JP5835222B2 - ガラス原料造粒体の製造方法およびガラス製品の製造方法 - Google Patents

ガラス原料造粒体の製造方法およびガラス製品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス原料造粒体の製造方法およびガラス製品の製造方法に関し、特に、気中溶解法によるガラス製造において好適に用いられる優れた強度を有するガラス原料造粒体の製造方法およびガラス製品の製造方法に関する。
ガラス製品は、一般に、ガラス溶解炉を用いてガラス原料を溶融ガラスとし、その溶融ガラスを所定の形状に成形して固化することによって製造されている。しかし、ガラス溶解炉を用いて均質な溶融ガラスを得るには、極めて長期間にわたる溶融状態の保持が必要であり、膨大なエネルギー消費が避けられなかった。
この問題を解決するために、ガラス原料の混合物からなる微細粒子(造粒体)を気相雰囲気中で加熱し溶かして溶融ガラス粒子とし、次いで溶融ガラス粒子を集積して液体相(ガラス融液)を形成する気中溶解法と呼ばれる技術を用いるガラス製品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
気中溶解法を用いてガラス製品を製造する場合、通常、ガラス原料混合物からなる造粒体を空気搬送する方法により、造粒体を溶融させる気中加熱装置に造粒体を供給している。
気中溶解法において用いられる造粒体は、スプレードライ造粒法(噴霧乾燥法)などを用いて製造できることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ガラス物品を製造する際に用いられる混合造粒ガラス原料の成形方法として、撹拌造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、押出し造粒法、又は乾式造粒法などの造粒方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、気中溶解法ではなく、一般的な溶解方法を用いて無アルカリガラスを製造する場合、ガラス原料(原料バッチ)にホウ酸を存在させて、水もしくは水と多価アルコールを加えて造粒をすることによって、造粒体の強度を向上する方法が知られている(特許文献3)。
日本特開2007−297239号公報 日本特開2009−179508号公報 日本特開昭47−23404号公報
伊勢田 徹、「NEDO先導研究"気中溶解法による革新的省エネルギーガラス溶解技術"の研究成果」NEW GLASS Vol.23 No.4 2008、P.42−45
しかしながら、従来の技術では、気中溶解法を用いてガラス製品を製造するに際し、ガラス原料混合物からなる造粒体を気中加熱装置の気相雰囲気中に空気流などの気流で搬送すると、造粒体の一部が崩壊して多くの微粉が生成されてしまうという不都合があった。微粉は、気中加熱装置内や、造粒体を気流搬送する気流搬送装置内で舞い上がって飛び散りやすいため、気中加熱装置内に付着したり気中加熱装置外に排出されやすい。このため、微粉を多く含む造粒体が気中加熱装置に供給されると、気中溶解法により得られる溶融ガラスの組成が変動してしまい、溶融ガラスの組成が不均一となってしまう。その結果、溶融ガラスを成形固化することによって得られるガラス製品のガラス組成も不均一になってしまう。
また、従来の技術では、気中溶解法を用いずに、ガラス溶解炉を用いてガラス原料混合物からなる造粒体を加熱して溶融ガラスとする場合にも、造粒体の一部が崩壊して微粉が生成されてしまうという不都合があった。溶融ガラスとする際に微粉が生成されると、造粒体を加熱するガラス溶解炉内に微粉が付着し、後の工程で剥がれ落ちて、ガラスの欠陥の原因となる可能性がある。これに対して、従来の技術では、ホウ酸の存在によって一定の効果が認められるものの、造粒体の搬送時によって大きな外力が造粒体に加わる気中溶解法を想定していないため、強度的に気中溶解法に用いるには不十分である可能性がある。いずれにしても、上記した微粉の観点から、採用する溶解法の違いによらず適用できる、高い造粒強度の造粒体が期待される。
本発明は、上記課題を解決し、優れた強度を有し、溶融ガラスとする際にガラスの組成を変動させる原因となったり、ガラスの欠陥の原因となったりする可能性がある微粉が生成されにくく、ガラス製造において好適に用いることができるガラス原料造粒体の製造方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、溶融ガラスとする際に微粉が生成されにくいガラス製品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、得られたガラス原料造粒体の強度を向上させるために、以下の構成を採用した。
本発明のガラス原料造粒体の製造方法は、ガラス原料粉末およびpH9以上のアルカリ溶液のうちいずれか一方または両方にホウ酸を含有させ、該ガラス原料粉末を該アルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備え、前記したガラス原料粉末およびアルカリ溶液のうちいずれか一方に対し、または両方の合量に対し、ホウ酸を10質量%以上含有することを特徴とするガラス原料造粒体の製造方法、である。
また、本発明の造粒体の製造方法は、ホウ酸を含有するガラス原料粉末をpH9以上のアルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備え、前記ガラス原料粉末が前記ホウ酸を10質量%以上含有することを特徴とするガラス原料造粒体の製造方法、である。
