JP5824262B2 - 試料観察方法および圧力測定用ホルダ - Google Patents

試料観察方法および圧力測定用ホルダ Download PDF

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本発明はガス雰囲気中にて試料を観察する事が出来る様にした電子顕微鏡による試料観察方法、試料観察方法に用いる圧力測定用ホルダ及び電子顕微鏡に関する。
電子顕微鏡において、試料を雰囲気ガス中に置き、その状態で試料と雰囲気ガスとの反応過程をその場で動的に観察をする事(この様な観察を「その場観察」と称す)が要求されることがある。
図1はその場観察が可能な電子顕微鏡の一概略例を示している。
図中1は電子銃、2は電子銃から放出された電子ビームEBを集束する集束レンズである。
3は上磁極3Aと下磁極3Bを備え、両磁極間にガス雰囲気試料収納ブロック4が配置される様に成した対物レンズで、ガス雰囲気試料収納ブロック内にセットされた試料に電子ビームEBを細く絞って照射するものである。なお、ガス雰囲気試料収納ブロック4が配置される対物レンズ3の上磁極3Aと下磁極3Bとの間の空間を試料室5と称している。
6、7は、ガス雰囲気試料収納ブロック4内にセットされた試料を透過し、対物レンズ3により集束された電子ビームを蛍光板8上に試料の透過像として拡大投影するための中間レンズ6、投射レンズ7である。
9は蛍光板8の下方に設置されたカメラ(例えばCCDカメラ)で、蛍光板を蛍光板退避手段(図示せず)により電子ビーム光軸上から退避させることにより、拡大像を検出する事が出来る様になっている。
10はAD変換器11を介したカメラ9からの出力信号が送られる制御装置で、電子顕微鏡を構成する各手段の制御及び各種演算処理等を行うものである。
なお、図中12は表示装置で、制御装置10からの指令に基づいて画面上に試料像等を表示するもの、13はマウスやキーボード等の入力装置である。
図2はガス雰囲気試料収納ブロック4の詳細とガス雰囲気試料収納ブロックに繋がる周辺部分を示している。
図2において、14はゴニオメータ15を支持する様に鏡筒Cの一部に取り付けられた円筒形状のゴニオメータ支持体で、ゴニオメータ支持体には、ゴニオメータ支持体の先端部側空間Saに繋がる排気管16が接続されている。
この排気管の端部には真空ポンプ17が繋がっており、排気管の中間部には圧力計G1と開閉バルブV1が取付けられている。
18はその先端部に試料保持体19が取付られた試料ホルダで、ゴニオメータ15に装着されており、詳細には示されていないが、試料保持体19にセットされた試料Sはゴニオメータによって、紙面に平行なX-Z方向、紙面に垂直なY方向及びX軸の周りに回動(傾斜)可能になっている。なお、試料ホルダの中間部外周にはリング状の溝が切られており、溝にはOリング20がはめ込まれている。
21は先端面に当たる部分が吹き抜けた有底円筒状のガス雰囲気容器で、外周の径がゴニオメータ支持体14の先端部の内径より僅かに小さく成っており、ガス雰囲気容器の先端部がゴニオメータ支持体14の先端部にはめ込まれた状態に成っている。なお、ガス雰囲気容器先端部の外周部にはリング状の溝が形成されており、溝にはOリング22がはめ込まれている。
ガス雰囲気容器の上壁OW中央部と底壁BW中央部には、各々の中心が電子光学軸Oと一致する様に電子ビーム通過孔Ha,Hbが開けられている。
また、ガス雰囲気容器の上壁OW内部には一端が電子ビーム通過孔Haに繋がり、他端が側壁SWに設けられた排気管23cに繋がる排気管23aが、下壁BW内部には一端が電子ビーム通過孔Hbに繋がり、他端が側壁SWに設けられた排気管23cに繋がる排気管23bがそれぞれ設けられている。なお、排気管23cには排気管24を介して開閉バルブV3と真空ポンプ25が繋がれている。
さらに、ガス雰囲気容器上壁OWの電子ビーム通過孔Ha内の上部と下部にはそれぞれオリフィス板Oa、Obが互いに平行に取り付けられ、ガス雰囲気容器下壁BWの電子ビーム通過孔Hb内の上部と下部にはそれぞれオリフィス板Oc,Odが互いに平行に取り付けられている。このような構成にすることにより、電子ビーム通過口Ha,Hb内に、試料室5内の空間とガス雰囲気容器21内の空間を圧力的に隔離する空間部Da,Db(以後、これらの空間を差圧空間と称す)がそれぞれ形成される。
