JP5808611B2 - 車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前照灯による照射状態を制御する技術に関する。
夜間に車両を走行させる際に、運転者は、基本的に前照灯によりロービームを路面に照射させ、必要に応じてハイビームを照射させることにより車両の前方を確認する。しかしながら、いわゆるカットオフラインより上側に光を照射すると、対向車や先行車(以下、これらを「前方車両」という。)にグレアを与えるおそれがある。このため近年では、前方車両の位置を検出し、これらの存在する位置に光が照射されないようにハイビームの照射パターンを制御し、グレアを抑制する技術が種々提案されている。例えば、特開2010−232081号公報や特開2009−227088号公報には、前方車両の位置を検出し、これらの車両に対応する寸法および位置を有するマスク(シェード)を光源の前方に配置し、このマスクを介した光源からの光をプロジェクター(像形成器)によって投影することにより、前方車両へのグレアを抑制する影(カットオフ)を生成する車両用ヘッドランプが開示されている。これらの先行例においては、マスクの形状が可変に構成されており、このマスクの形状に応じて影となる部分が可変に制御される。前方車両は、自車両に搭載されたカメラで撮影される画像を用いて画像認識処理を行うことにより検出される(例えば、特開2009−298344号公報)。このようにハイビームの照射パターンを適切に制御することにより、前方車両へのグレアを防止しつつそれ以外のエリアには光を照射できるので、歩行者の早期発見や遠方視認性の向上に寄与することができる。
ところで、上記した先行例では通常、カメラによって撮影される画像から対向車のヘッドランプや先行車のテールランプの光を抽出し、これに基づいて車両の位置を検出している。このため、前方車両が存在しない場合には、通常、ハイビームの照射パターンには影が付与されない状態となる。この状態において、例えば自車両の前方にある曲路(カーブ)の先から対向車が現れた場合には、その直前までは前方車両が存在しないという判断によりハイビームを照射しているため、対向車に対して一時的にグレアを与えてしまう。これは、対向車を検出してから、配光制御信号を生成し、この配光制御信号に基づいてハイビームの照射パターンが変更されるまでにタイムラグを生じるためである。このような不都合は、前方の曲路のさらに先を走行する先行車に対して自車両が近づき、曲路の先から先行車が現れたような場合にも同様に生じうる。
特開2010−232081号公報 特開2009−227088号公報 特開2009−298344号公報
本発明に係る具体的態様は、自車両の前方の曲路に現れる前方車両に対してグレアを与えることを回避できる技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の車両用前照灯の点灯制御装置は、(a)カメラによって自車両の前方を撮影して得られた画像に基づいて対象車両のランプから発せられる光が1つだけ存在するか否かを判定するランプ判定部と、(b)前記ランプ判定部により前記ランプが1つだけ存在すると判定されたときに、前記画像に基づいて、当該光を発している前記ランプの位置に応じた遮光範囲を設定する遮光範囲設定部と、(c)前記自車両の前方に曲路が存在する場合に当該曲路の方向を検出する曲路検出部と、(d)前記曲路検出部によって検出された前記曲路の方向に応じて前記遮光範囲に補正量を付与する遮光範囲補正部と、(e)前記遮光範囲補正部による補正後の前記遮光範囲に基づいて前照灯を駆動する前照灯制御部を備える車両用前照灯の点灯制御装置である。
上記の点灯制御装置では、曲路の先に対象車両のランプが1つだけ検出されたとき、すなわち対象車両が出現したがその全体がまだ見えないうちに、予め曲路の曲がり方向に応じて遮光範囲が補正される。例えば、曲路が右方向である場合には遮光範囲が右側に拡げられ、逆に曲路が左方向である場合には遮光範囲が左側に拡げられる。このため、対象車両の全体が見えてくるまでの間に対象車両に対してグレアを与えることを防止することができる。
