JP5816748B2 - 移動手段判別システム、移動手段判別装置、及び移動手段判別プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、端末の移動手段を判別するシステムに関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末などの普及に伴い、携帯端末に搭載されたセンサを用いて、その端末を保持している人の移動手段を推定する手法、及びその結果を利用したサービスを提供する試みがなされてきている。
例えば、特許文献1には、複数の移動手段を利用する場合にも、移動手段に応じたアプリケーションプログラムを切替ることにより、移動手段に応じたサポートを行なう移動体端末装置が記載されている。具体的には、方位センサ、温度センサ、気圧センサ、傾斜センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)信号受信機、地図データベース、を用いて自動車、歩行、自転車、バイク、電車などの移動手段を判別する手法が記載されている。
また、非特許文献1には、機械学習の手法を用いて、加速度センサを搭載した携帯端末の動きに基づいて、端末保持者の移動状況が「静止」「歩行」「走行」「乗車中(バス・電車)」の4状態のいずれであるかを推定する手法が記載されている。
特開2007−303989号公報
池谷直紀、菊池匡晃、長健太、服部正典「3軸加速度センサを用いた移動状況推定方式」電子情報通信学会技術研究報告.USN ユビキタス・センサネットワーク、Vol.108、Num.138、pp.75-80、2008年7月10日
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1では、いずれにおいても、各移動手段内のデータのばらつきの要因については考慮がなされていない。加速度センサやジャイロセンサ、方位センサ、気圧センサ、傾斜センサなどの出力する値は、例えば、道路状況の違いによって強く影響を受けるため、精度のよい推定を行うためにはこれを考慮することが重要である。
例えば、整備が行き届いた道路では、移動体(例えば車両や人)の上下・左右・前後の揺れが小さく、そのため端末に伝わる揺れも小さいため、この揺れに起因して各種センサの計測値に生じるばらつきも小さいと考えられる。これに対し、例えば、砂利道や、アスファルトで整備がされていても凹凸が激しいような道路では、移動体の上下・左右・前後の揺れが大きく、そのため端末に伝わる揺れも大きい。そのため、この揺れに起因して各種センサの計測値に生じるばらつきも大きいと考えられ、道路状況に合わせた判断基準設定が必要となる。とりわけ、道路状況の影響を受けやすいと考えられる、車、バイク、バスなどについては、道路状況を考慮した判別手法が必要となる。
さらに、例えば、運転手の運転の癖などもセンサのデータに影響を与えうる。この要因を考慮した判別手法についても重要となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、例えば、道路状況などのセンサの値に影響を与える要因を考慮して、端末の移動手段を判別する方法、及びそれを実現するシステムを提供することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
第1のセンサと、第1のセンサが取得したデータに対してデータを取得した環境に関する環境情報を付与する付与部と、複数の環境情報それぞれに対応づけて第1のセンサを搭載する端末の移動手段を判別するための判別基準値を格納する格納部と、付与された環境情報に応じて格納部から所定の判別基準値を選択し、データと所定の判別基準値とを用いて端末の移動手段を判別する移動手段判別部とを有する移動手段判別システムである。
本発明によれば、端末の移動手段を精度よく判別することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
移動手段判別システムの構成図の例である。 移動手段判別を行うための携帯端末の構成図の例である。 移動手段判別を行うための計算機の構成図の例である。 移動手段判別の処理を説明するフローチャートの例である。 ラベルの付与された収集データの例である。 要因別判別基準データベースに格納するデータの例である。 要因別判別基準データベースに格納するデータの例である。 学習機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 判別基準決定用データベースに格納するデータの例である。 ネットワークを介して学習用データを収集する際のシステム構成図の例である。 データアップロード用インタフェースの例である。 補正機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 時系列判別情報記憶部1008を利用して、移動手段判別を行う手順を説明するフローチャートの例である。 時系列判別情報記憶部に格納するデータの例である。 静止走行判定機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 k-means法によって2クラス分類を行う方法を説明するフローチャートの例である。 要因別判別基準データベースに格納するデータの例である。 判別基準決定用データベースに格納するデータの例である。 GPS情報から静止走行判定を行う手順を説明するフローチャートの例である。 歩行除外機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 歩行時の加速度データの例である。 歩行時の加速度データの例である。 歩行時の加速度データの例である。 歩行時の加速度データの例である。 歩行検出部1710の処理を説明するフローチャートの例である。 特徴的移動手段除外機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 特徴的移動手段検出部2011の処理を説明するフローチャートの例である。 電車走行時の速さの特徴を表すグラフの例である。 複数センサ統合機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 要因別判別基準データベースに格納するデータの例である。 判別基準決定用データベースに格納するデータの例である。 周囲端末情報利用機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 移動手段判別結果データベースの例である。 道路状況決定機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 要因別判別基準データベースの例である。 判別基準決定用データベースの例である。 ラベルなしデータ学習機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 ラベルなしデータを利用して判別基準値を補正する処理を説明するフローチャートの例である。 ラベルなし判別基準補正用データベースに格納するデータの例である。 ラベルなしデータの判別結果の例である。 要因別判別基準データベースの補正の例である。 データ送信制御機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 センサOn/Off切り替え機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。 道路混雑状況推定システムの構成図の例である。 道路混雑状況推定用データベースに格納するデータの例である。 地図利用道路混雑状況推定システムの構成図の例である。 移動手段別混雑状況表示機能付き道路混雑状況推定システムの構成図の例である。 移動手段別の道路混雑状況の表示例である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本実施例では、加速度センサを用いて、端末保持者の移動手段の判別を行うシステム(以下、移動手段判別システムと呼ぶ)100の例を説明する。
尚、以下では移動手段として、車とバイクを判別する方法を例にとって説明するが、同様の方法で、バス、電車、自転車、新興国などで普及しているオートリキシャなどについても判別が可能である。
また、センサに影響を与える要因として、データを取得した環境に関する環境情報、具体的には道路属性や地域などの道路状況に関する情報を例として用いる。また、環境情報として例えば運転の癖など運転手固有の情報、他の要因についても同様の方法で扱うことができるし、それらの中で複数の要因について、判別基準を切り替えるようにすることも可能である。
図1は、本実施例の移動手段判別システムの構成図の例である。本移動手段判別システム100は、加速度センサ101、移動手段判別部102、要因別判別基準データベース103、要因ラベル付与部104を備えている。
加速度センサ101は、所定のサンプリングレートでデータを計測する。加速度センサ101から得られた計測値に要因ラベル付与部104が、道路状況に関するラベルを付与する。移動手段判別部102が、そのラベルに基づいて、要因別判別基準データベース103に格納されている道路状況ごとの判別基準値を読み出し、その判別基準値と収集されたデータを比較することで、移動手段を判別する。判別の手法については後述する。
ここで、移動手段判別システム100は、例えばスマートフォンなどの加速度センサと演算部と記憶部を持つような一台の端末で実現できる。また、加速度センサ100を有するスマートフォンなどの端末とは別に、演算処理を行う計算機を用意し、この計算機内に移動手段判別部102や要因別判別基準データベース103を持たせるようにしてもよい。なお、要因ラベル付与部104は、端末又は計算機で実現するようにすればよい。
一台の端末で移動手段判別システム100を実現する場合、例えば図2のような携帯端末200を用いることができる。携帯端末200では、中央演算処理装置203が、加速度センサ202から得られる計測値を、記憶装置204の保持する要因別判別基準データベースに格納されている道路状況ごとの判別基準値と比較することで、移動手段が車であるかバイクであるかを判別する。データは例えばバス206などを用いて送受信する。その他に、ユーザ入力を受け付ける入力制御装置201や判別結果等を表示するための画面表示装置205を具備していることが望ましい。
また、実施例で説明する機能を携帯端末で実現する場合、中央演算処理装置203が、記憶装置204に記録されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。例えば、移動手段判別部102が行う処理については、中央演算処理装置203が、記憶装置204に記録されている移動手段判別プログラムを読み出して実行することにより実現する。他の処理についても同様である。
また、加速度センサ100を有する端末と、移動手段判別部101及び要因別判別基準データベース103を持つ計算機を別々に用意する場合には、例えば図3のような計算機を用いることができる。この場合、加速度センサ100から得られた計測値は、加速度センサ100と計算機300を例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いて接続して計算機300に送信してもよいし、ネットワークを経由して送信してもよいし、CDやDVDなどのメディアに一度書き出してから、それを計算機300が読み込むようにしてもよい。このようにして何らかの形で得られた加速度センサ100の計測値を、中央演算処理装置302が主記憶装置303に読み出し、補助記憶装置304の保持する要因別判別基準データベース103に格納されている道路状況ごとの判別基準値と比較することで、移動手段が車であるかバイクであるかを判別する。データは例えばバス306などを用いて送受信する。ここで、主記憶装置303としては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などを用いることができる。補助記憶装置304としては、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ、フレキシブルディスクなどを用いることができる。その他に、ユーザ入力を受け付けるために、例えばマウスやキーボードなどの入力装置310からの入力を処理する入力制御装置301や、判別結果などを表示するためのディスプレイなどの出力装置320及び出力を制御するための出力制御装置305などを具備していることが望ましい。
