JP5839528B1 - 温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置 - Google Patents

温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】減圧により沸騰させて蒸気を得る際の蒸気温度の低下を防止し、蒸気が液化することによる弊害を除去し、浅い深度で比較的低温域でも高出力の発電が可能な温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置を提供する。【解決手段】地熱交換器1は、地中に設けられて地上から水が供給される水注入管2と、水注入管2に接するように地中に設けられた蒸気取出管3とを備えている。蒸気取出管3には、その下部領域に複数の噴出口5が設けられている。水注入管2と蒸気取出管3との境界下部領域であって、噴出口5が設けられた領域には、第一の加熱器31が取付けられている。水注入管2内の水に対して地熱帯から熱が供給されて生成される高圧熱水が、噴出口5を介して蒸気取出管3内で蒸気単相流に変換され、第一の加熱器31によって減圧沸騰時の温度低下が補償されて地上に取出される。【選択図】図1

Description

本発明は、地熱エネルギーを効率よく取り出すことが可能な温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置に関する。
地熱エネルギーを利用して発電する地熱発電は、高温のマグマ層を熱源とするものであり、半永久的な熱エネルギーとすることができるとともに、発電の過程において温室効果ガスを発生しないことから、化石燃料の代替手段として近年注目されている。
従来の地熱発電は、地熱帯をボーリングし、地熱帯に存在する自然の蒸気や熱水を自然の圧力を利用して取り出し発電を行っている。そのため、取り出された蒸気と熱水には、地熱帯特有の硫黄その他の不純物が多量に含まれている。この不純物はスケールとなって、熱井戸や配管類、あるいはタービン等に付着する。スケールが付着すると、経年的に発電出力が減少し長期間の使用が困難となる。
このスケールによる問題を解決するために、地上から水を送り、地熱帯から供給される熱によって加熱して熱水を取り出す方式を採用した技術が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された技術は、地下に設置された地熱交換器で取出した高圧単相流を、地上に設置された気水分離器で蒸気として取出す方法のものであり、スケールによる問題を解決しつつ地熱を有効利用できる点で大きな効果を有するものである。
地熱交換に関してはさらに、以下のような問題点が考えられる。第一に、地下に送り込まれる水と、地熱の供給を得て取り出される熱水の、配管内における圧損のため、高圧ポンプの動力を大きくしなければならす、ポンプ動力を低く抑えて発電効率を上げるためには、地熱交換器の径を大きくする必要があるという問題点がある。
第二に、特許文献1による利点の一つに、既存の抗井のリプレイスがあるが、地熱交換器の径が制限されることによって、リプレイスが適用される抗井が限定されるという問題点がある。既存抗井のリプレイスの他に、地熱探査用抗井、休止中の抗井のリプレイス等を検討する場合においても、地熱交換器の径の大きさが障害となりうる。
特許文献2には、地熱発電システムのエネルギー効率を高め、ポンプ等のコスト増を抑制することにより、発電単価を低減することを解決課題として、液体を地上から地熱帯まで下降させて該液体に前記地熱帯で熱を吸収させ、熱を吸収した前記液体を前記地熱帯から上昇させる途中で該液体の圧力を飽和蒸気圧以下に減圧させる地熱発電用の蒸気発生方法が記載されている。その他、地熱発電に関する技術が、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8に記載されている。
特開2011−52621号公報 特開2014−227962号公報 特開昭49−103122号公報 特開平1−232175号公報 特公昭64−7227号公報 特開2014−84857号公報 特開2014−47676号公報 特開2011−169188号公報
特許文献2に記載の技術によると、熱を吸収した液体を地熱帯から上昇させる途中で、液体の圧力を飽和蒸気圧以下に減圧させているため、加圧熱水を上昇させる場合と比較すると、地熱交換器を出ていく熱水と送り込まれる水および地下低温地帯との間で、熱の受け渡しが行われ、熱ロスが発生するという問題点はある程度改善される。
しかし、高温の蒸気は、送り込まれる水や地下低温地帯の近くを通って取り出される構造であるため、高温の蒸気と、送り込まれる水や地下低温地帯との熱交換を可能な限り抑制することが求められている。
地熱発電を行うにあたって、地下の地熱帯の構成物が岩石であるか圧力水を含む土砂であるかは、地上からの探査では容易に判定することができず、ピンポイントに地熱資源を探し当てることは、高度な探査技術を必要とする。
また、特許文献2に記載されたもののように、減圧により沸騰させて蒸気を得る場合には、気化熱分、蒸気温度が低下する。この気化の際の潜熱は、地熱帯から供給されることが前提となっているが、蒸気を発生させる管と地熱帯岩石等との熱伝導率の差に起因して、地熱帯からの熱供給に遅れが生じる場合がある。熱供給に遅れが生じると、この時間差によって蒸気温度が低下する。
また、地熱発電を広く普及させるためには、圧倒的に多く分布する、浅い深度で比較的低温域でも発電が可能な発電方式が必要であるが、一般的な地熱発電では、蒸気圧・温度が低いため、タービンが大型になってしまう。
通常の地熱発電で生産される蒸気は、対象となる温度における飽和曲線上の数値から少し低めの圧力を有しており、蒸気は飽和蒸気に近い。生産される蒸気が飽和蒸気に近いと、仕事をしたのちの蒸気は簡単に液化する。そのため、タービンや熱交換器を駆動する際に蒸気が結露しやすく、結露が発生すると、タービンの効率が低下し、耐久性にも影響する。