上記の点灯制御装置は、前記曲路の曲率を検出する曲率検出部を更に備え、前記遮光範囲補正部は、前記曲率検出部によって検出された前記曲率が大きいほど前記補正量を小さく設定することがより好ましい。この曲率検出部は、例えば、カメラによって撮影された画像に基づいて路面上の白線を検出することにより曲率を検出することができる。
一般に対向車両にグレアを与える事象は、曲路の曲率が大きいほど自車両と対象車両との相互間距離が大きいとき(すなわち遠いとき)に発生し、曲路の曲率が小さいほど自車両と対象車両との相互間距離が小さいときに発生すると考えられる。したがって、曲路の曲率が大きいほどに遮光範囲へ付加する補正量を小さく設定すれば、遮光範囲を必要以上に拡げることなく、より適切に設定することができる。
上記の点灯制御装置において、前記遮光範囲補正部は、前記自車両の車速に応じて前記補正量を増減することも好ましい。
自車両と対象車両との位置関係は車速によって時間的な変動がより大きくなるので、自車両の車速に応じて補正量を増減することで遮光範囲をより適切に補正することができる。
本発明に係る一態様の車両前照灯システムは、上記した車両用前照灯の点灯制御装置と、この点灯制御装置によって制御される車両用の前照灯を含んで構成される。
これにより、自車両の前方の曲路に現れる前方車両に対してグレアを与えることを回避可能な車両前照灯システムが得られる。
一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。 ヘッドランプの構成例を示す斜視図である。 配光パターンの制御について説明するための概念図である。 配光パターンの制御について説明するための概念図である。 車両用前照灯システムの制御内容を示すフローチャートである。 補正量について説明するための図である。 車速係数について説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。図1に示す車両用前照灯システムは、自車両に搭載されたカメラ4によって自車両の前方を撮像して得られる画像に基づいて配光パターンを設定して光照射を行うものであり、制御部1とヘッドランプ駆動部2からなる点灯制御装置と、これにより点灯制御されるヘッドランプ3を含んで構成されている。なお、カメラ4も車両用前照灯システムの構成の一部とされてもよい。
制御部1は、画像入力部11、遮光範囲設定部12、ランプ判定部13、曲路検出部14、曲率検出部15および遮光範囲補正部16を有する。この制御部1は、例えばCPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることにより実現される。
画像入力部11は、所定のタイミングでカメラ4から画像(画像データ)を取得する。なお、カメラ4からアナログ信号で画像が入力される場合には、画像入力部11はそのアナログ信号をデジタル信号に変換する処理も行う。
遮光範囲設定部12は、カメラ4によって自車両の前方を撮影して得られた画像に基づいて画像認識処理を行うことにより、自車両の前方に存在する対象車両(前方車両)を検出し、この対象車両の位置に応じた遮光範囲を設定する。ここでの対象車両とは、先行車または対向車である。
ランプ判定部13は、カメラ4によって自車両の前方を撮影して得られた画像に基づいて画像認識処理を行うことにより、対象車両のランプ(ヘッドランプまたはテールランプ)が1つだけ存在するか否かを判定する。
曲路検出部14は、カメラ4によって自車両の前方を撮影して得られた画像に基づいて画像認識処理を行うことにより路面上の白線を検出し、この白線検出結果に基づいて自車両の前方(進路上)に曲路(カーブ)が存在するか否かを判定する。そして、曲路検出部14は、曲路が存在する場合にその曲がり方向(右方向または左方向)を検出する。
曲率検出部15は、曲路検出部14による画像認識処理によって検出された曲路の曲率を検出する。なお、この曲率は、自車両のハンドルの舵角情報に基づく方法、センサ等を用いて検出される自車両の横方向(水平方向)の加速度に基づく方法、あるいは自車両に備わったナビゲーション装置から取得される道路情報に基づく方法などにより検出することも可能である。