また、実施例で説明する機能を計算機で実現する場合、中央演算処理装置302が、補助記憶装置304に記録されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。例えば、移動手段判別部102が行う処理については、中央演算処理装置302が、補助記憶装置304に記録されている移動手段判別プログラムを読み出して実行することにより実現する。他の処理についても同様である。
次に、移動手段判別処理に用いる特徴量の例について説明する。ここでは、3軸の加速度センサから得られる加速度のノルムの分散値を一定時間ごとに計算し、それを一定時間分だけ集めたときの中央値を用いて判別を行う手法を例にとって説明をする。
ここで、加速度のノルムとは、3軸の加速度の計測値をそれぞれ、ax、ay、azとしたときに、a=(ax 2+ay 2+az 2)1/2を満たす値のことである。これを用いる理由は、各軸方向の加速度の計測値は端末の向きに大きく依存するため、ズボンのポケットに入れる、胸ポケットに入れる、カバンの中に入れるなど、様々な持ち方をした際に、各軸方向の加速度だけでは安定した値が得られないのに対し、ノルムを用いると向きに関わらない加速度の大きさを扱えるので、端末姿勢によらない安定した値が得られると考えられるためである。
分散値を用いる理由は、分散値が移動手段に固有の振動をうまく反映する値であると考えられるためである。例えば、単に加速度の絶対値を用いて発進時・停止時の加減速の違いをとらえるだけではるだけでは、静止時と一定速度で走行している時に移動手段の判別ができないが、固有の振動特性の違いに着目することで静止時、加速・減速時、一定速度での走行時、に関わらず、移動手段を判別することが可能になる。
ここで、移動手段に固有の振動が生じる理由を説明する。例えば、車やバイクにはエンジンを始めとする駆動系が備え付けられており、車両運転時にはその駆動系に起因する振動が発生する。例えば、車の場合には駆動系が車両前部のボンネットの中に備え付けられていることが多く、乗車している人との距離が離れているためその振動が伝わりにくいのに対し、バイクの場合には駆動系が座席のすぐ下あたりに備え付けられていることが多く、乗車している人にその振動が伝わりやすい傾向がある。あるいは、バイクよりも車の方が、車両の上下動等による振動を吸収して乗車している人に伝えないようにするサスペンションの機能が優れていることが多いため、バイクよりも車の方が道路面の凹凸等に起因する振動が乗車者に伝わりにくいという傾向も考えられる。このように、振動の伝わり方には移動手段に応じて一定の傾向があり、これが移動手段に固有の振動を生む理由となる。
中央値を用いる理由は、判別の安定性を向上させるためである。例えば10秒などある短い時間セグメント(これを小セグメントと呼ぶ)での分散値1つだけで判別をした場合、そのセグメントにおいて、特に舗装状況の悪い道路を通行した、加減速を頻繁に繰り返した、偶然センサに大きなノイズが生じた、などの様々な理由により、誤った判別をしてしまうことがある。これに対し、例えば900秒即ち90個の小セグメント分など、一定時間分(これを大セグメントと呼ぶ)だけその分散値を集めたときの中央値を用いることで、上記のようなノイズに対し頑健な判別ができるようになる。
以下、図4を用いて、具体的な移動手段判別処理の手順を説明する。
まず、401において、加速度センサの計測値を読み込む。次に、402において、要因ラベル付与部104が、センサの計測値に影響を与える要因ごとのラベルを付与する。例えば、本実施例では、道路状況に関するラベルを付与する。ここで、ラベルはセンサのサンプリングレートと同間隔で、計測値全てに付与して良い。あるいは、データ量を削減するために、始点と終点を指定してその間のデータは全て同一ラベルであるとして、各始点と終点の組に対して一つのラベルのみを付与するなどしてもよい。
ラベルの付与の方法として、GPS情報を用いて地域や道路属性など道路状況に関する情報を付与することができる。具体的な方法は後述する。なお、例えば判別対象データを収集した際にメモしておくなど、何らかの形で、判別対象データには道路属性や地域など判断基準データベースからどの判別基準値を読み出せばよいかを判断するための記録を残しておき、それに基づいて人手で付与しても良い。図5(a)にラベルの付与されたデータの例を示す。
次に、403においてデータを、例えば10秒など、適当な長さの小セグメントに分割する。次に、404において、小セグメントごとにノルムの分散値σを計算する。次に405において、分散値σiを、例えば900秒即ち90セグメント分など一定時間(大セグメント)分集めたときの中央値medσjを計算する。次に、406において、道路状況ごとに予め設定しておく閾値θkが格納されている要因別判別基準データベース103から、402で付与したラベルに対応する道路状況の判別基準値を読み出す。判断基準データベースには、例えば、図5(b)のように要因ラベル、本実施例の場合では道路属性(アスファルト舗装、アスファルト舗装(凹凸多)、砂利道・・・)ごとの閾値が格納されている。判別基準値に関しては、閾値だけでなく、例えば、変換を行った結果の正負によって判別を行うための変換式や、入力値からある移動体らしさを出力するための尤度関数など、判別のために用いるものであれば、どのようなものを格納しても良い。また、先進国の都心では道路整備がよく行き届いているものの、新興国などでは道路舗装がされていなかったり、されていたとしても凹凸が多いなど、平均的な道路の整備状況は地域によって傾向があると考えられる。そのため、図5(c)のように地域ごとに判別基準値を定めるような設計にしてもよい。いずれにしても、道路状況に合わせた判別基準値となるようにデータベースを設計することが重要である。これにより、道路状況に応じて車かバイクを判別するための判別基準値を選択することででき、判別精度を向上することできる。
判別基準値を読み出した後は、407においてmedσjとθkを比較する。もし、medσjが判別基準値θkより小さければ、408において車ラベルを出力し、medσjが判別基準値θkより大きければ、409においてバイクラベルを出力する。これは、上述した固有の振動が、バイクの方が大きいと考えられるためである。以上で大セグメント一区間分の処理を終了する。実際には、これを大セグメントの数だけ繰り返すことにより、大セグメントごとに、移動手段が車であるかバイクであるかを判別する。
尚、ラベルの付与のタイミングは、必ずしも本実施例に記載したようにデータ読み出しの直後である必要はなく、例えば大セグメントに区切った後に各大セグメントに付与するようにしても良い。また、上述したように端末と計算機を別々に用意する場合は、端末が加速度データを取得して計算機に送信する前にGPS情報を用いて付与することができる。いずれにしても、大セグメントの移動手段判別を行う際に、どの判別基準値を読み出せばよいか判断ができれば、ラベル付与のタイミングについては問わない。
また、本実施事例中では、移動手段に固有の振動を検出するためのセンサとして加速度センサを用いる例を記載したが、上記固有の振動を検出できるセンサであれば、ジャイロセンサや磁気方位センサなど他のセンサを用いて実施してもよいし、これらを複数用いて実施しても良い。
また、固有の振動を捉えるために、本実施例ではノルムの分散値を一定時間ごとに計算し、それを一定時間分だけ集めたときの中央値を用いる例を紹介したが、標準偏差や振幅など固有の振動を表すことのできるものならば、他の指標値を用いてもよいし、中央値の代わりに平均値や四分位数などを用いて実施してもよい。
本実施例では、移動手段判別のための判別基準値を、事前に収集した判別基準決定用データ(以下、これを学習用データと呼ぶ)から自動的に決定するシステムの例を説明する。
精度のよい移動手段判別を行うためには、実施例1に記載の判別基準データベース103に格納されている判別基準値を適切に定める必要がある。ところが、どのような判別基準値にすればよいかは必ずしも明白であるとは限らないという問題がある。
これに対し、事前に、例えば道路状況など、センサに影響を与える要因ごとに車やバイクのデータを収集してデータベースを構成することで、実データに基づいた妥当な判別基準値が決定できる。本実施例で説明するシステムを用いることにより、事前に収集した学習用データから、適切な判別基準値を決定することができ、判別の精度を向上させることができるようになる。
図6は、実施例2における学習機能付き移動手段判別システム600を示す構成図の例である。
本学習機能付き移動手段判別システム600は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、学習用データを収集するためのセンサ606と、収集された学習用データを格納しておくための判別基準決定用データベース605と、そのデータからセンサに影響を与える要因ごとの判別基準を決定する判別基準決定部604を備えている。ハードウェアの構成としては、例えば図6のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605を計算機上で実現する。センサ606は移動手段判別のために用いるセンサ101と同種のセンサを用いる。学習用データ収集用のセンサ606としては、移動手段判別を行いたい端末に搭載されているセンサ101を用いても良いし、別の端末の加速度センサを用いても良いし、それら両方を用いるなど複数のセンサを用いてもよい。本実施例中では、例として、加速度センサを用いる例を記載する。
この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図6に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良いし、加速度センサ101、移動手段判別部102、要因別判別基準データベース103、要因ラベル付与部104を一台のスマートフォンなどの端末で実現し、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605を計算機で、加速度センサ605を別のスマートフォンなどの端末で実現するなどとしても良い。いずれにしても、図6に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図7は、判別基準決定用データベース605が格納しているデータの例である。判別基準決定用データベースを構築する際には、収集したデータが車のデータであったかバイクのデータであったかのラベルを人手で付与する他に、例えば学習用データを収集する際にメモしておくなど、何らかの形で、道路属性や地域などどのような道路状況に対する学習データであるかを示すためのラベルを付与しておく。後に、他の構成を追加することによって道路状況ラベルを自動的に付与する方法について述べる。
その他に、判別基準決定用データベースには、実施例1において図4の処理手順を説明した際に記載した分散値の中央値を格納する。この分散値の中央値の計算の仕方は、実施例1で説明したものと同様であるのでここでは説明を省略する。尚、実施例1に記載の説明と同様に、ノルムの分散値を一定時間ごとに計算し、それを一定時間分だけ集めたときの中央値の他に、標準偏差や振幅など固有の振動を表すことのできるものならば、他の指標値を用いてもよいし、中央値の代わりに平均値や四分位数などを用いて実施してもよい。また、要因別判別基準データベース103と同様に、道路状況に関する情報については、例えば、道路属性や地域などのラベルを付けることが可能であるが、本実施例中には、地域を用いる例についてのみ記載している。
