JP5825980B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ホルダーを介して前記工具を装着可能な第1工具台と、前記第1工具台とは別個に移動可能な第2工具台とを有しており、前記移動機構が前記第2工具台であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、所定方向へ移動可能なピストンと、前記ピストンの一端側に備えられ、前記ピストンを前記所定方向に沿った一方向へ付勢する付勢部材とを設け、前記ピストンの他端側に前記当接部材を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記ピストンを、前記一端側がケーシング部材の内部に収納され、前記他端側が前記ケーシング部材から突出するような姿勢で設ける一方、前記ピストンの一端側に、表裏に亘って開通する絞りを備えたフランジ部を鍔状に形成し、前記一端側が収納されている前記ケーシング部材の内部空間を、前記フランジ部を挟んだ2室に区画するとともに、前記2室に流体を充填し、更に前記2室の何れか一方に前記付勢部材を収納したことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明によれば、振動低減装置を第2工具台に設置するだけで構成することができる。したがって、既設の工作機械に後付けすることができ、汎用性が高い。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、ピストンの移動及び付勢部材の弾性力を利用してびびり振動を吸収することができ、工具に生じるびびり振動を一層効果的に低減させることができる。
加えて、請求項4に記載の発明によれば、フランジ部を挟んで存在する流体により、びびり振動に起因してピストンが大きく移動することを防止することができるし、びびり振動を、当接部材、ピストン、付勢部材、及び流体に拡散させながら吸収することができるため、極めて効果的にびびり振動を低減させることができる。
NC旋盤1は、図示しない主軸装置を備えたチャックと、X軸に平行なX1軸方向及びZ軸に平行なZ1軸方向へ移動可能に設けられた第1工具台3と、第1工具台3とX軸方向で対向するように設けられ、X軸に平行なX2軸方向及びZ軸に平行なZ2軸方向へ移動可能に設けられた第2工具台4とを備えてなり、第1工具台3の先端には、チャックに把持されたワークを内径加工するための工具T(ここでは一般的な鋼材で成形されたボーリングバー)が、工具Tを保持するための固定用ホルダー5を介して装着されている。また、工具Tの下方に第2工具台4が位置しており、第2工具台4の先端には、後述する振動低減装置2が設置されている。尚、NC旋盤1は、図示しないNC装置を備えており、該NC装置による制御のもと、第1工具台3や第2工具台4は各軸方向へ移動する。
振動低減装置2は、Z軸方向に沿って上下動可能なピストン11と、工具Tに押し当てられる押し当て部材12と、ピストン11の基端部を収納するケーシング部材13と、ピストン11を上方へ付勢するバネ部材14とを備えている。ピストン11は、先端部がケーシング部材13の上面から上方へ突出するように設けられており、その先端部には、押し当て部材12が固定されている。また、ピストン11の基端部には、フランジ部15が鍔状に設けられており、ケーシング部材13の内部空間をフランジ部15よりも上方の第1油室16と、フランジ部15よりも下方の第2油室17とに区画している。さらに、フランジ部15には、表裏に亘って開通する絞り18が設けられており、該絞り18によって第1油室16と第2油室17とは連通している。加えて、第1油室16及び第2油室17には、流体である油が充填されているとともに、第2油室17にバネ部材14が収納されており、該バネ部材14は、フランジ部15の下面、すなわちピストン11を上方へ付勢している。一方、押し当て部材12は、金属部材を倒L字状に成形してなり、上方へ凸状に形成された先端部が、工具Tの表面に押し当てられる押し当て部12aとして機能するようになっている。尚、19は、フランジ部15に設けられ、余分な油が第1油室16と第2油室17との間を行き来することを防止するシール部材であり、20は、第1油室16からピストンの周面を介して油が漏れ出すことを防止するシール部材である。
また、押し当て部材12を有する振動低減装置2を、一般的なNC旋盤1に備えられている第2工具台(工具Tを装着していない状態にある工具台)に設置するだけで構成することができる。したがって、既設のNC旋盤に後付けすることができ、汎用性が高い。
加えて、ピストン11の基端部に表裏に亘って開通する絞り18を備えたフランジ部15を鍔状に設け、ピストン11の基端部が収納されるケーシング部材13の内部空間をフランジ部15よりも上方の第1油室16と下方の第2油室17とに区画するとともに、両油室16、17に油を充填し、更に第2油室17にピストン11を付勢するバネ部材14を収納している。したがって、びびり振動が生じた際に、両油室16、17に充填された油によってピストン11が大きく上下動することを防止することができるし、びびり振動を、押し当て部材12、ピストン11、バネ部材14、及び油に拡散させながら吸収することができるため、極めて効果的にびびり振動を低減させることができる。
