JP5807161B2 - 誘導加熱装置およびそれを用いた炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭及びレストランなどで使用される誘導加熱調理器などの誘導加熱装置およびそれを用いた炊飯器に関するもので、詳しくはそのインバータ回路構成と加熱コイル構成に関するものである。
従来、この種の誘導加熱装置のインバータ回路としては、一石共振インバータ回路を用いるのが一般的であり、スイッチング素子としては、大電流・高耐圧のスイッチング素子を用いている。そして高周波インバータより供給される高周波電流によって加熱コイルからは高周波磁界が発生し、被加熱物内には電磁誘導による渦電流が流れ、そのジュール熱のために被加熱物が加熱される。この時、被加熱物への電力制御を行うためには、スイッチング素子の駆動周波数を可変して、電力制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に記載された誘導加熱装置の構成図である。図8に示すように、誘導加熱装置は、高周波インバータ9、前記高周波インバータ9に含まれるスイッチング素子10、前記スイッチング素子10の導通、遮断を制御する制御回路11、高周波インバータ9に接続された誘導加熱コイル12、炊飯器に用いる被加熱物である鍋13を備えている。
この構成において、前記高周波インバータ9により供給された高周波電流によって前記誘導加熱コイル12からは高周波磁界が発生し、電磁誘導による渦電流のために前記炊飯器鍋13が加熱される。発生した熱によって炊飯器鍋13内の水や米が加熱される。この時、炊飯器鍋13への電力制御を行うためには、スイッチング素子10の駆動周波数を可変させ、炊飯器鍋13への入力電力の制御を行っている。
特開2001−333856号公報
しかしながら、前記従来の構成では、高周波インバータ9の入力電圧が大きく異なる環境である例えば、入力電圧が100Vと200Vで各々動作させた場合、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイル12を用いて同じ入力電力を得ようとすると、入力電圧が高い場合は、スイッチング素子10の駆動周波数が高い領域で動作させる必要があり、スイッチング素子10の損失が増加してしまうため、入力電圧が異なる環境で動作させる場合は、それぞれの入力電圧に応じた専用の誘導加熱コイル12を使用して、駆動周波数を上げずに動作させる必要があるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、インバータ回路の入力電圧が大きく異なる環境で動作させた場合においても、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用い、更にスイッチング素子の駆動周波数が高い領域で動作させることなく、同じ入力電力を得ることができる誘導加熱装置およびそれを用いた炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、入力交流電圧を整流および平滑して直流電圧に変換する整流回路と、被加熱物を加熱する誘導加熱コイルに高周波電流を供給する高周波インバータ回路と、前記高周波インバータ回路に含まれたスイッチング素子と、前記スイッチング素子の導通、遮断を制御する制御回路とを有し、前記誘導
加熱コイルは、中心軸を一致させた第1の誘導加熱コイルと第2の誘導加熱コイルをそれぞれ半径方向に配し、前記制御回路は、前記入力交流電圧または直流電圧の電圧に応じて、前記第1と第2の誘導加熱コイルの接続を切り替える誘導加熱装置であって、前記第1の誘導加熱コイルは、前記第2の誘導加熱コイルより内側に配されると共に、前記第2の誘導加熱コイルよりインダクタンスを小さくした構成としている。
これにより、インバータ回路の入力電圧が大きく異なる環境で動作させた場合においても、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用いて、それぞれの入力電圧に適した誘導加熱コイルのインダクタンスを得ることができるため、スイッチング素子の駆動周波数が高い領域で動作させることなく、同じ入力電力を得ることが可能となる。
特に、被加熱物の底中央部分の第1の誘導加熱コイルの巻き数を少なくしてインダクタンスLを小さくし、被加熱物の底中央部分の加熱を集中的に行い、被加熱物の底中央部分から半径方向に離れた第2の誘導加熱コイルの巻き数を多くしてインダクタンスLは大きくして、加熱を抑える等の被加熱物の加熱分布を選定することが可能となる。
本発明の誘導加熱装置は、インバータ回路の入力電圧が大きく異なる環境で動作させた場合においても、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用いて、スイッチング素子の損失を増大させることなく、同じ入力電力を得ることができるため、入力電圧が異なる環境においてスイッチング素子の性能を異なるものを使用したり、それぞれの入力電圧に応じた専用の誘導加熱コイルを用いたりする必要がなくなるため、誘導加熱コイルをそれぞれの入力電圧において共用で使用することが可能となる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の回路構成図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置と比較するための従来の誘導加熱コイルを用いた場合の動作波形図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の誘導加熱コイルを用いた場合の動作波形図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の誘導加熱コイルを半径方向に配した構成図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の誘導加熱コイルの巻き数が異なるように配した構成図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置における同一形状の誘導加熱コイルを中心軸方向に積層した構成図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置における異なる形状の誘導加熱コイルを中心軸方向に積層した構成図 従来の誘導加熱装置の構成図
