JP5847350B1 - テレフタル酸の乾燥方法および横型回転式乾燥機 - Google Patents

テレフタル酸の乾燥方法および横型回転式乾燥機 Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥機の乾燥能力を向上させて、テレフタル酸の大量処理を容易にするとともに、小型化を可能にするテレフタル酸の乾燥方法、横型回転式乾燥機を提供すること。【解決手段】横型回転式乾燥機を用いて、テレフタル酸を乾燥させる方法であって、式1、式2で定められる臨界速度比αが17〜80%未満となるように、回転筒を回転して、被処理物を乾燥させる。Vc=2.21D1/2・・・式1α=V/Vc・100 ・・・式2ここに、Vcは回転筒の臨界速度(m/s)、Dは回転筒の内径(m)、αは回転筒の臨界速度比(%)、Vは回転筒の回転速度(m/s)である。【選択図】図14

Description

本発明は、乾燥速度を向上させるテレフタル酸の乾燥方法および横型回転式乾燥機に関する。
石炭や鉱石等の被処理物を乾燥する乾燥機としては、スチームチューブドライヤー(以下「STD」という。)、コールインチューブ(特許文献1)、ロータリーキルン等が多用されている。前記石炭や鉱石は、製鉄や精錬の原料、発電燃料等として用いられ、これらを安定的にかつ大量に処理することが要求されるため、この要求に適う乾燥機として、前記の各乾燥機が採用されている。
STDは被処理物を間接加熱するため、熱効率が高く、単位容量当たりの処理量も多い。また、大型化も可能であるため、大量処理の要求に適している。
コールインチューブも被処理物を間接加熱するため、前記STDと同様に、熱効率が高く、単位容量当たりの処理量も多い。しかし、STDに比べて大型化が難しいという欠点がある。例えば、前記STD1台で処理できる量をコールインチューブで処理しようとしたとき、複数台必要となる場合がある。
ロータリーキルンは、被処理物に熱風を当てて直接乾燥させるため、間接加熱に比べて熱効率が悪いという欠点がある。また、排気処理設備が非常に大きくなるという欠点もある。かかる理由から、大量の被処理物を処理する乾燥機としては、STDに優位性がある。
実用新案登録第2515070号公報 特公昭62−60632号公報
近年は、被処理物の大量乾燥処理の要求が強く、その要求に応えるため、乾燥機の大型化が進んでいる。STDの大型化を例に挙げると、シェル径が4mで、本体長が30m以上のものも作られている。
しかし、乾燥機の大型化は、設置面積が増えてしまうという問題が生じるほか、製造や輸送に問題が生じる。具体的には、強度を保持するために各部材の板厚が増加し、シェル径が4m、本体長が30mの前記STDでは、本体重量が400tonにも達する。そのため、完成までに多くの時間かかるという問題がある。また、製造に特別な設備を要するという問題もある。
さらに、大型化に伴って製品輸送の際に、その重量に耐えられる特殊車両が必要になり、輸送路が狭い場合には、分割して輸送し、現場で接合し、組立てる必要があり、工事が非常に繁雑であるという問題もある。
これらの問題は、被処理物としての特にテレフタル酸の乾燥においても表われる。
本発明者は、前述の装置の大型化には限界があることを踏まえ、乾燥対象物(被処理物)、すなわちテレフタル酸の乾燥速度を向上させることを指向するべきであるとの課題を見出した。
したがって、本発明の課題は、乾燥機によるテレフタル酸の乾燥速度を向上させることにある。
また、乾燥機の大きさ(シェル径)当たりの乾燥処理量を増大できる本発明により装置の大型化に伴う前記問題を極力回避できるようにすることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
一端側にテレフタル酸の供給口を、他端側にテレフタル酸の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る加熱管群を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って前記加熱管群によりテレフタル酸が回転方向に掻き上げられる構成の横型回転式乾燥機を用いて、
テレフタル酸を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群によりテレフタル酸を間接加熱して乾燥させる、テレフタル酸の乾燥方法であって、
下記式1、式2で定められる臨界速度比αが17〜80%未満となるように、前記回転筒を回転して、テレフタル酸を乾燥させることを特徴とするテレフタル酸の乾燥方法。
Vc=2.21D1/2 ・・・式1
α=V/Vc・100 ・・・式2
ここに、Vcは回転筒の臨界速度(m/s)、Dは回転筒の内径(m)、αは回転筒の臨界速度比(%)、Vは回転筒の回転速度(m/s)である。
(作用効果)
従来、テレフタル酸用加熱装置の回転筒の回転数について、回転筒の内径が3.8mの場合は、回転数を2.5〜3.5rpmに設定して運転を行っている。この加熱装置は、回転筒の回転により、加熱装置内部でテレフタル酸を出口へ向かって搬送する推進力を生じさせる。このとき、テレフタル酸の搬送量が多いにも関わらず回転数が低いと、加熱装置内部でテレフタル酸が溜まり過ぎて流路が詰まることがある。このようなトラブルを回避するため、テレフタル酸の流動性を鑑み、経験則に基づいて回転数を調整し、テレフタル酸の搬送量が多い場合は回転数を高め、テレフタル酸の搬送量が少ない場合は回転数を低く設定して運転を行っている。
他方、本発明者らの知見によれば、STDの大きさ(回転筒の内径)を変えると、同じ回転数で回転しても、テレフタル酸の乾燥速度が変わるとともに、その速度の予測が難しいという問題がある。特に大型のSTDになるほど乾燥速度の予測が困難であるため、伝熱面積を大きめに設計して乾燥能力に余裕を持たせていた。
かかる理由により、従来例では、テスト機から実機にスケールアップする際に、所望する乾燥能力を引き出すことが困難であったのに対し、本発明に係るテレフタル酸の乾燥方法を用いて回転筒の回転速度を決定することで、スケールアップの際に、所望する乾燥能力を発揮させることが容易となる。
また、本発明のテレフタル酸の乾燥方法においては、乾燥機の回転速度を高速化することにより、従来よりも乾燥能力を飛躍的に向上させることができ、テレフタル酸の大量処理が可能となる。
<請求項2記載の発明>
前記横型回転式乾燥機に供給するテレフタル酸の含液率が3〜19wt%W.B.である請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
(作用効果)
含液率3〜19wt%W.B.のテレフタル酸を乾燥機に供給したときに、回転筒の臨界速度比αが17〜80%未満となるように回転筒の回転速度を選択して回転することで、テレフタル酸の乾燥速度を従来よりも速くすることができる。
一般的に、テレフタル酸の含液率が19wt%W.B.を超えると、どろどろした粘液状になる。そのため、含液率が19%を超えるテレフタル酸を乾燥機に供給した場合、テレフタル酸が回転筒の内壁に付着して、回転筒とテレフタル酸が一緒に回転してしまう。テレフタル酸が回転筒の上方から下方へ回転筒内の空間を落下することが少ないため、テレフタル酸と加熱管群の接触面積が増えず、乾燥速度を上げることができない。
一方、テレフタル酸の含液率を3wt%W.B.未満にするためには、乾燥工程の前の脱水工程において、高機能の高価な脱水機を用いて高い負荷をかけて脱水する必要があるため、経済性や省電力等の観点から好ましくない。
<請求項3記載の発明>
下記式3で定められるテレフタル酸の充填率ηが20〜40%となるように、前記回転筒内にテレフタル酸を供給する請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
η=Ap/Af・100 ・・・式3
ここに、ηは充填率(%)、Apは自由断面積に対してテレフタル酸の占める断面積(m2)、Afは回転筒の全断面積から全加熱管の断面積を減算した自由断面積(m2)である。
(作用効果)
充填率ηが20〜40%であると、単位断面積当たりの処理量が多くなり、かつ、乾燥速度も速いものとなる。また、充填率ηの上限が過度に大きくないので、良好な乾燥速度を示す。より好ましい充填率ηは25〜30%である。なお、回転筒の全断面積Afとは、回転筒の任意の横断面における回転筒内部の断面積のことをいい、回転筒の肉厚部分の面積は含まない。すなわち、回転筒の内径に基づいて計算する断面積をいう。