以下に、判別基準値を決定する方法を説明する。まず、加速度センサ606を用いて学習用データを収集し、判別基準決定用データベース605に格納する。そして、判別基準決定部604が、判別基準決定用データベース605に格納されている学習用データを参照して道路状況ごとの判別基準値を計算し、その値を要因別判別基準データベース103に格納する。判別基準値の計算には、例えば、SVM(Support Vector Machine)を用いることができる。SVMは、ラベル付けされた学習用データを、最もよく分離する超平面を、ある凸最適化問題を解くことで推定する手法である。
以下、本実施例にSVMを適用する方法について説明をする。まず、車のデータ(以下車クラスのデータと呼ぶ)とバイクのデータ(以下バイククラスのデータと呼ぶ)を分離する超平面(実際にはここで扱う分散の中央値は1次元の値であるため直線となる)の式を、y(σn)=w1σn+w0とおく。ここで、σnはn番目のデータの、分散の中央値である。この式中のパラメータw1、w0の最適な値を求めることが目的となる。また、n番目のデータが車クラスであるときに+1、バイククラスであるときに-1となるような値tnを導入する。ここで、通常、車クラスのデータとバイククラスのデータが完全に分離できることは少なく、一定の重なりを持っていると考えられる。そこで、そのような問題に対応するため、SVMにおける制約条件を緩和する効果のある、ソフトマージンと呼ばれる考え方を導入する。そのため、スラック変数ξnを導入する。ξnはデータが正しく分類されるときにはξn=0、それ以外の場合にはξn=|tn-y(σn)|と定義される値である。以上のような設定のもと、SVMの理論に基づくと、車クラスとバイククラスを分離する超平面の式のパラメータw0、w1は、(式1)で与えられる制約付き最適化問題をw0、w1に関して解くことで得られる。ここで、(式1)の最適化問題は2次の目的関数と線形の制約条件を持つ最適化問題であるため、局所最適の問題に陥ることなく解を得ることができる。従って、最急降下法やニュートン法など、任意の既存のアルゴリズムを用いて解けばよい。尚、パラメータCに関しては、交差確認法などを用いて、学習用データを用いてCの値を様々に変えたときの判別精度を確認しながら適当な値を決めればよい。
Figure 0005816748
このようにして得られたパラメータw1、w0の値をそのまま要因別判別基準データベース103に格納し、判別の際にはy(σn)=w1σn+w0によって求めたy(σn)の値が正の時に車クラス、負の時にバイククラス、と判別するようにしてもよい。また、σ=-w0/w1のようにy(σn)の値の正負が分かれる閾値を逆算してこの値を要因別判別基準データベース103に格納してもよい。この他に、判別基準値の計算の仕方について、例えば、線形判別法を用いてもよいし、ロジスティック回帰を用いても良いし、パーセプトロンなどを用いても良い。いずれにしても、道路状況ごとの車及びバイクの分散の中央値を入力として、クラスラベルを出力するような分類器が構成できればよい。このようにして判別基準値を決定し、要因別判別基準データベース103にその値を格納した後に、移動手段判別を行う部分については、既に説明した図4に記載の手順の通りであるので、本実施例中では説明を省略する。
尚、学習用データ収集に際しては、ネットワークを介してデータ収集するようにしてもよい。その場合、図8のようにネットワークを介してデータを送信するための送信部807を構成に追加すればよい。この送信部807は、例えば、加速度センサ606を搭載している端末とは別に計算機を用意して、その計算機上に実現しても良いし、加速度センサ606と同一端末上に構成するようにしても良い。また、センサの生データをそのまま送信し、判別基準決定用データベース側で、道路状況決定及び分散値の中央値等の計算を行うこともできる。しかし、そのような構成にすると、大量のデータを、ネットワークを介して送信することになり、ネットワークへの負荷が大きくなるので、センサ606を備える学習用データ収集用端末側で、それらの計算を行った上で、計算結果だけを送信するような構成を用いると良い。また、ネットワークを介したデータ送信の方法としては、例えば、電子メールのような形でデータを送付するようにしても良い。また、例えば、図9に例示されるようなデータアップロード用インタフェースを用いてアップロードをしてもよく、例えば、車・バイクの判別の場合ならば、車・バイクの別とデータ取得時間が簡単に送信できるようになっていればどのようなインタフェースを用いても良い。
本実施例では、時系列の判別結果を用いることで、移動手段判別の精度を向上させるシステムの例を説明する。
実施例1に記載のように、大セグメント内での中央値を用いることで、判別の安定性を増すことができるが、それでも尚、大セグメント内で特殊な運転行動が断続的に続いた場合など、誤判別を起こす可能性がある。
一方、実際に生活をしている際に、短い時間周期で車とバイクを乗り換えるようなことは考えにくい。そのため、例えば、一連の判別結果として車が続いている中で、一つだけバイクと判別されている区間があったとすると、その区間は、本当は車に乗っていたにも関わらず、誤ってバイクであると判別されていると判断することができる。そこで、バイクと判別された結果を車に補正することができる。
本実施例の構成を用いることで、ノイズ要因により、判別結果が少数の誤りを含んでいても、補正をすることで、安定した判別結果を出力することができるようになる。
図10は、実施例3における補正機能付き移動手段判別システム1000を示す構成図の例である。
本補正機能付き移動手段判別システム1000は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、時系列判別情報記憶部1008を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図10のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、時系列判別情報記憶部1008を計算機上で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図10に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良い。いずれにしても、図10に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
図11は、移動手段判別部102が、時系列判別情報記憶部1008を利用して、移動手段判別を行う手順を説明するフローチャートの例である。まず1101で、実施例1又は実施例2に記載の方法で移動手段判別を実施する。次に1102で、1101で得られた一時的な判別結果を時系列判別情報記憶部1008に格納する。そして1103で、その情報を用いて判別結果に補正を施し、車またはバイクのラベルを出力して終了する。
図12は、時系列判別情報記憶部1008が格納しているデータの例である。実施例1又は2で説明した方法により、一旦、大セグメントごとに判別を行い、それを時間情報とともに時系列判別情報記憶部1008に格納する。
具体的な補正処理の手順としては、例えば、着目している大セグメントとその前後2つずつの大セグメントの合計5つのセグメントにおいて、車と判別されている結果が多ければ着目セグメントの判別結果を車とし、バイクと判別されている結果が多ければ着目セグメントの判別結果をバイクとする、などの補正を行うとよい。例えば、図12に記載されているようなデータがあった場合には、tiの判別結果を車に補正する。この他にも、もちろん上記の前後情報を勘案するセグメント数を変更しても良いし、一定数以上同じ判別結果が続いている場合だけに補正をするなどの処理を行っても良い。あるいは実施例2で記載したように、判別基準値を学習によって求めるようにし、その判別基準値を決定する際に判別結果の尤度を出力するようにし、その尤度が一定値以下の場合にのみ補正処理を行う、などの処理をしても良く、補正の仕方については問わない。
本実施例では、車両の静止・走行の判定を行い、それによって使用する判別基準値の選択を変更することによって判別の精度を向上させるシステムの説明をする。
車両が静止している時と、走行している時では、その車両に乗車している人の持つ端末に伝わる振動の特性は異なる。実施例1に記載したように、分散値を用いることで、ある程度その差異は吸収することができるが、静止・走行時で別々の判別基準値を用いることによって、更に判別の精度を向上させることができる。
一般に静止時よりも走行時の方が、端末に伝わる振動は大きくなる。また、端末、車両、端末の持ち方あるいは設置の仕方、道路状況、などの条件が同じであれば、静止時の振動の大きさと走行時の振動の大きさの差はほぼ一定の値になる。従って、連続するデータの中で、振動の小さい区間と振動の大きい区間とを分ければ、それぞれが静止時、走行時に相当すると判断することができる。
そこで、本実施例に記載の構成を用いることで、車両の静止走行判定を行い、その判定結果に応じて判別基準値を変更することにより、より精度の高い移動手段判別が可能になる。
図13は、実施例4における静止走行判定機能付き移動手段判別システムの構成図の例である。静止走行判定機能付き移動手段判別システム1300は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、静止走行判定部1309を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図13のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、静止走行判定部1309を計算機上で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図13に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良い。いずれにしても、図13に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、センサの計測値から静止走行判定を行う方法について説明をする。まず、実施例1に記載の方法で、連続するデータをいくつかの大セグメントに区切り、大セグメントごとに分散の中央値σiを計算する。ここで得られた分散の中央値の集合をSσとする。次に、このSσに属する値を、例えば、教師なし学習の手法によって2クラスに分類する。
ここでは、図14を用いて、k-means法によって2クラス分類を行う例を説明する。まず、1401において、Sσに属する各σiに、ランダムにラベル1または2を振る。次に、1402において、ラベルごとに(式2)によって平均値m1及びm2を計算する。
Figure 0005816748
ここで、Liはラベルiの付与されたデータの集合を表し、Niはラベルiの付与されたデータの数を表す。次に、1403において、各σiについて、クラス1の平均値m1との距離|σi-m1|とクラス2の平均値m2との距離|σi-m2|を比較し,m2との距離の方が近ければ1405でσiのラベルを2にし、そうでなければ1404において、σiのラベルを1にする。次に、1406において、σiにラベルの変化があったかどうかをチェックし、もしどのデータにおいてもラベルに変化がなければ処理を終了し、いずれかのデータにおいてラベルの変化があれば、1402に戻って処理を続ける。
このようにして、得られた二つのクラスのうち、値の大きな方のクラスを「走行」、値の小さな方のクラスを「静止」と判断すればよい。尚、ここではk-means法によって、センサデータから、静止走行判定を行う方法を説明したが、その方法はk-means法に限られるものではなく、階層的クラスタリングや自己組織化マップなどの方法を代わりに用いてもよい。