第1の発明は、入力交流電圧を整流および平滑して直流電圧に変換する整流回路と、被加熱物を加熱する誘導加熱コイルに高周波電流を供給する高周波インバータ回路と、前記高周波インバータ回路に含まれたスイッチング素子と、前記スイッチング素子の導通、遮断を制御する制御回路とを有し、前記誘導加熱コイルは、中心軸を一致させた第1の誘導加熱コイルと第2の誘導加熱コイルをそれぞれ半径方向に配し、前記制御回路は、前記入力交流電圧または直流電圧の電圧に応じて、前記第1と第2の誘導加熱コイルの接続を切り替える誘導加熱装置であって、前記第1の誘導加熱コイルは、前記第2の誘導加熱コイ
ルより内側に配されると共に、前記第2の誘導加熱コイルよりインダクタンスを小さくしたものである。
これにより、インバータ回路の入力電圧が大きく異なる環境で動作させた場合においても、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用いて、それぞれの入力電圧に適した誘導加熱コイルのインダクタンスを得ることができるため、スイッチング素子の駆動周波数が高い領域で動作させることなく、同じ入力電力を得ることが可能となる。
特に、被加熱物の底中央部分の第1の誘導加熱コイルの巻き数を少なくしてインダクタンスLを小さくし、被加熱物の底中央部分の加熱を集中的に行い、被加熱物の底中央部分から半径方向に離れた第2の誘導加熱コイルの巻き数を多くしてインダクタンスLは大きくして、加熱を抑える等の被加熱物の加熱分布を選定することが可能となる。
2の発明は、第1の発明の制御回路において、入力交流電圧または直流電圧が所定の電圧値以上の場合は複数の誘導加熱コイルを直列に接続し、入力交流電圧または直流電圧が所定の電圧値未満の場合は複数の誘導加熱コイルを並列に接続するとしたものである。
これにより、入力電圧に適した誘導加熱コイルのインダクタンスを得ることができる。
3の発明は、第1または2の発明の複数の誘導加熱コイルを直列または並列に接続した場合の前記スイッチング素子の駆動周波数を所定の範囲としたものである。
これにより、入力交流電圧または直流電圧がそれぞれ異なる場合においても、スイッチング素子の駆動周波数が同程度の範囲で駆動させることができるため、スイッチング素子の性能をそれぞれの電圧で変えたり、スイッチング素子の駆動周波数が高くなり、スイッチング素子の損失を増大させたりすることがなくなる。
4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明の誘導加熱装置を備えた炊飯器である。
これにより、入力電圧が異なる環境において、同一の炊飯器で提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の回路構成図である。図1において、誘導加熱装置は、商用交流電源21、高周波インバータ回路22、高周波インバータ回路22に含まれる整流回路23、平滑用コンデンサ24を備えている。
誘導加熱コイルは、中心軸Aを一致させた複数の誘導加熱コイルである第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26をそれぞれ半径方向または、中心軸方向に並べて構成している。なお、図1では、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の配置関係を模式的に表しているため、平面的に表示している。
第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26は入力電圧に応じて第1の誘導加熱コイル25の端子c、dと、第2の誘導加熱コイル26の端子e、fとを回路側の端子a、bにそれぞれ接続することで直列または並列に切り替えることができる。
共振用コンデンサ27は複数の誘導加熱コイルである第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26と並列に接続されている。スイッチング素子28は、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26と直列に接続され、かつ逆導通ダイオードと並列に接続されている。スイッチング素子28には、大電流・高耐圧のIGBTを用いている。
発振回路を含む制御回路29は、スイッチング素子28の導通、遮断を制御する。本実施の形態1におけるスイッチング素子28の駆動周波数は20〜50kHz程度である。被加熱物30は炊飯器用鍋などが用いられる。
交流電圧検出回路31は交流電圧を検出し、直流電圧検出回路32は直流電圧を検出する。いずれかの電圧検出値によって、制御回路29は、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の接続を直列または、並列に切り替える。切り替える手段としてはリレーなどを用いることで第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の接続をそれぞれ切り替えることが可能である。
