JP5798740B2 - 成形性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加工性(延性)に優れ、かつ0.2%耐力の高い高張力鋼板に関するものであり、TRIP(Transformation Induced Plasticity:変態誘起塑性)現象を利用した鋼板の改良技術に関するものである。
自動車の車体、部品等の軽量化と安全性とを両立させるために、素材である鋼板の高強度化が進められている。一般に、鋼板を高強度化すると、延性が低下し、成形性が損なわれる。従って、自動車用の部材として高強度鋼板を使用するためには、強度、延性のバランスが必要である。このような要求に対して、これまでに、残留オーステナイトの変態誘起塑性を利用した、いわゆるTRIP鋼板が提案されている(例えば、特許文献1及び2、参照)。また、衝突安全性を考慮した場合、0.2%耐力を評価することが重要である。そこで、降伏強度に優れつつ、加工性に優れた高強度鋼板が求められるようになってきた。
特開昭61−217529号公報 特開平5−59429号公報
本発明の課題は、降伏強度優れ、かつ加工性に優れた高強度鋼板を提供することにある。
本発明者らは、TRIP鋼の成分及び製造条件を最適化し、鋼板の組織を制御することによって0.2%耐力、強度、延性に優れた鋼板の製造に成功した。その要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、
C: 0.10%以上、0.5%以下
Mn: 1.0%以上、4.0%以下
Si: 0.8%以上、4.0%以下
Ti: 0.01%以上、0.4%以下
P: 0.015%以下、
S: 0.05%以下、
N: 0.005%以下
を含有し、残部を鉄及び不可避不純物からなり、降伏応力(YS)が引張強度(TS)の0.7倍を上回り、鋼板組織として、面積率で焼戻しマルテンサイトを10〜60%、フェライトを5〜50%、ベイナイトを5〜30%、残留オーステナイトを5〜30%含有し、更に、パーライト及びマルテンサイトを合計で0〜20%含有ることを特徴とする成形性の優れた鋼板。
(2)前記Tiのうち、下記の式(1)で示す固溶Ti量が0.005質量%以上0.3質量%未満となり、更に、フェライト粒のうち、20μm以下のフェライト粒が個数割合で60%以上あることを特徴とする前記(1)に記載の成形性の優れた鋼板。
固溶Ti[質量%]=Ti−48/12*N[質量%] ・・・(1)
(3)更に、質量%で、
Mo:0.01%以上、0.3%以下
Cr:0.01%以上、0.8%以下
Ni:0.01%以上、5%以下
Cu:0.01%以上、5%以下
の1種又は2種以上を含有することを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の成形性の優れた鋼板。
(4)更に、質量%で、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有する、前記(1)〜(3)の何れかに記載の成形性の優れた鋼板。
(5) 更に、質量%で、
V:0.2%以下
Nb:0.2%以下
の1種もしくは2種を含有する、前記(1)〜(4)の何れかに記載の成形性の優れた鋼板。
(6)更に、質量%で、
B:0.0003%以上、0.003%以下
を含有することを特徴とする、前記(1)〜(5)の何れかに記載の成形性の優れた鋼板。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の鋼板の表面に、溶融亜鉛めっき層または、合金化溶融亜鉛めっき層を備えることを特徴とする成形性の優れた鋼板。
(8)前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の成分組成の鋼片を、Ar3点以上の仕上げ温度で熱間圧延し、350〜600℃に冷却して巻取り、その後40〜85%の冷間圧延を施し、下記(2)及び(3)に定める焼鈍温度の範囲で、5秒以上700秒以下焼鈍した後、本鋼板のマルテンサイト開始温度以下まで10〜200℃/sで冷却した後に、5〜100℃/secで昇温し、250〜480℃の間の温度で、10秒以上1000秒以下保持することにより、降伏応力(YS)が引張強度(TS)の0.7倍を上回り、鋼板組織として、面積率で焼戻しマルテンサイトを10〜60%、フェライトを5〜50%、ベイナイトを5〜30%、残留オーステナイトを5〜30%含有し、更に、パーライト及びマルテンサイトを合計で0〜20%含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の成形性の優れた鋼板の製造方法。
Tmax[℃]=750+固溶Ti[質量%]*1000 ・・・(2)
Tmin[℃]=900−固溶Ti[質量%]* 750 ・・・(3)
