JP5789777B2 - 携帯端末装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ素子を有する携帯端末装置に関する。
携帯端末装置の薄型化、ならびに、正面画面の狭額縁化に伴って、装置の筐体側面に強度確保のための金属フレーム(導電部材)が設けられることがある。また、装飾のために、携帯端末装置の筐体側面に金属フレームが設けられることもある。
また、近年では、非接触方式のタッチパネルを採用した携帯端末装置において、タッチパネルの良好な検出性能が得られるように、筐体側面に金属フレームが設けられることがある。
アンテナ素子は、近傍に導電体が配置されることで、特性が劣化することがある。よって、筐体側面に金属フレームを配置した場合、所望のアンテナ特性が得られるように、アンテナ素子をどのように配置するかが問題となる。
従来、回路基板の一辺に平行な導電体を設けて、アンテナの特性改善と広帯域化とを図った無線モジュールが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、従来、筐体に導電体を印刷してアンテナ素子とする技術が一般に利用されている(例えば特許文献2を参照)。
特許第4146478号公報 特開2007−288360号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、回路基板の一辺に平行に設けた導電体を人体と対向する面に配置することが開示されており、人体が近接すると、導電体の効果が低下するという課題があった。特に、導電体に人体が接触すると、アンテナ性能が大きく低下する、また、アンテナ素子の指向性が大きく変化して、所望の指向性での利得が大きく低下するという課題があった。
例えば、GPS(全地球測位システム)の受信アンテナは、携帯端末装置を手で保持した状態で、天頂方向の受信利得が大きくなることが望まれるが、このような指向性が大きく乱されることになる。
よって、特許文献1のアンテナ技術は、筐体側面に金属フレームを配置した場合に有効に適用できるものではなかった。
本発明の目的は、筐体側面に導電部材が設けられても所望のアンテナ特性を得ることのできる携帯端末装置を提供することである。
本発明の一態様に係る携帯端末装置は、筐体と、前記筐体に収容される回路基板と、前記回路基板および/または前記筐体内の他の部材に面状に広がって形成されるグラウンドと、前記筐体の長手方向のほぼ一端から他端に渡る長さを有し、前記筐体の長手方向に沿った側部に配置される導電部材と、少なくとも1つのアンテナ素子と、前記回路基板と前記アンテナ素子とが接続される給電部と、を具備し、前記グラウンドは、前記導電部材とほぼ同じ長さであり、前記導電部材は、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続されている、構成を採る。
本発明の携帯端末装置は、筐体と、前記筐体に設けられた回路基板と、前記筐体に設けられ、前記回路基板と電気的に接続されたアンテナと、前記回路基板に実装され、前記アンテナに給電する無線回路部と、前記筐体から少なくとも一部が露出し、前記筐体の一端部近傍に配置され、前記回路基板と容量結合する第1の導電部材と、を備え、前記第1の導電部材は、非把持部において、前記回路基板と電気的に接続されている。
本発明によれば、筐体側面に導電部材が配置された構成において、所望のアンテナ特性を得ることができる。
本発明の実施の形態1の携帯端末装置の全体を示す分解斜視図 図2(A)は筐体の上端面を示す平面図、図2(B)は筐体の背面を示す平面図、図2(C)は筐体の下端面を示す平面図 導電部材が組み付けられた筐体側部の断面を示す模式図 導電部材が組み付けられた筐体を示す側面図 筐体に印刷されたアンテナ素子と回路基板との電気的な接続構成を説明する図 実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図 実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した分解斜視図 実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した上面図 アンテナ素子と導電体との配置関係を上方から見た図 アンテナ素子と導電体との配置関係を後方から見た図 実施の形態2の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図 実施の形態3の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)左側面透視図 比較例の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図 比較例、実施の形態1、実施の形態2のアンテナ素子37、31、31Aを給電する場合の効率を示すグラフ 比較例、実施の形態1、実施の形態2のアンテナ素子37、31、31Aを給電する場合の半球効率を示すグラフ 比較例のアンテナ素子37を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 比較例のアンテナ素子37を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 比較例のアンテナ素子37を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 比較例のアンテナ素子37を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態4の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図 実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフ 実施の形態5に係る携帯端末装置の一例を示す外観図であり、(A)は携帯端末装置の左斜視図、(B)は携帯端末装置の右斜視図 実施の形態5に係る携帯端末装置の構成例を模式的に示す図 実施の形態5に係る金属シャーシに接続される回路基板の一例を示す図 実施の形態5に係る使用者によって携帯端末装置が把持される一例を示す図 実施の形態5に係る携帯端末装置の筐体外部に配置される金属フレームの一例を示す図であり、(A)は携帯端末装置の左斜視図、(B)は携帯端末装置の右斜視図 実施の形態6に係る携帯端末装置の構成例を模式的に示す図であり、(A)は2つの容量結合用板金の配置例、(B)は1つの容量結合用板金の配置例を示す図 実施の形態7に係る携帯端末装置の構成例を模式的に示す図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
[構造説明]
図1は、本発明の実施の形態1の携帯端末装置の全体を示す分解斜視図である。図2Aは、筐体の上端面を示す平面図、図2Bは、筐体の背面を示す平面図、図2Cは、筐体の下端面を示す平面図である。図2A〜図2Cにおいて、アンテナ素子30〜33はハッチングを付して示している。
実施の形態1の携帯端末装置は、表示画面が前面に配置される薄い箱型の端末装置である。この携帯端末装置は、図1に示すように、筐体22、回路基板20、表示ユニット10、板金部材16、外装カバー24、左右の金属部材(導電部材に相当)12、上下の終端部材14、および、4つのアンテナ素子30〜33(図2A〜図2Cを参照)を備えている。
表示ユニット10は、前面パネルの裏に、液晶などの表示層、バックライト層、表示駆動回路などが設けられた薄い板状のユニットである。表示ユニット10は、筐体22の前面開口を塞ぐように筐体22に固着される。
板金部材16は、主に金属からなる平板状の部材であり、表示ユニット10の裏側に沿って配置されて、表示ユニット10の裏側を保護する。また、板金部材16は、筐体22の側壁に係合して固定され、装置の剛性を向上させる。また、板金部材16は、回路基板20のグラウンドと物理的および電気的に接続されて、装置のグラウンドとなる。
回路基板20は、例えば多層のプリント基板に、通信処理回路、表示処理回路、演算処理回路、その他の様々な処理装置(カメラ等)が搭載または接続されて構成される。回路基板20の中には、グラウンドとなる面状の導電層が形成されている。
筐体22は、薄い箱体(丸みを有する箱体)の一方の広い面が開口した所謂バスタブ型と呼ばれるものであり、樹脂により構成されている。この筐体22は、装置背後(図1の下方)から電池パックを着脱可能とするために、背面22Bの半分の範囲にも開口22Hが設けられている。
外装カバー24は、筐体22の背面22Bの開口22Hを含めて、筐体22の背面22Bを覆うカバーであり、樹脂により構成されている。外装カバー24は、電池パックの交換の際に着脱される電池カバーとしても機能する。
金属部材12は、筐体22および表示ユニット10の長手方向に沿った側面に固定されて、筐体22に屈曲させる力が加わったときに、筐体22および表示ユニット10が屈曲しないように、これらを補強する。実施の形態1では、2つの金属部材12が筐体22の両側面にそれぞれ固定されて、装置の外部に露出している。金属部材12は、一方に長い形状であり、長手方向に沿った折目で正面側および背面側に折曲されて強度を保持している。金属部材12は、金属フレーム、または、金属レールと呼ぶこともできる。
図3は、金属部材が組み付けられた筐体側部の断面を示す模式図である。図4は、金属部材が組み付けられた筐体を示す側面図である。