過熱蒸気の生成に関して、特許文献8には、太陽熱を集熱する太陽熱集熱装置を用いて、受熱した太陽熱との熱交換により、地中から採取した水蒸気を飽和蒸気温度より高い温度に加熱して過熱蒸気を生成することが記載されている。この手法によると、過熱蒸気を生成することは可能であるが、太陽熱を集熱する太陽熱集熱装置を、地熱交換器の他に別途用意する必要があり、設備を簡略化することができない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、減圧により沸騰させて蒸気を得る際の蒸気温度の低下を防止し、蒸気が液化することによる弊害を除去し、取出される高温の蒸気と、送り込まれる水や地下低温地帯との熱交換を抑制することができ、浅い深度で比較的低温域でも高出力の発電が可能な温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の温度低下補償型地熱交換器は、地中に設けられ地上から水が供給される水注入管と、前記水注入管に接するように地中に設けられて複数の噴出口を有する蒸気取出管と、前記水注入管と前記蒸気取出管との境界下部領域であって前記噴出口が設けられた領域に取付けられた第一の加熱器とを備え、前記蒸気取出管内の圧力は、タービンが必要とする圧力以下に減圧されており、前記水注入管内の水に対して地熱帯から熱が供給されて生成される高圧熱水が前記噴出口を介して蒸気取出管内で蒸気単相流に変換され、前記第一の加熱器によって減圧沸騰時の温度低下が補償されて地上に取出されることを特徴とする。
水注入管に供給された水は、水注入管下部において、地上からの深さにほぼ比例した高温圧力水となる。蒸気取出管内の圧力は、タービンが必要とする圧力以下に減圧されているため、高温圧力水はその水圧によって蒸気取出管に設けられた噴出口を介して蒸気取出管へ噴出し、減圧された蒸気取出管内で蒸気単相流に変換され、この蒸気単相流が地上に取出される。
蒸気取出管内での蒸気は、圧力勾配があるタービンへ移動したのち、タービン内で膨張してタービンを回す動力となる。タービンを出た蒸気は復水器にて水に戻り、再び水注入管に送り込まれる。循環する水量はタービンが必要とする蒸気量に等しいため、循環水量は非常に少なくて済む。この過程を繰り返すことにより、効率的に連続して地熱を取り出すことができる。このような方式により地熱交換を行うことにより、低温地帯を通過する際に生じる熱ロスが小さく、管表面を通る際の摩擦による管ロスが小さく、循環させる水の量を削減することができる熱交換が可能となる。
水注入管と蒸気取出管との境界下部領域であって噴出口が設けられた領域に、第一の加熱器が取付けられており、この第一の加熱器によって、減圧沸騰時の温度低下が補償される。気化の際の潜熱は、地熱帯に十分の熱容量があって地熱帯から供給されることが前提となっているが、蒸気を発生させる管と地熱帯岩石等との熱伝導率の差に起因して、地熱帯からの熱供給に遅れが生じると、この時間差によって蒸気温度が低下する。そのため、第一の加熱器によって減圧沸騰時の温度低下を補償することにより、蒸気温度の低下を防止することができ、出力の向上に寄与する。このように、第一の加熱器は、減圧沸騰時の蒸気温度低下を補償する機能を有しており、発電出力の一部を使って加熱することができる。地熱帯によって加熱されて生産される蒸気は飽和蒸気に近いことから、仕事をした後の蒸気は簡単に液化しやすいが、第一の加熱器を用いることにより、液化を防止することができる。
また、生産した蒸気の温度を上げることにより、蒸気を飽和蒸気領域から過熱蒸気領域に転換させることができる。一般的な地熱発電では、蒸気圧・温度が低いため、タービンが大型になってしまうが、高温・高圧の過熱蒸気を使うことにより、タービンの小型化、高効率化を図ることができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記蒸気取出管の出口側、または蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内にブロワーが取り付けられており、前記蒸気取出管から取り出される蒸気はブロワーによってブーストされることとすることができる。
減圧沸騰させて蒸気を生産すると、減圧沸騰させる圧力は、タービンが要求する圧力に近くなる。この蒸気をブロワーでブーストすると、ブロワーの吸込み側の圧力は、タービン圧力からブロワー圧力を差引いた数値となり、蒸気取出管底部の蒸気噴出し部の圧力は、飽和蒸気の圧力よりブロワー圧力分低下する。そのため、蒸気が飽和蒸気から過熱蒸気領域へ移動する効果と、蒸気の気化をアシストする相乗効果が生まれる。また、ブロワー圧力を大きくすることによって、タービンへ供給する圧力を高く設定できるため、より大きな効果を得ることができる。ブーストするための電源は発電出力の一部を使うことができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記ブロワーの回転数を制御することにより、発電出力を制御することができる。
蒸気の流量は、ブロワーの回転数に比例するため、ブロワーの回転数を制御することによって、タービンの出力を制御することが可能となる。時間遅れがあるため、急激な負荷変動に対応することはできないが、あらかじめ発電量を時間的に制御したい場合には、発電量をプログラムしておくプログラム発電が可能である。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記蒸気取出管の出口側、または蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内に第二の加熱器が取り付けられており、前記蒸気取出管から取り出される蒸気は第二の加熱器によって加熱されることとすることができる。
第二の加熱器によって蒸気を加熱することにより、高温・高圧の過熱蒸気とすることができる。そのため、タービンの入り口温度を高く設定でき、タービンの出力・効率を向上することができる。また、タービン内で蒸気が水に戻ることを防止できるため、タービンまたは熱交換器を駆動する蒸気が結露しにくい状態を保つことができる。加熱するための電源は発電出力の一部を使うことができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記蒸気取出管が前記水注入管の内側に配置され、前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように前記蒸気取出管が形成されている構造とすることができる。
