JP5833827B2 - 植物の油脂生産性を増大させる遺伝子及びその利用方法 - Google Patents
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(a)配列番号2、4又は6に示すアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号2、4又は6に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質
(c)配列番号1、3又は5に示す塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ、種子に特異的に発現し、種子内の種子合成に関与する機能を有するタンパク質
本発明に係る植物体は、シロイヌナズナにおけるAt1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子からなる群から選ばれる少なくとも1つの遺伝子若しくは当該遺伝子に機能的に等価な遺伝子を種子特異的プロモーターの発現制御下で植物体内に導入したもの、又は内在する当該遺伝子のプロモーターを種子特異的プロモーターに改変したものであり、野生型と比較して油脂生産性が有意に増大したものである。
At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子におけるコーディング領域の塩基配列をそれぞれ配列番号1、3及び5に示し、At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子によりコードされるタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号2、4及び6に示す。また、本発明において、これら遺伝子と機能的に等価な遺伝子とは、例えばシロイヌナズナ以外の生物由来であって、At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子又はAt1g22190遺伝子に相当する遺伝子の意味である。
発現ベクターは、種子特異的プロモーターと、当該種子特異的プロモーターの制御下で発現するように配置した上記遺伝子とを含むように構築する。発現ベクターの母体となるベクターとしては、従来公知の種々のベクターを用いることができる。例えば、プラスミド、ファージ、またはコスミド等を用いることができ、導入される植物細胞や導入方法に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、pBR322、pBR325、pUC19、pUC119、pBluescript、pBluescriptSK、pBI系のベクター等を挙げることができる。特に、植物体へのベクターの導入法がアグロバクテリウムを用いる方法である場合には、pBI系のバイナリーベクターを用いることが好ましい。pBI系のバイナリーベクターとしては、具体的には、例えば、pBIG、pBIN19、pBI101、pBI121、pBI221等を挙げることができる。
上述した発現ベクターは、一般的な形質転換方法によって対象の植物内に導入される。発現ベクターを植物細胞に導入する方法(形質転換方法)は特に限定されるものではなく、植物細胞に応じた適切な従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、アグロバクテリウムを用いる方法や直接植物細胞に導入する方法を用いることができる。アグロバクテリウムを用いる方法としては、例えば、Bechtold, E., Ellis, J. and Pelletier, G. (1993) In Planta Agrobacterium-mediated gene transfer by infiltration of adult Arabidopsis plants. C.R. Acad. Sci. Paris Sci. Vie, 316, 1194-1199. あるいは、Zyprian E, Kado Cl, Agrobacterium-mediated plant transformation by novel mini-T vectors in conjunction with a high-copy vir region helper plasmid. Plant Molecular Biology, 1990, 15(2), 245-256.に記載された方法を用いることができる。
上述した形質転換処理後、植物体のなかから適切な形質転換体を選抜する選抜工程を、従来公知の方法で行うことができる。選抜の方法は特に限定されるものではなく、例えば、使用した発現ベクターに応じてハイグロマイシン耐性等の薬剤耐性を基準として選抜してもよいし、形質転換体を育成した後に、採取した種子に含まれる油脂を定量して有意に増産している系統を選抜してもよい。
DGAT1を活性化しうる転写因子の選抜
シロイヌナズナの推定転写因子遺伝子の中から種子成熟期での発現パターンがDGAT1(At2g19450)の発現パターンと似た遺伝子を公開マイクロアレイデータ(AtGenExpress)をもとに解析ソフトウェアDART(http://pmg.agr.nagoya-u.ac.jp/dart/)により選別し、さらに培養細胞を用いた一過的発現系により、DGAT1を活性化する遺伝子を選別した結果、DREB様転写因子A2(At1g36060)を見いだした。A2には相同性の高い2つの近縁遺伝子A2L1(At1g78080)及びA2L2(At1g22190))が存在し、公開マイクロアレイデータを確認したところ、A2を含むこれら3つの遺伝子はいずれも登熟種子で発現していた。これら連射因子A2(At1g36060)、A2L1(At1g78080)及びA2L2(At1g22190)のアミノ酸配列についてアライメント解析した結果を図1に示す。なお、アライメント解析において、「!」はイソロイシン又はバリンのいずれかを意味しており、「$」はロイシン又はメチオニンのいずれかを意味しており、「%」はフェニルアラニン又はチロシンのいずれかを意味し、「#」はアスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン又はグルタミン酸のいずれかを意味している。なお、公開マイクロアレイデータからこれら遺伝子の発現パターンを解析した結果を図2及び3に示す。