本発明によれば、延性及び0.2%耐力に優れた高強度鋼板を提供することができる。この鋼板を使用すれば、特に、自動車の軽量化と衝突安全性を両立することが可能になるなど、産業上の貢献が極めて顕著である。
本発明者らは、成分の最適化を行い、鋼板製造の焼鈍プロセスで、2相域または単相から一時冷却を施し、再加熱・保持することによって、強度-延性-0.2%耐力のバランスに優れた鋼板を得ることができることを見出した。
まず、延性を高めるための技術TRIP鋼板は、焼鈍の過程において、オーステナイト中のCを濃化させることによって残留オーステナイト量や当該オーステナイト中のC量が増加し、引張特性が向上する。
以下に本発明の高強度薄鋼板の化学成分の限定理由を説明する。
[成分]
C: 0.10%以上、0.5%以下
Cは高強度を確保し、かつ残留オーステナイトを確保するために必須である。十分な残留オーステナイト量を得るためには、0.10%以上のC量が必要となる。一方、Cを過剰に含有すると、溶接性を損なうため、C量の上限を0.50%以下とした。
Mn: 1.0%以上、4.0%以下
オーステナイトを安定化させ、焼入れ性を高める元素である。十分な焼入れ性を確保するためには、1.0%以上のMnの添加が必要である。一方、Mnを過剰に添加すると延性を損なうため、Mn量の上限を4.0%とする。
Si: 0.8%以上、4.0%以下
脱酸剤であり、0.8%以上の添加が好ましい。また、焼鈍時にフェライトを安定化する元素であり、かつ、一時冷却後の再加熱保持中のセメンタイト析出をおさえるためオーステナイトのC濃度を高め、残留オーステナイトの確保に寄与する。Si、Alが高いほどその効果は大きくなるが、SiやAlを過剰に添加すると、表面性状、塗装性、溶接性などの劣化を招くので、上限を4.0%以下とする。
Ti: 0.01%以上、0.4%以下
微細な炭化物、窒化物または炭窒化物を生成する元素であり、強度確保に有効である。また、化合物を生成せずに残った固溶Tiは組織を微細にする効果があり、0.2%耐力を向上させる効果がある。この細粒化効果によって、焼鈍時の2相域もしくは単相からの冷却の際に、フェライト変態核となり、延性を向上させるフェライトを確保することができ、オーステナイト中へのC濃化を進め、最終的に残留オーステナイト量を確保する効果もある。したがって、十分な効果の見込める0.01%以上とする。過剰な添加をしては、上記効果は飽和し、経済性が低下するため0.4%以下とした。
P: 0.015%以下
不純物であり、過剰に含有すると延性や溶接性を損なう。したがって、P量の上限を0.015以下とする。
S: 0.05%以下
不純物であり、過剰に含有すると、熱間圧延によって伸張したMnSが生成し、延性及び穴広げ性などの成形性の劣化を招く。したがって、S量の上限を0.05以下とする。
N: 0.005%以下
Nは、不純物であり、0.005を超えると延性の劣化を招く。したがって、N量の上限を0.005以下とする。
更に、Cr、Mo、Ni、Cuの1種又は2種以上を添加してもよい。Mo、Cr、Ni,Cuは、鋼板の強度を向上させる元素である。この効果を得るためには、Cr、Mo、Ni、Cuで0.01%以上の添加が必要である。しかし、これらの元素を過剰に添加すると、強度が高くなり、延性を損なうことがある。したがって、上限をそれぞれ、Mo:0.3%以下、Cr:0.8%以下、Ni:5%以下、Cu:5%以下にすることが好ましい。
鋼はさらに、Ca、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有することができる。Ca、Mg、Zr、REMは、硫化物や酸化物の形状を制御して局部延性や穴拡げ性を向上させる。この目的のためには、これらの元素の1種または2種以上を単独または合計で0.0005%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加は加工性を劣化させるため、その上限を0.05%とした。
V、Nbは微細な炭化物、窒化物または炭窒化物を生成する元素であり、強度確保に有効であるため、必要に応じて1種または2種以上を添加することが可能である。過度の添加は、強度が上昇しすぎて延性が低下するため、Vで0.2%、Nbで0.2%を上限とする。
Bは、鋼板の強度を向上させる元素である。この効果を得るためには、0.0003%以上の添加が必要である。しかし、Bを過剰に添加すると、強度が高くなり、延性を損なうことがある。したがって、B:0.003%にすることが好ましい。
次に、本発明の鋼板の製造方法について説明する。
本発明の鋼板は、鋼を常法で溶製し、鋳造して得られた鋼片を熱間圧延し、熱延鋼板に、酸洗、冷間圧延、焼鈍を施して製造する。熱間圧延は、通常の連続熱間圧延ラインで行い、冷間圧延後の焼鈍は、連続焼鈍ラインで行う。更に、冷延鋼板には、スキンパス圧延を行ってもよい。
溶鋼は通常の高炉法で溶製されたものの他、電炉法のようにスクラップを多量に使用したものでもよい。スラブは、通常の連続鋳造プロセスで製造されたものでもよいし、薄スラブ鋳造で製造されたものでもよい。
