JP5804093B2 - 電気泳動表示装置の駆動方法 - Google Patents

電気泳動表示装置の駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5804093B2
JP5804093B2 JP2014002359A JP2014002359A JP5804093B2 JP 5804093 B2 JP5804093 B2 JP 5804093B2 JP 2014002359 A JP2014002359 A JP 2014002359A JP 2014002359 A JP2014002359 A JP 2014002359A JP 5804093 B2 JP5804093 B2 JP 5804093B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
image
driving method
displayed
control value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014002359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014095922A (ja
Inventor
西澤 雅人
雅人 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014002359A priority Critical patent/JP5804093B2/ja
Publication of JP2014095922A publication Critical patent/JP2014095922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5804093B2 publication Critical patent/JP5804093B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

本発明は、電気光学装置に関するものである。
記憶型の表示素子を備えた電気光学装置の一態様である電気泳動表示装置では、表示部の表示画像を更新する際に、更新前の画像(前画像)を消去して例えば全面を白表示とした後、次に表示する画像のうち黒表示部分を書き込む動作を複数フレームにわたって実行していた(例えば特許文献1参照)。
特開2002−149115号公報
しかし上記の駆動方法では、表示部に対して同じ画像を複数回書き込む動作を行うため、表示の更新に時間がかかるという問題があり、特に表示部の画素数が多い場合に顕著であった。そのため、画像を高速に更新しながら複数の画像を連続的に表示することができないという課題があった。本明細書では、複数の画像を連続的に表示することを、連続表示と呼ぶ。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、高速な連続表示を可能とした電気光学装置とその駆動方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の電気光学装置の駆動方法は、ユーザの指示に従って複数ページの一部の各々を、第1の駆動方法で表示部に順番に表示し、前記第1の駆動方法による表示の後、前記複数ページの残りの各々を、前記第1の駆動方法で1ページの表示に要する時間よりも、1ページの表示に長い時間を要する第2の駆動方法で前記表示部に順番に表示し、前記第1の駆動方法は、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像との差分を書き込み、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像とで階調が変化しない画素の表示は保持する差分書込みを実行し、前記第2の駆動方法は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行することを特徴とする。
また、電気光学装置の駆動方法は、ユーザの指示に従って複数ページの一部の各々を、第1の駆動方法で表示部に順番に表示することと、前記第1の駆動方法による前記表示の後で第2の駆動方法を使って前記複数ページの残りの一部を前記表示部に順番に表示することと、前記第2の駆動方法による前記表示の後で第3の駆動方法を使って前記複数ページの前記残りの一部の残りを前記表示部に順番に表示することと、を含み、前記第3の駆動方法は、前記第1の駆動方法に比べて低速であり、前記第1の駆動方法は、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像との差分を書き込む差分書込みを実行し、前記第2の駆動方法は、消去動作と画像表示動作とを実行し、前記第3の駆動方法は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行することを特徴とする。
また、電気光学装置は、複数の画素を有する表示部と、前記表示部に画像を表示させる際に用いる制御値cの初期値を取得する制御値取得部と、前記表示部の画像が書き換えられる毎に制御値cを減ずる演算部と、制御値cの値に応じて複数の駆動方法から一の駆動方法を選択し、選択した前記駆動方法を用いて前記表示部の画像を書き換える制御部と、を備え、制御値cは整数であり、前記複数の画素のうち一の画素は、第1の電極と、前記第1の電極と対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された電気光学物質層とを有しており、前記制御部は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行する第1の駆動方法と、消去動作と画像表示動作とを実行する第2の駆動方法と、前記表示部に表示されている画像と新たな画像との差分画像を表示させる差分画像表示動作を実行する第3の駆動方法とを備え、制御値cの初期値に対応した回数の画像書き換えを行うに際して、制御値cが所定値L(Lは任意の整数)以上かつ所定値M(MはL+1以上の整数)未満であるときに前記第1の駆動方法を選択し、制御値cが所定値M以上かつ所定値N(NはM+1以上の整数)未満であるときに前記第2の駆動方法を選択し、制御値cが所定値N以上であるときに前記第3の駆動方法を選択することを特徴とする。
この構成によれば、画像を書き換える度に減算される制御値cの値に応じて表示部の駆動方法を選択するので、連続的な画像書き換えを実行する際に、画像書き換え回数の残数に応じて適切な駆動方法を選択することができる。したがって、たとえば、画像書き換え回数の残数が多いときには、画像書き換え回数の残数が少ないときよりも高速な画像表示が可能な駆動方法を選択することが可能となる。言い換えれば、制御値cが大きいときには、制御値cが小さいときよりも高速な画像表示が可能な駆動方法を選択することが可能となる。その結果、高速な連続表示が可能な電気光学装置とすることができる。
制御値cがあらかじめ定められた下限値と等しいときに前記複数の駆動方法から選択された駆動方法は、制御値cが他の値のときに選択された駆動方法よりも低速である構成としてもよい。
通常、画像書き換えの速度を高めると、電気光学物質層への電圧印加期間が短くなったり、印加電圧が低くなったりするために表示品質が低下する。そこで、本構成のように、制御値cが下限値であるときに制御値cが他の値であるときよりも低速な駆動方法を選択するようにすることで、以降の表示が固定される最後の画像表示において高画質の表示を得ることができる。これにより、高速な連続表示と高画質の表示とを両立させることができる。
制御値cは整数であり、前記複数の画素のうち一の画素は、第1の電極と、前記第1の電極と対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された電気光学物質層とを有しており、前記制御部は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行する第1の駆動方法と、消去動作と画像表示動作とを実行する第2の駆動方法と、前記表示部に表示されている画像と新たな画像との差分画像を表示させる差分画像表示動作を実行する第3の駆動方法とを備え、制御値cの初期値に対応した回数の画像書き換えを行うに際して、制御値cが所定値L(Lは任意の整数)以上かつ所定値M(MはL+1以上の整数)未満であるときに前記第1の駆動方法を選択し、制御値cが所定値M以上かつ所定値N(NはM+1以上の整数)未満であるときに前記第2の駆動方法を選択し、制御値cが所定値N以上であるときに前記第3の駆動方法を選択する構成としてもよい。
この構成によれば、複数のページを連続表示させる際、画面を書き換える回数の残数に対応する制御値cが大きいときには比較的高速な表示を行い、制御値cが小さいとき(上記残数が少ないとき)には比較的低速ではあるが高画質の表示を行うことができるので、高速な連続表示と高画質の表示とを両立させることができる。
制御値cは整数であり、前記複数の画素のうち一の画素は、第1の電極と、前記第1の電極と対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された電気光学物質層とを有しており、