<請求項4記載の発明>
前記加熱管を放射状または同心円上に複数配置しており、隣り合う加熱管の間の離間距離が60〜150mmである請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
(作用効果)
隣り合う加熱管の間の離間距離は、回転筒の回転に伴って、テレフタル酸を掬い上げる量、掬い上げたテレフタル酸が落下し、伝熱管の間に戻る量と関係し、かつ、これらは回転筒の回転速度とも関連するところ、前記離間距離は、60〜150mmが適していることが知見された。
<請求項5記載の発明>
一端側にテレフタル酸の供給口を、他端側にテレフタル酸の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る加熱管群を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って前記加熱管群によりテレフタル酸が回転方向に掻き上げられる構成とされ、
テレフタル酸を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群によりテレフタル酸を間接加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機であって、
下記式1、式2で定められる臨界速度比αが17〜80%未満となるように、回転筒を回転できる構成であることを特徴とする横型回転式乾燥機。
Vc=2.21D1/2 ・・・式1
α=V/Vc・100 ・・・式2
ここに、Vcは回転筒の臨界速度(m/s)、Dは回転筒の内径(m)、αは回転筒の臨界速度比(%)、Vは回転筒の回転速度(m/s)である。
(作用効果)
装置の観点から、請求項1と同様の作用効果を奏する。
<請求項6記載の発明>
前記横型回転式乾燥機は、前記回転筒の回転軸が水平面に対して傾斜して設けられ、前記回転筒の一端側が他端側よりも高く位置しており、
前記回転軸と水平面の間の傾斜角が0.057〜2.86度である請求項5記載の横型回転式乾燥機。
(作用効果)
回転筒の臨界速度比αが17〜80%未満となるように回転筒を回転した場合、回転筒の回転速度が従来よりも速いため、テレフタル酸を一端側から他端側へ移動させる推進力が従来よりも強くなる。
一般的に横型回転式乾燥機の回転筒は水平面に対して傾斜して設けられている。これは、一端側から他端側へ被処理物(テレフタル酸等)を移動しやすくするためである。被処理物を一端側から他端側へ移動させる推進力が弱い場合は、この傾斜角を大きくしなければならないが、本発明のように推進力が強い場合は、この傾斜角を小さくすることができる。傾斜角を小さくするほど回転筒に生じる軸方向荷重を支持する部品(スラストローラー)を小型化でき、安価なものとすることができるという利点がある。
一般的な横型回転式乾燥機の回転筒の傾斜角は0.57〜5.7度であるが、本発明では0.057〜2.86度にすることができる。
以上のように、本発明によれば、乾燥機によるテレフタル酸の乾燥速度を向上させることができる。また、乾燥速度が向上する結果、乾燥機の大きさ(シェル径)当たりの乾燥処理量を増大できる。逆からいえば、処理量当たりの装置の大きさを小さくできる。
(a)本発明に係る横型回転式乾燥機の側面図である。 (b)回転筒の回転軸と水平面の間の傾斜角を示した図である。 スクリューフィーダ及びその周辺を示した側面図である。 回転筒の他端側の拡大図(側面図)である。 本発明に係る横型回転式乾燥機(変形例)の側面図である。 供給方式がシュート式である場合の側面図である。 供給方式が振動トラフ式である場合の側面図である。 回転筒の横断面の形状を矩形にした例である。 回転筒の外側にジャケットを設けた場合の側面図である。 処理物の排出方式の変形例を示した側面図である。 横型回転式乾燥機の斜視図である。 ガス吹き込み管式の横型回転式乾燥機の説明図であり、(a)はガス吹き込み管の断面図であり、(b)はガス吹き込み管を乾燥機内に配した斜視図である。 臨界速度比の導出過程の説明図である。 臨界速度比と回転筒の直径を任意に変えながら回転筒を運転し、回転筒内部の石炭の分散状態を写真に撮り、それをトレースした図である。 供給するテレフタル酸の含液率を変えた場合の臨界速度比と乾燥速度の関係を示したグラフである。 回転筒の直径を変えた場合の臨界速度比と乾燥速度の関係を示したグラフである。 充填率を変えた場合の臨界速度比と乾燥速度の関係を示したグラフである。 本発明に係る横型回転式乾燥機の加熱管の隙間の説明図である。 加熱管の隙間の長さを変えた場合の臨界速度比と乾燥速度の関係を示したグラフである。 本発明に係る横型回転式乾燥機の加熱管の配置例を示した横断面図である。 加熱管の配列の決定方法の説明図である。 本発明に係る横型回転式乾燥機の加熱管の配置例を示した横断面図である。 本発明に係る横型回転式乾燥機の加熱管の配置例を示した横断面図である。 図19を基礎として、加熱管の本数を増やした状態を示した横断面図である。 図21を基礎として、加熱管の本数を増やした状態を示した横断面図である。 図22を基礎として、加熱管の本数を増やした状態を示した横断面図である。 従来の横型回転式乾燥機の加熱管の配置例を示した横断面図である。 被処理物の付着性を説明した表である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図を用いて更に説明する。なお、以下の説明及び図面は、本発明の実施形態の一例を示したものにすぎず、本発明の内容をこの実施形態に限定して解釈すべきでない。
(発明の骨子)
一般に、乾燥機を用いた被処理物Wの乾燥速度は、下記の式4のように表すことができる。
Q=Uoa×Aef×Tln ・・・式4
ここに、Qは伝熱量(W)であり、Uoaは総括伝熱係数(W/m2−K)であり、Aefは有効接触伝熱面積(m2)であり、Tlnは温度差(℃)である。
乾燥速度は伝熱量Qと同義であり、前記の式4の左辺の伝熱量Qを高めるには、右辺の総括伝熱係数Uoa、有効接触伝熱面積Aef、温度差Tlnのいずれか、または全てを高めるような方策を取ればよい。
本発明者は、総括伝熱係数Uoa及び有効接触伝熱面積Aefに着目し、これらを高めるために、伝熱面と被乾燥物との相対的接触速度をより速くすること、およびテレフタル酸の分散を良くして伝熱面とテレフタル酸との有効接触伝熱面積をより増大させることを考えた。実際に各種の実験・検討を行ったところ、本発明の手法の有効性を明確に確認できた。
更に、本発明に従う高速回転化技術を詳細に分析した結果、乾燥機の回転筒10の直径が異なる場合においても、本発明の思想が適用できることを知見した。
(テレフタル酸)
まず、被処理物W(乾燥対象物)としてテレフタル酸(1,4−ベンゼンジカルボン酸)を挙げることができる。このテレフタル酸は、パラキシレンの液相空気酸化法で製造することができる。具体的には、コバルトやマンガンを触媒として臭素化合物を助触媒に用いて、酢酸溶媒中、降温・高圧で空気を酸化する。そのほか、パラキシレンを原料とする硝酸酸化法、フタル酸または安息香酸のカリウム塩を原料とするヘルケル法等で製造しても良い。
前記において、被処理物Wをテレフタル酸と称したが、正確にはテレフタル酸を含む脱水ケーキである。この脱水ケーキは、乾燥工程の前に行う脱水工程において、固液分離機等によって脱水された後のケーキである。
なお、本発明に係る横型回転式乾燥機は、粗製テレフタル酸や高純度テレフタル酸の製造に用いることができる。
粗製テレフタル酸と高純度テレフタル酸の製造方法は、特開2009−203163号に開示されている。粗製テレフタル酸の製造方法は、まず酢酸からなる溶媒中、原料となるp-キシレンを酸化反応器で酸化させ、テレフタル酸を生成させる。テレフタル酸は晶析槽で晶析され、一次スラリーを得る。この一次スラリーを固液分離機に導入して、分離母液と脱水ケーキとに分離する。この脱水ケーキを横型回転式乾燥機(スチームチューブドライヤー)で乾燥させることにより、粗製テレフタル酸結晶を得る。