さらに、上記課題を解決するために、本発明のガラス製品の製造方法は、上記の製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を、加熱して溶融ガラスとする工程と、前記溶融ガラスを成形固化する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の製造方法で得られたガラス原料造粒体は、ガラス原料造粒体として充分な強度を有するものであり、溶融ガラスとする際に微粉が生成されにくく、ガラス製造に用いる場合に充分な強度を有する。したがって、本発明の製造方法で得られたガラス原料造粒体は、気相雰囲気中に気流搬送しても微粉が生成されにくく、気中溶解法によるガラス製造やガラス溶解炉を用いるガラス製造において好適に用いることができる。
この効果は、以下に示すホウ酸の結合剤としての機能によって得られるものと推定される。しかしながら、単に造粒工程においてガラス原料粉末にホウ酸を含有するだけではその機能の発現は不十分である。すなわち、本発明のガラス原料造粒体の製造方法では、ガラス原料粉末およびpH9以上のアルカリ溶液のうちいずれか一方または両方にホウ酸を含有させ、該ガラス原料粉末を該アルカリ溶液とともに混合するため、造粒中にガラス原料粉末および/またはアルカリ溶液に含まれるホウ酸がアルカリ溶液に溶解される。また、本発明のガラス原料造粒体の製造方法では、ホウ酸を含有するガラス原料粉末をpH9以上のアルカリ溶液とともに混合するため、造粒中にガラス原料粉末に含まれるホウ酸がアルカリ溶液に溶解される。このようにしてアルカリ溶液に溶解されたホウ酸が、結合剤として機能するため、ガラス原料造粒体の強度が向上するものと推定される。
また、本発明のガラス製品の製造方法は、本発明のガラス原料造粒体の製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を、加熱して溶融ガラスとする工程と、前記溶融ガラスを成形固化する工程とを含む方法であり、ガラス原料造粒体として充分な強度を有するものを用いるので、溶融ガラスとする際に、ガラスの組成を変動させる原因となったり、ガラスの欠陥の原因となったりする可能性がある微粉が生成されにくい方法となる。
以下、本発明のガラス原料造粒体の製造方法およびガラス製品の製造方法について詳細に説明する。
<ガラスおよびガラス原料粉末>
本実施形態の製造方法を用いて製造するガラス原料造粒体(以下、造粒体と略記する場合がある。)は、ホウ素成分を含む組成のガラス(ホウケイ酸ガラス)からなるガラス製品を製造することを目的とする、ホウケイ酸ガラス製造用のガラス原料造粒体である。
本発明においてガラスとは酸化物系ガラスをいい、酸化物系ガラス中の各成分は酸化物で表示し、各成分の質量割合は酸化物換算で表す。ホウケイ酸ガラスは、酸化ケイ素を主成分とし、かつホウ素成分を含有する酸化物系ガラスである。ホウケイ酸ガラス中のホウ素成分は酸化ホウ素(三酸化二ホウ素(B)等のホウ素酸化物の総称)であり、以下Bで表し、ガラス中の酸化ホウ素の質量割合はB換算で表す。ガラス中の主な成分は、同様に、SiO、Al、MgO、CaO、SrO、BaO、NaO等の酸化物で表し、その質量割合は酸化物換算で表す。本発明におけるホウケイ酸ガラスは、上記酸化物換算で1質量%以上の酸化ホウ素を含む、酸化ケイ素を主成分とする酸化物系ガラスをいう。
ガラス原料造粒体の製造に用いられるガラス原料粉末は、上記のような酸化物や、熱分解等により上記のような酸化物となりうる化合物を含むものである。そのような化合物としては、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などが挙げられる。ガラス中で酸化ホウ素となりうる原料としては、ホウ酸、酸化ホウ素、コレマナイト(灰硼石)[CaB(OH)・HO]などがある。
ガラス原料粉末は、酸化物基準の質量百分率表示で酸化ホウ素含有量が1〜30質量%のホウケイ酸ガラスとなるように調製されたものであることが好ましく、酸化ホウ素含有量が2〜20質量%のホウケイ酸ガラスとなるように調製されたものであることがより好ましい。本実施形態においてはガラス原料粉末としてホウ酸を含有するものを使用して、酸化ホウ素含有量が上記範囲のホウケイ酸ガラスを製造する。
ホウ酸はオルトホウ酸(HBO)等のホウ素の酸素酸の総称であるが、本発明ではオルトホウ酸(HBO)をいう。ホウ酸はpH8以上のアルカリ溶液に溶解する。
なお、ガラス原料粉末に酸化ホウ素が含有されている場合、酸化ホウ素もpH8以上のアルカリ溶液に溶解するものである。ガラス原料粉末に含有される酸化ホウ素が造粒中にアルカリ溶液に溶解されてホウ酸に変化している場合には、酸化ホウ素由来のホウ酸も結合剤として機能するものとなる。このため、ガラス原料粉末には、酸化ホウ素が含有されていることが好ましい。
また、ガラス原料粉末にコレマナイトなどのpH8以上のアルカリ溶液に溶解しないホウ素化合物が含まれていても、結合剤として機能するものとならないため、ガラス原料粉末に含有されるホウ酸量に含まれない。コレマナイトなどのpH8以上のアルカリ溶液に溶解しないホウ素化合物は、ホウケイ酸ガラスの酸化ホウ素源になる。よって、酸化ホウ素含有量の高いホウケイ酸ガラスを製造する場合には、ガラス原料粉末中にコレマナイトが含まれていることが好ましい。
ガラス原料粉末に含有されるホウ酸量は10質量%以上であることが好ましく、13〜30質量%であることがより好ましい。ガラス原料粉末に含有されるホウ酸量が10質量%以上であると、アルカリ溶液に溶解したホウ酸の量が充分に得られるため、ガラス原料造粒体の強度を向上させる効果が充分に得られ、造粒体を気相雰囲気中に気流搬送した場合における微粉の生成を充分に抑制することができる。ガラス原料粉末に含有されるホウ酸量が10質量%未満であると、造粒中にアルカリ溶液に溶解されて結合剤として機能するホウ酸の量が少なくなるため、ガラス原料造粒体の強度を向上させる効果が充分に得られない場合がある。ガラス原料粉末に含有されるホウ酸量が30質量%以下であると、ホウ酸の含有量が多すぎて造粒体を用いて製造されるガラスの組成の自由度が制限されてしまうおそれが少なく、好ましい。
本発明において、ホウ酸を10質量%以上、30質量%以下含有するとは、前記したガラス原料粉末に対して、またはホウ酸を含有するアルカリ溶液に対して、またはガラス原料粉末とホウ酸を含有するアルカリ溶液の両方の合量に対し、ホウ酸を10質量%以上、30質量%以下含有することを意味する。
