JP5821618B2 - 車両構造 - Google Patents
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Description
本願発明は、上記事実を考慮し、ラジエータを効率的に冷却する車両構造を提案することにある。
ラジエータの冷却風上流側に配置されたコンデンサが冷却されることで、ラジエータに流入する冷却風の温度が低下し、ラジエータの冷却効率を向上することができる。
また、例えば、第2のエバポレータが放熱した後、冷媒の流動が停止しても、蓄熱剤が暖められているので、しばらくの間は、第2のエバポレータを高温に保つことができる。
バンパリインフォースメント14の車両前方側には、フロトバンパカバー18が配置されている。このフロトバンパカバー18には、後述する冷却ユニット20へ冷却風を送風するために開口22が形成されている。
ダッシュパネル24の車両後側のフロアパネル26の上方には、室内空気の環境制御ユニット(エアコンモジュール)としてのHVAC(heating and ventilating air conditioning)28が配置されている。
HVAC28は、ブロアファン40、第1のエバポレータ42、第2のエバポレータ44、ヒータコア46等を箱状に形成されたケース48の内部に備えている。なお、本実施形態の第2のエバポレータ44には蓄熱剤(図示せず)が内蔵されているタイプのものである。
外部排出口用フラップ66は、図1に示すように、外部排出口56を閉止する第1の位置と、図5に示すように、外部排出口56を開放する第2の位置との間を揺動可能となっている。
次に、図2にしたがって、本実施形態の車両構造10に用いるヒートポンプ78の回路を説明する。
図2に示すように、ヒートポンプ78は、冷媒(図示せず)を圧縮するコンプレッサ80を備えている。コンプレッサ80には、入口80Aに第1の配管82の一端が接続され、出口80Bに第2の配管84の一端が接続されている。第1の配管82の他端は電磁弁である4方弁(4ポート2位置切替弁)86の第1の出入口86Aに接続されており、第2の配管84の他端は4方弁86の第2の出入口86Bに接続されている。
ここで、4方弁86は、第1の配管82と第3の配管88とを連通し、且つ第2の配管84と第4の配管90とを連通する第1の位置と、第1の配管82と第4の配管90とを連通し、且つ第2の配管84と第3の配管88とを連通する第2の位置とに切り替えられる。
また、第2の分岐100には、第9の配管110の一端が接続されており、第9の配管110の他端はコンデンサ30の第2の出入口30Bに接続されている。
また、制御装置116には、冷却水の水温計118、室内温度計120、外気温度計122、エアコンスイッチ124、温度設定スイッチ126、吹出口切替スイッチ128、内外気切り替えスイッチ130等が接続されている。
次に、本実施形態の車両構造10の作用を説明する。
(通常時の状態)
先ず最初に、HVAC28のモードが冷房に切り替えられた通常時の動作説明を行う。
冷房運転時では、制御装置116は、コンプレッサ80から送出された冷媒が、図4(B)の矢印で示すように、コンデンサ30、第1のエキスパンションバルブ102を介して第1のエバポレータ42に流れると共に、コンデンサ30、開閉弁108、第2のエキスパンションバルブ106を介して第2のエバポレータ44に流れるように4方弁86を第2の位置に切り替える。コンプレッサ80を作動させて冷媒が循環すると、第1のエバポレータ42、及び第2のエバポレータ44は熱を吸収し、コンデンサ30は熱を放出する。
次に、前述した通常時からエンジンに高負荷がかかった時の動作説明を図5を用いて行う。
例えば、エンジンに高負荷がかかり、冷却水の温度が予め設定した温度よりも高くなった場合には、制御装置116はラジエータ32の熱交換効率を上げるために、以下のように制御を行う。
なお、これにより、ラジエータ32の小型化、軽量化も可能となり、さらには、ラジエータ32の配置の自由度も向上できる。
ブロアファン40から送り出された空気の一部は、熱を放出している第1のエバポレータ42を通過し、第1のエバポレータ42を通過して暖められた空気は、第1のエバポレータ用フラップ64と外部排出口用フラップ66とにガイドされ、外部排出口56、及び排気口ダクト38を介して車外へ排出される。
次に、寒冷時の動作説明を行う。
寒冷時の始動時には、先ずパワーユニット16を作動させるが、冷却水が予め設定した温度に達するまでの間はウォーターポンプ114の作動は行わず、冷却水の循環は行わない。
そして、4方弁86を第1の位置とし、開閉弁108を開状態とし、図6(B)の矢印で示すように、コンプレッサ80から送出された冷媒が、第1のエバポレータ42、第1のエキスパンションバルブ102を介してコンデンサ30に流れると共に、第2のエバポレータ44、第2のエキスパンションバルブ106、開状態の開閉弁108を介してコンデンサ30の順に流れるようにする。
また、第2のエバポレータ44には蓄熱剤が内蔵されているので、蓄熱剤が温まっていれば、例えば、アイドリングストップ時にエンジンが停止しても第2のエバポレータ44の温度がしばらくの間保たれ、エアコン性能の低下を抑えることができる。
上記実施形態では、第2のエバポレータ44が蓄熱剤を内蔵しているタイプのものであったが、蓄熱剤を内蔵していない通常タイプのものであっても良い。
16 パワーユニット
30 コンデンサ
32 ラジエータ
42 第1のエバポレータ(冷却手段)
44 第2のエバポレータ(冷却手段)
78 ヒートポンプ
80 コンプレッサ(冷却手段)
102 第1のエキスパンションバルブ(冷却手段)
106 第2のエキスパンションバルブ(冷却手段)
108 開閉弁(冷媒流入阻止手段)
Claims (2)
- 冷却風が導入され、車輪を駆動するパワーユニットの冷却系を構成するラジエータと、
前記ラジエータの冷却風上流側に配置されるコンデンサと、
冷媒を圧縮して排出するコンプレッサ、前記コンプレッサに対して並列に接続され前記冷媒が出入する第1のエバポレータと第2のエバポレータ、前記第1のエバポレータと前記コンデンサとに接続され圧縮された前記冷媒を膨張させる第1のエキスパンションバルブ、および前記第2のエバポレータと前記コンデンサとに接続され圧縮された前記冷媒を膨張させる第2のエキスパンションバルブを含んで構成され、前記コンデンサに接続されて前記コンデンサを冷却する冷却手段と、
室内の空気または前記コンデンサを通過しない外気を吸引し、前記第1のエバポレータを通過した空気を前記ラジエータの冷却風下流側から車外に送風するブロアファンと、
前記第2のエバポレータに連結され、前記第2のエバポレータへの前記冷媒の流入を阻止する冷媒流入阻止手段と、
を有し、
前記コンプレッサ、前記第1のエバポレータ、前記第2のエバポレータ、前記第1のエキスパンションバルブ、前記第2のエキスパンションバルブ、及び前記コンデンサでヒートポンプが構成されている車両構造。 - 前記第2のエバポレータは、蓄熱剤を備えた蓄熱式エバポレータである、請求項1に記載の車両構造。
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