次に、粗製テレフタル酸から高純度テレフタル酸を製造する工程を説明する。まず、上記粗製テレフタル酸の製造方法を用いて得られた粗製テレフタル酸を、混合槽で水と混合して初期スラリーとし、この初期スラリーをポンプで昇圧後、予熱器で加熱して完全溶解させる。この溶液を水と混合して初期スラリーとし、この初期スラリーをポンプで昇圧後、予熱器で加熱して完全溶解させる。この溶液を水添反応器にて水素で還元処理することにより、粗製テレフタル酸中の代表的な不純物である4‐カルボキシルヘンズアルデヒドをパラトルイル酸に還元する。この還元処理液を晶析槽で放圧冷却させることでテレフタル酸を晶析させてスラリーとする。このスラリーを固液分離装置を用いて分離母液と脱水ケーキとに分離し、この脱水ケーキを横型回転式乾燥機において乾燥させ、高温高純度テレフタル酸結晶を得る。
横型回転式乾燥機に供給するテレフタル酸は、物質表面がべたべたとしておらず、付着性の低いものが好ましい。図27に、日本粉体工業技術協会規格 SAP15−13、2013 解説書17頁 解説図5より引用した表を示す。本発明では、図27の点線で囲った領域にあるもの、詳しくはドライ(乾燥)、ペンジュラー域(懸垂域)、ファニキュラー域1(索状域1)、ファニキュラー域2(索状域2)、キャピラリー域(毛管域)の物質をテレフタル酸として用いることが好ましい。スラリー(泥しょう)は、付着性が極めて高い傾向にあるため適さない。
横型回転式乾燥機に供給するテレフタル酸の含液率は、3〜19wt%W.B.であることが好ましい。ここで、「含液率」とは、テレフタル酸のケーキに付着する液分の重量(W1)に対する固形分の重量(W2)と液分の重量(W1)の和の重量比(W1/(W1+W2))をいう。この含液率は、乾燥減量法またはカールフィッシャー法により求めることができる。
テレフタル酸を横型回転式乾燥機に供給する前に、テレフタル酸の含液率を19wt%W.B.以下に低減する方法として、同じく特開2009−203163号に記載されているように、(ア)テレフタル酸をフラッシュ乾燥する方法、(イ)ヒーターによりテレフタル酸を予備乾燥する方法、(ウ)乾燥したテレフタル酸結晶を混合する方法のいずれの方法を用いても良い。
(ア)テレフタル酸をフラッシュ乾燥する方法とは、テレフタル酸ケーキを分離装置中の圧力より低い圧力、かつ分離装置中の温度より低い温度の化合物回収帯域へ移動させ、その移動によって開放された内部エネルギーによりケーキに付着した液を蒸発させる方法である。分離装置内の圧力と化合物回収帯域の圧力の差は好ましくは0.01MPa〜2.2MPaである。分離装置内のケーキ温度と化合物回収帯域に排出されたケーキ温度差は、好ましくは5℃〜250℃、さらに好ましくは10℃〜200℃、特に好ましくは20℃〜170℃である。
(イ)ヒーターによりテレフタル酸を予備乾燥する方法とは、乾燥装置の前にヒーターを設け、テレフタル酸ケーキが含む液を蒸発させることにより除去し、含液率を低下させる方法である。加熱温度は、液の沸点以上であり、加熱時間は含液率をチェックして選定すれば良い。
(ウ)乾燥したテレフタル酸結晶を混合する方法とは、乾燥機に入る前の含水率が高いテレフタル酸ケーキに、乾燥後の含液率が0.12wt%W.B.以下、好ましくは0.10wt%W.B.以下の製品テレフタル酸を混ぜる方法である。
(中位径)
本発明の中位径(「メジアン径」ともいう。)は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、商品名SALD−3100、島津製作所社製)を用いて粒度分布を測定し、累積体積が50%に相当する時の粒子径を中位径(D50)として定める。
本発明において、横型回転式乾燥機に供給されるテレフタル酸の中位径は50μm〜250μmであり、横型回転式乾燥機から排出される乾燥したテレフタル酸(処理物E)の中位径は40μm〜250μmである。
(間接加熱横型回転式乾燥機)
次に、本発明に係る横型回転式乾燥機(以下、「STD(Steam Tube Dryerの略称)」ともいう。)について説明する。この横型回転式乾燥機の構造は、図1に例示するように、円筒状の回転筒10を有し、この回転筒10の軸心RAが水平面HPに対して若干傾くようにして設置されており、回転筒10の一端が他端よりも高く位置している。本発明においては、前記回転軸RAと水平面HPの間の傾斜角θを0.057〜2.86度にすることが好ましい。回転筒10の下方には、2台の支持ユニット20及びモーターユニット30が回転筒10を支持するようにして設置されており、回転筒10は、モーターユニット30によって、自身の軸心回りに回転自在とされている。この回転筒10は、一方向に回転するようになっている。その方向は任意に定めることができ、例えば、他端側(テレフタル酸の排出口側)から一端側(テレフタル酸の供給口側)を見て、反時計回り(矢印R方向)に回転させることができる。
回転筒10の内部には、金属製のパイプであるスチームチューブ(加熱管)11が、被乾燥物との伝熱管として、回転筒10の軸心に沿って延在して多数取り付けられている。このスチームチューブ11は、例えば回転筒10の軸心に対して同心円を成すように周方向及び径方向に複数本ずつ配列されている。この配置形態については、後に詳説する。なお、この加熱管11は、加熱媒体である蒸気等が加熱管11の内部を流通することで加温される。この加熱管11内を流れる加熱媒体の量は、0.001m3/s〜13m3/sである。回転筒10内の温度は20℃〜235℃であり、加温された加熱管11の外面の温度は100℃〜235℃である。また、回転筒10内の圧力はマイナス300mmH2O〜プラス100mmH2Oである。また、回転筒10に供給されるテレフタル酸の温度は50℃〜235℃、好ましくは50℃〜100℃であり、回転筒10から排出されるテレフタル酸の温度は50℃〜235℃である。
図1、図3に示すように、回転筒10の他端側における周壁には、複数の開口50が貫通して形成されている。開口50は、回転筒10の周方向に沿って複数形成され、図1、図3の例では、2つの列を成すように相互に離間して形成されている。また、複数の開口50は、全て同形とされているが、異形とすることもできる。
図1において、開口50は裸で図示されているが、たとえば図4に示す分級フード55などで覆われている。分級フード55の下部には、処理物Eを排出する排出口55が形成されている。
また、分級フード55の上部には、キャリアガスA(空気、不活性ガス等)の給気口56が形成されている。この場合、キャリアガスAは開口50を通って、回転筒10内の空間(詳しくは、回転筒10の内壁と加熱管11の外壁の間の空間)を他端側から一端側に向かって流通する。
一方、回転筒10の一端側には、開口41が設けられている。この開口41はテレフタル酸の供給口として用いられるとともに、キャリアガスAの排気口としても用いられる。なお、テレフタル酸の供給口とキャリアガスの排気口をそれぞれ別々に設けるようにしても良い。
回転筒10内を一端側まで流通したキャリアガスAは、この開口41を通じて機外へ排出される。
テレフタル酸の乾燥に用いる横型回転式乾燥機は、回転筒10内のテレフタル酸の進行方向とキャリアガスAの進行方向を逆にした「向流」を採用することが好ましい。並流方式では乾燥機他端側のキャリアガスにテレフタル酸から蒸発した水蒸気が大量に含まれており、乾燥機他端側付近は高湿度となっているからテレフタル酸の水分が下がりにくいのに対し、向流方式では乾燥機他端側からキャリアガスが吹き込まれているため、テレフタル酸から蒸発した水蒸気はほとんど含まれておらず乾燥機他端側付近の湿度が低い。このため、向流方式にすることで、並流方式に比べて乾燥機他端側から排出されるテレフタル酸の水分をより低減させることができるという利点がある。
「向流」を採用した横型回転式乾燥機の斜視図を図10に示した。図1の横型回転式乾燥機とは形状が少し異なり、スクリューフィーダ42の上方にテレフタル酸の供給口31を設け、フード35の下端に処理物Eの排出口32を設けている。そして、供給口31からテレフタル酸を供給し、テレフタル酸を回転筒10の一端側から他端側へ向かって移動させ、その移動過程で加熱管11により加熱して乾燥させ、乾燥した処理物Eを排出口32から排出する。一方、フード35の上端にキャリアガスAの供給口33を設け、スクリューフィーダ42の上方にキャリアガスAの排出口34を設けている。そして、供給口33からキャリアガスAを供給し、前記キャリアガスAを回転筒10の他端側から一端側へ向かって流し、その過程でテレフタル酸から蒸発した蒸気を搬送し、蒸気を伴うキャリアガスAを排出口34から排出する。