A2によるDGAT1遺伝子の植物体での活性化を調べるために、DGAT1p::LUC導入植物を作製した。DGAT1p::LUC導入植物を使用することにより、内在DGAT1遺伝子のmRNAの挙動をLUC発光レベルで追跡することが可能である。
DGAT1pエントリークローンとpUGW35(pUC119のマルチクローニングサイトにpGWB435のゲートウェイカセットを挿入したもの)からDGAT1p::LUC/pUCを作製した。DGAT1プロモーターの翻訳開始点上流1076bpに存在するDREB結合配列(3’-ATGTCGGTT-5’)に変異(3’-CGTGATTGG-5’)を導入したmDGAT1p(2.1k):LUCについては、DGAT1p::LUC/pUCを鋳型に、プライマー(DGAT1pro-Dr2:CACGGATTTAATTAGGGAAGTACTTTAG(配列番号9)及びDGAT1pro-Df2:CGTGATTGGGAAAAAGCTCAATGAATGTTTGAAATTTGG(配列番号10))を用いてPCR増幅(PrimeSTAR(TAKARA))後、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)処理し、セルフライゲーションにより作製した。
A2遺伝子の全長cDNA断片を、Arabidopsis DNABookTM (RIKEN)のスポットを鋳型とし、Pyrobest(TAKARA Bio社製)酵素により増幅した。増幅反応には、f-At1g36060[Xba1];GCATCTAGAATGGCGGATCTCTTCGG(配列番号11)及びr-At1g36060[Kpn1];AACGGTACCTCACGATAAAATTGAAGCCCAATCT(配列番号12)をプライマーとして使用した。pUC119のマルチプルクローニングサイトに、SalIサイトに35Sプロモーターを、EcoRIとSacIサイトにNOSターミネーターをそれぞれ導入したベクターに、増幅断片を制限酵素処理しcDNAを挿入した。ライゲーションにはDNA ligation kit 〈Mighty Mix〉(TaKaRa)を用いた。このプラスミド35Sp::A2/pUCを一過的発現系で使用した。
シロイヌナズナ野生型ゲノムを鋳型に、Pyrobest(TAKARA Bio社製)酵素により増幅した。増幅反応には、A2-L2 CDS-B1(ggggACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTcgATGACAACTTCTATGGATTTTTACAG(配列番号15))及びA2-L2 CDS-B2(GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGgtaATTTACAAGACTCGAACACTGAA(配列番号16))をプライマーとして使用した。得られたPCR断片とpDONR201(Invitrogen)及びBP Clonase II(Invitrogen)を用いてエントリークローンを得た。上記エントリークローンとpUGW2(35SプロモーターとNOSターミネータの間にゲートウェイカセット挿入されたpUCプラスミド)とLR Clonase II(Invitrogen)を反応させ、35Sp::A2L2プラスミドを作製した。
35Sp::A2 バイナリープラスミドをエレクトロポレーションにより、アグロバクテリウムC58C1株に導入し、Floral dip法にてシロイヌナズナDGAT11p::LUC植物を35Sp::A2で形質転換した。得られた種子をハイグロマイシン耐性により選抜し、35Sp::A2/DGAT1p::LUC形質転換体(T1植物)を獲得し、独立した6個体の本葉2枚から、RN easy Plant Mini Kit(QIAGEN)用いて、その使用方法に従って、RNAを抽出、精製した。DNase I (TaKaRa) 処理後、SuperScriptTMIII RNaseH- Reverse Transcriptase (Invitrogen)を用い、cDNAを合成し、リアルタイムPCRの材料とした。Power SYBR Green PCR Master Matrix (Applied Biosystems)を使用し、7500 Real Time PCR System(Applied Biosystems)により解析した。
DGAT1遺伝子:TAG1-F;GCATCCTTTGAAAGGCGATCTTCTAT(配列番号17)及びTAG1-R;GAAGCAGAGAAGCTCTGCCAATATGT(配列番号18)
A2遺伝子:A2-realF;ACCGACTTCGGATGTTATGGTGC(配列番号19)及びA2-realR;GCCCAATCTATCTCATAAGAAGGACAC(配列番号20)
PDF2遺伝子:PDF2-F;TAACGTGGCCAAAATGATGC(配列番号21)及びPDF2-R;GTTCTCCACAACCGCTTGGT(配列番号22)
