脂板を使用する場合、厚さは0.5[mm]以下(より好ましくは0.2[mm]以下)とすると、飛び出した破片は直線状に勢いよく飛行せず、はらはらと舞い落ちてくるので「飛散」しない。またクロージャ50の材質として、アルミラミネート箔または防水性を有する紙を使用する場合、厚さは1[mm]以下とすると、飛び出した破片は直線状に勢いよく飛行せず、はらはらと舞い落ちてくるので「飛散」しない。
なお、クロージャ50は省略してもよい。
また、装填ガイド70は省略してもよい。
また、点火薬K2を飛散防止部材40の近傍まで(または接するまで)軸ZC方向に延長させているので、発射薬K3をより均一に燃焼させることができる。
更に、点火薬収容容器30を飛散防止部材40に接するまで軸ZC方向に延長させており、燃焼容器60内において飛散防止部材40を軸ZC方向に適切に支持することが可能であり、支持部材を新たに設ける必要がない。なお、点火薬収容容器30を省略して点火薬K2を飛散防止部材40に接するまで軸ZC方向に延長し、点火薬K2にて飛散防止部材40を軸ZC方向に支持するようにしても良い。
図3は、第2の実施の形態において、空包1を構成する各部材の斜視図を示しており、図4は第2の実施の形態において、空包1を組み付けた状態における断面図を示している。
第2の実施の形態では、図3及び図4に示すように、図1及び図2に示す第1の実施の形態に対して、燃焼容器60Aの両端が大きく開口している点、飛散防止部材40Aにフランジ部42が形成されて燃焼容器60Aの縁部60Bに係止されている点、燃焼容器60Aの他方端に破裂板65が取り付けられる点が異なる。以下、この相違点について主に説明する。
燃焼容器60Aにおける一方端には、第1の実施の形態における燃焼容器60と同様、ネジ部61Aが形成されて底部材10のネジ部11にねじ込まれる。
飛散防止部材40Aは、第1の実施の形態の飛散防止部材40に対してフランジ部42が設けられており、当該フランジ部42が燃焼容器60Aにおける他方端の縁部60Bに係止されて位置が固定されている。なお、飛散防止部材40Aが凹状である点と、複数の貫通部41が設けられている点は第1の実施の形態と同様である。
また、点火薬K2及び点火薬収容容器30の構造、配置等は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
破裂部65Bは、燃焼容器60Aの他方端の側の開口部62Aの蓋となり、取付部65Cには、破裂板65を燃焼容器60Aのネジ部61Bに固定するためのネジ部が内壁に形成されている。
破裂部65Bにおける径方向の中央部には、中央から径方向外方側に向かう溝であって破裂部65Bの厚さ方向に貫通している溝である単数または複数の溝部65A(貫通溝に相当)が(放射状に)形成されている。そして破裂板65は、発射薬K3による燃焼容器60内の圧力(例えば5[MPa]〜100[MPa])を保持し、発射薬K3の安定燃焼と衝撃音を確保する。
そして破裂板65は、燃焼ガスの圧力によって開口する強度に設定されており、燃焼容器60A内の圧力が前記圧力を超えると、溝部65Aに沿って開口するように変形して(破裂して)、破片は発生しない。
破裂板65は、燃焼容器60Aに、ネジ止め、溶接、ろう付け等にて固定可能であり、また燃焼容器60Aの円筒面である側壁64と一体的に形成とすることも可能である。
なお、破裂板65が変形を開始する際の圧力と、発射薬K3の種類及び量は、所望する衝撃音量(例えば100[dB]〜130[dB])に応じて適宜設定される。
発射薬K3が燃焼を開始すると、燃焼容器60Aの内部の圧力が上昇することにより、溝部65Aに沿って破裂部65Bが燃焼ガスの排出方向(Z軸方向)にめくれ上がるように破裂板65が変形して開口面積が増大する。しかし、溝部65Aが形成されていない部分は破断しないため、破裂板65の破片が飛散することはない。
溝部65Aが貫通溝である場合、溝部65Aを覆うようにクロージャ50が取り付けられる。
また、飛散防止部材40Aはフランジ部42にて燃焼容器60Aの縁部60Bに固定されているため、点火薬K2、点火薬収容容器30は、飛散防止部材40Aに接するまで軸ZC方向に延長されていなくても良く、飛散防止部材40Aの近傍まで延長されていれば良い。また点火薬収容容器30は省略しても良い。
図5(A)は、第3の実施の形態における破裂部材68、取付部材67の構造を示しており、図5(B)は、第3の実施の形態において、空包1を組み付けた状態における断面図を示している。
第3の実施の形態では、図5(A)及び(B)に示すように、図3及び図4に示す第2の実施の形態に対して、破裂板65が、破裂部材68と取付部材67と、の別々の部材で構成されている点が異なる。以下、この相違点について主に説明する。
図5(A)、(B)に示すように、支持部67Bは、破裂部材68を燃焼容器60Aの端面に支持し、取付部67Cは、燃焼容器60Aのネジ部61Bをねじ込むためのネジ部が内壁に形成されて燃焼容器60Aのネジ部61Bにねじ込まれる。
破裂部材68は、円板状の形状を有しており、径方向の中央部には、中央から径方向外方側に向かう溝であって破裂部材68の厚さ方向に貫通している溝である単数または複数の溝部68A(貫通溝に相当)が(放射状に)形成されている。
なお、第2の実施の形態と同様に、破裂部材68における溝部68Aが形成されていない部分は破断しないため、破裂部材68の破片が飛散することはない。
溝部68Aが貫通溝である場合、溝部68Aを覆うようにクロージャ50が取り付けられる。