金属部材12は、図3に示すように、長手方向に垂直な断面において、角ばりのあるC字形状の部分を有している。筐体22の側部には、金属部材12のC字形状の部位に挿入されて抜け落ちない形状部を有しており、装置の組み付け時において、金属部材12は、筐体22の上端または下端側からスライドして、筐体22の側部に係合して組み付けられる。
金属部材12は、図4に示すように、筐体22のほぼ上端からほぼ下端に渡る長さを有し、筐体22の上端および下端に僅かな隙間S1を開けて配置される。
終端部材14,14(図1を参照)は、筐体22の上端面22Aと下端面22Cにそれぞれ被さる外装部材であり、樹脂により構成される。終端部材14は、樹脂に限られず、ゴムまたは木材などの非導電性および非磁性体の部材から構成されてもよい。
終端部材14は、金属部材12の長手方向の一端部を押さえて、金属部材12のスライド移動を制止するストッパーとしての役割を担う。終端部材14は、図4の金属部材12の上下端の隙間S1の部分で筐体22と嵌合して、金属部材12を制止する。
金属部材12は、図示していないリアクタンスを介して装置のグラウンドに接続するために、張出部12aが板金部材16および筐体22等に止着されるが、終端部材14が金属部材12の一端と他端とを制止することで、金属部材12が完全に固定される。2個の終端部材14は、上キャップおよび下キャップとそれぞれ呼ぶこともできる。
アンテナ素子30〜33は、図2に示すように、筐体22の外面に導電体を印刷することで形成されている。アンテナ素子30〜33には、例えば、アプリケーション用(GPS(全地球測位システム)、無線LAN、短距離無線通信用)のアンテナ素子、サブのセルラー通信用のアンテナ素子、メインのセルラー通信用の2つの帯域に対応する2つのアンテナ素子が含まれる。
アンテナ素子30〜33の各々は、筐体22の背面22Bおよび上端面22A、または、筐体22の背面22Bおよび下端面22Cにまたがって形成されている。電池カバーが外されたとき、筐体22の背面22Bは外に露出するため、筐体22の背面22Bにおいては、アンテナ素子30〜33の印刷面を覆う保護膜39が形成されている。
図5は、筐体に印刷されたアンテナ素子と回路基板との電気的な接続構成を説明する図である。
上側の2つのアンテナ素子30,31は、図5に示すように、筐体22の背面22B側の一端に、回路基板20に接続される導電体d,dが設けられている。導電体d,dは、筐体22の背面22Bの表裏に通じるように筐体22の壁内に埋め込まれている。この導電体d,dを介して、筐体22の外面に印刷されたアンテナ素子30,31と、回路基板20の給電部f,fとが、例えばバネ接点等を介して電気的に接続される。
回路基板20の給電部f,fの近傍には、送信信号を出力するパワーアンプおよび受信信号を入力する受信アンプ(受信のみの場合は受信アンプのみ)などを有する無線回路が搭載されている。パワーアンプおよび受信アンプなどを有する無線回路の信号線は、給電部f、fに接続され、無線回路のグラウンドは回路基板20のグラウンドに接地されている。給電部f,fは、無線回路からアンテナ素子30,31へ高周波電力を伝送する接続点、或いは、アンテナ素子30,31に捕えられた電波により発生された高周波電力を無線回路へ伝送する接続点である。
下側の2つのアンテナ素子32,33は、筐体22の背面22B側の一端に、筐体22の背面22Bの表裏に通じる導電体d,dが設けられている。導電体d,dは、筐体22の壁内に埋め込まれ、筐体22外面に印刷されたアンテナ素子32,33と筐体22の内部の回路とを電気的に接続する。
アンテナ素子32,33の導電体d,dは、上側のアンテナ素子30,31の接続と同様に、回路基板20の給電部に直接に接続される構成としてもよい。あるいは、アンテナ素子32,33の導電体d,dは、筐体22内に収容される別のアンテナ素子と、バネ接点等を介して電気的に接続される構成としてもよい。
[構造上の効果]
一般に、アンテナ素子の特性は、周囲の導電体によって影響を受ける。筐体22の中央には回路基板20および面状に広がるグラウンドが占めるため、アンテナ素子は筐体22の周囲に設けることが望ましい。
しかしながら、本実施の形態1では、筐体22の側面の長手方向の一端から他端にかけて金属部材12が占めているので、アンテナ素子を筐体22の側面の近くに形成した場合、金属部材12によりアンテナ素子の性能に影響が及ぼされる。
さらに、筐体22外面に印刷によりアンテナ素子を設ける場合、アンテナ素子の特性向上のために、アンテナ素子となる印刷物は、向きの異なる2面にまたがって設けることが望ましい。また、印刷によるアンテナ素子は、外部に露出していると擦れにより劣化する恐れがある。
そこで、本実施の形態1では、アンテナ素子30〜33を、筐体22の上端面22Aおよび背面22B、あるいは、筐体22の下端面22Cおよび背面22Bにまたがって、形成している。
さらに、上端面22Aと下端面22Cとは、樹脂性の終端部材14により覆われて外部に露出しない構成としている。
また、筐体22の背面22Bは、外装カバー24により覆われて、通常使用時には、外部に露出しない構成になっている。
以上のように、実施の形態1の携帯端末装置によれば、装置の薄型化および表示ユニット10の狭額縁化を図っても、金属部材12により装置の強度を維持できる。さらに、この金属部材12がリアクタンスを介してグラウンドに接続することにより、アンテナ特性の劣化を回避することができる。また、アンテナ素子30〜33は終端部材14に覆われるので、アンテナ素子30〜33を印刷物により形成しても、擦れ等により劣化することが回避される。
[アンテナ素子の電気的な構成および特性]
続いて、実施の形態1におけるアンテナ素子30,31の電気的な構成および特性について説明する。
図6は、実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図である。図7は、実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した分解斜視図である。図8は、実施の形態1の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した上面図である。
[構成1(金属部材12の接地構造)]
金属部材12は、上端に近い張出部12aがグラウンドに接続されている。すなわち、金属部材12は、この接続点において面状に広がったグラウンドに直接に接続されて接地される。なお、図1の具体例では、金属部材12は、回路基板20のグラウンドと共通にされた板金部材16に直接に接続されているが、回路基板20のグラウンドへ直接に接続される構成としてもよい。また、金属部材12は、この接続点において、リアクタンスを介してグラウンドに接続する構成としてもよい。この構成により、リアクタンス値を調整し、回路基板20から金属部材12に流れる電流を変化させ、アンテナ効率の向上と指向性の最適化を行うことができる。
実施の形態1では、2つの金属部材12のグラウンドへの接続点は、2つのアンテナ素子30,31の給電部の近傍にそれぞれ配置されている。ここで、近傍とは、所望の周波数における送受信信号の波長をλとして、例えば、0.1×λ以下の距離、より好ましくは0.08×λ以下の距離である。この距離は、給電部の高周波の電流がグラウンドを介して金属部材12に伝達する距離である。
言い換えれば、2つの金属部材12は、面状に広がるグラウンドにおける長手方向の端寄りで、且つ、アンテナ30,31の給電部と同一側の領域に接地されている(図6(A),図6(B)を参照)。
[構成2(2つのアンテナ素子の結合構成)]
2つのアンテナ素子30,31は、装置の左右方向(Y方向)において、各給電部が筐体22の中央より金属部材12に近い側に配置されている。一方、アンテナ素子30,31の開放端は、Y方向における装置中央寄りで互いに近接および対向して配置されている。すなわち、両者の給電部は、装置の左右方向(Y方向)に大きく離間する一方、両者の開放端は近接し対向した配置とされている。
ここで、近接とは、2つのアンテナ素子30,31の両素子を配置し、アンテナ素子30、または、アンテナ素子31のいずれか一方を給電する場合と、どちらか一方のアンテナ素子のみを配置し、給電する場合とを比較して、アンテナ効率および指向性に変化が生じる距離である。また、両者の開放端の近傍に導電体を配置すると、導電体との容量結合により、2つのアンテナ素子の影響度が更に増加する。また、2つのアンテナ素子30、31の動作周波数をほぼ同一にすることにより、2つのアンテナ素子の影響度は更に増加する。
実施の形態1では、2つのアンテナ素子30,31の両方の開放端に近接する導電体40が設けられている。この導電体40は、特に制限されないが、音声出力用のレシーバである。導電体40(レシーバ)は、図示していないリアクタンスを有するFPC41を介して回路基板20と電気的に接続され、音声信号の周波数帯では少ない抵抗で信号を入力する一方、所望の無線周波数帯では所定のリアクタンスを持って回路基板20に接続された構成となる。このリアクタンス値に応じて、2つのアンテナ素子30、31から導電体40およびFPC41を経由して回路基板20のグラウンドへ流れる電流の位相を変化させ、2つのアンテナ素子30、31と導電体40との結合状態を最適化することができる。
図9Aは、アンテナ素子と導電体との配置関係を上方から見た図である。図9Bは、アンテナ素子と導電体との配置関係を後方から見た図である。