ナタネ(ウェスター種)のゲノムを鋳型に、プライマーHind-napin;caccaagctttcttcatcggtgattg(配列番号23)及びnapin-Xba;gcTCTAGAtcgtgtatgtttttaatcttg(配列番号24)を用いてPCR増幅(PrimeSTAR(TAKARA))した断片と、pGWB402を制限酵素HindIIIとXbaIで処理後、ライゲーション(DNA ligation kit 〈Mighty Mix〉(TaKaRa))し、ナピン遺伝子の種子特異的プロモーターによる種子特異的発現ベクターを作製した。ナピンはナタネの主要種子タンパク質であり、種子登熟期に強く発現することが知られている。なお、ナピン遺伝子の種子特異的プロモーターの塩基配列を配列番号25に示した。
前述の種子特異的ゲートウェイベクターとA2エントリークローンをLR Clonase II (Invitrogen)を反応させ、Napin::A2バイナリープラスミドを作製した。Napin::A2プラスミドをエレクトロポレーションにより、アグロバクテリウムC58C1株に導入し、Floral dip法にてシロイヌナズナDGAT11p::LUCをNapin::A2で形質転換した。得られた種子をハイグロマイシン耐性により選抜し、Napin::A2/DGAT1p::LUC形質転換体(T1植物)を獲得し、独立した8個体の開花後8日目の果実からRNAを抽出しRNA解析をし、独立した形質転換体23個体から種子を収穫し、TAG含量を測定した。RNA解析は35Sp::A2/DGAT1p::LUC形質転換植物と同様な過程で行ない、A2遺伝子、DGAT1遺伝子及びPDF2遺伝子について、mRNA量を定量した。mRNA量は、PDF2遺伝子のmRNA量にて補正した。
本実施例では、A2遺伝子破壊株、A2L1遺伝子破壊株及びA2L2遺伝子破壊株を確立し、これら破壊株におけるDGAT1遺伝子の発現量及び種子に含まれるTAG量を測定した。
図9に示すT-DNA挿入株の種子をABRC(Arabidopsis Biological Resource Center)から購入した。以下に示すジェノタイピング用プライマーを使用し、T-DNA挿入ホモ個体を確定した。
gA2-066681-g1;GAGGTTGCTTATTTCAAACCTCGTTGAT(配列番号26)
gA2-066681-PL11;GTTGGGTCATAAAACCCGGTTG(配列番号27)
PL11;TTTCGCCTGCTGGGGCAAACCAG(配列番号28)
A2L2遺伝子破壊株ジェノタイピング用プライマー(a1-1) :
gA1-PL11;CGGAGATCAGGGAAATTAAGC(配列番号29)
A1-f(f-At1g22190[BamH1]2);CTCGGATCCATGACAACTTCTATGGATTTTTACAGTA(配列番号30)
A2L2遺伝子破壊株ジェノタイピング用プライマー(a1-2) :
A1-r(r-At1g22190[kpn1]2):AACGGTACCCTAATTTACAAGACTCGAACACTGA(配列番号31)
gA1-PL11r:AGGAAGCTGCTTTAGCTTATGAC(配列番号32)
A2L1遺伝子破壊株ジェノタイピング用プライマー(A2L1) :
gA2L1-PL11;TTGGGCTGAGAAGATTCGAGA(配列番号33)
A2-L1-f(f-At1g78080[xbaI]);GCATCTAGAATGGCAGCTGCTATGAATTTGTA(配列番号34)
A2-CDS-B1:ggggACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTcgATGGCGGATCTCTTCGGTG(配列番号35)
A2-CDS-B2:GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGgtaCGATAAAATTGAAGCCCAATC(配列番号36)
A2L2遺伝子破壊株確認用プライマー(RT-PCR):
A2-L2 CDS-B1:ggggACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTcgATGACAACTTCTATGGATTTTTACAG(配列番号37)
A2-L2 CDS-B2:GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGgtaATTTACAAGACTCGAACACTGAA(配列番号38)
A2L1遺伝子破壊株確認用プライマー(RT-PCR):
A2L1-2f:TGGCAGCTGCTATGAATTTG(配列番号39)
A2L1-632r:CGTAGGTTAGGGAAGTTAAG(配列番号40)
また、以上のようにして確立したA2遺伝子破壊株、A2L1遺伝子破壊株及びA2L2遺伝子破壊株から採取した種子に含まれるTAGを定量した。油脂の定量分析はMARAN-23 (Resonance Insturuments Ltd., UK) H-NMRと、解析ソフト RI-NMR Ver. 2.0を用い、2〜10mgのシロイヌナズナ種子を測定した。油脂の標準物質にはオリーブオイルを用いて検量線を作製し、種子中の油脂含量(重量%)を求めた。
本実施例では、A2遺伝子又はA2L2遺伝子を一過的に発現するシロイヌナズナ培養細胞を作製し、DGAT1遺伝子の発現を解析した。
MS無機塩、B5ビタミン(100mg/L ミオイノシトール、10mg/L チアミン塩酸塩、1mg/L ニコチン酸、1mg/L ピリドキシン塩酸塩)、0.2g/L KH2PO4、2%スクロース、2ng/ml 2,4-Dを含む液体培地95mlに、同様に1週間培養したT87細胞を5ml植え継ぎ、135rpm、22℃、暗所にて振盪培養した。
