以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の一実施形態である化粧料塗布具1の斜視図が示されている。図1に示すように、本実施形態の化粧料塗布具1(以下、単に「化粧料塗布具1」ともいう。)は、把持部2と塗布部3とを備えている。そして、塗布部3は、把持部2から延びる軸体4と、軸体4の先端側に軸体4を覆う変形可能な部材で構成された塗布体5とを備えている。ここで、軸体4の先端側とは、軸体4における把持部2側とは反対側の部分を意味する。以下の説明においては、図2に示すように、塗布体5を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、化粧料塗布具1の把持部2の延びる長手方向をX方向、長手方向(X方向)に直交する幅方向をY方向として説明する。また、図2に示す長手方向(X方向)及び幅方向(Y方向)からなる面方向に直交する方向である化粧料塗布具1の厚み方向を、図3に示すように、Z方向として説明する。また、図1〜図2に示すように、長手方向(X方向)については、化粧料塗布具1の塗布体5側を上側或いは先端側として説明し、把持部2側を下側として説明する。尚、化粧料塗布具1においては、化粧料塗布具1の把持部2の延びる長手方向(X方向)と塗布体5の長手方向とは同じ方向であり、塗布体5の長手方向に直交する幅方向と化粧料塗布具1の幅方向(Y方向)とは同じ方向である。
把持部2は、化粧料を塗布する際に直接指で持つ部材であり、その上端側に塗布部3が設けられている。把持部2の下端側には、化粧料塗布具1においては、何ら設けられていないが、例えば、化粧の際に用いる化粧用ブラシ等を設けてもよく、別の塗布部3をもう一個設けてもよい。把持部2は、指で持つことができる形状であれば任意の形状でよく、化粧料塗布具1においては、図1に示すように、Z方向に厚みのある長手方向(X方向)に細長い直方体形状に形成されている。把持部2は、プラスチック、或いは金属からなる。把持部2は、その上端において塗布部3の軸体4と連続している。把持部2と軸体4とは、同一材料から一体的に形成されていてもよく、或いは予め製造された2つの部材を公知の手段によって連結させて構成されていてもよい。
塗布部3の軸体4は、図1,図2に示すように、把持部2の上端(先端)に形成されており、把持部2から長手方向(X方向)に延びている。軸体4は、プラスチック、或いは金属から形成されており、化粧料の塗布操作時に塗布部3に加わる外力によって撓む点からプラスチック材料の成型によって形成されているものが好ましい。軸体4の材料としては、溶融成型可能な材料を特に制限なく用いることができる。たとえば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン等のポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール等を用いることができる。また、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。
後述する分岐部43、第1軸部44及び第2軸部45を含む軸体4の断面形状は、円形、楕円、四角形等特に制限なく用いることができ、Z方向の厚みが、把持部2の厚みよりも薄い形状が好ましい。その場合の軸体4は、その厚み(Z方向)が、0.2mm以上3mm以下であることが好ましく、また、軸体4は、その幅(Y方向)が1mm以上10mm以下であることが好ましい。なかでも、軸体4の幅が、厚みよりも長い、板状の断面形状が好ましい。
また、軸体4の先端側(上端側)には、軸体4を覆う塗布体5が設けられている。従って、軸体4は、塗布体5で覆われた軸体の部分41と、塗布体5で覆われていない部分42とを有している。
塗布部3の軸体4は、図1,図2に示すように、把持部2とは反対側において、軸体4が分岐する分岐部43と、分岐部43から一方に分岐して延出する第1軸部44と、分岐部43から他方に分岐して延出する第2軸部45とを有している。即ち、軸体4の先端側は、分岐部43から分岐して第1軸部44及び第2軸部45からなる二股形状となっている。尚、分岐部43を明確に区別する際には、分岐部43とは、軸体4の先端側にて第1軸部44及び第2軸部45に分岐し始める位置を意味する。また、第1軸部44及び第2軸部45は、化粧料塗布具1においては、全部が、塗布体5で覆われている。化粧料塗布具1においては、第1軸部44及び第2軸部45のみならず、軸体4の分岐部43も塗布体5で覆われており、塗布体5で覆われた軸体の部分41が、第1軸部44、第2軸部45及び分岐部43を含んでいる。
軸体4の第1軸部44及び第2軸部45は、分岐部43における軸体4の軸回りに、非対称に配置されている。ここで、第1軸部44及び第2軸部45が「非対称」に配置されているとは、軸体4が分岐し始める位置である分岐部43中心を通る仮想基準軸IL1、即ち、軸体4における分岐部43の幅(Y方向)中心点で、且つ分岐部43の厚み(Z方向)中心点を通るX方向に平行な仮想基準軸IL1の軸回りに、第1軸部44及び第2軸部45が「非対称」に配置されている。そして「非対称」とは、(i)分岐部43から分岐する第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている形態のみならず、(ii)第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが同じであったとしても第1軸部44の材質の比重と第2軸部45の材質の比重とが異なっている形態、(iii)第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが同じであったとしても第1軸部44の材質の形状と第2軸部45の材質の形状とが異なっている形態も含む意味である。尚、前記(i)の形態及び前記(iii)の形態は、塗布体5の第1軸部44及び第2軸部45が、仮想塗布体中心線IL1を基準とし非回転対称に配置されている形態とも言い換えることができる。また、(i)分岐部43から分岐する第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている形態としては、(iv)分岐部43から分岐する第1軸部44の道のりと第2軸部45の道のりとが異なっている形態、(v)分岐部43から分岐する第1軸部44の厚みと第2軸部45の厚みとが異なっている形態、(vi)分岐部43から分岐する第1軸部44の幅と第2軸部45の幅とが異なっている形態、又はそれらの組み合わせ等が挙げられる。
尚、化粧料塗布具1においては、第1軸部44の材質と第2軸部45の材質とは同じであるが、図2に示すように、分岐部43から分岐する第1軸部44の全道のりの長さ(L1)(本実施形態においては二点鎖線で示した部分)と第2軸部45の全道のりの長さ(L2)(本実施形態においては三点鎖線で示した部分)とが異なっている形態(iv)に該当し、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている。化粧料塗布具1においては、第1軸部44の全道のりの長さ(L1)が第2軸部45の全道のりの長さ(L2)に比べて長く、第1軸部44の全道のりの長さ(L1)に対する第2軸部45の全道のりの長さ(L2)の比(L2/L1)は、化粧料塗布具を塗布対象である瞼の輪郭に沿わせ易く、瞼の立体形状へのフィット感に優れ、塗布した化粧料を自然なグラデーションに仕上げることができる観点から、0.2以上であることが好ましく、0.5以上であることが更に好ましく、そして1未満であることが好ましく、0.95以下であることがより好ましく、0.85以下であることが更に好ましく、具体的には、1未満であることが好ましく、0.2以上0.95以下であることがより好ましく、0.5以上0.85以下であることが更に好ましい。