このようにして、静止走行判定ができたら、要因別判別基準データベース103を構築する際には、データ格納前に静止走行判定を行った上で静止または走行のラベルを付けてデータを格納するようにする。また、実施例2に記載のような構成を用いて、判別基準値を学習によって決定する場合には、判別基準決定用データベース605を構築する際に、学習用データについても本実施例で説明した方法と同様の方法を用いて静止走行判定を行い、移動手段の別及び道路状況の別の他に、静止・走行についても場合分けを行った上でデータを格納し、判断基準決定の際にはこれらの要因別に判別基準値を決定するようにする。
図15(a)に、本実施例における要因別判別基準データベース103が保持するデータの例を示す。また、図15(b)に、実施例2に記載のような学習機能付き移動手段判別システムを構築する際の判別基準決定用データベース605が保持するデータの例を示す。これまでの実施例で記載したデータベースに対して、静止走行の別の情報を持つようにしている。
また、GPS情報からは端末の位置情報が得られるので、それを利用することで、車両の移動速さを計算することができ、それによって車両の静止・走行判定を行うこともできる。以下では、図16を用いて、GPS受信機を構成に加えたときに、GPS情報から静止走行判定を行う方法について説明をする。
まず1601においてGPS情報を読み込む。GPS情報からは端末の位置情報及び情報を取得した時刻の情報が得られる。時刻t1及びt2に受信された10進表記による(緯度,経度)がそれぞれ(lat1,lon1)(lat2,lon2)であったとすると、この間の速さは、1602において、(式3)のようにして計算できる。ここで、(式3)中のrは地球の半径を表す値である。
Figure 0005816748
さらに、1603において、大セグメントごとに、速さの平均値meanvjを計算する。そして、1604において、平均速さmeanvjを静止走行判定のための閾値φと比較し、meanvjがφ以下ならば1605において静止と判定し、meanvjがφよりも大きければ1606において走行と判定する。閾値φとしては、例えば時速5kmなどの値を用いることができる。
また、センサとして加速度センサを用いる場合には、加速度を積分することによって速さを計算し、例えば本実施例記載の方法で速さ情報から静止・走行の判定を行っても良い。
本実施例では、歩行に特有の特徴を検出することで、歩行区間を検出することのできるシステムの例を説明する。
移動手段判別を行う際に、様々な移動手段が入り混じっているデータを同一の基準だけを用いて判別しようとすると、判別の精度が低下することがある。
それに対し、人が歩行する際には、おおよそ1秒間に2歩程度歩くなど、一定のリズムであることがほとんどであるため、センサに表れる周期的なリズムを捉えることで、歩行の検出が可能であると考えられる。
本実施例の構成によれば、歩行を検出し、その部分を除外した区間に、これまでに述べた実施例に記載の判別手段を適用することで、歩行を含むデータの移動手段の判別を精度よく行うことができる。これにより、例えば、移動手段判別を行った上で交通情報を生成する際にも、歩行を除外することで、それが誤って車やバイクなどの道路上を走行する車両と誤認識されることを防ぐことができ、精度のよい交通情報生成ができる。
図17は、実施例5における歩行除外機能付き移動手段判別システム1700を示す構成図の例である。歩行除外機能付き移動手段判別システム1700は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、歩行検出部1710を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図17のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、歩行検出部1710を計算機上で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図17に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良い。いずれにしても、図17に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、図18を用いて、歩行時に表れる特徴について説明をする。図18(a)と図18(b)は、時間を横軸、加速度センサのノルムの値を縦軸としたときの、歩行データの例である。横軸の1目盛りは2秒に相当する。図18(a)と図18(b)からは、1秒に2回程度、センサデータに山が存在することが分かる。これは、人が1秒に2歩程度歩いているために表れる特徴であると考えることができる。図18(a)に異なる大きさの山が交互に表れているのは、右足を踏み出す時と左足を踏み出す時の違いであると考えられる。端末の持ち方によっては、このように左右どちらの足を踏み出すかで山の大きさが異なることもあれば、図18(b)のように、ほとんど同じになる場合もある。いずれにしても、周期としては、1秒に2回程度山が現れている。
図18(c)は図18(a)の加速度データに、フーリエ変換を施したものであり、図18(d)は図18(b)の加速度データに、フーリエ変換を施したものである。横軸は周波数(単位Hz)を表し、縦軸はパワーである。図18(c)と図18(d)からは2Hz程度の周波数帯に強いピークが現れていることが読み取れる。これは、先の説明の、1秒に2歩程度歩いていることを反映した結果であると解釈できる。つまり、周波数領域でのこの特徴を捉えることで、歩行を検出することが可能である。
以下、上記特徴をふまえて、図19を用いて、歩行検出部1710の動作について説明をする。
まず1901で、得られたセンサデータを適当な時間区間(例えば10秒程度)に分割する。次に、1902でその区間のデータに対して、フーリエ変換を適用する。次に、1903で、2Hz前後のピークを検出できたか判定する。もし検出できていれば1904において、この区間は歩行であると判断し、歩行ラベルを出力して処理を終了する。もし検出できていなければ、1905において、歩行ではないと判断し、続く移動手段判別部102へと処理を進める。
尚、ここでは加速度センサを用いて、歩行を検出する例について記載したが、ジャイロセンサや磁気方位センサなど、他のセンサについても歩行時には同様の特徴が現れるため、他のセンサを用いた歩行検出についても、同様の手法で行うことができる。
本実施例では、歩行の検出だけではなく、その他の移動手段についても、その移動手段に固有の特徴によって検出をすることのできるシステムの例を説明する。
実施例5で説明したように、移動手段判別を行う際に、様々な移動手段が入り混じっているデータを同一の基準だけを用いて判別しようとすると、判別の精度が低下することがある。それに対し、移動手段によっては、その移動手段に固有の特徴を有しているものがあり、その特徴を捉えることで、その移動手段の検出が可能であると考えられる。
本実施例の構成によれば、そのような移動手段を検出し、その部分を除外した区間に、これまでに述べた実施例に記載の判別手段を適用することで、移動手段の判別を精度よく行うことができる。これにより、例えば、移動手段判別を行った上で交通情報を生成する際にも、電車や飛行機や船や自転車などを除外することで、それが誤って車やバイクなどの道路上を走行する車両と誤認識されることを防ぐことができ、精度のよい交通情報生成ができる。
図20は、特徴的移動手段除外機能付き移動手段判別システム2000を示す構成図の例である。
本特徴的移動手段除外機能付き移動手段判別システム2000は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、特徴的移動手段検出部2011と、GPS受信機2012を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図20のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、特徴的移動手段検出部2011を計算機上で実現し、加速度センサ101、GPS受信機2012は別の端末で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図20に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良いし、例えばGPS受信機2012のみを他の端末で実現しても良い。いずれにしても、図20に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、図21を用いて、特徴的移動手段検出部2011の動作について説明する。ここでは、特徴的移動手段の例として、電車、自転車、飛行機、船を記載する。
まず、比較的検出がしやすいと考えられる飛行機を検出する方法を記載する。他の乗り物と比較したときの飛行機の特徴としては、移動速度が速いことがあげられる。例えば、飛行機以外の乗り物で時速500kmを超えるような例はほとんどない。そこで、速度の閾値を設定し、2101で、これより速い速度が検出された時にはその区間の移動手段を飛行機と判断し、飛行機ラベルを出力して処理を終了する。速さは、実施例4で述べたように、GPS情報を用いて計算ができるため、説明は省略する。
次に、船を検出する方法を記載する。他の乗り物と比較したときの船の特徴としては、海や湖の上を移動することである。飛行機もこれらの場所を移動することがあるが、2101において飛行機のデータは除外されているので、ここではこれらの場所を移動するものは船だけであると考えてよい。GPS受信機2012から、位置情報が得られるので、2102において、これらの場所を移動していることが検出された時には、その区間の移動手段を船と判断し、処理を終了する。
次に、自転車を検出する方法を記載する。他の乗り物と比較したときの自転車の特徴としては、データに周期的なリズムが現れることである。歩行時にもこのようなリズムが検出されるが、歩行の区間は、別途実施例5に記載の方法で検出できるので、歩行の検出を先に行えば、ここでは考慮しなくてよい。実施例5に記載した方法と同様の方法を用いて、周波数変換を行い、上記周期的なリズムを検出する。ただし、歩行の場合と違い、自転車を運転するスピードにはばらつきが大きいため、ある閾値θf以下の周波数帯に強いピークが現れた場合に、2103において、その区間の移動手段を自転車と判断し、処理を終了する。閾値θfの値としては、例えば別途収集した自転車のデータから学習するなどの方法で決定することができる。
次に、電車を検出する方法を記載する。他の乗り物と比較したときの電車の特徴としては、直線的な移動をすることが多いことと、速度変化の様子があげられる。電車は、道路上を走行する車やバイクと違い、交差点のような場所で90度近く曲がるようなことはほとんどなく、また駅と駅の間を走行する間に信号によって止まることもほとんどない。そのため、移動経路は直線的になりやすく、速度は図22に示したような特徴になりやすい。図22において、t1,t5,t9は駅で停車している区間、t2,t6は駅を出発し加速している区間、t3,t7は駅の間を一定スピードで走っている区間、t4,t8は駅到着前に減速している区間である。位置、及び速さについては、これまでの実施例に記載した方法で計算ができる。2104において、このような特徴を検出できれば、その区間の移動手段を電車と判断し、処理を終了する。
以上のいずれのステップにおいても特徴的移動手段が検出されなかった場合には、2105にて特徴的移動手段ではないと判断し、続く移動手段判別部102の処理へ移る。
尚、ここでは特徴的移動手段の例として、電車、自転車、飛行機、船を記載したが、これら以外の移動手段についても、同様にその移動手段固有の特徴を捉えることで検出が可能である。
本実施例では、複数のセンサを統合的に用いることで、判別精度を向上させることのできるシステムの例を説明する。