ホウケイ酸ガラスを製造するために使用されるガラス原料粉末中のホウ素成分量(酸化物換算の量)は、通常、目的とするホウケイ酸ガラス中の酸化ホウ素の含有量よりも多くする。これは、溶融ガラスから酸化ホウ素が揮発しやすいためである。したがって、目的とする酸化ホウ素含有量のホウケイ酸ガラスを製造するためには、ガラス原料粉末中のホウ素成分量は、酸化ホウ素の揮発分を考慮して調整される。なお、酸化ケイ素等の通常の金属酸化物は溶融ガラスから揮発することは少なく、ガラス原料粉末中の成分量(酸化物換算の量)と得られるホウケイ酸ガラス中の成分量(酸化物換算の量)はほぼ等しい。
本発明において目的とするホウケイ酸ガラスは、アルカリ成分(すなわち、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の酸化物)の少ない、または実質的にアルカリ成分を含まないホウケイ酸ガラスであることが好ましい。すなわち、無アルカリのホウケイ酸ガラスであることが好ましい。このようなホウケイ酸ガラスとしては、酸化物基準の質量百分率表示で下記組成(1)のホウケイ酸ガラスが好ましい。ただし、下記Rはアルカリ金属を表す。さらに、下記以外の金属酸化物、非金属酸化物(イオウ酸化物など)、ハロゲンなどを少量含有していてもよい。
SiO:40〜85質量%、Al:1〜22質量%、B:2〜20質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜30質量%、RO:0〜10質量%・・・(1)。
上記した数値範囲を示す「〜」とは、特段の定めがない限り、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用され、以下本明細書において「〜」は、同様の意味をもって使用される。
より好ましいホウケイ酸ガラスは、上記組成(1)においてアルカリ成分(RO)含有割合が0.1質量%以下の無アルカリガラスである。
ガラス原料造粒体の製造に用いられるガラス原料粉末は、上記組成(1)のホウケイ酸ガラスとなるように調製されたものであることが好ましい。このようなガラス原料粉末の組成(以下、ガラス母組成ともいう)としては、酸化ホウ素源を除き、酸化物換算でほぼ目的とするホウケイ酸ガラスの組成割合となる金属酸化物源の原料混合物を用いる。酸化ホウ素源は、目的とするホウケイ酸ガラスの酸化ホウ素含有量よりも揮発分を考慮した量だけ多い量とする。例えば、無アルカリのホウケイ酸ガラスを製造するためのガラス原料粉末としては、下記の金属酸化物源とその組成割合の原料混合物(ガラス母組成)などが挙げられる。
SiO:40〜60質量%、Al:5〜20質量%、HBO:5〜30質量%、CaB(OH)・HO(コレマナイト):0〜15質量%、Mg(OH):0〜5質量%、CaCO:0〜10質量%、SrCO:0〜15質量%、SrCl・6HO:0〜5質量%、BaCO:0〜30質量%。
ガラス原料粉末の平均粒子径は、ガラス原料造粒体の平均粒子径に比較して大きすぎると得られる個々のガラス原料造粒体の組成が相互に不均一になるおそれがある。また、ガラス原料粉末の粒子が大きすぎると、造粒体のガラス化に多くの時間とエネルギーを要し、気相雰囲気中で溶融ガラス粒子とすることが困難となるおそれがある。このため、ガラス原料粉末を予め微粒子化しておくことが好ましい。例えば、ガラス原料粉末を調製する際や、ガラス原料粉末を構成する成分を混合した後または混合中に、ボールミル等を用いてガラス原料粉末を微細化することが好ましい。ガラス原料粉末の平均粒子径は30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、特に、10μm以下であることが好ましい。
ガラス原料粉末の平均粒子径は、ガラス原料造粒体の平均粒子径の1/30〜1/3であることが好ましく、1/20〜1/5であることがより好ましく、特に1/15〜1/8であることが好ましい。このようなガラス原料粉末を使用する場合であっても、ガラス原料粉末を調整する前にガラス原料粉末を微粒子化する工程を行うことが好ましい。
<ガラス原料造粒体>
本実施形態のガラス原料造粒体は、気中溶解法でガラス製品を製造するための原料として好適に使用できるものである。気中溶解法では、ガラス原料造粒体を気相雰囲気中で溶解させて溶融ガラス粒子とし、気相雰囲気中で生成した溶融ガラス粒子を集積して溶融ガラスとし、溶融ガラスを成形固化する。
溶融ガラス粒子のガラス組成は、溶融ガラスのガラス組成とほぼ等しく、また溶融ガラスのガラス組成は、溶融ガラスを成形固化してなる目的とするガラス製品のガラス組成とほぼ等しい。溶融ガラス粒子や溶融ガラスのガラス組成がガラス製品のガラス組成とほぼ等しいとは、溶融状態のガラス(すなわち、溶融ガラス粒子、溶融ガラス)から酸化ホウ素などの揮発性成分が揮散するために、溶融状態のガラスのガラス組成と、その溶融ガラスから得られるガラス製品のガラス組成とが完全に同一とはならないことを意味する。
個々のガラス原料造粒体が気相雰囲気中で溶解して生成した個々の溶融ガラス粒子は、ほぼ等しいガラス組成を有することが好ましい。個々の溶融ガラス粒子がほぼ等しいガラス組成を有することにより、その集合体である溶融ガラスのガラス組成を均質化する必要性が低下する。仮に個々の溶融ガラス粒子のガラス組成が異なっていた場合、その集合体である溶融ガラスのガラス組成は当初不均一なものとなり、溶融ガラスを均質化するための時間やエネルギーが必要となる。個々の溶融ガラス粒子をほぼ等しいガラス組成とするためには、個々のガラス原料造粒体のガラス母組成も相互に均一な組成とすることが好ましい。