さらにまた、ガス雰囲気容器側壁SWには、鏡筒Cとガス雰囲気容器側壁を突き抜けるようにガス供給管26が取付けられている。
ガス供給管の一方側(ガス雰囲気容器21側)には、その先端が試料Sに対向する様にノズルNが取り付けられ、ガス供給管26の他方側には、開閉バルブV2、ガス流量調整装置28、ガスボンベ29がこの順に繋がっており、ガスボンベ29からの反応ガスがガス調整装置28で流量調整され、開閉バルブV2を介してノズルN先端から放出されるようになっている。なお、ガス供給管26の、開閉バルブV2とノズルNの中間部辺りに圧力計G2が取付けられている。
図2において、G3は試料室5内の圧力を検出するための圧力計である。
このような構成を有する電子顕微鏡装置において、試料Sを試料保持体19にセットし、試料保持体を支持している試料ホルダ18をゴニオメータ14に装着する。
そして、ゴニオメータを操作して、試料SをX,Y,Z軸方向に移動且つX軸周りに回動させ、試料が所定の観察が行えるように配置させる。
次に、試料室5内を真空ポンプ(図示せず)により、所定の高真空度に達するまで排気する。
同時に、バルブV1を開き、真空ポンプ17でガス雰囲気容器21内を、バルブV3を開き、真空ポンプ25で差圧空間Da,Dbを所定の圧力に達するまで排気する。
この状態において、電子銃1から電子ビームEBを発生させる。電子銃より放出された電子ビームEBは、集束レンズ2により集束され、対物レンズ3により細く絞られ、ガス雰囲気容器21上壁部の電子ビーム通過孔Ha内の差圧空間Daを通過して試料S上のSpの位置に照射される。
そして、試料を透過した電子は、ガス雰囲気容器21下壁部の電子ビーム通過孔Hb内の差圧空間Dbを通過し、中間レンズ6及び投射レンズ7によって蛍光板8上、あるいは、カメラ9上に試料に拡大された試料の投影像が投影される。
さて、試料と反応ガスの反応過程を観察する場合には、開閉バルブV2を開き、ガスボンベ29からの反応ガス流量をガス量調整装置28で調整し、ガス供給管26を通じてノズルNにガスを送る。
すると、ノズル先端よりガス雰囲気容器21内に配置されている試料Sに反応ガスが吹き付けられると、試料と反応ガスとの反応が始まる。
この時、ガス雰囲気容器21内は反応ガスの供給により圧力が上昇し低真空状態となるが、ガス雰囲気容器21内の空間と高真空状態の試料室5内の空間とは差圧空間Da,Dbの形成により、ガス雰囲気容器21内の反応ガスが試料室5内に漏れることはない。
この状態で、電子銃1からの電子ビームEBをガス雰囲気容器21上壁部の電子ビーム通過孔Ha内の差圧空間Daを通過させて反応ガスとの反応を起こしている試料Sに照射し、試料Sを透過した電子をガス雰囲気容器21下壁部の電子ビーム通過孔Hb内の差圧空間Dbを通過させ、中間レンズ6及び投射レンズ7によって蛍光板8上、あるいは、カメラ9上に試料の透過像を投影する。
尚、特に説明しなかったが、通常、試料Sと反応ガスとの反応を促進するために、別途、試料加熱手段を設けて試料を加熱するようにしている。
特開2009−259760号公報
さて、試料と反応ガスとの反応過程を観察する場合、反応が起こった際の試料観察装置でのガス圧力は、重要なパラメータである。
従来においては、ガス雰囲気容器21内の圧力が試料観察位置でのガス圧力と等しいものと仮定し、そのガス雰囲気容器21の圧力として圧力計G1による測定値を採用していた。
しかし、反応ガスを大量にガス雰囲気容器21内に流し続ける場合には、容器内の圧力は均一になるため上記の過程が成り立つが、試料に近接して配置したノズルから少量のガスを試料の観察位置に吹き付けるような場合には、成立しないと考えられる。
すなわち、ノズルから噴出したガスは、試料観察位置に向かって進むが、すぐに圧力差による体積膨張が起き、拡散してしまう。
このことから、試料観察位置から5mm、10mm離れただけでもその場所の圧力は、試料観察位置の圧力よりも大幅に低い値となってしまい、ましてや、ガス雰囲気容器21内の圧力測定値は、試料観察位置での圧力とはかけ離れたものとならざるを得ない。