一つのセンサだけで移動手段の判別をしようとすると、しばしばそのセンサ特有のノイズが乗ることがあり、それによって判別精度が低下することがあり得る。例えば、加速度センサの場合、加減速を断続的に繰り返したようなとき、ジャイロセンサの場合、カーブの多い道を走行したようなとき、磁気方位センサの場合、発電所など強い電磁気を発する施設の近くを走行したようなとき、などがその例である。それに対し、複数のセンサを用いることで対応することが可能であると考えられるが、単に複数のセンサを用いるだけでは、上述のようなセンサ個別の問題に対して頑健な判別システムは構築できない。センサ固有のノイズが乗りやすいような状況別にセンサを切り替えながら、複数のセンサを統合的に用いて判別を行うことで、センサに固有のノイズの影響を軽減することができる。
本実施例の構成によれば、複数のセンサを統合的に用いることで、一つのセンサだけではノイズの影響によって誤判別が起きてしまうような状況においても、他のセンサの情報を利用して安定した判別結果を得ることができる。
図23は、実施例7における複数センサ統合機能付き移動手段判別システム2300を示す構成図の例である。
本複数センサ統合機能付き移動手段判別システム2300は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、その他センサ2313と、統合的移動手段判別部2315を備え、移動手段判別部102の代わりにセンサ別移動手段判別部2314を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図23のように、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、センサ別移動手段判別部2314、統合的移動手段判別部2315を計算機上で実現し、加速度センサ101、その他センサ2313は別の端末で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図20に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良いし、例えばその他センサ2315のみを他の端末で実現しても良い。いずれにしても、図23に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、複数センサを統合的に用いて移動手段判別を行う方法について説明をする。まずこれまでの実施例で説明した移動手段判別手法をセンサごとに適用し、各センサ別の移動手段判別を行う。即ち、まずデータを小セグメントに分割し、ノルムの分散値を計算した後、それを一定数集めた大セグメントの中央値を計算する。そして、例えば道路状況など要因ごとの判別基準値を、要因別判別基準データベース103から読み出し、それと比較をすることによって注目大セグメント区間の移動手段判別を行う。
ここで、判別基準値は図24(a)のようにセンサごとに設けるようにする。このセンサごとの判別基準値は、例えば実施例2で説明した方法により、学習データを用いて決定しても良い。その場合、センサごとに学習用データを収集した上で、判別基準値の学習を行う。判別基準決定用データベースは、図24(b)のようになる。また、適宜、これまでの実施例で説明したような構成を付加して、歩行検出や、静止走行判定や、道路状況自動決定や、時系列の判別結果を利用した判別結果の補正などを行ってよい。
次に、センサごとの最終的な移動手段判別結果を統合的移動手段判別部2315へ送る。このようにして、各センサからの判別結果が得られると、統合的移動手段判別部2315は、これらの結果を統合的に用いて最終的な移動手段判別結果を出力する。
具体的には、例えば、車とバイクを判別する場合、(式4)で表される不等式が成立する場合には車と判別し、成立しない場合にはバイクと判別するという判別ができる。ここで、(式4)中のsiはセンサの種類、Sはセンサの集合、wiはセンサsiに与える重み、Ciはセンサsiの判別結果が車であった場合に1、バイクであった場合に0となる数値、Biはセンサsiの判別結果が車であった場合に0、バイクであった場合に1となる数値である。
Figure 0005816748
このセンサごとに与える重みwiを適切に設定することで精度の高い判別ができる。他のセンサに比べてノイズが大きくなっている時間区間を検出し、その時間区間についてはそのセンサの重みを小さくすることで、重みを適切に設定可能である。例えば、加減速が断続的に続く区間であれば加速度センサの重みを小さくする。また、カーブが多い区間ではジャイロセンサの重みを小さくする。あるいは、電磁気の乱れが大きい場所の近くを走行している区間では磁気方位センサの重みを小さくするなどである。
尚、本実施例中に記載した統合の方法は一例であり、センサごとの信頼度を予め定義して重みづけを行うこともできる。また、センサごとの判別の際に、判別基準値からの乖離度をもとに判別結果に信頼度を付与し、その値を重みとして用いるなど、統合の方法については問わない。
本実施例では、複数の移動手段判別装置の判別結果を集約した上で、移動手段判定の補正を行うことのできるシステムの例を説明する。
1台の携帯端末だけを用いて移動手段判別を行うと、端末が熱を持っている場合にセンサの値にノイズが乗るなど、何らかの要因によって生じるノイズのために判別の精度が低下することが起こり得る。
それに対し、もし周囲に存在する端末の情報を活用することができれば、このようなノイズがある場合でも安定した判別が行える。例えば、5台以上の端末が数メートル以内に存在し、しかもそれらがほとんど同じ移動軌跡を取り、センサデータの特徴も似通っている場合などは、それらの端末は同一の車両に乗って移動しているものと判断することができる。それらの端末のうち一台だけが他と異なる判別結果を出していたとすると、その判別結果を他の端末情報と整合性が取れるよう補正することができる。
本実施例の構成によれば、サーバ側で、周囲の端末の情報を利用して移動手段判別の補正処理を行うようにすることで、精度よく移動手段の判別を行うことができる。
図25は、実施例8における周囲端末情報利用機能付き移動手段判別システムを示す構成図の例である。
周囲端末情報利用機能付き移動手段判別システム2500は、実施例1に記載の移動手段判別システム100の構成に加え、GPS受信機2516と、移動手段判別結果データベース2517と、判別結果補正部2518を備えている。尚、図1の移動手段判別システム100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。ハードウェアの構成としては、例えば図25のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104を計算機上で実現し、移動手段判別結果データベース2517、判別結果補正部2518はサーバ上で実現し、加速度センサ101、GPS受信機2516は別の端末で実現する。この構成の他に、例えばセンサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、サーバ以外の部分を一台の端末上で実現しても良いし、計算機とサーバの機能を一台の計算機で実現するなどとしても良い。いずれにしても、図25に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、周囲の端末情報を利用して移動手段の判別結果を補正する方法について説明をする。まず、これまでの実施例で説明した方法により、移動手段判別を行い、その結果を移動手段判別結果データベース2517に格納する。この際、後に周囲端末を検索するために利用する、端末のID、GPS受信機2516を用いて得られる端末の緯度・経度情報、及びそのGPS情報を受信した日時も合わせて格納するようにする。図26に移動手段判別結果データベースに格納するデータの例を示す。
次に、判別結果補正部2518が、移動手段判別結果データベース2517に格納されているデータをもとに、ある端末の周辺端末の検索を行う。具体的には、例えば、移動手段判別結果データベース2517から、位置と時間の差が一定値以内にある端末IDを探す。10進表記による(緯度,経度)がそれぞれ(lat1,lon1)(lat2,lon2)であったとすると、この2点間の距離dは、(式5)で計算できる。ここで、(式5)中のrは地球の半径を表す値である。
Figure 0005816748
また、その2つのデータが得られた時間がそれぞれt1,t2であったとすると、時間差は|t2-t1|で計算できる。これらと、適当な閾値θd及びθtを用いて、d<θdかつ|t2-t1|< θtが成り立つとき、これらのデータを送信した2つの端末は周辺に存在するものと判定する。θd及びθtの値については、例えば10m,1秒などを用いることができる。このような条件が一定時間以上、例えば、連続して10分以上続くような場合に、これらの端末は同一の車両上に存在しているものと判断できる。
このようにして、同一車両上に存在する端末が複数台見つかれば、移動手段判別結果の補正処理を行う。具体的には、例えば、車とバイクの判別において、同一車両上に存在すると判断した端末がN台存在した時に、その半数のN/2超の端末における判別結果が車であれば、同一車両上に存在すると判断した全ての端末の判別結果を車とし、N/2超の端末における判別結果がバイクであれば、同一車両上に存在すると判断した全ての端末の判別結果をバイクとし、判別結果がちょうどN/2ずつの同数に分かれたような場合は補正を行わない、などとすればよい。もちろん補正の仕方はこれに限定されるものではなく、端末ごとの信頼度を予め定義して重みづけを行う、端末ごとの判別の際に、判別基準値からの乖離度をもとに判別結果に信頼度を付与し、その値を重みとして用いるなど、様々な補正の仕方が可能である。
本実施例では、GPS情報から地域などを推定することで、道路状況についてのラベルを自動的に付与できるシステムの例を説明する。
例えば大量の学習用データを準備する際などに、道路属性や地域など、道路状況に関連するラベルを一つ一つ人手で与えるには大きな手間がかかる。一方、GPS情報を用いると、GPS受信機の位置情報を知ることができる。場所によって道路状況は異なる傾向があるので、GPS情報から道路状況を推定できると考えられる。そこで、本実施例に記載の構成を用いることで、GPS情報からこのラベルを自動的に付与することができるようになり、ラベル付けの手間を削減することができる。
図27は、実施例9における道路状況自動決定機能付き移動手段判別システム2700を示す構成図の例である。
道路状況自動決定機能付き移動手段判別システム2700は、実施例2に記載の学習機能付き移動手段判別システム600の構成に加え、GPS受信機2719及び2721と、道路状況決定部2720及び2722を備えている。なお、要因ラベル付与部104の処理は、道路状況決定部2720、2722で実現される。図6の学習機能付き移動手段判別システム600のうち、既に説明した図6に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図27のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605を計算機上で実現し、加速度センサ101、GPS受信機2719、道路状況自動決定部2720はスマートフォンなどの端末(これを判別用端末と呼ぶ)で実現し、加速度センサ606、GPS受信機2721、道路状況自動決定部2722はスマートフォンなどの端末(これを収集用端末と呼ぶ)で実現する。この構成の他に、例えば、判別用端末と収集用端末を同一の端末で実現するようにしても良いし、センサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、判別用端末と計算機の部分を一台の端末上で実現しても良いし、図27に示した全ての構成を一台の端末で実現するなどとしても良い。いずれにしても、図27に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
