JP5813472B2 - テトラシアノボレート塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はテトラシアノボレート塩の製造方法に関するものである。
テトラシアノボレート:[B(CN)4-(以下、TCBと称することがある)をアニオン成分として含む化合物は、室温でも液体であるといったイオン性液体としての性質や、熱的、物理的、電気化学的にも安定といった性質を示すことから様々な用途への応用が検討されており(特許文献1、2)、また、その製造方法についても検討が重ねられている。
例えば、TCBを含む化合物の合成方法として、LiCl等のリチウムハロゲン化物の存在下で、ホウ素を含有する化合物とアルカリ金属シアン化物とを反応させる方法(特許文献1)、LiBF4やBF3・OEt2等のホウ素化合物とトリメチルシリルシアニドとを反応させる方法(非特許文献1、2)等が提案されている。また、これらの方法の他に、本出願人も、ハロゲン化ホウ素やB(OR)3(Rはアルキル基を示す)等のホウ素化合物と、特定の金属(Zn2+、Ga3+、Pd2+、Sn2+、Hg2+、Rh2+、Cu2+およびPb+等)を有するシアン化物やシアン化アンモニウム系化合物と反応させる方法、アミンまたはアンモニウム塩の存在下で、トリメチルシリルシアニドとホウ素化合物とを反応させる方法、アミンの存在下で、シアン化水素とホウ素化合物とを反応させる方法(特許文献2)等を提案している。
特表2006−517546号公報 国際公開第2010/021391号パンフレット
R.A.Andersenら(他4名)、JACS, 2000, 122, p7735-7741 H.Willnerら(他2名)、Z.Anorg.Allg.Chem., 2003, 629, p1229-1234
しかしながら、アルカリ金属シアン化物は、ホウ素化合物との反応性が低いため、300℃近い高温条件下で反応を行う必要があり、当該反応条件に対応可能な高耐久の設備を導入するための設備コストがかかる、不純物が生成し易い等の問題があった。また、トリメチルシリルシアニドは反応性が高く取り扱いが難しく、一方、ホウ素源として用いるハロゲン化ホウ素(例えば、BF3、BCl3等)は、毒性や金属等に対する腐食性があり、加水分解も受け易く、さらに常温では気体であるため取り扱いが難しいといった問題があった。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、安価な原料から、安全かつ効率的にテトラシアノボレート化合物が得られる製造方法を提供することにある。
本発明のテトラシアノボレート塩の製造方法とは、一般式(1):B−(X−Y−R)3(式中、XはS又はO、YはCO又はSO2、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、又は、ハロゲンを表し、各X、Y及びRはそれぞれ互いに同一でも異なってもよく、2以上のRは結合していてもよい)で表されるホウ素化合物と、シアン化合物とを反応させるところに特徴を有する。
上記ホウ素化合物は、一般式(2):B−(X−CO−R)3(式中、XはS又はO、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、各X及びRはそれぞれ互いに同一でも異なってもよく、R同士は結合していてもよい)で表される化合物であるのが好ましい。
上記反応は、有機又は無機カチオン塩の存在下で行うのが好ましい。
本発明法によれば、安価な原料から、安全かつ効率的にテトラシアノボレート塩を製造できる。
本発明のテトラシアノボレート塩の製造方法とは、一般式(1):B−(X−Y−R)3(式中、XはS又はO、YはCO又はSO2、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、又は、ハロゲンを表し、各X、YおよびRはそれぞれ互いに同一でも異なってもよく、2以上のRは結合していてもよい)で表されるホウ素化合物と、シアン化合物とを反応させるところに特徴を有するものである。
本発明者らは、ホウ素源として上記一般式(1)で表される化合物を使用することによりテトラシアノボレート塩を製造できることを見出し、本発明を完成した。尚、シアノボレート塩の製造方法では、BCl3を必須の出発原料とするものが多いが、BCl3は毒性が高く、反応性が高い上、常温で気体であるため取り扱い難いという問題点があった。これに対して上記一般式(1)で表される化合物は、安価で汎用性の高いホウ酸あるいはその誘導体から容易に合成でき、BCl3に比べて安定な化合物であり、また、毒性や腐食性も低いと考えられ、さらに、常温では固体または液体であるので、常温で気体であるBCl3に比べると取り扱い易いという利点がある。まず、本発明で使用する出発原料について説明する。
[ホウ素化合物]
本発明では、TCBのホウ素源として、一般式(1):B−(X−Y−R)3で表されるホウ素化合物を使用する。式(1)中、XはS又はOを表し、ホウ素に結合する3つのXは、互いに同一でも異なってもよい。好ましくは、XはOである。YはCO又はSO2を表し、Xに結合する3つのYは、互いに同一でも異なってもよい。Rは、炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素、又は、ハロゲンを表す。Yに結合する3つのRは、互いに同一でも異なってもよく、2以上のRは結合していてもよい。