ガラス原料造粒体の平均粒子径は、50〜1000μmの範囲とすることが好ましく、50〜800μmの範囲とすることがより好ましい。ガラス原料造粒体の平均粒子径が50μm以上であると、気中溶解時の煙道への飛散等を少なくすることができるだけでなく、単位質量あたりの表面積が小さくなるために、溶融時に起こる表面からのホウ酸の揮発を少なくすることができ、好ましい。また、ガラス原料造粒体の平均粒子径が1000μm以下であると、造粒体内部まで充分にガラス化が進行するために好ましい。ガラス原料造粒体の平均粒子径は、ガラス原料粉末の組成、アルカリ溶液の種類や量、pH、造粒工程におけるガラス原料粉末とアルカリ溶液との混合方法や混合時間等の条件などに応じて調整できる。
なお、本発明においてガラス原料造粒体やガラス原料粉末等の粒子の平均粒子径とは、下記の測定法で測定して得られる平均粒子径をいう。
すなわち、ガラス原料粉末の平均粒子径は、湿式によるレーザー回析散乱法を用いて測定された粒径分布曲線における50%の粒径(D50またはメジアン径ともいう。粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径)とした。また、ガラス原料造粒体の平均粒子径は、乾式によるレーザー回析散乱法を用いて測定された粒径分布曲線における50%の粒径とした。
また、ガラス原料造粒体は、ガラス組成の均一なガラス製品が得られるように、粒度のばらつきが小さいものであることが好ましい。ガラス原料造粒体の粒度のばらつきは、ガラス原料粉末の造粒が十分になされている場合には小さくなり、ガラス原料造粒体中に残留している造粒の不十分なガラス原料粉末が多いほど大きくなる傾向がある。
<ガラス原料造粒体の製造方法>
本実施形態のガラス原料造粒体の製造方法は、ガラス原料粉末およびpH9以上のアルカリ溶液のうちいずれか一方または両方にホウ酸を含有させ、該ガラス原料粉末を該アルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備えている。
その他の態様として、本実施形態のガラス原料造粒体の製造方法は、ホウ酸を含有するガラス原料粉末をpH9以上のアルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備えている。
本発明のホウ酸添加前のアルカリ溶液は、pH9以上のアルカリ溶液であればよく、特に限定されないが、例えば、pH調整剤と液状媒体とを含むものとすることができる。液状媒体としては水を用いることが好ましい。以下の説明では、液状媒体として水を使用する場合について主として説明するが、液状媒体は、水に限定されるものではない。なお、水以外の液状媒体としては、ホウ酸の溶解度が水よりも高い液状媒体を用いることが好ましい。
アルカリ溶液のpHは、pH調整剤によって9以上とされており、10〜13.5であることが好ましい。なお、非水溶媒のような低電気伝導率の溶媒に対しては、例えば堀場製作所製の低電気伝導率水・非水溶媒用pH電極 6377−10Dを利用すれば、そのpHを測定できる。
ホウ酸の溶解度は、アルカリ溶液のpHに依存する。アルカリ溶液のpHを9以上とすることで充分に高いホウ酸の溶解度が得られる。アルカリ溶液のpHが9未満であると、ホウ酸の溶解度が不充分となるため、造粒中にガラス原料粉末に含まれるホウ酸を充分に溶解させることができず、ホウ酸の結合剤として機能が不充分となる。また、アルカリ溶液のpHを10以上に上昇させた場合、ホウ酸の溶解度がさらに高くなり、造粒中にガラス原料粉末に含まれるホウ酸をより多く溶解させることができるため好ましい。また、ホウ酸源として酸化ホウ素を使用した場合においても、アルカリ溶液のpHが9以上であると、速やかに水と反応してホウ酸に変化し、アルカリ溶液に溶解すると考えられる。
なお、ここまでは、ガラス原料粉末にホウ酸を含有させる場合について説明した。しかしながら、本発明の効果から、アルカリ溶液中に、前記したガラス組成になる場合のホウ素の一部、または全てを含むようにしてもよい。アルカリ溶液にホウ酸を含有させる場合は、ガラス原料粉末中のホウ酸と同様の粉体状にすることがアルカリ溶液に溶解させる点からも好ましい。本発明では、特許文献3のように水または多価アルコールではなく、pH9以上のアルカリ溶液の利用を構成とするため、比較的多くの量のホウ酸の溶解が可能である。ただし、製造するガラス製品の目標組成に含まれるホウ素の量が多い場合には、すべてのホウ酸をアルカリ溶液に入れた場合にアルカリ溶液の溶解度を超えることもある。そのような場合には、溶解度を超えるホウ酸の量をガラス原料粉末に入れればよい。また、アルカリ溶液中のホウ酸の量が多い場合には、それに応じてアルカリ溶液のpHを大きくすればよい。
加えて、本発明者の研究によって一度アルカリ溶液に溶解したホウ酸は、その後に濃縮しても析出せず、水飴のように粘性を有する液体を形成することがわかった。このことから、アルカリ溶液の方にガラス原料成分のうちのかなりの部分のホウ酸を入れても、一旦アルカリ溶液に溶解すればバインダーのごとく機能するといえる。
ホウ酸添加前のアルカリ溶液のpHは13.5以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましい。pHを13.5以下とした場合、アルカリ溶液のpHが高すぎるために、使用可能なpH調整剤の種類が少なくなったり、アルカリ溶液の取り扱い性が低下したり、造粒工程において用いられる装置の耐久性を低下させたりするなどの不都合が生じにくく、好ましい。
アルカリ溶液に含有されるpH調整剤としては、アルカリ溶液のpHを9以上にすることができるものであれば如何なるものを用いてもよく、特に限定されないが、造粒体を用いて得られるガラスの種類などに応じて、決定することが好ましい。また、アルカリ溶液に含有されるpH調整剤の量は、ガラス原料粉末に含まれるホウ酸の量や、液状媒体の種類、pH調整剤の種類などに応じて、適宜決定される。
アルカリ金属酸化物を含むホウケイ酸ガラスを製造する場合、pH調整剤として塩基性アルカリ金属化合物を使用することができる。塩基性アルカリ金属化合物としてはガラス原料として使用できるものであることが好ましい。このような塩基性アルカリ金属化合物はガラス原料造粒体のアルカリ金属源の一部ないし全部とみなすことができる。ガラス原料造粒体のアルカリ金属源として使用できる塩基性アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。