次に、図2は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置と比較するための従来の誘導加熱コイルを用いた場合の動作波形図であり、(a)は加熱コイルにAC100V用加熱コイルを使用した場合の動作波形図、(b)は加熱コイルにAC200V用加熱コイルを使用した場合の動作波形図である。
図2において、スイッチング素子28の電圧電流波形は、従来の誘導加熱コイルを用いた回路構成における通常動作時のスイッチング素子28のコレクタ‐エミッタ間の電圧(Vce)と、コレクタ電流(Ic)波形を示している。但しコレクタ電流(Ic)は逆導通ダイオードに流れる電流も加えて図示している。回路の構成としては、図1の第1の誘導加熱コイル25のみを用いて、端子aとcを、端子bとdを接続した状態である。
また、入力交流電圧はAC100VとAC200Vであり、使用している誘導加熱コイルは、図2(a)では100V専用に設計された誘導加熱コイルを使用している。図2(b)では200V専用に設計された誘導加熱コイルを使用している。
それぞれの誘導加熱コイルの違いは、それぞれの電圧で駆動周波数が20〜50kHz(今回の例では30kHz)となるように、コイルの巻数が異なっている点である。
ここで、誘導加熱装置に加わる入力電力Pについては、次の関係で表せる。P=E/L × 1/f × Aとなり、Eは入力電圧、Lは誘導加熱コイルのインダクタンス、fはスイッチング素子の駆動周波数で、Aは定数である。
図2(a)のように、入力電圧Eを100Vとした場合、所定の入力電力Pを入れられるようにし、更に駆動周波数fを30kHzとなるようにするには、誘導加熱コイルのインダクタンスLをコイルの巻き数で調整する必要がある。
そして、この誘導加熱コイルを入力電圧200Vで用いると、所定の入力電力Pを得るためには、駆動周波数fを高くする必要があり、周波数が100kHz以上となることもある。そのため、スイッチング素子の損失が増大してしまう。
逆に図2(b)のように、入力電圧Eを200Vとした場合、所定の入力電力Pを入れられるようにし、更に駆動周波数fを30kHzとなるようにするには、同様に誘導加熱コイルのインダクタンスLをコイルの巻き数で調整する必要がある。
そして、この誘導加熱コイルを入力電圧100Vで用いると、所定の入力電力Pを得るためには、駆動周波数fを下げて駆動させる必要があり、所定の入力電力Pが得られなかったりする場合がある。
このように、入力電圧が異なる場合、駆動周波数を所定の範囲になるよう設定するには、誘導加熱コイルをそれぞれの電圧に応じて調整する必要があった。
しかしながら、本実施の形態である図3のように、2つの誘導加熱コイルを入力電圧に応じて直列または並列に接続を切り替えることで、同じ誘導加熱コイルを用いて駆動周波数を所定の範囲になるように設定することが可能となる。図3は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の誘導加熱コイルを用いた場合の動作波形図である。
誘導加熱コイルのインダクタンスLはコイルの巻き数の二乗に比例するため、直列に接続して巻き数を増やし、インダクタンスLを大きくすることで、電圧が高い場合でも駆動周波数を上げることなく所定の入力電力を得ることができる。
このように、入力電圧が2倍程度の差であれば、誘導加熱コイルの巻き数を、低い電圧時に、所定の範囲の駆動周波数で動作可能な巻き数とし、この誘導加熱コイルを2つ用いて、入力電圧が低い場合は並列に接続し、入力電圧が高い場合は直列に接続することで、同じ誘導加熱コイルを用いて、駆動周波数も所定の範囲で駆動させることが可能となる。
また、誘導加熱コイルの構成としては、図4の本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の誘導加熱コイルの構成図に示すように、中心軸Aを一致させた2つの誘導加熱コイルである第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を半径方向に並べた誘導加熱コイルを用いている。この誘導加熱コイルの端子c、d、e、fと回路側の端子a、bとの接続を切り替えることで、2つの誘導加熱コイルを直列または並列に切り替えている。
次に、上記構成につき、その作用を説明する。まず被加熱物30を加熱するために、操作スイッチ等で加熱開始の指示を行い、スイッチング素子28が制御回路29からのオン、オフ信号によりスイッチングを行い、第1の誘導加熱コイル25および第2の誘導加熱コイル26に流れる高周波電流によって発生する高周波磁界により被加熱物30が加熱される。
この時、交流電圧検出回路31または直流電圧検出回路32のいずれかを搭載し、交流電圧または、直流電圧のいずれかを検出することで、商用交流電源21の電圧が100Vの場合、制御回路29によって、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を並列に接続する。
接続を切り替える手段としてはリレーなどを用いることで誘導加熱コイルの接続をそれぞれ切り替えることが可能である。この時、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の巻き数をスイッチング素子28の駆動周波数が所定の範囲(例えば20〜50kHzの範囲内と設定。今回は30kHzと設定)に収まるようにすれば、商用交流電源21の電圧が100Vの場合、駆動周波数が30kHzで所定の入力電力を得ることができる。