化粧料塗布具1における第1軸部44及び第2軸部45に関して詳述すると、図2に示すように、化粧料塗布具1の塗布体5で覆われた軸体の部分41は、その一部が屈曲している。好適には該軸体の部分41は、軸体4における塗布体5で覆われていない部分42から該部分42と同じ厚みで均一に長手方向(X方向)に平行に延在し、分岐部43から分岐部43と同じ均一な厚みで二股形状に分岐し、好ましくは、同じ幅の第1軸部44及び第2軸部45を有している。第1軸部44は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の一方の一側縁5s1に向かって屈曲したのち該一側縁5s1に向かって延在している。更に、第1軸部44は、塗布体5の長手方向(X方向)の先端側の端縁(以下、「上端縁」とも言う。)5e1に向かって屈曲したのち一側縁5s1に沿ってX方向に平行に上端縁5e1近傍まで延在している。一方、第2軸部45は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の他方の側縁5s2に向かって屈曲したのち該他側縁5s2に向かって第1軸部44と同じ長さに延在している。更に、第2軸部45は、塗布体5の長手方向(X方向)の上端縁5e1に向かって屈曲したのち他側縁5s2に沿ってX方向に平行に、互いの間隔が同じ間隔で上端縁5e1近傍まで延在している。
尚、第1軸部44及び第2軸部45は、先端において、接しないことが好ましい。
塗布体5は、図1,図2に示すように、軸体4の部分41(化粧料塗布具1にいては第1軸部44、第2軸部45及び分岐部43を含む部分)を覆っており、接着剤等の公知の手段によって固定されている。塗布体5は、変形可能な部材で構成されており、化粧料の塗布操作時に塗布部3に加わる外力によって変形可能になっている。この目的のために、塗布体5は、中実体、中空体、或いは多孔質体で形成されていることが好ましい。ここで、中実体としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等の合成ゴム、天然ゴム、又はシリコーン等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。なかでも、弾性変形可能な弾性材が好ましい。また、多孔質体としては、抽出法、化学処理法、発泡法などによって製造されるものが挙げられ、材質としては、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン,EVA、ラテックス、シリコーン、シリコーンエラストマー等が挙げられる。なかでも、抽出法、発泡法で製造されるものが好ましく、気泡形状としては、閉塞気泡、半閉塞気泡を含むものである。また、中空体としては、前述した中実体又は多孔質体を形成する材質、不織布・フェルト等の生地を用いて、中空又は袋状に形成したものを用いて、軸体4の部分41と塗布体5との間に空間を設けたもの等が挙げられる。また、塗布体5は、植毛としては、静電植毛を行って植毛を形成しても良く、軸体4に接着剤を塗布した後に、公知の方法で繊維を静電植毛すればよい。該繊維の材質としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維、レーヨン等の半合成繊維、あるいは動物の毛などの天然繊維を用いることができる。該繊維の材質は、塗布対象部位、あるいは使用する化粧料の種類に応じて、適切なものが選択される。なかでもナイロン等の合成樹脂繊維及びレーヨン等の半合成繊維が好ましい。
塗布体5の形状について詳述すると、塗布体5は、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2と、長手方向(X方向)の上端縁5e1と、長手方向(X方向)の下端縁5e2とを有している。化粧料塗布具1においては、両側縁5s1,5s2の内、塗布体5で覆われた第1軸部44に近い側の一側縁5s1の長さが、塗布体5で覆われた第2軸部45に近い側の他側縁5s2の長さよりも長くなっている。このように、塗布体5は、図2に示す塗布体5の状態を基準として、塗布体5の最も幅広の部位(幅方向(Y方向)の長さが最も長い部位)の中心P(該最も長い部位の半分の位置)を通る塗布体5の長手方向(X方向)に延びる仮想塗布体中心線IL2に対し、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで非対称な形状となっている。尚、化粧料塗布具1においては、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2と、軸体4の仮想基準軸IL1とが一致しており、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2上に、分岐部43における軸体4の幅中心の位置が配されている。
塗布体5の形状について更に詳述すると、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の一側縁5s1は、長手方向(X方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。同様に、塗布体5の他側縁5s2は、長手方向(X方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。また、一側縁5s1の長手方向(X方向)の下端部の位置と、他側縁5s2の長手方向(X方向)の下端部の位置とは、長手方向(X方向)において、同じ位置に配されている。次に、塗布体5の上端縁5e1は、仮想塗布体中心線IL2近傍において内方に窪み、軸体4の第1軸部44及び第2軸部45それぞれの延長上に位置する部分が外方に凸状となったS字形状に形成されている。また、塗布体5の下端縁5e2は、幅方向(Y方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。そして、上端縁5e1の左右両端部は、一側縁5s1の上端部及び他側縁5s2の上端部と滑らかに連なっている。また、下端縁5e2の左右両端部は、一側縁5s1の下端部及び他側縁5s2の下端部と滑らかに連なっている。このように、塗布体5は、化粧料塗布具1においては、一側縁5s1の長さが他側縁5s2の長さよりも長く、上端縁5e1における軸体4の第1軸部44の延長上に位置する部分が外方に***した略台形形状に形成されている。
塗布体5は、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、上端縁5e1の端部と一側縁5s1の上端部とが繋がって形成される第1角部51、上端縁5e1の端部と他側縁5s2の上端部とが繋がって形成される第2角部52、下端縁5e2の端部と他側縁5s2の下端部とが繋がって形成される第3角部53、及び、下端縁5e2の端部と一側縁5s1の下端部とが繋がって形成される第4角部54とを有している。そして、化粧料塗布具1においては、第2角部52の外方に凸の曲線の湾曲が最も緩やかになっており、第1角部51の外方に凸に***する曲線の湾曲が最も急になっている。このように形成されていると、瞼に塗布する際、図4(a)の一点鎖線で示した仮想の化粧料塗布具1の位置のように目頭側に当てたときに、第1角部51が瞼の縁の目頭側の端に当たり、かつ第2角部52の湾曲が瞼の形に沿うように当たるので、塗り始めの際に、瞼の形に沿って化粧料を塗布することができ、瞼に当てたまま目頭側を起点として、目尻側へ向かって塗布部3を移動させることで、瞼の形に沿った範囲全体に1回で塗布することができる。このような効果を一層奏する観点から、第1角部51の曲率半径は、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。第2角部52の曲率半径は、2mm以上10mm以下であることが好ましい。第3角部53の曲率半径は、1mm以上8mm以下であることが好ましい。そして、第4角部54の曲率半径は、0.3mm以上3mm以下であることが好ましい。
塗布体5は、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5における長手方向(X方向)の長さの最も長い部位の長さ(L)が、8mm以上30mm以下であることが好ましい。また、塗布体5における幅方向(Y方向)の長さの最も広い幅広の部位の全幅(W)が、3mm以上20mm以下であることが好ましい。更に、厚み方向(Z方向)の長さの最も厚い部位の厚みが、2mm以上10mm以下であることが好ましい。