次に、道路状況決定部が、GPS情報から道路状況ラベルを生成する手順について説明する。ここでは、緯度、経度情報を用いて、一意に定まる地域IDを生成し、これをもって要因別判別基準データベース103や判別基準決定用データベース605に格納する際の道路状況ラベルとする例について記載する。
GPS情報には、GPS受信機の緯度・経度の情報が含まれている。ここでは、これらの緯度、経度が10進法表記で表されているものとする。これを、例えば、それぞれ0.1度ごとに区切り、それぞれの領域に固有のIDを与えることによって、一意に定まる地域IDを生成することができる。尚、緯度の0.1度は約11kmに相当し、経度0.1度はそれ以下(赤道上で約11kmとなり、緯度が大きくなるごとにその距離は縮まる)であるので、これは、約11km四方以下の領域に相当する。この程度の領域であれば、一部の例外を除けば領域内で大きく道路状況が変化することは多くはないと考えられるため、道路状況を示すIDとして用いることができる。もちろん必要に応じて、これを更に細かい領域に分けることにより、領域内での道路状況の均一性を増すことができる。
具体的なIDの生成の仕方としては、例えば、緯度をlat(度,-90≦lat≦90),経度をlon(度,-180<lon<180)とした場合に、i=[lat*10](ただし[]はガウス記号を示し、[X]はXを超えない最大の整数を意味する),j=[lon*10]、を用いて、その地点のIDをAi,jとすればよい。この例によると、例えば、緯度が35.68度,経度が139.76度であった場合、生成されるIDはA356,1397となる。
このようにして得られた地域IDを、道路状況を表すラベルとして用いて、要因別判別基準データベース103や判別基準決定用データベース605を構築する。具体的には、図5(b)の道路属性や、図5(c)及び図7中の地域の代わりに、前記地域IDを用いれば良い。また、地図情報等を用いて地域IDに対応する地域や道路属性を検索し、それらを道路状況を表すラベルとして用いることもできる。本実施例における、要因別判別基準データベースの例を図28(a)に、判別基準決定用データベースの例を図28(b)に示す。その後、移動手段判別を行う方法に関しては、実施例1に記載した方法と同じであるので、本実施例中では省略する。
尚、本実施例に記載した手法の他に、GPS情報から道路状況ラベルを生成するためには、例えば、道路状況決定のためのデータベースを別途用意しておき、そこに予め緯度、経度の情報と地域IDとを対応付ける情報を格納しておいて、それを参照することによって地域ID(即ちその地域の平均的な道路状況)を求めるようにしてもよい。また、地域の代表点の座標を定めておき、その代表点からの距離が一定値以内ならばその地域IDを与えるようにしてもよい。また、例えばk-means法などの教師なし学習法を適用して、緯度・経度に基づいて学習用データをkクラスに分け、それに従ってk個の道路状況IDを生成するなどとしてもよい。また、判別用データがどのIDに属するかを決める際にはk-nearest neighbor法などの手法を用いるようにしてもよく、GPSデータから道路状況ラベルを決定する手段は問わない。
また、地図情報を格納するデータベースを、本実施例の構成に加えて、既存のマップマッチングなどの手法を用いることで、「高速道路」「一般道」「農道」などを区別して、道路状況を表すラベルとして用いるようにしてもよい。
本実施例では、移動手段のラベルが付いていないデータも学習用データとして活用することのできるシステムの例を説明する。
これまでの実施例に記載してきたように、精度のよい判別を行うためには、大量の学習用データがあることが望ましい。ところが、学習用データ収集の際に、例えば、車かバイクかの記録を残しておいて、ラベルを付与した上でアップロードをするという作業には一定の手間がかかってしまうため、大量にデータを取得するためにはこの作業は好ましくはない。
一方、ラベルが付いていないデータであっても、時系列情報などから高い確度でラベルを推定できることがある。そのため、このようなデータを有効活用すれば、ラベル付けの手間をかけることなく大量のデータを収集し、それに基づいた判別基準値を設定できるようになる。
本実施例の構成によれば、少数の、移動手段のラベルが付いているデータと、大量の、移動手段のラベルが付いていないデータを用いて、ラベルが付いていないデータも学習用データとして活用することで、手間を削減しながら大量の学習用データを収集し、精度のよい判別基準値を設定することができるようになる。
図29は、実施例10におけるラベルなしデータ学習機能付き移動手段判別システム2900を示す構成図の例である。
ラベルなしデータ学習機能付き移動手段判別システム2900は、実施例2に記載の学習機能付き移動手段判別システム600の構成に加え、ラベルなし判別基準補正用データベース2925と判別基準補正部2926を備えている。尚、図6の学習機能付き移動手段判別システム600のうち、既に説明した図6に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図29のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、要因ラベル付与部104、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605、ラベルなし判別基準補正用データベース2925、判別基準補正部2926を計算機上で実現し、加速度センサ101、加速度センサ606はそれぞれ別の端末で実現する。この構成の他に、例えば加速度センサ101と加速度センサ606は同一のものを用いても良いし、センサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、図29に示した構成全体を一台の端末上で実現しても良い。いずれにしても、図29に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、図30を用いて、判別基準を補正する方法について説明する。尚、他のデータ収集部分や移動手段判別部分については、これまでの実施例に記載の手法と同一であるので、ここでは説明を省略する。また、移動手段として、車とバイクを判別する例を用いて説明をする。
まず、3001において、判別基準決定用データベース605から車かバイクかのラベルが付いている学習用データを読み出し、実施例2に記載した方法に従って判別基準値を決定する。次に、3002において、判別基準補正部2926が、ラベルなし判別基準補正用データベース2925から車かバイクかのラベルが付いていないデータを読み出し、実施例2で説明した移動手段判別手法を適用する。
ここで、ラベルなし判別基準補正用データベース2925には、図31(a)のような車かバイクかのラベルの付いていないデータを格納しておく。実施例2で説明した移動手段判別手法を適用した結果、例えば、図31(b)のような結果が得られたとする。ここで、前後情報を加味すると、ti-1の判別結果は車である可能性が高いと判断される。そこで、次に、3003において、このような補正の必要があると判断されるデータの数Nを、道路状況ごとに数える。ここで、補正の必要があるかどうかの判断は、例えば、着目しているデータとその前後2つずつのデータの合計5つのデータ中で、着目しているデータのみ判別結果が異なるような場合に補正の必要があると判断すればよい。
次に、3004において、補正すべきデータごとに、そのデータの分散の中央値σk、jと対応する判別基準値θjとの差分、Δθk,j=σk,j―θjを計算する。次に、3005において、(式6)で表される、Δθk,jに補正率αkをかけたものをNj個分集計したΔθjの値を計算する。
Figure 0005816748
ここで、補正率αkとしては、例えば一律に1/Njなどを用いてもよいし(これは補正すべきデータの中で差分の平均を取ることに相当する)、補正すべきであると判断する確信度合いに基づいて重みづけをしてもよい。具体的には、例えば、着目しているデータとその前後3つずつのデータの合計7つのデータ中で、着目しているデータのみ判別結果が異なっている場合はαk=1/Nj、着目しているデータ以外にもう1つのデータも判別結果が異なっている場合はαk=1/2Nj、着目しているデータ以外に2つのデータも判別結果が異なっている場合はαk=1/3Nj、とするなどである。このようにして得られたΔθjを用いて、最後に、3006において、θj←θj +Δθjと更新をする。これらの結果、例えば、図31(c)のように、この判定結果が車になりやすいように判別基準値を補正できる。
本実施例では、GPS信号が受信できている時のみデータを送信してデータ収集を行う移動手段判別システムの例を説明する。
多数の端末を用いて、ネットワークを介した大量の学習用データ収集を行うと、そのデータ送信のためのネットワーク回線への負荷が大きくなり、通信速度が低下するなどの問題が生じることがある。
一方、学習用データの中には、学習用に用いることのできないデータも存在するため、必ずしも収集した全てのデータを送信する必要はない。例えば、実施例9に記載の道路状況決定機能付き移動手段判別システムでは、道路状況を決定するために、GPS情報を用いているため、GPSデータが取得できていないときのデータは学習用データとして用いることはできない。あるいは、取得できていたとしても、その精度が著しく悪い場合は使用するのが適切でない。GPS情報による測位は、原理的に4つ以上のGPS衛星から電波が受信できていないと不可能である。例えば背の高いビルに隠れてしまった場合や、トンネルの中を走行している時など、4つ以上のGPS衛星から電波を受信できなくなることや精度が低下することがしばしば起こり得る。このように、GPS信号が受信できていない、あるいは受信できていてもその精度が著しく低いときは、実施例1などに記載したように、人手で道路状況に関するラベル付けを行った上でデータを送信しなければ学習用データとして使用できない。そのため、ラベルの付いていないデータを送信しても無駄が生じてしまう。
そこで、GPS情報が受信できているかどうか、また受信できていたとしてその精度が十分であるかどうかによって、データを送信するかどうかを制御する部分を構成に加えることによって、必要なデータだけを送ることができる。これにより、ネットワークへの負荷を軽減しながら大量の学習用データを収集することができるようになる。
図32は、実施例11におけるデータ送信制御機能付き移動手段判別システム3200を示す構成図の例である。
データ送信制御機能付き移動手段判別システム3200は、実施例9に記載の道路状況決定機能付き移動手段判別システム2700の構成に加え、実施例2に記載の送信部807と、新たな構成である送信制御部3227を備えている。この送信制御部3227が、GPSデータが取得できているかどうか、また受信できていたとしてその精度が十分であるかどうかによって、データを送信するかどうかを制御する。尚、図27の移動手段判別システム2700のうち、既に説明した図27に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図32のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605を計算機上で実現し、加速度センサ101、GPS受信機2719、道路状況自動決定部2720はスマートフォンなどの端末(これを判別用端末と呼ぶ)で実現し、加速度センサ606、GPS受信機2721、道路状況自動決定部2722、送信制御部3227、送信部807はスマートフォンなどの端末(これを収集用端末と呼ぶ)で実現する。この構成の他に、例えば、判別用端末と収集用端末を同一の端末で実現するようにしても良いし、センサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、判別用端末と計算機の部分を一台の端末上で実現しても良いし、図32に示した全ての構成を一台の端末で実現するなどとしても良い。いずれにしても、図32に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