前記制御部は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行する第1の駆動方法と、消去動作と画像表示動作とを実行する第2の駆動方法と、を備え、制御値cの初期値に対応した回数の画像書き換えを行うに際して、制御値cが所定値L(Lは任意の整数)以上かつ所定値M(MはL+1以上の整数)未満であるときに前記第1の駆動方法を選択し、制御値cが所定値M以上であるときに前記第2の駆動方法を選択する構成としてもよい。
この構成によれば、複数のページを連続表示させる際、画面を書き換える回数の残数に対応する制御値cが大きいときには比較的高速な表示を行い、制御値cが小さいとき(上記残数が少ないとき)には比較的低速ではあるが高画質の表示を行うことができるので、高速な連続表示と高画質の表示とを両立させることができる。
前記第2の駆動方法が、前記表示部の全体を第1の階調に移行させる前記消去動作の後に、前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素を前記第1の階調と異なる第2の階調に移行させる前記画像表示動作を実行する第1の態様と、前記表示部の全体を前記第2の階調に移行させる前記消去動作の後に、前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素を前記第1の階調に移行させる前記画像表示動作を実行する第2の態様と、を含む構成としてもよい。
かかる構成において、第1の態様と第2の態様とは、各動作において駆動される画素の階調値が異なるのみであるが、電気光学物質層の種類によっては、第1の態様と第2の態様とで表示状態や表示部の視認性が異なる場合がある。そこで、第1の態様と第2の態様の両方を備えた構成とすれば、電気光学物質層の特性や表示させる画像データに応じて第1の態様と第2の態様とを切り換えて用いることができるため、高画質の表示を得やすくなる。
制御値cは整数であり、前記複数の画素のうち一の画素は、第1の電極と、前記第1の電極と対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された電気光学物質層とを有しており、前記制御部は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを、表示させる階調に応じて前記第2の電極の電位を切り換えながら実行する第1の駆動方法と、前記第2の電極を一定電位に保持した状態で前記表示部に表示されている画像と次に表示される画像との差分画像を書き込む差分画像表示動作を実行する第2の駆動方法とを備え、制御値cの初期値に対応した回数の画像書き換えを行うに際して、制御値cが所定値L(Lは任意の整数)以上かつ所定値M(MはL+1以上の整数)未満であるときに前記第1の駆動方法を選択し、制御値cが所定値M以上であるときに前記第2の駆動方法を選択する構成としてもよい。
この構成によれば、複数のページを連続表示させる際、画面を書き換える回数の残数に対応する制御値cが大きいときには比較的高速な表示を行い、制御値cが小さいとき(上記残数が少ないとき)には比較的低速ではあるが高画質の表示を行うことができるので、高速な連続表示と高画質の表示とを両立させることができる。
前記制御値取得部は、当該電気光学装置に接続された入力装置から供給される入力信号パルスを所定期間計測し、計測されたパルス数に基づいて制御値cの初期値を設定する構成としてもよい。
この構成によれば、入力装置を構成するボタンの押下回数やジョグダイヤルの回転角度に応じて制御値cの初期値が設定される構成とすることができる。
前記第1の駆動方法は、制御値cが所定値M以上の時に前記複数の駆動方法から選択された駆動方法よりも低速である構成としてもよい。
この構成によれば、制御値cが小さいときに比較的低速であるが高画質の表示を行うことができる。
前記所定値Lは1である構成としてもよい。
この構成によれば、固定表示される画像を書き込む際に適用される駆動方法を、比較的低速であるが高画質の表示を行うことができる駆動方法とすることができる。
第1実施形態に係る電子ブックリーダーの外観図。 電子ブックリーダーの内部構成を示す図。 電気光学パネルの電気的構成を示す図。 電子ブックリーダーにおけるページ切り換え処理のフローチャート。 パルスカウンタの動作フローを示す図。 駆動シーケンスを構成する各動作における駆動波形を示す図。 電気泳動素子の動作説明図。 駆動シーケンスを構成する各動作における駆動波形を示す図。 駆動シーケンスを構成する各動作における駆動波形を示す図。
(第1実施形態)
以下、図面を用いて本発明の電気光学装置について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
本実施形態の電気泳動表示装置は、所定のページに区切られたドキュメントからなる電子ブック等を閲覧できる電子ブックリーダーである。
図1は、本実施形態の電子ブックリーダー100の外観図である。図2は、本実施形態の電子ブックリーダー100の内部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、電子ブックリーダー100は、筐体101と、筐体101の一方の面に形成された矩形状の開口部101aに装着された電気光学パネル112とを備えている。筐体101には、ページ送りボタン105と、ページ戻しボタン106と、決定ボタン108と、スキップ送りボタン115と、スキップ戻しボタン116と、が設けられている。
ページ送りボタン105は、電気光学パネル112に現在表示されているドキュメント(画像)の次ページ以降を、1回押される毎に1ページずつ送って表示させる機能を起動する操作部である。ページ戻しボタン106はドキュメントの前ページ以前を、1回押される毎に1ページずつさかのぼって表示させる機能を起動する操作部である。
スキップ送りボタン115は、1回押される毎に、例えば10ページ先のページを表示させる機能を起動する操作部である。スキップ戻しボタン116は、1回押される毎に、例えば10ページ前のページを表示させる機能を起動する操作部である。スキップ送りボタン115及びスキップ戻しボタン116のページスキップ数は任意に設定することができる。
電子ブックリーダー100は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit;制御部、演算部)102、表示部制御装置110、記憶装置111、電気光学パネル112、入力装置113、パルスカウンタ114、VY電源161、VX電源162、及び共通電源163を備えている。
なお、図2に示すCPU102には、図示略のワークメモリ及びプログラムメモリが接続されている。ワークメモリはCPU102の作業領域を構成するRAM(Random Access Memory)であり、プログラムメモリは各種プログラムを保持したROM(Read Only Memory)である。これらのワークメモリやプログラムメモリは、記憶装置111に含まれていてもよく、記憶装置111とは別の記憶装置として設けられていてもよい。あるいは、CPU102にワークメモリやプログラムメモリが内蔵されている構成としてもよい。
CPU102は、プログラムメモリに格納された基本制御プログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラム及びデータを読み込み、それら各種プログラム及びデータをワークメモリ(図示略)内に設けられるワークエリアに展開実行して、電子ブックリーダーが備える各部の制御を実行する。また本実施形態において、CPU102は、複数のページを連続表示させる際、画面を書き換える回数の残数に対応する制御値cの演算も行うため、画像が書き換えられる毎に制御値cを減ずる演算部としても機能する。
CPU102には、表示部制御装置110とパルスカウンタ114とが接続されている。表示部制御装置110には電気光学パネル112及び共通電源163が接続され、電気光学パネル112にVY電源161とVX電源162が接続されている。一方、パルスカウンタ114には入力装置113が接続されている。
入力装置113は、図1に示したページ送りボタン105、ページ戻しボタン106、決定ボタン108、スキップ送りボタン115、及びスキップ戻しボタン116を含み、いずれかのボタンが操作(押下)されると、押されたボタンに対応する信号(パルス)がパルスカウンタ114に出力される。
パルスカウンタ114は、制御値cの初期値を取得する制御値取得部である。パルスカウンタ114は、入力装置113から入力される入力パルスを所定期間カウントし、得られたカウント値を制御値cとしてCPU102に出力する。例えば、パルスカウンタ114は、所定期間内に入力装置113のボタンが押された回数を記憶する記憶領域と、記憶領域に保持されたカウント値を、所定期間毎又はCPU102からの要求に応じてCPU102に出力する制御回路とを備えた構成とすることができる。記憶領域に保持されたカウント値は、制御値cを出力する毎にクリアされる。
なお、パルスカウンタ114は、上記のようにカウント値をそのまま制御値cとして出力する構成(カウント値とページ送り数とが一対一に対応する構成)に限られず、入力パルスを所定の変換アルゴリズムに基づいて変換し、この変換値を制御値cとしてCPU102に出力する構成としてもよい。本実施例ではカウント値がそのまま制御値cとして出力されるため、cは整数である。