遮光範囲補正部16は、曲路検出部14によって検出された曲路の曲がり方向に基づいて、遮光範囲設定部12によって設定された遮光範囲に補正量を付与する。概略的にいうと、遮光範囲補正部16は、曲路の曲がり方向が右方向である場合には遮光範囲の右側を拡げるように補正量を付与し、曲路の曲がり方向が左方向である場合には遮光範囲の左側を拡げるように補正量を付与する。このときの補正量については、曲率検出部15によって検出された曲路の曲率および自車両の車速を加味して増減される。その詳細については後述する。
ヘッドランプ駆動部2は、遮光範囲補正部16による補正後の遮光範囲に応じたエリアが影となりそれ以外のエリアに光が照射されるようにヘッドランプ3を駆動する。
ヘッドランプ3は、ハイビームを生成するためのハイビームユニット3aと、ロービームを生成するためのロービームユニット3bを有し、ヘッドランプ駆動部2から供給される駆動信号に基づいて光を照射する。本実施形態のヘッドランプ3では、ロービームユニット3bは一定のエリアに光を照射し、ハイビームユニット3aは遮光範囲に応じて選択的に光を照射する。
図2は、ヘッドランプ3のハイビームユニット3aの構成例を示す分解斜視図である。図2に示す構成例のハイビームユニット3aは、車両前後方向に延びる光軸AX上に配置された投影レンズ20と、この投影レンズ20の後側焦点面よりも後方に配置された光源ユニット30と、投影レンズ20を所定位置に保持するレンズ保持枠40と、光源ユニット30に取り付けられたヒートシンク50を含んで構成されている。このハイビームユニット3aは、投影レンズ20がレンズ保持枠40に取り付けられ、このレンズ保持枠40がヒートシンク50にねじ止め固定されることにより一体化される。光源ユニット30は、複数の導光レンズ部31を一体化してなる導光レンズ体32と、一方向(水平方向)に配列された複数の発光素子33aを有し、導光レンズ体32の後方に配置された発光素子基板33を含んで構成されている。各発光素子33aは、例えば同一構成の白色LED、その他の発光ダイオードやレーザダイオード等である。各発光素子33aから放射される光は、導光レンズ体32によって投影レンズ20に導かれ、自車両の前方に投影される。このとき、各発光素子33aの点灯/消灯を個別に制御することにより、ハイビームの照射エリアを部分的に遮光するなど、配光パターンを自在に制御できる。配光パターンの具体例については後述する。
本実施形態の車両用前照灯システムの構成は以上の通りであり、次にその動作について詳細に説明する。
図3は、自車両の前方から対象車両として対向車が現れる場合の車両用前照灯システムによる配光パターンの制御について説明するための概念図である。図3(A)〜図3(C)はいずれも自車両から見た道路状況とそれに対応した配光パターンが模式的に示されている。例えば、図3(A)に示すように自車両の前方に曲がり方向が右方向の曲路が存在し、そこから対象車両(対向車)100が現れた場合を考える。このとき、曲路検出部14により曲路の曲がり方向(右方向)が検出される。また、対象車両100はまず自車両からみた左側(対象車両100にとっては右側)から出現するので、対象車両100の右ヘッドランプ100R(自車両からみた左側のランプ)の1つだけが出現した時点でそれをランプ判定部13によって判定する。また、右ヘッドランプ100Rの位置検出を行うことにより、この右ヘッドランプ100Rの位置を基準とした所定範囲を影とする遮光範囲101が遮光範囲設定部12によって設定される。ここで、右ヘッドランプ100Rが検出された時点で、間もなく対象車両100の自車両からみた右側(対象車両100にとっては左側)も出現すると予測されるので、この時点で図3(B)に示すように、遮光範囲100の右側に所定の補正量102を付加する。この補正量102を付加する方向は曲路の曲がり方向に対応している。その後、図3(C)に示すように、対象車両100の左ヘッドランプ100Lも出現すると、対象車両100の左右ヘッドランプの位置に応じた遮光範囲101が設定される。このように、対象車両100の左右ランプが出現する以前に曲路の曲がり方向に対応する方向へ遮光範囲101の幅を予め拡げておくことにより、対象車両100に対してグレアを与えることを防止できる。なお、自車両の前方の曲路の曲がり方向が左方向の場合についても同様である。