蒸気取出管の径が、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように蒸気取出管が形成されていることにより、地表に近い低温領域に近づくにつれて、蒸気単相流が蒸気取出管内を上昇する際の速度が増大し通過時間が短縮される。蒸気が上昇する際の流速は、蒸気取出管の径の二乗に反比例して増大し、蒸気が上昇するに要する通過時間は、蒸気取出管の径の二乗に比例して短くなる。さらに、外管である水注入管との接触面積は、蒸気取出管の径に比例して小さくなることから、外管である水注入管との間で熱交換される熱量は、内管である蒸気取出管の径の三乗に比例して減少するため、蒸気単相流が低温領域を通過する際の熱損失を低減することができる。
また、外管である水注入管を設置した後で、内管である蒸気取出管を取り付ける場合には、蒸気取出管の径が地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなっていることにより、地熱帯側下方の径と同一の径で蒸気取出管を形成する場合と比べて、蒸気取出管の重量を軽くすることができ、工事の際の利便性を高めることができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって段階的に小さくなっている構造とすることができる。
また、本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって連続的に小さくなっている構造とすることができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記水注入管に供給される水の水位を低くすることによって、前記水注入管の上部に空気層が形成されることによる断熱部が、地表面に近い低温地帯に接する領域に対して設けられている構造とすることができる。
対象となる地熱層によっては、地中に設置する地熱交換器に供給する水圧が大きすぎる場合があり、この水圧を下げる必要性がある場合、水注入管の水位を下げることで地熱交換器内の圧力調整が可能である。これによって水注入管の上部には空気層が形成されることになり、断熱性の高い空気層によって断熱効果を得ることができる。特に、抗井の高温地帯の深度が大きい場合、水注入管に供給する水の水位を低くすることで、地表面に近い低温地帯に接する水注入管に空気層を形成することができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記水注入管に供給される水に加圧するための加圧ポンプが地上に配置されている構成とすることができる。
大容量の発電を行う場合には、循環水量が大きくなることにより、外管部の損失水頭が大きくなるが、水注入管に供給される水に加圧するための加圧ポンプが地上に配置されている構成とすることにより、損失水頭分を補うことができ、自然水圧による場合よりも大きな圧力が得られるため、大容量の発電を実現することが可能となる。また、水注入管に供給される水に加圧するための加圧ポンプが地上に配置されている構成とすることにより、蒸気圧力を高くすることができるため、未利用の全国の高温度の地熱帯に本発明の温度低下補償型地熱交換器を広く適用することができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、少なくとも1つの前記水注入管と少なくとも1つの前記蒸気取出管とが組み合わされてなる挿入管が、複数の地熱井に対して挿入されて構成され、前記蒸気取出管の出口が並列に接続されて、それぞれの地熱井を用いて得られる蒸気が合計して採集され、採集された蒸気の圧力を均一化する蒸気ヘッダーを備えている構成とすることができる。
ボーリングする場所によって、温度・圧力ともそれぞれ異なるため、発電に利用した場合に、地熱井1つに対する発電出力がそれぞれ違うこととなる。そのため、複数の地熱井に対して、挿入管の蒸気取出管の出口を並列につなぎ、それぞれの地熱井を用いて得られる蒸気を合計して採集することで、タービン・復水器・発電機・変圧器等の容量を大きく設計することができ、発電所全体の効率がアップするという利点がある。また、蒸気ヘッダーを配置することにより、採集された蒸気の圧力の均一化を図ることができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器においては、前記地熱井は、既存の設備に付帯するものであることとすることができる。
既存の設備に付帯する空の地熱井や休止中の地熱井に対して、水注入管と蒸気取出管とが組み合わされて構成される挿入管を挿入して用いることにより、新たにボーリングを行うことなく、熱水によるエネルギーを取出すことができる。特に、蒸気単相流として地中から取出すことにより、挿入管の径を小さくすることができるため、使用できる地熱井の自由度が高まる。
本発明の温度低下補償型地熱発電装置は、本発明の温度低下補償型地熱交換器を用いて発電を行うことを特徴とする。
また、本発明の温度低下補償型地熱発電装置は、前記発電をバイナリー方式によって行うことができる。
本発明の温度低下補償型地熱交換器は、配管内における圧損や熱ロスの発生を抑制し、地中に埋設される管の径を小さくすることを可能とし、循環させる水の量を削減することができ、熱交換効率に優れたものであるため、この地熱交換器を用いることによって、既存の設備に付帯する地熱井を有効に利用して、効率の良い地熱発電を行うことができるため、利便性の高い地熱発電装置を実現することができる。
本発明によると、減圧により沸騰させて蒸気を得る際の蒸気温度の低下を防止し、蒸気が液化することによる弊害を除去し、取出される高温の蒸気と、送り込まれる水や地下低温地帯との熱交換を抑制することができ、浅い深度で比較的低温域でも高出力の発電が可能な温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置を実現することができる。