例えば、入力装置113がジョグダイヤル等の多数のパルスを出力するデバイスである場合には、出力されるパルス数をそのままページ送り数とすると過大なページ数になってしまうことがある。このような場合に、複数パルスに対して1ページとなるようにカウント値を変換して制御値cを設定することが好ましい。
表示部制御装置110は、全体制御部140と、画像データ書込制御部141と、タイミング信号生成部142と、共通電源制御部143と、記憶装置制御部144と、画像データ読出制御部145と、画像信号生成部146と、選択信号生成部147とを有する。
全体制御部140に画像データ書込制御部141と、タイミング信号生成部142と、共通電源制御部143とが接続されている。画像データ書込制御部141には記憶装置制御部144が接続されている。タイミング信号生成部142には画像データ読出制御部145と画像信号生成部146と選択信号生成部147とが接続されている。共通電源制御部143には共通電源163が接続されている。
表示部制御装置110は、全体制御部140においてCPU102と接続され、画像信号生成部146及び選択信号生成部147において電気光学パネル112と接続され、記憶装置制御部144において記憶装置111と接続されている。
記憶装置111は、いずれもRAMからなる前画像保持部120と次画像保持部121とを備えている。前画像保持部120は電気光学パネル112に表示させた後の画像データ(現在表示されている画像に対応する画像データ)を保持する記憶領域であり、次画像保持部121は電気光学パネル112に次に表示させる画像データ(更新画像に対応する画像データ)を保持する記憶領域である。
前画像保持部120及び次画像保持部121はいずれも表示部制御装置110の記憶装置制御部144と接続されており、表示部制御装置110は、記憶装置制御部144を介して記憶装置111に画像データの読み書きを実行する。
電気光学パネル112は、電気泳動素子やコレステリック液晶素子などの記憶性表示素子を備えた表示部150と、表示部150に接続された走査線駆動回路151及びデータ線駆動回路152と、を備えている。表示部150には共通電源163が接続されている。走査線駆動回路151には、VY電源161と、表示部制御装置110の選択信号生成部147とが接続されている。データ線駆動回路152には、VX電源162と、表示部制御装置110の画像信号生成部146が接続されている。
ここで図3は、電気光学パネル112の電気的構成を示す図である。
電気光学パネル112の表示部150には、図3に示すように、図示のX軸方向に延在する複数の走査線G(G1、G2、…、Gm)と、Y軸方向に延在する複数のデータ線S(S1、S2、…、Sn)とが形成されている。走査線Gとデータ線Sとの交差部に対応して画素10が形成されている。画素10は、Y軸方向に沿ってm個、X軸方向に沿ってn個のマトリクス状に配列されており、各々の画素10に走査線Gとデータ線Sとが接続されている。また表示部150には、共通電源163から延びる共通電極配線COMと容量線Cとが形成されている。
画素10には、画素スイッチング素子としての選択トランジスタ21と、保持容量22と、画素電極24と、共通電極25と、電気光学物質層26とが形成されている。
選択トランジスタ21はN−MOS(Negative-channel Metal Oxide Semiconductor)TFTで構成されている。選択トランジスタ21のゲートに走査線Gが接続され、ソースにデータ線Sが接続され、ドレインには保持容量22の一方の電極と画素電極24とが接続されている。
保持容量22は、誘電体膜を介して対向配置された一対の電極からなる。保持容量22の一方の電極は選択トランジスタ21のドレインに接続され、他方の電極は容量線Cに接続されている。保持容量22によって選択トランジスタ21を介して書き込まれた画像信号を一定期間だけ維持することができる。
電気光学物質層26は、電気泳動素子やコレステリック液晶素子、電子粉粒素子などからなる。例えば電気泳動素子としては、電気泳動粒子と分散媒とが封入されたマイクロカプセルを配列したものや、隔壁と基板により区画された空間に電気泳動粒子と分散媒とを封入したものが挙げられる。
走査線駆動回路151は、表示部150に形成された走査線Gと接続されており、各々の走査線Gを介してそれぞれ対応する行の画素10に接続されている。走査線駆動回路151は、図2に示したタイミング信号生成部142から選択信号生成部147を介して供給されるタイミング信号に基づいて、走査線G1、G2、…、Gmの各々に選択信号生成部147で生成された選択信号をパルス状に順次供給し、走査線Gの一本一本を排他的に順次選択状態にする。選択状態とは、走査線Gに接続される選択トランジスタ21がオンしている状態である。
データ線駆動回路152は、表示部150に形成されたデータ線Sと接続されており、各々のデータ線Sを介してそれぞれ対応する列の画素10に接続されている。データ線駆動回路152は、タイミング信号生成部142から画像信号生成部146を介して供給されるタイミング信号に基づいて、データ線S1、S2、…、Snに画像信号生成部146で生成された画像信号を供給する。
なお、後述する動作説明では、画像信号はハイレベル電位VH(例えば15V)又はローレベル電位VL(例えば0Vや−15V)の2値的な電位をとるものとしている。また本実施形態では、黒色(第1の階調)が表示されるべき画素10に対してハイレベルの画像信号(VH)が供給され、白色(第2の階調)が表示されるべき画素10に対してローレベルの画像信号(VL)が供給されるものとする。
また、共通電極25には、共通電源163から共通電極電位Vcomが供給され、容量線Cには、共通電源163から容量線電位Vssが供給される。
ただし後述する駆動方法の説明では、説明の簡単のために、共通電極電位Vcomは、ローレベル電位VL(例えば0Vや−15V)、又はハイレベル電位VH(例えば15V)の2値的な電位をとるものとする。また容量線電位Vssは、基準電位(例えば0V)に固定されているものとする。
なお、本実施形態では走査線駆動回路151とデータ線駆動回路152とを備えたアクティブマトリクス方式の電気光学パネル112を示したが、電気光学パネル112としては、パッシブマトリクス方式やセグメント駆動方式の電気光学パネルであってもよい。
(ドキュメント表示動作)
次に、電子ブックリーダーにおけるドキュメント表示動作について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の電子ブックリーダー100は、入力装置113においてボタンが複数回連続して押された場合にも、複数のページを次々に連続表示させることができる。より詳しくは、連続したページ送り(ページ戻し)の指示が入力されたときに、画像を書き換えるべき回数を示す制御値cを取得し、画像を書き換える毎に制御値cを減算する。画像を書き換える際、すなわち次のページを表示する際、制御値cの値に応じて異なる駆動シーケンス(駆動方法)を設定し、かかる駆動シーケンスを用いて画像の表示を実行する。これにより、連続したページ送り動作中は高速に画像を表示させる一方で、ページ送りの最後の固定表示されるページでは高品質の表示が得られるようにしている。
図4は、本実施形態の電子ブックリーダー100におけるページ切り換え処理のフローチャートである。図5は、パルスカウンタの動作フローを示す図である。図6は、駆動シーケンスを構成する各動作における駆動波形を示す図である。
本実施形態のページ切り換え処理は、図1に示した入力装置113(ページ送りボタン105、ページ戻しボタン106、スキップ送りボタン115、スキップ戻しボタン116等)が操作された場合に実行される処理である。あるいは、入力装置113において連続した複数回のボタン押下がなされた場合にのみ本実施形態のページ切り換え処理が実行されるようにしてもよい。
なお、当然ながら、ページ切り換え処理において電気光学パネル112に表示される画像は、入力装置113において操作されたボタンの種類に応じて異なるものとなる。
例えば、入力装置113のページ送りボタン105が複数回押下された場合には、ドキュメントの次ページ以降のページが、ボタンを押下した回数に応じた数(制御値c)だけ逐次的に表示される。また、入力装置113のページ戻しボタン106が複数回押下された場合には、ドキュメントの前ページ以前のページが、ボタンを押下した回数に応じた数(制御値c)だけ逐次的に表示される。
さらに、入力装置113のスキップ送りボタン115が複数回押下された場合には、ドキュメントの10ページ先から表示を開始し、ボタンを押下した回数に応じた数(制御値c)だけ10ページずつスキップしながら逐次的にページが送られる。入力装置113のスキップ戻しボタン116が複数回押下された場合には、ドキュメントの10ページ前から表示を開始し、ボタンを押下した回数に応じた数(制御値c)だけ10ページずつスキップしながら逐次的にページが戻される。
本実施例では、制御値c(整数)が正の場合はページ送りを行なうが、制御値cが0(ゼロ)または負の場合はページ送りを行なわないこととする。言い換えれば、画像を書き換えるための制御値cの下限値を1としているため、いずれの場合も、画像が書き換えられる回数はc回である。
以下、図4から図6を参照しつつ、本実施形態のページ切り換え処理について詳細に説明するが、以下の説明では、発明を理解しやすくするために電気光学物質層26が電気泳動素子であるとして説明する。