植え継ぎ後4〜5日目のシロイヌナズナT87細胞の培養液100mlの細胞から酵素液(0.4M マンニトール、10mg/ml Cellulase Y-C、0.5mg/ml Pectolyase、EGTA、KOHにてpH5.7に調製)を用いて調製したプロトプラスト150μl(107プロトプラスト/ml)にエフェクタープラスミド(35Sp::A2/pUC又は35Sp::A2L2/pUC)10μg、実施例1で作製したレポーター・プラスミド(DGAT1p::LUC又はDGAT1p(mDRE)::LUC)10μg、コントロール・プラスミド(35S:hRLUC)5μgをPEG法(Kovtun, Y., Chiu, W.L., Tena, G. and Sheen, J. (2000) Functional analysis of oxidative stress-activated mitogen-activated protein kinase cascade in plants. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 97, 2940-2945)によって導入した。プラスミドDNA導入後のプロトプラストを22℃暗所で20時間静置した後、Extraction Buffer(100mM Potassium Phosphate、1mM DTT、pH=7.5)を用いたホモジナイズ処理によって可溶性タンパク質を抽出し、15,000rpm、4℃、10分間の遠心分離により得られた上清をタンパク質抽出液とした。この抽出液のLUC酵素活性の定量的な測定はDual-Luciferase Reporter Assay System (Promega)を用いて行った。添付のプロトコルに従って試料を混合し、化学発光をルミノメーター(Labsystems, Luminoskan Ascent)で定量し、レポーターであるLUCの発光値をhRLUC発光量で補正し、活性化度合をエフェクタープラスミドのかわりに空ベクターを使用した時の値を1として算出した。
Claims (9)
- At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子からなる群から選ばれる少なくとも1つの遺伝子を種子特異的プロモーターの制御下に導入した、又は内在する当該遺伝子のプロモーターを種子特異的プロモーターに改変した植物体。
- 上記遺伝子は、以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質をコードすることを特徴とする請求項1記載の植物体。
(a)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質
(c)配列番号1、3及び5のうちいずれかの塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質 - 上記種子特異的プロモーターはナピン遺伝子のプロモーターであることを特徴とする請求項1記載の植物体。
- At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子からなる群から選ばれる少なくとも1つの遺伝子を種子特異的プロモーターの制御下に導入する、又は内在する当該遺伝子のプロモーターを種子特異的プロモーターに改変する、油脂生産性を増大させる方法。
- 上記遺伝子は、以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質をコードすることを特徴とする請求項4記載の方法。
(a)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質
(c)配列番号1、3及び5のうちいずれかの塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質 - 上記種子特異的プロモーターはナピン遺伝子のプロモーターであることを特徴とする請求項4記載の方法。
- At1g36060遺伝子、At1g78080遺伝子及びAt1g22190遺伝子からなる群から選ばれる少なくとも1つの遺伝子を種子特異的プロモーターの制御下に導入した、又は内在する当該遺伝子のプロモーターを種子特異的プロモーターに改変した形質転換植物を準備する工程と
前記形質転換植物の後代植物の種子に含まれる油脂生産性を測定し、当該油脂生産性が有意に向上した系統を選抜する工程とを含む、植物体の製造方法。 - 上記遺伝子は、以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質をコードすることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
(a)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号2、4及び6のうちいずれかのアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質
(c)配列番号1、3及び5のうちいずれかの塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ、種子に特異的に発現し、DGAT1遺伝子の発現制御能を有するタンパク質 - 上記種子特異的プロモーターはナピン遺伝子のプロモーターであることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
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