JP5782999B2 - 経路決定装置、ノード装置及び経路決定方法 - Google Patents
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Description
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、通信システムの全体構成例を示す図である。通信システム1は、ノード装置2a〜2eと、ネットワーク制御装置3を備える。ノード装置2a〜2eを相互にリンクで接続することによって、トラヒックすなわちユーザデータを伝送する伝送ネットワーク4を形成する。ネットワーク制御装置3は、伝送ネットワーク4を監視・制御するために設けた制御ネットワーク5を介してノード装置2a〜2eへ接続される。保守者は、ネットワーク制御装置3により、伝送ネットワーク4を形成するノード装置2a〜2eの動作制御及び状態監視を行う。なお、以下の説明においてノード装置2a〜2eを総称して「ノード装置2」と表記することがある。
<2.1.ノード装置のハードウエア構成例>
続いて、ノード装置2aの構成について説明する。なお、他のノード装置2b〜2eも以下に説明するノード装置2aと同様の構成を有する。図2に、ノード装置2aのハードウエア構成の一例を示す。ノード装置2aは、制御回路10と、回線インタフェース11a及び11bと、スイッチ回路12を備える。
続いて、上記ハードウエア構成によって実現されるノード装置2aの機能について説明する。図3は、ノード装置2aの一例の機能ブロック図である。ノード装置2aは、経路要求処理回路20と、経路計算回路21と、トポロジデータベース22と、トポロジ情報処理回路23と、制御パケット処理回路24と、経路計算情報処理回路25と、経路計算情報データベース26を備える。ノード装置2aは、ユーザデータ受信器27と、ユーザデータスイッチ28と、ユーザデータ送信器29を備える。なお、図3は、以下の説明に関係する機能を中心として示している。ノード装置2aは、図示の構成要素以外の他の構成要素を含んでいてよい。また、添付する図面においてデータベースを「DB」と表記することがある。
(2)「低遅延優先」:経路上の信号遅延がより遅延の少なくなるように経路を計算する。例えば、処理遅延の少ないノード装置を経由ノードに選択することによって信号遅延を低減する。
(3)「最短ホップ数」:経由するノード数が最も少なくなるように経路を計算する。
(4)「低消費電力」:ユーザデータの伝送にかかる消費電力がより少なくなるように経路を計算する。例えば、消費電力の少ないノード装置を経由ノードに選択することによって消費電力を低減する。
(1)経路計算情報に含まれる経路の全部又は一部が、計算要求の始点ノード装置から終点ノード装置まで至る経路である。
(2)計算要求と経路計算情報の制約条件が一致する。
(3)計算要求の要求帯域幅が、経路計算情報の空き帯域幅以下である。
続いて、図5〜図10を参照して、ノード装置2の処理について説明する。図5に示される伝送ネットワーク4において、ノード装置2a及び2eを始点ノード及び終点ノードとする経路の計算要求が発生した後で、同一始終点及び同一の制約条件の経路の計算要求が発生する場合を想定する。
(1)経路計算情報の経路が、要求経路の始点ノード装置の中継ノード装置から要求経路の終点ノード装置まで至る経路を含む。
(2)経路計算情報の経路が、要求経路の始点ノード装置から要求経路の終点ノード装置の中継ノード装置まで至る経路を含む。
(3)経路計算情報の経路が、要求経路の始点ノード装置の中継ノード装置から要求経路の終点ノード装置の中継ノード装置まで至る経路を含む。
本実施例によれば、既に行った経路計算の結果を再利用することで、同じ計算を行う無駄な時間が不要になる。このため、経路決定のためのプロセッサの処理負荷及び消費電力を低減することができる。また、計算要求に対する応答速度を向上することができる。
続いて、他の実施例について説明する。上記第1実施例では、ノード装置2aは、その経路計算回路21が計算した経路の経路計算情報を、他のノード装置2b〜2eへ送信することにより他のノード装置2b〜2eと経路計算情報を共有した。本実施例では、ノード装置2aは、経路計算情報をネットワーク制御装置3へ送信する。ネットワーク制御装置3がノード装置2aから受信した経路計算情報を分配することにより、複数のノード装置2間にいて経路計算情報が共用される。
図11は、ネットワーク制御装置3のハードウエア構成の一例を示す図である。ネットワーク制御装置3は、プロセッサ40と、メモリ41と、入力装置42と、出力装置43と、ネットワークインタフェース回路44と、媒体読取装置45を備える。
続いて、上記ハードウエア構成によって実現されるネットワーク制御装置3の機能について説明する。図12は、ネットワーク制御装置3の一例の機能ブロック図であるネットワーク制御装置3は、計算要求生成回路50と、計算要求送信回路51と、経路計算情報取得回路52と、経路計算情報分配回路53を備える。これら計算要求生成回路50と、計算要求送信回路51と、経路計算情報取得回路52と、経路計算情報分配回路53による情報処理は、図11に示すプロセッサ40により実施される。なお、図12は、以下の説明に関係する機能を中心として示している。ネットワーク制御装置3は、図示の構成要素以外の他の構成要素を含んでいてよい。
本実施例によれば、ネットワーク制御装置3を経由した経路計算情報の共有が可能になる。このため、ルーティングプロトコルやシグナリングプロトコル用の制御パケットで伝送する場合と比べ、これらの制御パケットを拡張せずに経路計算情報を共有できるという利点がある。