加えて、圧力計G1は、ガス雰囲気容器21内とゴニオメータ支持体14の先端部空間Saに通じている排気管16の途中に設けられており、ガス雰囲気容器21に直接取り付けられているわけではないので、圧力計G1の圧力値、ガス雰囲気容器21内の圧力値も正確に表していない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、新規な試料観察方法および圧力測定用ホルダを提供することを目的とする。
電子光学軸上に電子ビーム通過孔が開けられており、その内部にガス供給系からガスが供給されるガス雰囲気容器と、先端部に試料を保持し,該試料を真空外から前記ガス雰囲気容器内に導入する試料ホルダとを備えた電子顕微鏡における試料観察方法であって、前記試料ホルダを前記ガス雰囲気容器内に導入する前に、圧力測定用素子が取付られた圧力測定用ホルダを該ガス雰囲気容器内に導入し、該圧力測定用素子が検出する該ガス雰囲気容器内の圧力が所定の圧力に成る様に該ガス雰囲気容器内を前記ガス供給系により調整した際のガスの流量設定値を記録し、次に、前記圧力測定用ホルダに代えて前記試料ホルダを前記ガス雰囲気容器内に導入し、前記記録したガスの流量設定値に基づいて前記ガス雰囲気容器内の圧力を調整し、電子ビーム発生手段からの電子ビームを前記試料に照射し、該試料を透過した電子ビームに基づく試料像を得る様にした。
本発明によれば、試料観察位置のガス圧力を目標とするガス圧にすることが出来るので、試料観察位置のガス圧力を所望の圧力にした状態での試料観察を行うことが可能に成る。
その場観察が可能な電子顕微鏡の一概略例を示している。 図1の一部詳細を示したものである。 本発明の試料観察方法を実施するための装置例を示したものである。 圧力センサとして熱電対型圧力計を用いた例を示す図である。
図3は、本発明の試料観察方法を実施するための装置例を示したものであり、図2に示すものと基本構成は同一で、試料ホルダ18のかわりに圧力測定用ホルダ30をゴニオメータ15に装着した状態を表している。
図3に示す圧力測定用ホルダ30は、通常の試料ホルダの先端にリード線33を介して圧力センサチップ31を取り付けた構造を有している。
リード線33は、密封封止して真空と大気間の圧力を保持するためのハーメチックシール34を経由し、圧力測定用ホルダ30外部に取り出されたリード線35に繋がれており、リード線35には圧力計36が接続されている。
なお、圧力測定用ホルダ30本体の中間部外周にはリング状の溝が切られており、この溝には真空シール用のOリング20がはめ込まれている。
本発明の実施の形態を説明するに当たり、以下に、実施形態の試料観察方法をステップに分けて説明する。
(ステップ1)
まず、ガス雰囲気容器21及び試料室5内がリークされ、大気圧の状態から、図3に示す様に圧力測定用ホルダ30をゴニオメータ15に装着する。
圧力測定用ホルダ30を装着することにより、圧力測定用ホルダ30の先端に取付けられている圧力測定用素子31は、ガス雰囲気容器21内の図2における試料と電子線光軸が交わる位置Sp、すなわち観察の際、試料が電子線に照射される位置に配置される。
(ステップ2)
次に、圧力測定用ホルダ30を装着した状態で、ガス雰囲気容器21内を排気して圧力が安定した後、圧力測定素子31を使ってガス雰囲気容器内の試料が配置されるべき位置の圧力(試料観察位置圧力)を検出しながら、ガス供給系のガス流量を調整することにより試料位置圧力が目標の圧力となるようにする操作を行う。
すなわち、試料室5内を大気圧の状態から、真空ポンプ(図示せず)により排気を開始すると同時に、開閉バルブV1、V3を開き、真空ポンプ17によるガス雰囲気容器21内の、真空ポンプ25による差圧空間Da,Dbの排気をそれぞれ開始する。
そして、各真空ポンプにより試料室5、ガス雰囲気容器21、差圧空間Da,Dbの圧力が安定状態になるまで排気する。例えば、ガス導入前の安定状態において、試料室5に配置された圧力計G3の圧力値がP3a、ガス雰囲気容器21とV1間に設置した圧力計G1の圧力値がP1a、試料と電子線光軸が交わる位置Spに設置した圧力測定用素子31の圧力値がPsaをそれぞれ示すものとする。