また、商用交流電源21の電圧が200Vの場合は、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を直列に接続をする。この場合、誘導加熱コイルの巻き数は、並列に接続する時に比べて増大することになり、スイッチング素子28の駆動周波数が所定の範囲内で、所定の入力電力を得ることができる。
これにより、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルの構成で、入力電圧が大きく異なる環境で動作させた場合においても、スイッチング素子の駆動周波数を大きく変える必要がないため、スイッチング素子の損失を増大させることなく、同じ入力電力を得ることができる。
また、この時、中心軸Aを一致させた2つの誘導加熱コイルである第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を半径方向に並べた誘導加熱コイルを2つ並べて並列に接続して用いる場合、図5のように、それぞれの第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の巻き数を変えてインダクタンスLを異なるように構成することで、それぞれの第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26に流れる電流値の割合を変えることも可能である。これにより、例えば、被加熱物30の底中央部分の第1の誘導加熱コイル25aの巻き数を少なくしてインダクタンスLを小さくし、底中央部分の加熱を集中的に行い、被加熱物30の底中央部分から半径方向に離れた第2の誘導加熱コイル26aの巻き数を多くしてインダクタンスLは大きくして、加熱を抑える等の被加熱物30の加熱分布を選定することが可能である。
また、誘導加熱コイルの構成としては、図6のように中心軸Aを一致させた同一形状の第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層する構成としてもよい。この第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26の端子c、d、e、fと回路側の端子a、bとの接続を切り替えることで、2つの第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を直列または並列に切り替えている。2つの第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26間には絶縁体を介したり、また誘導加熱コイルの素線自身を絶縁層で覆ってもよい。
また、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層する構成とした場合、図7(a)〜(h)のように同一形状の誘導加熱コイルではなく上下で形状を変えてもよい。
図7(a)、(b)は、中心軸Aを一致させた第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層し、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の内径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の内径と同一で、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の外径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の外形よりも小さい(図7(a)参照)、あるいは大きい(図7(b)参照)構成になっている。
図7(c)、(d)は、中心軸Aを一致させた第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層し、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の外径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の外径と同一で、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の内径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の内径よりも小さい(図7(c)参照)、あるいは大きい(図7(d)参照)構成になっている。
図7(e)、(f)は、中心軸Aを一致させた第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層し、第1の誘導加熱コイル25の内径と外径が第2の誘導加熱コイル26の内径と外径より小さく形成され、第1の誘導加熱コイル25が、被加熱物30に近接する位置(図7(e)参照)に配されている。また、第2の誘導加熱コイル26の内径と外径が第1の誘導加熱コイル25の内径と外径より小さく形成され、第2の誘導加熱コイル26が、被加熱物30から遠隔の位置(図7(f)参照)に配されている。
図7(g)、(h)は、中心軸Aを一致させた第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層し、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の内径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の内径よりも大きく、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の外径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の外径より小さい(図7(g)参照)、あるいは、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の内径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の内径よりも小さく、被加熱物30に近接している第1の誘導加熱コイル25の外径が被加熱物30から遠隔にある第2の誘導加熱コイル26の外径より大きい(図7(h)参照)構成になっている。