そのほか、図11に示すような、ガス吹き込み管式の横型回転式乾燥機を用いても良い。ガス吹き込み管36は、回転筒10の内部に軸方向に延在して設けられ、回転筒10や加熱管11と共に回転する。例えば、複数の加熱管11、11の間や、最も内側に位置する加熱管11よりも更に内側に設けることができる。なお、図11では、ガス吹き込み管36を分かり易くするために、加熱管11の表示を省いている。このガス吹き込み管36の壁面には、複数のガス吹き出し口37が開いている。図11の例では、ガス吹き込み管36の上部に、ガス吹き込み口37を軸方向に2列設けている。
前記ガス吹き込み管式乾燥機を運転する際は、回転筒10の他端側からガス吹き込み管36内へキャリアガスAを供給する。供給されたキャリアガスAは、ガス吹き込み口37から回転筒10内へ噴き出し、テレフタル酸の蒸気を伴って、回転筒10の一端側から流れ出る。そのほか、回転筒10の一端側からガス吹き込み管36内にキャリアガスAを供給し、回転筒10の他端側から排気する構成にしても良い。
また、回転筒10の他端側には、ガス管72が備えられ、スチームチューブ11内に蒸気を供給する供給管70とドレン管71とが設けられている。
(乾燥過程)
次に、図1〜図3を参照しながら、横型回転式乾燥機でテレフタル酸を乾燥する過程を説明する。
テレフタル酸は、供給口41からスクリューフィーダ42内に供給され、このスクリューフィーダ42内部に設置されたスクリュー44を図示しない駆動手段によって回動させることによって、回転筒10の内部に供給される。供給口41から供給されたテレフタル酸は、蒸気によって加熱されたスチームチューブ(加熱管)11の外面に接触することによって乾燥しつつ、回転筒10の他端側に移動し、排出口50から排出される。なお、加熱管群11の両端部が回転筒10に連結しているため、回転筒10の回転に伴い、加熱管群11も一緒に回転する。そして、回転する加熱管群11によってテレフタル酸が上方に掻き上げられ、回転筒10内の広い範囲に分散する。後で詳述するように、回転筒の臨界速度比αが上昇するにしたがって、掻き上げられるテレフタル酸の量が増え、テレフタル酸が回転筒10内のより広い範囲に分散することになる。
この横型回転式乾燥機は、蒸気(加熱媒体)によって加温された加熱管11の外面とテレフタル酸が接触することにより、テレフタル酸が間接的に加熱され、乾燥する乾燥機である。したがって、加熱媒体とテレフタル酸が直接接触することにより、テレフタル酸が直接的に加熱され、乾燥する乾燥機とは、乾燥機のメカニズムが根本的に異なる。
なお、横型回転式乾燥機から排出されるテレフタル酸の温度は、50℃〜235℃である。また、横型回転式乾燥機によって、含液率(ケーキ付着液の固形分に対する重量比)を1wt%W.B.以下、好ましくは0.1wt%W.B.以下に下げることができる。
また、前記供給管70から加熱管11内に供給した蒸気は、テレフタル酸と加熱管11が接触して熱交換することにより、加熱管11内を流れる過程で冷却されて液体Dになり、ドレン管71から排出される。
(供給方式変形例)
本発明に係る横型回転式乾燥機の変形例を説明する。
横型回転式乾燥機へテレフタル酸を供給する方式には、前記スクリュー式(図2)のほか、シュート式(図5)や振動トラフ式(図6)を例示できる。シュート式では、供給シュート46が吸気ボックス45と結合しており、供給口41から供給したテレフタル酸が、供給シュート46内を落下し、回転筒10内へ移動する。吸気ボックス45がシールパッキン47を介して回転筒10に接続しており、回転筒10と吸気ボックス45間のシールを維持しながら、回転筒10が回転する構造になっている。振動トラフ式では、吸気ボックス45がトラフ(断面形状が凹状)であり、その吸気ボックス45の下端に振動モータ48とばね49が結合している。供給口41から供給したテレフタル酸は、トラフの上に落下する。そして、振動モータ48により吸気ボックス45が振動することにより、テレフタル酸が回転筒10内へと移動する。吸気ボックス45を取り付ける際は、テレフタル酸が移動しやすいように、回転筒10へ向かって下る傾斜を持たせると良い。
(回転筒変形例)
回転筒10の断面形状は、後述する円形のほか、矩形にしても良い。矩形の例として、六角形の回転筒10を図7に示す。矩形の回転筒10を回転すると、回転筒10の角部15によりテレフタル酸が持ち上がるため、テレフタル酸の混合が良くなる。一方で、円形の場合に比べて、回転筒10の断面積が狭くなるため、配置する加熱管11の数が減るというデメリットも存在する。なお、矩形の角部の数(辺の数)は変更でき、より詳しくは、角部の数を3つ以上の任意の数にすることができる。
図8に示すように、回転筒10を囲むジャケット12を設けても良い。この場合、回転筒10の外壁とジャケット12の内壁の間に加熱媒体Sを流し、回転筒10の外側からも加熱を行う。その結果、ジャケット12を設けない場合と比べて、テレフタル酸の乾燥速度を上げることができる。この加熱媒体Sの例として、200〜400℃の高温ガス、200〜400℃のホットオイル等を挙げることができる。そのほか、前記ジャケット12の代わりに、回転筒10を囲むようにトレース配管(図示しない)を複数設けても良い。
(排出方式変形例)
横型回転式乾燥機から処理物Eを排出する方式としては、図9のような形態も採用できる。かかる形態において、キャリアガスAは、ケーシング80の上部のキャリアガス供給口33から隔壁23の内側へ送り込まれる。このキャリアガスAが再利用ガスである場合は、キャリアガスA中に粉塵等が含まれているが、隔壁23の内側、すなわちガス通路U2には、リボンスクリューZが配されているため、ガスに混入している粉塵等は、このリボンスクリューZによって捕捉される。捕捉された粉塵等は、リボンスクリューZの送り作用により開口部22へ向かって送られ、ケーシング80内へ排出される。排出された粉塵等は、自由落下によりケーシング下方の排出口32から排出される。一方、キャリアガスAの粉塵等以外の気体は、リボンスクリューZによって妨げられることなく、回転筒10内へ送られる。
また、回転筒10の回転に伴って、スクリュー羽根24も回転する。従って、テレフタル酸が乾燥した乾燥物Eは、送り出し通路U1内を、開口部21へ向かってスクリュー羽根24の送り作用により送られ、開口部21から排出される。排出された乾燥物Eは、自重により排出ケーシング下方の排出口32から排出される。
他方、ケーシング80を貫き、隔壁23内へ延在する蒸気経路(内部蒸気供給管61及び内部ドレン排出管62)が、回転筒10と一体で設けられている。内部蒸気供給管61は、端板部17における加熱管11の入口ヘッダ部に、内部ドレン排出管62は端板部17における加熱管11の出口ヘッダ部に連通している。また、蒸気供給管70及びドレン排出管71は、回転継手63を介して、内部蒸気供給管61及び内部ドレン排出管62にそれぞれ連結している。
(回転筒支持構造変形例)
そのほか、回転筒10の支持構造は、回転筒10の外周に2つのタイヤ部材20、20を取り付ける前記支持構造のほか、一端側に設けたスクリューケーシング42と、他端側に設けたガス管72の外周にベアリング(図示しない)を取り付け、このベアリングを支持する構造や、前記タイヤ部材25とベアリングを組み合わせる支持構造にしても良い。
(回転速度)
本発明は、テレフタル酸の乾燥速度を上げるため、従来の横型回転式乾燥機よりも、回転筒10を高速で回転させる。この回転速度の決定方法について、以下に説明する。
(工程1)
横型回転式乾燥機の処理負荷PLを決定する。具体的には、テレフタル酸の種類、含液率(wt%W.B.)、目標の処理量(kg/h)等を基に、負荷PLを算出する。
(工程2)
小型の横型回転式乾燥機を実験機として用いて、単位負荷当たりのテレフタル酸の乾燥速度Rdを調査する。
(工程3)
前記工程2で調査したテレフタル酸の乾燥速度Rdを基にして、回転筒10のサイズを決定する。
(工程4)
回転筒10の回転数を決定する。従来の回転数決定法は、重要な基準として回転筒10の回転速度(本発明では、「回転速度」を「周速」ともいう。)を用いており、具体的には、下記式5を用いて回転数を決定していた。なお、回転速度Vの値は、約0.1〜0.7[m/s]の範囲内で経験則に基づいて決定していた。
N=(V×60)/(D×π) ・・・式5
ここに、Nは回転筒10の回転数(r.p.m.)であり、Vは回転筒10の回転速度(m/s)であり、Dは回転筒10の内径(m)である。
本発明は、前記式5とは異なり、臨界速度比を基準に回転数を決定するものであり、具体的には、下記式6を用いて決定する。
N=V/Vc×Nc ・・・式6
