JP5818178B2 - 衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法及びその装置。 - Google Patents
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Description
図1〜図2は、この発明の第1の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。
航法衛星2bについても同様に、各モニタ局1(1a、1b・・・)においてそれぞれ受信した航法衛星2bの測位信号の情報のみを使用して、航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
同様に、モニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星について、航法衛星別にそれぞれ個別に電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。一般的には、日本国内においては常時7〜8個の航法衛星からの測位信号が受信可能である。従って、マスタ局4は、この受信可能な航法衛星の数だけ航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報の作成を繰り返すこととなる。
航法衛星2bについても同様に、航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、各IGPにおける航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星2b用)を個別に作成する。
同様に、モニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星について、航法衛星別にそれぞれ個別に各IGPにおける電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報を作成し、これらの航法衛星別のグリッド情報をまとめたものをグリッド情報(航法衛星別)としている。
航法衛星2bについても同様に、航法衛星2bからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(航法衛星2b用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図2 21b)。
同様にモニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星からの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPの(それぞれの航法衛星用の)グリッド情報を用いて、電離層遅延量の補正を行う。
図3〜図4は、この発明の第2の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。なお、第1の実施例と同じ部分については、同一名称、同一番号を用い、その説明を省略する。
まず、マスタ局34は、各モニタ局1(1a、1b・・・)でそれぞれ受信した各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号から、方向aに対して航法衛星2a及び2cを分類し、方向bに対しては航法衛星2b及び2dを分類し、その他の方向に対しても残りの航法衛星をそれぞれ分類する。
方向aについては、各モニタ局1(1a、1b・・・)において受信した測位信号のうち、方向aに見える航法衛星2a及び2cの測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
方向bについても同様に、方向bに見える航法衛星2b及び2dの測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向に見える航法衛星の測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、それぞれの方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
方向aについては、方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向a用)を個別に作成する。
方向bについても同様に、方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、各IGPにおける方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向b用)を個別に作成する。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、方向別にそれぞれ個別に各IGPにおける電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報を作成し、これらの方向別のグリッド情報をまとめたものをグリッド情報(方向別)としている。
まず、方向aについて説明すると、ユーザ局35は、方向aに見える航法衛星2a及び2cからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(方向a用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図4 51a)。
方向bについても同様に、方向bに見える航法衛星2b及び2dからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(方向b用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図4 51b)。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向に見える航法衛星からの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPの(それぞれの方向用の)グリッド情報を用いて、電離層遅延量の補正を行う。
図5は、本願の効果を示すもので、後述する場所に設置したユーザ局における測定データから算出された水平方向の測位誤差を示す測定結果である。
―○―○―は、従来の方式で測定した場合の水平方向の測位誤差であり、
―△―△―は、実施例1で説明した航法衛星別に作成した補正情報により補正する方式で測定した場合の水平方向の測位誤差であり、
―▽―▽―は、実施例2で説明した航法衛星が見える方向別に作成した補正情報により補正する方式で測定した場合の水平方向の測位誤差である。
特に、準天頂衛星サブメータ級測位補正サービスにおいては、現時点では九州以南における測位精度が十分ではなく、この改善が大きな課題となっているが、この地域において利用可能である。
2(2a、2b・・・) 航法衛星
3 ネットワーク
4、34 マスタ局
5、35 ユーザ局
Claims (12)
- 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
前記マスタ局は、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、
この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成し、
次いで、前記マスタ局は、前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、
このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、前記ユーザ局の測位を行うこと
を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
を特徴とする請求項1に記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
前記マスタ局は、前記モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、
この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星についてモニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成し、
次いで、前記マスタ局は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された前記電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、
このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、前記ユーザ局の測位を行うこと
を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
を特徴とする請求項3に記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 前記航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分すること
を特徴とする請求項3〜請求項4の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報であること
を特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。 - 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
前記マスタ局は、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、
この電離層遅延量から、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成する機能と、
次いで、前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、
このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号により前記ユーザ局の測位を行う機能を有すること
を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。 - 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
を特徴とする請求項7に記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。 - 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
前記マスタ局は、前記モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、
この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星について、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成する機能と、
次いで、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された前記電離層による伝搬遅延の補正情報を前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、
このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号により前記ユーザ局の測位を行う機能を有すること
を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。 - 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
を特徴とする請求項9に記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。 - 前記航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分すること
を特徴とする請求項9〜請求項10の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。 - 前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報であること
を特徴とする請求項7〜請求項11の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
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