続いて、他の実施例について説明する。本実施例では、伝送ネットワーク4のトポロジが変化した場合に、経路計算情報データベース26に格納される経路計算情報を更新する。図13に示す伝送ネットワーク4において、ノード装置2a及び2eを始点ノード及び終点ノードとする経路の計算要求が発生した後に、この経路上のリンクが切断してネットワークトポロジが変化する場合を想定する。
以下、トポロジ変化とそれに伴う経路計算情報の更新処理を例示する。例えば、経路計算情報処理回路25は、経路計算情報の経路30上のリンクの切断が発生した場合に、経路30の経路計算情報を削除する。なお、経路計算情報データベース26に格納されている経路30の経路計算情報が他のノード装置2から受信した場合であっても、経路計算情報処理回路25は、経路計算情報の経路30上のリンクの切断が発生した場合に経路30の経路計算情報を削除する。
経路計算情報の更新処理の他の例を説明する。経路計算情報処理回路25は、経路計算情報の経路30上のリンクの切断が発生した場合に、経路30の経路計算情報を無効化する。例えば経路計算情報処理回路25は、図4の情報要素「有効フラグ」の値を「無効」にすることにより、経路計算情報を無効化する。経路計算情報を有効に戻す場合には、経路計算情報処理回路25は、図4の情報要素「有効フラグ」の値を「有効」にする。なお、経路計算情報データベース26に格納されている経路30の経路計算情報が他のノード装置2から受信した場合であっても、経路計算情報処理回路25は、経路計算情報の経路30上のリンクの切断が発生した場合に経路30の経路計算情報を無効化する。
トポロジ変化が、経路計算情報データベース26に経路計算情報が格納される経路30の空き帯域幅の変化である場合について説明する。例えば、経路30のうちのノード装置2cとノード装置2eの間の部分がリンクバンドルやリンクアグリゲーションにより冗長化されており、この部分でリンク切断が発生した場合に空き帯域幅の変化が発生する。
本実施例では、ネットワークトポロジの変化があった場合に経路計算情報がトポロジ変化情報に基づいて更新される。ネットワークトポロジの最新状態に経路計算情報を追従させる処理として、一定期間毎に一律に経路計算情報を破棄することが考えられる。本実施例は、かかる処理に比べて経路計算情報が破棄される機会を低減することができる。このため経路計算情報を再利用期間が長くなり、同じ計算を行う無駄な時間をより節約できるようになる。このため、経路決定のためのプロセッサの処理負荷及び消費電力をより低減することができる。また、計算要求に対する応答速度をより向上することができる。
(付記1)
ネットワークを形成する複数のノード装置のうちのいずれかのノード装置を経由してユーザデータを伝送する経路を決定する経路決定装置であって、
既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリと、プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記複数のノード装置のうちの他のノード装置を経由する経路を決定する他の経路決定装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
を実行することを特徴とする経路決定装置。
(付記2)
前記プロセッサは、
前記他の経路決定装置により決定された経路の経路情報を受信する処理と、
受信した経路情報を前記メモリに保存する処理と、
を実行することを特徴とする付記1に記載の経路計算装置。
(付記3)
前記プロセッサは、
前記ネットワークのトポロジの変化を通知するトポロジ情報を受信する処理と、
前記トポロジの変化が前記メモリに保存される経路情報の経路に対して影響するか否かを判断する処理と、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を更新する更新処理を実行することを特徴とする付記1又は2に記載の経路計算装置。
(付記4)
前記プロセッサは、前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を消去する処理を実行することを特徴とする付記3に記載の経路計算装置。
(付記5)
前記プロセッサは、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を無効化する処理と、
前記変化が回復した場合には、無効化された前記経路情報を有効化する処理を実行することを特徴とする付記4に記載の経路計算装置。
(付記6)
前記経路情報は、該経路情報が示す経路の現在の空き帯域幅情報を含み、
前記トポロジの変化は、ノード装置間のリンクの空き帯域幅の変化であって、
前記プロセッサは、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の空き帯域幅情報を更新する処理と、
前記計算要求により指定される要求帯域幅が、前記経路情報が示す経路の現在の空き帯域幅以下であるか否かに応じて、前記経路情報が示す経路が前記計算要求に適合するか否かを判定する処理と、
を実行することを特徴とする付記4に記載の経路計算装置。
(付記7)
前記プロセッサは、前記計算要求により指定される始点ノードから終点ノードへ至る経路を一部に含む経路の前記経路情報から、前記計算要求に適合する経路を取得する処理を実行する付記1〜6のいずれか一項に記載の経路計算装置。
(付記8)
前記プロセッサは、
前記計算要求により指定される始点ノードから終点ノードへ至る経路の一部を前記経路情報から取得する処理と、
前記経路の一部以外の残りの経路を計算する処理と、
を実行する付記1〜6のいずれか一項に記載の経路計算装置。
(付記9)
ネットワークを形成するノード装置であって、