また第2の実施の形態と同様に飛散防止部材40Aはフランジ部42にて燃焼容器60Aの縁部60Bに固定されているので、点火薬K2、点火薬収容容器30は、飛散防止部材40Aに接するまで軸ZC方向に延長されていなくても良く、飛散防止部材40Aの近傍まで延長されていれば良い。また点火薬収容容器30は省略しても良い。
なお、第3の実施の形態では、破裂部材68が円板状の単純な形状であるので、第2の実施の形態の破裂板65に対して、破裂部材68の作成が容易である。このため、破裂時(開口変形時)の圧力をそれぞれ異なる圧力に設定した複数の破裂部材68を予め作成しておき、状況に応じて適切な破裂部材68を選択して使用する際等において非常に便利である。
図6(A)は第4の実施の形態において、飛散防止部材40C、スペーサ部材40Bの構造を説明する図であり、図6(B)は、空包1を組み付けた状態における断面図を示している。
第4の実施の形態では、図6に示すように、第1〜第3の実施の形態における飛散防止部材40が、スペーサ部材40Bと(平板状の)飛散防止部材40Cとの別々の部材で構成されている点が異なる。以下、この相違点について主に説明する。なお、図6は、例として図4に示す第2の実施の形態に対して、飛散防止部材40をスペーサ部材40Bと飛散防止部材40Cに変更したものを示しており、第1及び第3の実施の形態の飛散防止部材40を変更した例については同様であるので図示を省略する。
飛散防止部材40Cは、平板状(円板状)の部材であり、複数の貫通部41が形成されている。また飛散防止部材40Cの外径は燃焼容器60Aの内径よりも大きく設定されており、飛散防止部材40Cは燃焼容器60Aの縁部60Bに固定されるため、点火薬K2、点火薬収容容器30は、飛散防止部材40Cに接するまで軸ZC方向に延長されていなくても良く、飛散防止部材40Cの近傍まで延長されていれば良い。また点火薬収容容器30は省略しても良い。
このように、スペーサ部材40Bを設けることで、飛散防止部材40Cを凹状に形成する必要が無く、飛散防止部材40Cを単純な平面状にすることができるので、飛散防止部材40Cの形成が容易である。また、燃焼容器60A内における飛散防止部材40Cの占有する体積が小さくなるので、燃焼容器60A内により多くの発射薬K3を充填することができる。
また第4の実施の形態において、第1の実施の形態の燃焼容器60を用いた場合や、第2、第3の実施の形態の燃焼容器60Aの内径よりも小さな外径の飛散防止部材を用いた場合は、点火薬K2または点火薬収容容器30を飛散防止部材40に接するまで軸ZC方向に延長して、飛散防止部材40を軸ZC方向に支持する。
また第2〜第4の実施の形態において、破裂板65の溝部65A、破裂部材68の溝部68Aを、厚さ方向に貫通していない非貫通溝としても良く、非貫通溝とした場合はクロージャ50が不要であるので部品点数を削減することができる。
また、本実施の形態の説明では、破裂板(または破裂部材)の溝部を、貫通溝または非貫通溝のいずれかとした例を説明したが、溝部の一部を貫通溝として残りを非貫通溝とするように構成しても良い。また溝部の代わりとして、貫通孔と貫通溝を組み合わせたり、貫通孔と非貫通溝を組み合わせたりしても良い。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
10 底部材
11 ネジ部
12 連通孔
13 シール溝
40、40A、40C 飛散防止部材
40B スペーサ部材
41 貫通部
42 フランジ部
50 クロージャ
60、60A 燃焼容器
61A、61B ネジ部
65 破裂板
65A 溝部
65B 破裂部
65C 取付部
67 取付部材
67A 貫通孔
67B 支持部
67C 取付部
68 破裂部材
68A 溝部
70 装填ガイド
71 テーパ部
72 開口孔
80 シール部材
K1 火管
K2 点火薬
K3 発射薬
Claims (3)
- 軸方向における少なくとも一方端が開口した筒状の容器である燃焼容器と、
前記燃焼容器における開口した端部に取り付けられる底部材と、を有し、
前記底部材には、前記燃焼容器の外部と内部を連通する連通孔が形成されており、
前記燃焼容器の内部には発射薬が装填され、前記連通孔には着火用の火管が装填され、前記火管と前記発射薬との間には点火薬が装填されている、空包において、
前記燃焼容器の内部において前記底部材が取り付けられていない側の端部には、複数の貫通部が形成された飛散防止部材が配置されており、さらに、前記飛散防止部材は、前記底部材が取り付けられていない側に向かって凹状となるように形成されており、
前記点火薬は、前記燃焼容器の内部において径方向の中央部に配置されているとともに、前記軸方向において前記火管から前記飛散防止部材の近傍まで延ばされて配置されている空包。 - 請求項1に記載の空包であって、
前記点火薬は、前記燃焼容器の内部において前記飛散防止部材に接するまで前記軸方向に延ばされており、且つ前記飛散防止部材における前記底部材の側を支持している空包。 - 請求項1に記載の空包であって、
前記点火薬は、前記軸方向において前記火管の側の端部が開口した筒状の容器であるとともに側面に複数の貫通部が形成された点火薬収容容器に収容されており、
前記点火薬収容容器は、前記燃焼容器の内部において前記飛散防止部材に接するまで前記軸方向に延ばされており、且つ前記飛散防止部材における前記底部材の側を支持している空包。
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-
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