図7は、電気泳動素子の動作説明図である。図7(a)は、画素を白表示する場合、図7(b)は、画素を黒表示する場合をそれぞれ示している。
図7(a)に示す白表示の場合には、共通電極25が相対的に高電位、画素電極24が相対的に低電位に保持される。これにより、負に帯電した白色粒子27が共通電極25に引き寄せられる一方、正に帯電した黒色粒子28が画素電極24に引き寄せられる。その結果、表示面側となる共通電極25側からこの画素を見ると、白色(W)が認識される。
図7(b)に示す黒表示の場合、共通電極25が相対的に低電位、画素電極24が相対的に高電位に保持される。これにより、正に帯電した黒色粒子28が共通電極25に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子27が画素電極24に引き寄せられる。その結果、共通電極25側からこの画素を見ると黒色(B)が認識される。
本実施形態のページ切り換え処理は、図4に示すステップS101〜S108を含む。
まず、ステップS101において、CPU102は、電子ブックリーダー100がページ切り換え可能な状態であるかについて判定する。例えば、ドキュメントではなく操作メニューや選択ダイアログなどが電気光学パネル112に表示されている場合には、ページ切り換えをすることができない状態であるから、ページ切り換え処理はそのまま終了する。一方、電子ブックリーダー100の電気光学パネル112にドキュメントが表示され、ページ切り換え可能な状態である場合には、ステップS102に移行する。
次に、ステップS102において、CPU102はパルスカウンタ114から出力される制御値cを取得する。続くステップS103において、制御値cが0(ゼロ)であるか否かを判定する。制御値cが0であればページ送りは行われないため、ページ切り換え処理はそのまま終了する。
制御値cが0である場合とは、後述するステップS108での演算結果がc=0となる場合(すなわち入力装置113の操作によりユーザーから指示されたページ数の連続表示動作(ページ送り)が終了した場合)が典型的である。
上記以外にも、例えばページ切り換えに関するボタン以外のボタン(例えば決定ボタン108)が押下された場合や、入力装置113がジョグダイヤルであって、ジョグダイヤルから出力されたパルス数が1ページ送りに相当するパルス数に満たない場合なども制御値cは0となる。
一方、制御値cが1以上の整数である場合には、ステップS104に移行する。
ここで、パルスカウンタ114の動作について図5を参照しつつ説明する。
図5に示すように、パルスカウンタ114の動作フローは、ステップS201〜S207を含む。電子ブックリーダー100では、消費電力低減のために、パルスカウンタ114で計時に用いるタイマーが休止状態とされることもあり、このような場合には、入力装置113が操作されたときにタイマーを起動する必要がある。そこで図5には、タイマー起動を含むパルスカウンタ114の動作が示されている。
図5のステップS201に示すように、パルスカウンタ114は、入力装置113からの入力パルスの供給を監視しており、入力パルスを検出した場合に、ステップS202以降を実行し、制御値cを出力する。
パルスカウンタ114は、入力パルスを検出すると、タイマーの状態を判定するステップS202に移行する。タイマーが休止中であると判定された場合には、ステップS203に移行してタイマーを起動した後、ステップS204に移行する。タイマーがすでに起動されている場合には、ステップS202からステップS204へ移行する。
ステップS204では、入力装置113から供給された入力パルスがカウントされる(パルスカウンタ114が保持しているカウント値が1加算される)。続いて、ステップS205においてタイマーによって計測された経過時間が設定時間を超えているか否かが判定され、経過時間が設定時間以下である場合には、ステップS201に戻って入力パルスの監視を続行する。一方、設定時間を経過している場合には、ステップS206に移行し、カウント値に基づいて制御値cをCPU102に出力する。制御値cを出力した後は、ステップS207においてカウント値をクリアし、処理を終了する。
図4に戻り、ページ切り換え処理のステップS104では、CPU102は、取得した制御値cを用いたデータテーブルの参照を行い、選択すべき駆動シーケンス(駆動方法)を特定する。
以下の表1は、ステップS104で参照されるデータテーブルの概略を示す表である。また表2は、表1に示す駆動シーケンスの構成を示す表である。
Figure 0005804093
Figure 0005804093
表1において、Nは3以上の自然数であり、Mは2以上N未満の自然数である。これらM、Nは適宜に設定される定数であり、特に限定されない。
表1に示すデータテーブルでは、制御値cの値を3水準に分類し、各水準に駆動シーケンスSQ11、駆動シーケンスSQ12、駆動シーケンスSQ13を対応させている。CPU102は、ステップS102で取得した制御値cを用いて上記のデータテーブルを参照し、制御値cが属する水準に対応する駆動シーケンスSQ11〜SQ13を取得する。
例えば、N=8、M=4に設定されている場合には、制御値cが8以上であるときに駆動シーケンスSQ13が選択され、制御値cが4〜7であるときに駆動シーケンスSQ12が選択され、制御値cが1〜3であるときに駆動シーケンスSQ11が選択される。
また、N=4、M=2に設定されている場合には、制御値cが4以上であるときに駆動シーケンスSQ13が選択され、制御値cが2又は3であるときに駆動シーケンスSQ12が選択され、制御値cが1であるときにのみ駆動シーケンスSQ11が選択される。
駆動シーケンスSQ11〜SQ13は、表2に示すように、電気光学パネル112において実行される動作の構成が異なっている。以下、各駆動シーケンスについて、表2及び図6を参照しつつ説明する。
<駆動シーケンスSQ11>
駆動シーケンスSQ11は、制御値cが第1の水準(1≦c<M)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表2に示すように、反転消去ステップ(第1の消去動作)と、全白消去ステップ(第2の消去動作)と、画像表示ステップ(画像表示動作)とからなる。また図6(a)には、表示部150の1つの画素10における画素電極24と共通電極25にそれぞれ入力される電位が示されており、ST11は反転消去ステップ、ST12は全白消去ステップ、ST13は画像表示ステップにそれぞれ対応する。
前述したように、画像を書き換えるための制御値cの下限値は1に設定されており、少なくとも制御値cが当該下限値と等しいときは、駆動シーケンスSQ11が選択される。
反転消去ステップST11とは、ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち白を表示していた画素に対して黒を書き込むことによって、表示部150の全面(全画素)を黒表示に移行させる動作である。これによって、前画像を消去することができる。図6では、このような消去を、反転全黒消去と示してある。
図6(a)には、反転消去ステップST11において黒表示動作させる画素10における入力電位が示されている。図示のように画素電極24(電位Vs)にハイレベル電位VHが入力され、基準電位GNDに保持された共通電極25(電位Vcom)に対して高電位とされることで、画素10が黒表示される(図7(b)参照)。
なお、前画像において黒表示されていた画素10の画素電極24には、共通電極25の電位Vcomと同じ電位(基準電位)が入力され、画素10は黒表示を維持する。
全白消去ステップST12とは、表示部150の全画素に対して白を書き込むことによって、全面を白表示させる動作である。全白消去ステップST12では、図6(a)に示すように、全ての画素10の画素電極24にローレベル電位VLが入力され、画素電極24は共通電極25(電位Vcom)に対して低電位に保持される(図7(a)参照)。
画像表示ステップST13では、表示部150に次に表示させるべき画像(次画像)の画像データに基づく表示が成される。表2に示すように、駆動シーケンスSQ11における画像表示ステップST13は単色書込であり、具体的には、次画像において黒を表示すべき画素に対して黒を書き込むことによって、全白消去ステップST12において全面白表示されている表示部150に、次画像の黒表示部分のみを描画する。図6では、このような書き込み動作を、黒成分書き込みと示してある。この画像表示ステップST13によって、次画像を表示することができる。
図6(a)には、画像表示ステップST13において黒表示される画素10における入力電位が示されている。かかる画素10では、画素電極24にハイレベル電位VHが入力され、画素電極24が共通電極25に対して高電位に保持される。一方、白表示を維持する画素10では、画素電極24に共通電極25の電位Vcomと同じ基準電位が入力される。
<駆動シーケンスSQ12>
駆動シーケンスSQ12は、制御値cが第2の水準(M≦c<N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表2に示すように、反転消去ステップ(消去動作)と、画像表示ステップ(画像表示動作)とからなる。