本発明の第一実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す図である。 第一の加熱器の詳細を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器をバイナリー方式の発電に適用した温度低下補償型地熱発電装置の構成を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器をバイナリー方式の発電に適用した温度低下補償型地熱発電装置の構成を示す図である。 水注入管に供給される水に対して、地上にて加圧する実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す図である。
以下に、本発明の温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置を、その実施形態に基づいて説明する。
本発明の第一実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を図1に示す。
図1において、地熱交換器1は、地中に設けられて地上から水が供給される水注入管2と、水注入管2に接するように地中に設けられた蒸気取出管3とを備えている。図1においては、水注入管2を地熱帯4側に近い外管とし、蒸気取出管3を水注入管2の内側に設けた内管とした2重管構造としているが、その逆に、蒸気取出管3を外管とし、水注入管2を内管としてもよい。
蒸気取出管3には、その下部領域に、複数の噴出口5が設けられており、水注入管2と蒸気取出管3とは、この噴出口5によって開口状態となっている。すなわち、噴出口5は、水注入管2と蒸気取出管3との境界に設けられている。蒸気取出管3はタービン6に接続されており、蒸気取出管3内の圧力は、タービン6が必要とする圧力以下に減圧されている。
水注入管2に自然の落差を利用して供給された水は、水注入管2の底部付近において、地上からの深さにほぼ比例した圧力が加えられ、地熱帯4から熱が供給されて高温圧力水となる。蒸気取出管3内は減圧されているため、この圧力差を利用して、高温圧力水は矢印で示すように、噴出口5から噴霧状態で蒸気取出管3内へ噴き出し、タービン6が必要とする圧力と、水注入管2の底部との圧力差を利用して気化して蒸気単相流に変換される。地下にて生成された蒸気単相流は、蒸気取出管3とタービン6との圧力差でタービン6へ移動したのち、タービン6内で膨張してタービン6を回す動力となる。この動力によって発電機7により発電がなされる。
水注入管2と蒸気取出管3との境界下部領域であって、噴出口5が設けられた領域に、第一の加熱器31が取付けられており、この第一の加熱器31によって、減圧沸騰時の蒸気温度低下が補償される。これにより、蒸気を発生させる管と地熱帯岩石等との熱伝導率の差に起因する、地熱帯からの熱供給の遅れが生じても、蒸気温度が低下することを防止でき、出力が向上する。
蒸気取出管3の出口側には、ブロワー32が取り付けられており、蒸気取出管3から取り出される蒸気は、ブロワー32によってブーストされる。
蒸気をブロワー32でブーストすると、ブロワー32の吸込み側の圧力は、タービン圧力からブロワー圧力を差引いた数値となり、蒸気取出管3底部の蒸気噴出し部の圧力は、飽和蒸気の圧力よりブロワー圧力分低下する。そのため、蒸気が飽和蒸気から過熱蒸気領域へ移動する効果と、蒸気の気化をアシストする相乗効果が生まれる。また、ブロワー圧力を大きくすることによって、タービンへ供給する圧力を高く設定できるため、より大きな効果を得ることができる。また、ブロワー32の回転数を制御することにより、発電出力を制御することができる。
なお、ブロワー32を取り付ける位置は、蒸気取出管3の出口側に限らず、蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内とすることができる。
蒸気取出管3の出口側には、第二の加熱器33が取り付けられており、蒸気取出管3から取り出される蒸気は、第二の加熱器33によって加熱される。
第二の加熱器33によって蒸気を加熱することにより、高温・高圧の過熱蒸気とすることができる。そのため、タービン6の入り口温度を高く設定でき、タービン6の出力・効率を向上することができる。また、タービン6内で蒸気が水に戻ることを防止できるため、タービン6または熱交換器を駆動する蒸気が結露しにくい状態を保つことができる。
なお、第二の加熱器33を取り付ける位置は、蒸気取出管3の出口側に限らず、蒸気発生部からタービン6に至る蒸気系統内とすることができる。
上述した第一の加熱器31、ブロワー32、第二の加熱器33の電源は、発電出力の一部を使うことができる。これにより、発電効率は少しダウンするが、高温、高圧の過熱蒸気を生産することができるため、全体としての出力を大きく向上させることができる。
タービン6を出た蒸気はその後、復水器8にて冷却水9により冷却されて水に戻り、再び水注入管2に供給される。循環する水量はタービン6が必要とする蒸気量に等しいため、循環させる水量は非常に少なくて済む。この過程を繰り返すことによって、連続して地熱を取り出す。必要に応じて、補給水11は水処理装置10を介して補給水槽12から補給される。補給水の水位は、補給水調節弁13によって調節される。蒸気取出管3とタービン6との間には、蒸気ヘッダー18と蒸気調節弁15とが設けられている。その他、圧力調節弁17が設けられている。
蒸気ヘッダー18は、複数の地熱井から生産された蒸気をまとめて、単機のタービン6に供給するような場合に用いられるもので、これにより、圧力を均一化させることができる。
抗井の高温地帯の深度が大きい場合、水注入管2に供給する高度処理水の水位を低くすることにより、地表面に近い低温地帯26に接する水注入管2には空気層19が形成されるため、これにより断熱効果を向上することができる。また、水注入管2下部における高温地帯と接する面は、熱伝導特性に優れた材質のものを使用して、地熱を吸収しやすいようにする。