導電体40は、金属部と樹脂部とを有する構成である。導電体40の金属面とアンテナ素子30,31とが近接して配置されることで、両者は容量結合した構成となる。さらに、両者の間に誘電率を有する樹脂部を配置することで、容量結合度を大きくできる。
実施の形態1では、図9Aおよび図9Bに示すように、アンテナ素子30,31の上端面22A側の一部(図9Aの網掛け部)および背面22B側の一部(図9Bの網掛け部)が、導電体40の金属面に近接および対向して、これらの間で容量が形成される。このような構成により、例えば、0.2pF〜0.3pFの大きさの結合容量とした場合、アンテナ素子30とアンテナ素子31との間隔を0.021λなど作成容易な間隔とすることができる。
一方のアンテナ素子31は、例えば、GPSで使用される1.575GHz〜1.606GHzの1.5GHz帯で動作するよう、アンテナ素子長が設計され、且つ、整合回路が設けられている。また、他方のアンテナ素子30は、例えば、LTE(Long Term Evolution)の受信帯域で使用される875〜890MHzの800MHz帯、1.496〜1.515GHzの1.5GHz帯、および2.134〜2.147GHzの2GHz帯で動作するよう、アンテナ素子長が設計され、且つ、整合回路が設けられている。ここで、アンテナ素子31とアンテナ素子30は両者ともに1.5GHz帯で動作するように設計され、その周波数差分はわずか60MHzと非常に近い周波数であることから、相互の影響を受けやすい。よって、両者の開放端が適宜容量結合されることで、アンテナ素子30,31の一方の励振による電流を、結合容量を介して他方に流すことができる。すなわち、アンテナ素子31を励振させると、前記容量結合を介して、アンテナ素子30およびアンテナ素子30の整合回路を経由して回路基板20に電流が流れる。このことから、アンテナ素子30の整合回路のリアクタンス値に応じて、アンテナ素子30の電流位相を変化させ、アンテナ素子31とアンテナ素子30の結合状態を最適化することができる。
[構成3(アンテナ素子および金属部材12の対称構成)]
2つのアンテナ素子30,31は、給電部から中盤までが、筐体22の上下方向(Z方向)に延びる向きで形成され、中盤から開放端の近傍までが、筐体22の左右方向(Y方向)に延びる向きに形成され、開放端の近傍が筐体22の前後方向(X方向)に延びる向きに形成されている。なお、開放端までをY方向に延びる向きに形成してもよい。
一方、2つの金属部材12は、筐体22の上下方向(Z方向)に延びる向きに配置されており、アンテナ素子30,31の中盤から開放端近傍までの範囲の向きと、金属部材12の長手方向とがほぼ直交する。
さらに、2つのアンテナ素子30,31の開放端は、筐体22の左右方向における中央寄りで、且つ、筐体22の上端に配置され、金属部材12の開放端は、筐体22の左右方向における両側で、且つ、筐体22の下側に配置されている。すなわち、これらは大きく離間した配置となっている。
また、2つの金属部材12は、装置の左右を2分割する分割面に対して、ほぼ対称の形状および対称の配置になっている。
さらに、2つのアンテナ素子30,31は、上記の分割面に対して、給電部がほぼ対称の配置になっている。さらに、2つのアンテナ素子30,31は、上記の分割面に対して対称な向きに形成されている。
構成1〜構成3の各々は、金属部材12を起因とするアンテナ特性の劣化を低減すること、並びに、金属部材12に人体が接触することによるアンテナ特性の指向性の乱れを改善することに寄与する。また、構成1〜構成3の全てを備えることで、これらの効果を総合的に向上させることができる。実施の形態1のアンテナ特性の詳細は、比較例を交えて後述する。
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図である。
実施の形態2の携帯端末装置は、2つのアンテナ素子30,31Aのうち、一方のアンテナ素子31Aの中盤から開放端の近傍までの向きを逆転させ、開放端の配置を変更したものである。すなわち、一方のアンテナ素子31Aの中盤から開放端側が、装置の左右方向の外側に延びる向きに形成されている。アンテナ素子30とアンテナ素子31Aとの間隔は例えば0.1084λなど、実施の形態1と比較して大きな距離で離隔している。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態2の携帯端末装置は、実施の形態1と比較して、2つのアンテナ素子30,31Aの容量結合の構成が無くなり、アンテナ素子30,31Aおよび金属部材12の対称構成は一部が非対称となる。
実施の形態2のアンテナ特性についても、比較例を交えて後に詳述する。
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)左側面透視図である。
実施の形態3の携帯端末装置は、筐体22の側面に固定される金属部材12を片側のみとした構成であり、その他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態3の携帯端末装置は、2つのアンテナ素子30,31のうち、ほぼ片側のみに金属部材12による影響が生じる。このため、金属部材12の近傍に設けられた一方のアンテナ素子31の特性は、実施の形態1と同様となり、他方のアンテナ素子30の特性は、金属部材12が無い場合のアンテナ素子の特性に近づくと考えられる。
(実施の形態1、2のアンテナ特性)
以下、実施の形態1と実施の形態2のアンテナ特性について比較例を交えて詳述する。
図12は、比較例の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図である。
比較例の携帯端末装置は、実施の形態1と比較して、筐体22の両側面の金属部材12を無くし、且つ、2つのアンテナ素子36,37の開放端を離して対向させない構成としたものである。アンテナ素子36は、Z軸方向のみに展開され、GPSで使用される1.575〜1.606GHzの1.5GHz帯で動作するように設計される。また、アンテナ素子37は、Z軸方向およびY軸方向に展開され、LTE(Long Term Evolution)の受信帯域で使用される2.134〜2.147GHzの2GHz帯のみで動作するように設計される。アンテナ素子36とアンテナ素子37の開放端の距離は、例えば0.2444λなど実施の形態1、2と比較して大きな距離で離隔している。本明細書において展開は延設と言い換えることができる。
[放射効率および半球放射効率]
図13Aは、比較例、実施の形態1、実施の形態2のアンテナ素子37、31、31Aを給電する場合の効率を示すグラフである。図13Bは、比較例、実施の形態1、実施の形態2のアンテナ素子37、31、31Aを給電する場合の半球効率を示すグラフである。
図13Aは、全方向にわたる総合的な放射効率を示しており、図13Bは、天頂方向(筐体の上下方向(Z方向))の半球範囲における放射効率を示している。また、図13Aおよび図13Bにおいて、横線模様のグラフは遮蔽物のない自由空間での放射効率を示し、縦線模様のグラフは右手で保持した状態のときの放射効率を示している。
図13Aに示すように、比較例では、手保持によって効率が大きく劣化するのに対して、実施の形態2では手保持により効率劣化が半減し、実施の形態1では手保持による効率劣化が大きく低減している。
この手保持による効率の劣化低減の効果は、上記3つの形態の比較から、金属部材12およびその接地構造、および、2つのアンテナ素子30とアンテナ素子31、31Aの結合構成と、2つのアンテナ素子の動作周波数が、大きく寄与していると考えられる。すなわち、比較例では、金属部材12が存在せず、2つのアンテナ素子30、37の開放端が離隔し、動作周波数の差分が約500MHzと大きいのに対し、実施の形態1および2では、金属部材12をアンテナ素子30、31または31Aの近傍に接地するように配置し、動作周波数の差分がわずか50MHzと小さいため、手保持状態の劣化量が低減している。また、実施の形態2では、2つのアンテナ素子30、31Aの開放端は対向せず、離隔しているのに対し、実施の形態1では、2つのアンテナ素子30、31の開放端は対向し、かつ近接していることから、手保持状態の劣化量が更に低減している。
図13Bに示すように、比較例では、手保持によって天頂方向の指向性が劣化するのに対して、実施の形態1では手保持によって天頂方向の指向性が向上している。すなわち、実施の形態1では、手保持により、全体としての放射効率はわずかに低減するが、指向性が所望の向きに変化することで、天頂方向の放射効率が向上している。天頂方向の指向性は、例えば、GPS信号の受信アンテナにとって有効である。
この手保持による指向性の改善効果は、上記3つの形態の比較から、金属部材12およびその接地構造、および、2つのアンテナ素子30とアンテナ素子31の結合構成、および、アンテナ素子30とアンテナ素子31および金属部材12の対称構成と、アンテナ素子の動作周波数が、大きく寄与していると考えられる。すなわち、比較例では、金属部材12は存在せず、アンテナ素子の開放端が離隔し、アンテナ素子の動作周波数の差分が約500MHzと大きいのに対し、実施の形態1では、金属部材12をアンテナ素子30、31の近傍に接地するように配置し、さらに、アンテナ素子30、31の開放端は対向し、かつ近接し、アンテナ素子の動作周波数の差分がわずか50MHzと小さいことから、天頂方向の放射が向上している。