次に、開閉バルブV2を開き、ガスボンベ29からのガス流量をガス量調整装置28で調整してガス供給管26を通じてノズルNにガスを送る。
この時、試料観察位置圧力の目標値がPsbとすると、オペレータは、圧力測定用素子31が検出する圧力値がPsbになるように、圧力測定用素子31で圧力をチェックしながら、ガス流量調整装置28のガス量を調整する。
(ステップ3)
ガス流量調整装置28で流量調整し、圧力測定素子31で測定する圧力値がPsbの値に安定して維持されるようになった時、試料室5に接続する圧力計G3の圧力値P3b、ガス雰囲気容器21を排気するための真空ポンプに繋がる排気管に設けられた圧力計G1の圧力値P1b、およびガス雰囲気容器内にガスを供給するためのガス供給系に繋がるガス供給管に設けられた流量計の流量設定値F1を記録(記憶)する。
通常、P3b,P1bは、ガス導入前の値P3a、P1aよりもガス導入の分高くなる。
以上のステップ1〜3により、試料観察位置圧力を目標の圧力値にする条件設定が終了する。
(ステップ4)
次に以下のような手順で圧力測定用ホルダを取り外し観察すべき試料をセットした試料ホルダをゴニオメータに装着する。
開閉バルブV1,V2,V3を閉じ、その後、試料室5からガス雰囲気容器21内をリークし、ガス雰囲気容器21内の圧力が大気圧に到達した後、ゴニオメータ15から圧力測定用ホルダ30を取外し、代わりに、ゴニオメータ15に観察すべき試料Sをセットした試料ホルダ18を装着する(図2に示す状態)。
(ステップ5)
次に以下のような手順でガス雰囲気容器内を排気し、ガス供給バルブを開けて試料観察を行うガス雰囲気状態にする。
試料ホルダ18を装着後、試料室5内を大気圧の状態から、真空ポンプ(図示せず)により排気を開始すると同時に、開閉バルブV1とV3を開き、真空ポンプ17でガス雰囲気容器21内を、真空ポンプ25で差圧空間Da,Dbの排気を開始する。
そして、ステップ2と同様に、各真空ポンプにより試料室5、ガス雰囲気容器21、差圧空間Da,Dbの真空圧力の圧力が安定するまで排気する。すなわち、各排気ポンプは、試料室5に配置された圧力計G3の圧力値がP3a、ガス雰囲気容器21とV1間に設置した圧力計G1の圧力値がP1aに達するまで排気する。
次に、開閉バルブV2を開き、ガスボンベ29からのガス流量を調整するガス量調整装置28を前回調整した流量設定値F1のまま、ガス供給管26を通じてノズルNに反応ガスを送る。
ノズルN先端と試料の観察位置との位置関係は、ステップ3におけるノズルNと圧力測定素子31との位置関係と同一であり、そこに先に調整したままの設定値F1で反応ガスが試料に向けて噴出するので、試料の観察位置の圧力は、ステップ3で設定したのと同じPsbとなる。
(ステップ6)
以上で試料観察位置圧力がPsbに設定されたので、試料観察を行う。すなわち、電子銃1からの電子ビームEBをガス雰囲気容器21上壁部の電子ビーム通過孔Ha内の差圧空間Daを通過させてガスとの反応を起こしている試料Sに照射し、試料Sを透過した電子をガス雰囲気容器21下壁部の電子ビーム通過孔Hb内の差圧空間Dbを通過させ、中間レンズ6及び投射レンズ7によって蛍光板8上、或いは、カメラ9上に試料の透過像を投影する。
以上の手順により、試料観察位置圧力を目標値Psbに設定し、試料Sと反応ガスが反応する過程を観察することができる。
ステップ5において流量F1で反応ガスの導入を開始してからステップ6における観察に移るタイミングは、適当な待ち時間を設定するだけでも良いが、圧力計G1の測定値が先にステップ3において記憶した圧力値P1bに一致あるいは、略等しくなった時点としても良い。
更に、圧力計G3の測定値も参照し、圧力計G1,G3の測定値が前記記憶したP1b、P3bの各圧力値に到達した状態とみなしても良い。
ところで、前記例において、圧力測定に使用する圧力測定用素子としては、例えば気体分子の熱伝導現象を利用した熱電対型圧力計を採用してもよい。
この熱電対型圧力計とは、一定電流で加熱したヒータ線の温度が、気体分子の熱伝導により変化することに基づき、ヒータ線の温度を、ヒータ線に接続した熱電対で測定し、ヒータ線の温度を圧力値に換算することにより、圧力値を測るものである。