タービン6や発電機7等の主要機器の事故または送電系統の事故が起こった場合には、発電機7の遮断器が作動するが、この場合は、地熱交換器1内の圧力が急激に上昇することを防ぐため、緊急減圧弁16を作動させて、地熱交換器1内の急激な圧力上昇を防ぐことができる。通常の発電機の負荷変動には、地熱交換器1が自動的に対応することができる。発電機負荷が増えた場合には、地熱交換器1内部の圧力が下がるため、蒸気発生量が増える。発電機負荷が減少した場合は、地熱交換器1内部の圧力が上昇するため蒸気発生量が減少する。このように一連の自動発電量制御機能が備わっていることも一つの特徴である。
図2に、第一の加熱器31の詳細を示す。
図2(a)に、第一の加熱器31の設置位置と、その構造を示す。図2(b)は、図2(a)のA―A断面図である。
第一の加熱器31は、水注入管2と蒸気取出管3とからなる2重管の底部に位置する加圧水過熱ゾーンにおいて、加熱ヒーターに電流を流すことによって熱を供給する。内管の外側を耐熱電線管に入れて、耐熱電線管をステンレスバンドで内管に取り付けて形成することができる。配線は耐熱ケーブルを使い、施工面の恒久安全性を確保する。
電線管同士の接続は水分が入らないように処理する。圧力水は高度処理された純水を使うため、水中への漏れ電流は非常に少ないが、経年で不純物が増加して漏れ電流が増えるリスクを回避するため、加熱ヒーターは充電部を露出しない構造とする。外管は接地抵抗がほぼゼロの接地状態にあるため、配線は1本のみとし、残る1本は外管に接続する。このように、送電端の1本を大地に接続し、加熱ヒーター側では、ヒーターの一端を外管に接続する方法を選定することができる。加圧水過熱ゾーンは、外管の下部を、内管の荷重に耐えるよう補強し、外管に溶着して固定する。
図2(c)に、加熱ヒーターを単相で設計した場合を示し、図2(d)に、加熱ヒーターを三相で設計した場合を示す。
単相の場合には、加熱ヒーターの一端(T相)を外管に接続できるため、R相のみ配線すればよい。一例として、単相200V配線にすると、加熱ヒーターの容量が10kWの場合、電流値は50.0Aとなる。ケーブルの許容電流を、約30%余裕をみた数値とし設定すると、許容電流は75Aとなる。これに対し、三相200V配線にすると、加熱ヒーターの容量が10kWの場合、電流値は28.9Aとなる。ケーブルの許容電流を同様に、約30%余裕をみた数値とし設定すると、許容電流は53Aとなる。
このように、単相では、電流値が大きくなるため電線の太さは少し大きくなるが、単相分の1本のみ配線すればよい点にメリットがある。三相の場合には、電流値は単相の場合の57.7%になり、ケーブルを小さくすることができるが、3相分のケーブルを配線しなければならない。そのため、加熱ヒーターは、単相で設計したほうが施工上簡便であり、建設費も格安である。
図3、図4に、本発明の第二実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す。
蒸気取出管3の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように、蒸気取出管3が形成されている。図3、図4においては、蒸気取出管3の径が、地熱帯側下方から地表側上方に向かって段階的に小さくなっている構造のものを示している。
図3においては、高温域24である地熱帯4領域の部分の径に対して、中温域25の部分と、低温域26の部分の径を小さくしている。地表面に近い低温地帯に接する水注入管2には空気層19を形成して断熱効果を向上させている。高温域24、中温域25、低温域26は、それぞれの状況に応じて設定できるが、一例として、低温域26を地表から深さ300mまで、中温域25を深さ300mから500m、高温域24を深さ500mから700mとすることができる。
図3に示す各位置での圧力と温度の一例を、表1に示す。本発明においては、ブロワーと加熱器を用いているが、比較対象として、ブロワーと加熱器を用いていないものとの対比を行っている。表1における外管は水注入管を意味し、内管は蒸気取出管を意味する。
Figure 0005839528
飽和蒸気の場合には、各点の圧力は蒸気温度によって決まるが、過熱蒸気の場合には、圧力、温度とも任意に設定できる。表1において、ブロワーと加熱器を用いていないものにおける内管底部の温度は、減圧沸騰時の温度低下を予測した数値である。また、本発明における内管底部の温度は、内管底部を加熱することによって、温度補正した数値である。2重管底部の圧力水ゾーンでは、圧力水の温度が設計値より下がった場合には、加熱器で設計値まで補正する。また、本発明におけるブロワー出口の圧力は、ブロワーでブーストすることによって、得られる数値である。
表2に、使用する坑井の一例を示す。抗井の深さ700mにおいて抗井温度は186℃である点を考慮して、外管部底部温度を180℃とした。抗井の深さ700mにおける、外管部底部の圧力5.46MPaは、加圧ポンプで1.6MPaを加圧した圧力である。ブロワーと加熱器を用いていない場合における、抗井の深さと温度は、下記の実測値を採用した。
Figure 0005839528
図4においては、高温域24である地熱帯4領域の部分の径に対して、中温域25の部分の径を小さくし、低温域26の部分の径をさらに小さくしている。この場合においても、地表面に近い低温地帯に接する水注入管2には空気層19を形成して断熱効果を向上させている。なお、図3、図4に示すものは一例であって、径が減少する箇所の数はここに示すものに限定されない。
図5に、本発明の第三実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す。
図5においては、蒸気取出管3の径が、地熱帯側下方から地表側上方に向かって連続的に小さくなっている構造のものを示している。図5では、高温域24である地熱帯4から中温域25を経て低温域26に至るまでの径の減少の割合が一定であり、一定の傾きで直線的に減少するものを例示しているが、径の減少の割合は一定でなくてもよく、曲線的に減少するものであってもよい。さらに、径の段階的な減少と連続的な減少とを組み合わせてもよい。