前記ネットワーク上でユーザデータを伝送する経路を決定するためのプロセッサと、既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記ネットワークを形成する他のノード装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
を実行することを特徴とするノード装置。
(付記10)
ネットワークを形成する複数のノード装置のうちのいずれかのノード装置を経由してユーザデータを伝送する経路を決定する経路決定装置のプロセッサに、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリに、前記計算要求に適合する経路含む経路情報が保存されているか否かを判断する処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記複数のノード装置のうちの他のノード装置を経由する経路を決定する他の経路決定装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
を実行させることを特徴とする経路決定方法。
2、2a〜2e ノード装置
3 ネットワーク制御装置
4 伝送ネットワーク
5 制御ネットワーク
Claims (7)
- ネットワークを形成する複数のノード装置のうちのいずれかのノード装置を経由してユーザデータを伝送する経路を決定する経路決定装置であって、
既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリと、プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記複数のノード装置のうちの他のノード装置を経由する経路を決定する他の経路決定装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
前記他の経路決定装置により決定された経路の経路情報を受信する処理と、
受信した経路情報を前記メモリに保存する処理と、
を実行することを特徴とする経路決定装置。 - 前記プロセッサは、
前記ネットワークのトポロジの変化を通知するトポロジ情報を受信する処理と、
前記トポロジの変化が前記メモリに保存される経路情報の経路に対して影響するか否かを判断する処理と、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を更新する更新処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の経路決定装置。 - 前記プロセッサは、前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を消去する処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の経路決定装置。
- 前記プロセッサは、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の経路情報を無効化する処理と、
前記変化が回復した場合には、無効化された前記経路情報を有効化する処理を実行することを特徴とする請求項3に記載の経路決定装置。 - 前記経路情報は、該経路情報が示す経路の現在の空き帯域幅情報を含み、
前記トポロジの変化は、ノード装置間のリンクの空き帯域幅の変化であって、
前記プロセッサは、
前記トポロジの変化の影響を受ける経路の空き帯域幅情報を更新する処理と、
前記計算要求により指定される要求帯域幅が、前記経路情報が示す経路の現在の空き帯域幅以下であるか否かに応じて、前記経路情報が示す経路が前記計算要求に適合するか否かを判定する処理と、
を実行することを特徴とする請求項3に記載の経路決定装置。 - ネットワークを形成するノード装置であって、
前記ネットワーク上でユーザデータを伝送する経路を決定するためのプロセッサと、既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記ネットワークを形成する他のノード装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
前記他のノード装置により決定された経路の経路情報を受信する処理と、
受信した経路情報を前記メモリに保存する処理と、
を実行することを特徴とするノード装置。 - ネットワークを形成する複数のノード装置のうちのいずれかのノード装置を経由してユーザデータを伝送する経路を決定する経路決定装置のプロセッサに、
経路計算を要求する計算要求を受け付ける処理と、
既に計算された経路の経路情報を保存するためのメモリに、前記計算要求に適合する経路含む経路情報が保存されているか否かを判断する処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含まない場合には、経路計算を実行して前記計算要求に適合する経路を決定する経路決定処理と、
前記メモリに保存される経路情報が前記計算要求に適合する経路を含む場合には、該経路情報から前記計算要求に適合する経路を取得する処理と、
前記経路決定処理によって定めた経路の経路情報を前記メモリに保存する処理と、
前記複数のノード装置のうちの他のノード装置を経由する経路を決定する他の経路決定装置との間で、前記経路決定処理によって決定した経路の経路情報を共有する処理と、
前記他の経路決定装置により決定された経路の経路情報を受信する処理と、
受信した経路情報を前記メモリに保存する処理と、
を実行させることを特徴とする経路決定方法。
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