無アルカリのホウケイ酸ガラスを製造する場合、pH調整剤としてアルカリ金属化合物を使用することは困難である。無アルカリのホウケイ酸ガラスを製造する場合、pH調整剤として、金属原子を含まない塩基性窒素化合物を使用することが好ましい。塩基性窒素化合物が揮発性の高い化合物である場合、塩基性窒素化合物はガラス原料造粒体に残存しない。また、塩基性窒素化合物として揮発性の低いものを用い、ガラス原料造粒体に塩基性窒素化合物が残存した場合、残存した塩基性窒素化合物は造粒体の溶融の際に分解消失する。pH調整剤として用いられる塩基性窒素化合物としては、アンモニアや水溶性のアミン化合物が好ましい。水溶性のアミン化合物としては、水溶性のアルカノールアミンやN−アルキルアルカノールアミンなどが好ましく、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
アルカリ溶液中には、pH調整剤と液状媒体の他に、必要に応じてポリビニルアルコール(PVA)、アクリルポリマーの添加剤を適宜含有させることができる。ただし、PVAは水に溶解したホウ酸と反応して析出する場合があるので、アクリルポリマーがより好ましい。アルカリ溶液中の添加剤の添加量は、総量で、アルカリ溶液に対して3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。なお、添加剤はガラス原料造粒体の溶融の際までに、揮散または分解して揮散し、ガラス組成に影響を与えないものであることが好ましい。アルカリ溶液は、例えば、pH調整剤と液状媒体とを適宜の手段で混合することにより調製できる。PVAをバインダーとして用いる場合は、重合度が小さいほどホウ酸との反応によるゲル化は起こり難い傾向があるので、重合度が500程度以下の比較的小さいPVAを用いることが望ましい。また、アクリルポリマーをバインダーとして用いる場合は、通常のセラミックス用バインダーであれば特に問題なく使える場合が多い。この場合の粘度としては、粉末中への水の分散をよくするために低い方がよく、上記添加量程度であればほとんど溶媒(水)と変わらないと見なしてよい。
本実施形態の造粒工程を行うと、ガラス原料粉末とアルカリ溶液とが混合されて、ガラス原料粉末の外面がアルカリ溶液に接する。ガラス原料粉末にはホウ酸が含有されているので、ガラス原料粉末に含まれるホウ酸が、ガラス原料粉末の外面においてアルカリ溶液に溶解する。したがって、造粒工程において、ガラス原料粉末は、溶解したホウ酸に包まれた状態で、付着・凝集される。
アルカリ溶液に溶解したホウ酸は、乾燥した後も再析出せず粘調な溶液を形成するものである。このため、溶解されたホウ酸は、ガラス原料造粒体となる付着・凝集されたガラス原料粉末同士を結合させる結合剤として機能する。その結果、本実施形態において得られたガラス原料造粒体は、ガラス原料粉末同士が強い力で結合されたものとなり、優れた強度を有するものとなる。
本実施形態の造粒工程は、ガラス原料粉末とアルカリ溶液とを混合できればよく、特に限定されないが、ガラス原料粉末とアルカリ溶液とを混合する前に、ガラス原料粉末のみを撹拌する工程を有していてもよい。この場合、ガラス原料粉末の組成のばらつきが小さいものとなり、より一層組成のばらつきの小さいガラス原料造粒体が得られる。なお、ガラス原料粉末のみを撹拌する工程は、ガラス原料粉末を調製する工程を兼ねていてもよい。
また、造粒工程においては、ガラス原料粉末にアルカリ溶液を噴霧することにより、ガラス原料粉末にアルカリ溶液を均一に供給することが好ましい。ガラス原料粉末へのアルカリ溶液の噴霧は、撹拌されているガラス原料粉末に対して行ってもよいし、静止されているガラス原料粉末に対して行ってもよい。
撹拌中のガラス原料粉末にアルカリ溶液を噴霧して混合した場合、ガラス原料粉末にアルカリ溶液を容易かつより均一に供給することができ、混合中のガラス原料粉末から結合剤として機能するアルカリ溶液に溶解されたホウ酸を略均等に取り出すことができる。その結果、粒径や組成のばらつきが非常に少ないガラス原料造粒体が得られる。
また、静止されているガラス原料粉末に対してアルカリ溶液を噴霧した場合、アルカリ溶液を噴霧した後、ガラス原料粉末とアルカリ溶液とを混合すればよい。
また、造粒工程において、ガラス原料粉末をアルカリ溶液とともに混合する方法は、ガラス原料粉末とアルカリ溶液とを混合できる方法であればよく、特に限定されないが、転動造粒法を用いることが好ましい。
転動造粒法を用いることにより、効率よくガラス原料粉末とアルカリ溶液とを均一に混合でき、結合剤として機能するアルカリ溶液に溶解されたホウ酸を、ガラス原料粉末から略均等に取り出すことができるため、好ましい。
なお、ホウ酸の結合剤としての機能は、ホウ酸がガラス原料粉末から出たものであっても、アルカリ溶液に溶解しているものであっても、造粒成分を結合させる機能には変わりがない。アルカリ溶液にホウ酸を多く入れた場合には、そのアルカリ溶液自体がホウ酸によって粘性を有する液体となり、濃縮しても析出することがないため効果がある。
転動造粒法としては、例えば、所定量のガラス原料粉末と所定量のアルカリ溶液とを転動造粒装置の容器内に入れ、容器内を振動および/または回転させることにより造粒する方法や、所定量のガラス原料粉末を転動造粒装置の容器内に入れ、容器内を振動および/または回転させることによりガラス原料粉末を混合転動撹拌させながら、ガラス原料粉末に所定量のアルカリ溶液を噴霧することにより造粒する方法などが挙げられる。転動造粒装置の容器としては、皿状、円筒状、円錐状の回転容器や、振動型容器などを使用でき、特に限定されない。
また、転動造粒法において用いられる転動造粒装置としては、特に限定されないが、例えば、垂直方向に対して傾いた方向を回転軸として回転する容器と、容器内で回転軸を中心として容器と反対方向に回転する回転翼とを備えるものなどを用いることができる。このような転動造粒装置として、具体的には、アイリッヒ・インテンシブミキサ(アイリッヒ社製)などが挙げられる。