図4は、自車両の前方から対象車両として先行車が現れる場合の車両用前照灯システムによる配光パターンの制御について説明するための概念図である。図4(A)〜図4(C)はいずれも自車両から見た道路状況とそれに対応した配光パターンが模式的に示されている。例えば、図4(A)に示すように自車両の前方に曲がり方向が左方向の曲路が存在し、そこから対象車両(先行車)100が現れた場合を考える。このとき、曲路検出部14により曲路の曲がり方向(左方向)が検出される。また、対象車両100はまず自車両からみた右側から出現するので、対象車両100の右テールランプ100RRの1つだけが出現した時点でそれをランプ判定部13によって判定する。また、右テールランプ100RRの位置検出を行うことにより、この右テールランプ100RRの位置を基準とした所定範囲を影とする遮光範囲101が遮光範囲設定部12によって設定される。ここで、右テールランプ100RRが検出された時点で、間もなく対象車両100の自車両からみた左側も出現すると予測されるので、この時点で図4(B)に示すように、遮光範囲100の左側に所定の補正量102を付加する。この補正量102を付加する方向は曲路の曲がり方向に対応している。その後、図4(C)に示すように、対象車両100の左テールランプ100LLも出現すると、対象車両100の左右テールランプの位置に応じた遮光範囲101が設定される。このように、対象車両100の左右テールランプが出現する以前に、曲路の曲がり方向に対応する方向へ遮光範囲101の幅を予め拡げておくことにより、対象車両100に対してグレアを与えることを防止できる。なお、自車両の前方の曲路の曲がり方向が右方向の場合についても同様である。
次に、上記した配光制御を実現するための制御内容を図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
ランプ判定部13は、カメラ4によって撮像され、画像入力部11で取り込まれた画像に基づいて画像認識処理を実行することにより、対象車両のランプから発せられる光が1つだけ存在する場合にそれを検出する(ステップS11)。これと併せて、遮光範囲設定部12は、カメラ4によって撮像され、画像入力部11で取り込まれた画像に基づいて画像認識処理を実行することにより対象車両のランプ位置情報を取得する(ステップS12)。ここでいうランプとは、対象車両が先行車の場合にはテールランプ、対象車両が対向車の場合にはヘッドランプである。
次に、遮光範囲設定部12は、対象車両のランプ位置情報に基づいて、自車両の配光パターンにおける遮光範囲を演算する(ステップS13)。具体的には、上記した図3および図4に示したように、対象車両100のランプ位置情報に基づいて、そのランプを中心に両側に遮光範囲が設定される。なお、図3、図4に示した例では対象車両100の上方については全体的に遮光範囲と設定しているがこの限りではない。
次に、曲路検出部14は、カメラ4によって撮像され、画像入力部11で取り込まれた画像に基づいて画像認識処理を実行することにより路面上の白線の形状を検出し、この白線検出結果に基づいて自車両の前方に曲路が存在するか否かを判定する(ステップS14)。そして、曲路検出部14は、曲路が存在する場合にその形状に基づいて曲路の曲がり方向を判定する(ステップS15)。このような白線検出は周知技術を用いることで実現できる(例えば特開平11−208366号公報参照)。
曲路の曲がり方向が左方向である場合に、曲率検出部15は、その曲路の曲率を検出する(ステップS16)。ここでは、曲路検出部14によって路面上の白線を検出することによって得られた曲路の形状に基づいて、曲路の曲率が検出される。このような曲率検出は周知技術を用いることで実現できる(例えば特開平11−208366号公報参照)。