塗布体5は、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5における長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1の内の一側縁5s1と、塗布体5における長手方向(X方向)先端側の端縁5e1とのなす角度αが、例えば、化粧料塗布具1をアイシャドウの塗布に使用する場合に、瞼の目頭側から目尻側に亘って前頭骨の眼球側の骨に沿って塗布体5を当てて操作することができる点、さらに、目頭側から目尻側へ向かって塗布部3を移動させた際、目尻側では塗布部3を徐々に浮かせるようにして、例えば筆を払うようにして塗布した時に、第1角部51が一番最後まで肌から離れずに残るので、目の周囲を強調させる化粧をする際に、目の縁から繋がるラインを目尻からはみ出すように化粧料を塗布することが可能になり、効果的なアイメイクを施すことができる観点から、85°以下であることが好ましく、75°以下であることがより好ましい。角度αの下限値としては、同様の観点から、30°以上であることが好ましい。尚、化粧料塗布具1のように、塗布体5の上端縁5e1がS字形状に形成されている場合には、図2に示す状態を基準として、外方に凸状に湾曲した2つの部分それぞれにおける曲率が最大となる点どうしを仮に結んだ仮想線と、一側縁5s1とのなす角度を、なす角度αとして求める。
化粧料塗布具1は、図2に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の最も幅広の部位にて、その幅広の部位の全幅(W)に対する、軸体4の第1軸部44の中心の位置(幅中心の位置)P1と第2軸部45の中心の位置(幅中心の位置)P2との間隔(d)の比(d/W)が、化粧料塗布具1を用いて化粧する際に、目の際から上に向って化粧料を暈すことができ、自然なグラデーションのあるメイクが実現できる点から、0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることが更に好ましく、そして0.95以下であることが好ましく、0.85以下であることが更に好ましく、具体的には、0.3以上0.95以下であることが好ましく、0.5以上0.85以下であることが更に好ましい。尚、塗布体5の最も幅広の部位まで、軸体4が延在していない場合には、該軸体4の先端部からX方向に延長させた状態を仮想して判断する。
また、化粧料塗布具1は、図2に示すように、塗布体5を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の該投影面積を塗布体面積(At)とし、塗布体5で覆われた軸体の部分41(化粧料塗布具1にいては第1軸部44、第2軸部45及び分岐部43を含む部分)に対応する部分の面積を軸体面積(Aj)とし、塗布体5における軸体4が存在しない部分に対応する面積を軸体非存在面積(At−Aj)とした場合、塗布体面積(At)に対する軸体非存在面積(At−Aj)の比((At−Aj)/At)が、0.2以上0.9以下であることが好ましく、0.3以上0.85以下であることがより好ましく、0.4以上0.8以下であることがさらに好ましい。前記比((At−Aj)/At)が、このような範囲内にあると、化粧料の表面に塗布体5を滑らせ、化粧料を塗布体5に付着させて取る際に、軸体の部分41から塗布体5の距離が離れるに連れて押圧が低下し易く、軸体の部分41から塗布体5の距離が離れるに連れて化粧料の取れる量が減少していき易い。さらに、化粧する際に、軸体の部分41から塗布体5の距離が離れるに連れて押圧が低下し易く、塗布体5から瞼に移行する化粧料の塗り量が低下していき易い。従って、前記範囲内にある化粧料塗布具1を使用すれば、例えば、目の際から上方に向かって化粧料を暈すことができ、自然なグラデーションのあるメイクが実現できる。
また、化粧料塗布具1は、図1に示すように、塗布体5の両塗布面5f,5fが、略平面な形状となっている。ここで言う略平面とは、フラットな状態であれば良く、細かな波形状や凹凸があっても良い。そして、図3に示すように、塗布体5の最も幅広の部位にて、幅方向(Y方向)に沿って断面視して、塗布体5の両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺どうしの間隔が、軸体4の第1軸部44に近い側の一側縁5s1から軸体4の第2軸部45に近い側の他側縁5s2に向かって、漸次広くなっている。即ち、一側縁5s1側の塗布体5の厚みが、他側縁5s2側の塗布体5の厚みよりも薄くなっている。一方の塗布面5fを構成する対向辺と他方の塗布面5fを構成する対向辺とのなす角βは(図3参照)、0°以上45°以下であることが好ましく、5°以上30°以下であることがより好ましく、15°以上25°以下であることが更に好ましい。
塗布体5は、図3に示すように、塗布体5の最も幅広の部位にて幅方向(Y方向)に沿って断面視して、他側縁5s2を横切って厚み方向(Z方向)に延びる他側縁5s2側の輪郭端縁の両端部と両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺の両端部とが滑らかに連なっており、一側縁5s1を横切って厚み方向(Z方向)に延びる一側縁5s1側の輪郭端縁の両端部と両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺の両端部とが滑らかに連なって形成されている。塗布体5は、図3に示すように、他側縁5s2側の輪郭端縁の端部と塗布面5fを構成する辺の端部とが繋がって形成される第5角部55と、一側縁5s1側の輪郭端縁の端部と塗布面5fを構成する辺の端部とが繋がって形成される第6角部56とを有している。そして、化粧料塗布具1においては、第5角部55の外方に凸の曲線の湾曲が、第6角部56の外方に凸の曲線の湾曲に比べて、緩やかになっている。このように形成されていると、塗布面5fから第5角部55の曲線の湾曲にかけてグラデーションの効果が得られるので、化粧料を塗布したところから化粧料を塗布していないところにかけて徐々に化粧料が消失することで、暈し効果がより強調されると共に、塗布面5fから第6角部56にかけては、化粧料を塗布した目の際の近傍まで、はっきりと濃く化粧料を塗布することができるので、例えばまぶたの目の縁の部分へアイラインを、アイシャドウと同時に施すことができる。このような効果を一層奏する観点から、第5角部55の曲率半径は、2mm以上5mm以下であることが好ましく、第6角部56の曲率半径は、0.1mm以上3mm以下であることが好ましい。尚、第5角部55の曲率半径は、第6角部56の曲率半径より大きい。
本実施形態の化粧料塗布具1は、例えば、ファンデーション、チーク、アイシャドウ等の化粧料を収容する化粧用コンパクトケースに収容されて使用される。具体的には、化粧用コンパクトケースにおいて、前記化粧料を収容する化粧料収容部に隣接する塗布具収容部に収容されて、化粧用コンパクトケースとセットで使用される。
上述した本発明の実施形態の化粧料塗布具1を備える化粧用コンパクトケースを使用した際の作用効果について説明する。
上述した構成を有する化粧料塗布具1を取り出し、次に、化粧料収容部に収容された例えばアイシャドウのパレット上に化粧料塗布具1の塗布体5を滑らせ、塗布体5の塗布面5f上にアイシャドウを担持させる。ここで、化粧料塗布具1の軸体4は、図2に示すように、塗布体5で覆われた第1軸部44及び第2軸部45を有し、第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されている。その為、化粧料塗布具1の塗布体5をパレット上で滑らせると、第1軸部44及び第2軸部45の一方が、他方に比べて力が加わり易く、塗布面5fに担持させたアイシャドウに濃淡ができるようになる。従って、図4に示すように、片方の瞼を閉じた状態で、化粧料塗布具1の塗布体5を瞼の目頭から目尻に移動させて瞼にアイシャドウを塗布すると、一度の塗布で、目頭から目尻に亘って瞼の大部分にアイシャドウ用の化粧料を塗布することができ、瞼に塗布したアイシャドウを自然なグラデーションに仕上げることができる。
次いで、図4(a)に示すように、片方の瞼を半分閉じた状態で、化粧料塗布具1の塗布体5を瞼の目頭から目尻に移動させて瞼にアイシャドウを塗布する。ここでアイシャドウを担持した塗布体5を有する化粧料塗布具1が、カーブした瞼の上に配されると、図4(b)に示すように、軸体4の第1軸部44及び第2軸部45に位置する塗布体5の部分が強く瞼に当接し、第1軸部44及び第2軸部45の間の領域に位置する塗布体5の部分が瞼のカーブに沿うように変形できる。従って、化粧料塗布具1を用いて瞼にアイシャドウを塗布する際に、瞼に違和感を与え難く、瞼の立体形状へのフィット感に優れ、目頭から目尻に亘って瞼に化粧料を簡単に塗布することができる。その結果、化粧時間を短縮することができる。