なお、造粒工程において、ガラス原料粉末をアルカリ溶液とともに混合する時間等の混合条件は、ガラス原料粉末の種類や量、アルカリ溶液のpHや量、使用する装置などに応じて適宜決定できる。
本実施形態においては、造粒工程の後に得られたガラス原料造粒体を乾燥させる乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は、ガラス原料造粒体を乾燥できればよく、特に限定されないが、例えば、100〜120℃の温度で6〜12時間加熱する方法などを用いることができる。
また、乾燥工程後のガラス原料造粒体に含まれる水分量は、10%以下となるようにすることが好ましく、5%以下となるようにすることがより好ましく、さらに好ましくは1%以下である。水分量の測定は、JIS R 1639−3に規定した方法や、簡便で迅速な測定方法としてはケット水分計、例えば赤外線水分計FD−610((株)ケット科学研究所製)を用いることができる。ガラス原料造粒体に含まれる水分量が10%以下である場合、ガラス原料造粒体を溶融させる際に生じるガラス原料造粒体に含まれる水の膨張力が小さくなるため、造粒体の崩壊が防止され、ガラス原料造粒体を溶融させることにより造粒体が崩れて発生する煤塵の量がより一層少なくなる。
造粒工程または乾燥工程の後に得られたガラス原料造粒体は、必要に応じて、篩分けしてもよい。
<ガラス製品の製造方法>
本実施形態のガラス製品の製造方法は、気中溶解法を用いてガラスを製造する方法であり、上述した製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を、気相雰囲気中で加熱して溶融させて溶融ガラス粒子とし、溶融ガラス粒子を集積して溶融ガラスとし、溶融ガラスを成形固化してガラス製品とする方法である。
気中溶解法を用いてガラスを製造するに際し、ガラス原料造粒体を気中加熱装置の気相雰囲気中に導入する方法としては、空気などの気流で搬送する気流搬送方法を用いることが便利で使い易く好ましい。ただし搬送方法はこれに限られるものではなく、他の搬送法も使用できる。
本発明の製造方法を用いて得られたガラス原料造粒体は、強度が高いものであるので、気流搬送はもちろん、それ以外の方法で搬送された場合であっても破壊が少なく、好ましい。これに対し、従来の製造方法で製造されたガラス原料造粒体は強度が低いため、気流搬送だけでなく、それ以外の方法であっても、多くの場合、粒子の搬送時に粒子同士や粒子と搬送路内壁との衝突により粒子が破壊されてしまう。
ガラス原料造粒体を気相雰囲気中で溶融させて溶融ガラス粒子(すなわち、溶融した造粒体)とする方法は、特に限定されないが、熱プラズマアークや酸素燃焼炎などを用いてガラス原料造粒体を加熱する気中加熱装置を用いる方法などが挙げられる。また、溶融ガラス粒子を集積して溶融ガラスとするには、通常、気相雰囲気中を自重で落下する溶融ガラス粒子を気相雰囲気下部に設けた耐熱容器に受けて集積する方法が採用される。さらに、溶融ガラスを成形固化してガラス製品とする方法としては、フロート法やダウンドロー法などの板状ガラス製品を製造する方法、溶融紡糸法などの繊維状ガラス製品を製造する方法、型成形法などの各種形状のガラス製品を製造する方法、などを用いることができる。
本発明の製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を用いて得られたガラス製品は、アルカリ溶液に代えてイオン交換水を用いたこと以外は同様にして製造されたガラス原料造粒体を用いて得られたガラス製品と比較して、ガラス組成が均一なものとなる。
また、ホウ酸を含有するガラス原料粉末をpH9以上のアルカリ溶液とともに混合する本発明の造粒工程を行った場合、ガラス原料造粒体に含まれるホウ酸の含有量を容易に高精度で制御することができ、安定した組成のガラス原料造粒体が得られるため好ましい。
また、本発明のガラス製品の製造方法は、上述したように、気中溶解法を用いてガラスを製造する方法において好ましく用いることができる。しかし、本発明のガラス製品の製造方法は、本発明のガラス原料造粒体の製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を、加熱して溶融ガラスとする工程と、溶融ガラスを成形固化する工程とを備えていればよく、気中溶解法を用いる方法に限定されるものではない。したがって、本発明のガラス製品の製造方法は、ガラス溶解炉を用いて本発明の製造方法によって得られたガラス原料造粒体を加熱して溶融ガラスとする場合にも好適に用いることができる。
ガラス製品とされた後のガラス組成の目標値は、酸化物基準の質量百分率表示で表1に示すA、B、C組成である。これらの目標値となるガラス原料粉末は、表2に示すa、b、c、d、eの調合である。ここにおいて、表2に示したガラス原料粉末の調合組成a、b、c、d、eのうち、a、bおよびdは、表1に示したガラス組成のガラスBを得るための調合組成を、cは、表1に示したガラス組成のガラスAを得るための調合組成を、eは、表1に示したガラス組成のガラスCを得るための調合組成を示す。各原料粉末は、ミキサーの容器内に入れて混合して調整した。なお、表2には、各原料粉末の粒径(D50)を示した。表中のHBO(ホウ酸)とSrCl・6HOは水溶性粉末である。
Figure 0005835222
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次に、ガラス原料粉末a、b、c、dをそれぞれ、底面が水平面に対して傾斜した皿状の転動造粒装置(アイリッヒ社製アイリッヒ・インテンシブ ミキサ)の回転容器内に入れ、回転容器を回転させることによりガラス原料粉末a、b、c、dを混合転動撹拌させながら、混合中のガラス原料粉末a、b、c、dに液状媒体であるイオン交換水とpH調整剤とを含む所定pHの噴霧溶液を噴霧し、ガラス原料粉末を噴霧溶液とともに混合する造粒工程を行い、実施例1〜5および比較例1〜4のガラス原料造粒体を得た。その際の条件と結果を表3と表4に示した。なお、噴霧に際し、ガラス原料粉末200gに対して40gの噴霧溶液を噴霧した。