蒸気取出管3の径が、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように蒸気取出管3が形成されていることにより、地表に近い低温領域に近づくにつれて、蒸気単相流が蒸気取出管3内を上昇する際の速度が増大し通過時間が短縮される。外管である水注入管2との間で熱交換される熱量は、内管である蒸気取出管3の径の三乗に比例して減少するため、蒸気単相流が低温領域を通過する際の熱損失を低減することができる。
また、外管である水注入管2を設置した後で、内管である蒸気取出管3を取り付ける場合には、蒸気取出管3の径が地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなっていることにより、地熱帯側下方の径と同一の径で蒸気取出管3を形成する場合と比べて、蒸気取出管3の重量を軽くすることができ、工事の際の利便性を高めることができる。
図3、図4、図5に示す実施形態においても、水注入管2と蒸気取出管3との境界下部領域であって、噴出口5が設けられた領域に、第一の加熱器31が取付けられており、この第一の加熱器31によって、減圧沸騰時の蒸気温度低下が補償される。これにより、蒸気を発生させる管と地熱帯岩石等との熱伝導率の差に起因する、地熱帯からの熱供給の遅れが生じても、蒸気温度が低下することを防止でき、出力が向上する。
蒸気取出管3の出口側には、ブロワー32が取り付けられており、蒸気取出管3から取り出される蒸気は、ブロワー32によってブーストされる。蒸気をブロワー32でブーストすると、ブロワー32の吸込み側の圧力は、タービン圧力からブロワー圧力を差引いた数値となり、蒸気取出管底部の蒸気噴出し部の圧力は、飽和蒸気の圧力よりブロワー圧力分低下する。そのため、蒸気が飽和蒸気から過熱蒸気領域へ移動する効果と、蒸気の気化をアシストする相乗効果が生まれる。また、ブロワー圧力を大きくすることによって、タービンへ供給する圧力を高く設定できるため、より大きな効果を得ることができる。また、ブロワー32の回転数を制御することにより、発電出力を制御することができる。
なお、ブロワー32を取り付ける位置は、蒸気取出管3の出口側に限らず、蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内とすることができる。
蒸気取出管3の出口側には、第二の加熱器33が取り付けられており、蒸気取出管3から取り出される蒸気は、第二の加熱器33によって加熱される。第二の加熱器33によって蒸気を加熱することにより、高温・高圧の過熱蒸気とすることができる。そのため、タービン6の入り口温度を高く設定でき、タービン6の出力・効率を向上することができる。また、タービン6内で蒸気が水に戻ることを防止できるため、タービン6または熱交換器を駆動する蒸気が結露しにくい状態を保つことができる。
なお、第二の加熱器33を取り付ける位置は、蒸気取出管3の出口側に限らず、蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内とすることができる。
上述した第一の加熱器31、ブロワー32、第二の加熱器33の電源は、発電出力の一部を使うことができる。これにより、発電効率は少しダウンするが、高温、高圧の過熱蒸気を生産することができるため、全体としての出力を大きく向上させることができる。
上述した本発明の第一実施形態から第三実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器では、水注入管2に自然の落差を利用して供給された水は、下降して周囲の地熱帯4から加熱されるため、水注入管2下部においては、高温の圧力水となっている。この高温・高圧水を、水注入管2下部から噴出口5を介して蒸気取出管3へ噴霧状態で噴き出す。水注入管2下部とタービン6との圧力差は非常に大きいため、タービン6が必要とする圧力・流量の蒸気を、連続して生産することが可能となる。蒸気はタービン6を出た後、復水器8で冷却されて水に戻り、再び水注入管2に送り込まれるが、循環する水量はタービン6が必要とする蒸気量に等しいため、循環水量は非常に少なく、水注入管2上部への給水には加圧ポンプは必須ではない。
本発明においては、高度処理された水を水注入管2の最下部まで、自然の圧力を利用して送り込むことで、圧力勾配が形成される。蒸気取出管3上部における圧力は、タービン6が必要とする入口圧であり、蒸気取出管3内部および配管類の圧損はこれより一桁少ない数値であるため、理論上抗井の深さは、タービン6が必要とする圧力分があればよく、地熱帯の高温地区での適用が可能である。
蒸気取出管3の下部領域に設けられる、複数の噴出口5は、小径の穴をあけることによって形成されるが、その口径、数および流速は、発電容量、抗井の温度および深さにより個別に設計される。その一例として、水注入管2の径を165.2mm、蒸気取出管3の径を89.1mmとしたときに、2mm径の噴出口5を100個設けることができる。
地熱交換器1は、少なくとも1つの水注入管2と少なくとも1つの蒸気取出管3とが組み合わされてなる挿入管が、複数の地熱井に対して挿入されて構成され、蒸気取出管3の出口が並列に接続されて、それぞれの地熱井を用いて得られる蒸気が合計して採集され、採集された蒸気の圧力を均一化する蒸気ヘッダー18を備えている構成とすることができる。
1つの地熱井に対して1つの挿入管を挿入して使用することも可能であるが、ボーリングする場所によって、温度・圧力ともそれぞれ異なるため、発電に利用した場合に、地熱井1つに対する発電出力がそれぞれ違うこととなる。そのため、複数の地熱井に対して、挿入管の蒸気取出管3の出口を並列につなぎ、それぞれの地熱井を用いて得られる蒸気を合計して採集することで、タービン・復水器・発電機・変圧器等の容量を大きく設計することができ、発電所全体の効率がアップするという利点がある。また、蒸気ヘッダー18を配置することにより、採集された蒸気の圧力の均一化を図ることができ、圧力が均一化された蒸気を単機のタービンに供給することができる。