ここに、Nは回転筒10の回転数(r.p.m.)であり、Vは回転筒10の回転速度(m/s)であり、Vcは回転筒10の臨界速度(m/s)であり、Ncは回転筒10の臨界回転数(r.p.m.)である。
(臨界速度、臨界速度比)
前記式6の「臨界速度」と「臨界回転数」について詳述する。図12を参照すると、「臨界速度」は、横型回転式乾燥機内で、テレフタル酸の重力とテレフタル酸に作用する遠心力がつり合う回転速度であり、理論上、テレフタル酸が回転筒10と共廻りする回転筒10の回転速度をいう。なお、rωは速度を表す。また、「臨界速度比」とは、前記臨界速度に対する実際の回転速度の比をいう。
(臨界速度)
臨界速度について、詳述する。臨界速度は、テレフタル酸の重力(mg)と遠心力(mrω2)が同じであるため、下記の式7が成り立つ。
mg=mrω2 ・・・式7
ここに、mはテレフタル酸の質量(kg)、gは重力加速度(m/s2)、rは回転筒10の半径(m)、ωは角速度(rad/s)である。
そして、上記式7から下記の式8を導くことができる。
g=r(Vc/r)2 ・・・式8
ここに、gは重力加速度(m/s2)であり、rは回転筒10の半径(m)であり、Vcは回転筒10の臨界速度(m/s)である。
従って、上記式8から下記式1を導き、回転筒10の臨界速度(m/s)を求めることができる。
Vc=(rg)1/2=(D/2・g)1/2=2.21D1/2
Vc=2.21D1/2 ・・・式1
ここに、Vcは回転筒10の臨界速度(m/s)、Dは回転筒10の内径(m)である。
(臨界速度比)
次に、回転筒の臨界速度比について説明する。回転筒の臨界速度比αは、臨界速度(Vc)に対する実際の回転速度Vの比を指すため、下記式2によって表すことができる。
α=V/Vc・100 ・・・式2
ここに、αは回転筒10の臨界速度比(%)、Vは回転筒10の回転速度(m/s)、Vcは回転筒10の臨界速度(m/s)である。
(臨界回転数)
なお、臨界速度における回転筒10の回転数を「臨界回転数」といい、下記式9により求めることができる。
Nc=Vc・60/(πD)=2.21D1/2・60/(πD)=42.2/D1/2
Nc=42.2/D1/2 ・・・式9
ここに、Ncは回転筒10の臨界回転数(r.p.m.)、Vcは回転筒10の臨界速度(m/s)、Dは回転筒10の内径(m)である。
(実験1:テレフタル酸の分散状態)
回転筒10の内径が370mmの横型回転式乾燥機を用いて、回転筒の臨界速度比α(%)とテレフタル酸の乾燥速度Rdの関係について実験を行った。回転筒10内に配置する加熱管11の隙間Kは60mmである。
まず、含水率9wt%w.b.のテレフタル酸を回転筒10内にバッチ式で投入した。このテレフタル酸の中位径は120mmであり、1回当たりの投入量は13kgである。
そして、臨界速度比を任意に変えながら回転筒10を回転させ、回転筒10内部のテレフタル酸の分散状態を写真に撮り、それをトレースした図を図13に示す。すなわち、テレフタル酸の挙動を目視できるように、横型回転式乾燥機の横断面に透明板を設け、この透明板を通して回転筒10内部のテレフタル酸の分散状態を写真に撮像し、それをトレースした。なお、図13における回転筒10の回転方向は反時計回りである。
臨界速度比を10%にして運転した時は、テレフタル酸が、回転筒10の右側半分の領域でキルンアクションしている。しかし、回転筒10の右側半分の領域に塊状になっており、移動量が少なく、テレフタル酸は回転筒10の左側半分の領域にあまり分散していない。これは、回転筒10内の左側半分の領域で、加熱管11とテレフタル酸が十分に接触していないことを示している。
それから、臨界速度比を20%、30%、40%、50%と徐々に上げるにつれて、テレフタル酸の分散範囲が次第に広がり、テレフタル酸が回転筒10の左側半分の領域まで分散した。
さらに、臨界速度比を60%、80%、100%と徐々に上げると、テレフタル酸が回転筒10の内壁に張り付き、回転筒10とともに回転する現象(以下、「供回り」という。)が生じていた。この供回りは、「隣り合うテレフタル酸粒子の表面に存在する自由水同士の液架橋力」と、「回転筒10の回転により発生する遠心力」との合力が、「テレフタル酸(を含む脱水ケーキ)の重力」に勝ることで発生する。この供回りが発生すると、回転筒10内の上方から下方へ向かってテレフタル酸が落下しづらくなり、回転筒10内でテレフタル酸の混合状態が悪くなるため、加熱管11からテレフタル酸への伝熱量が低下し、テレフタル酸が有する液分の蒸発速度が遅くなる。
前記実験1によると、含水率9wt%w.b.のテレフタル酸を乾燥させた場合、臨界速度比が60%以上になると供回りが発生することから、臨界速度比が60%以上となると、テレフタル酸が有する液分の蒸発速度が遅くなると予測できる。
なお、図13で回転筒10内に記載した実線の矢印は、テレフタル酸が落下する方向を表しており、破線の矢印は、加熱管11が移動する方向を表している。
(実験2:テレフタル酸の含液率)
回転筒10の内径が1830mmの横型回転式乾燥機を用いて、回転筒の臨界速度比α(%)とテレフタル酸の乾燥速度Rdの関係性について実験を行った。この実験では、含液率が異なる4種類の試料(テレフタル酸)を横型回転式乾燥機にバッチ式で投入した。各テレフタル酸の含液率は、テレフタル酸1が5wt%W.B.、テレフタル酸2が9wt%W.B.、テレフタル酸3が13wt%W.B.、テレフタル酸4が17wt%W.B.である。
前記実験結果を図14に示す。この図14では、各試料において、回転筒の臨界速度比αが10%のときのテレフタル酸の乾燥速度の値を1と定め、その値を基準にした相対数値で表している。回転筒の臨界速度比αを10%から次第に上げたところ、テレフタル酸の含液率の違いに関わらず、次第に乾燥速度が速くなった。なお、テレフタル酸の含液率に違いがあるにも関わらず、臨界速度比の値を上げていくと、ある一定の地点までは、乾燥速度が同じペースで速くなった。そして、ある臨界速度比で乾燥速度の速さのピーク(乾燥速度が最も早くなる地点)を迎えた。そして、そこから臨界速度比をさらに上げると、今度は次第に乾燥速度が遅くなり、もとの乾燥速度の値1程度まで下がった。
前記の実験結果において、どの臨界速度比で乾燥速度の速さのピークを迎えるかは、テレフタル酸の含液率によって異なった。具体的には、テレフタル酸の含液率が高いほど、臨界速度比が小さい値で、乾燥速度の速さのピークを迎えた。また、テレフタル酸の含液率が低いほど、乾燥速度の速さのピークの値が高くなった。
この実験結果からも明らかなように、臨界速度比を17〜80%にすることが好ましく、臨界速度比を19〜70%にすることがより好ましく、臨界速度比を25〜65%にすることがさらに好ましい。図14に示すように、臨界速度比の値が10%から上がるにしたがって、乾燥速度は山状に変位していくため、所望する乾燥速度を得るために、低い臨界速度比と高い臨界速度比の二つの臨界速度比から選択することができる。たとえば、水分13wt%W.B.のテレフタル酸において、乾燥速度を1.5にしたい場合、臨界速度比を20%にする場合(低い臨界速度比を選択する場合)と、60%にする場合(高い臨界速度比を選択する場合)の2つを考えることができる。このように二つの選択肢がある場合は、低い臨界速度比を選択することが好ましい。臨界速度比が低いほど、すなわち回転筒10の回転数が低いほど、機械の摩耗による部品交換や使用電力等が少なくなるため経済性に優れ、環境負荷を低減できるからである。なお、前記の例において、乾燥速度が1.5より早ければ良いということであれば、臨界速度比を40%にして、乾燥速度を約2にしても良い。しかし、乾燥速度が1.5で十分なのであれば、前記経済性や環境負荷低減等の観点から、臨界速度比を20%にすることが好ましい。
また、供給するテレフタル酸の含液率が低くなるほど、臨界速度比の値を高くすることが好ましい。具体的には、テレフタル酸の含液率が5wt%W.B.である場合は、臨界速度比を19%〜65%にすることが好ましく、テレフタル酸の含液率が9wt%W.B.である場合は、臨界速度比を19〜55%にすることが好ましく、テレフタル酸の含液率が13wt%W.B.である場合は、臨界速度比を19〜45%にすることが好ましく、テレフタル酸の含液率が17wt%W.B.である場合は、臨界速度比を19〜40%にすることが好ましい。