また、組成eのガラス原料粉末200gから、ホウ酸16gを除いた原料184gをミキサーの容器内に入れて混合して調整した。イオン交換水とアンモニア水とを含むpHが10.8のアルカリ溶液200gを準備し、攪拌しながらホウ酸80gを少量ずつアルカリ溶液に投入した。ホウ酸投入に伴ってpHが6以下の酸性側に移行したため、ホウ酸40g全量が溶解するまでアンモニア水を追加したところ、溶液のpHが8.8になったところでホウ酸全量が溶解した。これより、この量のホウ酸に対しては、アルカリ溶液のpHが10.8よりも大きいことが好ましいことがわかった。次に上記184gの原料を、底面が水平面に対して傾斜した皿状の転動造粒装置の回転容器内に入れ、回転容器を回転させることにより混合転動撹拌させながら、上記ホウ酸溶液56g(概ね水分40g、ホウ酸16gを含む)を噴霧し、ガラス原料粉末を噴霧溶液とともに混合する造粒工程を行い、実施例6のガラス原料造粒体を得た。その時の条件と結果を表5に示した。
さらに、組成aのガラス原料粉末200gから、全ホウ酸(26g)を除いた原料174gをミキサーの容器内に入れて混合して調整した。次に、前述のアルカリ溶液であるホウ酸溶液140g(ホウ酸溶解前のpHが10.8以上)を110℃のオーブンに入れ、重量が100g(概ね水分60g、ホウ酸40gを含む)になるまで水分を蒸発させた後に冷却して、ホウ酸溶液を用意した。次に上記174gの原料を、底面が水平面に対して傾斜した皿状の転動造粒装置の回転容器内に入れ、回転容器を回転させることにより混合転動撹拌させながら、上記ホウ酸溶液65g(概ね水分39g、ホウ酸26gを含む)を噴霧し、ガラス原料粉末を噴霧溶液とともに混合する造粒工程を行い、実施例7のガラス原料造粒体を得た。その時の条件と結果を表5に示した。
Figure 0005835222
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なお、表3、4に示すpH調整剤のトリエタノールアミンには試薬トリエタノールアミンを用い、高アルカリ電解水には強アルカリ水(株式会社パワーグリーン・ジャパン製)を用い、表3、5に示すアンモニアには試薬特級アンモニア水を用いた。
また、表4に示す比較例1については、pH調整剤に代えてイオン交換水を噴霧溶液した。比較例1は、特許文献3の方法による造粒体に相当する。
次に、造粒工程の後に得られた実施例1〜7および比較例1〜4のガラス原料造粒体を105℃の温度で12時間乾燥させる乾燥工程を行った。乾燥工程後の実施例1〜7および比較例1〜4のガラス原料造粒体に含まれる水分量は1%以下であった。
乾燥工程の後に得られた実施例1〜7および比較例1〜4のガラス原料造粒体を、25〜300μmの領域に篩分けし、目視観察するとともに、以下に示すように、(D90/D10)値と相関係数とを算出し、評価した。その結果を表3、表4、および表5に示す。
ここで、ガラス原料造粒体として、充分な強度を有するとは、篩分け後粒径が25〜300μmの領域において、相関係数が高いことが条件となる。
「(D90/D10)値」
乾式によるレーザー回析散乱法を用いてガラス原料造粒体の粒径を測定し、粒径分布曲線における小粒径側から10%の粒径である(D10)を求めた。また、乾式によるレーザー回析散乱法を用いてガラス原料造粒体の粒径を測定し、粒径分布曲線における小粒径側から90%の粒径である(D90)を求めた。次いで、(D90)を(D10)で除して(D90/D10)値を算出した。
このようにして得られた(D90/D10)値を用いて、ガラス原料造粒体の粒度のばらつきを評価した。(D90/D10)値が小さい程、ガラス原料造粒体の粒度のばらつきが小さく、ガラス原料粉末の造粒が十分になされていると評価できる。
「相関係数」
ガラス原料造粒体同士を衝突させて、造粒体の破壊(崩壊)の程度を造粒体の粒度分布の変化を測定することにより評価した。より詳細には、まず、レーザー回析・散乱法を用いて粒径分布を測定する粒径分布測定装置(日機装(株)製のマイクロトラックMT3300)を用い、粒径分布測定装置の測定室に入る直前の造粒体に圧縮空気圧0psi(0kPa)または50psi(345kPa)の圧縮空気を吹き込んで、圧縮空気圧0psi(0kPa)での粒径分布と、圧縮空気圧50psi(345kPa)での粒径分布とを測定した。その後、圧縮空気圧0psi(0kPa)での粒径分布曲線と、圧縮空気圧50psi(345kPa)での粒径分布曲線とを用いて、粒径0.972〜322.8μmの範囲での両者の相関係数を算出した。
このようにして得られた相関係数を用いて、ガラス原料造粒体の強度を評価した。相関係数は、1に近いほど、圧縮空気圧0psi(0kPa)での粒径分布と、圧縮空気圧50psi(345kPa)での粒径分布との類似性の度合いが高いことを示すものである。圧縮空気圧0psi(0kPa)での粒径分布と、圧縮空気圧50psi(345kPa)での粒径分布との差は、圧縮空気を吹き込むことによって生じるガラス原料造粒体の崩壊に起因すると推定される。したがって、相関係数が1に近いほど、50psi(345kPa)の圧縮空気を吹き込んでも造粒体の崩壊による微粉が生成されにくく、ガラス原料造粒体の強度が優れていると評価できる。
なお、(D90/D10)値および相関係数を算出するに際して行った粒径分布曲線は、それぞれ、粒径0.972〜322.8μmに対応する標準ふるいの目開きの区分と、目開きの各区分の上下限値に対する平均目開きの値とを加えた68点の数値を用いて求めた。
また、相関係数は、2つの粒径分布に対する累積パーセントのデータに対して、マイクロソフト社製EXCEL2002SP3の組み込み関数であるCORREL関数を利用して算出した。