図6(b)(c)には、駆動シーケンスSQ12の2種類の態様(SQ12A,SQ12B)が示されており、それぞれの態様について表示部150の1つの画素10における画素電極24と共通電極25への入力波形が示されている。図6において、ST11a、ST11bは反転消去ステップ、ST13a、ST13bは画像表示ステップにそれぞれ対応する。
まず、図6(b)に示す駆動シーケンスSQ12Aの反転消去ステップST11aでは、ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち白を表示していた画素に対して黒を書き込むことによって、表示部150の全面(全画素)を黒表示に移行させる。
図6(b)には、反転消去ステップST11aにおいて黒表示される画素10の入力電位が示されている。かかる画素10では、画素電極24(電位Vs)にハイレベル電位VHが入力され、基準電位GNDに保持された共通電極25(電位Vcom)に対して高電位とされる。一方、前画像において黒表示されていた画素10の画素電極24には、共通電極25の電位Vcomと同じ電位(基準電位)が入力される。
次に、画像表示ステップST13aでは、表示部150に表示させるべき次画像の画像データに基づく表示が成される。具体的には、次画像において白を表示すべき画素に対して白を書き込むことによって、反転消去ステップST11aで全面黒表示された表示部150に対して、次画像の白成分(白表示部分)が書き込まれる。図6では、このような書き込み動作を、白成分書き込みと示してある。
図6(b)には、画像表示ステップST13aにおいて白表示される画素10における入力電位が示されている。この画素10では、画素電極24にローレベル電位VLが入力され、基準電位GNDに保持された共通電極25に対して低電位とされる。一方、表示を変化させない画素10では、画素電極24に共通電極25の電位Vcomと同じ基準電位が入力される。
一方、駆動シーケンスSQ12Bでは、反転消去ステップST11bで全面白表示された表示部150に対して、画像表示ステップST13bにおいて次画像の黒成分を書き込む。駆動シーケンスSQ12Aと駆動シーケンスSQ12Bは、互いに白と黒の関係が逆になっている。
したがって、図6(c)に示すように、反転消去ステップST11bでは、駆動される(白表示される)画素10の画素電極24にローレベル電位VLが入力され、駆動されない画素10の画素電極24には基準電位GNDが入力される。
画像表示ステップST13bでは、駆動される(黒表示される)画素10の画素電極24にハイレベル電位VHが入力され、駆動されない画素10の画素電極24は基準電位GNDが入力される。
駆動シーケンスSQ12Aと駆動シーケンスSQ12Bとは、消去動作を1回のみ行い、その後に画像を表示させる点は共通しており、表示速度や消費電力も同等である。したがって、電子ブックリーダー100には、駆動シーケンスSQ12A、SQ12Bの少なくとも一方が備えられていればよい。
その一方で、駆動シーケンスSQ12A、SQ12Bは、それぞれ以下に示す特性を有しているため、各態様の特性と電気光学パネル112の特性(残像の発生しやすさ、応答速度など)を勘案して、場面ごとに駆動シーケンスを設定可能とすることも好ましい。
駆動シーケンスSQ12Aでは、反転消去ステップST11aにおいて表示部150が全面黒表示されるため残像は生じにくいが、ユーザーに画面の明滅(フラッシング)が視認されやすい。一方、駆動シーケンスSQ12Bでは、反転消去ステップST11bにおいて黒表示部分を白表示に移行させるため、前画像で白表示されていた画素に残像を生じやすいが、画面のフラッシングは発生しない。
なお本明細書では、反転消去ステップST11のように、ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち第1の階調、例えば白、を表示していた画素に対して第2の階調、例えば黒、を書き込むことによって、表示部150の全面(全画素)を第2の階調に移行させる動作を、反転画像を書き込む、と表現する。ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち第2の階調を表示していた画素に対しては書き込みを行なわない。
<駆動シーケンスSQ13>
駆動シーケンスSQ13は、制御値cが第3の水準(c≧N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表2に示すように、画像表示ステップ(画像表示動作)のみからなる。
駆動シーケンスSQ13における画像表示ステップST13cでは、表示部150に表示される次画像と、直前に表示されていた前画像との差分データを用いて画素10を駆動する。すなわち、前画像から次画像に表示画像を切り換える際に、階調が変化する画素10のみを駆動し、階調が変化しない画素10の表示状態はそのまま保持する。具体的には、前画像において黒を表示していた画素のうち、次画像において白を表示する画素に対して白を書き込み、前画像において白を表示していた画素のうち、次画像において黒を表示する画素に対して黒を書き込む。しかし、前画像において黒を表示していた画素のうち、次画像においても黒を表示する画素と、前画像において白を表示していた画素のうち、次画像においても白を表示する画素と、は駆動せず、それらの画素の表示状態をそのまま保持する。本明細書では、このような書き込み動作を、差分書き込み、あるいは差分画像表示動作と呼ぶ。
図6(d)には、駆動シーケンスSQ13の画像表示ステップST13cにおける画素10の入力電位が示されている。画像表示ステップST13cにおいて黒表示される画素10では、画素電極24(電位Vs)にハイレベル電位VHが入力され、共通電極25(電位Vcom)に対して相対的に高電位とされる。一方、白表示される画素10では画素電極24にローレベル電位VLが入力されることで共通電極25に対して相対的に低電位とされる。これにより黒表示部分の画素10と白表示部分の画素10を同時に駆動し、前画像の消去と次画像の書込を同時に行うことができる。
駆動シーケンスSQ13では、独立した消去ステップを設けず、表示部150の表示画像を上書きする形で次画像を表示させるため、非常に高速に画像を切り換えることができる。その一方で、階調の異なる画素10のみを書き換えるため、駆動シーケンスSQ13によって駆動した場合は、駆動シーケンスSQ11によって駆動した場合よりも残像が非常に生じやすい。
再び図4に戻る。本実施形態のページ切り換え処理では、図4に示したステップS104において、CPU102は制御値cを用いてテーブル(表1)を参照し、続くステップS105においてテーブルから取得した駆動シーケンスを設定する。
ステップS105において駆動シーケンスが設定されたならば、続くステップS106において、CPU102は、操作されたボタンに関する情報に基づいて表示させる画像データを決定し、かかる画像データと駆動シーケンスの設定値とを含むパネル駆動要求を生成し、表示部制御装置110に対して出力する。その後、ステップS107に移行すると、CPU102は、電気光学パネル112における画像表示動作が完了したか否かを監視し、パネル駆動が終了するまで処理を中断する。
一方、パネル駆動要求を受信した表示部制御装置110は、パネル駆動要求において設定された駆動シーケンスに則って、パネル駆動要求に含まれる次画像の画像データを電気光学パネル112に表示させる。
ここで、電気光学パネル112に画像を表示させる動作の一例について説明する。以下では、表示部制御装置110に出力されるパネル駆動要求において、駆動シーケンスSQ11が設定されているものとして説明する。
上記の例において、表示部制御装置110の全体制御部140は、受信した次画像の画像データを画像データ書込制御部141に出力するとともに、駆動シーケンスSQ11の反転消去ステップST11を実行するための命令を、タイミング信号生成部142及び共通電源制御部143に出力する。
画像データ書込制御部141では、受信した次画像の画像データを、記憶装置制御部144を介して記憶装置111の次画像保持部121に記憶させる。このときに、前画像保持部120には、現在表示されているドキュメントのページの画像データが保持されている。
タイミング信号生成部142は、画像データ読出制御部145に対して、反転消去ステップST11で用いる画像データ(前画像の画像データ)を記憶装置111の前画像保持部120から読み出させる命令を出力する。画像データ読出制御部145は、記憶装置制御部144を介して前画像保持部120から前画像の画像データを取得し、画像信号生成部146に出力する。画像信号生成部146では、入力された前画像の画像データの反転画像を用いて画像信号を生成し、生成した画像信号をタイミング信号とともにデータ線駆動回路152に出力する。また、選択信号生成部147は、タイミング信号生成部142の制御のもと選択信号を生成し、生成した選択信号をタイミング信号とともに走査線駆動回路151に出力する。
共通電源制御部143は、共通電源163に対して、共通電極25に基準電位GNDを供給する命令を出力する。
そして、電気光学パネル112では、選択信号を入力された走査線駆動回路151と画像信号を入力されたデータ線駆動回路152とによって画素10の画素電極24に、前画像の反転画像に基づく画像信号が入力される。また、共通電極25には基準電位GNDが入力される。これにより、前画像を表示していたときに白表示されていた画素10が黒表示に移行される。すなわち、反転消去ステップST11が実行され、表示部150の全面が黒表示とされることで前画像が消去される。