Rで表される炭化水素基及びハロゲン化炭化水素基は、鎖状、分枝状、環状又はこれらの内の2以上の構造を有するものであってもよい。また、炭化水素基及びハロゲン化炭化水素基は、不飽和結合を有していてもよく、さらに置換基を有していてもよい。上記炭化水素基及びハロゲン化炭化水素基が置換基を有する場合、上記炭素数には置換基を構成する炭素の数は含まれない。加えて、炭化水素基には、炭素及び水素以外のヘテロ原子が含まれていてもよく、その数や位置は特に限定されない。
具体的な炭化水素基及びハロゲン化炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、及び、これらの炭化水素基の一部又は全部の水素原子がハロゲン原子で置換されたもの等が挙げられる。より具体的な炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec‐ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分枝鎖状のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基等のアルキニル基;フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ジメチルフェニル基、ナフチル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等のアリール基;トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等のフルオロアルキル基;等が挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、フェニル基である。
Rで表されるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくはフッ素、塩素である。
好ましいホウ素化合物としては、一般式(2):B−(X−CO−R)3、又は、一般式(3):B−(X−SO2−R)3(式中、XはS又はO、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、各X及びRはそれぞれ互いに同一でも異なってもよく、R同士は結合していてもよい)で表されるホウ素化合物が挙げられる。
具体的なホウ素化合物としては、トリアセチルオキシホウ素(ホウ酸トリアセチル)、トリフルオロアセチルオキシホウ素(ホウ酸トリフルオロアセチル)、トリプロピオニルオキシホウ素、トリブチリルオキシホウ素、トリイソブチリルオキシホウ素、トリバレリルオキシホウ素、トリイソバレリルオキシホウ素、トリピバロイルオキシホウ素、トリヘキサノイルオキシホウ素、トリヘプタノイルオキシホウ素、トリオクタノイルオキシホウ素、トリアセチルチオホウ素、トリプロピオニルチオホウ素、トリブチリルチオホウ素、トリイソバレリルチオホウ素、トリピバロイルチオホウ素、トリヘキサノイルチオホウ素、トリヘプタノイルチオホウ素、トリオクタノイルチオホウ素等の飽和の脂肪族アシル基又は脂肪族チオアシル基を有するホウ素化合物;トリアクリロイルオキシホウ素、トリメタクリロイルオキシホウ素、トリプロピオロイルオキシホウ素、トリアクリロイルチオホウ素、トリメタクリロイルチオホウ素、トリプロピオロイルチオホウ素等の不飽和の脂肪族アシル基又は脂肪族チオアシル基を有するホウ素化合物;トリベンゾイルオキシホウ素、トリトルオイルオキシホウ素、トリキシロイルオキシホウ素、トリアニソイルオキシホウ素、トリベンゾイルチオホウ素、トリトルオイルチオホウ素、トリキシロイルチオホウ素、トリアニソイルチオホウ素等の芳香族アシル基又は芳香族チオアシル基を有するホウ素化合物;トリス(メタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(エタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(プロパンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(イソプロパンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ブタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(1−メチルプロパンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(1,1−ジメチルエタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ペンタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ヘキサンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(オクタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(メタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(エタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(プロパンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(イソプロパンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(ブタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(1−メチルプロパンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(1,1−ジメチルエタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(ペンタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(ヘキサンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(オクタンスルホニルチオ)ホウ素等の飽和の脂肪族スルホニルオキシ基又は飽和の脂肪族スルホニルチオ基を有するホウ素化合物;トリス(ビニルスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(2−プロペン−1−スルホニルオキシ)ホウ素、トリス(1−プロペン−1−スルホニルオキシ)ホウ素、トリス(2−プロペン−2−スルホニルオキシ)ホウ素、トリス(エチンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ビニルスルホニルチオ)ホウ素、トリス(2−プロペン−1−スルホニルチオ)ホウ素、トリス(1−プロペン−1−スルホニルチオ)ホウ素、トリス(2−プロペン−2−スルホニルチオ)ホウ素、トリス(エチンスルホニルチオ)ホウ素等の不飽和脂肪族スルホニルオキシ基又は不飽和脂肪族スルホニルチオ基を有するホウ素化合物;トリス(ベンゼンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(o−トルエンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(p−フルオロベンゼンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(フェニルメタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(2−ナフタレンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ベンゼンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(p−トルエンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(o−トルエンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(p−フルオロベンゼンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(p−クロロベンゼンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(フェニルメタンスルホニルチオ)ホウ素、トリス(2−ナフタレンスルホニルチオ)ホウ素等の芳香族スルホニルオキシ基又は芳香族スルホニルチオ基を有するホウ素化合物;トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(トリフルオロメタンスルホニルチオ)ホウ素等のフルオロアルカンスルホニル基を有するホウ素化合物;トリス(フルオロスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(クロロスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(フルオロスルホニルチオ)ホウ素、トリス(クロロスルホニルチオ)ホウ素等のハロゲン化スルホニルオキシ基又はハロゲン化スルホニルチオ基を有するホウ素化合物;等が挙げられる。また、式(1)の化合物において、2以上のRが結合して環を形成している場合、YとYとは、直接結合されていてもよく、あるいは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基で結ばれていてもよい。2以上のRが結合した環状の置換基を有する化合物としては、例えば、アセトキシオキサラトオキシホウ素(2−アセトキシ−(4,5−ジオキソ−1,3,2−ジオキサボロラン))、メタンスルホニルオキシオキサラトオキシホウ素(2−スルホニルオキシ−(4,5−ジオキソ−1,3,2−ジオキサボロラン))等が挙げられる。