表3および表5に示すように、実施例1〜7のガラス原料造粒体は、D90/D10の値が5以下で十分に小さく、粒度のばらつきが小さく、ガラス原料粉末の造粒が十分になされていることが確認できた。また、実施例1〜7のガラス原料造粒体は、目視観察でもガラス原料粉末の造粒が十分になされていることが確認できた。さらに、表3および表5に示すように、実施例1〜7のガラス原料造粒体は、相関係数が0.99超と1に近く、優れた強度を有していることが確認できた。
これに対し、表4に示すように、pH調整剤に代えてイオン交換水を用いた比較例1のガラス原料造粒体は、いずれも実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較してD90/D10の値が大きく、粒度のばらつきが大きく、ガラス原料粉末の造粒が十分になされていなかった。また、比較例1のガラス原料造粒体を目視観察した結果、明らかに造粒されていない微粉が含まれていた。
さらに、比較例1のガラス原料造粒体は、実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較して相関係数が小さく、実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較して強度が弱かった。
また、pHが8.2であるpH調整剤を用いた比較例2のガラス原料造粒体は、いずれも実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較してD90/D10の値が大きく、粒度のばらつきが大きく、ガラス原料粉末の造粒が十分になされていなかった。また、比較例2のガラス原料造粒体を目視観察した結果、明らかに造粒されていない微粉が含まれていた。
ガラス原料粉末のホウ酸の含有量が6質量%と不十分である比較例3および比較例4のガラス原料造粒体は、いずれも実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較してD90/D10の値が大きく、粒度のばらつきが大きく、ガラス原料粉末の造粒が十分になされていなかった。また、比較例3および比較例4のガラス原料造粒体を目視観察した結果、明らかに造粒されていない微粉が含まれていた。
さらに、比較例3および比較例4のガラス原料造粒体は、実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較して相関係数が小さく、実施例1〜7のガラス原料造粒体と比較して強度が弱かった。
本発明の製造方法で得られたガラス原料造粒体は、ガラス製造に用いられるガラス原料造粒体として充分な強度を有するので、このガラス原料造粒体を溶融する際に、造粒体が崩壊して多くに微粉を生成することがない。したがって、本発明の製造方法で得られたガラス原料造粒体は、気相雰囲気中に気流搬送しても微粉が生成されにくく、気中溶解法によるガラス製造やその他のガラス溶解炉を用いるガラス製造において好適に用いることができる。
なお、2010年9月24日に出願された日本特許出願2010−213834号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。

Claims (10)

  1. ガラス原料粉末およびpH9以上のアルカリ溶液のうちいずれか一方または両方にホウ酸を含有させ、該ガラス原料粉末を該アルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備え
    前記したガラス原料粉末およびアルカリ溶液のうちいずれか一方に対し、または両方の合量に対し、ホウ酸を10質量%以上含有することを特徴とするガラス原料造粒体の製造方法。
  2. ホウ酸を含有するガラス原料粉末をpH9以上のアルカリ溶液とともに混合する造粒工程を備え
    前記ガラス原料粉末が前記ホウ酸を10質量%以上含有することを特徴とするガラス原料造粒体の製造方法。
  3. 造粒工程において、混合中の前記ガラス原料粉末に前記アルカリ溶液を噴霧する請求項1または2に記載のガラス原料造粒体の製造方法。
  4. 転動造粒法を用いて、前記ガラス原料粉末を前記アルカリ溶液とともに混合し、造粒する請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス原料造粒体の製造方法。
  5. 前記造粒工程の後に得られたガラス原料造粒体を乾燥させる乾燥工程を備える請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス原料造粒体の製造方法。
  6. 前記ガラス原料造粒体の平均粒子径が50〜1000μmである請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス原料造粒体の製造方法。
  7. 前記ガラス原料粉末が、酸化物基準の質量百分率表示で下記組成(1)のホウケイ酸ガラス(ただし、下記Rはアルカリ金属を表す。)となるように調製されたものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のガラス原料造粒体の製造方法。
    SiO:40〜85質量%、Al:1〜22質量%、B:2〜20質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜30質量%、RO:0〜10質量%・・・(1)。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法によって製造されたガラス原料造粒体を、加熱して溶融ガラスとする工程と、
    前記溶融ガラスを成形固化する工程と
    を含むことを特徴とするガラス製品の製造方法。
  9. 前記ガラス原料造粒体を加熱して溶融ガラスとする工程が、前記ガラス原料造粒体を、気相雰囲気中で溶融させて溶融ガラス粒子とする工程と、
    前記溶融ガラス粒子を集積して溶融ガラスとする工程とを含む請求項に記載のガラス製品の製造方法。
  10. 前記ガラス原料造粒体を気流で搬送して前記気相雰囲気に導入する、請求項に記載のガラス製品の製造方法。
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