熱間圧延は、鋳造後、そのまま熱延しても良いが、一旦1000℃以下まで冷却した場合、均質化のためにAr3点以上に再加熱する必要がある。これ未満だと、熱延組織が粗大化し、均一性が劣化により伸びが低下する。同様の理由から熱延後の冷却前段の冷却帯は冷却速度を高く保つことが必要である。ここで言う前段の冷却帯とは仕上げ温度と巻取り温度の中間温度となる温度までを冷やす冷却帯である.十分な均質性をえるためには、前段の冷却帯の平均冷却速度は20℃/s以上必要である。
その後、巻取り、コイルとする。本発明では、冷却後の巻取温度が重要である。冷延鋼板の組織を微細にするためには、巻取温度を350〜600℃の範囲内にすることが必要である。
巻取温度が350℃未満になると、熱延鋼板の組織がマルテンサイト主体となり、冷間圧延の負荷が増大する。一方、巻取温度が600℃を超えると、パーライトが増加し、冷延鋼板のフェライトの平均粒径が10μm超になり、強度と穴広げのバランスが低くなる。
冷間圧延は、焼鈍後のミクロ組織を微細化するため、圧下率を40%以上とする。一方、冷間圧延の圧下率は、85%を超えると、加工硬化によって負荷が高くなり、生産性を損なう。したがって、冷間圧延の圧下率は、40〜85%とする。
冷間圧延後、焼鈍を施す。本発明では、鋼板のミクロ組織を制御するために、焼鈍の加熱温度及び冷却条件が極めて重要である。
焼鈍の加熱は、冷間圧延によって形成された加工組織を再結晶させ、C等のオーステナイト安定化元素をオーステナイトに濃化させることを目的とする。本発明では、焼鈍の加熱温度は、フェライトとオーステナイトとが共存する温度とする。
焼鈍の加熱温度が(900−固溶Ti[質量%]* 750)℃未満では再結晶が不十分であり、十分な延性が得られない。一方、焼鈍の加熱温度が(750+固溶Ti[質量%]*1000)℃を超えると、オーステナイトが増加し、C等の濃化が不十分になる。その結果、オーステナイトの安定性を損ない、冷却後、残留オーステナイトを確保することが困難になる。したがって、焼鈍の加熱温度は、(750+固溶Ti[質量%]*1000)から(750+固溶Ti[質量%]*1000)℃とする。
焼鈍の保持時間は、セメンタイトを十分に固溶させ、オーステナイトのC量を確保するために、5秒以上700秒以下を満たす条件にする必要がある。
次に、本発明の鋼板のミクロ組織について説明する。本発明の鋼板のミクロ組織は、フェライトとベイナイト、焼戻しマルテンサイト、残留オーステナイトおよびパーライト、マルテンサイトからなる。
フェライトとベイナイトは残留オーステナイトにCを濃化させ、TRIP効果による延性向上に必須である.開発の狙いの強度レベルにより,フェライトとベイナイトの分率を変化させることが可能であるが、フェライト5〜50%、ベイナイト5〜30%とすることによって、優れた延性を得ることができる。
残留オーステナイトは、変態誘起塑性によって延性、特に一様伸びを高める組織であり、面積率で、5%以上が必要である。また、加工によってマルテンサイトに変態するため、強度の向上にも寄与する。残留オーステナイトの面積は高いほど好ましいが、面積率で15%超の残留オーステナイトを確保するためには、C、Si量を増加させる必要があり、溶接性や表面性状を損なう。したがって、残留オーステナイトの面積率の上限を30%以下とする。
焼戻しマルテンサイトは、0.2%耐力を向上させるのに必須である。また、強度の向上にも寄与する。そして、一時冷却時にマルテンサイトをある程度出しておくことで、ベイナイト変態を促進する効果もあり、残留オーステナイトの安定化にも効果がある。したがって、必要な0.2%耐力によって変化させることができるが、10%〜60%とすることが望ましい。また、パーライトと、マルテンサイトはそれぞれ0〜20%含んでもよいものとする。
更に粒径は、全組織で、1μm以上5μm以下の面積率が60%以上とする。粒径の大きな粒が増えると、引張強度と0.2%耐力が小さくなる。したがって、なるべく細粒にすることが好ましい。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
表1に示した成分組成を有する鋼を製造し、表2に示す熱延、冷延、焼鈍条件にて処理を行った.25℃でJIS5号引張試験片のC方向引張にて引張試験を行い、引張強さと25℃での伸びを評価した.フェライト、ベイナイト分率はナイタ−ル試薬により、マルテンサイト分率はレペラー試薬により定量化した。残留オ−ステナイト率測定方法は、供試材板の表層より1/4厚まで化学研磨した面で行い、単色化したMoKα線による、フェライトの(200)および(211)面積分強度とオ−ステナイトの(200)、(220)および(311)面積分強度から残留オ−ステナイトを定量した。