本実施例では、GPS信号が受信できている時のみ加速度センサによる計測を行うよう制御することのできる移動手段判別システムの例を説明する。
加速度センサを用いて加速度の計測を行うためには、比較的大きな電力を消費する。また、高いサンプリングレートで計測を行い続けるとそのデータを保存するためのメモリ消費も大きくなる。
一方、実施例11にも記載した通り、実施例9に記載した道路状況決定機能付き移動手段判別システムでは、GPS信号が受信できていないときや受信できていても著しく精度が低い時には、道路状況が決定できない。そのため、学習用データ収集用センサだけ計測ができていても、それを学習用データとして使用できず、そのデータを送信しても無駄が生じてしまう。従って、GPS情報が取得できていないときや取得できていても精度が著しく低いときには、そもそも加速度センサについても計測を行う必要はないと言える。
そこで、GPS情報が取得できており、かつその精度が十分であるときだけ、加速度センサによる計測を行うようにすることによって、上記電力消費やメモリ消費を軽減することができるようになる。
図33は、実施例12におけるセンサOn/Off切り替え機能付き移動手段判別システム3300を示す構成図の例である。
センサOn/Off切り替え機能付き移動手段判別システム3300は、実施例9に記載の道路状況決定機能付き移動手段判別システム2700の構成に加え、計測On/Off切り替え部3328を備えている。この計測On/Off切り替え部3328が、GPSデータが取得できているかどうか、またその精度が十分であるかどうかによって、加速度センサをOnにするかOffにするかを制御する。尚、図27の移動手段判別システム2700のうち、既に説明した図27に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図33のように、移動手段判別部102、要因別判断基準データベース103、判別基準決定部604、判別基準決定用データベース605を計算機上で実現し、加速度センサ101、GPS受信機2719、道路状況自動決定部2720はスマートフォンなどの端末(これを判別用端末と呼ぶ)で実現し、加速度センサ606、GPS受信機2721、道路状況自動決定部2722、計測on/off切り替え部606はスマートフォンなどの端末(これを収集用端末と呼ぶ)で実現する。この構成の他に、例えば、判別用端末と収集用端末を同一の端末で実現するようにしても良いし、センサと計算機の機能を合わせ持つスマートフォンなどを用いて、判別用端末と計算機の部分を一台の端末上で実現しても良いし、図33に示した全ての構成を一台の端末で実現するなどとしても良い。いずれにしても、図33に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
本実施例では、移動手段判別の結果を利用して道路の混雑状況及び利用状況を推定する道路混雑状況推定システムの例を説明する。
道路整備計画を立てる際などに、現在の道路の混雑状況及び利用状況を把握したいという需要がある。これに対し、従来では主に、車載機を利用して交通情報を集める方法や、道路側に電波ビーコンなどを設置して交通情報を集める手法などが用いられてきた。ところが、特に新興国などでは、車載機やビーコンの設置コストなどが高く、それらの普及が進んでいないという問題がある。一方でGPS機能の搭載されているスマートフォン等の携帯端末は普及が進んでおり、これを用いた道路混雑状況推定技術に期待が寄せられている。GPS情報から位置と車速を計算することで、道路の混雑状況及び利用状況を推定することができる。ところが、道路を走る大多数が車であるような日本の交通事情とは異なり、新興国などでは特に、車よりも価格の安いバイクが広く普及しており、道路上には車とバイクが混在して走行している。車とバイクでは車体の大きさが違うため、車にとって混雑している道路であっても、バイクは車両の間をすり抜けて走行できるため、バイクにとってはあまり混雑していないと言えることがある。このため、車とバイクの区別をせずに、道路混雑状況を推定すると、実態を表していない精度の悪い推定となってしまうという問題が起こる。
本実施例の構成によれば、これまでの実施例で説明した方法により、車とバイクの判別を行った上で道路の混雑状況及び利用状況推定ができるため、より実情に近い推定結果を得ることができる。
以下では主に道路混雑状況を推定する手法を説明するが、同様の方法により道路の利用状況を推定することもできるため、説明は省略する。
図34は、実施例13における道路混雑状況推定システム3400を示す構成図の例である。
道路混雑状況推定システム3400は、実施例1に記載の移動手段判別システム100、混雑状況推定用データベース3401、混雑状況推定部3402、GPS受信機3403を備えている。ここで、移動手段判別システム100及びGPS受信機の組は、1つに限らず、複数台の移動手段判別システム及びGPS受信機を用いても良い。また、この移動手段判別システム100を、実施例2以下に記載の、その他の機能が付与された移動手段判別システムを用いて代替しても良い。
ハードウェアの構成としては、例えば図34のように、混雑状況推定用データベース3401、混雑状況推定部3402を一台の計算機で実現する。移動手段判別システム100の構成に関しては、実施例1に記載の通り、センサと計算機を別々に用意して実現しても良いし、スマートフォンなどを用いて一台の端末上で実現しても良い。この構成の他に、例えば、移動手段判別に用いた計算機を用いて、混雑状況推定用データベース3401や混雑状況推定部3402を実現するなどとしても良い。いずれにしても、図34に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、道路混雑状況推定システム3400の動作について説明する。まず、各移動手段判別システム100において移動手段判別を行う。その結果と、端末ID、GPS受信機3403から得られる位置情報(緯度及び経度)、GPS情報から実施例4に記載の方法で計算できる速さ、データ取得日時、をまとめて送信する。この結果、混雑状況推定用データベース3401には、例えば、図35に示すデータを格納する。移動手段判別を行う単位である大セグメントの長さが、例えば900秒であったとし、例えば、1秒ごとの道路混雑状況推定用データを生成するとすれば、図35に記載のデータ900行分をまとめて送信するようにする。このとき、この900行分のデータに関しては、全て移動手段の判別結果は同じものとなる。
これらのデータが複数の携帯端末から得られると、混雑状況推定部3402が、道路混雑状況の推定を行う。具体的には、例えば、実施例9に記載の方法により、緯度、経度情報から地域IDを定め、地域内で、車とバイクごとに速さの平均値を算出する。その値が一定値以下ならば混雑している、一定値以上ならば混雑していない、との判断を車とバイクそれぞれ別々に生成する。これにより、該当地域の車及びバイクの混雑状況が推定できる。もちろんこの2段階だけでなく、平均速度別に、空いている、やや空いている、普通、やや混雑している、混雑しているなどと多段階に分けることが可能である。また、このように離散化せずに、例えば平均速度を何らかの関数で変換をして、連続的な道路混雑指数を算出するようにしてもよい。例えば、道路混雑指数Iは、(式7)のようにして計算できる。(式7)において、vMaxは例えば法定速度などのその地域あるいは道路での最高速度、vMinは例えば0などの最低速度、vmeanは上記のように算出する平均速度である。
Figure 0005816748
(式7)では、平均速度が最高速度と同じになると道路混雑指数は0、平均速度が最低速度と同じになると道路混雑指数は100となり、平均速度がそれらの間の場合にはその値に応じて0〜100の間の値をとるようになっている。
尚、ここでは、簡便な方法で道路混雑状況を推定する例を記載したが、GPS情報から道路混雑状況を推定するための技術は数多く存在するので、それらの既存技術を適用して道路混雑状況の推定を行ってもよい。いずれにしても、移動手段判別を行った上で、混雑状況推定用データを収集し、車とバイクそれぞれに対する混雑状況を推定できれば、推定のための手段は問わない。
本実施例では、地図情報を利用することで詳細な道路混雑状況推定を行うことのできる道路混雑状況推定システムの例を説明する。
実施例13では、道路地図情報を必要としない道路混雑状況推定システムの例を記載した。GPS情報から限定できる地域を細かく分けることで、あるエリアの道路混雑状況については推定することが可能である。しかし、より詳細な情報、例えば一つ一つの道路ごとの混雑状況を推定し、それを実際の道路と紐づけるためには、道路地図が必要となる。そこで、本実施例では、地図データベースを用いることによって、実際の道路に紐づいた詳細な道路混雑状況の推定ができるシステムの説明をする。
図36は、実施例14における地図利用道路混雑状況推定システムを示す構成図の例である。
地図利用道路混雑状況推定システム3600は、実施例13に記載の道路混雑状況推定システム3400の構成に加え、地図データベース3605と、混雑状況推定部3402の代わりに地図利用混雑状況推定部3604を備えている。尚、図34の道路混雑状況推定システム3400のうち、既に説明した図34に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図36のように、混雑状況推定用データベース3401、地図利用混雑状況推定部3604、地図データベース3605を一台の計算機で実現する。移動手段判別システム100の構成に関しては、実施例1に記載の通り、センサと計算機を別々に用意して実現しても良いし、スマートフォンなどを用いて一台の端末上で実現しても良い。この構成の他に、例えば、移動手段判別に用いた計算機を用いて、混雑状況推定用データベース3401や混雑状況推定部3402を実現するなどとしても良いし、地図利用データベースは別の計算機上に実現しても良い。いずれにしても、図36に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、地図利用混雑状況推定部3604の動作について説明をする。地図情報利用混雑状況推定部3604は、地図データベース3605から、地図情報を読み出し、例えば、マップマッチングなど、任意の既存手法により、データ送信時点で移動手段判別システム100が存在していた道路を求める。マップマッチングの結果、どの道路を走行しているかの判断ができれば、実施例13に記載したように、道路ごとに車及びバイクの速さを集計し、それぞれ速さの平均値を算出する。その値が一定値以下ならば、その道路は混雑している、一定値以上ならば混雑していない、との判断を車とバイクそれぞれ別々に生成する。これにより、該当地域の車及びバイクの混雑状況が推定できる。
本実施例では、移動手段判別及び混雑状況推定の結果を用いて、移動手段別の道路混雑状況を表示することのできる道路混雑状況推定システムの例を説明する。
実施例13及び実施例14に記載の方法などにより、移動手段ごとの道路混雑状況の推定結果が得られたとしても、それをテキスト情報として保持しているだけでは、どの道路が混雑していてどの道路が混雑していないかを直感的に把握することは難しい。また、同一の道路における移動手段別の混雑状況の比較なども行いにくい。
それに対し、例えば、地図に重ね合わせて道路混雑状況を移動手段別に表示したり、移動手段別に表示の方法を変化させたりすると、視認性が向上し、例えばある地域の中での移動手段別の交通流が直感的に把握できるようになる。この移動手段別の道路混雑情報を利用すると、例えば、新規道路建設計画を立てる際や、新たな交通規制を設ける際などに、例えば、バイク専用車線、車専用車線、バス専用車線の数を適切に決定したり、ある道路はラッシュアワーにおいてはバスのみが通行できるように交通規制をかける、など現地事情に合わせた様々な計画が立案できるようになる。