なお、前記のように、臨界速度比の値を高くすると、回転筒10の回転数が増えることになる。回転筒10の回転数が増えると回転筒10内で発生するダスト量が多くなり、発生したダストは回転筒10内を流れるキャリアガスとともに、乾燥機の外へ排出される。ダスト内にはテレフタル酸も多く含まれるため、このテレフタル酸を回収してリサイクルするのが好ましい。具体的には、乾燥機から排出されたキャリアガスを固気分離機へ送り、固気分離機でキャリアガス中のテレフタル酸を回収し、回収したテレフタル酸を上流の反応槽等へ戻すことが好ましい。
また、前記実験2の結果図14を見ると、含水率9wt%w.b.のテレフタル酸を乾燥させた場合、臨界速度比が60%以上になると、乾燥速度が次第に遅くなっているため、「臨界速度比が60%以上となると、テレフタル酸が有する液分の蒸発速度が遅くなる」という実験1の予測が正しかったことが分かる。
(実験3:回転筒10の内径)
次に、回転筒10の内径が異なる2つの横型回転式乾燥機を用いて、回転筒の臨界速度比α(%)とテレフタル酸の乾燥速度Rdの関係性を調べた。回転筒10の内径は、それぞれ370mmと1830mmである。この実験では、含水率9wt%w.b.のテレフタル酸を横型回転式乾燥機にバッチ式で投入した。実験結果を図15に示す。なお、図15の乾燥速度の値は、相対数値である。詳しくは、臨界速度比が10%のときの乾燥速度の値を1と定め、その値を基準にした相対数値で表している。
臨界速度比を10%から次第に上げた場合、乾燥速度が次第に速くなり、臨界速度比40%〜50%の間で乾燥速度が最も早くなった。そして、さらに臨界速度比を上げると、次第に乾燥速度が遅くなることを確認した。この乾燥速度の変化は、回転筒10の内径が370mmと1830mmで違ったとしても、ほとんど変わらなかった。したがって、乾燥速度の変化は、回転筒10の内径の長さにほとんど影響を受けないことが分かる。
(実験4:テレフタル酸の充填率)
次に、回転筒10内のテレフタル酸の充填率を変えた場合における回転筒の臨界速度比α(%)とテレフタル酸の乾燥速度Rdの関係性を調べた。具体的には、内径370mmの横型回転式乾燥機にテレフタル酸を13kg/h投入して実験を行った。回転筒10に配置する加熱管11の隙間Kは60mmである。また、このテレフタル酸の中位径は120mmである。
図16に、充填率を変えた場合の臨界速度比と乾燥速度のグラフを示す。この図16の乾燥速度の値は、相対数値である。詳しくは、充填率が25%であって、かつ臨界速度比が10%のときの乾燥速度の値を1と定め、その値を基準にした相対数値で表している。テレフタル酸の充填率を15%にして運転したときは、テレフタル酸と加熱管11の接触面積が小さいため、乾燥速度が最大で約1.5までしか上がらなかった。一方、テレフタル酸の充填率を25%にして運転したとき、テレフタル酸と加熱管11の接触面積が増え、乾燥速度が最大約2.3まで上昇した。さらに、テレフタル酸の充填率を35%にして運転したとき、粉体層(粉体のテレフタル酸の層)の上層で上滑りが発生し、伝熱面と接触しないテレフタル酸が増えた。その結果、充填率25%で運転したときよりも、乾燥速度が上がらず、乾燥速度の最大値は約2であった。しかし、充填率15%で運転したときよりは、乾燥速度が速かった。なお、いずれの充填率においても、臨界速度比10%から臨界速度比を次第に高くするにつれて、乾燥速度が上がり、臨界速度比40%〜50%の間で乾燥速度が最も早くなった。そして、臨界速度比をさらに高くすると、乾燥速度が下がった。
以上の実験により、被処理物Wの乾燥速度が顕著に上昇する充填率20〜40%を採用することが好ましいことと分かった。充填率ηが20〜40%であると、単位断面積当たりの処理量が多くなり、かつ、乾燥速度も速いものとなる。また、充填率ηの上限が過度に大きくないので、良好な乾燥速度を示す。より好ましくは、充填率を25〜30%にすることが好ましい。
なお、前記充填率は、以下の式3によって求めることができる。
η=Ap/Af・100 ・・・式3
ここに、ηは充填率(%)、Apは自由断面積に対してテレフタル酸の占める断面積(m2)、Afは回転筒10の全断面積から全加熱管11の断面積を減算した自由断面積(m2)である。なお、回転筒10の全断面積Afは、回転筒10の任意の横断面における回転筒10内部の断面積のことをいい、回転筒10の肉厚部分の面積は含まない。すなわち、回転筒10の内径に基づいて計算する断面積をいう。
(実験5:加熱管11の隙間)
図17に加熱管11の隙間Kを示す。この例においては、隙間Kは4つの同心円列ですべて同一の例が示されている。このために、加熱管11の径を外側ほど大きくしてある。隣接する加熱管11の間(隙間)Kの距離は60〜150mmにすることが好ましい。もちろん、加熱管11の径は同一径とする、隙間Kはたとえば外側ほど大きくするなど、適宜の変形が可能である。また、後述する第1の配置形態又は第2の配置形態を採ることもできる。
次に、加熱管11の隙間を変えた場合における回転筒の臨界速度比α(%)とテレフタル酸の乾燥速度Rdの関係性を調べた。図18に、実験結果である回転筒の臨界速度比とテレフタル酸の乾燥速度のグラフを示す。この図18の乾燥速度の値は、相対数値である。詳しくは、加熱管11の隙間Kが100mmであって、かつ臨界速度比が10%のときの乾燥速度の値を1と定め、その値を基準にした相対数値で表している。
回転筒10の内径は、1830mmである。また、図18のグラフを作成した際の加熱管11の配置は、図17と同様にした。すなわち、回転筒10の中心から外側へ向かって放射線状に加熱管11を配置し、加熱管11の径を内側から外側へ向かって次第に大きくした。それにより、第1列目〜第n列目にある加熱管11の隙間Kを全て同じにした。例えば、加熱管11の隙間Kが50mmの場合は、第1列目〜第n列目にある加熱管11の隙間Kがすべて50mmである。なお、この加熱管11の配置については、下記図20においても同様である。
加熱管11の隙間Kを50mmにして運転したところ、隙間Kを流れるテレフタル酸の量が少なく、テレフタル酸があまり混合せず、乾燥速度が遅かった。その後、加熱管11の隙間Kを80mm、100mmと長くするにつれて、乾燥速度が次第に早くなった。これは隙間Kを流れるテレフタル酸の量が次第に多くなり、テレフタル酸が良く混合することが一因と推測される。なお、いずれの充填率においても、臨界速度比10%から臨界速度比を次第に高くするにつれて、乾燥速度が上がり、臨界速度比40%〜50%の間で乾燥速度が最も早くなった。そして、臨界速度比をさらに高くすると、乾燥速度が下がった。
以上の実験により、隣接する加熱管11の間(隙間)の距離を60〜150mmにすることが好ましく、前記距離を80〜150mmにすることがより好ましく、前記距離を80〜100mmにすることがさらに好ましいと分かった。
(外径と内径の関係性)
前記の各説明や各式においては、回転筒10の内径Dを用いており、外径は用いなかった。しかし、前記各式を補正して、外径を用いても良い。この点について、以下に詳述する。
前記各式において、Dは内径であるが、内径の代わりとして外径を用いるための補正式を記述する。回転筒10の外径をDo、回転筒10の板厚(肉厚)をt、内径をDとすると、これらの関係は、下記式10のようになる。
D=Do−(2×t) ・・・式10
従って、前記各式のDに、式10の右辺を代入すれば良い。例えば、臨界速度比の式は以下のように記述できる。
Vc=2.21D1/2 ・・・式1
Vc=2.21×(Do−2×t)1/2
なお、参考として、STDなどの回転筒10の肉厚tの一般的な数値を示す。回転筒10が大径化するほど、これの強度を保持するために肉厚tは増す傾向があり、実際としては概ね以下の数値で設計されている。回転筒10の内径Dが0.3〜6mの場合で、肉厚tが3〜100mmとなる。
なお、本発明に係る横型回転式乾燥機の内径Dは、1m〜5mにすることが好ましい。一般に、回転筒の臨界速度比αが同じであっても、回転筒10の内径Dが小さいほど、回転筒10の回転数が多くなる。したがって、内径Dが1mよりも小さい場合は、回転筒10の回転数が著しく増し、電力がかかるため、経済性が悪いという問題がある。また、内径Dが5mよりも大きい場合は、乾燥機が大型化し、製造コストがかかるという問題がある。
<加熱管11について>
本発明において加熱管11にサイズ及び配置は適宜選択できるものの、本発明者らの高速回転化を指向する過程の中で、主に接触効率を高め、もって乾燥速度を高めるためには、次述する手段が有効であるとの知見を得た。
(加熱管11の配置)