また、化粧料塗布具1は、図2に示すように、第1軸部44の全道のりの長さ(L1)が第2軸部45の全道のりの長さ(L2)に比べて長く、第1軸部44及び第2軸部45を覆う塗布体5は、一側縁5s1の長さが他側縁5s2の長さよりも長く、上端縁5e1における第1軸部44の延長上に位置する部分が外方に***した略台形形状に形成されている。その為、化粧料塗布具1の塗布体5は、一側縁5s1側の方が他側縁5s2側に比べて力が加わり易く、目の際のカラーを強調させると同時に、瞼に塗布したアイシャドウにグラデーションが出易くなる。特に、図1に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、一側縁5s1側の方が他側縁5s2側に比べて厚みが薄いので、更に力が加わり易く、上記効果を更に奏することができる。
また、化粧料塗布具1の塗布体5は、図2に示すように、軸体4の第1軸部44の延長上に位置する部分が外方に***した略台形形状に形成されている。その為、外方に***した部分で、目尻のアイラインを延ばしたり、上にあげたり、細かな仕上げを行うことができる。
また、化粧料塗布具1は、図1に示すように、塗布体5の塗布面5fが略平面な形状となっている。その為、図4(a)に示すように、化粧料塗布具1を使用すると、塗布体5の塗布面5fの瞼への密着性が向上し、目頭から目尻に亘って瞼に化粧料を一度で塗布することができる。
また、化粧料塗布具1は、図3に示すように断面視して、塗布体5の両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺どうしの間隔が、軸体4の第1軸部44に近い側の一側縁5s1から軸体4の第2軸部45に近い側の他側縁5s2に向かって、漸次広くなっている。その為、瞼に塗布したアイシャドウにグラデーションが更に出易くなる。
また、化粧料塗布具1の塗布体5は、図2に示すように、塗布体5で覆われた軸体4の第1軸部44に近い側の一側縁5s1の長さが、軸体4の第2軸部45に近い側の他側縁5s2の長さよりも長くなっている。即ち、塗布体5は、仮想塗布体中心線ILに対し、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで非対称な形状となっている。その為、瞼の形に沿わせて、自然で効果的なアイシャドウメイクを1回で簡単に塗布することができる。そして、塗布体5は、図2に示すように、一側縁5s1が一直線状に形成されている。その為、図4(a)に示すように、化粧料塗布具1を使用すると、一側縁5s1を目の際に沿って動かし易く、目の際のアイラインを塗布し易くなる。
本発明の化粧料塗布具は、上述した本実施形態の化粧料塗布具1(図1〜図3に示す実施形態)に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、図5〜図7、図9〜図10、図11〜図18には、他の実施態様の化粧料塗布具1の例が示されている。図5〜図7、図9〜図10、図11〜図18に示す実施形態の化粧料塗布具1については、上述した実施形態の化粧料塗布具1と異なる点について主として説明し、同様の点については同一の符号を付して説明を省略する。特に言及しない点については、上述した実施形態の化粧料塗布具1に関する説明が適宜適用される。また、図5〜図7、図9〜図10、図11〜図18に示す実施形態の化粧料塗布具1の効果については、上述した実施形態の化粧料塗布具1の効果と異なる点について説明し、特に説明しない点は、上述した実施形態の化粧料塗布具1の効果と同様である。尚、上述した図1〜図3に示す実施形態の化粧料塗布具1、後述する図5〜図7、図9〜図10、図11〜図18に示す実施形態の化粧料塗布具1における各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
図5〜図7に示す化粧料塗布具1においては、第1軸部44の材質と第2軸部45の材質とは同じであるが、図6に示すように、分岐部43から分岐する第1軸部44の全道のりの長さ(L1)(本実施形態においては第1軸部44の二点鎖線で示した部分)と第2軸部45の全道のりの長さ(L2)(本実施形態においては第2軸部45の三点鎖線で示した部分)とが異なっている形態(iv)に該当し、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている。
図5〜図7に示す化粧料塗布具1における第1軸部44及び第2軸部45に関して詳述すると、化粧料塗布具1の塗布体5で覆われた軸体の部分41は、軸体4における塗布体5で覆われていない部分42から該部分42と同じ厚みで均一に長手方向(X方向)に平行に延在し、分岐部43から分岐部43と同じ均一な厚みで且つ同じ幅で二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45を有している。第1軸部44は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の一方の一側縁5s1に向かって屈曲したのち該一側縁5s1に向かって延在している。更に、第1軸部44は、塗布体5の長手方向(X方向)の上端縁5e1に向かって屈曲したのち一側縁5s1に沿ってX方向に平行に上端縁5e1近傍まで延在している。一方、第2軸部45は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の他方の側縁5s2に向かって屈曲したのち該他側縁5s2に向かって第1軸部44よりも長く延在している。更に、第2軸部45は、塗布体5の長手方向(X方向)の上端縁5e1に向かって屈曲したのち他側縁5s2に沿ってX方向に平行に第1軸部44と同じ長さに延在している。このようにして第1軸部44及び第2軸部45が、仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されている。
図5,図6に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、軸体4の部分41(化粧料塗布具1にいては第1軸部44、第2軸部45及び分岐部43を含む部分)を覆っている。塗布体5の形状について詳述すると、塗布体5は、図6に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2と、長手方向(X方向)の上端縁5e1と、長手方向(X方向)の下端縁5e2とを有している。化粧料塗布具1においては、両側縁5s1,5s2の内、塗布体5で覆われた第1軸部44に近い側の一側縁5s1の長さが、塗布体5で覆われた第2軸部45に近い側の他側縁5s2の長さよりも長くなっている。このように、塗布体5は、図6に示す塗布体5の状態を基準として、仮想塗布体中心線IL2に対し、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで非対称な形状となっている。尚、化粧料塗布具1においては、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2に対して、軸体4の仮想基準軸IL1が、第2軸部45寄りにずれている。また、塗布体5の第1軸部44及び第2軸部45は、仮想塗布体中心線IL1を基準とし非回転対称に配置されているともいえる。即ち、仮想塗布体中心線IL2から分岐部43における軸体4の幅(Y方向)中心の位置がずれている。このようにずれて、第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されていることにより、図1に示す化粧料塗布具1と同様な効果を奏する。
塗布体5の形状について更に詳述すると、図6に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の一側縁5s1及び他側縁5s2が、長手方向(X方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。一側縁5s1の長さは、他側縁5s2の長さよりも長くなっている。また、一側縁5s1の長手方向(X方向)の下端部の位置よりも、他側縁5s2の長手方向(X方向)の下端部の位置が、長手方向(X方向)において、若干先端側に配されている。そして、塗布体5の上端縁5e1の左右両端部は、一側縁5s1の上端部及び他側縁5s2の上端部と滑らかに連なっている。また、下端縁5e2の左右両端部は、一側縁5s1の下端部及び他側縁5s2の下端部と滑らかに連なっている。このように、塗布体5は、図6に示す化粧料塗布具1においては、一側縁5s1の長さが他側縁5s2の長さよりも長い台形形状に形成されている。尚、塗布体5一側縁5s1と先端側の端縁5e1とのなす角度は、なす角度αである。