[自由空間での指向性]
[比較例の特性]
図14Aは、比較例のアンテナ素子37を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図14Bは、比較例のアンテナ素子37を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。図14A〜図19Bにおいて、黒丸プロット線は、電界成分が平面の周方向を向いた放射(Eθ成分と呼ぶ)を、ひし形プロット線は、電界成分が平面の直交方向を向いた放射(Eφ成分と呼ぶ)を示している。
比較例では、図14AのX−Z平面において、Eθ成分とEφ成分とで、総合的な放射量が同等になっている。また、Eθ成分とEφ成分とは、共に、+Z方向の放射量よりも、−Z方向の放射量が多いことから、装置の上端に配置されるアンテナ素子37よりも、装置の中程を占めるグラウンドのY方向およびZ方向を向いた電流が放射に寄与していると考えられる。
また、比較例では、図14BのY−Z平面において、Y方向(θ=−90°〜90°(270°〜360°、0°〜90°))の放射と、−Y方向(θ=90°〜270°)の放射との、Z軸に対する対称性が低下している。これは、アンテナ素子37の給電部が角に配置されることで、回路基板20の電流が給電部側の一端に集中し、Z軸に対して非対称に流れているためと考えられる。
これら、図14Aおよび図14Bの特性から、比較例の装置ではY方向とZ方向に展開される回路基板20に流れる電流が放射に寄与する割合が高いと考えられる。
[実施の形態1の特性]
図15Aは、実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図15Bは、実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
実施の形態1では、図15AのX−Z平面において、Eθ成分の放射に比べて、Eφ成分の放射が総合的に大きい。これは、Z軸方向よりもY軸方向の電流が放射に寄与していると考えられる。後述のように、実施の形態2においても、同様の傾向があるが、実施の形態1の方がこの傾向が強い。比較例と比べると、特にEθ成分の放射が極端に少なくなっていることから、Z軸方向に展開されるグラウンド電流が少なくなっていると考えられる。Eφ成分の放射は、Z軸に対してほぼ対称的である。
また、実施の形態1では、図15BのY−Z平面において、Eθ成分の放射が、Y軸およびZ軸に対してそれぞれほぼ対称になっている。
これら、図15Aおよび図15Bの特性から、実施の形態1では、XYZ各軸に対して対称的な放射が行われ、どの方向にもほぼ均一な無指向性に近い特性が得られていることが分かる。
[実施の形態2の特性]
図16Aは、実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図16Bは、実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
実施の形態2では、図16AのX−Z平面において、Eθ成分の放射に比べて、Eφ成分の放射が総合的に大きい。また、比較例に比べて、Eθ成分は小さいが、実施の形態1に比べて大きい。これは、Z軸方向に展開される電流が、比較例より少なく、実施の形態1に比べて多いことに依存すると考えられる。
また、実施の形態2では、図16BのY−Z平面において、Eθ成分の放射が、−Z方向よりも+Z方向の方が多い。さらに、Eθ成分の放射は、比較例と比べて、θ=−90°〜90°の角度幅180°の範囲と、θ=90°〜270°の角度幅180°範囲とが、Y軸に対して対称的に近づいている。しかし、比較例と比べて、θ=180°〜270°の角度幅90°の範囲と、θ=270°〜360°の角度幅90°の範囲において、Y軸に対する対称性がやや崩れている。
これら、図16Aおよび図16Bの特性から、実施の形態2では、特にY−Z平面の−Y方向の半球面における指向性が左右対称から崩れているが、+Y方向の半球面における指向性はほぼ左右対称になっていることが分かる。この特性は、2つのアンテナ素子30,31Aが対向している構成を有していないためと考えられる。
図14A、図14B、図15A、図15B、図16A、図16Bの特性、および、上記3つの形態の比較から、X−Z面のEθ成分の差分は、金属部材12およびその接地構造、および、2つのアンテナ素子30とアンテナ素子31、31Aの結合構成と、2つのアンテナ素子の動作周波数が、大きく寄与していると考えられる。すなわち、比較例では、金属部材12が存在せず、アンテナ素子の開放端が離隔し、2つのアンテナ素子の動作周波数の差分が約500MHzと大きい。これに対し、実施の形態1および2では、金属部材12をアンテナ素子30、31の近傍に接地するように配置し、2つのアンテナ素子の動作周波数の差分が50MHzと小さいため、比較例に比べて、Z軸方向に展開される回路基板20に流れるグラウンド電流が減少し、Eθ成分が減少する。また、実施の形態2では、アンテナ素子30、31Aの開放端は対向せず、離隔している。これに対し、実施の形態1では、アンテナ素子30、31の開放端は対向し、かつ近接していることから、さらに、Z軸方向に展開される回路基板20に流れるグラウンド電流が減少し、Eθ成分が減少すると考えられる。
[手保持時の指向性]
[比較例の特性]
図17Aは、比較例のアンテナ素子37を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図17Bは、比較例のアンテナ素子37を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
比較例では、図17Aおよび図17Bから分かるように、特に、図17AのX−Z平面において、Eθ成分およびEφ成分の両方とも、自由空間に比べて、放射の指向性が大きく乱れている。
これは、グラウンドが手で覆い隠されることで、回路基板20に流れるグラウンド電流が阻害されるため、手の影響が放射に大きく影響し、指向性が乱れていると考えられる。
[実施の形態1の特性]
図18Aは、実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図18Bは、実施の形態1のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
実施の形態1では、X−Z平面において、比較例と比べて、手保持時でも、Eθ成分の放射が少なく、Eφ成分の放射が多い。また、Eφ成分の放射は、遮蔽のない自由空間に比べて、指向性が大きく変化し、携帯端末装置を手に持ったときの天頂方向θ=315°〜0°、0°〜135°(=−45°〜135°)の放射が大きい。
これは、回路基板20のグラウンド電流が金属部材12に分散して流れ、さらに、金属部材12に手が接触することで、金属部材12に流れる電流が2つのアンテナ素子30、31に分散して指向性が変化しているためと考えられる。
[実施の形態2の特性]
図19Aは、実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図19Bは、実施の形態2のアンテナ素子31Aを給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
実施の形態2では、X−Z平面において、実施の形態1に比べて、Eθ成分の放射が多く、Eφ成分の放射も全ての角度で均等になっている。
これは、一方のアンテナ素子31AがY方向に短く、また、Y方向における向きがアンテナ素子30Aに対向せず、2つのアンテナ素子30,31Aの開放端が近接していないためと考えられる。すなわち、実施の形態2では、この構成により、実施の形態1に比べて、アンテナ素子31AのY方向の電流が少なく、また、Z軸方向に展開される回路基板20のグラウンド電流が多くなる。このことから、金属部材12に流れるグラウンド電流が実施の形態1に比べ少なくなり、このため、金属部材12に手が接触しても、金属部材12からアンテナ素子への電流の分散が少なく、X−Z平面におけるEφ成分の指向性に影響が余り及ばないと考えられる。
さらに、実施の形態2では、回路基板20に流れるグラウンド電流が実施の形態1に比べ多いことから、金属部材12に流れるグラウンド電流は実施の形態1に比べ少なくなる。このため、実施の形態2では、グラウンドおよび金属部材12が手で覆い隠されても、金属部材12からアンテナ素子30,31Aへの電流の分散が少なく、X−Z平面におけるEφ成分の指向性の向上を得にくいと考えられる。
[アンテナ特性上の効果]
以上のように、本発明の実施の形態1〜実施の形態3では、金属部材12および金属部材12の接地構造によって、金属部材12に人体が近接又は人体が接触することによる、アンテナ特性劣化の低減を図ることができる。
さらに、本発明の実施の形態1では、2つのアンテナ素子30、31の開放端の近接およびアンテナ素子30、31および金属部材12の対称構成によって、金属部材12が手に接触した場合でも、所望の指向性を有したアンテナ特性が得られるという効果が得られる。
(実施の形態4)
図20は、実施の形態4の携帯端末装置においてアンテナ特性に関わる構成を模式的に示した(A)背面図および(B)右側面透視図である。
実施の形態4の携帯端末装置は、2つの金属部材12Aの接地点G,Gを、実施の形態1の配置から変更したものである。
