JP5804962B2 - 過給機消音装置およびこれを備えた過給機 - Google Patents
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Description
本発明の過給機消音装置は、円筒面とされた外周面から空気を吸い込み、円筒面とされた内周面から過給機の吸気口へと該空気を消音しつつ供給する過給機消音装置であって、前記内周面に接するとともに前記内周面から接線方向に前記外周面まで延在するように設けられた略平板形状の吸音エレメントが所定間隔離間した状態で複数設けられ、各前記吸音エレメントは、略平板形状とされた吸音材と、所定の位置に固定された状態で該吸音材を前記外周面側からスライドさせて挿入することにより取り付け可能であり、前記吸音材を前記外周面側に向けてスライドさせることにより取り外し可能であり、前記吸音材を該吸音エレメントの延在方向に支持する枠体と、を備えていることを特徴とする。
本発明の過給機消音装置は、円筒面とされた外周面から空気を吸い込み、円筒面とされた内周面から過給機の吸気口へと該空気を消音しつつ供給する過給機消音装置であって、前記内周面に接するとともに前記外周面まで延在するように設けられた略平板形状の吸音エレメントが所定間隔離間した状態で複数設けられ、各前記吸音エレメントは、略平板形状とされた吸音材と、該吸音材が前記外周面側から挿入可能とされるとともに該吸音エレメントの延在方向に支持する枠体と、を備え、各前記吸音エレメントの間には、これら吸音エレメントと略平行に、かつ、前記空気の吸い込み側である前記外周面から半径方向内側の中途位置まで延在するように配置された略平板形状の第2吸音エレメントが設けられていることを特徴とする。
〔第1実施形態〕
図6には、従来の消音装置30を具備した排気タービン過給機(以下、単に「過給機」という。)10を示す縦断面図である。本発明に係る消音装置は、この従来の消音装置30に代えて過給機10に適用され得るものである。
過給機10は、例えば、図示しない舶用ディーゼル機関(例えば、低速2サイクルディーゼル機関)に装着されて、舶用ディーゼル機関を構成するシリンダライナ(図示せず)の内部と連通する給気マニホールド(図示せず)に、圧縮された空気を供給する装置である。
一方、他端部側のコンプレッサ羽根車20は、外周部に多数のブレード20aを有している。このブレード20aは、空気案内ケーシング14に設けられた吸入空気導入路(吸入口)24の後方に配置されている。吸入空気導入路24は、コンプレッサ羽根車20を介して渦巻き室25に接続され、さらに、渦巻き室25は図示しない吸入空気導入路を介してエンジンの燃焼室に接続されている。
同図に示されるように、吸入空気導入路24の上流側に、消音装置2が設けられている。この消音装置2は、コンプレッサ部で圧縮する吸入空気が吸入される吸入口26の前段(上流側)に設置される装置であり、吸入空気を通過させることで空気流を整流するフィルタ機能と、吸入空気によって発生する騒音を吸収する消音機能とを有している。
仕切板6および支持枠8の下流側端部(内周端)には、下流側に向かって先細り形状となった整流部9が設けられている。
このような構成となっているので、例えば溶接等によって仕切板6および支持枠8等の枠体を所定の位置に固定した後に、吸音材7の着脱が可能となっている。具体的には、仕切板6および支持枠8等の枠体に対して外周側(図3において右側)から内周側に向けて吸音材7をスライドさせて挿入することにより取り付けることができ、また、外周側に向けて引き出すように吸音材7をスライドさせることにより取り外すことができるようになっている。
図1に示されているように、消音装置2の外周面4側から吸入吸気を吸い込み、吸音エレメント5間の流路に吸入空気を通過させて内周面3から流出させる。吸入空気は、吸音エレメント5間を流れる際に、漸次流路幅が狭くなるようにして流れる。図3に示されているように、吸音エレメント5の下流端では、整流部9によって、矢印40で示すように空気流が整流される。吸入空気は、吸音エレメント5間を流れる際に、吸音エレメント5の内部に設けられた吸音材7によって、吸入空気から発生する騒音を吸収する。