例えば、3つの地熱井を使用する場合、それぞれの地熱井での熱出力を発電機出力に換算して、1号井500kW、2号井400kW、3号井600kWである場合、3ユニット独立で発電システムを構築するより、これらを合計して、1号井+2号井+3号井=1500kWの1ユニットとして設計すれば、全体の出力は同じでも、タービン・復水器・発電機・変圧器の容量を大きく設計することができ、電気機器の効率は容量によってアップするため、発電に利用した場合には発電所全体の効率がアップすることになる。また、工事費等の建設費を格段に安くすることができる。
また、地熱交換器1は、新設の地熱井を用いることができる他、既存の設備、例えば、既存の地熱発電所に付帯する地熱井であって、空の地熱井や休止中の地熱井に対して、水注入管2と蒸気取出管3とが組み合わされて構成される挿入管を挿入して用いることができる。特に、蒸気単相流として地中から取出すことにより、挿入管の径を小さくすることができるため、使用できる地熱井の自由度が高まり、既存の地熱井の有効利用を促進することができる。
このように、休坑井を含む既存の坑井をリプレイスすることで、環境アセスに要する時間を大幅に短縮することができ、開発コストを大きく削減することができる。また、従来型の地熱発電で必要な補充坑が不要である。さらに、地熱流体を一切用いないため、スケール腐食は通常の水配管・機器と同レベルになり、一般の工業装置のメンテナンス頻度で済むという利便性があるとともに、温泉源枯渇の懸念は払しょくされ、環境問題は劇的に緩和される。
本発明の温度低下補償型地熱交換器は、地下で蒸気が生成されるため、通常地上に設置される圧力容器である蒸気発生器は不要である。そのため、蒸気発生器の建設費用が不要であり、システム全体の制御をより簡易な設計とすることができる。また、蒸気発生器を設置する必要がないため、圧力容器の取り扱い技術者が不要であり、保守要員の削減を図ることで運転コスト削減に供することができる。
また、本発明の温度低下補償型地熱交換器は、地下水を圧送するための加圧ポンプは必須ではなくなるため、加圧ポンプの設置に要する費用を削減することができる。さらに、システム全体の制御をより簡易な設計とすることができる。さらに、蒸気発生器は不要であり、加圧ポンプは必須ではないため、地上設備を設置する用地を少なくすることができる。地熱帯は国立公園内に多く存在しており、発電設備の建設にあたっての環境負荷を軽減することが可能である。
本発明では、既存の発電用、温泉用を問わず、坑井の最深部地帯に一定の熱があることを条件として、地上から坑井の最深部へ水を供給することによって、坑井の再生を行うことが可能である。この場合には、水を供給する管は、通常の配管で十分である。
図6に、本発明の第一実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器をバイナリー方式の発電に適用した温度低下補償型地熱発電装置の構成を示す。
図6において、地熱交換器1の機能は図1に基づいて説明したものと同様であり、地熱交換器1の蒸気取出管3から取り出された蒸気単相流は、蒸発器20に送られ、低沸点媒体を加熱する。加熱された低沸点媒体は、低沸点媒体蒸気となってタービン6へ移動して、タービン6を回す動力となる。この動力によって発電機7により発電がなされる。
タービン6を出た低沸点媒体蒸気はその後、凝縮器21にて冷却水により冷却されて低沸点媒体に戻り、ポンプ34によって蒸発器20に送られる。この繰り返しにより、継続的に発電がなされる。必要に応じて、補給水11は水処理装置10を介して補給水槽12から補給される。補給水の水位は、補給水調節弁13によって調節される。蒸気取出管3とタービン6との間には、蒸気ヘッダー18と蒸気調節弁15とが設けられている。
図7に、本発明の第二実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器をバイナリー方式の発電に適用した温度低下補償型地熱発電装置の構成を示す。
図7において、地熱交換器1の機能は図4に基づいて説明したものと同様である。
なお、図7においては、図4に示す実施形態の地熱交換器1を用いたものを示しているが、図3に示すもの、または図5に示す実施形態の地熱交換器1を用いてバイナリー発電を行うこともできる。
以下に、水注入管に供給される水に対して、地上にて加圧する実施形態について説明する。
図8に、この実施形態に係る温度低下補償型地熱交換器と温度低下補償型地熱発電装置を示す。
図8において、地熱交換器1は、地中に設けられて地上から水が供給される水注入管2と、水注入管2に接するように地中に設けられた蒸気取出管3とを備えている。図8においては、水注入管2を地熱帯4側に近い外管とし、蒸気取出管3を水注入管2の内側に設けた内管とした2重管構造としているが、その逆に、蒸気取出管3を外管とし、水注入管2を内管としてもよい。
蒸気取出管3には、その下部領域に、複数の噴出口5が設けられており、水注入管2と蒸気取出管3とは、この噴出口5によって開口状態となっている。すなわち、噴出口5は、水注入管2と蒸気取出管3との境界に設けられている。蒸気取出管3はタービン6に接続されており、蒸気取出管3内の圧力は、タービン6が必要とする圧力以下に減圧されている。
水注入管2に供給される水に加圧するための加圧ポンプ27が地上に配置されている。水注入管2に供給される水は、地上にて加圧ポンプ27によって加圧されるため、水注入管2の下部においては、この加圧による圧力と、地上からの深さにほぼ比例した圧力を合計した加圧水となる。
この加圧水に対して、地熱帯4から熱が供給されて高温圧力水となる。蒸気取出管3内は減圧されているため、この圧力差を利用して、高温圧力水は矢印で示すように、噴出口5から噴霧状態で蒸気取出管3内へ噴き出し、タービン6が必要とする圧力と、水注入管2の底部との圧力差を利用して気化して蒸気単相流に変換される。地下にて生成された蒸気単相流は、蒸気取出管3とタービン6との圧力差でタービン6へ移動したのち、タービン6内で膨張してタービン6を回す動力となる。この動力によって発電機7により発電がなされる。
この実施形態においても、第一の加熱器31、ブロワー32、第二の加熱器33を取り付けることができる。また、図3、図4、図5に示すように、蒸気取出管3の径が、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように、蒸気取出管3が形成されているものについて、加圧ポンプ27を設置することもできる。