実施の形態4において、金属部材12Aは、非接触方式のタッチパネルの指検知機能の特性を向上させるための導電性のフレームである。金属部材12Aは、筐体22の長手方向のほぼ一端から他端に渡る長さを有し、筐体22の左右両側に固定される。金属部材12Aは、筐体22の外面に露出せず、筐体22の壁部の内側に配置されている。金属部材12Aは、ユーザの手が直接に接触しないが、薄い筐体22の壁部を挟んでユーザの手が近接することで、金属部材12Aとユーザの手が高周波的に結合して、他の実施の形態と同様にアンテナ特性に影響を及ぼす。
なお、金属部材12Aは、他の実施の形態の金属部材12と同様に、筐体22の外部に露出する構成としてもよく、この場合でも、以下に説明するアンテナ特性は大きく変わらないと考えられる。また、逆に、他の実施の形態1〜3の金属部材12も、本実施の形態4のように筐体22の外面に露出しない構成としてもよく、この場合でも、各実施の形態1〜3のアンテナ特性は上述した内容と大きく変わらないと考えられる。
グラウンドは、実施の形態1で説明したように、回路基板20の中間の層に形成された面状の導電層と、この導電層に電気的に接続された板金部材16とから構成される。グラウンドは、装置の左右上下方向に面状に広がった構成となり、グラウンドの長手方向の長さは金属部材12Aの長さとほぼ同一になる。
[金属部材の接地点の配置]
図20(A),(B)に示すように、金属部材12Aの接地点Gは、面状に広がるグラウンドの長手方向の端寄りで、且つ、アンテナ30,31の給電部の反対側の領域に配置されている。左側の金属部材12Aの接地点Gは、グラウンドの左側に設けられている。右側の金属部材12Aの接地点Gは、グラウンドの右側に設けられている。
[アンテナ特性]
[自由空間での指向性]
図21Aは、実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図21Bは、実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の自由空間におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。図21A〜図22Bにおいて、黒丸プロット線は、電界成分が平面の周方向を向いた放射(Eθ成分と呼ぶ)を、ひし形プロット線は、電界成分が平面の直交方向を向いた放射(Eφ成分と呼ぶ)を示している。
実施の形態4では、図21AのX−Z平面において、Eθ成分の放射に比べて、Eφ成分の放射が総合的に大きい。また、実施の形態4では、実施の形態2(図16A)に比べて、Eθ成分の放射が減り、Eφ成分の−Z方向の放射が増加している。これは、グラウンドのY方向の電流が増加しているからと考えられる。
また、図21AのX−Z平面において、Eφ成分の放射は、Z軸に対してほぼ線対称になっている。
また、図21BのY−Z平面において、Eθ成分の放射は、Y軸に対してほぼ線対称となり、さらに、Z軸に対してもほぼ線対称になっている。
総合的に、実施の形態4における自由空間のアンテナ特性は、放射の大半を占めるX−Z平面におけるEφ成分と、Y−Z成分におけるEθ成分とが、各軸に対して線対称で、ほぼどの方向にも均一な無指向性を有する特性となっている。
[手保持時の指向性]
図22Aは、実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるX−Z平面の指向性を示すグラフである。図22Bは、実施の形態4のアンテナ素子31を給電する場合の手保持時におけるY−Z平面の指向性を示すグラフである。
実施の形態4では、図22AのX−Z平面において、比較例(図17A)に比べて、Eθ成分の放射が少なく、Eφ成分の放射が多くなっている。Eφ成分の放射は、自由空間(図16A)に比べて、大きく指向性が変化し、θ=315°〜0°、0°〜100°の放射が大きく、天頂方向の放射が増している。ここで、天頂方向とは、装置前面が斜め上方を向くように、装置を斜めに保持したときの天頂の方向に相当する。
また、実施の形態4では、図22BのY−Z平面においても、θ=45°〜135°の天頂方向において放射が多くなっている。
実施の形態4のアンテナ特性は、金属部材12A,12Aにユーザの手が近接することで、金属部材12A,12Aに流れる電流がアンテナ素子30,31に移動して、アンテナ素子30,31の指向性が変化していると考えられる。天頂方向を向いた指向性は、例えば、GPS信号の受信アンテナにとって有効である。
[実施の形態4の効果]
以上のように、実施の形態4の携帯端末装置によれば、アンテナ素子30,31の構成、および、金属部材12A,12Aの接地点G,Gの配置により、良好なアンテナ特性を得ることができる。
また、スマートフォンタイプの携帯端末装置では、一般に、装置の上半分に回路および機能モジュールが多く搭載され、装置の下半分に電池パックの収容部が形成される。このため、一般には、装置の上半分の領域では金属部材12A,12Aの接地点G,Gのスペースが確保しにくく、装置の下半分の領域で接地点G,Gのスペースが確保しやすくなる。実施の形態4の携帯端末装置によれば、このような一般的な構成であっても、アンテナ特性を劣化させることなく、金属部材12A,12Aの接地点G,Gのスペースを容易に確保できるという効果が得られる。
以上、本発明の実施の形態1〜4について説明した。
なお、上記実施の形態1〜4では、アンテナ素子30〜33を印刷物により構成した例をとって説明したが、アンテナ素子を印刷物により構成しなくてもよい。この構成でも、上述したアンテナの特性上の効果を同様に得ることができる。また、アンテナ素子を印刷物により構成しない場合には、終端部材14は設けなくてもよい。
また、上記実施の形態1〜4では、2つのアンテナ素子の開放端の間を、共通の導電体40で容量結合した構成を例にとって説明したが、導電体を設けずに、2つのアンテナ素子の開放端を直接に容量結合する構成を採用してもよい。また、導電体40としては、レシーバに限られず、マイク、スピーカ、或いは、容量結合専用の導電体を採用してもよい。
(実施の形態5〜7に係る背景および課題)
近年、スマートフォンタイプの携帯端末装置が急速に普及している。
携帯端末装置の筐体の外側に導電性の部材を配置する技術に関して、下記の特許文献3〜5が知られている。
特許文献3では、放射体フレームの外側に設けた溝にワイヤアンテナを配置し、ケースに形成された貫通部を通してフレームの反対側の回路基板とワイヤアンテナを接続するアンテナパターンフレームが開示されている。
特許文献4では、内蔵型アンテナの周辺に導電体を配設することによって、外部干渉(ユーザーのフィンガータッチ)に対するVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)特性の変化幅を減少させる携帯用無線端末機が開示されている。
特許文献5では、導電材料から形成されるベゼルを用いて、筐体の前面に配置された周辺部材又は板状逆Fアンテナ素子を上方に配置したスロットを囲むとともに、筐体に対してディスプレイを保持するハンドヘルド電子デバイスが開示されている。
[特許文献3]特開2011−172222号公報
[特許文献4]特開2006−148943号公報
[特許文献5]特表2010−531574号公報
携帯端末装置のデザイン性を向上させるために、例えば、筐体の外装に金属質感を出すための塗装を施し、又は金属自体で作成されたフレームを配置することが検討されている。従って、筐体の外側に金属物を配置することが今後増加すると予想される。
筐体の外側に金属物を配置した場合、筐体内に収納されているアンテナ素子又はアンテナグラウンドの近傍に金属物が配置される。これにより、金属物とアンテナ素子間、又は、金属物とアンテナグラウンド間に容量結合が生じ、アンテナ電流はこの経路を通って金属物に流れる。
アンテナ電流は、アンテナの給電点近傍のアンテナグラウンドに集中するため、金属物とアンテナグラウンド間に容量結合が生じると、アンテナ電流が集中している給電点近傍のアンテナグラウンドから多くの電流が金属物に流れる。
携帯端末装置では、アンテナが筐体の下端部に設けられていることが多い。この場合、アンテナの給電点も筐体の下端部に設けられ、アンテナ側の金属物部分、すなわち筐体の下端部近傍の金属物部分に多くの電流が集中して流れる。
従って、使用者が、携帯端末装置を筐体の下部を把持すると、アンテナ電流が集中している部分を把持することになり、アンテナの特性が劣化し、携帯端末装置の通信能力が低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、筐体外部に導電部材が配置されても、良好なアンテナ特性を維持できる携帯端末装置を提供する。
(実施の形態5)
図23(A),(B)は、実施の形態5に係る携帯端末装置101の一例を示す外観図である。携帯端末装置101は、筐体102、金属フレーム103a,103b、及び表示部104を備える。携帯端末装置101は、携帯無線機と呼ぶこともできる。
筐体102は、例えば略方形状を有し、非導電性の部材により構成される。
金属フレーム103a,103bは、導電部材の一例であり、例えば筐体102を装飾するための部材(加飾用金属フレーム)である。金属フレーム103a,103bの少なくとも一部が、筐体102の外部に露出して配置される。
表示部104は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成される表示画面を有する。表示画面は、筐体102の例えば前面に設けられる。