従来は、図26に示すように、回転筒10内に加熱管11を放射状に配置していた。回転筒10内では、テレフタル酸(粉粒体)が回転筒10下部に移行した複数の加熱管11の隙間に入り込み、回転筒10の回転に伴って、複数の加熱管11により回転方向に掻き上げられる。安息角まで掻き上げられたテレフタル酸は、主に安息角を越えた時点から崩落し始め、落下運動に転じる。より詳しくは、安息角限を超えて、より上方に位置する複数の加熱管11の間から雪崩のように落下し、回転筒10下部に位置する加熱管11に衝突する。
落下したテレフタル酸は、回転筒10下部の複数の加熱管11、11の隙間に再び入り込む。テレフタル酸が落下する角度と加熱管11、11の隙間に入り込む角度が異なるため、加熱管11、11の隙間にテレフタル酸が速やかに入り込まず、加熱管11、11の外側(回転筒10の中心側)に滞留してしまい、テレフタル酸と加熱管11の接触効率が悪いことが判明した。接触効率が悪いと、テレフタル酸の乾燥速度が低下するという問題があった。
また、テレフタル酸が落下する方向と複数の加熱管11、11の間に入り込む方向が異なるため、落下したテレフタル酸は最内列(回転筒10の最も中心側の列)の加熱管11、11に衝突して、運動エネルギーが一旦、ゼロになってしまう(リセットされてしまう)という問題があった。
本発明は、前記問題を解決するために加熱管11の配置を改良した。
すなわち、一端側にテレフタル酸の供給口を、他端側にテレフタル酸の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒10と、加熱媒体が通る多数の加熱管11、11…を前記回転筒10内に設け、テレフタル酸を前記回転筒10の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管11、11…によりテレフタル酸を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、加熱管11、11…の配置は、次の配置形態が望ましいのである。
前記加熱管11、11…群が、前記回転筒10の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管S1芯から、第2基準加熱管S2芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されるものである。
<図21参照:斜め直線状形態>
(1)各加熱管11、11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、前記第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第1配置形態。
<図19参照:曲線状形態>
(2)各加熱管11、11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、第2基準加熱管S2芯に向かうほど回転筒10の回転方向後方に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第2配置形態。
すなわち、図19及び図21に示すように、加熱管11、11…は、回転筒10の中心Fを中心にして同心円状に配置され、中心側円上の第1基準加熱管S1の同心円r1、第2基準加熱管S2の同心円r2、回転筒10の最も外側に位置する最外加熱管11の同心円r3を含めた各同心円上に配置されている。
第1基準加熱管S1芯(図19及び図21参照)は、回転筒10の最も中心側に位置する加熱管11群の列(「列1」:図20参照。)の中から任意に選んだ加熱管11の芯(加熱管の中心)である。
また、第2基準加熱管S2芯は、複数加熱管の「列」において(図20参照)、回転筒10の最も中心側に位置する加熱管11(第1基準加熱管S1)から、同一の「行」に沿って外側へ向かって数えて、所望の列数の加熱管S2の芯(加熱管の中心)を指称する。
第2基準加熱管S2芯の位置は、テレフタル酸の流動挙動(この流動挙動は、テレフタル酸の物性(形状、大きさ、粘性、材料種など)に由来する要因と、乾燥機の運転条件に由来する要因などに左右される)に応じて適宜選択できる。
このとき、配置比ε=h2(第2基準加熱管S2の同心円r2−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)/h1(回転筒10内面−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)を、1/2超とするのが望ましい。
また、本発明においては、少なくとも、第1基準加熱管S1から第2基準加熱管S2までの区間については、前述の第1配置形態か第2配置形態の加熱管配置とするのが望ましい。
さらに、本発明においては、第2基準加熱管S2芯の位置が、最外加熱管11の同心円r3上にある場合も含むものである。
このように、第1配置形態又は第2配置形態を採る領域は、適宜選択でき、図21に示す例では、加熱管11の列数が全7列であり、第2基準加熱管S2の芯が4列目にある例を示した。
図21の例は第1の配置形態の例であり、図19及び図20の例は第2の配置形態である。
図21の例は、全7列のすべてが第1の配置形態である。すなわち、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している。
図19及び図20の例では、全9列のすべてが第2の配置形態である。すなわち、各加熱管11,11…の芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、第2基準加熱管S2芯に向かうほど回転筒10の回転方向後方に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している。
なお、図19及び図20において、回転筒10の中心点Fを始点として、第1基準加熱管S1芯を通る線を半径放射線J1として、第2基準加熱管S2芯を通る線を半径放射線J2として、それぞれ示した。前記h1及びh2の各距離は、半径放射線J2上の距離から求めると良い。
(加熱管の他の曲線状または直線状配置)
そのほか、本発明の別の好適な形態の下では、回転筒10の回転軸の同心円上において、中心側から外側に位置するに従って、隣り合う加熱管11の隙間を大きくした配置とすることもできる。図19〜図21は、中心側から外側へ向かうに従って、隣り合う加熱管11の隙間を次第に大きくする配置とした例である。
また、第1基準加熱管S1芯と、第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2としては、サイクロイド(粒子が最速で降下する場合に描く線)、コルニュの螺旋(滑らかに降下する場合に描く線)若しくは対数曲線、円弧線またはそれらの線と近似する線などとすることができる。
図25には、加熱管11、11…の内側を第2配置形態に従う曲線状に配置し、外側部分については半径方向(放射方向)に沿う形態の例を示した。
図22には、加熱管11、11…の内側を第2配置形態に従う曲線状に配置し、外側部分については半径方向(放射方向)に沿う形態の例を示した。
図24には、加熱管11,11…を第1配置形態に従う斜め直線状に配置し、外側部分については、中間の同心円上から最も外側の同心円にかけて、斜め直線状の加熱管の行を介装した例を示している。
他方、これらの例から推測できるように、図面に具体例を示さないが、第1配置形態と第2配置形態とを組み合せて配置することも可能である。
全列について、第1配置形態や第2配置形態を採用しないで、それらの配置形態を途中まで採用する場合も、前述のように、配置比ε=h2(第2基準加熱管S2の同心円r2−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)/h1(回転筒10内面−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)を、1/2超とするのが望ましい。
(作用効果)
前記のように加熱管11を曲線状または斜め直線状に配置することで、テレフタル酸が落下する方向とテレフタル酸が複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下したテレフタル酸はその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11、11の隙間に入り込む。加熱管11、11の隙間に入り込んだテレフタル酸は、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間にテレフタル酸が速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、テレフタル酸と加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、テレフタル酸と加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