次に、遮光範囲補正部16は、曲率検出部15によって検出された曲率に応じて遮光範囲を補正するための補正量を決定する(ステップS17)。この補正量αは、曲率が大きいほど小さく設定される。また、遮光範囲補正部16は、自車両の車速に応じて補正量αを増減するための車速係数Fを決定する(ステップS18)。この車速係数Fは、車速が大きいほど大きく設定される。
その後、遮光範囲補正部16は、車速係数Fを補正量αに乗算して得られる補正量α×Fを用いて遮光範囲を補正する(ステップS19)。具体的には、遮光範囲補正部16は、遮光範囲設定部12によって設定された遮光範囲に対して、その左側に補正量α×Fを加算する(図3、図4参照)。
同様に、曲路の曲がり方向が右方向である場合に、曲率検出部15は、その曲路の曲率を検出する(ステップS20)。次に、遮光範囲補正部16は、曲率検出部15によって検出された曲率に応じて遮光範囲を補正するための補正量を決定する(ステップS21)。また、遮光範囲補正部16は、自車両の車速に応じて補正量αを増減するための車速係数Fを決定する(ステップS22)。
その後、遮光範囲補正部16は、車速係数Fを補正量αに乗算して得られる補正量α×Fを用いて遮光範囲を補正する(ステップS23)。具体的には、遮光範囲補正部16は、遮光範囲設定部12によって設定された遮光範囲に対して、その右側に補正量α×Fを加算する(図3、図4参照)。
なお、曲路が存在しない場合には、遮光範囲補正部16は、遮光範囲の補正を行わない、すなわち補正量を0とする(ステップS24)。
このようにして適宜補正された遮光範囲が遮光範囲設定部12から出力されると、この遮光範囲に応じた配光パターンでヘッドランプ3を駆動するための配光制御信号がヘッドランプ駆動部2からヘッドランプ3へ出力される(ステップS25)。この配光制御信号に基づいて、ヘッドランプ3のハイビームユニット3aに備わった各発光素子33aが選択的に点灯されることにより、所望の遮光範囲を有する配光パターンで自車両の前方に光が照射される。
ここで、遮光範囲補正部16における補正量の決め方について図6および図7を用いて説明する。曲路の曲がり方向に応じて付加される補正量は固定値としてもよいが、上記のように曲路の曲率に応じて可変に設定することがより好ましい。これは以下の理由による。すなわち、曲路の曲率が大きい場合には、自車両と対象車両の相互間距離が比較的に大きい場合にグレアを生じる事象となりやすい。このとき、自車両から見た対象車両のみかけ上の車幅(左右ランプの相互間距離)は小さいため、遮光範囲を大きくとる必要はない。逆に、曲路の曲率が小さい場合には、自車両と対象車両の相互間距離が比較的に小さい場合にグレアを生じる事象となりやすい。このときは、対象車両のみかけ上の車幅が大きいため、遮光範囲を大きくとる必要がある。これは、曲路の曲率によって、対象車両がみかけ上、左右方向(水平方向)に移動する速度が違うことに対する措置としても有効である。この遮光範囲を拡げる量は、制御遅れを解消するためのものであるから、対象車両のみかけ上の左右方向への移動がほぼなくなったときに、元々の制御で設定される遮光範囲の幅に合うように設定されるのが好ましい。
そこで、例えば、曲路の曲率の大きさに基づいて、図6(A)に示すように曲率に補正量を比例させて設定することができる。この場合には、曲率と補正量との関係式を定めておき、その関係式に基づいて随時補正量を決定すればよい。また、図6(B)に示すように曲率に対して補正量が段階的に増加するように設定することもできる。この場合には、例えば図6(C)に示すように曲率と補正量の関係を示すテーブルデータを用意しておき、このテーブルデータを随時参照して補正量を決定すればよい。具体的には、曲率がA1以下の場合には補正量を0、曲率がA1より大きくA2以下の場合には補正量をα1、曲率がA2より大きくA3以下の場合には補正量をα2、・・・というように各補正量を決定することができる。テーブルデータを用いることで演算量を低減することができる。
また、上記したように曲路の曲率に応じて可変に設定される補正量は、さらに自車両の車速に応じて増減されることも好ましい。これは、自車両と対象車両との位置関係が自車両と対象車両との相対的な速度によっても変わるからである。