図24は、携帯端末装置101の筐体102を取り除いた状態の一例を示す図である。携帯端末装置101は、回路基板111、金属シャーシ112、アンテナ素子(アンテナ)113、及びアンテナ素子の給電点114を備える。
回路基板111は、表示部104の表示画面と略平行に配置される、例えば矩形状を有する基板である。回路基板111には、例えば回路パターン又はグラウンドパターンが形成される。回路基板111に形成されたパターンには、図24では省略されているが、多数の電子部品等が実装される。
金属シャーシ112は、例えば筐体102の強度を確保するための(補強用の)シャーシであり、例えば略矩形状を有する。金属シャーシ112は、導電性の部材(例えば、ステンレス鋼)により構成される。金属シャーシ112は、表示部104に取り付けられ、LCDを保持し、LCDの強度を確保する機能を有する。
金属シャーシ112は、携帯端末装置101のグラウンド(GND)部としての機能を有する。金属シャーシ112には、回路基板111が接続される。
図25に金属シャーシ112に接続される回路基板111を示す。金属シャーシ112に回路基板111が重ねて配置される。回路基板111のグラウンドパターンは、金属シャーシ112の接続点121a〜121dにおいて接続される。これにより、回路基板111と金属シャーシ112とは、同電位に設定される。
なお、金属シャーシ112は、例えば、剛性を補強するために設けられ、必須の部材ではない。
アンテナ素子113は、例えばセルラー用のアンテナであり、回路基板111の給電点114に接続される。回路基板111には無線回路119が実装されており、アンテナ素子113は、無線回路119から給電される。無線回路119のグラウンドは、回路基板111のグラウンドパターンに接続される。
金属フレーム103a,103bは、例えばI字型を有し、筐体102の左右の側壁に沿って、側壁の略上端から略下端に至るまでの領域に対応して配置される。金属フレーム103a,103bは、回路基板111の一方の側端部(左側端部)又は他方の側端部(右側面部)に近接対向する。
金属フレーム103a,103bは、筐体側面に配置されるため、回路基板111または金属シャーシ112と容量結合する距離に配置される。金属フレーム103a,103bと回路基板111または金属シャーシ112との距離は、アンテナ素子113がカバーする低域の動作周波数(波長λ)との関係において、例えばλ/20以下に設定される。
金属フレーム103a,103bは、使用状態において使用者に把持されない箇所(非把持部)において、回路基板111のグラウンドパターンに接地される。非把持部は、使用者が携帯端末装置101を使用する際に把持し難い筐体102の表面領域を指す。図26では、非把持部は、例えば、筐体102の上端部側の領域、又は、アンテナ素子113を筐体102の下端部に配置した場合におけるアンテナ素子113とは反対側の筐体102の領域(上端部側の領域)、である。
図27(A),(B)は、金属フレーム103a,103bの他の一例を示す図である。図27(A),(B)に示す金属フレーム130a,130bは、例えばU字形状を有する。金属フレーム130a,130bは、例えば、筐体102の第1の側端部(例えば左側端部)から、第1の側端部に隣接する第2の側端部(例えば上側端部)を通り、第1の側端部に対向する第3の側端部(例えば右側端部)にかけて配置される。
金属フレームの形状は、I字形状、U字形状でなくてもよく、例えばL字形状でもよい。
このように、携帯端末装置101は、筐体102と、回路基板111と、アンテナと、第1の導電部材と、を備える。回路基板111は、筐体102に設けられる。アンテナは、筐体102に設けられ、回路基板111と電気的に接続される。第1の導電部材は、筐体102から少なくとも一部が露出し、筐体102の一端部近傍に配置され、回路基板111と容量結合する。また、第1の導電部材は、非把持部において、回路基板111と電気的に接続される。アンテナは、例えばアンテナ素子113である。第1の導電部材は、例えば金属フレーム103bである。筐体102の一端部近傍は、例えば、筐体102の右側端部近傍である。
携帯端末装置101によれば、金属フレーム103a,103bと回路基板111とを筐体102の非把持部において接続することにより、回路基板111および金属シャーシ112を介して金属フレーム103a,103bに流れるアンテナ電流(高周波電流)の多くを、電気的な接続点の近傍(例えば図24の破線領域117,118)に、集中させることができる。
図26の例では、金属フレーム103a,103bと回路基板111との電気的な接点の近傍にあたる部分、すなわち手に持たれ難い部分(破線領域124,125の筐体部分:非把持部)にアンテナ電流を集中できる。つまり、筐体102の手に持たれる部分(破線領域122,123の筐体部分:把持部)には、アンテナ電流を集中させないようにできる。
これにより、携帯端末装置101は、筐体102の外部に導電部材を設けた場合でも、使用者が携帯端末装置101を把持することにより生じる高周波信号の放射の低下を防止でき、高いアンテナ性能を確保できる。
また、携帯端末装置101は、第1の導体部材が、金属シャーシ112のグラウンド部に接地されてもよい。これにより、非把持部にアンテナ電流が集中するので、使用者の把持によるアンテナ特性の劣化を防止できる。また、接地することで容量結合させるよりも多くの電流を接点部で集中させることができるため、大きな特性改善効果が得られる。
また、携帯端末装置101は、アンテナ113が、筐体102の第1の方向における一端部に設けられ、非把持部が、筐体102の第1の方向における他端部に対応する領域を含んでもよい。第1の方向とは、例えば図26における上下方向である。これにより、アンテナ113と非把持部とが対向する端部に形成されるので、アンテナ電流がアンテナ113近傍に集中しても、使用者の把持によるアンテナ特性の劣化を防止できる。
また、携帯端末装置101は、第1の導電部材が、回路基板111の周端部の少なくとも一部に沿って延設されてもよい。これにより、第1の導電部材の配置の自由度が増すため、携帯端末装置101のデザイン性を向上できる。
(実施の形態6)
図28(A),(B)は、実施の形態6に係る携帯端末装置101B(101B1,101B2)の構成例を模式的に示す図である。
携帯端末装置101B1は、金属フレーム103a,103bに流れるアンテナ電流を非把持部に集中させるため、容量結合用板金142,143を備える。同様に、携帯端末装置101B2は、容量結合用板金144を備える。携帯端末装置101Bにおいて、携帯端末装置101と同一または同様の部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
図28(A)に示すように、携帯端末装置101B1は、複数の容量結合用板金(例えば2つの容量結合用板金142,143)を備える。金属フレーム103a,103bは、非把持部において容量結合用板金142,143と接続される(図28(A),(B)の符号145,146参照)。非把持部の一例は図26に示されている。
容量結合用板金142,143は、例えば略矩形状を有する。容量結合用板金142,143は、例えば、回路基板111の両側端部において対向して配置される。容量結合用板金142,143は、非把持部における筐体102内部に配置される。
また、容量結合用板金142,143は、回路基板111と容量結合するように、回路基板111から所定の距離(クリアランス)を有して配置される。容量結合用板金142,143と回路基板111との距離は、アンテナ素子113の動作周波数(波長λ)との関係において、例えばλ/30以下に設定される。従って、金属フレーム103a,103bと回路基板111間よりも、容量結合用板金142,143と回路基板111間の方が、より強い容量結合を生じる。
なお、容量結合の度合いを調整することを考慮して容量結合用板金142,143の面積と、容量結合用板金142,143及び回路基板111間の距離と、が設定されてもよい。容量結合により、金属フレーム103a,103bが、容量結合用板金142,143を介して回路基板111と電気的に接続される。回路基板111のアンテナ電流は、この接続ラインを介して金属フレーム103a、103bに流れる。
図28(B)に示すように、携帯端末装置101B2は、1つの容量結合用板金144を備える。金属フレーム103a,103bは、非把持部において容量結合用板金144と接続される(図28(B)の符号145,146参照)。非把持部の一例は図26に示されている。
容量結合用板金144は、回路基板111の一方の側端部から他方の側端部に至る帯状の形状を有する。容量結合用板金144は、非把持部の筐体102内部に配置される。
容量結合用板金144は、回路基板111と容量結合するように、回路基板111から所定の距離(クリアランス)を有して配置される。容量結合用板金144と回路基板111との距離は、アンテナ素子113の動作周波数(波長λ)との関係において、例えばλ/20以下に設定される。従って、金属フレーム103a,103bと回路基板111間よりも、容量結合用板金144と回路基板111間の方が、より強い容量結合を生じる。
なお、容量結合の度合いを調整することを考慮して容量結合用板金144の面積と、容量結合用板金144及び回路基板111間の距離と、が設定されてもよい。容量結合により、金属フレーム103a,103bが、容量結合用板金144を介して回路基板111と電気的に接続される。回路基板111のアンテナ電流は、この接続ラインを介して金属フレーム103a、103bに流れる。