図5に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、その両塗布面5f,5fが、略平面な形状となっており、図7に示すように、塗布体5の最も幅広の部位にて幅方向(Y方向)に沿って断面視して、塗布体5の両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺どうしの間隔が、略同じになっている。即ち、一側縁5s1側の塗布体5の厚みと、他側縁5s2側の塗布体5の厚みとが同じ厚みになっている。
また、図5に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、略平面な両塗布面5f,5fの一部に厚み方向(Z方向)外方に凸の突起部分58が長手方向(X方向)に延在している。具体的には、図7に示すように、塗布体5の各塗布面5fには、厚み方向(Z方向)外方に凸に湾曲する突起部分58が第1角部51から第4角部54に亘って一側縁5s1に沿って帯状に設けられており、突起部分58以外の部分が略平面な形状となっている。突起部分58は、そのY方向の長さが、0.3〜3mm程度であり、Z方向の長さは、略平面な塗布面から0.3〜3mm程度である。図7に示すような突起部分58が塗布面5fに設けられていると、例えば、塗布体5を瞼の目頭から目尻に移動させて瞼にアイシャドウを塗布する際、図8に示すように、軸体4の第1軸部44及び第2軸部45に位置する塗布体5の部分が強く瞼に当接し、第1軸部44及び第2軸部45を除く領域に位置する塗布体5の部分が瞼のカーブに沿うように変形できる。更に、略平面な塗布面5fから***する突起部分58で、まつ毛の生え際に化粧料を塗布することができる。このようにまつ毛の生え際にアイシャドウ、またはアイライナーを塗布することができれば、一層アイメイクの効果が向上する。
次に、図9〜図10に示す化粧料塗布具1においては、第1軸部44の材質及び第2軸部45の材質が同じで、分岐部43から分岐する第1軸部44の全道のりの長さ(L1)及び第2軸部45の全道のりの長さ(L2)が同じであり、第1軸部44の幅及び第2軸部45の幅が同じであるが、第1軸部44の厚みと第2軸部45の厚みとが異なっている形態(v)に該当し、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている。
図9〜図10に示す化粧料塗布具1は、塗布5を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の最も幅広の部位にて、第1軸部44の厚みと第2軸部45の厚みとが異なっている。第1軸部44及び第2軸部45に関して詳述すると、化粧料塗布具1の塗布体5で覆われた軸体の部分41は、軸体4における塗布体5で覆われていない部分42から分岐部43まで、該部分42と同じ厚みで均一に長手方向(X方向)に平行に延在し、分岐部43から分岐部43よりも厚い厚みで分岐する第1軸部44を有し、分岐部43と同じ厚みで分岐する第2軸部45を有している。第1軸部44は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の一方の一側縁5s1に向かって屈曲したのち該一側縁5s1に向かって延在している。更に、第1軸部44は、塗布体5の長手方向(X方向)の上端縁5e1に向かって屈曲したのちX方向に平行に上端縁5e1近傍まで延在している。一方、第2軸部45は、分岐部43から塗布体5の長手方向(X方向)に沿う両側縁5s1,5s2の内の他方の側縁5s2に向かって屈曲したのち該他側縁5s2に向かって第1軸部44と同じ長さに延在している。更に、第2軸部45は、塗布体5の長手方向(X方向)の上端縁5e1に向かって屈曲したのちX方向に平行に第1軸部44と同じ長さに延在している。このように厚みの異なる第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されている。また、塗布体5の第1軸部44及び第2軸部45は、仮想塗布体中心線IL2を基準とし非回転対称に配置されており、図1に示す化粧料塗布具1と同様な効果を奏する。特に、第1軸部44の厚みの方が第2軸部45の厚みよりも厚いので、塗布体5における第1軸部44に近い一側縁5s1側が強く瞼に当接し易く、瞼に塗布したアイシャドウにグラデーションが更に出易くなる。
図9,図10に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、軸体4の部分41(化粧料塗布具1にいては第1軸部44、第2軸部45及び分岐部43を含む部分)を覆っている。塗布体5の形状について詳述すると、塗布体5は、図9に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、仮想塗布体中心線IL2に対して一側縁5s1側と他側縁5s2側とで対称な形状となっている。
図9に示す化粧料塗布具1は、塗布体5の両側縁5s1,5s2の長さが同じ長さになっている。また、一側縁5s1の長手方向(X方向)の下端部の位置と、他側縁5s2の長手方向(X方向)の下端部の位置とは、長手方向(X方向)において、同じ位置に配されている。そして、一側縁5s1及び他側縁5s2は、それぞれ、仮想塗布体中心線IL2に対して外方に凸状となる曲線形状に形成されている。また、上端縁5e1の左右両端部は、一側縁5s1の上端部及び他側縁5s2の上端部と滑らかに連なっている。また、下端縁5e2の左右両端部は、一側縁5s1の下端部及び他側縁5s2の下端部と滑らかに連なっている。このように、塗布体5は、化粧料塗布具1においては、塗布体5が、仮想塗布体中心線IL2に対し、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで対称な卵形状となっている。図9に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、第1角部51、第2角部52、第3角部53及び第4角部54以外に、上端縁5e1がX方向外方に凸に湾曲する第7角部57を有している。そして、図9に示す化粧料塗布具1においては、第1角部51及び第2角部52の曲率半径が同じで曲線の湾曲が最も緩やかになっており、第7角部57の曲線の湾曲が最も急になっている。尚、第3角部53及び第4角部54の曲率半径は同じである。このように仮想塗布体中心線IL2に対して対称に形成されていると、右瞼でも、左瞼でも、使う塗布面が限定されないので、塗布面5fの両面を使い、それぞれグラデーション効果を上下反転して使うことができるので、異なる化粧効果を施すことができる。このような効果を一層奏する観点から、第1角部51及び第2角部52の曲率半径は、2mm以上20mm以下であることが好ましい。第3角部53及び第4角部54の曲率半径は、0.3mm以上10mm以下であることが好ましい。そして、第7角部57の曲率半径は、0.3mm以上10mm以下であることが好ましい。
尚、図9に示す化粧料塗布具1においては、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2と、軸体4の仮想基準軸IL1とが一致しており、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2上に、分岐部43における軸体4の幅中心の位置が配されている。