そこで、より簡易に検出可能な自車両の速度を検出し、この速度に応じて以下のように補正量を増減させる。例えば、自車両から得られる車速情報に基づいて、図7(A)に示すように車速Vに車速係数を比例させて設定することができる。この場合には、車速Vと車速係数との関係式を定めておき、その関係式に基づいて随時補正量を決定すればよい。また、図7(B)に示すように車速Vに対して車速係数が段階的に増加するように設定することもできる。この場合には、例えば図7(C)に示すように車速Vと車速係数の関係を示すテーブルデータを用意しておき、このテーブルデータを随時参照して補正量を決定すればよい。具体的には、車速がV1以下の場合には車速係数を0、車速がV1より大きくV2以下の場合には車速係数をF1、車速がV2より大きくV3以下の場合には車速係数をF2、・・・というように各車速係数を決定することができる。テーブルデータを用いることで演算量を低減することができる。
以上のように本実施形態によれば、曲路の先に対象車両のランプが1つだけ検出されたとき、すなわち対象車両が出現したがその全体がまだ見えないうちに、予め曲路の曲がり方向に応じて遮光範囲が補正される。例えば、曲路が右方向である場合には遮光範囲が右側に拡げられ、逆に曲路が左方向である場合には遮光範囲が左側に拡げられる。このため、対象車両の全体が見えてくるまでの間に対象車両に対してグレアを与えることを防止することができる。
また、本実施形態によれば、曲路の曲率が大きいほどに遮光範囲へ付加する補正量を小さく設定しているので、遮光範囲を必要以上に拡げることなく適切に設定することができる。
また、本実施形態によれば、自車両の車速に応じて補正量を増減することで遮光範囲をより適切に補正することができる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、ヘッドランプの構造については図2に例示したものに限定されない。また、対向車や先行車を検出する際には、路面上の白線の収束点付近あるいは途切れる点付近から現れることを考慮することにより、街灯や門柱灯などによる誤検出を低減できる。
1:制御部
2:ヘッドランプ駆動部(前照灯制御部)
3:ヘッドランプ
3a:ハイビームユニット
3b:ロービームユニット
4:カメラ
11:画像入力部
12:遮光範囲設定部
13:ランプ判定部
14:曲路検出部
15:曲率検出部
16:遮光範囲補正部

Claims (5)

  1. カメラによって自車両の前方を撮影して得られた画像に基づいて対象車両のランプから発せられる光が1つだけ存在するか否かを判定するランプ判定部と、
    前記ランプ判定部により前記ランプが1つだけ存在すると判定されたときに、前記画像に基づいて、当該光を発している前記ランプの位置に応じた遮光範囲を設定する遮光範囲設定部と、
    前記自車両の前方に曲路が存在する場合に当該曲路の方向を検出する曲路検出部と、
    前記曲路検出部によって検出された前記曲路の方向に応じて前記遮光範囲に補正量を付与する遮光範囲補正部と、
    前記遮光範囲補正部による補正後の前記遮光範囲に基づいて前照灯を駆動する前照灯制御部、
    を含む、車両用前照灯の点灯制御装置。
  2. 前記曲路の曲率を検出する曲率検出部を更に備え、
    前記遮光範囲補正部は、前記曲率検出部によって検出された前記曲率が大きいほど前記補正量を小さく設定する、請求項1に記載の車両用前照灯の点灯制御装置。
  3. 前記曲率検出部は、前記画像に基づいて路面上の白線を検出することにより前記曲率を検出する、請求項2に記載の車両用前照灯の点灯制御装置。
  4. 前記遮光範囲補正部は、前記自車両の車速に応じて前記補正量を増減する、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用前照灯の点灯制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の車両用前照灯の点灯制御装置と、
    前記点灯制御装置によって制御される車両用の前照灯、
    を含む、車両用の前照灯システム。
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