図37は、実施例15における移動手段別混雑状況表示機能付き道路混雑状況推定システムを示す構成図の例である。
移動手段別混雑状況表示機能付き道路混雑状況推定システム3700は、実施例13に記載の道路混雑状況推定システム3400の構成に加え、移動手段別混雑状況表示部3706を備えている。尚、図34の道路混雑状況推定システム3400のうち、既に説明した図34に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
ハードウェアの構成としては、例えば図37のように、混雑状況推定用データベース3401、混雑状況推定部3402、移動手段別道路状況表示部3706を一台の計算機で実現する。移動手段判別システム100の構成に関しては、実施例1に記載の通り、センサと計算機を別々に用意して実現しても良いし、スマートフォンなどを用いて一台の端末上で実現しても良い。この構成の他に、例えば、移動手段判別に用いた計算機を用いて、混雑状況推定用データベース3401や混雑状況推定部3402を実現するなどとしても良いし、移動手段別混雑状況表示部3706は別の計算機上に実現しても良い。いずれにしても、図37に示した機能が実現できれば、ハードウェアの組み合わせ方については限定をしない。
以下では、移動手段別混雑状況表示部3706の動作について説明をする。尚、ここでは上記した最小構成に加え、実施例14に記載した地図データベース3605を用い、地図に合わせて混雑状況を表示する方法について記載する。これにより、より詳細な道路混雑状況把握が可能である。尚、もちろん地図情報が利用できない場合でも、道路ごとに適用する本実施例記載の方法を、実施例13に記載した方法で地域IDを求め、地域IDごとに適用すれば同様のことが実現できる。
まず、移動手段別混雑状況表示部3706は、混雑状況推定部3402から道路ごとの移動手段別の混雑状況推定結果を受け取る。その結果に従って、例えば、図38のように、移動手段ごとに色分けをして、平均速度を矢印の長さで表すようにして、道路混雑状況を表示装置に表示させる。もちろん別の表示方法も可能であり、例えば、平均速度を色の濃淡で表すようにしてもよいし、アニメーション機能を追加して、移動手段を表すアイコンや、移動手段ごとに色分けされた印を道路上で移動させるようにし、その移動の速度を道路混雑状況推定部の算出した平均速度に応じて設定するようにしてもよい。この時、特に混雑している交差点を強調表示するようにするなどの工夫を加えると更に視認性を向上させることができる。また、道路の混雑状況は時間帯ごとに異なることが予想される。そのため、上記した表示を、例えば1時間ごとに区切って表示するようにし、時間帯ごとの交通量の遷移を把握しやすくすることもできる。更に、必要に応じて格納部を追加して、このような情報を蓄積しておくことにより、例えばある交通規制を行った場合に、それによって交通流がどのように変化したかを、現在の道路混雑状況と過去の道路混雑状況を比較することで把握することもできる。また、そのような情報と既存のシミュレーション技術を組み合わせて、例えばある交通規制を導入した場合に交通流がどのように変化すると予想されるかを、移動手段別に表示するなどの拡張も考えられる。いずれにしても、移動手段別に分けて表示をするようにしたり、色分けや形状などの表示方法を変えたりして、表示の際の視認性を向上させる方法であれば、その手段は問わない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能であり、上述した各実施形態を適宜組み合わせることが可能であることは、当業者に理解されよう。
100 移動手段判別システム
101 加速度センサ
102 移動手段判別部
103 要因別判別基準データベース
200 携帯端末
201 入力制御装置
202 加速度センサ
203 中央演算処理装置
204 記憶装置
205 画面表示装置
206 バス
300 計算機
301 入力制御装置
302 中央演算装置
303 主記憶装置
304 補助記憶装置
305 出力制御装置
306 バス
310 入力装置
320 出力装置
600 学習機能付き移動手段判別システム
604 判別基準決定部
605 判別基準決定用データベース
606 学習データ収集用加速度センサ
807 送信部
1000 補正機能付き移動手段判別システム
1008 時系列判別情報記憶部
1300 静止走行判定機能付き移動手段判別システム
1309 静止走行判定部
1700 歩行除外機能付き移動手段判別システム
1710 歩行検出部
2000 特徴的移動手段除外機能付き移動手段判別システム
2011 特徴的移動手段検出部
2012 GPS受信機
2300 複数センサ統合機能付き移動手段判別システム
2313 その他センサ
2314 センサ別移動手段判別部
2315 統合的移動手段判別部
2500 周囲端末情報利用機能付き移動手段判別システム
2516 GPS受信機
2517 移動手段判別結果データベース
2518 判別結果補正部
2700 道路状況決定機能付き移動手段判別システム
2719 GPS受信機
2720 道路状況決定部
2721 GPS受信機
2722 道路状況決定部
2900 ラベルなしデータ学習機能付き移動手段判別システム
2925 ラベルなし判別基準補正用データベース
2926 判別基準補正部
3200 データ送信制御機能付き移動手段判別システム
3227 送信制御部
3300 センサOn/Off切り替え機能付き移動手段判別システム
3328 計測On/Off切り替え部
3400 道路混雑状況推定システム
3401 混雑状況推定用データベース
3402 混雑状況推定部
3403 GPS受信機
3600 地図利用道路混雑状況推定システム
3604 地図利用混雑状況推定部
3605 地図データベース
3700 移動手段別混雑状況表示機能付き道路混雑状況推定システム
3706 移動手段別混雑状況表示部

Claims (15)

  1. 第1のセンサと、
    前記第1のセンサが取得したデータに対して、前記データを取得した環境に関する環境情報を付与する付与部と、
    複数の環境情報それぞれに対応づけて、前記第1のセンサを搭載する端末の移動手段を判別するための判別基準値を格納する格納部と、
    前記付与された環境情報に応じて前記格納部から所定の前記判別基準値を選択し、前記データと前記所定の判別基準値とを用いて前記端末の移動手段を判別する移動手段判別部と、を有する移動手段判別システム。
  2. 請求項1に記載の移動手段判別システムであって、
    前記第1のセンサと同種の第2のセンサと、
    前記第2のセンサが取得した学習用データを用いて前記格納部に格納される前記判別基準値を決定する判別基準決定部と、をさらに有する移動手段判別システム。
  3. 請求項1に記載の移動手段判別システムであって、
    前記第1のセンサが取得したデータを用いて、前記端末が静止状態か走行状態かを判定する静止走行判定部をさらに有し、
    前記移動手段判別部は、前記静止状態か前記走行状態かに応じて、前記端末の移動手段を判別するための判別基準値を変更する移動手段判別システム。
  4. 請求項1に記載の移動手段判別システムであって、
    前記端末の位置情報を取得するGPS受信機と、
    複数の端末の前記位置情報と前記位置情報を取得した時間とを用いて、所定の端末の周辺に位置する周辺端末を検索する判別結果補正部と、をさらに有し、
    前記判別結果補正部は、前記周辺端末の移動手段判別結果を用いて、前記所定の端末の移動手段判別結果を補正する移動手段判別システム。
  5. 請求項1に記載の移動手段判別システムであって、
    前記端末の位置情報を取得するGPS受信機と、
    前記位置情報から前記データを取得した際の地域又は道路属性を決定する道路状況決定部と、をさらに有し、
    前記付与部は、前記地域又は前記道路属性を前記環境情報として付与する移動手段判別システム。
  6. 請求項2に記載の移動手段判別システムであって、
    GPS情報を取得するGPS受信機と、
    前記GPS情報の精度に応じて前記第2のセンサによる計測を行うか否かを制御する切り替え部と、をさらに有する移動手段判別システム。
  7. 請求項1に記載の移動手段判別システムであって、
    前記第1のセンサは、振動を検出するための加速度センサである移動手段判別システム。
  8. 請求項1に記載の移動手段判別システムを有する道路混雑状況推定システムであって、
    前記端末の位置情報を取得するGPS受信機と、
    複数の端末それぞれにおける、前記位置情報と前記位置情報から算出される移動速度と前記データの取得時間と前記移動手段の判別結果とを用いて、道路の混雑状況を推定する混雑状況推定部と、を有する道路混雑状況推定システム。
  9. 請求項8に記載の道路混雑状況推定システムであって、
    前記移動手段別に、前記道路の混雑状況を表示する移動手段別混雑状況表示部を有する道路混雑状況推定システム。
  10. 第1のセンサにより取得されたデータを用いて前記第1のセンサを搭載する端末の移動手段を判別する移動手段判別装置であって、
    前記データに対して前記データを取得した環境に関する環境情報が付与されており、
    複数の環境情報それぞれに対応づけて、前記端末の移動手段を判別するための判別基準値を格納する格納部と、
    前記データに付与された環境情報に応じて前記格納部から所定の前記判別基準値を選択し、前記データと前記所定の判別基準値とを用いて前記端末の移動手段を判別する移動手段判別部と、を有する移動手段判別装置。
  11. 請求項10に記載の移動手段判別装置であって、
    前記第1のセンサと同種の第2のセンサが取得した学習用データを用いて前記格納部に格納される前記判別基準値を決定する判別基準決定部をさらに有する移動手段判別装置。
  12. 請求項10に記載の移動手段判別装置であって、
    前記第1のセンサが取得したデータを用いて、前記端末が静止状態か走行状態かを判定する静止走行判定部をさらに有し、
    前記移動手段判別部は、前記静止状態か前記走行状態かに応じて、前記端末の移動手段を判別するための判別基準値を変更する移動手段判別装置。
  13. 請求項10に記載の移動手段判別装置であって、
    GPS受信機により取得された複数の前記端末の位置情報と前記位置情報を取得した時間とを用いて、所定の端末の周辺に位置する周辺端末を検索する判別結果補正部をさらに有し、
    前記判別結果補正部は、前記周辺端末の移動手段判別結果を用いて、前記所定の端末の移動手段判別結果を補正する移動手段判別装置。
  14. 請求項10に記載の移動手段判別装置を有する道路混雑状況推定システムであって、
    GPS受信機により前記端末の位置情報が取得され、
    複数の端末それぞれにおける、前記位置情報と前記位置情報から算出される移動速度と前記データの取得時間と前記移動手段の判別結果とを用いて、道路の混雑状況を推定する混雑状況推定部を有する道路混雑状況推定システム。
  15. 移動手段判別装置に、第1のセンサにより取得されたデータを用いて前記第1のセンサを搭載する端末の移動手段を判別させる移動手段判別プログラムであって、
    前記データに対して前記データを取得した環境に関する環境情報が付与されており、
    複数の環境情報それぞれに対応づけて、前記端末の移動手段を判別するための判別基準値を格納し、
    前記データに付与された環境情報に応じて、前記格納された判別基準値から所定の判別基準値を選択し、前記データと前記所定の判別基準値とを用いて前記端末の移動手段を判別する移動手段判別プログラム。
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