このように、携帯端末装置101Bは、第1の導電部材に電気的に接続された第2の導電部材を備え、第2の導電部材は、回路基板111と容量結合してもよい。
携帯端末装置101Bによれば、金属フレーム103a,103bと容量結合用板金142〜144とを筐体102の非把持部において電気的に接続する。また、接続した容量結合用板金142〜144を回路基板111上に所定のクリアランスを持って配置させる、つまり、筐体102の非把持部に対応する筐体102内に配置させる。従って、容量結合用板金142〜144を介して金属フレーム103a,103bと回路基板111とを電気的に接続できる。また、筐体および内部構造により物理的に接点を設けることが困難な場合においても本方法を用いること電気的接続効果を得ることができる。
その結果、携帯端末装置101Bは、回路基板111から金属フレーム103a,103bに流れるアンテナ電流(高周波電流)の多くを、この接続ラインを通して流せる。そして、携帯端末装置101Bは、電気的な接続点の近傍(例えば図28(A)の破線領域149,150、図28(B)の破線領域151,152)にアンテナ電流を集中できる。
図26の例では、金属フレーム103a,103bと容量結合用板金142〜144との電気的な接点の近傍にあたる部分、すなわち手に持たれ難い部分(破線領域124,125の筐体部分:非把持部)に、アンテナ電流を集中できる。つまり、筐体102の手に持たれる部分(破線領域122,123の筐体部分:把持部)には、アンテナ電流を集中させないようにできる。
これにより、携帯端末装置101Bは、筐体外部に導電部材を設けた場合でも、使用者が携帯端末装置101Bを把持することにより生じる高周波信号の放射の低下を防止でき、高いアンテナ性能を確保できる。
(実施の形態7)
図29は、実施の形態7に係る携帯端末装置101Cの構成例を模式的に示す図である。
携帯端末装置101Cは、2つのアンテナ素子113,162、及び、2つの遮断フィルタ164,165を備える。なお、アンテナ素子、遮断フィルタの数はこれに限らない。
図29では、回路基板111の右側の金属フレーム103bのみが示されているが、金属フレーム103aが回路基板111の左側に配置されてもよいし、他の個所に配置されてもよい。また、図29では、金属フレーム103bに遮断フィルタ164,165が接続され、遮断フィルタ164,165が回路基板111に接地される。同様に、図示が省略された金属フレーム103aに遮断フィルタが接続され、遮断フィルタが回路基板111に接地されてもよい。以下の説明では、金属フレーム103bを用いて説明するが、金属フレーム103aを設ける場合には、金属フレーム103aについても同様である。
携帯端末装置101Cにおいて、携帯端末装置101と同一または同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
携帯端末装置101Cは、第1のアンテナ素子113及び第2のアンテナ素子162を備える。第1のアンテナ素子113は、例えばセルラー用のアンテナ素子である。第2のアンテナ素子162は、例えば、アプリケーション用(例えばGPS用、W−LAN用、ワンセグ用、又はFelica(登録商標)用)のアンテナ素子である。
第1のアンテナ素子113の動作周波数を周波数f1、波長をλ1とし、第2のアンテナ素子162の動作周波数を周波数f2、波長をλ2とする。第1のアンテナ素子113は、回路基板111の一端部側(例えば下端部側)に配置され、回路基板111の給電点163に接続される。第2のアンテナ素子162は、回路基板111の他端部側(例えば上端部側)に配置され、回路基板111の給電点163に接続される。また、第2のアンテナ素子162は、第1のアンテナ素子113と同様に、回路基板111のグラウンドパターンをグラウンドとし、回路基板111と同電位に設定される。
金属フレーム103bは、図29における筐体102の側端部(例えば右側端部)の略上端から下端に至るまでの領域に対応して配置されている。金属フレーム103bは、回路基板111または金属シャーシ112の一側端部(例えば右側端部)に近接対向し、回路基板111と容量結合する距離に配置される。金属フレーム103bと回路基板111または金属シャーシ112との距離は、周波数f1に対応する波長λ1との関係において、例えば(λ1)/20以下に設定される。
また、金属フレーム103bは、他端部側において第2のアンテナ素子162に近接対向し、第2のアンテナ素子162と容量結合する距離Lに配置される。金属フレーム103bと第2のアンテナ素子162との距離Lは、周波数f2に対応する波長λ2との関係において、例えば(λ2)/20以下に設定される。第2のアンテナ素子162は、例えば回路基板111の右上端部に配置される。
また、金属フレーム103bは、遮断フィルタ165を介して回路基板111に接地され、遮断フィルタ164を介して回路基板111に接地される。
遮断フィルタ164は、周波数f1の電気信号を遮断するフィルタであり、遮断フィルタ165は、周波数f2の電気信号を遮断するフィルタである。遮断フィルタ164は、一端部が金属フレーム103bの一端部(例えば下端部)と接続され、他端部が回路基板111の一端部(例えば下端部)に形成されたグラウンドと接続される。また、遮断フィルタ165は、一端部が金属フレーム103bの他端部(例えば上端部)と接続され、他端部が回路基板111の他端部(例えば上端部)に形成されたグラウンドと接続される。
また、回路基板111は、回路基板111の一側辺の長さ(金属フレーム103b方向の長さ)Hが、周波数f2に対応する波長λ2との関係において、例えば(λ2)/2以上に設定される。
このように、携帯端末装置101Cは、第1の周波数における信号を遮断する第1のフィルタと、第2の周波数における信号を遮断する第2のフィルタと、を備えてもよい。第1のフィルタは、例えば遮断フィルタ164である。第2のフィルタは、例えば遮断フィルタ165である。また、携帯端末装置101Cは、アンテナが、第1の周波数において動作する第1のアンテナと、第2の周波数において動作する第2のアンテナと、を有してもよい。第1のアンテナは、例えば第1のアンテナ素子113である。第2のアンテナは、例えば第2のアンテナ素子162である。また、携帯端末装置101Cは、第2のアンテナが、第1の導電部材と容量結合してもよい。第1の導電部材は、第1のフィルタ及び第2のフィルタを介して、回路基板111と電気的に接続されてもよい。
また、携帯端末装置101Cは、第1の導電部材が、回路基板111のグラウンド部に接地してもよい。
携帯端末装置101Cによれば、第1のアンテナ又は第2のアンテナと、第1の導電部材との容量結合によるアンテナ特性の劣化を抑制し、アンテナ利得を改善できる。
また、携帯端末装置101Cは、第1のアンテナが、筐体102の第3の方向における一端部に設けられ、第2のアンテナが、筐体102の第3の方向における他端部に設けられてもよい。第1の導電部材は、第3の方向における一端部において第1のフィルタを介して回路基板111に接地され、第3の方向における他端部において第2のフィルタを介して回路基板に接地されてもよい。第3の方向は、例えば図29における上下方向である。
これにより、金属フレーム103bを遮断フィルタ165を介して回路基板111に例えば接地することにより、金属フレーム103bと回路基板111とを電気的に接続できる。よって、携帯端末装置101Cは、回路基板111から金属フレーム103bに流れる第1のアンテナ素子113からのアンテナ電流(第1のアンテナ電流)の多くを、この接続ラインを通して流せる。
また、携帯端末装置101Cは、端部において、金属フレーム103bを遮断フィルタ164を介して回路基板111に例えば接地することにより、第1のアンテナ電流が回路基板111から金属フレーム103bの上記端部に流れることを抑制できる。端部とは、例えば図29の携帯端末装置101Cの下端部である。
その結果、携帯端末装置101Cは、電気的な接続点の近傍(例えば図29の破線領域168)に第1のアンテナ電流を集中できる。
また、携帯端末装置101Cは、金属フレーム103bを第2のアンテナ素子162と反対側の回路基板111の端部(例えば、図29の携帯端末装置101Cの下端部)において、遮断フィルタ164を介して回路基板111に例えば接地する。これにより、金属フレーム103bと回路基板111とを電気的に接続できる。
よって、携帯端末装置101Cは、第2のアンテナ素子162からのアンテナ電流(第2のアンテナ電流)を回路基板111の端部(例えば図29の破線領域169)に集中できる。そして、回路基板111から金属フレーム103bに流れる第2のアンテナ電流の多くを、この接続ラインを通して流せる。
これにより、携帯端末装置101Cは、第1の導電部材の端部にアンテナ電流を集中でき、アンテナ特性を良好に維持できる。つまり、携帯端末装置101Cは、金属フレーム103bの空間への放射効率が高い端部近傍(例えば図29の破線領域168,169)に、第1のアンテナ電流及び第2のアンテナ電流を集中できる。従って、金属フレーム103bの空間への放射効率が低い中央部(アンテナ電流の放射に寄与し難い部分)には、第2のアンテナ電流を集中させないようにでき、両方のアンテナ特性を良好に維持できる。