α粒径の測定は、鋼板をナイタールで腐食し、捜査型電子顕微鏡(SEM;倍率5000倍)観察によって得られた画像で直線を引き、一つのα粒をまたぐ直線の長さを粒径として、ヒストグラムを作成し、測定数に20μm以下の個数の占める割合を20μm以下のα粒の割合とした。
表1の成分表で、試料1〜16のうち1はC下限9はC上限を満足していない。2はMnの下限を満たしていない。6はSiの下限、12はSiの上限を満たしていない。7はTiの下限を、13はTiの上限を満たしていない。7と14はPの上限を満たしておらず、15はSの上限を満たしていない。13と16はNの上限を満たしていない。表2の試験条件のうち,bは熱延の巻取り温度が上限以上、dは焼鈍温度が焼鈍温度の範囲外にあり、オーステナイト(残留−γ)分率、マルテンサイト(M)分率が範囲外にある。iは一次冷却温度がマルテンサイト開始温度以上となっており、焼戻しマルテンサイト(t−M)の分率が10%を下回っている。
表2のa,f,g,h,tは本発明の請求項を満たした成分・製法であり、材質を見るとYS(yield-strength;降伏応力)が、TS(引張強度)の0.7倍を上回るような高い0.2%耐力を持ち、かつ延性に優れた材料となっていることが分かる。
Figure 0005798740
Figure 0005798740

Claims (8)

  1. 質量%で、
    C: 0.10%以上、0.5%以下
    Mn: 1.0%以上、4.0%以下
    Si: 0.8%以上、4.0%以下
    Ti: 0.01%以上、0.4%以下
    P: 0.015%以下、
    S: 0.05%以下、
    N: 0.005%以下
    を含有し、残部を鉄及び不可避不純物からなり、降伏応力(YS)が引張強度(TS)の0.7倍を上回り、鋼板組織として、面積率で焼戻しマルテンサイトを10〜60%、フェライトを5〜50%、ベイナイトを5〜30%、残留オーステナイトを5〜30%含有し、更に、パーライト及びマルテンサイトを合計で0〜20%含有することを特徴とする成形性の優れた鋼板。
  2. 前記Tiのうち、下記の式(1)で示す固溶Ti量が
    0.005%以上0.3%未満となり、更に、フェライト粒のうち、20μm以下のフェライト粒が個数割合で60%以上あることを特徴とする請求項1に記載の成形性の優れた鋼板。
    固溶Ti[質量%]=Ti−48/12*N[質量%] ・・・(1)
  3. 更に、質量%で、
    Mo:0.01%以上、0.3%以下
    Cr:0.01%以上、0.8%以下
    Ni:0.01%以上、5%以下
    Cu:0.01%以上、5%以下
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の成形性の優れた鋼板。
  4. 更に、質量%で、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼板。
  5. 更に、質量%で、
    V:0.2%以下
    Nb:0.2%以下
    の1種もしくは2種を含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼板。
  6. 更に、質量%で、
    B:0.0003%以上、0.003%以下
    を含有することを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼板。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋼板の表面に、溶融亜鉛めっき層または、合金化溶融亜鉛めっき層を備えることを特徴とする成形性の優れた鋼板。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の成分組成の鋼片を、Ar3点以上の仕上げ温度で熱間圧延し、350〜600℃に冷却して巻取り、その後40〜85%の冷間圧延を施し、下記(2)及び(3)に定める焼鈍温度の範囲で、5秒以上700秒以下焼鈍した後、本鋼板のマルテンサイト開始温度以下まで10〜200℃/sで冷却した後に、5〜100℃/secで昇温し、250〜480℃の間の温度で、10秒以上1000秒以下保持することにより、降伏応力(YS)が引張強度(TS)の0.7倍を上回り、鋼板組織として、面積率で焼戻しマルテンサイトを10〜60%、フェライトを5〜50%、ベイナイトを5〜30%、残留オーステナイトを5〜30%含有し、更に、パーライト及びマルテンサイトを合計で0〜20%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形性の優れた鋼板の製造方法。
    Tmax[℃]=750+固溶Ti[質量%]*1000 ・・・(2)
    Tmin[℃]=900−固溶Ti[質量%]* 750 ・・・(3)
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