また、図9に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、図10に示すように、塗布体5の最も幅広の部位にて幅方向(Y方向)に沿って断面視して、塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺それぞれが、厚み方向(Z方向)外方に凸の曲線形状となっており、幅方向(Y方向)中央部で厚みが最も厚く、一側縁5s1側及び他側縁5s2側の厚みが同じ厚みとなっている。図10に示すように、厚み方向(Z方向)外方に凸の程度は、塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺それぞれで同じでも異なっていてもよい。同じである場合には、各塗布面5fを構成する対向辺の曲率半径は、10mm以上80mm以下であることが好ましい。異なっている場合には、一方の塗布面5fを構成する対向辺の曲率半径は、10mm以上80mm以下であることが好ましく、他方の塗布面5fを構成する対向辺の曲率半径は、2mm以上50mm以下であることが好ましい。尚、一方の塗布面5fが略平面で、他方の塗布面5fが湾曲形状であってもよい。
更に異なる化粧料塗布具1の実施形態について説明すると、上述した実施形態の化粧料塗布具1は、図2,図6,図9に示すように、軸体4の分岐部43から二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45が、長手方向(X方向)に平行に延在し、互いに平行に延在しているが、図11に示すように、第1軸部44がX方向に平行に延在し、第2軸部45が、塗布体5の長手方向(X方向)の下端縁5e2側から上端縁5e1側に向かって第1軸部44との間隔が広くなるように形成されて、第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されていてもよい。このように形成された分岐部43、第1軸部44及び第2軸部45を覆う塗布体5を有する化粧料塗布具1を、図4(a),図4(b)に示すように、瞼の目頭に配した後、目尻に向かって移動させると、塗布体5の下端縁5e2側から上端縁5e1に向かって塗布体5がソフトに瞼に当接するようになり、ソフトな感触が向上する。
また、上述した実施形態の化粧料塗布具1は、図2,図6,図9に示すように、第1軸部44及び第2軸部45のみならず、軸体4の分岐部43も塗布体5で覆われているが、第1軸部44及び第2軸部45のみ塗布体5で覆われていてもよく、更に、第1軸部44及び第2軸部45の一部が塗布体5で覆われていてもよい。具体的には、図12に示す化粧料塗布具1は、軸体4の分岐部43から二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45が、長手方向(X方向)に平行に第2軸部45が第1軸部44より長く延在して、第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されている。そして、互いに平行に延在する第1軸部44及び第2軸部45の先端部のみを塗布体5で覆って形成されている。このように形成された図12に示す化粧料塗布具1を、図4(a)に示すように、瞼の目頭に配した後、目尻に向かって移動させると、二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45と塗布体5との間の隙間から塗布位置や前に塗布した状態を確認しながら塗布でき、使い勝手が向上する。
また、第1軸部44及び第2軸部45の一部が塗布体5で覆われている他の例として、図13に示す化粧料塗布具1は、軸体4の分岐部43から二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45が、長手方向(X方向)に平行に第2軸部45が第1軸部44より長く延在して、第1軸部44及び第2軸部45が仮想基準軸IL1の軸回りに非対称に配置されている。そして、第1軸部44の一部、第2軸部45及び分岐部43を塗布体5で覆って形成されている。更に詳述すると、図13に示す化粧料塗布具1は、第1軸部44の先端側及び第1軸部44の分岐部43側、並びに、第2軸部45及び分岐部43を塗布体5で覆って形成されている。このように形成された図13に示す化粧料塗布具1を、図4(a)に示すように、瞼の目頭に配した後、目尻に向かって移動させると、第1軸部44と塗布体5との間の隙間から塗布位置や前に塗布した状態を確認しながら塗布でき、使い勝手が向上する。
また、上述した図9に示す実施形態の化粧料塗布具1は、二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45に関して、第1軸部44の厚みと第2軸部45の厚みとが異なっている形態(v)に該当し、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている非対称の形態(i)である。それに比べて、図14に示すように、第1軸部44の材質及び第2軸部45の材質が同じで、第1軸部44の厚み及び第2軸部45の厚みが同じで、第1軸部44の幅及び第2軸部45の幅も同じであり、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが同じである形態でありながら、第1軸部44の先端の形状(棒形状)と第2軸部45の先端の形状(球形状又は円盤形状)とが異なり、第1軸部44の材質の形状と第2軸部45の材質の形状とが異なっている非対称の形態(iii)であってもよい。このように形成された図14に示す化粧料塗布具1を、図4(a)に示すように、瞼の目頭に配した後、目尻に向かって移動させると、瞼に塗布したアイシャドウにグラデーションが更に出易くなる効果を奏する。
また、上述したように、図9に示す実施形態の化粧料塗布具1は、二股形状に分岐する第1軸部44及び第2軸部45に関して、第1軸部44の厚みと第2軸部45の厚みとが異なっている形態(v)に該当し、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている非対称の形態(i)である。それに比べて、図15に示すように、第1軸部44の材質及び第2軸部45の材質が同じで、第1軸部44の厚み及び第2軸部45の厚みが同じであるが、第1軸部44の幅と第2軸部45の幅とが異なり、第1軸部44の容積と第2軸部45の容積とが異なっている非対称の形態(vi)であってもよい。このように形成された図15に示す化粧料塗布具1を、図4(a)に示すように、瞼の目頭に配した後、目尻に向かって移動させると、瞼に塗布したアイシャドウにグラデーションが更に出易くなる効果を奏する。
また、上述した実施態様の化粧料塗布具1の塗布体5の形状以外に、図16〜図18に示す化粧料塗布具1塗布体5の形状のように、上端縁5e1に突起部6を有していてもよい。図16〜図18には、塗布体5の形状が、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで非対称な形状となっており、上端縁5e1に突起部6を有する化粧料塗布具1が記載されている。具体的には、図16〜図18に示す化粧料塗布具1の塗布体5は、塗布体5の先端に、塗布体5の長手方向(X方向)に***する突起部6を有している。そして、塗布体5は、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、突起部6における長手方向(X方向)に沿う両側縁6s1,6s2の内の少なくとも一方の他側縁6s2から連続して塗布体5の内方に向かって凹んだ凹み部7を有している。図16〜図18に示す化粧料塗布具1においては、両側縁6s1,6s2の内、塗布体5の一側縁5s1側の側縁を一側縁6s1として説明し、塗布体5の他側縁5s2側の側縁を他側縁6s2として説明する。