また、携帯端末装置101Cは、第1の導電部材が、回路基板111の第2の方向に沿って延設された部分を有し、回路基板111の第2の方向における長さが、第2の周波数に対応する波長の1/2以上であってもよい。第2の方向は、例えば図29における上下方向である。
これにより、携帯端末装置101Cは、携帯端末装置101Cが所定以上の長さを有する場合であっても、アンテナ放射効率の劣化を防止でき、第1のアンテナ及び第2のアンテナの高いアンテナ性能を確保できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
上記実施形態は、各々組み合わせてもよい。また、上記実施形態では、携帯端末装置が金属フレームを設けることを説明したが、携帯端末装置とは別体として金属フレームを用意してもよい。
2012年5月11日出願の特願2012−110039の日本出願、および、2013年1月18日出願の特願2013−007234の日本出願、に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット装置等に利用することができる。
10 表示ユニット
12、12A 金属部材
14 終端部材
16 板金部材
20 回路基板
22 筐体
22A 上端面
22B 背面
22C 下端面
24 外装カバー
30、31、31A、32、33 アンテナ素子
40 導電体
f 給電部
101、101B、101B1,101B2,101C 携帯端末装置
102 筐体
103a,103b,130a,130b 金属フレーム
104 表示部
111 回路基板
112 金属シャーシ
113 アンテナ素子(第1のアンテナ素子)
114 給電点
119 無線回路
142,143,144 容量結合用板金
162 第2のアンテナ素子
163 給電点
164 遮断フィルタ
165 遮断フィルタ

Claims (12)

  1. 携帯端末装置であって、
    筐体と、
    前記筐体に収容される回路基板と、
    前記回路基板および/または前記筐体内の他の部材に面状に広がって形成されるグラウンドと、
    前記筐体の長手方向のほぼ一端から他端に渡る長さを有し、前記筐体の長手方向に沿った側部に配置される導電部材と、
    少なくとも1つのアンテナ素子と、
    前記回路基板と前記アンテナ素子とが接続される給電部と、
    を具備し、
    前記グラウンドは、前記導電部材とほぼ同じ長さであり、
    前記導電部材は、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続され、
    前記アンテナ素子は、前記筐体の長手方向の端面を含む外面に印刷物により形成され、
    前記アンテナ素子を構成する前記印刷物は、前記筐体の背面に一部が連なって形成され、
    前記携帯端末装置は、
    樹脂からなり前記端面を覆う終端部材と、
    前記筐体の前記背面における前記印刷物を含む範囲を覆う外装部材とを、
    更に具備する携帯端末装置。
  2. 前記給電部は、前記回路基板における前記筐体の背面に対向する箇所にあり、
    前記筐体の背面を貫通する導電部を介して、前記給電部と前記アンテナ素子である前記印刷物とが電気的に接続されている、
    請求項1記載の携帯端末装置。
  3. 前記導電部材は、前記筐体の側面に長手方向に沿ってスライドして組みつけられ、
    前記終端部材は、前記導電部材の一端に当接して前記導電部材のスライドを制止する、
    請求項1に記載の携帯端末装置。
  4. 携帯端末装置であって、
    筐体と、
    前記筐体に収容される回路基板と、
    前記回路基板および/または前記筐体内の他の部材に面状に広がって形成されるグラウンドと、
    前記筐体の長手方向のほぼ一端から他端に渡る長さを有し、前記筐体の長手方向に沿った側部に配置される導電部材と、
    少なくとも1つのアンテナ素子と、
    前記回路基板と前記アンテナ素子とが接続される給電部と、
    を具備し、
    前記グラウンドは、前記導電部材とほぼ同じ長さであり、
    前記導電部材は、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続され、
    前記導電部材は、前記筐体を補強する部材であり、前記携帯端末装置の外部に露出される、
    帯端末装置。
  5. 2つの前記導電部材が、前記筐体の両方の前記側部にそれぞれ設けられ、
    複数の前記アンテナ素子を構成する複数の前記印刷物が、前記筐体の両方の前記端面にそれぞれ設けられ、
    2つの前記終端部材が、前記両方の端面をそれぞれ覆っている、
    請求項1に記載の携帯端末装置。
  6. 筐体と、
    前記筐体に収容される回路基板と、
    前記回路基板および/または前記筐体内の他の部材に面状に広がって形成されるグラウンドと、
    前記筐体の長手方向のほぼ一端から他端に渡る長さを有し、前記筐体の長手方向に沿った側部に配置される導電部材と、
    少なくとも1つのアンテナ素子と、
    前記回路基板と前記アンテナ素子とが接続される給電部と、
    を具備し、
    前記グラウンドは、前記導電部材とほぼ同じ長さであり、
    前記導電部材は、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続され、
    さらに、
    前記アンテナ素子としての、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、
    前記導電部材として前記筐体の2つの前記側部にそれぞれ配置される第1導電部材および第2導電部材と、
    を具備し、
    前記第1アンテナ素子の前記給電部は、前記回路基板における中央より前記第1導電部材に近い側に配置され、
    前記第1導電部材は、前記グラウンドの前記第1導電部材に近い側で、且つ、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続され、
    前記第2アンテナ素子の前記給電部は、前記回路基板における中央より前記第2導電部側に近い側に配置され、
    前記第2導電部材は、前記グラウンドの前記第2導電部材に近い側で、且つ、前記グラウンドの長手方向の端寄りの領域に接続され、
    前記第1アンテナ素子の開放端と、前記第2アンテナ素子の開放端とが、前記第1導電部材および前記第2導電部材の間の装置中央寄りで対向および近接している、
    携帯端末装置。

  7. 前記第1アンテナ素子の少なくとも開放端寄りの部位の展開方向および前記第2アンテナ素子の少なくとも開放端寄りの部位の展開方向と、前記第1導電部材の展開方向および前記第2導電部材の展開方向とが、ほぼ直交している、
    請求項6に記載の携帯端末装置。
  8. 前記第1アンテナ素子の開放端、および、前記第2アンテナ素子の開放端の両者に近接して配置される1つの導電体を、
    更に具備する、
    請求項6に記載の携帯端末装置。
  9. 前記第1導電部材および前記第2導電部材は、前記筐体を2分割する分割面に対してほぼ対称な形状および配置であり、
    前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、前記各給電部が前記分割面に対してほぼ対称な位置に配置され、且つ、前記分割面に対してほぼ対称な向きに形成されている、
    請求項6に記載の携帯端末装置。
  10. 筐体と、
    前記筐体に設けられた回路基板と、
    前記筐体に設けられ、前記回路基板と電気的に接続されたアンテナと、
    前記筐体から少なくとも一部が露出し、前記筐体の一端部近傍に配置され、前記回路基板と容量結合する第1の導電部材と、
    第1の周波数における信号を遮断する第1のフィルタと、
    第2の周波数における信号を遮断する第2のフィルタと、
    を備え、
    前記第1の導電部材は、非把持部において、前記回路基板と電気的に接続され
    前記アンテナは、前記第1の周波数において動作する第1のアンテナと、前記第2の周波数において動作する第2のアンテナと、を有し、
    前記第2のアンテナは、前記第1の導電部材と容量結合し、
    前記第1の導電部材は、前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタを介して、前記回路基板と電気的に接続された携帯端末装置。
  11. 請求項10に記載の携帯端末装置であって、
    前記第1の導電部材は、前記回路基板の第2の方向に沿って延設された部分を有し、
    前記回路基板の前記第2の方向における長さは、前記第2の周波数に対応する波長の1/2以上である携帯端末装置。
  12. 請求項10に記載の携帯端末装置であって、
    前記第1のアンテナは、前記筐体の第3の方向における一端部に設けられ、
    前記第2のアンテナは、前記筐体の第3の方向における他端部に設けられ、
    前記第1の導電部材は、前記第3の方向における一端部において前記第1のフィルタを介して前記回路基板に接地され、前記第3の方向における他端部において前記第2のフィルタを介して前記回路基板に接地された携帯端末装置。
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