また、テレフタル酸が加熱管11、11の隙間に滑らかに入り込むため、テレフタル酸から加熱管11が受ける衝撃が小さくなる。そのため、従来のように加熱管11を配置した場合と比べて、加熱管11の直径を小さくすることができ、加熱管11の本数を増やすことができる。その結果、全体として加熱管11の伝熱面積が増え、乾燥効率を向上させることができる。
そのほか、従来の装置では、落下するテレフタル酸と加熱管11とが衝突することにより、テレフタル酸(粉粒体)の破砕が生じていたが、前述の好適な形態によれば、破砕を防ぐ又は抑制できる。その結果、最終製品(乾燥製品)の粒度分布が安定するとともに、微粉が減少して排気処理設備の負荷を下げることもできる。
なお、各加熱管11、11…の直径や肉厚は適宜選択できる。
(加熱管11の本数)
同心円上にある加熱管11の本数を全て同じにしても良いが、加熱管11を直線状に設けた場合には、図24に示すように、回転筒10の最外周から中間付近までの加熱管11の本数を、回転筒10の中間付近から最内周までの加熱管11の本数より多くした方が良い。このように、中間付近から最外周までの加熱管11の本数を増やすことで、隣り合う加熱管11、11の間の距離を最内周から最外周までほぼ同じにすることができる。そして、加熱管11の本数を増やすことで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動したテレフタル酸の乾燥効率を向上させることができる。
(加熱管11の直径)
加熱管11の直径を全て同じにしても良いが、図20に示すように、回転筒10の内周側から外周側へ向かうに連れて、次第に直径を大きくすることもできる。このように、加熱管11の直径を変えることで、隣り合う加熱管11の間の距離を内周から外周までほぼ同じにすることができる。このように加熱管11の直径を大きくすることで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動したテレフタル酸の乾燥効率を向上させることができる。
(加熱管11の配列の決め方)
加熱管11の配列の決定方法について、図20を参照しながら説明する。なお、加熱管11の配列を「行列」で表し、回転筒10の径方向(回転筒10の中心側から外側へ向かう方向)の配列を「列」とし、円周方向の配列を「行」とする。
隣接する行間の距離(例えば、行1と行2の間の距離)及び隣接する列間の距離(例えば、列1と列2の間の距離)を変えることにより、テレフタル酸の分散性や流動性を変えることができる。
例えば、図20のハッチングを施した加熱管11(以下、「基準加熱管11」という。)を基準にして考えると、行間距離として、(1)の加熱管11と基準加熱管11の距離、(5)の加熱管11と基準加熱管11の距離のほか、(2)の加熱管11と基準加熱管11の距離、(8)の加熱管11と基準加熱管11の距離、(4)の加熱管11と基準加熱管11の距離、(6)の加熱管11と基準加熱管11の距離が考えられ、これらが前記一定値以上になるようにする。また、列間距離として、(3)の加熱管11と基準加熱管11の距離、(7)の加熱管11と基準加熱管11の距離が考えられ、これらも前記一定値以上になるようにする。なお、隣接する加熱管11の距離は80〜150mmにすることが好ましい。
以上のように、行間距離及び列間距離が、加熱管11の配列を決定する際の拘束条件となる。この拘束条件に従いつつ、出来る限り伝熱面積が広くなり、かつ流動性が良くなるように、加熱管11の径、行数及び列数を変えて様々なバリエーションを試し、最も伝熱面積が広くなり、かつ流動性が良くなる配列を採用し、製品を設計する。なお、実際に加熱管11の配列を検討した結果、行の曲率を次第に大きくした場合は、加熱管11の径を次第に小さくし、列数を次第に多くすることで、伝熱面積を最も広くすることができた。逆に、行の曲率を次第に小さくした場合は、加熱管11の径を次第に大きくし、列数を次第に少なくすることで、伝熱面積を最も広くすることができた。
なお、図19〜図25では、加熱管11を複数列配置した例を示したが、図13に例示するように、加熱管11を1列だけ配置しても良い。
10 回転筒
11 スチームチューブ(加熱管)
41 供給口
50 排出口
55 分級フード
56 固定排気口
57 固定排出口
60 掻上板
65 撹拌手段
A キャリアガス
E 処理物
W 被処理物(テレフタル酸)

Claims (6)

  1. 一端側にテレフタル酸の供給口を、他端側にテレフタル酸の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る加熱管群を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って前記加熱管群によりテレフタル酸が回転方向に掻き上げられる構成の横型回転式乾燥機を用いて、
    テレフタル酸を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群によりテレフタル酸を間接加熱して乾燥させる、テレフタル酸の乾燥方法であって、
    下記式1、式2で定められる臨界速度比αが17〜80%未満となるように、前記回転筒を回転して、テレフタル酸を乾燥させることを特徴とするテレフタル酸の乾燥方法。
    Vc=2.21D1/2 ・・・式1
    α=V/Vc・100 ・・・式2
    ここに、Vcは回転筒の臨界速度(m/s)、Dは回転筒の内径(m)、αは回転筒の臨界速度比(%)、Vは回転筒の回転速度(m/s)である。
  2. 前記横型回転式乾燥機に供給するテレフタル酸の含液率が3〜19wt%W.B.である請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
  3. 下記式3で定められるテレフタル酸の充填率ηが20〜40%となるように、前記回転筒内にテレフタル酸を供給する請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
    η=Ap/Af・100 ・・・式3
    ここに、ηは充填率(%)、Apは自由断面積に対してテレフタル酸の占める断面積(m2)、Afは回転筒の全断面積から全加熱管の断面積を減算した自由断面積(m2)である。
  4. 前記加熱管を放射状または同心円上に複数配置しており、隣り合う加熱管の間の離間距離が60〜150mmである請求項1記載のテレフタル酸の乾燥方法。
  5. 一端側にテレフタル酸の供給口を、他端側にテレフタル酸の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る加熱管群を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って前記加熱管群によりテレフタル酸が回転方向に掻き上げられる構成とされ、
    テレフタル酸を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群によりテレフタル酸を間接加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機であって、
    下記式1、式2で定められる臨界速度比αが17〜80%未満となるように、回転筒を回転できる構成であることを特徴とする横型回転式乾燥機。
    Vc=2.21D1/2 ・・・式1
    α=V/Vc・100 ・・・式2
    ここに、Vcは回転筒の臨界速度(m/s)、Dは回転筒の内径(m)、αは回転筒の臨界速度比(%)、Vは回転筒の回転速度(m/s)である。
  6. 前記横型回転式乾燥機は、前記回転筒の回転軸が水平面に対して傾斜して設けられ、前記回転筒の一端側が他端側よりも高く位置しており、
    前記回転軸と水平面の間の傾斜角が0.057〜2.86度である請求項5記載の横型回転式乾燥機。
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