次に、全体制御部140は、全白消去ステップST12を実行するための命令をタイミング信号生成部142及び共通電源制御部143に出力する。
タイミング信号生成部142は、画像信号生成部146及び選択信号生成部147を制御し、全白消去ステップST12で用いる画像信号を画像信号生成部146で生成させ、生成された画像信号をタイミング信号とともにデータ線駆動回路152に出力させる。また、選択信号生成部147において選択信号を生成させ、生成された選択信号をタイミング信号とともに走査線駆動回路151に出力させる。
そして、電気光学パネル112では、選択信号を入力された走査線駆動回路151と画像信号を入力されたデータ線駆動回路152とによって、全ての画素10の画素電極24にローレベル電位の画像信号が入力され、共通電源163から共通電極25に基準電位GNDが入力される。すなわち、全白消去ステップST12が実行され、表示部150の全面が白表示となる。
次に、全体制御部140は、画像表示ステップST13を実行するための命令をタイミング信号生成部142及び共通電源制御部143に出力する。
タイミング信号生成部142は、画像データ読出制御部145に対して、画像表示ステップST13で用いる画像データ(次画像の画像データ)を記憶装置111の次画像保持部121から読み出させる命令を出力する。画像データ読出制御部145は、記憶装置制御部144を介して次画像保持部121から次画像の画像データを取得し、画像信号生成部146に出力する。画像信号生成部146では、入力された次画像の画像データを用いて画像信号を生成し、生成した画像信号をタイミング信号とともにデータ線駆動回路152に出力する。また、選択信号生成部147は、タイミング信号生成部142の制御のもと選択信号を生成し、生成した選択信号をタイミング信号とともに走査線駆動回路151に出力する。また共通電源制御部143は、共通電源163に対して、共通電極25に基準電位GNDを供給する命令を出力する。
そして、電気光学パネル112では、選択信号を入力された走査線駆動回路151と画像信号を入力されたデータ線駆動回路152とによって、黒表示されるべき画素10の画素電極24にハイレベル電位の画像信号が入力され、共通電源163から共通電極25に基準電位GNDが入力される。すなわち、画像表示ステップST13が実行され、全面白表示されている表示部150の一部の画素10が黒表示に変化することで、表示部150に次画像が表示される。
上記の次画像の表示が終了すると、CPU102は図4に示したページ切り換え処理を再開する。
ステップS108において、CPU102は、制御値cを1を減じた値に更新し、ステップS103に処理を戻す。そして、ステップS103において制御値cが0であると判定されるまで、ステップS103からステップS108の処理を繰り返す。すなわち、パルスカウンタ114において設定された制御値cの初期値に対応する回数だけ画像をえ書き換え、複数のページを連続表示させる。このとき、ステップS105では、経時的に変化する制御値cに応じて、駆動シーケンスSQ11〜SQ13のうちいずれかの駆動シーケンスが選択されるため、電気光学パネル112では、表示させるページの残数に応じて異なる表示動作が行われる。
以上に説明した本実施形態の電子ブックリーダー100では、入力装置113のボタンが連続して押下された場合に、ボタンが押下された回数に応じた制御値cの初期値を設定し、かかる制御値cに対応する数のページを逐次的に表示させる。
そして、1ページ表示させる毎に、つまり画像を1回書き換える毎に制御値cを1ずつ減じる操作を行いつつ、制御値cの値に応じて異なる駆動シーケンスを設定可能に構成している。
具体的には、制御値cが比較的大きい値(c≧N)であるときには、前画像の消去と次画像の表示を同時に行う駆動シーケンスSQ13が選択される。つまり、表示させるべきページの残数が多いときには、表示速度は最も高速であり、表示部150のフラッシングも生じない駆動シーケンスSQ13が選択される。駆動シーケンスSQ13は、表示部150に画像を上書きするため残像が生じやすいが、すぐに他のページに切り替わるため、ユーザーに不快感を与えることはない。
一方、制御値cが中間的な値(M≦c<N)であるときには、1回の消去を行った後で画像表示を行う駆動シーケンスSQ12(SQ12A又はSQ12B)が選択される。すなわち、表示させるべきページの残数が減ってきたときには、駆動シーケンスSQ13よりも低速ではあるが、駆動シーケンスSQ13と比較すると残像の少ない表示が得られる駆動シーケンスSQ12が選択される。これにより、ユーザーがページの内容を視認しやすくすることができる。
そして、制御値cが小さい値(1≦c<M)である場合には、2回の消去動作を行った後に次画像を表示させる駆動シーケンスSQ11が選択される。制御値cが、少なくとも、画像を書き換えるための制御値cの下限値と等しいときは、駆動シーケンスSQ11が選択される。すなわち、少なくとも最後に表示されるページでは、ほぼ残像のない高画質の表示が得られる駆動シーケンスSQ11が選択される。駆動シーケンスSQ11はステップ数が多いため表示速度は最も低速になり、また全面白表示、全面黒表示によるフラッシングが生じるが、ユーザーは目的ページの内容を明確に視認することができる。
このように、本実施形態の電子ブックリーダー100によれば、連続してページ送りを行う場合に高速な画像表示が可能な駆動シーケンスを用い、表示が固定される最後のページでは表示品質を優先した駆動シーケンスを用いているので、高速なページ送りと高品質の表示を両立させることができる。
なお、本実施例では、制御値cを整数とし、かつ画像を書き換えるための制御値cの下限値を1としたが、画像を書き換えるための制御値cの下限値は1に限られるものではない。また、制御値cは整数である必要もない。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
第2実施形態は、ステップS104において参照されるデータテーブルと、各駆動シーケンスにおける動作構成を変更したものであり、上記以外の構成は第1実施形態と共通であるため、詳細な説明は省略する。
第2実施形態に係る電気光学装置は、画素10に表示させる階調に応じて共通電極25の電位を変化させる構成である。以下、詳細に説明する。
表3は、ステップS104で参照されるデータテーブルの概略を示す表である。また表4は、表3に示す駆動シーケンスの構成を示す表である。また図8は、表4に示す各動作における駆動波形を示す図である。
Figure 0005804093
Figure 0005804093
表3において、Nは2以上の自然数であり、適宜に設定される定数である。
表3に示すデータテーブルでは、制御値cの値を2水準に分類し、各水準に駆動シーケンスSQ21、SQ22を対応させている。CPU102は、ステップS102で取得した制御値cを用いて上記のデータテーブルを参照し、制御値cが属する水準に対応する駆動シーケンスSQ21又はSQ22を取得する。
例えば、N=2に設定されている場合には、制御値cが2以上であるときに駆動シーケンスSQ22が選択され、制御値cが1であるときにのみ駆動シーケンスSQ21が選択される。
駆動シーケンスSQ21、SQ22は、表4に示すように、電気光学パネル112において実行される動作の構成が異なっている。以下、各駆動シーケンスについて、表4及び図8を参照しつつ説明する。
<駆動シーケンスSQ21>
駆動シーケンスSQ21は、制御値cが第1の水準(1≦c<N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表4に示すように、反転消去ステップ(第1の消去動作)と、全白消去ステップ(第2の消去動作)と、画像表示ステップ(画像表示動作)とからなる。また図8(a)には、表示部150の1つの画素10における画素電極24と共通電極25にそれぞれ入力される電位が示されており、ST21は反転消去ステップ、ST22は全白消去ステップ、ST23は画像表示ステップにそれぞれ対応する。
反転消去ステップST21は反転消去ステップST11と同様に、ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち白を表示していた画素に対して黒を書き込むことによって、表示部150の全面(全画素)を黒表示に移行させる動作である。図8(a)に示す反転消去ステップST21では、画素電極24(電位Vs)にハイレベル電位VHが入力される一方、共通電極25(電位Vcom)にローレベル電位VLが入力される。これにより画素電極24が共通電極25に対して高電位とされ、この画素10は白表示から黒表示に移行する。
なお、反転消去ステップST21では、前画像において黒表示されていた画素10は駆動されないため、このような画素10の画素電極24には共通電極25の電位Vcomと同じ電位(ローレベル電位VL)が入力される。
次に、全白消去ステップST22では、表示部150の全面を白表示させる動作が実行される。図8(a)に示すように、全白消去ステップST22では、全ての画素10の画素電極24にローレベル電位VLが入力される一方、共通電極25にハイレベル電位VHが入力される。これにより画素電極24が共通電極25(電位Vcom)に対して低電位に保持され、全ての画素10が白表示される。