尚、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を中心軸方向に上下に積層する構成とした場合の作用、効果については、前述した第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を半径方向に並べた場合と同様に、入力電圧によって接続を切り替えることで、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルの構成で、入力電圧が大きく異なる環境においても、スイッチング素子の損失を増大させることなく、同じ入力電力を得ることができる。
尚、本実施の形態では、複数の誘導加熱コイルとして中心軸Aを一致させた第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を半径方向または、中心軸方向に並べた2つの誘導加熱コイルを用いているが、3つ以上のコイルを用いても良い。
また、本実施の形態では、第1の誘導加熱コイル25と第2の誘導加熱コイル26を直列または並列に切り替える際に、入力電圧を検出して、検出した電圧値に応じてリレーなどを使用して切り替えているが、あらかじめ使用する電圧値が確定している場合は、誘導加熱装置を製造する工程において、誘導加熱コイルの端子を、使用する電圧値に応じて直列または、並列に接続しておけば良い。
この場合の利点としては、それぞれの入力電圧に応じた専用の誘導加熱コイルを用いる必要がなく、誘導加熱コイルをそれぞれの入力電圧において共用で使用することが可能となる。
このように、従来の誘導加熱コイルの構成では、入力電圧が異なる環境で動作させた場合、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用いて同じ電力を得ようとすると、スイッチング素子の駆動周波数がそれぞれの電圧で異なり、駆動周波数が高くなりすぎたり、また、駆動周波数が低くなりすぎて、所定の入力電力が得られない場合があったため、それぞれの入力電圧に応じて専用の加熱コイルを用意する必要があった。
しかしながら、本実施の形態においては、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の複数の誘導加熱コイルを用いて入力電圧が異なる環境でも、スイッチング素子の駆動周波数を所定の範囲内におさめて、同一の入力電力を得ることが可能となる。
尚、入力電力の制御をスイッチング素子の駆動周波数を可変させてコントロールする本実施の形態で示したような一石共振インバータ回路のような構成において効果がある。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、入力電圧が異なる前後で巻き数や被加熱物との距離が同一の誘導加熱コイルを用いて、スイッチング素子の駆動周波数を大きく可変させることなく、入力電圧が異なる環境で使用することができ、スイッチング素子の
損失も増大させることがないため、高効率な誘導加熱装置を提供することができ、誘導加熱式炊飯器としてはもちろんのこと、誘導加熱式湯沸かし器、誘導加熱調理器、またはその他の誘導加熱式加熱装置等の用途にも適用できる。
21 商用交流電源
22 高周波インバータ回路
23 整流回路
24 平滑用コンデンサ
25 第1の誘導加熱コイル
26 第2の誘導加熱コイル
27 共振用コンデンサ
28 スイッチング素子
29 制御回路
30 被加熱物
31 交流電圧検出回路
32 直流電圧検出回路

Claims (4)

  1. 入力交流電圧を整流および平滑して直流電圧に変換する整流回路と、
    被加熱物を加熱する誘導加熱コイルに高周波電流を供給する高周波インバータ回路と、
    前記高周波インバータ回路に含まれたスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の導通、遮断を制御する制御回路とを有し、
    前記誘導加熱コイルは、中心軸を一致させた第1の誘導加熱コイルと第2の誘導加熱コイルをそれぞれ半径方向に配し、
    前記制御回路は、前記入力交流電圧または直流電圧の電圧に応じて、前記第1と第2の誘導加熱コイルの接続を切り替える誘導加熱装置であって、
    前記第1の誘導加熱コイルは、前記第2の誘導加熱コイルより内側に配されると共に、前記第2の誘導加熱コイルよりインダクタンスを小さくした誘導加熱装置。
  2. 前記制御回路は、前記入力交流電圧または直流電圧が所定の電圧値以上の場合は前記複数の誘導加熱コイルを直列に接続し、前記入力交流電圧または直流電圧が所定の電圧値未満の場合は前記複数の誘導加熱コイルを並列に接続する請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記複数の誘導加熱コイルを直列または並列に接続した場合の前記スイッチング素子の駆動周波数を所定の範囲とした請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置を備えた炊飯器。
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