図16に示す化粧料塗布具1の突起部6は、塗布体5の一側縁5s1側に配されている。具体的には、図16に示すように、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、化粧料塗布具1の突起部6は、突起部6の一側縁6s1と塗布体5の一側縁5s1とが連続するように配されており、両側縁5s1,5s2の内、塗布体5で覆われた第1軸部44に近い側の一側縁5s1の長さが、塗布体5で覆われた第2軸部45に近い側の他側縁5s2の長さよりも長くなっている。塗布体5の形状について更に詳述すると、図16に示す塗布体5の状態を基準として、塗布体5の一側縁5s1は、長手方向(X方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。具体的には、第1軸部44の外縁44oと塗布体5の一側縁5s1との間隔が、一定に形成されており、第1軸部44の外縁44oに沿って長手方向(X方向)に平行に一直線状に形成されている。第1軸部44の外縁44oと塗布体5の一側縁5s1との間隔は、0.1mm以上7mm以下であることが好ましく、0.2mm以上4mm以下であることが更に好ましい。また、図16に示す塗布体5の状態を基準として、塗布体5の他側縁5s2は、第2軸部45の外縁45oと塗布体5の他側縁5s2との間隔tが異なる部分を有するように他側縁5s2が外方に凸状に張り出している。第2軸部45の外縁45oと塗布体5の他側縁5s2との間隔tにおける最大値(tmax)は、0.3mm以上8mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい。前記間隔tにおける最小値(tmin)は、0.1mm以上7mm以下であることが好ましく、0.2mm以上4mm以下であることが更に好ましい。尚、一側縁5s1の長手方向(X方向)の下端部の位置と、他側縁5s2の長手方向(X方向)の下端部の位置とは、長手方向(X方向)において、同じ位置に配されている。
図16に示す化粧料塗布具1の塗布体5の形状について詳述すると、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、塗布体5の最も幅広の部位(幅方向(Y方向)の長さが最も長い部位)の中心P(該最も長い部位の半分の位置)を通る塗布体5の長手方向(X方向)に延びる仮想塗布体中心線IL2に対し、一側縁5s1側と他側縁5s2側とで非対称な形状となっている。尚、化粧料塗布具1においては、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2と、軸体4の仮想基準軸IL1とが一致しており、塗布体5の仮想塗布体中心線IL2上に、分岐部43における軸体4の幅中心の位置が配されている。
図16に示す化粧料塗布具1における塗布体5の上端縁5e1は、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、突起部6の頂部が、長手方向(X方向)において、最も外方に位置している。そして、凹み部7の底部が、長手方向(X方向)において、後述する第2角部52よりも内方に位置しており、最も内方に位置している。突起部6は、長手方向(X方向)外方に湾曲する円弧を描いて形成されている。また、凹み部7は、長手方向(X方向)内方に凹み湾曲する円弧を描いて形成されている。塗布体5の上端縁5e1は、突起部6の輪郭と凹み部7の輪郭とが繋がる部分を有している。化粧料塗布具1においては、円弧状の突起部6の頂部での曲率半径は、円弧状の凹み部7の底部での曲率半径よりも小さく形成されている。また、凹み部7の底部での曲率半径は、後述する塗布体5の第2角部52の曲率半径よりも小さく形成されている。具体的には、突起部6の頂部での曲率半径は、0.2mm以上20mm以下であることが好ましい。また、凹み部7の底部での曲率半径は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。塗布体5の上端縁5e1は、他側縁5s2側の右端部が他側縁5s2の上端部と滑らかに連なっている。また、塗布体5の下端縁5e2は、幅方向(Y方向)に平行に延びる一直線の形状に形成されている。そして、下端縁5e2の左右両側縁部は、一側縁5s1の下端部及び他側縁5s2の下端部と滑らかに連なっている。
図16に示す化粧料塗布具1における塗布体5は、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、上端縁5e1の端部と他側縁5s2の上端部とが繋がって形成される第2角部52、下端縁5e2の端部と他側縁5s2の下端部とが繋がって形成される第3角部53、及び、下端縁5e2の端部と一側縁5s1の下端部とが繋がって形成される第4角部54とを有している。そして、図16に示す化粧料塗布具1においては、第2角部52における外方に凸の曲線の湾曲が最も緩やかになっており、円弧状の突起部6の頂部での湾曲が最も急になっている。このように形成されていると、瞼に塗布する際、図4(a)の一点鎖線で示した仮想の化粧料塗布具1の位置のように目頭側に当てたときに、突起部6の頂部が瞼の縁の目頭側の端に当たり、かつ第2角部52の湾曲が瞼の形に沿うように当たるので、塗り始めの際に、瞼の形に沿って化粧料を塗布することができ、瞼に当てたまま目頭側を起点として、目尻側へ向かって塗布部3を移動させることで、瞼の形に沿った範囲全体に1回で塗布することができる。このような効果を一層奏する観点から、第2角部52の曲率半径は、2mm以上10mm以下であることが好ましい。第3角部53の曲率半径は、1mm以上8mm以下であることが好ましい。そして、第4角部54の曲率半径は、0.3mm以上3mm以下であることが好ましい。
図17に示す化粧料塗布具1の塗布体5の形状に関し、塗布体5の上端縁5e1は、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、突起部6の頂部が、長手方向(X方向)において、最も外方に位置している。そして、塗布体5の第2角部52が、長手方向(X方向)において、最も下方に位置している。突起部6は、長手方向(X方向)外方にシャープに***して形成されており、突起部6の頂部が、仮想塗布体中心線IL2寄りに配されている。また、凹み部7は、突起部6の他側縁6s2から連続して塗布体5の内方に凹み湾曲する円弧を描いて形成されている。このように、突起部6が長手方向(X方向)外方にシャープに***して形成されており、突起部6の頂部が仮想塗布体中心線IL2寄りに配されていると、突起部6の頂部を使っての細かな部分の微調整の他に、突起部6の側縁6s1を使って塗布することで、突起部6の頂部を使うよりもやや広い面積の微調整が、1つの塗布具で実施することができる。
図18に示す化粧料塗布具1の塗布体5の形状に関し、塗布体5の上端縁5e1は、平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、突起部6の頂部が、長手方向(X方向)において、最も外方に位置している。そして、塗布体5の第2角部52が、長手方向(X方向)において、最も下方に位置している。突起部6は、長手方向(X方向)外方にシャープに***して形成されており、突起部6の頂部が、仮想塗布体中心線IL2から離れるように配されており、塗布体5の一側縁5s1よりも幅方向(Y方向)外方に配されている。また、凹み部7は、突起部6の一側縁6s1から連続して塗布体5の内方に凹み湾曲する円弧を描いて形成されている。このように、突起部6が長手方向(X方向)外方にシャープに***して形成されており、突起部6の頂部が塗布体5の一側縁5s1よりも幅方向(Y方向)外方に配されていると、睫毛の生え際の細かい部分に塗布し易くなる効果を奏する。
以上、本発明の化粧料塗布具を、様々な実施形態に基づき説明したが、更に以下の実施態様であってもよい。具体的には、上述した実施形態の化粧料塗布具1は、図3に示すように、塗布体5の最も幅広の部位にて、幅方向(Y方向)に沿って断面視して、塗布体5の両塗布面5f,5fを構成する一対の対向辺どうしの間隔が、軸体4の第1軸部44に近い側の一側縁5s1から軸体4の第2軸部45に近い側の他側縁5s2に向かって、漸次広くなっているが、漸次狭くなっていてもよく、段階的に広くなっていたり、段階的に狭くなっていたりしてもよい。
また、化粧料塗布具1の塗布体5の表面には、静電植毛により植毛が施されていてもよい。植毛される繊維の材質としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維、レーヨン等の半合成繊維、或いは動物の毛などの天然繊維を用いることができる。植毛される繊維の密度は、好ましくは1本/mm2以上10000本/mm2以下、より好ましくは30本/mm2以上5000本/mm2以下である。
上述した実施形態の化粧料塗布具1の使用状態の説明は、化粧料としてアイシャドウを用いた場合についてのものであったが、本発明の化粧料塗布具を用いた塗布の対象となる化粧料は、アイシャドウに限られるものではない。塗布の対象となる化粧料としては、アイライナー、アイブロウ、チーク、ファンデーション、コンシーラー等が挙げられる。また、塗布の対象部位は、瞼に限られるものではなく、塗布の対象となる化粧料に応じて、様々な部位に用いることができる。