次に、画像表示ステップST23では、表示部150に次に表示させるべき画像(次画像)の画像データに基づく表示が成される。駆動シーケンスSQ21における画像表示ステップST23は、第1実施形態に係る画像表示ステップST13と同様の単色書込である。すなわち、全白消去ステップST22において全面白表示されている表示部150に、次画像の黒表示部分のみを描画することで、上記の次画像を表示させる。
画像表示ステップST23において黒表示される画素10では、図8(a)に示すように、画素電極24にハイレベル電位VHが入力され、共通電極25にローレベル電位VLが入力される。一方、画像表示ステップST23において白表示を維持する画素10の画素電極24には、共通電極25の電位Vcomと同じローレベル電位VLが入力される。
<駆動シーケンスSQ22>
駆動シーケンスSQ22は、制御値cが第2の水準(c≧N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表4に示すように、反転消去ステップ(消去動作)と、画像表示ステップ(画像表示動作)とからなる。
図8(b)(c)には、駆動シーケンスSQ22の2種類の態様(SQ22A,SQ22B)が示されており、それぞれの態様について表示部150の1つの画素10における画素電極24と共通電極25への入力波形が示されている。図8において、ST21a、ST21bは反転消去ステップ、ST23a、ST23bは画像表示ステップにそれぞれ対応する。
まず、図8(b)に示す駆動シーケンスSQ22Aの反転消去ステップST21aでは、ページ切り換え処理の直前に電気光学パネル112に表示されていた画像(前画像)のうち白を表示していた画素に対して黒を書き込むことによって、表示部150の全面(全画素)を黒表示に移行させる(反転全黒消去)。
図8(b)に示す反転消去ステップST21aの場合、第1実施形態とは異なり、画素電極24(電位Vs)にハイレベル電位VHが入力され、共通電極25(電位Vcom)にローレベル電位VLが入力されることで画素10が黒表示される。またこのとき、前画像において黒表示されていた画素10では、画素電極24に共通電極25の電位Vcomと同じローレベル電位VLが入力され、画素10は駆動されない。
次に、画像表示ステップST23aでは、表示部150に表示させるべき次画像の画像データに基づく表示が成される。具体的には、反転消去ステップST21aで全面黒表示された表示部150に対して、次画像の白成分(白表示部分)が書き込まれる。かかるステップで白表示される画素10では、図8(b)に示すように、画素電極24にローレベル電位VLが入力され、共通電極25にハイレベル電位VHが入力される。一方、画像表示ステップST23aにおいて表示を変化させない画素10では、画素電極24に共通電極25の電位Vcomと同じハイレベル電位VHが入力される。
一方、駆動シーケンスSQ22Bでは、反転消去ステップST21bにおいて、前画像の反転画像を用いて表示部150を全白消去(反転全白消去)した後、画像表示ステップST23bにおいて次画像の黒成分を書き込む。したがって、図8(c)に示すように、反転消去ステップST21bでは、駆動される画素10の画素電極24にローレベル電位VLが入力され、共通電極25にハイレベル電位VHが入力される。画像表示ステップST23bでは、駆動される画素10の画素電極24にハイレベル電位VHが入力され、共通電極25にローレベル電位VLが入力される。
第1実施形態と同様に、駆動シーケンスSQ22Aと駆動シーケンスSQ22Bは、少なくともいずれか一方を備えていればよいが、場面に応じて切替可能に構成されていてもよい。
以上に説明した第1変形例に係る電気光学装置においても、入力装置113のボタンが連続して押下された場合に、ボタンが押下された回数に応じた制御値cの初期値を設定し、かかる制御値cに対応する数のページを逐次的に表示させることができる。そして、1ページ表示させる毎に、つまり画像を1回書き換える毎に制御値cを1ずつ減じる操作を行いつつ、制御値cの値に応じて異なる駆動シーケンスを設定する。
具体的には、制御値cが比較的大きい値(c≧N)であるときには、1回の消去を行った後で画像表示を行う駆動シーケンスSQ22(SQ22A又はSQ22B)が選択され、高速に画像が表示される。一方、制御値cが小さい値(1≦c<M)である場合には、2回の消去動作を行った後に次画像を表示させる駆動シーケンスSQ21が選択される。
すなわち、少なくとも最後に表示されるページでは、ほぼ残像のない高画質の表示を得られるようにしている。
このように、第1変形例に係る電気光学装置においても、連続してページ送りを行う場合に高速な画像表示が可能な駆動シーケンスを用い、表示が固定される最後のページでは表示品質を優先した駆動シーケンスを用いているので、高速なページ送りと高品質の表示を両立させることができる。
また、第1変形例の電気光学装置では、画素10を黒表示させるときには共通電極25にローレベル電位VLを入力し、白表示させるときにはハイレベル電位VHを入力する。したがって、表示部150に対して黒書込と白書込を同時に実行することはできず、第1実施形態の駆動シーケンスSQ13を採用することはできない。
その一方で、ハイレベル電位VHとローレベル電位VLとの電位差を、そのまま画素電極24と共通電極25との電位差として用いることができるため、第1実施形態で用いた駆動方法と比較して、電気光学物質層26に印加される駆動電圧を高くできるという利点が得られる。
すなわち、ハイレベル電位VHとローレベル電位VLが第1実施形態と同一であるとすれば、第1変形例に係る電気光学装置では、第1実施形態の2倍の電圧を電気光学物質層26に印加することができる。したがって、第2実施形態に係る電気光学装置によれば、電気光学物質層26への電圧印加時間を短縮し、高速に画像を表示させることも可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る電気光学装置では、共通電極25の駆動方法が異なる駆動シーケンスを切替可能に備えた構成である。以下、第3実施形態について詳細に説明する。
表5は、ステップS104で参照されるデータテーブルの概略を示す表である。また表6は、表5に示す駆動シーケンスの構成を示す表である。また図9は、表6に示す各動作における駆動波形を示す図である。
Figure 0005804093
Figure 0005804093
表5において、Nは2以上の自然数であり、適宜に設定される定数である。
表5に示すデータテーブルでは、制御値cの値を2水準に分類し、各水準に駆動シーケンスSQ31、SQ32を対応させている。CPU102は、ステップS102で取得した制御値cを用いて上記のデータテーブルを参照し、制御値cが属する水準に対応する駆動シーケンスSQ31又はSQ32を取得する。
例えば、N=2に設定されている場合には、制御値cが2以上であるときに駆動シーケンスSQ32が選択され、制御値cが1であるときにのみ駆動シーケンスSQ31が選択される。
駆動シーケンスSQ31、SQ32は、表6に示すように、電気光学パネル112において実行される動作の構成が異なっている。以下、各駆動シーケンスについて、表6及び図9を参照しつつ説明する。
<駆動シーケンスSQ31>
駆動シーケンスSQ31は、制御値cが第1の水準(1≦c<N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表6に示すように、第1変形例における駆動シーケンスSQ21と同様である。
駆動シーケンスSQ31は、図9(a)に示すように、反転消去ステップ(第1の消去動作)ST31と、全白消去ステップ(第2の消去動作)ST32と、画像表示ステップ(画像表示動作)ST33とからなる。各ステップにおける電気光学パネル112の動作も第1変形例と同様であるから、ここでは説明を省略する。
<駆動シーケンスSQ32>
駆動シーケンスSQ32は、制御値cが第2の水準(c≧N)に属する場合に選択される駆動シーケンスであり、表6に示すように、第1実施形態における駆動シーケンスSQ13と同様である。
駆動シーケンスSQ32は、図9(b)に示すように、黒表示部分の画素10と白表示部分の画素10を同時に駆動し、前画像の消去と次画像の書込を同時に行う画像表示ステップST33aからなる。各ステップにおける電気光学パネル112の動作も第1実施形態と同様であるから、ここでは説明を省略する。
以上に説明した第2変形例に係る電気光学装置においても、入力装置113のボタンが連続して押下された場合に、ボタンが押下された回数に応じた制御値cの初期値を設定し、かかる制御値cに対応する数のページを逐次的に表示させることができる。そして、1ページ表示させるごとに制御値cを1ずつ減じる操作を行いつつ、制御値cの値に応じて異なる駆動シーケンスを設定する。
具体的には、制御値cが比較的大きい値(c≧N)であるときには、前画像の消去と次画像の表示を同時に行う駆動シーケンスSQ32が選択され、高速に画像が表示される。一方、制御値cが小さい値(1≦c<M)である場合には、2回の消去動作を行った後に次画像を表示させる駆動シーケンスSQ31が選択される。すなわち、少なくとも最後に表示されるページでは、ほぼ残像のない高画質の表示を得られるようにしている。