これらの中でも、トリアセチルオキシホウ素、トリプロピオニルオキシホウ素、トリブチリルオキシホウ素、トリイソブチリルオキシホウ素、トリバレリルオキシホウ素、トリピバロイルオキシホウ素、トリベンゾイルオキシホウ素がホウ素化合物としてより好ましく、さらに好ましくは、トリアセチルオキシホウ素、トリプロピオニルオキシホウ素、トリベンゾイルオキシホウ素、トリス(メタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(エタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(ベンゼンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(クロロスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(フルオロスルホニルオキシ)ホウ素が好ましい。さらに好ましくは、トリス(メタンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ホウ素、トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ホウ素が好ましい。
上記ホウ素化合物は市販品、合成品のいずれを用いてもよい。尚、式(1)で表されるホウ素化合物を合成する場合、その製造方法は特に限定されず、従来公知の方法で合成すればよい。例えば、式(1)でXがOで、YがCOであるトリアルカノイルオキシホウ素は、ホウ酸と酢酸無水物との反応により製造することができる(Constantin I. Chiriacら(他2名)、「けい皮酸合成における新規なアプローチ:三臭化ホウ素の存在下における芳香族アルデヒドと脂肪族カルボン酸からのけい皮酸の直接合成(A Novel Approach in Cinnamic Acid Synthesis: Direct Synthesis of Cinnamic Acids from Aromatic Aldehydes and Aliphatic Carboxylic Acids in the Presence of Boron Tribromide)」、Molecules, 2005, 10, 481−487頁等)。
[シアン化合物]
TCBのCN源としては、シアン化合物を用いる。上記シアン化合物としては、炭素数1〜20の鎖状、分枝状及び/又は環状の炭化水素基を有するシリルシアニド;炭素数1〜20の鎖状、分枝状及び/又は環状の炭化水素基を有するアンモニウムシアニド;金属シアニド等が挙げられる。上記シリルシアニドとしては、炭素数1〜20のアルキル基及び/又はアリール基を有するものがより好ましく、具体的には、トリメチルシリルシアニド、トリエチルシリルシアニド、トリイソプロピルシリルシアニド、エチルジメチルシリルシアニド、イソプロピルジメチルシリルシアニド、tert−ブチルジメチルシリルシアニド等のトリアルキルシリルシアニド;ジメチルフェニルシリルシアニド等のジアルキルアリールシリルシアニド;等が挙げられる。アンモニウムシアニドとしては、炭素数1〜10のアルキル基を有するアンモニウムシアニドが好ましく、例えば、テトラエチルアンモニウムシアニド、テトラブチルアンモニウムシアニド、トリエチルメチルアンモニウムシアニド等の第4級アンモニウムシアニド;トリエチルアンモニウムシアニド、トリブチルアンモニウムシアニド等の第3級アンモニウムシアニド;ジエチルアンモニウムシアニド等の第2級アンモニウムシアニド;等が挙げられる。金属シアニドとしては、例えば、銅シアニド(I)、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化リチウム等の1価の金属シアン化物、亜鉛シアニド等の2価の金属シアン化物が挙げられる。これらの中でも、アルキルシリルシアニドが好ましく、より好ましくはトリアルキルシリルシアニドである。さらに好ましくはトリメチルシリルシアニド(以下、TMSCNと略す場合がある。)である。上記シアン化合物は、1種を単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シアン化合物は、市販のものを用いてもよく、また、公知の方法で合成したものを用いてもよい。
シアン化合物の使用量は、ホウ素化合物に対して0.5:1〜10:1(シアン化合物:ホウ素化合物、当量比)とするのが好ましい。より好ましくは2:1〜5:1であり、さらに好ましくは3.5:1〜4.5:1である。シアン化合物の使用量が少なすぎると、目的のTCBの生成量が少なくなったり、副生成物が生成する場合があり、一方多すぎると、CN由来の不純物量が増加し、目的生成物の精製が困難になる傾向がある。
上記シアン化合物とホウ素化合物との反応は、有機又は無機カチオンの塩の存在下で行ってもよい。有機又は無機カチオンの塩は生成物の対カチオンの供給源となり得るので、所望のカチオンを有する有機又は無機カチオン塩を使用すれば、カチオン交換反応を行うことなく1段階で、所望のカチオンを有するテトラシアノボレート化合物を得ることができる。例えば、アンモニウム塩を共存させれば、アンモニウムイオンを対カチオンとして有するテトラシアノボレート化合物を得ることができる等、用いる塩の種類によって、望みのカチオンを有するテトラシアノボレート化合物を得ることができる。また、シアン化合物としてシリルシアニドを用いる場合には、テトラシアノボレートの生成反応をより円滑に進めることができる。
使用可能な有機又は無機カチオンの塩は特に限定されないが、ハロゲン塩、シアン化物塩、トリフラート塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩等が挙げられる。これらの中でもBr、Cl等のハロゲン塩が好ましい。
一方、有機又は無機カチオンとしては、アルキルアンモニウム類、イミダゾリウム類、ピロリジニウム類等のオニウムカチオン、1価〜3価の無機カチオンが好適である。
具体的な有機カチオンとしては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム及びトリエチルメチルアンモニウム等の鎖状第4級アンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、ジブチルメチルアンモニウム及びジメチルエチルアンモニウム等の鎖状第3級アンモニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム及び1,2,3−トリメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム類、N,N−ジメチルピロリジニウム及びN−エチル−N−メチルピロリジニウム等のピロリジニウム類が挙げられる。
一方、無機カチオンとしては、Li+、Na+、K+、Cs+、Pb+等の1価の無機カチオン;Mg2+、Ca2+、Zn2+、Pd2+、Sn2+、Hg2+、Rh2+、Cu2+、Be2+、Sr2+、Ba2+等の2価の無機カチオン;および、Ga3+等の3価の無機カチオンが挙げられる。
好ましい有機又は無機カチオンの塩としては、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリエチルメチルアンモニウムブロマイド、トリエチルアンモニウムブロマイド、トリブチルアンモニウムブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、リチウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、トリエチルアンモニウムクロライド、トリブチルアンモニウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、リチウムクロライド、テトラエチルアンモニウムシアニド、テトラブチルアンモニウムシアニド、トリエチルメチルアンモニウムシアニド、トリエチルアンモニウムシアニド、トリブチルアンモニウムシアニド、シアン化リチウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウムが挙げられる。より好ましい有機又は無機カチオンの塩は、トリエチルメチルアンモニウムブロマイド、トリエチルアンモニウムブロマイド、リチウムブロマイド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、トリエチルアンモニウムクロライド、リチウムクロライドであり、さらに好ましくは、トリエチルメチルアンモニウムブロマイド、トリエチルアンモニウムブロマイド、リチウムブロマイドである。なお、シアン化物塩は、有機又は無機カチオン塩としても、また、上記シアン化合物としても機能し得る。
上記有機又は無機カチオン塩の使用量は、ホウ素化合物に対して1:5〜5:1(ホウ素化合物:有機又は無機カチオンの塩、モル比)とするのが好ましい。より好ましくは1:2〜2:1であり、さらに好ましくは1:0.8〜1:1.2である。有機又は無機カチオン塩の配合量が少なすぎると、副生成物の除去が不十分となったり、カチオン量が不足して効率よく目的物を生成できない場合があり、一方、多すぎると、有機又は無機カチオンの塩が不純物として残存する傾向がある。
本発明の製造方法では、反応を均一に進行させるため、反応溶媒を用いるのが好ましい。反応溶媒としては、上記原料が溶解するものであれば特に限定されず、水又は有機溶媒が用いられる。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、へキサン等の炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、ジエチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、バレロニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの反応溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の製造方法において、上述の原料を添加し、混合する順序は特に限定されない。すなわち、ホウ素化合物とシアン化合物とは同時に混合してもよく、また、いずれか一方の原料を反応溶媒に溶解させた後、他方の原料を添加してもよい。なお、有機又は無機カチオンの塩を用いる場合、有機又は無機カチオンの塩には水以外の反応溶媒への溶解度が低いものが含まれているので、予め反応溶媒と有機又は無機カチオンの塩とを混合した後、この混合溶液に、残りの原料であるホウ素化合物とシアン化合物を添加するのが好ましい。より好ましくは、有機又は無機カチオンの塩と反応溶媒との混合溶液に、ホウ素化合物を添加し、その後、シアン化合物を添加する態様である。
上記出発原料を反応させる際の条件は特に限定されず、反応の進行状態に応じて適宜調節すればよいが、例えば、反応温度は20℃〜250℃とするのが好ましい。より好ましくは40℃〜180℃であり、さらに好ましくは60℃〜150℃である。反応時間は1時間〜100時間とするのが好ましく、より好ましくは5時間〜50時間であり、さらに好ましくは10時間〜40時間である。
上記反応後、生成物に含まれる不純物量を低減させるため精製を行ってもよい。精製法は特に限定されず、例えば、水、有機溶媒、およびこれらの混合溶媒での生成物の洗浄、生成物を酸化剤と接触させる酸化剤処理や、吸着精製法、再沈殿法、分液抽出法、再結晶法、晶析法及びクロマトグラフィー等による精製等従来公知の精製方法はいずれも採用できる。これらの精製法は1種を単独で実施しても、2種以上を組み合わせて実施してもよい。
上記製造方法により得られる生成物は、TCB(アニオン成分)と、出発原料である有機又は無機カチオンの塩に由来するカチオンを有する化合物(TCB塩)となる。尚、カチオン成分は、カチオン交換反応により所望のカチオンへと変更することができる。また、TCB塩の特性はカチオン種に依存するので、上記製造方法により得られたTCB塩を原料として、さらに、カチオン交換反応を行ってもよい。これによって当初とは異なる特性を有するTCB塩を容易に得ることができる。
カチオン交換反応は、上記製造方法により得られたTCB塩と所望のカチオンを有するイオン性化合物とを反応させればよい。カチオン交換反応の際の条件も特に限定されず、反応温度や時間は、反応の進行状況に応じて適宜調整すればよい。また、必要に応じて溶媒を使用してもよく、例えば、上述した反応溶媒が好ましく用いられる。
[テトラシアノボレート塩]
本発明に係るTCB塩には、カチオンの種類によって100℃以下で液体の状態をとるイオン性液体が含まれる。かかるイオン性液体は、イオン性の結合を持つ液体であるという特徴から、電気化学的、熱的安定性が高く、さらに、二酸化炭素等の特定のガスを選択的に吸収する性質を有することも知られており、本発明に係るTCB塩も同様の性質を有するものとなる。したがって、本発明に係るTCB塩は、一次電池、リチウム(イオン)二次電池、燃料電池等の充電及び放電機構を有する電池の他、電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、太陽電池等の各種蓄電デバイス等の電気化学材料用途、熱的安定性が高いことを利用した、繰り返し利用可能な有機合成の反応溶媒や、機械可動部のシール剤や潤滑剤としての使用、電気化学特性と熱的安定性とを併せ持つことを利用したポリマーへの導電性付与剤としての使用、ガス吸収能を有することから二酸化炭素等のガス吸収剤としての使用が期待される。
以下、実験例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実験例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[NMR測定]
Varian社製「Unity Plus」(400MHz)を用いて、1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルを測定し、プロトンおよびカーボンのピーク強度に基づいて試料の構造を分析した。11B−NMRスペクトルの測定には、Bruker社製「Advance 400M」(400MHz)を使用した。
なお、NMRスペクトルの測定は、重ジメチルスルホキシドに、濃度が1質量%〜5質量%となるように反応溶液または粗生成物を溶解させた測定試料を、ホウ素元素を含まない、酸化アルミニウム製のNMRチューブに入れ、室温(25℃)、積算回数64回で測定した。また、1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルの測定では、テトラメチルシランを標準物質とし、11B−NMRスペクトルの測定では、三フッ化ホウ素のジエチルエーテラートを標準物質とした。
合成例1 トリアセチルオキシホウ素の合成
攪拌装置、温度計を備えた容量100mLのフラスコ内に、ホウ酸6.27g(102mmol)、無水酢酸36.90g(361mmol)を加え、得られた懸濁液を攪拌しながら80℃まで徐々に昇温し、懸濁液中の固体が完全に溶解するまで反応を続けた。反応溶液を氷浴で冷却し、析出した白色結晶を濾取し、無水エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥することにより、トリアセチルオキシホウ素を得た(収量:9.70g、収率:51%)。
実験例1 トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートの合成1
攪拌装置を備えた容量200mLの2つ口フラスコ内を窒素置換した後、ここに、合成例1で得られたトリアセチルオキシホウ素4.16g(22.2mmol)、トリエチルアンモニウムブロマイド4.26g(23.4mmol)、クロロベンゼン46.7gを加えた。混合溶液の攪拌下、室温で(25℃)、トリメチルシリルシアニド9.24g(93.1mmol)を滴下して加えた後、混合溶液を100℃に昇温し、32時間攪拌を続けた。その後、反応溶液の11B−NMRを測定して、トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートが生成していることを確認した(収量:17.1mmol、収率:77%)。
1H-NMR(d6−DMSO)δ 8.83(s,1H),3.10(q,J=7.2Hz,6H),1.17(t,J=7.2Hz,9H)
13C-NMR(d6−DMSO)δ121.9(m),46.0(s),8.8(s)
11B-NMR(d6−DMSO)δ-38.5(s)
実験例2 リチウムテトラシアノボレートの合成
実験例1で得られたトリエチルアンモニウムテトラシアノボレート(17.1mmol)を含む溶液を減圧下蒸留して、溶媒や副生成物の含有量を低減させた後、ここに水酸化リチウム一水和物1.87g(44.5mmol)と水35.5gからなる水酸化リチウム水溶液を室温で徐々に滴下した。その後、室温で30分間攪拌を続け反応を完結させた。反応液を濃縮し副生したトリエチルアミンを完全に留去した後、150gの酢酸ブチルで2回抽出し、酢酸ブチル層の酢酸ブチルをエバポレーターにより留去して得られた固体を乾燥することで淡黄色固体(リチウムテトラシアノボレート1.62g(13.3mmol))を得た。
11B-NMR(d6−DMSO)δ-38.5(s)
実験例2で使用したホウ素化合物は、合成例1と同様の方法により、ホウ酸と対応する酸無水物より合成した(実験例3〜5でも同様)。
実験例3 トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートの合成2
攪拌装置を備えた容量200mLの2つ口フラスコ内を窒素置換した後、トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ホウ素9.76g(21.3mmol)、トリエチルアンモニウムブロマイド4.07g(22.4mmol)、クロロベンゼン50.2gを加えた。混合溶液の攪拌下、室温で(25℃)、トリメチルシリルシアニド8.88g(89.5mmol)を滴下して加えた後、混合溶液を100℃に昇温し、24時間攪拌を続けた。その後、反応溶液の11B−NMRを測定して、トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートが生成していることを確認した(収量:15.5mmol、収率:73%)。生成物の1H−NMR、13C−NMRおよび11B−NMRスペクトルは、実験例1のNMRスペクトルと一致していた。
実験例4 トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートの合成3
攪拌装置を備えた容量100mLの2つ口フラスコ内を窒素置換した後、トリス(メタンスルホニルオキシ)ホウ素3.22g(10.9mmol)、トリエチルアンモニウムブロマイド2.08g(11.4mmol)、クロロベンゼン25.2gを加えた。混合溶液の攪拌下、室温で(25℃)、トリメチルシリルシアニド4.54g(45.8mmol)を滴下して加えた後、混合溶液を100℃に昇温し、40時間攪拌を続けた。その後、反応溶液の11B−NMRを測定して、トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートが生成していることを確認した(収量:6.10mmol、収率:56%)。生成物の1H−NMR、13C−NMRおよび11B−NMRスペクトルは、実験例1のNMRスペクトルと一致していた。
実験例5 トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートの合成4
攪拌装置を備えた容量100mLの2つ口フラスコ内を窒素置換した後、トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ホウ素5.13g(9.80mmol)、トリエチルアンモニウムブロマイド1.87g(10.3mmol)、クロロベンゼン25.0gを加えた。混合溶液の攪拌下、室温で(25℃)、トリメチルシリルシアニド4.08g(41.2mmol)を滴下して加えた後、混合溶液を120℃に昇温し、30時間攪拌を続けた。その後、反応溶液の11B−NMRを測定して、トリエチルアンモニウムテトラシアノボレートが生成していることを確認した(収量:4.73mmol、収率:48%)。生成物の1H−NMR、13C−NMRおよび11B−NMRスペクトルは、実験例1のNMRスペクトルと一致していた。
上記一般式(1)で表されるホウ素化合物を出発原料とする本発明法によれば、安価な原料から安全かつ効率的にテトラシアノボレート塩を得ることができる。

Claims (5)

  1. 一般式(1):B−(X−Y−R)3(式中、XはO、YはCO又はSO2、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、又は、ハロゲンを表し、Y及びRはそれぞれ互いに同一でも異なってもよく、2以上のRは結合していてもよい)で表されるホウ素化合物と、シアン化合物とを反応させることを特徴とするテトラシアノボレート塩の製造方法。
  2. 上記ホウ素化合物が、一般式(2):B−(X−CO−R)3(式中、XはO、Rは炭素数1〜10の炭化水素基を表しは互いに同一でも異なってもよく、R同士は結合していてもよい)で表されるホウ素化合物である請求項1に記載のテトラシアノボレート塩の製造方法。
  3. 上記反応を、有機又は無機カチオン塩の存在下で行う請求項1又は2に記載のテトラシアノボレート塩の製造方法。
  4. シアン化合物として、炭素数1〜20の鎖状、分枝状及び/又は環状の炭化水素基を有するシリルシアニドを用いる請求項1〜3のいずれかに記載のテトラシアノボレート塩の製造方法。
  5. 上記反応を、反応溶媒の存在下で行う請求項1〜4のいずれかに記載のテトラシアノボレート塩の製造方法。
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