タービン6を出た蒸気はその後、復水器8にて冷却水9により冷却されて水に戻り、再び水注入管2に供給される。循環する水量はタービン6が必要とする蒸気量に等しいため、循環させる水量は非常に少なくて済む。この過程を繰り返すことによって、連続して地熱を取り出す。必要に応じて、補給水11は水処理装置10を介して補給水槽12から補給される。補給水11の水位は、補給水調節弁13によって調節される。蒸気取出管3とタービン6との間には、蒸気調節弁15が設けられている。その他、圧力調節弁17が設けられている。
上述したように、本発明においては、水注入管と蒸気取出管との境界下部領域であって噴出口が設けられた領域に取付けられた第一の加熱器によって、高圧熱水が噴出口を介して蒸気単相流に変換される際に、減圧沸騰時の温度低下を補償する点に大きな特徴がある。これにより、蒸気圧・温度を高くして過熱蒸気を使うことにより、タービンの小型化、高効率化を図ることができるとともに、圧倒的に多く分布する、浅い深度で比較的低温域でも地熱発電が可能となることに大きな利点があり、地熱発電の普及に大きく寄与する。
本発明は、減圧により沸騰させて蒸気を得る際の蒸気温度の低下を防止し、蒸気が液化することによる弊害を除去し、浅い深度で比較的低温域でも高出力の発電が可能な温度低下補償型地熱交換器および温度低下補償型地熱発電装置として広く利用することができる。特に、既存の坑井を有効利用できることや、発電設備の建設にあたっての環境負荷を軽減できる点等において顕著な優位性があり、原子力発電所の事故により、原子力に多くを依存していた我が国のエネルギー政策が根本から見直すことを余儀なくされている現状を考慮すると、圧倒的に多く分布する、浅い深度で比較的低温域でも地熱発電が可能となるため、将来のベース発電としての役割を担うことができ、産業上の利用に大きく寄与するものである。
1 地熱交換器
2 水注入管
3 蒸気取出管
4 地熱帯
5 噴出口
6 タービン
7 発電機
8 復水器
9 冷却水
10 水処理装置
11 補給水
12 補給水槽
13 補給水調節弁
15 蒸気調節弁
16 緊急減圧弁
17 圧力調節弁
18 蒸気ヘッダー
19 空気層
20 蒸発器
21 凝縮器
24 高温域
25 中温域
26 低温域
27 加圧ポンプ
31 第一の加熱器
32 ブロワー
33 第二の加熱器
34 ポンプ

Claims (12)

  1. 地中に設けられ地上から水が供給される水注入管と、前記水注入管に接するように地中に設けられて複数の噴出口を有する蒸気取出管と、前記水注入管と前記蒸気取出管との境界下部領域であって前記噴出口が設けられた領域に取付けられた第一の加熱器とを備え、前記蒸気取出管内の圧力は、タービンが必要とする圧力以下に減圧されており、前記水注入管内の水に対して地熱帯から熱が供給されて生成される高圧熱水が前記噴出口を介して蒸気取出管内で蒸気単相流に変換され、前記第一の加熱器によって減圧沸騰時の温度低下が補償されて地上に取出され、前記蒸気取出管の出口側、または蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内にブロワーが取り付けられており、前記蒸気取出管から取り出される蒸気はブロワーによってブーストされることを特徴とする温度低下補償型地熱交換器。
  2. 前記ブロワーの回転数を制御することにより、発電出力を制御すること特徴とする請求項記載の温度低下補償型地熱交換器。
  3. 前記蒸気取出管の出口側、または蒸気発生部からタービンに至る蒸気系統内に第二の加熱器が取り付けられており、前記蒸気取出管から取り出される蒸気は第二の加熱器によって加熱されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器。
  4. 前記蒸気取出管が前記水注入管の内側に配置され、前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって小さくなるように前記蒸気取出管が形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器。
  5. 前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって段階的に小さくなっていることを特徴とする請求項記載の温度低下補償型地熱交換器。
  6. 前記蒸気取出管の径は、地熱帯側下方から地表側上方に向かって連続的に小さくなっていることを特徴とする請求項記載の温度低下補償型地熱交換器。
  7. 前記水注入管に供給される水の水位を低くすることによって、前記水注入管の上部に空気層が形成されることによる断熱部が、地表面に近い低温地帯に接する領域に対して設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器。
  8. 前記水注入管に供給される水に加圧するための加圧ポンプが地上に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器。
  9. 少なくとも1つの前記水注入管と少なくとも1つの前記蒸気取出管とが組み合わされてなる挿入管が、複数の地熱井に対して挿入されて構成され、前記蒸気取出管の出口が並列に接続されて、それぞれの地熱井を用いて得られる蒸気が合計して採集され、採集された蒸気の圧力を均一化する蒸気ヘッダーを備えていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器。
  10. 前記地熱井は、既存の設備に付帯するものであることを特徴とする請求項に記載の温度低下補償型地熱交換器。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の温度低下補償型地熱交換器を用いて発電を行うことを特徴とする温度低下補償型地熱発電装置。
  12. 前記発電は、バイナリー方式によるものであることを特徴とする請求項11記載の温度低下補償型地熱発電装置。
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