図3に示されているように、吸音エレメント5の支持枠8等の枠体を例えば溶接等によって図示しない溶接用の固定部を用いて設置した後でも、吸音材7の取り付けおよび取り外しが可能となっている。これによって、吸音材7取り外した後に溶接時に発生するスラグ等の異物を清掃により取り除くことができる。溶接時に発生するスラグが吸音エレメント5内に残らないように、清掃を行える構造としていることから、過給機のインペラの傷付きを防止することができる。
また、吸音エレメント5内部の吸音材7が汚れた場合でも、取り付け取り外しを可能とした簡便な構造となっているので、容易に吸音材7の交換を行うことができる。
さらに吸音エレメント5内部の吸音材7は、平板形状を有しているので、特殊な加工を必要としないため、制作が容易であり、市販の吸音材7を使用することができる。
また、吸音エレメント5を内周面3の接線方向に所定間隔で設置することとしたので、吸入空気と吸音エレメント5との接触面を大きくすることができ、簡便な構造で、高い消音効果を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図4又は図5を用いて説明する。
本実施形態は、第1実施形態に示した消音装置2に加えて、平板形状の第2吸音エレメント5aによって、さらに消音効果が得られるものになっている。したがって、第1実施形態と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
図4に示されているように、吸音エレメント5の間には、これら吸音エレメント5と略平行に、かつ、外周面4から半径方向内側の中途位置まで延在するように配置された略平板形状の第2吸音エレメント5aが設けられている。この第2吸音エレメント5aにより、外周面4側からの吸入空気を分割することができ、また各吸音エレメント5,5aとの接触面積を更に大きくしている。
第2吸音エレメント5aの半径方向の延在長さは、例えば、消音対象音波の波長に対して半分の長さとして用いることが好ましい。
3 内周面
4 外周面
5 吸音エレメント
5a 第2吸音エレメント
5b 流路
5c 流路
6 仕切板
7 吸音材
8 支持枠
9 整流部
10 過給機
24 吸入空気導入路
26 吸入口
Claims (5)
- 円筒面とされた外周面から空気を吸い込み、円筒面とされた内周面から過給機の吸気口へと該空気を消音しつつ供給する過給機消音装置であって、
前記内周面に接するとともに前記内周面から接線方向に前記外周面まで延在するように設けられた略平板形状の吸音エレメントが所定間隔離間した状態で複数設けられ、
各前記吸音エレメントは、
略平板形状とされた吸音材と、
所定の位置に固定された状態で該吸音材を前記外周面側からスライドさせて挿入することにより取り付け可能であり、前記吸音材を前記外周面側に向けてスライドさせることにより取り外し可能であり、前記吸音材を該吸音エレメントの延在方向に支持する枠体と、
を備えていることを特徴とする過給機消音装置。 - 各前記吸音エレメントの間には、これら吸音エレメントと略平行に、かつ、前記外周面から半径方向内側の中途位置まで延在するように配置された略平板形状の第2吸音エレメントが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の過給機消音装置。
- 円筒面とされた外周面から空気を吸い込み、円筒面とされた内周面から過給機の吸気口へと該空気を消音しつつ供給する過給機消音装置であって、
前記内周面に接するとともに前記外周面まで延在するように設けられた略平板形状の吸音エレメントが所定間隔離間した状態で複数設けられ、
各前記吸音エレメントは、略平板形状とされた吸音材と、該吸音材が前記外周面側から挿入可能とされるとともに該吸音エレメントの延在方向に支持する枠体と、を備え、
各前記吸音エレメントの間には、これら吸音エレメントと略平行に、かつ、前記空気の吸い込み側である前記外周面から半径方向内側の中途位置まで延在するように配置された略平板形状の第2吸音エレメントが設けられていることを特徴とする過給機消音装置。 - 前記吸音エレメントの下流端には、下流側に向かって先細り形状とされた整流部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の過給機消音装置。
- 吸込口に、請求項1から4のいずれかに記載の過給機消音装置が設けられていることを特徴とする過給機。
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