図4にこのような熱電対型圧力計を組み込んだ圧力測定ホルダ38を示す。圧力測定ホルダ38は、図2に示す試料ホルダ挿入時の試料と電子線光軸の交わる位置(試料観察位置)Spに、圧力測定ホルダ本体39bの先端のサポート39a上の端子41aと41bの間に張架されたヒータ線40が配置され、ヒータ線40上に熱電対43a,43bが接続される。そして、端子41a,42bに接続されたリード線および熱電対42a,42bが、ハーメチックシール44を介して、圧力測定ホルダ本体39b内部に接続されたリード線45a,45b,46a,46bにつながれている。リード線45a,45bは、定電流供給電源47に、リード線46a,46bは、電圧計48に接続される。
このような構成で、ヒータ線40の温度は、ヒータ線40の発熱量を一定に保つようにヒータ線40に定電流を供給し、周囲の圧力に依存して周囲の気体が奪う熱量の変化に伴い変化する。
そして、ヒータ線40の温度を熱電対で検出し、熱電対の起電力を電圧計48で検出し、圧力表示計49で電圧値を圧力値に換算してヒータ線40近傍の圧力値を表示する。
このように、圧力測定ホルダに装着する圧力センサは、試料観察位置の圧力が測定でき、かつ圧力ホルダ先端に配置できるサイズのものであれば、圧力センサの方式は限定されない。
1:電子銃、 EB:電子ビーム、 2:集束レンズ、 3:対物レンズ、 3A:上磁極、 3B:下磁極、 4:ガス雰囲気試料収納ブロック、 5:試料室、 6:中間レンズ、 7:投射レンズ、 8:蛍光板、 9:カメラ、 10:制御装置、 11:AD変換器、 12:表示装置、 13:入力装置、 14:ゴニオメータ、
15:ゴニオメータ支持体、 Sa:空間、 16:排気管、
17:真空ポンプ、 18:試料ホルダ、 C:鏡筒、 S:試料、 19:試料保持体、 20:Oリング、 21:ガス雰囲気容器、
22:Oリング、 23a,23b,23c:排気管、
24:排気管、 25:真空ポンプ、 OW:上壁、 BW:下壁、 SW:側壁、 O:電子光学軸、 Ha,Hb:電子ビーム通過孔、 Oa,Ob,Oc,Od:オリフィス板、 Da,Db:差圧空間、 26:ガス導入管、 28:ガス流量調整装置、 29:ガスボンベ、
V1,V2,V3:開閉バルブ、 N:ノズル、
G1,G2,G3:圧力計、 30:圧力測定ホルダ、
31、圧力測定素子、 33,35:リード線、
34:ハーメチックシール、 36:圧力計、 38:圧力測定ホルダ、 40:ヒータ、 43a,43b:熱電対、 47:定電流供給源、 48:電圧計、 49:圧力表示計

Claims (3)

  1. 電子光学軸上に電子ビーム通過孔が開けられており、その内部にガス供給系からガスが供給されるガス雰囲気容器と、先端部に試料を保持し,該試料を真空外から前記ガス雰囲気容器内に導入する試料ホルダとを備えた電子顕微鏡における試料観察方法であって、前記試料ホルダを前記ガス雰囲気容器内に導入する前に、圧力測定用素子が取付られた圧力測定用ホルダを該ガス雰囲気容器内に導入し、該圧力測定用素子が検出する該ガス雰囲気容器内の圧力が所定の圧力に成る様に該ガス雰囲気容器内を前記ガス供給系により調整した際のガスの流量設定値を記録し、次に、前記圧力測定用ホルダに代えて前記試料ホルダを前記ガス雰囲気容器内に導入し、前記記録したガスの流量設定値に基づいて前記ガス雰囲気容器内の圧力を調整し、電子ビーム発生手段からの電子ビームを前記試料に照射し、該試料を透過した電子ビームに基づく試料像を観察する様にした試料観察方法。
  2. 前記ガス雰囲気容器内排気するための真空ポンプに繋がる排気管に設けられた圧力計が測定した圧力値を記憶し、次に、前記圧力測定用ホルダに代えて前記試料ホルダを前記ガス雰囲気容器内に導入し、前記圧力計が前記記憶した圧力値に到達していることを確認してから観察することを特徴とする請求項1記載の試料観察方法。
  3. 試料を保持した試料ホルダと差し替えて試料室に挿入可能な圧力測定ホルダであって、挿入した時に圧力センサが試料の配置される位置と略同一位置に配置されるように圧力センサを先端に保持した圧力測定用ホルダ。
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