また、押し当て部材12の弾性力のみによってびびり振動を吸収するように構成、すなわちピストン11のような所定方向へ移動可能な部材ではなく、移動しない固定部材に押し当て部材12を設置するように構成してもよいし、油等を利用しないような構成であっても何ら問題はない。一方、上記実施形態では、押し当て部材12を金属製としているが、金属製ではなく合成樹脂製としてもよく、特にピストン11のような所定方向へ移動可能な部材に設置するのであれば、押し当て部材12が金属製であっても合成樹脂製であっても効果的にびびり振動を吸収・低減することができる。
さらにまた、工具Tに対して押圧力をかけて押し当てずとも、押し当て部12aが工具Tや固定用ホルダー5の表面に接触する程度、すなわち当接してさえいれば、びびり振動の低減に関して一定の効果を認めることができる。
また、上記実施形態では、第2油室17にバネ部材14を収納しているが、第1油室に別のバネ部材を収納しても同様な機能を奏するような構成は可能であるし、バネ部材14に代えて、ゴム等のブロック体を付勢部材として採用することもできる。
加えて、上記実施形態では、工作機械の一実施形態であるNC旋盤について説明しているが、内径加工を行う工作機械であればNC旋盤に限定されることはなく、ホーニング加工機や複合加工機等の他の工作機械に対しても好適に適用することができる。
Claims (4)
- ワークに対して内径加工を行う工作機械であって、
当接部材と、内径加工するための工具に対して前記当接部材を前記工具とは独立に移動させる移動機構とを有する振動低減装置を設け、
前記工具による内径加工に際し、前記移動機構により前記当接部材を移動させ、前記当接部材を前記工具又は前記工具を保持するホルダーの表面に当接させることにより、内径加工中に生じるびびり振動を低減可能としたことを特徴とする工作機械。 - 前記ホルダーを介して前記工具を装着可能な第1工具台と、前記第1工具台とは別個に移動可能な第2工具台とを有しており、前記移動機構が前記第2工具台であることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
- 所定方向へ移動可能なピストンと、前記ピストンの一端側に備えられ、前記ピストンを前記所定方向に沿った一方向へ付勢する付勢部材とを設け、前記ピストンの他端側に前記当接部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械。
- 前記ピストンを、前記一端側がケーシング部材の内部に収納され、前記他端側が前記ケーシング部材から突出するような姿勢で設ける一方、
前記ピストンの一端側に、表裏に亘って開通する絞りを備えたフランジ部を鍔状に形成し、前記一端側が収納されている前記ケーシング部材の内部空間を、前記フランジ部を挟んだ2室に区画するとともに、前記2室に流体を充填し、更に前記2室の何れか一方に前記付勢部材を収納したことを特徴とする請求項3に記載の工作機械。
Priority Applications (1)
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JP2011241365A JP5825980B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011241365A JP5825980B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 工作機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP5825980B2 true JP5825980B2 (ja) | 2015-12-02 |
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Family Applications (1)
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JP2011241365A Expired - Fee Related JP5825980B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 工作機械 |
Country Status (1)
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JPH0519622Y2 (ja) * | 1988-12-06 | 1993-05-24 | ||
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US7730813B2 (en) * | 2004-07-08 | 2010-06-08 | University Of Florida Research Foundation, Inc. | Variable tuned holder for machine tools |
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2011
- 2011-11-02 JP JP2011241365A patent/JP5825980B2/ja not_active Expired - Fee Related
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