上述した実施形態に関し、さらに以下の化粧料塗布具を開示する。
<1>
把持部と塗布部とを備える化粧料塗布具であって、
前記塗布部は、前記把持部から延びる軸体と、該軸体の先端側に該軸体を覆う変形可能な部材で構成された塗布体とを備えており、
前記軸体は、前記把持部とは反対側において、該軸体が分岐する分岐部と、該分岐部から一方に分岐して延出する第1軸部と、該分岐部から他方に分岐して延出する第2軸部とを有し、
前記第1軸部及び前記第2軸部は、その一部又は全部が、前記塗布体で覆われており、
前記第1軸部及び前記第2軸部は、前記分岐部における前記軸体の軸回りに、非対称に配置されている化粧料塗布具。
<2>
前記第1軸部の容積と前記第2軸部の容積とが異なっている前記<1>に記載の化粧料塗布具。
<3>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の最も幅広の部位にて、その幅広の部位の全幅(W)に対する、前記第1軸部の中心の位置と前記第2軸部の中心の位置との間隔(d)の比(d/W)が、0.3以上0.95以下である前記<1>又は<2>に記載の化粧料塗布具。
<4>
前記第1軸部の全道のりの長さ(L1)と前記第2軸部の全道のりの長さ(L2)とが異なっている前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<5>
前記第1軸部の全道のりの長さ(L1)に対する前記第2軸部の全道のりの長さ(L2)の比(L2/L1)が、1未満である前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<6>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の最も幅広の部位にて、前記第1軸部の厚みと前記第2軸部の厚みとが異なっている前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<7>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、該塗布体の長手方向に直交する幅方向の最も幅広の部位の中心を通る前記塗布体の長手方向に延びている仮想塗布体中心線から、前記分岐部における前記軸体の幅中心の位置がずれている前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<8>
前記塗布体の塗布面が、略平面な形状である前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<9>
前記塗布体の両塗布面が、略平面な形状であり、
前記第1軸部の容積が前記第2軸部の容積よりも大きく形成されており、
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の最も幅広の部位にて、該塗布体の幅方向に沿って断面視して、
前記塗布体の両塗布面を構成する一対の対向辺どうしの間隔が、前記第1軸部に近い側の一側辺から前記第2軸部に近い側の他側辺に向かって、漸次広くなっているか或いは漸次狭くなっている前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<10>
前記第1軸部の容積が前記第2軸部の容積よりも大きく形成されており、
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体における塗布体の長手方向に沿う両側縁の内、前記第1軸部に近い側の一側縁が、一直線の形状を有している前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<11>
前記第1軸部の容積が前記第2軸部の容積よりも大きく形成されており、
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体における前記塗布体の長手方向に沿う両側縁の内の前記第1軸部に近い側の一側縁と、前記塗布体における前記塗布体の長手方向の先端側の端縁とのなす角度が、85°以下である前記<1>〜<10>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<12>
前記第1軸部の容積が前記第2軸部の容積よりも大きく形成されており、
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体における前記塗布体の長手方向に沿う両側縁の内、前記第1軸部に近い側の一側縁の長さが、前記第2軸部に近い側の他側縁の長さよりも長い前記<1>〜<11>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<13>
前記変形可能な部材で構成された塗布体は、弾性材で形成されている前記<1>〜<12>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<14>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の最も幅広の部位にて、その幅広の部位の全幅(W)に対する、前記第1軸部の中心の位置と前記第2軸部の中心の位置との間隔(d)の比(d/W)が、0.5以上0.85以下である前記<1>〜<13>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<15>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の最も幅広の部位にて、その幅広の部位の全幅(W)は3mm以上20mm以下である前記<1>〜<14>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<16>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体における長手方向の長さの最も長い部位の長さ(L)が、8mm以上30mm以下である前記<1>〜<15>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<17>
前記第1軸部の全道のりの長さ(L1)に対する前記第2軸部の全道のりの長さ(L2)の比(L2/L1)が、1未満である前記<1>〜<16>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<18>
前記第1軸部の全道のりの長さ(L1)に対する前記第2軸部の全道のりの長さ(L2)の比(L2/L1)が、0.2以上0.95以下である前記<1>〜<17>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<19>
前記第1軸部の全道のりの長さ(L1)に対する前記第2軸部の全道のりの長さ(L2)の比(L2/L1)が、0.5以上0.85以下である前記<1>〜<18>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<20>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の投影面積を塗布体面積(At)とし、該塗布体で覆われた前記軸体の部分に対応する部分の面積を軸体面積(Aj)とし、該塗布体における該軸体が存在しない部分に対応する面積を軸体非存在面積(At−Aj)とした場合、前記塗布体面積(At)に対する前記軸体非存在面積(At−Aj)の比((At−Aj)/At)が、0.2以上0.9以下であることが好ましく、0.3以上0.85以下であることがより好ましく、0.4以上0.8以下であることがさらに好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<21>
前記塗布体で覆われた前記軸体の部分は、一部が、屈曲又は湾曲している前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。
<22>
前記塗布体を平面視したときの投影面積が最も広くなる状態を基準として、前記塗布体の前記第1軸部及び前記第2軸部は、該塗布体の長手方向に直交する幅方向の最も幅広の部位の中心を通る前記塗布体の長手方向に延びている仮想塗布体中心線を基準とし非回転対称に配置されている前記<1>〜<21>のいずれか1に記載の化粧料塗布具。