このように、第2変形例に係る電気光学装置においても、連続してページ送りを行う場合に高速な画像表示が可能な駆動シーケンスを用い、表示が固定される最後のページでは表示品質を優先した駆動シーケンスを用いているので、高速なページ送りと高品質の表示を両立させることができる。
100 電子ブックリーダー(電気光学装置)、101 筐体、102 CPU(制御部、演算部)、105 ページ送りボタン、106 ページ戻しボタン、108 決定ボタン、110 表示部制御装置、111 記憶装置、112 電気光学パネル、113 入力装置、114 パルスカウンタ、115 スキップ送りボタン、116 スキップ戻しボタン、120 前画像保持部、121 次画像保持部、140 全体制御部、141 画像データ書込制御部、142 タイミング信号生成部、143 共通電源制御部、144 記憶装置制御部、145 画像データ読出制御部、146 画像信号生成部、147 選択信号生成部、150 表示部、151 走査線駆動回路、152 データ線駆動回路、161 VX電源、162 VY電源、163 共通電源、c 制御値、SQ11,SQ12,SQ13,SQ13A,SQ13B,SQ21,SQ22,SQ22A,SQ22B,SQ31,SQ32 駆動シーケンス(駆動方法)

Claims (4)

  1. ユーザの指示に従って複数ページの一部の各々を、第1の駆動方法で表示部に順番に表示し、
    前記第1の駆動方法による表示の後、前記複数ページの残りの各々を、前記第1の駆動方法で1ページの表示に要する時間よりも、1ページの表示に長い時間を要する第2の駆動方法で前記表示部に順番に表示し、
    前記第1の駆動方法は、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像との差分を書き込み、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像とで階調が変化しない画素の表示は保持する差分書込みを実行し、
    前記第2の駆動方法は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行する
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  2. 前記第1の駆動方法では、前記表示部の表示が固定される最後のページの前のページまで表示し、
    前記第2の駆動方法では、前記表示部の表示が固定される最後のページのみを表示することを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
  3. ユーザの指示に従って複数ページの一部の各々を、第1の駆動方法で表示部に順番に表示することと、
    前記第1の駆動方法による前記表示の後で第2の駆動方法を使って前記複数ページの残りの一部を前記表示部に順番に表示することと、
    前記第2の駆動方法による前記表示の後で第3の駆動方法を使って前記複数ページの前記残りの一部の残りを前記表示部に順番に表示することと、を含み、
    前記第3の駆動方法は、前記第1の駆動方法に比べて低速であり、
    前記第1の駆動方法は、前記表示部に表示される新たな画像と前記表示部に表示されている前記画像との差分を書き込む差分書込みを実行し、
    前記第2の駆動方法は、消去動作と画像表示動作とを実行し、
    前記第3の駆動方法は、第1の消去動作と第2の消去動作と画像表示動作とを実行することを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  4. 前記第2の駆動方法では、前記表示部の表示が固定される最後のページの前のページまで表示し、
    前記第3の駆動方法では、前記表示部の表示が固定される最後のページのみを表示することを特徴とする請求項3に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
JP2014002359A 2014-01-09 2014-01-09 電気泳動表示装置の駆動方法 Expired - Fee Related JP5804093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014002359A JP5804093B2 (ja) 2014-01-09 2014-01-09 電気泳動表示装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014002359A JP5804093B2 (ja) 2014-01-09 2014-01-09 電気泳動表示装置の駆動方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010050773A Division JP5454238B2 (ja) 2010-03-08 2010-03-08 電気光学装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014095922A JP2014095922A (ja) 2014-05-22
JP5804093B2 true JP5804093B2 (ja) 2015-11-04

Family

ID=50938973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014002359A Expired - Fee Related JP5804093B2 (ja) 2014-01-09 2014-01-09 電気泳動表示装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5804093B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5181708B2 (ja) * 2008-02-14 2013-04-10 セイコーエプソン株式会社 画像書き換え制御装置、情報表示装置およびプログラム
JP5163182B2 (ja) * 2008-02-27 2013-03-13 セイコーエプソン株式会社 画像書き換え制御装置および情報表示装置
JP5338189B2 (ja) * 2008-08-11 2013-11-13 ブラザー工業株式会社 携帯端末装置及びそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014095922A (ja) 2014-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454238B2 (ja) 電気光学装置
JP5526976B2 (ja) 記憶性表示装置の駆動方法、記憶性表示装置、および電子機器
KR100758770B1 (ko) 전기영동 표시 장치, 전기영동 표시 장치의 구동 방법 및기억성 표시 장치
TWI536339B (zh) 顯示裝置及其驅動方法
JP5640552B2 (ja) 制御装置、表示装置及び表示装置の制御方法
JP5151547B2 (ja) 画像書き換え制御装置および情報表示装置
JP2008180974A (ja) 電気泳動装置、電気泳動装置の駆動方法、電子機器
JP5447017B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法、及び電気光学装置
JP2005189851A (ja) 表示装置及びペン入力装置
JP2009204813A (ja) 画像書き換え制御装置および情報表示装置
JP5163182B2 (ja) 画像書き換え制御装置および情報表示装置
JP5736666B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の制御回路、電子機器
JP5278118B2 (ja) 画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラム
JP5804093B2 (ja) 電気泳動表示装置の駆動方法
JP4544376B2 (ja) 表示装置
JP2015184382A (ja) 電気泳動装置、及び電子機器
JP2007065455A (ja) 液晶表示装置
JP4581451B2 (ja) 記憶性表示装置
JP2011221466A (ja) 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置、電気光学装置用の制御回路、電子機器
KR101201112B1 (ko) 액정표시장치
JP5315936B2 (ja) 表示装置
JP2006018125A (ja) 液晶表示装置
JP2015158530A (ja) 制御装置、表示装置、制御方法およびプログラム
JP2005274868A (ja) 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法
JP2014170110A (ja) 制御装置、電気光学装置、電子機器および制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5804093

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees