次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の下部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン36が設けられている。該操作ボタン36を押下することによって、後述する演出種類モードMA,MB,MC,MDを選択し得るよう構成される。前記操作ボタン36は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、遊技者が操作可能な操作手段である。操作ボタン36は、該ボタン36を押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成される。また、操作ボタン36の内部には、図示しないがLED等の発光体を配設したランプ装置が配設され、該ランプ装置を発光することで、操作ボタン36の操作時期等を知らせ得るよう構成されている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口31a,31bを有する始動入賞装置(始動入賞手段)30および特別入賞口を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。
前記遊技盤20に配設された枠状装飾体25の表示窓口25aの上部には、遊技演出に合わせて可動する可動演出装置26が配設されている。この可動演出装置26は、駆動モータ27に連結されて回転駆動される可動体26aを備え、該駆動モータ27は、後述する統括制御基板65に電気的に接続されており、該統括制御基板65から出力される制御信号(制御コマンド)に基づいて、駆動モータ27が制御されるようになっている。また、可動体26aの内部には、LED等の発光体を配設した可動体ランプ装置28が配設され、該可動体ランプ装置28は、前記統括制御基板65に電気的に接続され、該統括制御基板65から出力される制御信号(制御コマンド)に基づいて発光体が発光制御されるようになっている。すなわち、前記枠状装飾体25に配設された可動演出装置26の可動体26aおよび可動体ランプ装置28は演出実行手段として機能するよう構成されている。
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bを上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段、可変式の始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31bは、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、開閉部材33,33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33,33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31bに案内されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞しないよう構成されている(入賞確率0%)。
また、前記始動入賞装置30は、前記第1および第2始動入賞口31a,31bに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34a,34b(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34a,34bは、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されており、該始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(後述する各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示器50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置40を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34a,34bが始動入賞口31a,31b毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34aと指称し、第2始動入賞口31bに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ34bと指称するものとする。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置(入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材,開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(特図表示器50A,50Bについて)
図2に示すように、前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a内の左側部位置)には、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する特図表示器(特図表示手段)50A,50Bが設けられている。ここで、特図表示器50A,50Bは、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50Aと、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器50Bとからなり、各特図表示器50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器50Bの発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示器により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示器であったり、ドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る当り表示(大当り表示)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示結果としての1種類の特図とが設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。そして、前記特図表示器50A,50Bに、当り表示としての特図が表示されることで、引き続いて遊技者に大当り遊技が付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示器50Aおよび第2特図表示器50Bを区別することなく、単に特図表示器50A,50Bと指称する場合がある。また、第1特図表示器50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示器50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留について)
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に、この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、上下に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(ラウンド報知について)
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技のラウンド数を報知するラウンド表示部57が、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に設けられている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では3個)から発光表示部が構成される。本実施例では、大当り遊技のラウンド数として、「15回」と「2回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部57では、中側および下側の2つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「15回」の大当り遊技であることが報知され、上側の1つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「2回」の大当り遊技であることが報知されようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2、図9に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列81,82,83が複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄列81,82,83の飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置S1〜S9が各図柄列81,82,83毎に定められている。具体的には、図柄表示装置17には、上下に並んだ3列の各図柄列81,82,83が設定されると共に、該図柄列81,82,83の夫々に3箇所の有効停止位置が横並び状に定められており、3列・3段の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。以下の説明では、上側から順に上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83と指称し、各図柄列81,82,83における右側の有効停止位置から順に、右有効停止位置S1,S4,S7、中有効停止位置S2,S5,S8、左有効停止位置S3,S6,S9と指称する場合がある。
また、実施例のパチンコ機10では、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9を1つずつ直線的に組み合わせて、図柄変動演出の結果として有効停止位置S1〜S9に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出する5つの有効ラインL1〜L5が設定されている(図10参照)。以下の説明では、各図柄列81,82,83の右有効停止位置S1,S4,S7を組み合わせた上下直線状の有効ラインを右有効ラインL1と指称し、各図柄列81,82,83の中有効停止位置S2,S5,S8を組み合わせた上下直線状の有効ラインを中有効ラインL2と指称し、各図柄列81,82,83の左有効停止位置S3,S6,S9を組み合わせた上下直線状の有効ラインを左有効ラインL3と指称する場合がある。また、上図柄列81の右有効停止位置S1、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の左有効停止位置S9を組み合わせた左下がり直線状の有効ラインを第1傾斜有効ラインL4と指称し、上図柄列81の左有効停止位置S3、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の右有効停止位置S7を組み合わせた右下がり直線状の有効ラインを第2傾斜有効ラインL5と指称する場合がある。ここで、前記各図柄列81,82,83における各有効停止位置S1〜S9の表示領域は、特図表示器50A,50Bに比較して大きな表示態様で飾図を表示可能な表示で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の有効ラインL1〜L5に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向に沿って飾図が移動するよう変動表示されて、予め定められた停止順序で各図柄列81,82,83に変動表示されている飾図が有効停止位置S1〜S9に停止表示されるようになっている。ここで、実施例では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83において飾図が左から右方向となる逆方向へ移動するよう構成される。なお、以下の説明では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を順変動と指称し、飾図が左から右方向へ移動する変動態様を逆変動と指称する場合もある。また、実施例では、図柄変動演出の開始時に、上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83の順で飾図が変動開始し、上図柄列81、下図柄列83、中図柄列82の順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83の飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列81,82,83の飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列81,82,83において、有効停止位置S1〜S9に表示される飾図が所定の配列順序(後述)で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に飾図が所定の特図変動インターバル時間(実施例では1000ms(ミリ秒))に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置S1〜S9において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示器50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、特図表示器50A,50Bは、特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例の図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に変動表示される飾図は当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成可能な複数の有効図柄と、当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成不能なブランク図柄とからなり、図柄列81,82,83毎に変動表示される飾図の順序を規定する図柄配列が設定されている(図10参照)。具体的には、各図柄列81,82,83毎に、前記有効図柄とブランク図柄とを交互に配置した図柄配列が定められており、該図柄配列に定められた順序で各図柄列81,83の有効停止位置S1〜S9に有効図柄およびブランク図柄が表示されるようになっている。以下、必要に応じて飾図を有効図柄またはブランク図柄として区別する場合がある。
具体的に、上図柄列81用の図柄配列は、図10に示すように、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って上図柄列81の右有効停止位置S1に降順(すなわち「9」〜「1」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、上図柄列81の右有効停止位置S1に「1」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「9」の飾図が右有効停止位置S1に表示されることを繰り返すようになっている(図11(a)参照)。また、下図柄列83用の図柄配列は、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って下図柄列83の右有効停止位置S7に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、下図柄列83の右有効停止位置S7に「9」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S7に表示されることを繰り返すようになっている(図11(c)参照)。このように、上下の図柄列81,83用の図柄配列は、18個の飾図により構成されている。
中図柄列82用の図柄配列は、図10に示す如く、前記有効図柄としての10個(「1」〜「9」および2つ目の「4」)の数字と10個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って中図柄列82の右有効停止位置S4に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れ、「9」の次にブランク図柄を挟んで2つ目の「4」が表れるように設定されている。なお、中図柄列82の右有効停止位置S4に2つ目の「4」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S4に表示されることを繰り返すようになっている。すなわち、中図柄列82用の図柄配列は、20個の飾図により構成されている。このように、実施例の中図柄列82用の図柄配列は、上下の図柄列81,83用の図柄配列よりも構成する有効図柄が1つ多くなるよう設定されると共に、同一の有効図柄(実施例では「4」)を2つ含むよう設定されている。
すなわち、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が停止表示された状態では、各図柄列81,82,83における飾図の表示態様は、2つの有効図柄としての数字と1つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様か、1つの有効図柄と2つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様の何れかの表示態様となる(図10参照)。ここで、前記上図柄列81の有効停止位置S1〜S3、中図柄列82の有効停止位置S4〜S6および下図柄列83の有効停止位置S7〜S9の夫々に一度に停止表示される飾図の組み合わせは、図柄停止パターンとして予め設定されており(図10参照)、各図柄列81,82,83毎に図柄停止パターンを決定することで、全ての有効停止位置S1〜S9に停止表示される飾図が定まるようになっている。
また、以下の説明では、前記各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に表示された飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が各図柄列81,82,83の図柄配列に従って変動方向にN個(N:自然数)だけ移動する変動態様を「飾図がNコマ移動する」と表すものとする。具体的には、例えば図12に示すように中図柄列82の中有効停止位置S5に「1」の飾図が表示された状態を基準とした場合に、2コマ移動するよう中図柄列82を変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「2」が表示された状態となり、7コマ移動するよう変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「5」と「6」の間のブランク図柄が表示された状態となる。
なお、各図柄列81,82,83に表示される飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。また前記飾図の有効図柄は、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技の終了後に確変状態(後述)が付与されることを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄(第1図柄、特定図柄)と、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄(第2図柄、通常図柄)に分類されている。なお、実施例において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図(有効図柄)の中から適宜に設定しても、基本となる飾図(有効図柄)以外に定めた特別な飾図とすることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9(有効ラインL1〜L5)に確定停止表示された各図柄列81,82,83の有効図柄が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、当りの図柄組み合わせとして、各図柄列81,82,83の何れかの有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に同じ有効図柄が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等。但し「上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83」の順で表記してある)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の各有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に確定停止表示された図柄の組み合わせにおいて、1つでも異なる種類の飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が含まれる場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「73・」「1・1」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識でき、このはずれを認識可能な飾図の図柄組み合わせが、はずれ表示となる。なお、「・」はブランク図柄であることを示す。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列81,82,83の内で、所定の2つの図柄列(実施例では、上図柄列81および下図柄列83)の何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列82)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、上図柄列81および下図柄列83に有効図柄が停止表示され状態で、何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。ここで、実施例では、上下直線状の右有効ラインL1,中有効ラインL2および左有効ラインL3の内の何れか1つの有効ラインで前記リーチ表示となるシングルリーチと、斜めに延在する2つの第1および第2傾斜有効ラインL4,L5上で同時にリーチ表示となるダブルリーチとを生起させることができる。また、リーチ表示を形成する図柄列(上図柄列81および下図柄列83)の飾図は、残りの図柄列(中図柄列82)に飾図が停止表示(仮停止表示)されるまでの間、仮停止表示の状態とされる。
また、図柄表示装置17には、特図表示器50A,50Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、特図表示器50A,50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、特図表示器50A,50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(球通過ゲート47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
(普図表示器55について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、上側LEDだけが点灯する発光態様、および下側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、上側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、下側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(確変について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、221/65536)から高確率(実施例では、2210/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。具体的には、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後に10000回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで確変状態が付与されることで、確変状態において実質的に次回の大当りが生起されるようにしている。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから次回の大当りが生起されるまでとすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例の変短機能では、大当り遊技終了後の前記普図表示器55で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、1125/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。実施例において普図変動表示の変動時間は、変短状態が付与されていない状態で、普図変動の開始から10000msに設定され、変短状態が付与されている状態で、普図変動の開始から1000msに設定されている。なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの時間(普図変動インターバル時間)は、600msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33,33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33は開放してから所定時間(実施例では1220ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を、所定時間間隔(実施例では1080ms)で3回繰り返すようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の開閉部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31bへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33,33を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開放時間および開放回数を満たす前であっても開閉部材33,33を閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄である場合には、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数(実施例では100回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンドまたは15ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉扉43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉扉43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では4種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、4種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄Dの4つのグループに分類されており、第1特図表示器50Aに確定停止表示された特図1に応じて4種類の大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示器50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されており、第2特図表示器50Bに確定停止表示された特図2に応じて4種類の大当り遊技が付与される。
ここで、大当り図柄としての特図1は、図柄Aに45種類振り分けられ、図柄Bに7種類振り分けられ、図柄Cに3種類振り分けられ、図柄Dに45種類振り分けられている。大当り図柄としての特図2は、図柄aに45種類振り分けられ、図柄bに7種類振り分けられ、図柄cに3種類振り分けられ、図柄dに45種類振り分けられている。
(特別確変大当り遊技について)
ここで、図柄Aに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の特別確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、特別確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、特別確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合に付与される大当り遊技の価値は等しく設定されている。そして、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の演出モードが後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(2R突然確変大当り遊技について)
図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄bに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として2R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記2R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の2R突然確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。2R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で2回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。そして、図柄B、図柄bに分類される特図1または特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
ここで、2R突然確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「3.2(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、2R突然確変大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞装置40に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このため、2R突然確変大当り遊技での入賞球は殆ど発生することはなく、各ラウンド遊技において入賞上限個数のパチンコ球の入賞の可能性がある後述するジャンプアップ確変大当り遊技とは、遊技者に与える価値が異なる遊技である。
(特殊確変大当り遊技について)
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄cに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の特殊確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。
ジャンプアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では2回)開放させ、2ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(2回)の短時間開放動作を開閉扉43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(14ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放2回目における開閉扉43の開放時間が「0.3(秒)」に夫々設定され、開放3回目の開閉扉43の開放時間が「24.4(秒)」に設定されている。また、開放1回目から開放2回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定され、開放2回目から開放3回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.9(秒)」が夫々設定されている・これにより、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.3(秒)×2+2.0(秒) +2.9(秒)+24.4(秒)」からなる「29.9(秒)」に設定されていることになる。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、ジャンプアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Cに分類される特図1または図柄cに分類される特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
また、ジャンプアップ確変大当り遊技におけるオープニング演出時間は、前述した2R突然確変大当り遊技のオープニング演出時間と同一時間に設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開放1回目から開放2回目における特別入賞装置40の開閉扉43の開放時間は、2R突然確変大当り遊技におけるラウンド遊技時間と同一時間に設定されている。そして、突然確変大当り遊技において、1ラウンド目で開閉扉43が開放してから2ラウンド目で開閉扉43が閉鎖するまでのラウンド間インターバル時間(「2.0(秒)」)は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目におけるラウンド内インターバル時間(「2.0(秒)」)と同一時間とされている。従って、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉43が2回開閉するまでの開閉扉43の開閉動作は、2R突然確変大当り遊技が開始してから2ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっており、開閉扉43の開閉動作からジャンプアップ確変大当り遊技か、2R突然確変大当り遊技かを見分けることは不可能になっている。
(通常非確変大当り遊技について)
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では100回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
また、通常非確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25.0(秒)」が、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。各ラウンド遊技は、入賞上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、通常非確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25.0(秒)」は最大時間となる。なお、通常非確変大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間INaは、「2.0(秒)」に設定されている。
(演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では3つ)の演出モードを備えている。ここで、演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では100回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る演出モードには、確変状態が付与されていない遊技状態となる通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態となる確変モードと、非確変状態で変短状態が付与されている遊技状態となる変短モードとが設定されている。そして、図柄表示装置には、演出モードに対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が演出モード毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50A,50Bの表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU(開放制御手段)60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(判定用乱数について)
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
大当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りを発生するか否かの大当り判定(当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、大当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当りの種類を特定し得るようになっている。また、前述したように、大当りの種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「240」の全241通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、変動パターン振分用乱数として、「0」〜「239」の全240通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として普図当りを発生するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機では、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、および変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aまたは第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31a,31bへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。なお、前記普図当り判定用乱数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では2210個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では221個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、メイン制御ROMには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示器50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した大当りを示す100種類の特図決定用乱数に対応した「1」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROMには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「240」までの全241通りの整数の中から定められている。ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態または変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されているときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、実施例では、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なし(低確変短なし)の場合に37個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態あり(低確変短あり)の場合に6個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態あり(高確変短あり)の場合に3個の演出実行判定値が設定されている。また、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう設定されている。具体的には、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。また第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数を合算した保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該合算した保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態あり時に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、変短状態なしの場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態あり時の普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更にまた、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の変動パターンが記憶されており、各変動パターンに対応して変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなるパターンを特定するものであり、実施例では、176種類の変動パターンが設定されている。そして、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出の演出時間)を特定している。変動パターン振分判定値は、前記変動パターン振分用乱数を用いて変動パターンの決定に用いる判定値であり、変動パターン振分用乱数の採り得る乱数値が各変動パターン毎に所定数の変動パターン判定値が割当てられている。
そして、メイン制御ROM60bに記憶される変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されており、変動パターン毎に特定の変動パターン判定値が定められている。なお、大当り演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が否定の場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる図柄変動演出には、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的に大当りとなる有効図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチあり大当り演出と、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行することなく、最終的に大当りとなる有効図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチなし大当り演出とが設けられている。はずれリーチ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を行うことなく最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが図柄表示装置17に表示されてから、大当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、始動入賞装置30への入賞を契機として当りか否かを判定すると共に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に実行する当り遊技実行手段としての機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞装置30への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態(特典状態)を付与するか否かを決定する確変状態決定手段(特典状態付与決定手段、遊技状態移行決定手段)として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。また、メイン制御CPU60aは、大当り判定の結果が肯定判定の場合に、確変状態(特典状態)を付与するか否かを判定する特典状態付与判定手段としても機能する。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを決定するようになっている。更に、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる変短状態(入賞率向上状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、大当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の大当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、変短状態を付与する期間として決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞装置30への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。更に、前記メイン制御RAM60cは、第1始動入賞口31aに入賞したパチンコ球を第1始動保留球として記憶する第1保留記憶手段および前記第2始動入賞口31bに入賞したパチンコ球を第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
(メイン制御について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
(特図処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第1特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bに対応する第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第2特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域MK1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域MK2の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域MK1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域MK3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域MK2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域MK4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域MK3に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図表示器50Bの表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB28,B29,B30,B31において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPUは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示器50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域M1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域M2の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域M1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域M3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域M2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域M4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域M3に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB38,B39,B40,B41において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせとなるよう各図柄列81,82,83の停止図柄が決定されると共に、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせが表示される有効ラインL1〜L5が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄列81,82,83の飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU60aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、上図柄列81の飾図の停止タイミングにおいて上飾図指定コマンドを出力し、下図柄列83の飾図の停止タイミングにおいて下飾図指定コマンドを出力し、中図柄列82の飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせが有効ラインL1〜L5に表示されるよう決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。なお、各図柄列81,82,83の各有効停止位置S1〜S9に停止する飾図およびリーチ表示または当り表示を表示する飾図の決定制御に関しては、後で詳細に説明する。
ここで、大当り図柄が図柄Aの場合には、確変大当り遊技に当選していることを昇格演出や再抽選演出で報知するか否かによって飾図の図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、昇格演出または再抽選演出にて報知する場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定し、昇格演出または再抽選演出にて報知しない場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知可能な飾図(具体的には奇数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。そして、大当り図柄が図柄B、図柄C、図柄bまたは図柄cである場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知する飾図(具体的には奇数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。また、大当り図柄が図柄Dまたは図柄dである場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。
また、統括制御CPUは、メイン制御CPUが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、演出モードフラグを更新すると、演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
すなわち、メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに基づいて、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段、図柄変動演出の結果として図柄表示装置17に停止表示する図柄(飾図)を決定する図柄決定手段としての機能を、統括制御CPU65aが備えている。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列81,82,83の図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
本実施例のパチンコ機10では、大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に決定可能な変動パターンであって、図柄変動演出の途中にリーチ演出を行うリーチあり大当り演出を行わせる複数種類の変動パターンが設定されている。本実施例では、6種類の変動パターンを例に挙げて説明するが、1〜5または7以上の何れの数でもよく、また変動パターンに基づく演出内容についても、他の内容の種別のものであってもよい。
6種類の変動パターンは、図13に示す如く、ノーマルリーチ演出が行われた後に当り表示となる演出内容を特定する第1変動パターンE1と、ノーマルリーチ演出が行われた後に再変動演出が行われて当り表示となる演出内容を特定する第2変動パターンE2と、ノーマルリーチ演出が行われた後に再抽選演出が行われて当り表示となる演出内容を特定する第3変動パターンE3と、ノーマルリーチ演出が行われた後に再変動再抽選演出が行われて当り表示となる演出内容を特定する第4変動パターンE4と、シングルリーチの表示形態で行われるスーパーリーチ演出の種別を指定する第5変動パターンE5と、ダブルリーチの表示形態で行われるスーパーリーチ演出の種別を指定する第6変動パターンE6である。ここで、再変動演出は、ノーマルリーチの結果、各図柄列81,82,83における各有効ラインL1〜L5上にはずれ表示となる飾図を仮停止させた後に、中図柄列82の飾図を再び変動して有効ラインL1〜L5上に確定当り表示となる飾図を確定停止させる演出内容である。また、再抽選演出は、ノーマルリーチの結果、前記各図柄列81,82,83における各有効ラインL1〜L5上に当り表示となる飾図を仮停止させた後に、各図柄列81,82,83の飾図を再び変動して有効ラインL1〜L5上に当り表示となる飾図を確定停止させる演出内容である。更に、再変動再抽選演出は、ノーマルリーチの結果、前記各図柄列81,82,83における各有効ラインL1〜L5上にはずれ表示となる飾図を仮停止させた後に、中図柄列82の飾図を再び変動して有効ラインL1〜L5上に当り表示となる飾図を仮停止させ、その後に更に各図柄列81,82,83の飾図を再び変動して有効ラインL1〜L5上に当り表示となる飾図を確定停止させる演出内容である。なお、ノーマルリーチ演出では、背景画像として通常背景のもとで行われるリーチ演出であり、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって背景画像として通常背景とは異なるスーパーリーチ演出画像が表示されるよう設定されている。ここで、スーパーリーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。スーパーリーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクタが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。なお、スーパーリーチ演出では、上下の図柄列81,83によりリーチ表示が形成された飾図(すなわちリーチ図柄)と同一の中図柄列82の飾図が、当該リーチ表示を形成する有効ラインL1〜L5(リーチライン)に移動する直前で中図柄列82の変動速度が低下し、当該中図柄列82のリーチ図柄がリーチライン上に停止表示される期待感を煽る図柄煽り演出が行われるよう設定されている。なお、上述した6種類の変動パターンにおいて、ノーマルリーチ演出が行われた後についてのみ、再変動演出、再抽選演出および再変動再抽選演出を実行するパターンを挙げたが、シングルリーチやダブルリーチの表示形態で行われるスーパーリーチ演出の実行後に、再変動演出、再抽選演出および再変動再抽選演出を実行する変動パターンを設定することが可能である。
(演出種類モードについて)
本実施例のパチンコ機10では、後述する一発報知演出の実行確率が異なる演出種類モードとして4つ(2つ、3つあるいは5つ以上であってもよい)が設定され、該演出種類モードは統括制御ROM65bに記憶されている。各演出種類モードMA,MB,MC,MDは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに基づいて統括制御CPU65aが決定する図柄変動演出の内容を特定する演出パターンが異なるものである。すなわち、演出種類モードMA,MB,MC,MDは、演出パターンによって図柄の背面に映し出される背景画像や、出現するキャラクタ等の画像内容を異ならせることで演出態様を異ならせており、遊技者は、図柄表示装置17に画像表示される画像の種類から演出種類モードを把握することができるようになっている。
また、これら4つの演出種類モードは、前記操作ボタン36の操作によって遊技者が選択可能に構成される。演出種類モードは、図柄変動演出の基本的な種類を特定するものであって、本実施例では、演出内容の系統が異なる第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB、第3の演出種類モードMCおよび第4の演出種類モードMDが設定される。第1〜第4の演出種類モードMA,MB,MC,MDは、図柄変動演出が実行されていない状態(デモンストレーション演出中を含む変動待ち状態)、および図柄変動演出が開始されてから予め設定された第1有効操作時間が経過するまでの間に、前記操作ボタン36を押下することで選択可能に構成される。
すなわち、前記統括制御CPU65aは、変動待ち状態および図柄変動演出が開始されてから予め設定された第1有効操作時間の間は、前記操作ボタン36の操作を有効とする操作有効コマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力するよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該表示データに対応した表示内容を図柄表示装置17で表示するよう構成される。すなわち、本実施例では、統括制御CPU65aは、操作ボタン36の操作を有効とする前記第1有効操作時間を設定する有効期間設定手段の機能も備えている。また本実施例では、演出種類モードの選択が可能な期間の選択可能演出としては、図柄表示装置17に操作ボタン36の画像が表示され、該操作ボタン36の押下によって演出種類モードを選択可能であることが示唆されるようになっている。また、操作ボタン36に内蔵のランプを点灯して、ボタン操作が有効であることを示唆するようにしてもよい。
前記統括制御CPU65aは、前記図柄表示装置17に選択可能演出が表示されている状態で、遊技者が前記操作ボタン36を押下することで出力された押下信号によって演出種類モードを切り換えるよう構成される。すなわち、統括制御CPU65aは、変動待ち状態においては、操作ボタン36が押下されて押下信号が入力される毎に演出種類モードを順次切り換え、最後の押下信号の入力から所定時間経過しても新たな押下信号の入力がない場合は、統括制御CPU65aは最後の押下信号によって切り換えた演出種類モードを特定する情報(フラグなど)を統括制御RAM65cに記憶することで、現在の演出種類モードを把握し得るようになっている。また統括制御CPU65aは、図柄変動演出中における第1有効操作時間が経過するまでの間の押下信号を受け付けて演出種類モードを順次切り換え、第1有効操作時間が経過した時点で選択されている(切り換えられている)演出種類モードを特定する情報を、選択された演出種類モードの情報として統括制御RAM65cに記憶するよう構成される。
本実施例では、前記操作ボタン36の押下によって、第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB、第3の演出種類モードMCおよび第4の演出種類モードMDの順で切り換わり、第4の演出種類モードMDの次には第1の演出種類モードMAに戻るように設定されている。従って、現在の演出種類モードが第3の演出種類モードMCであれば、操作ボタン36の押下によって第4の演出種類モードMD、第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB・・・と切り換わる。そして、パチンコ機10は、前記操作ボタン36によるモード切り換え操作によって選択された演出種類モードを内部的に設定し、次のモード切り換え操作があるまで内部的に設定した演出種類モードを保持して、該保持している演出種類モードに基づく各種演出を実行し得るよう構成されている。すなわち、本実施例のパチンコ機10では、演出種類モードMA,MB,MC,MDの中から選択した何れか1つのモードに滞在した状態で遊技を行い得るようになっている。
(一発報知演出について)
前記パチンコ機10では、前記第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞を契機とする大当り判定が肯定判定の場合に、前記図柄表示装置17での図柄変動演出中に大当り(特典状態)が発生することを報知する一発報知演出(特典状態報知演出)を実行可能に構成されている。すなわち、前記統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに基づいて、一発報知演出の実行可否および演出実行タイミングを決定し、一発報知演出の実行が決定された場合は、該統括制御CPU65aが決定した演出実行タイミングで一発報知演出を実行するよう構成されている。そして、一発報知演出の後述する実行判定に際し、一発報知演出を実行することを決定する確率は、一発報知演出の実行判定に際して滞在している前記演出種類モードMA,MB,MC,MDによって異なるよう設定されている。なお、本実施例では、確変状態においての大当り判定の肯定判定で非確変状態となる大当りに当選した場合は、一発報知演出を行わないよう構成されている。
(一発報知演出パターンについて)
本実施例では、前記一発報知演出は、メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに基づき決定した演出パターンによって特定される演出内容が異なる複数(本実施例では10通り)の一発報知演出パターンK1〜K10が設定されており、これら一発報知演出パターンK1〜K10は統括制御ROM65bに記憶されている。各一発報知演出パターンK1〜K10は、前記可動演出装置26の可動体26aを回転する演出、可動体ランプ装置28における発光体の点灯,消灯(点滅)による演出およびスピーカ19から出力する特定効果音による演出を、単独または複数を組み合わせた演出によって構成されている。
実施例の一発報知演出パターンK1〜K10は、図14A,図14Bに示す如く、可動体26aの回転演出、発光体の点滅演出、スピーカ19の効果音演出を組み合わせて構成したものであって、各演出パターンで特定される各演出の一部または全てを異ならせることで、一発報知演出パターンK1〜K10で特定される演出内容を異ならせるようになっている。実施例における各一発報知演出パターンK1〜K10の具体的な演出内容については、以下に説明する通りである。なお、以下に示す各一発報知演出パターンK1〜K10の説明において可動体26aの回転演出時間、発光体の点滅演出時間、スピーカ19の効果音演出時間は、何れも一例を示すものである。
すなわち、第1一発報知演出パターンK1は、演出全体の演出時間(以下、単に演出時間という)が8000msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から終了まで連続的に一方向(実施例では右回り)に回転するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して1500ms後に消灯し、該消灯状態を2500ms継続した後に、点灯100msと消灯100msとを繰り返すパターンを10回行い、該パターンが終わった後に500ms消灯を継続してから点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から出力して、発光体の最初の消灯に合わせて消音し、該発光体の次の点灯に合わせて出力してから一発報知演出の終了まで出力を継続した後に消音するよう設定される。
第2一発報知演出パターンK2は、演出時間が第1一発報知演出パターンK1と同じ8000msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から終了まで連続的に一方向(実施例では右回り)に回転するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して1500ms後に消灯し、該消灯状態を2500ms継続した後に、点灯500msと消灯500msとを繰り返すパターンを4回行って一発報知演出を終了するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から出力して、発光体の最初の消灯に合わせて消音して一発報知演出の終了まで消音状態を継続するよう設定される。すなわち、第2一発報知演出パターンK2は、演出時間と可動体26aの演出態様とは第1一発報知演出パターンK1と同じであるが、発光体の点滅態様およびスピーカ19による効果音の出力態様が、第1一発報知演出パターンK1と異なるように設定してある。
第3一発報知演出パターンK3は、演出時間が第1および第2一発報知演出パターンK1,K2より長い9000msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から一方向(実施例では右回り)に回転し、500ms後に回転停止し、該回転停止状態を4500ms継続した後に回転を再開して、一発報知演出の終了まで回転を継続して停止するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から5000ms後、すなわち可動体26aが回転を再開したときに点灯し、その後は点灯100msと消灯100msとを繰り返すパターンを10回行い、該パターンが終わった後に500ms消灯を継続してから点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から5000ms後、すなわち可動体26aの回転再開および発光体の点灯に合わせて出力して、そのまま一発報知演出の終了まで出力した後に消音するよう設定される。すなわち、第3一発報知演出パターンK3では、一旦回転して停止した可動体26aの回転再開に合わせて発光体の点灯およびスピーカ19から効果音の出力を開始する点が特徴となっている。
第4一発報知演出パターンK4は、演出時間が第3一発報知演出パターンK3より長い9500msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から一方向(実施例では右回り)に回転し、500ms後に回転停止し、該回転停止状態を4500ms継続した後に回転を再開して、一発報知演出の終了まで回転を継続して停止するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から5000ms後、すなわち可動体26aが回転を再開したときに点灯し、その後は点灯500msと消灯500msとを繰り返すパターンを5回行って一発報知演出を終了するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から5000ms後、すなわち可動体26aの回転再開および発光体の点灯に合わせて出力し、出力状態を1500ms継続した後に消音して一発報知演出の終了まで消音状態を維持するよう設定される。すなわち、第4一発報知演出パターンK4では、可動体26aの回転再開までは第3一発報知演出パターンK3と同じであるが、その後の発光体の点滅態様およびスピーカ19からの効果後の出力態様が、第3一発報知演出パターンK3と異なるようになっている。
第5一発報知演出パターンK5は、演出時間が第1一発報知演出パターンK1と同じ8000msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から4000ms後に回転を開始(実施例では右回りに回転)して、一発報知演出の終了まで回転を継続して停止するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して500ms後に消灯し、該消灯状態を3500ms継続した後、すなわち可動体26aの回転開始に併せて点灯し、その後は点灯100msと消灯100msとを繰り返すパターンを10回行い、該パターンが終わった後に500ms消灯を継続してから点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から4000ms後、すなわち可動体26aの回転開始および発光体の点灯に合わせて出力し、一発報知演出の終了まで出力状態を維持するよう設定される。すなわち、第5一発報知演出パターンK5では、一発報知演出の開始と同時に点灯した発光体が一旦消灯した後に、可動体26aの回転、発光体の点灯およびスピーカ19からの効果後の出力が同時に始まるのが特徴となっている。
第6一発報知演出パターンK6は、演出時間が第5一発報知演出パターンK5と同じ8000msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から4000ms後に回転を開始(実施例では右回りに回転)して、一発報知演出の終了まで回転を継続して停止するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して500ms後に消灯し、該消灯状態を3500ms継続した後、すなわち可動体26aの回転開始に併せて点灯し、その後は点灯500msと消灯500msとを繰り返すパターンを3回行い、該パターンが終わった後に点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から4000ms後、すなわち可動体26aの回転開始および発光体の点灯に合わせて出力し、出力状態を1500ms継続した後に消音して一発報知演出の終了まで消音状態を維持するよう設定される。すなわち、第6一発報知演出パターンK6では、可動体26aの回転開始までは第5一発報知演出パターンK5と同じであるが、その後の発光体の点滅態様およびスピーカ19からの効果後の出力態様が、第5一発報知演出パターンK5と異なるようになっている。
第7一発報知演出パターンK7は、演出時間が5200msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から終了まで連続的に一方向(実施例では右回り)に回転するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して1500ms後に消灯し、該消灯状態を1500ms継続した後に、点灯100msと消灯100msとを繰り返すパターンを6回行い、該パターンが終わった後に500ms消灯を継続してから点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から出力して、発光体の最初の消灯に合わせて消音し、該発光体の次の点灯に合わせて出力してから一発報知演出の終了まで出力を継続した後に消音するよう設定される。すなわち、第7一発報知演出パターンK7は、可動体26aの演出態様、発光体の点滅態様およびスピーカ19による効果音の出力態様を基本的には第1一発報知演出パターンK1と同様として、演出時間を短かくした短縮仕様となっている。
第8一発報知演出パターンK8は、演出時間、可動体26aの演出態様、発光体の点滅態様が第7一発報知演出パターンK7と同一で、スピーカ19からの効果音の出力態様のみを第7一発報知演出パターンK7とは異ならせている。すなわち、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から出力して、発光体の最初の消灯に合わせて消音して一発報知演出の終了まで消音状態を継続するよう設定される。
第9一発報知演出パターンK9は、演出時間が11034msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から終了まで連続的に一方向(実施例では右回り)に回転するよう設定される。また、発光体についても、一発報知演出の開始から終了まで点灯して一発報知演出の終了により消灯するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から終了まで出力して、一発報知演出の終了により消音するよう設定される。すなわち、第9一発報知演出パターンK9では、一発報知演出の開始から終了まで可動体26aの回転、発光体の点灯およびスピーカ19からの効果音の出力が継続することが特徴となっており、プレミアムな一発報知演出である。
第10一発報知演出パターンK10は、演出時間が第9一発報知演出パターンK9と同じ11034msに設定され、可動体26aについては、一発報知演出の開始から終了まで連続的に一方向(実施例では右回り)に回転するよう設定される。また、発光体については、一発報知演出の開始から点灯して1000ms後に消灯し、該消灯状態を一発報知演出の終了まで継続するよう設定される。更に、スピーカ19からの効果音については、一発報知演出の開始から出力して、発光体の消灯に合わせて消音して一発報知演出の終了まで消音状態を継続するよう設定される。
なお、本実施例では、図柄表示装置17での表示演出を除く、可動体26a、発光体、スピーカ19による演出によって一発報知演出を構成したが、図柄表示装置17での表示演出を組み合わせたり、または図柄表示装置17の表示演出のみによって一発報知演出を構成するものであってもよい。
一発報知演出を構成する可動体26aの回転パターンとしては、一発報知演出においてのみ用いられる専用の回転パターンであって、遊技者が当該回転パターンを見たときに、大当りが確定することを容易に想起させることが可能となるような回転パターンに設定することが好ましい。また、一発報知演出を構成する発光体の点滅パターンおよびスピーカ19から出力する特定効果音についても、一発報知演出においてのみ用いられる専用の点滅パターンおよび効果音であって、遊技者が当該点滅パターンを見たり効果音を聴いたときに、大当りが確定することを容易に想起させることが可能となるような点滅パターンや音に設定することが好ましい。なお、第9一発報知演出パターンK9のように、可動体26aの演出態様、発光体の点滅態様およびスピーカ19からの効果音の出力態様が、他の一発報知演出パターンK1〜K8,K10とは明らかに異なる(実施例では長時間に亘って継続する)ことで、大当りが確定することを容易に想起させ得るようになっている。
(一発報知演出の演出実行タイミングについて)
前記統括制御ROM65bには、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに基づいて選択可能な複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、前記図柄表示装置17で実行させる図柄変動演出であるリーチ演出や再変動演出や再抽選演出等の具体的内容を特定するものである。そして、本実施例では、メイン制御CPU60aが決定可能な最も時間が長い変動パターンに対応する演出パターンを基準として、図柄表示装置17での1回の図柄変動演出において、一発報知演出を実行可能な複数(10通り)の演出実行タイミングF1,F2,F3,F4,F5,F6,F7,F8,F9,F10が設定されている。本実施例では、図20に示すように、変動開始→上図柄列停止→下図柄列停止→ノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出(SPリーチ演出)→変動停止(中図柄停止)の演出の変化に応じて、10通りの演出実行タイミングF1,F2,F3,F4,F5,F6,F7,F8,F9,F10を設定してある。具体的には、第1演出実行タイミングF1および第10演出実行タイミングF10は、図柄変動開始時に設定され、第2演出実行タイミングF2は、図柄変動開始から4000ms後に設定され、第3演出実行タイミングF3は、上図柄列81の停止時に設定され、第4演出実行タイミングF4は、下図柄列83の停止時に設定され、第5演出実行タイミングF5は、スーパーリーチ演出への発展時に設定され、第6演出実行タイミングF6は、スーパーリーチ演出中における操作ボタン36の1回目の押下時に設定され、第7演出実行タイミングF7は、スーパーリーチ演出中における操作ボタン36の2回目の押下時に設定され、第8演出実行タイミングF8は、スーパーリーチ演出中における操作ボタン36の3回目の押下時に設定され、第9演出実行タイミングF9は、スーパーリーチ演出における前述した図柄煽り演出の開始時に設定されている。
(一発報知演出の実行判定および演出実行タイミングの振分け抽選について)
前記一発報知演出を実行するか否かの実行判定において肯定判定される(実行する)確率は、前述したように、実行判定に際して滞在している演出種類モードMA,MB,MC,MDによって異なるよう設定される。本実施例では、実行判定に際して一発報知演出の演出実行タイミングも決定されるようになっている。すなわち、統括制御CPU60aは、メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに応じて、前記統括制御ROM65bに記憶されている実行判定乱数および実行判定値を用いて、一発報知演出の実行可否を判定すると共に、併せて演出実行タイミングを決定するよう構成される。なお、本実施例では、変動パターンとして、前記6種類の変動パターンE1〜E6を挙げて説明する。
本実施例では、実行判定乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、実行判定乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記統括制御ROM65bには、各演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に実行判定テーブルが夫々記憶されており、各実行判定テーブルにおいて実行判定値は、実行判定乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が、前記演出実行タイミングF1〜F10および「実行なし」に振分けられている(図15〜図18参照)。そして、統括制御CPU65aは、大当り判定で肯定判定の場合にメイン制御CPU60aから変動パターン指定コマンドが入力されると、実行判定乱数を取得すると共に、この取得した実行判定乱数の値を、実行判定テーブルに設定されている実行判定値と比較して、一発報知演出を実行するか否かの判定と合わせて演出実行タイミングを決定するよう構成される。すなわち、前記実行判定テーブルには、複数種類の演出実行タイミングF1〜F10と、一発報知演出を実行しない「実行なし」の項目が設定されており、演出実行タイミングF1〜F10の何れかが選ばれれば、一発報知演出を実行することが決定されると共に、「実行なし」の項目が選ばれれば、一発報知演出を実行しないことが決定されるようになっている。また、本実施例では、大当り判定で肯定判定されたときの遊技状態(確変状態、非確変状態)によって、一発報知演出の演出実行タイミングが、各演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に異なる実行判定テーブルを用いて決定されるよう構成されている。なお、確変状態で用いられる実行判定テーブルと、非確変状態で用いられる実行判定テーブルとでは、各演出実行タイミングF1〜F10に振分けられる実行判定値の割合が異なるだけであるので、確変状態の場合に用いられる実行判定テーブルを図15〜図18に挙げて説明するものとする。
(第1演出種類モードでの演出実行タイミングの振分けについて)
図15は、第1演出種類モードMAに対応する第1実行判定テーブルであって、第1変動パターンE1に対して、前記実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「3」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「4」の1通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「7」〜「13」の7通りの実行判定値が振分けられ、第10演出実行タイミングF10に「14」〜「15」の2通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「16」〜「96」の81通りの実行判定値が振分けられている。また、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「3」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「4」〜「5」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「6」〜「7」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「8」〜「15」の8通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「16」〜「96」の81通りの実行判定値が振分けられている。更に、第5変動パターンE5〜第6変動パターンE6の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「2」の3通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「3」の1通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「4」の1通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「5」〜「8」の4通りの実行判定値が振分けられ、第5演出実行タイミングF5に「9」〜「12」の4通りの実行判定値が振分けられ、第9演出実行タイミングF9に「13」〜「15」の3通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「16」〜「96」の81通りの実行判定値が振分けられている。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから変動パターンE1〜E6が入力されると、実行判定乱数を取得すると共に、この取得した実行判定乱数の値を、実行判定テーブルに設定されている実行判定値と比較して、10個の演出実行タイミングF1,F2,F3,F4,F5,F6,F7,F8,F9,F10の中の1つあるいは「実行なし」を決定するよう構成される。
前記第1演出種類モードMAにおいて統括制御CPU65aが選択可能な演出実行タイミングは、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5、第9演出実行タイミングF9および第10演出実行タイミングF10の7種類になっている。また、第1演出種類モードMAにおいて、第1変動パターンE1に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4および第10演出実行タイミングF10の5種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4の4種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第5変動パターンE5および第6変動パターンE6に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5および第9演出実行タイミングF9の6種類の演出実行タイミングから選択可能に設定されている。すなわち、同一演出種類モード内においても、変動パターンE1〜E6の種類によって選択可能な演出実行タイミングの数や種類が異なるように構成してある。
(第2演出種類モードでの演出実行タイミングの振分けについて)
図16は、第2演出種類モードMBに対応する第2実行判定テーブルであって、第1変動パターンE1に対して、前記実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「3」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「4」〜「5」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「6」〜「7」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「8」〜「14」の8通りの実行判定値が振分けられ、第10演出実行タイミングF10に「15」〜「16」の2通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「17」〜「96」の80通りの実行判定値が振分けられている。また、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「4」の5通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「7」〜「8」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「9」〜「16」の9通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「17」〜「96」の80通りの実行判定値が振分けられている。更に、第5変動パターンE5〜第6変動パターンE6の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「4」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「7」〜「8」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「9」〜「14」の6通りの実行判定値が振分けられ、第5演出実行タイミングF5に「15」〜「17」の3通りの実行判定値が振分けられ、第9演出実行タイミングF9に「18」〜「19」の2通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「20」〜「96」の77通りの実行判定値が振分けられている。
前記第2演出種類モードMBにおいて統括制御CPU65aが選択可能な演出実行タイミングは、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5、第9演出実行タイミングF9および第10演出実行タイミングF10の7種類になっている。また、第2演出種類モードMBにおいて、第1変動パターンE1に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4および第10演出実行タイミングF10の5種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4の4種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第5変動パターンE5および第6変動パターンE6に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5および第9演出実行タイミングF9の6種類の演出実行タイミングから選択可能に設定されている。すなわち、同一演出種類モード内においても、変動パターンによって選択可能な演出実行タイミングの数や種類が異なるように構成してある。また第2演出種類モードMBにおいては、第1変動パターンE1〜第4変動パターンE4に対応する「実行なし」に振分けられている実行判定値の数が「80」通りであるので対し、第5変動パターンE5および第6変動パターンE6では、「実行なし」に振分けられている実行判定値の数が「77」通りであり、同一演出種類モード内においても、変動パターンE1〜E6の種類によって一発報知演出を実行する確率が異なるようにしている。
(第3演出種類モードでの演出実行タイミングの振分けについて)
図17は、第3演出種類モードMCに対応する第3実行判定テーブルであって、第1変動パターンE1に対して、前記実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「3」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「4」〜「5」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「6」〜「7」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「8」〜「14」の8通りの実行判定値が振分けられ、第10演出実行タイミングF10に「15」〜「16」の2通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「17」〜「96」の80通りの実行判定値が振分けられている。また、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「4」の5通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「7」〜「8」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「9」〜「16」の9通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「17」〜「96」の80通りの実行判定値が振分けられている。更に、第5変動パターンE5〜第6変動パターンE6の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「2」の3通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「3」〜「5」の3通りの実行判定値が振分けられ、第5演出実行タイミングF5に「6」〜「7」の2通りの実行判定値が振分けられ、第6演出実行タイミングF6に「8」〜「10」の3通りの実行判定値が振分けられ、第7演出実行タイミングF7に「11」〜「13」の3通りの実行判定値が振分けられ、第8演出実行タイミングF8に「14」〜「16」の3通りの実行判定値が振分けられ、第9演出実行タイミングF9に「17」〜「19」の3通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「20」〜「96」の77通りの実行判定値が振分けられている。
前記第3演出種類モードMCにおいて統括制御CPU65aが選択可能な演出実行タイミングは、第1演出実行タイミングF1〜第10演出実行タイミングF10の10種類になっている。また、第3演出種類モードMCにおいて、第1変動パターンE1に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4および第10演出実行タイミングF10の5種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4の4種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第5変動パターンE5および第6変動パターンE6に対しては、第1演出実行タイミングF1、第4演出実行タイミングF4〜第9演出実行タイミングF9の7種類の演出実行タイミングから選択可能に設定されている。すなわち、同一演出種類モード内においても、変動パターンE1〜E6の種類によって選択可能な演出実行タイミングの数や種類が異なるように構成してある。
(第4演出種類モードでの演出実行タイミングの振分けについて)
図18は、第4演出種類モードMDに対応する第4実行判定テーブルであって、第1変動パターンE1に対して、前記実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「4」の5通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「7」〜「8」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「9」〜「19」の11通りの実行判定値が振分けられ、第10演出実行タイミングF10に「20」〜「21」の2通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「22」〜「96」の75通りの実行判定値が振分けられている。また、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「4」の5通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「5」〜「6」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「7」〜「8」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「9」〜「21」の13通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「22」〜「96」の75通りの実行判定値が振分けられている。更に、第5変動パターンE5〜第6変動パターンE6の夫々に対して、実行判定値は、第1演出実行タイミングF1に「0」〜「3」の4通りの実行判定値が振分けられ、第2演出実行タイミングF2に「4」〜「5」の2通りの実行判定値が振分けられ、第3演出実行タイミングF3に「6」〜「7」の2通りの実行判定値が振分けられ、第4演出実行タイミングF4に「8」〜「16」の9通りの実行判定値が振分けられ、第5演出実行タイミングF5に「19」〜「20」の4通りの実行判定値が振分けられ、第9演出実行タイミングF9に「21」〜「23」の3通りの実行判定値が振分けられ、「実行なし」に「24」〜「96」の73通りの実行判定値が振分けられている。
前記第4演出種類モードMDにおいて統括制御CPU65aが選択可能な演出実行タイミングは、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5、第9演出実行タイミングF9および第10演出実行タイミングF10の7種類になっている。また、第4演出種類モードMDにおいて、第1変動パターンE1に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4および第10演出実行タイミングF10の5種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第2変動パターンE2〜第4変動パターンE4に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第4演出実行タイミングF4の4種類の演出実行タイミングから選択可能であり、第5変動パターンE5および第6変動パターンE6に対しては、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5および第9演出実行タイミングF9の6種類の演出実行タイミングから選択可能に設定されている。すなわち、同一演出種類モード内においても、変動パターンE1〜E6の種類によって選択可能な演出実行タイミングの数や種類が異なるように構成してある。
また、第1演出種類モードMAと第4演出種類モードMDを比較して、両モードMA,MDでは、同じ変動パターンであっても、「実行なし」に振分けられている実行判定値の振分け数が異なるよう設定されており、これによってメイン制御CPU60aから統括制御CPU65aに同じ変動パターンが入力された場合であっても、当該入力時に滞在している演出種類モードMA,MDの種類によって一発報知演出が実行される確率が異なるようになっている。更に、第1演出種類モードMAと第3演出種類モードMCを比較して、両モードMA,MCでは、同じ変動パターンであっても、選択可能な演出実行タイミングが異なるよう設定されている。例えば、第5変動パターンE5に関して、第1演出種類モードMAでは第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5および第9演出実行タイミングF9の6種類の中から選択可能であるのに対し、第3演出種類モードMCでは第1演出実行タイミングF1、第4演出実行タイミングF4〜第9演出実行タイミングF9の7種類の中から選択可能であり、選択可能な演出実行タイミングの種類のみでなく数も異なるよう設定されており、これによってメイン制御CPU60aから統括制御CPU65aに同じ変動パターンが入力された場合であっても、当該入力時に滞在している演出種類モードMA,MCの種類によって、一発報知演出の決定可能な種類が異なるようになっている。更にまた、第1演出種類モードMA、第3演出種類モードMCおよび第4演出種類モードMDを比較して、各モードMA,MC,MDでは、同じ変動パターンで選択可能な演出実行タイミングの種類や数は同じであっても、選択可能な複数の演出実行タイミングの中で夫々の選択確率が異なるように設定されている。
(第6〜第8演出実行タイミングF6〜F8について)
前記統括制御CPU65aは、図柄変動演出中における特定期間である前記スーパーリーチ演出中の演出実行タイミングF6,F7,F8に合わせて、前記操作ボタン36の操作を有効とする第2有効操作時間、第3有効操作時間、第4有効操作時間を設定し、各有効操作時間内において操作ボタン36が押下されたことを条件として、一発報知演出を実行可能に構成されている。すなわち、統括制御CPU65aは、スーパーリーチ演出中の演出実行タイミングF6,F7,F8で操作ボタン36の操作を有効とする操作有効コマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力し、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該表示データに対応した表示内容を図柄表示装置17で表示するよう構成される。一発報知演出の演出実行タイミングF6,F7,F8を特定する際の実行可能演出としては、図柄表示装置17に操作ボタン36の画像が表示され、該操作ボタン36の押下を促すようになっている。また、操作ボタン36に内蔵のランプを点灯して、ボタン操作が有効であることを示唆するようにしてもよい。
前記統括制御CPU65aは、前記実行判定によって予め決定された演出実行タイミングF6,F7,F8に対応するスーパーリーチ演出中における有効操作時間の間に、前記操作ボタン36から押下信号が入力されると、当該有効操作時間内に一発報知演出を行うよう構成される。すなわち、演出実行タイミングとして第6演出実行タイミングF6が決定されている場合は、図柄表示装置17に第2有効操作時間に対応する実行可能演出が表示されている状態で、操作ボタン36から押下信号が入力されると、統括制御CPU65aは当該第2有効操作時間内に一発報知演出を行うように前記駆動モータ27、可動体ランプ装置28およびスピーカ19を制御する。但し、演出実行タイミングとして第7演出実行タイミングF7や第8演出実行タイミングF8が決定されている場合に、第2有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号が入力されても、統括制御CPU65aは一発報知演出を行わないよう構成される。また、演出実行タイミングとして第6演出実行タイミングF6が決定されている場合で、当該第6演出実行タイミングF6に対応する第2有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号の入力がない場合は、統括制御CPU65aは、一発報知演出を実行することが決定されている状態であっても、該一発報知演出を行わないよう構成される。なお、第2有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号の入力がない場合に、当該第2有効操作時間の経過時点で一発報知演出を強制的に実行させるようにすることもできる。
同様に、演出実行タイミングとして第7演出実行タイミングF7または第8演出実行タイミングF8が決定されている場合は、図柄表示装置17に第3有効操作時間または第4有効操作時間に対応する実行可能演出が表示されている状態で、操作ボタン36から押下信号が入力されると、当該第3有効操作時間または第4有効操作時間内に一発報知演出を行う。但し、演出実行タイミングとして異なる演出実行タイミングが決定されている場合に、対応しない有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号が入力されても、統括制御CPU65aは一発報知演出を行わないよう構成してある。また、第7演出実行タイミングF7または第8演出実行タイミングF8で一発報知演出を実行することが決定されているにも関わらず、当該第7演出実行タイミングF7または第8演出実行タイミングF8に対応する第3有効操作時間内または第4有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号の入力がない場合は、統括制御CPU65aは一発報知演出を行わないよう構成される。なお、第3または第4有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号の入力がない場合に、当該第3または第4有効操作時間の経過時点で一発報知演出を強制的に実行させるようにすることもできる。
なお、一発報知演出を実行する演出実行タイミングが第6〜第8演出実行タイミングF6〜F8の何れかに決定されている場合に、決定されている演出実行タイミングに対応する有効操作時間内に操作ボタン36から押下信号の入力がないときに、当該有効操作時間が経過した後に強制的に一発報知演出を行うようにしてもよい。また、ボタン操作によって一発報知演出の演出実行タイミングを決定可能な状態において、ボタン操作が有効であることを図柄表示装置17の表示や操作ボタン36のランプの点灯等で遊技者に示唆しないように秘匿するようにしてもよく、この場合はボタン操作によって一発報知演出が実行される可能性があることを知っている特定の遊技者にのみ一発報知演出を体感させることが可能となり、優越感を与えることができる。
(一発報知演出パターンの振分け抽選について)
前記一発報知演出パターンK1〜K10は、前記実行判定で決定された演出実行タイミングF1〜F10と図柄変動演出において最終的に確定停止される飾図(図柄)の種類に応じて、統括制御CPU60aにおいて実施される一発報知演出パターン振分け抽選において、前記統括制御ROM65bに記憶されている一発報知演出パターン用乱数および一発報知演出パターン用判定値を用いて決定されるようになっている。
本実施例では、一発報知演出パターン用乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、一発報知演出パターン用乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記統括制御ROM65bに、各演出実行タイミングF1〜F10毎に対応して一発報知演出パターンの抽選時に用いられる一発報知パターンテーブルが記憶される。そして、一発報知演出パターン用判定値は、各演出実行タイミングF1〜F10に対応する一発報知パターン抽選テーブル毎に、一発報知演出パターン用乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が一発報知演出パターンK1〜K10に振分けられている(図19参照)。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから変動パターン指定コマンドが入力されたときに取得した一発報知演出パターン用乱数の値を、一発報知パターンテーブルに設定されている一発報知演出パターン用判定値と比較して、複数種類の一発報知演出パターンK1〜K10の中から1つを決定するよう構成される。
図19に示す如く、第1演出実行タイミングF1が決定された際に用いられる第1一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が奇数の場合に、第1一発報知演出パターンK1、第3一発報知演出パターンK3および第5一発報知演出パターンK5の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK1,K2,K3に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第1一発報知演出パターンK1に「0」〜「39」の40通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第3一発報知演出パターンK3に「40」〜「67」の28通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第5一発報知演出パターンK5に「68」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。これに対し、第1一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が偶数の場合に、第2一発報知演出パターンK2、第4一発報知演出パターンK4および第6一発報知演出パターンK6の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK2,K4,K6に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第2一発報知演出パターンK2に「0」〜「39」の40通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第4一発報知演出パターンK4に「40」〜「67」の28通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第6一発報知演出パターンK6に「68」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。
図19に示す如く、第2演出実行タイミングF2〜第5演出実行タイミングF5が決定された際に用いられる第2〜第5一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が奇数および偶数の場合に対して設定される一発報知演出パターンの種類および各一発報知演出パターンに対する一発報知演出パターン用判定値の振分け割合は、第1演出実行タイミングF1と同じに設定される。これに対し、第6演出実行タイミングF6および第7演出実行タイミングF7が決定された際に用いられる第6および第7一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が奇数の場合に対して第7一発報知演出パターンK7のみが設定されると共に、最終停止飾図が偶数の場合に対して第8一発報知演出パターンK8のみが設定される。また、第8演出実行タイミングF8および第9演出実行タイミングF9が決定された際に用いられる第8および第9一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が奇数および偶数の何れの場合に対しても、第10一発報知演出パターンK10のみが設定される。更に、第10演出実行タイミングF10が決定された際に用いられる第10一発報知パターンテーブルでは、最終停止飾図が奇数の場合に対して第9一発報知演出パターンK9のみが設定されると共に、最終停止飾図が偶数の場合に対して第2一発報知演出パターンK2のみが設定される。すなわち、第6〜第10演出実行タイミングF6〜F10の5種類については、決定可能な1つの一発報知演出パターンに「0」〜「96」の97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。
すなわち、統括制御CPU65aが決定可能な演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に、複数定められた演出実行タイミングF1〜F10から各演出実行タイミングが統括制御CPU65aにより決定される割合が設定されている。また、統括制御CPU65aが決定した演出実行タイミングF1〜F10毎に、該統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出(特典状態報知演出)の種類(一発報知演出パターンK1〜K10)が定められている。また、演出実行タイミングの違いによって、選択可能な一発報知演出パターンの種類が異なるよう構成される。例えば、第1演出実行タイミングF1〜第5演出実行タイミングF5までの演出実行タイミングで選択可能な一発報知演出パターンが、第1一発報知演出パターンK1〜第6一発報知演出パターンK6であるのに対し、第7演出実行タイミングF7〜第9演出実行タイミングF9までの演出実行タイミングで選択可能な一発報知演出パターンが、第7一発報知演出パターンK7〜第10一発報知演出パターンK10に設定される。なお、第10演出実行タイミングF10の場合で選択可能な一発報知演出パターンは、第2一発報知演出パターンK2または第10一発報知演出パターンK10に設定されている。
ここで、一発報知演出パターンは、図柄変動演出の最終停止飾図が、奇数か偶数かによって選択可能な種類や振分け割合が異なるようになっている。本実施例では、奇数の飾図が確変大当りに対応すると共に、偶数の飾図が確変大当りか非確変大当りか識別し得ない飾図であることから、一発報知演出パターンは、大当り遊技後に付与される遊技状態に応じて選択可能な種類や振分け割合が異なっているともいえる。そして、図柄変動演出において最終的に確定停止される飾図が奇数飾図(第1図柄)の場合に統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出パターンは、第1一発報知演出パターンK1、第3一発報知演出パターンK3、第5一発報知演出パターンK5、第7一発報知演出パターンK7、第9一発報知演出パターンK9および第10一発報知演出パターンK10の何れかであるのに対し、図柄変動演出において最終的に確定停止される飾図が偶数飾図(第2図柄)の場合に統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出パターンは、第2一発報知演出パターンK2、第4一発報知演出パターンK4、第6一発報知演出パターンK6、第8一発報知演出パターンK8および第10一発報知演出パターンK10の何れかである。すなわち、第1一発報知演出パターンK1、第3一発報知演出パターンK3、第5一発報知演出パターンK5、第7一発報知演出パターンK7および第9一発報知演出パターンK9は、大当り遊技後に確変状態が付与される大当り(確変大当り)の場合に選択可能な一発報知演出パターン(第1特典状態報知演出)であり、第2一発報知演出パターンK2、第4一発報知演出パターンK4、第6一発報知演出パターンK6および第8一発報知演出パターンK8は、大当り遊技後に確変状態が付与される場合と付与されない場合とがある大当り(確変大当り、非確変大当り)の場合に選択可能な一発報知演出パターン(第2特典状態報知演出)であり、第10一発報知演出パターンK10は、確変大当りおよび非確変大当りの何れの場合にも選択可能な一発報知演出パターンである。なお、一発報知演出パターンの選択可能な種類や振分け割合を異ならせる条件としては、大当り判定で肯定判定された図柄の種類、すなわち遊技者にとって最も有利(特典量が大)な大当り遊技である特別確変大当り遊技が付与される図柄A,aと、その他の大当り遊技が付与される図柄B,C,b,cとで分けるようにしてもよい。
すなわち、前記メイン制御CPU60aによる大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、メイン制御CPU60aで決定された変動パターンに基づいて、大当り遊技(遊技者に付与される特典状態)が付与されることを報知する一発報知演出(特典状態報知演出)の実行を判定する報知演出実行判定手段としての機能を、統括制御CPU65aが備える。また、統括制御CPU65aは、一発報知演出の実行判定において一発報知演出を実行することが決定された場合に、メイン制御CPU60aで決定された変動パターンに基づいて、図柄変動演出の開始から当り遊技の終了までの間に複数定められた演出実行タイミングF1〜F10から一発報知演出の演出実行タイミングを決定する実行タイミング決定手段と、複数の一発報知演出の一発報知演出パターン(特典状態報知演出)K1〜K10の中から1つの一発報知演出パターンを選択する報知演出選択手段との機能も有している。更に、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容が異なる複数の演出種類モードMA,MB,MC,MDの中から1つの演出種類モードを決定するモード決定手段として、統括制御CPU65aが機能するよう構成されている。
ここで、本実施例では、前記一発報知演出について、大当り図柄が特定の図柄の種類である場合にのみ、該一発報知演出を実行可能に構成されているので、特定図柄による一発報知演出の実行可否および一発報知演出の決定処理について、図21に基づいて説明する。なお、ここでは、大当り図柄における図柄Aを特定図柄であるものとして説明する。
図21に示す如く、大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、当該肯定判定された大当り図柄が、図柄Aに分類される特図1であるか否かをステップC1で判定し、該ステップC1が否定された場合は処理を終了する。これに対し、ステップC1で肯定された場合は、ステップC2に移行して現在滞在している遊技種類モードを確認し、ステップC3に移行して滞在している遊技種類モードに応じた実行判定テーブルを用いて一発報知演出の実行判定および演出実行タイミングを抽選する。ステップC3での処理において、前述したように「実行なし」が選ばれた場合(ステップC3で否定)は、処理を終了する。これに対し、演出実行タイミングが10個の中から1つ選ばれた場合(ステップC3で肯定)は、選ばれた演出実行タイミングをステップC4で決定する。
ステップC5では、ステップC4で決定した演出実行タイミングに応じた一発報知パターンテーブルを用いて一発報知演出パターンを抽選して決定し、処理を終了する。
ここで、前記統括制御CPU65aでは、統括制御RAM65cに割り当てられた確変フラグおよび作動フラグから値を読み出し、確変状態や変短状態が付与されているか否かを特定し得るよう構成されている。確変フラグは、確変状態が付与されているか否かを示すフラグであり、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。また、作動フラグは、変短状態が付与されているか否かを示すフラグであり、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。そして、統括制御CPU65aは、確変フラグおよび作動フラグに基づいて特定される遊技状態に応じて、後述する昇格演出の振分け抽選を実行するようになっている。なお、確変フラグおよび作動フラグは、メイン制御CPU60aから入力された大当りの種類に関する制御コマンドに基づき書き換えられる。
(昇格演出について)
本実施例のパチンコ機10は、大当り判定において肯定判定の場合で、図柄変動演出において偶数の飾図からなる大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された場合に、当該図柄変動演出の後に実行される大当り遊技中に、昇格演出を実行可能に構成されている。すなわち、本実施例のパチンコ機10では、前記昇格演出の具体的な演出内容を特定する複数種類(実施例では7つであるが、2〜6または8以上であってもよい)の昇格演出パターン(報知演出情報)L1〜L7が設定され、該昇格演出パターンL1〜L7は、前記統括制御ROM65bに記憶されている。昇格演出は、確変状態(特典状態)が付与されることを認識可能な第1の昇格報知演出(第1の報知演出)と、確変状態(特典状態)が付与されることを認識不能な第2の昇格報知演出(第2の報知演出)とを含んでいる。そして、昇格演出パターンL1〜L7は、第1の昇格報知演出および第2の昇格報知演出の少なくとも一方を含んで構成される。
前記第1の昇格報知演出には、演出内容が異なる複数種類の報知演出が設定されている。本実施例では、大当り遊技の複数回分のラウンド遊技に対応する時間を用いて、確変状態(特典状態)が付与されることを示唆する特典状態示唆演出を実行した後に、確変状態(特典状態)が付与されることを認識可能な確定報知演出が実行される第1の特殊報知演出と、前記一発報知演出と同様に、可動体36a、発光体およびスピーカ19等によって確変状態が付与されることを認識させる演出を行う第1昇格確定演出と、図柄表示装置17に特定のキャラクタを出現させることで確変状態が付与されることを認識させる演出を行う第2昇格確定演出を含んでいる。また、前記第2の昇格報知演出は、前記第1昇格確定演出と基本的に同一の演出態様であって、確変状態(特典状態)が付与されることを示唆する特典状態示唆演出を実行した後に、確変状態(特典状態)が付与されることを認識不能な確定非報知演出が実行される第2の特殊報知演出を含んでいる。
(第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出について)
前記第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出の基本的な演出態様については、複数(実施例では3人)のキャラクタが所定の競技(例えばビーチフラッグ競技)を競いあって勝者を決定する対決演出が展開される態様で実行されるよう設定してある。そして、遊技者が予想したキャラクタが勝利(確定報知演出)した場合は、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者が確定的に認識できる一方で、予想したキャラクタが敗北(確定非報知演出)した場合は、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者が認識不能になっている。すなわち、遊技者が予想したキャラクタが勝利するよう構成された演出が第1の特殊報知演出であり、遊技者が予想したキャラクタが敗北するよう構成された演出が第2の特殊報知演出である。なお、第1の特殊報知演出は、勝利するキャラクタが異なる複数種類を備えると共に、第2の特殊報知演出は、敗北するキャラクタが異なる複数種類を備えている。
前記第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出の基本的な演出態様をより具体的に説明すると、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出は、複数のラウンド遊技のまたがって行われる。実施例では、1回のラウンド遊技と1回の昇格用ラウンド演出とが対応しており、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出は、複数のラウンド遊技に対応する複数の昇格用ラウンド演出から構成される。本実施例では、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出は、第1昇格用ラウンド演出〜第4昇格用ラウンド演出の4つの昇格用ラウンド演出から構成され、図22に示す如く、第1昇格用ラウンド演出では、競技の内容を説明する演出が実行され、第2昇格用ラウンド演出では、遊技者が勝者を選択することが可能な演出が実行され、第3昇格用ラウンド演出では、キャラクタが競技を行う演出が実行され、第4昇格用ラウンド演出では、遊技者が選択したキャラクタが勝利したのか敗北したのかの結果を発表する演出が実行される。すなわち、第1の特殊報知演出の場合であれば、第4昇格用ラウンド演出において遊技者が選択したキャラクタが勝利して喜ぶ演出が行われ、第2の特殊報知演出の場合であれば、第4昇格用ラウンド演出において遊技者が選択したキャラクタが敗北して悲しむ演出が実行される。そして、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出では、第1〜第3昇格用ラウンド演出が、前記特典状態示唆演出となる。また本実施例では、前記昇格演出パターンL1〜L7の種類に関係なく、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出の実行を開始可能なラウンド遊技を、4ラウンド目〜11ラウンド目までの間の中から決定し得るよう構成してある。すなわち、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出は、何れも特典状態示唆演出は第1〜第3昇格用ラウンド演出で行なわれることから、実行開始ラウンド遊技が同じ回であれば、第1の特殊報知演出および第2の特殊報知演出の何れにおいても同じタイミングで特典状態示唆演出が実行されるようになっている。
ここで、前記第2昇格用ラウンド演出に合わせて、前記統括制御CPU65aは、ラウンド遊技時間に対応する第5有効操作時間を設定し、該第5有効操作時間の間、前記操作ボタン36の操作を有効とする操作有効コマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力するよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該表示データに対応した表示内容を図柄表示装置17で表示するよう構成される。すなわち、本実施例では、統括制御CPU65aは、操作ボタン36の操作を有効とする第5有効操作時間を設定する有効期間設定手段の機能も備えている。なお、第5有効操作時間は、基本的には特別入賞口が1回のラウンド遊技で開放可能なラウンド遊技時間と同じに設定されているが、該ラウンド遊技時間が経過する前に特別入賞口に規定個数(7個)のパチンコ球が入賞してラウンド遊技の終了条件が成立したときには、統括制御CPU65aは操作ボタン36の操作を無効とするよう構成される。
本実施例では、第2昇格用ラウンド演出において勝者を選択する勝者選択可能演出としては、図柄表示装置17に3人のキャラクタの画像を映し出すと共に、現在選択されているキャラクタと対応する位置にカーソルを表示する。また、操作ボタン36の画像を表示し、該操作ボタン36の押下によってキャラクタを選択可能であることを示唆する。そして、操作ボタン36を押下する毎に、カーソルの位置を順番に移動するように表示する。また、操作ボタン36に内蔵のランプを点灯して、ボタン操作が有効であることを示唆するようにしてもよい。そして、第5有効操作時間の経過時、またはラウンド遊技の終了条件の成立時に、前記カーソルの位置に対応するキャラクタを特定する勝者予測コマンドが、表示制御CPU70aから統括制御CPU65aに入力されて、該統括制御CPU65aは遊技者が選択したキャラクタを認識可能になっている。
(第1昇格確定演出について)
前記第1昇格確定演出は、1回のラウンド遊技の時間内において、前記可動体36a、発光体およびスピーカ19によって行う演出であって、これら可動体36aの動き、発光体の光およびスピーカ19からの報知音によって確変状態が付与されることを遊技者に確定的に認識させるように構成している。そして、本実施例では、前記昇格演出パターンL1〜L7の種類によって、第1昇格確定演出を実行可能なラウンド遊技を4ラウンド目〜14ラウンド目までの間で設定可能に構成される。なお、第1昇格確定演出は、可動体36a、発光体およびスピーカ19の3つを用いることなく、何れか1つあるいは2つを用いた演出としてもよい。
(第2昇格確定演出について)
前記第2昇格確定演出は、1回のラウンド遊技の時間内において通常の当り演出では出現しない特殊キャラクタを、図柄表示装置17の画面に出現させることで、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者に確定的に認識させるように構成している。そして、本実施例では、第2昇格確定演出の実行可能なラウンド遊技については、昇格演出パターンL1〜L7の種類に関係なく15ラウンド目(最終ラウンド)に特定している。
(昇格演出パターンについて)
本実施例の昇格演出パターンL1〜L7は、図23に示す如く、前記第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出、第1昇格確定演出および第2昇格確定演出の何れか1つまたは複数を組み合わせて構成されている。すなわち、第1昇格演出パターンL1は、第1の特殊報知演出のみからなり、第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出および第2昇格確定演出を含まないパターンである。第2昇格演出パターンL2は、第2の特殊報知演出と第2昇格確定演出とを組み合わせ、第1の特殊報知演出を含まないパターンである。第3昇格演出パターンL3は、第2の特殊報知演出と第2昇格確定演出とを組み合わせ、第1の特殊報知演出を含まないパターンである。第4昇格演出パターンL4は、第1昇格確定演出のみからなり、第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出および第2昇格確定演出を含まないパターンである。第5昇格演出パターンL5は、第2昇格確定演出のみからなり、第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出および第1昇格確定演出を含まないパターンである。第6昇格演出パターンL6は、第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出、第1昇格確定演出および第2昇格確定演出の何れも行わないパターンである。そして、第7昇格演出パターンL7は、第2の特殊報知演出のみからなり、第2の特殊報知演出、第1昇格確定演出および第2昇格確定演出を含まないパターンである。
(昇格演出パターンの抽選処理について)
本実施例では、統括制御CPU65aで実行される昇格パターン抽選処理において、前記統括制御ROM65bに記憶されている昇格パターン用乱数および昇格パターン用判定値を用いて、第1昇格演出パターンL1〜第7昇格演出パターンL7の中から1つが決定される。また本実施例では、大当り図柄の種類によって、選択可能な昇格演出パターンL1〜L7が異なるよう設定されている。具体的には、大当り図柄が図柄A,aの場合と、図柄D,dとで、選択可能な昇格演出パターンL1〜L7が異なるようにしてある。
すなわち、前記統括制御ROM65bに、昇格パターンの抽選時に用いられる昇格パターン抽選テーブルとして、大当り図柄が図柄A,aの場合に用いられる第1昇格パターン抽選テーブルおよび大当り図柄が図柄D,dの場合に用いられる第2昇格パターン抽選テーブルが記憶されている(図24参照)。前記昇格パターン用乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、昇格パターン用乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。そして、前記昇格パターン用判定値は、第1昇格パターン抽選テーブルにおいて、昇格パターン用乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が第1昇格演出パターンL1〜第5昇格演出パターンL5に振分けられると共に、第2昇格パターン抽選テーブルにおいて、昇格パターン用乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が第6昇格演出パターンL5および第7昇格演出パターンL7に振分けられている。統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから変動パターン指定コマンドが入力されたときに取得した昇格パターン用乱数の値を、第1または第2昇格パターン抽選テーブルに設定されている昇格パターン用判定値と比較して、複数種類の昇格演出パターンL1〜L7の中から1つを決定するよう構成される。すなわち、統括制御CPU65aは、複数の昇格演出パターン(報知演出情報)L1〜L7の中から1つを選択する報知演出情報選択手段として機能する。
前記昇格パターン抽選テーブルでの昇格パターン用判定値の振分けを具体的に説明すれば、第1昇格パターン抽選テーブルにおいて、第1昇格演出パターンL1に「0」〜「52」の53通りの昇格パターン用判定値が振分けられ、第2昇格演出パターンL2に「53」〜「59」の7通りの昇格パターン用判定値が振分けられ、第3昇格演出パターンL3に「60」〜「74」の15通りの昇格パターン用判定値が振分けられ、第4昇格演出パターンL4に「75」〜「81」の7通りの昇格パターン用判定値が振分けられ、第5昇格演出パターンL5に「82」〜「96」の15通りの昇格パターン用判定値が振分けられている。また、第2昇格パターン抽選テーブルにおいて、第6昇格演出パターンL6に「0」〜「76」の77通りの昇格パターン用判定値が振分けられ、第7昇格演出パターンL7に「77」〜「96」の20通りの昇格パターン用判定値が振分けられている。従って、本実施例では、大当り図柄が図柄A,aの場合にのみ、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを認識可能な第1の報知演出である第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出の何れかを体感し得るようになっている。
そして、統括制御CPU65aは、昇格演出パターンL1〜L7を決定すると、該昇格演出パターンL1〜L7を特定する演出表示パターンに対応する演出パターン指定コマンドを、前記表示制御基板40に出力し、該表示制御基板40の制御下に、大当り遊技中に昇格演出パターンL1〜L7に応じた昇格演出が実行されるようになっている。なお、前記第6昇格演出パターンL6は、昇格演出を行わないパターンであり、統括制御CPU65aが該第6昇格演出パターンL6の実行を決定した場合は、複数の通常当り演出の中から1つを決定し、該通常当り演出を特定する演出表示パターンに対応する演出パターン指定コマンドを表示制御基板40に出力することで、該表示制御基板40の制御下に大当り遊技中には通常当り演出のみが実行されるようになっている。すなわち、大当り遊技の間に実行可能な複数の通常当り演出(当り演出)の中から1つを決定する当り演出決定手段としての機能を、統括制御CPU65aが備えている。そして、統括制御CPU65aは、当該統括制御CPU65aが決定した昇格演出パターンに基づく昇格演出を大当り遊技中に実行すると共に、統括制御CPU65aが昇格演出を実行しないことを決定(第6昇格演出パターンL6を決定)した場合には、該統括制御CPU65aは大当り遊技中に通常当り演出を実行するよう構成されている。
(昇格演出パターンの開始ラウンド遊技の振分け抽選について)
本実施例では、大当り遊技を構成する複数のラウンド遊技の中から、各昇格演出パターンL1〜L7において、各昇格演出パターンL1〜L7を構成する報知演出(第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を開始する開始ラウンド遊技を、統括制御RAM65cに記憶されている開始ラウンド用乱数および開始ラウンド用判定値を用いて夫々決定するよう構成される。なお、本実施例では、各種大当り遊技における規制ラウンド数の最大の値である「15回」の中から、開始ラウンド遊技を決定するようにしている。
前記開始ラウンド用乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、開始ラウンド用乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記統括制御ROM65bには、各昇格演出パターンL1〜L7を構成する報知演出の種類に応じた開始ラウンド判定テーブルが夫々記憶されており、各開始ラウンド判定テーブルにおいて、開始ラウンド用判定値は、開始ラウンド用乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が、第4ラウンド〜第14ラウンドに振分けられている(図25参照)。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから変動パターン指定コマンドが入力されると、開始ラウンド用乱数を取得すると共に、この取得した開始ラウンド用乱数の値を、開始ラウンド判定テーブルに設定されている開始ラウンド用判定値と比較して、昇格演出パターンL1〜L7を構成する報知演出の開始ラウンド遊技の回を決定するよう構成される。
(第1昇格演出パターンL1の開始ラウンド遊技の振分けについて)
前記第1昇格演出パターンL1は、前述したように、第1の特殊報知演出のみから構成されていることから、第1の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けのみが、図25(a)に示す第1開始ラウンド判定テーブルに基づいて決定される。この第1開始ラウンド判定テーブルでは、第4ラウンド遊技〜第11ラウンド遊技が設定されて、これら8つのラウンド遊技から1つを決定可能に構成される。具体的には、第1昇格演出パターンL1の場合は、第4ラウンド遊技に「0」〜「10」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第5ラウンド遊技に「11」〜「21」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第6ラウンド遊技に「22」〜「32」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第7ラウンド遊技に「33」〜「52」の20通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第8ラウンド遊技に「53」〜「63」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第9ラウンド遊技に「64」〜「74」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第10ラウンド遊技に「75」〜「85」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第11ラウンド遊技に「86」〜「96」の11通りの開始ラウンド用判定値が振分けられている。
(第2昇格演出パターンL2の開始ラウンド遊技の振分けについて)
前記第2昇格演出パターンL2は、前述したように、第2の特殊報知演出と第1昇格確定演出とを組み合わせて構成されているので、第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技および第1昇格確定演出の開始ラウンド遊技の振分けが、図25(b)に示す第2開始ラウンド判定テーブルおよび図25(c)に示す第3開始ラウンド判定テーブルに基づいて別々に決定される。第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けに用いられる第2開始ラウンド判定テーブルでは、第4ラウンド遊技〜第7ラウンド遊技が設定されて、これら4つのラウンド遊技から第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技が決定可能に構成される。具体的に第2開始ラウンド判定テーブルでは、第4ラウンド遊技に「0」〜「19」の20通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第5ラウンド遊技に「20」〜「44」の25通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第6ラウンド遊技に「45」〜「81」の37通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第7ラウンド遊技に「82」〜「96」の15通りの開始ラウンド用判定値が振分けられている。また、第1昇格確定演出の開始ラウンド遊技の振分けに用いられる第3開始ラウンド判定テーブルでは、第11ラウンド遊技〜第14ラウンド遊技が設定されて、これら4つのラウンド遊技から第1昇格確定演出の開始ラウンド遊技が決定可能に構成される。具体的に第3開始ラウンド判定テーブルでは、第11ラウンド遊技に「0」〜「9」の10通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第12ラウンド遊技に「10」〜「36」の27通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第13ラウンド遊技に「37」〜「71」の35通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第14ラウンド遊技に「72」〜「96」の25通りの開始ラウンド用判定値が振分けられている。
(第3昇格演出パターンL3の開始ラウンド遊技の振分けについて)
前記第3昇格演出パターンL3は、前述したように、第2の特殊報知演出と第2昇格確定演出とを組み合わせて構成されているが、第2昇格確定演出については最終回のラウンド遊技で実行されるので、第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けのみが、図25(d)に示す第4開始ラウンド判定テーブルに基づいて決定される。第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けに用いられる第4開始ラウンド判定テーブルでは、第4ラウンド遊技〜第11ラウンド遊技が設定されて、これら8つのラウンド遊技から第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技が決定可能に構成される。具体的には、第4ラウンド遊技に「0」〜「14」の15通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第5ラウンド遊技に「15」〜「29」の15通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第6ラウンド遊技に「30」〜「44」の15通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第7ラウンド遊技に「45」〜「52」の8通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第8ラウンド遊技に「53」〜「66」の14通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第9ラウンド遊技に「67」〜「76」の10通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第10ラウンド遊技に「77」〜「86」の10通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第11ラウンド遊技に「87」〜「96」の10通りの開始ラウンド用判定値が振分けられている。
(第4昇格演出パターンL4の開始ラウンド遊技の振分けについて)
前記第4昇格演出パターンL4は、前述したように、第1昇格確定演出のみから構成されていることから、第1昇格確定演出の開始ラウンド遊技の振分けのみが、図25(e)に示す第5開始ラウンド判定テーブルに基づいて決定される。この第5開始ラウンド判定テーブルでは、第4ラウンド遊技〜第14ラウンド遊技が設定されて、これら11のラウンド遊技から1つを決定可能に構成される。具体的には、第4昇格演出パターンL4の場合は、第4ラウンド遊技に「0」〜「2」の3通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第5ラウンド遊技に「3」〜「5」の3通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第6ラウンド遊技に「6」〜「8」の3通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第7ラウンド遊技に「9」〜「14」の6通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第8ラウンド遊技に「15」〜「20」の6通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第9ラウンド遊技に「21」〜「26」の6通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第10ラウンド遊技に「27」〜「38」の12通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第11ラウンド遊技に「39」〜「50」の12通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第12ラウンド遊技に「51」〜「62」の12通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第13ラウンド遊技に「63」〜「77」の15通りの開始ラウンド用判定値が振分けられ、第14ラウンド遊技に「78」〜「96」の19通りの開始ラウンド用判定値が振分けられている。
(第7昇格演出パターンL7の開始ラウンド遊技の振分けについて)
前記第7昇格演出パターンL7は、前述したように、第2の特殊報知演出のみから構成されていることから、第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けのみが行なわれる。なお、第7昇格演出パターンL7における第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けについては、第3昇格演出パターンL3における第2の特殊報知演出の開始ラウンド遊技の振分けに用いた、図25(d)に示す第4開始ラウンド判定テーブルに基づいて決定する。
また、第2昇格確定演出のみから構成される第5昇格演出パターンL5および報知演出を含まない第6昇格演出パターンL6については、報知演出の開始ラウンド遊技の振分けは行わない。
すなわち、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を含む昇格演出パターン(L1〜L5)の実行を統括制御CPU65aが決定した場合に、大当り遊技中における第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を実行するタイミングを決定する実行タイミング決定手段としての機能を、当該統括制御CPU65aが備えている。また、統括制御CPU65aは、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を含む昇格演出パターン(L1〜L5)毎に、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を実行可能なラウンド遊技を、異なるラウンド遊技の範囲から決定するよう構成してある。更に、統括制御CPU65aは、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)および第2の昇格報知演出(第2の特殊報知演出)を組み合わせた昇格演出パターン(L2,L3)の実行を当該統括制御CPU65aが決定した場合に、各昇格報知演出毎に実行可能なラウンド遊技を、異なるラウンド遊技の範囲から決定するよう構成してある。
更に、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)および第2の昇格報知演出(第2の特殊報知演出)を組み合わせた昇格演出パターン(L2,L3)の実行を統括制御CPU65aが決定した場合に、該統括制御CPU65aは、第2の昇格報知演出(第2の特殊報知演出)を実行した後に、第1の昇格報知演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を実行するようになっている。すなわち、第1の昇格報知演出(第1昇格確定演出)と第2の昇格報知演出(第2の特殊報知演出)とからなる第2昇格演出パターンL2の実行を決定した場合に、第2の昇格報知演出(第2の特殊報知演出)の実行可能なラウンド遊技として、第4〜第7ラウンド遊技が設定される(図25(b)参照)のに対し、第1の昇格報知演出(第1昇格確定演出)の実行可能なラウンド遊技として、第11〜第14ラウンド遊技が設定されており(図25(c)参照)、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者に確定的に認識させる演出を実行した後に、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者に確定的に認識不能な演出を実行しないよう構成される。
また、前記統括制御CPU65aは、前記決定された昇格演出パターンL1〜L5およびL7において、報知演出である第1の特殊報知演出、第2の特殊報知演出、第1昇格確定演出および第2昇格確定演出が行われていない大当り遊技中の演出については、前記通常当り演出を実行するよう構成されている。
次に、昇格演出パターンを設定するために統括制御CPU65aが実行する演出設定処理について、図26に参照して説明する。図26に示す如く、大当り判定の判定結果が肯定判定の場合(ステップD1)に、当該肯定判定された大当り図柄が、図柄Aに分類される特図1であるか否かをステップD2で判定し、該ステップD2が肯定された場合は、ステップD3に移行して第1昇格パターン抽選テーブルを用いて第1〜第5昇格演出パターンL1〜L5の中から1つを抽選する。そして、ステップD3で抽選された昇格演出パターンをステップD4で決定して処理を終了する。これに対し、ステップD2で否定の場合は、ステップD5に移行して第2昇格パターン抽選テーブルを用いて第6または第7昇格演出パターンL6,L7の中から1つを抽選する。そして、ステップD5で抽選された昇格演出パターンをステップD6で決定して処理を終了する。なお、第6昇格演出パターンL6は、昇格演出を行わないパターンであり、第6昇格演出パターンL6が決定された場合は、統括制御CPU65aは大当り遊技中に通常当り演出を実行することを決定する。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
本実施例のように、メイン制御CPU60aでの大当り判定の結果が肯定判定の場合に、大当りが付与されることを報知する一発報知演出を実行可能な演出実行タイミングを、図柄変動演出の開始から終了までの間に複数定め、大当り判定の結果が肯定判定の場合に、メイン制御CPU60aで決定された変動パターンに基づいて演出実行タイミングを決定するよう構成したので、変動パターンに基づいて一発報知演出の演出実行タイミングを変えることができる。また、メイン制御ROM60bに、一発報知演出の演出実行タイミングが異なる複数の変動パターンを記憶しておく必要はなく、メイン制御ROM60bの大容量化を図ることなく、一発報知演出の演出実行タイミングのバリエーションを多くすることができる。
本実施例では、メイン制御CPU60aから入力される変動パターンに基づいて統括制御CPU65aが決定した図柄変動演出の最終停止飾図の種類に応じて、一発報知演出パターンが選択されるよう構成してある。また本実施例では、奇数の飾図が確変大当りに対応すると共に、偶数の飾図が確変大当りか非確変大当りか識別し得ない飾図であるので、確変大当りが付与される場合にのみ図柄変動演出中に実行される一発報知演出や、確変大当りが付与されることを確定的に認識し得ない場合にのみ図柄変動演出中に実行される一発報知演出を設定することができ、遊技の興趣を向上し得る。
前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容が異なる複数の演出種類モードMA,MB,MC,MDを設定し、各演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に、複数定められた演出実行タイミングF1〜F10から1つの演出実行タイミングが統括制御CPU65aによって決定される割合を、各演出実行タイミングF1〜F10で個々に設定したので、滞在している演出種類モードMA,MB,MC,MDによって一発報知演出が実行されるタイミングに変化を与えることができる。すなわち、各演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に、一発報知演出が出現するタイミングが異なることによって興趣の異なる演出を行うことができる。また、決定された演出実行タイミングF1〜F10毎に、統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出(一発報知演出パターンK1〜K10)の種類を定めているので、一発報知演出の内容の違いによっても演出種類モードMA,MB,MC,MD毎の演出態様を異ならせてバラエティーに富む演出を提供できる。更に、決定された演出実行タイミングF1〜F10毎に、統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出(一発報知演出パターンK1〜K10)の種類を定めているので、各演出実行タイミングF1〜F10の夫々について全ての一発報知演出(一発報知演出パターンK1〜K10)の種類から1つを決定する場合に比べて統括制御CPU60aの制御負荷を軽減することができる。
本実施例では、一発報知演出の演出実行タイミングの抽選に際し、一発報知演出を実行するかしないかの判定も行なっている。そして、大当り判定が肯定判定されたときの遊技状態が確変状態の場合と非確変短の場合とで、一発報知演出の演出実行タイミングの抽選に際して一発報知演出を実行しないとすることが決定される割合を異ならせているので、遊技状態に応じた演出を行うことができ、演出の幅を広げて興趣を向上し得る。また、本実施例では、大当り遊技の種類として、特別確変大当り遊技、2R突然確変大当り遊技、特殊確変大当り遊技および通常非確変大当り遊技の4種類が設定され、特別確変大当り遊技が付与される大当り図柄としての図柄Aの場合にのみ、一発報知演出を実行可能に構成したので、図柄変動演出中に一発報知演出が出現することで、遊技者は特別確変大当り遊技が付与されることを認識することが可能となる。しかも、特別確変大当り遊技は、4種類の大当り遊技の内で最も遊技者にとって有利(特典量が大きい)な大当り遊技であるので、一発報知演出が出現することにより遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
本実施例では、一発報知演出パターンは、図柄変動演出の最終停止飾図が、奇数か偶数かによって選択可能な種類や振分け割合が異なるよう構成してある。すなわち、奇数の最終停止飾図の場合にのみ選択可能な一発報知演出パターンは、第1一発報知演出パターンK1、第3一発報知演出パターンK3、第5一発報知演出パターンK5、第7一発報知演出パターンK7および第9一発報知演出パターンK9であるのに対し、偶数の最終停止飾図の場合にのみ選択可能な一発報知演出パターンは、第2一発報知演出パターンK2、第4一発報知演出パターンK4、第6一発報知演出パターンK6および第8一発報知演出パターンK8であり、奇数および偶数の何れの最終停止飾図でも選択可能な一発報知演出パターンは、第10一発報知演出パターンK10である。そして、本実施例では、奇数の飾図が確変大当りに対応すると共に、偶数の飾図が確変大当りか非確変大当りか識別し得ない飾図であるので、大当り遊技後に付与される遊技状態に応じて決定可能な一発報知演出パターンが異なり、バリエーション豊かな演出を行うことができる。
本実施例では、確変状態が付与されることを認識可能な第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出、または確変状態が付与されることを認識不能な第2の特殊報知演出の少なくとも1つを含む複数の昇格演出パターンL1〜L10を設定し、メイン制御CPU60aでの大当り判定の結果が肯定判定の場合に、複数の昇格演出パターンL1〜L10の中から1つを決定して、大当り遊技中に実行するよう構成した。これにより、メイン制御ROM60bに、演出内容の異なる複数の昇格演出に対応する変動パターンを記憶しておく必要はなく、メイン制御ROM60bを大容量化したり、メイン制御CPU60aの制御負荷を高めることなくバリエーション豊かな昇格演出を大当り遊技中に実行することができ、遊技の興趣を向上し得る。
前記統括制御CPU65aが、確変状態が付与されることを認識可能な第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出の何れかを含む昇格演出パターンL1〜L5を選択した場合に、第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出を大当り遊技中において実行する実行タイミングを抽選により決定するよう構成したので、第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出の実行タイミングを異ならせることができ、演出が単調となるのを抑制して遊技の興趣を高めることができる。
前記第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出の何れかを含む昇格演出パターンL1〜L5を統括制御CPU65aが選択した場合に、当該第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出を実行するタイミングを、大当り遊技中におけるラウンド遊技の異なる範囲から抽選により決定するよう構成したので、第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出が出現するタイミングが定まってしまうことがない。すなわち、第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出または第2昇格確定演出が、大当り遊技中のいつのラウンド遊技の際に出現するのかを推測することは困難であり、遊技者に大当り遊技の最後までドキドキ感を与えることができる。
本実施例では、確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)と、確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)とを組み合わせた昇格演出パターンL1〜L5を設定している。また、当該昇格演出パターンL1〜L5において、確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を実行するタイミングと、確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)を実行するタイミンとを、大当り遊技中におけるラウンド遊技の異なる範囲から抽選により決定するよう構成したので、確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)および確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)は異なるラウンド遊技中に出現し、バリエーション豊かな昇格演出を大当り遊技中に実行し得る。
本実施例では、確変状態が付与されることを認識可能な確定報知演出が実行される第1の特殊報知演出と、確変状態が付与されることを認識不能な確定非報知演出が実行される第2の特殊報知演出とにおいて、両特殊報知演出において確定報知演出または確定非報知演出を実行する前に実行される確変状態が付与されることを示唆する共通の特典状態示唆演出を実行するタイミングを同じに設定したので、大当り遊技中に特典状態示唆演出が出現したとしても、第1の特殊報知演出または第2の特殊報知演出の何れなのか認識することはできず、遊技者は確変状態が付与されることへの期待感を長く保つことができる。また、統括制御CPU65aは、特典状態示唆演出を実行するラウンド遊技を複数の中から決定するよう構成してあるので、どのラウンド遊技で特典状態示唆演出が出現するのかを予測することはできず、演出の幅を広げて興趣に富む演出を行い得る。
本実施例では、確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)と、確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)とを組み合わせた昇格演出パターンL1〜L5において、確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)を実行してから確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)を実行するよう構成している。従って、遊技者は、確変状態が付与されることを認識不能な演出(第2の特殊報知演出)が出現したとしても、更に確変状態が付与されることを認識可能な演出(第1の特殊報知演出、第1昇格確定演出、第2昇格確定演出)が出現することを期待して遊技を続けることができ、遊技者に確変状態が付与されているか否かを長い期間に亘って期待させ得る。
本実施例では、統括制御CPU65aは、確変状態が付与されるか否かの判定が否定された場合は、大当り遊技中に通常当り演出を複数の中から決定して実行するのに対し、確変状態が付与されるか否かの判定が肯定された場合は、当該統括制御CPU65aが決定した昇格演出パターンL1〜L5に基づく昇格演出を大当り遊技中に行うよう構成した。すなわち、確変状態が付与されるか否かの判定が肯定された場合は、通常の大当り演出とは異なる昇格演出が実行されるので、演出にメリハリを付けることができる。
(別実施例)
前記一発報知演出について、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として行われる先読み予告処理により先読みした情報をもとに、実行可否、実行タイミングおよび一発報知演出パターンを選択するようにしてもよく、別実施例では、先読み情報に基づいて一発報知演出を実行可能なパチンコ機10について、前記実施例と異なる部分についてのみ説明する。
(先読みによる一発報知演出の実行処理について)
前記メイン制御CPU60aは、図4に示す前記特図入力予処理において、ステップA18で各種乱数の値をメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定した後に、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点で既に前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出中に、一発報知演出を実行するか否かを判定する先読み予告処理を行うよう構成される。
前記先読み予告処理は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる。すなわち、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞してから次の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が開始されるよりも前に(特図開始処理が行われるよりも前に)、先読み予告処理が実行される。言い換えると、先読み予告処理は、図柄変動演出の前に実行するよう構成されている。
図27に先読み予告処理を示す。メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したときに取得した対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された場合に、前記大当り表示が図柄表示装置17に表示されるか否かを事前判定する。具体的には、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したときに取得された大当り判定用乱数(乱数)の値が事前大当り判定値(当り判定値)と一致するか否かを、メイン制御CPU60aが事前判定(事前大当り判定)する(ステップE1)。ここで、事前大当り判定値は、前述した特図開始処理の大当り判定(大当り抽選)で使用される大当り判定値と同一の値に設定されている。すなわち、第1または第2特図始動保留情報に基づく事前大当り判定が肯定であった場合は、遊技状態(より具体的には確変状態か非確変状態か)が変化しない限り、当該肯定判定された特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われた際に大当りが発生することになる。
(事前大当り判定結果が肯定の場合について)
そして、ステップE1における前記事前大当り判定の判定結果が肯定である場合には、第1始動賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得した特図振分用乱数の値に基づき、当該肯定判定された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われた場合の大当りの種類を事前判定(大当り種類の事前判定)する(ステップE2)。別実施例では、事前大当り判定の判定結果が肯定の場合には、ステップE1において当該事前大当り判定の判定結果が肯定となる特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された際に付与される大当り遊技の種類(すなわち大当り図柄が図柄A〜図柄D、図a〜図柄dの何れであるか)をメイン制御CPU60aが事前判定する。なお、大当りの種類の事前判定においては、確変状態を付与する大当りか否かのみを事前判定してもよく、付与される大当り遊技のラウンド遊技の回数のみを事前判定するものでもよい。すなわち、大当りの種類の事前判定では、大当りによって付与される価値を判定している。
そして、ステップE1における前記事前大当り判定の判定結果が肯定である場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて、入賞時点で特定される変動パターンを事前判定する(ステップE3)。すなわち、ステップE3では、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得された変動パターン振分用乱数の値に基づいて、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する(変動パターンの事前決定)。
(事前大当り判定結果が肯定の場合の先読み演出コマンドの設定について)
ステップE3において変動パターンが決定されると、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に先読み演出コマンドを設定する(ステップE4)。ここで、先読み演出コマンドは、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点における事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報を示すコマンドである。従って、先読み演出コマンドを参照することで、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された特図始動保留情報に基づいて、図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された際に大当りが発生するか否かを識別し得ると共に、当該図柄変動演出を特定する変動パターンを識別し得るようになっている。
また、先読み演出コマンドには、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点において、前記メイン制御RAM60cが記憶する対応の第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読み演出コマンドであるかを示す特図種別情報(入賞情報)、事前大当り判定結果が当りの場合に事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報(当り遊技種別情報)が含まれている。なお、先読み演出コマンドで特定される保留数情報は、特図種別情報で特定される第1または第2始動入賞口31a,31bに対応する特図始動保留情報の記憶数情報である。従って、特図種別情報で第1始動入賞口31aが特定される場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、特図種別情報で第2始動入賞口31bが特定される場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。
なお、以下の説明では、先読み演出コマンドにおいて、前述した事前大当り情報を特定するコマンド部分を上位コマンドと指称し、保留数情報、特図識別情報および大当り遊技種別情報を特定するコマンド部分を下位コマンドと指称する場合もある。また、別実施例における先読み演出コマンドの上位コマンドには、事前大当り判定が肯定の場合に、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した時点での遊技状態(確変状態か否か、変短状態か否か)に関する情報を含んでいる。
前記先読み演出コマンドの下位コマンドについて、具体的に説明すると、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該第1特図始動保留情報を含めた前記メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数が第1特図始動保留情報の記憶数情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。また、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該第2特図始動保留情報を含めた前記メイン制御RAM60cが記憶している第2特図始動保留情報の記憶数が第2特図始動保留情報の記憶数情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。
また、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該対応する特図始動保留情報に基づく事前当り判定による大当り遊技の種類が大当り遊技種別情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。
図27のステップE1の事前大当り判定の判定結果が否定の場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて、入賞時点で特定される変動パターンを事前判定する(ステップE5)。すなわち、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として取得された変動パタータ振分用乱数の値に基づいて、複数種類のはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する(変動パターンの事前決定)。
(事前大当り判定結果が否定の場合の先読みコマンドの設定について)
そして、ステップE3またはステップE5において変動パターンが決定されると、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に先読み演出コマンドを設定する。ここで、事前大当り判定の判定結果が否定の場合に設定される先読み演出コマンドは、前述と同様に前記事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報と、変動パターン振分用乱数に基づいて決定された変動パターンを示す事前変動パターン情報とを含んだコマンドである。また、事前大当り判定の判定結果が否定の場合に設定される先読み演出コマンドは、前記メイン制御RAM60cが記憶する第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読み演出コマンドであるかを示す特図種別情報(入賞情報)、事前大当り判定結果が当りの場合に事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報(当り遊技種別情報)が含まれている。なお、先読み演出コマンドで特定される保留数情報は、特図種別情報で特定される第1または第2始動入賞口31a,31bに対応する特図始動保留情報の記憶数情報である。従って、特図種別情報で第1始動入賞口31aが特定される場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、特図種別情報で第2始動入賞口31bが特定される場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。すなわち、先読み演出コマンドのコマンド構成は、事前大当り判定の判定結果に関わらず同じ構成で設定される。なお、事前大当り判定の判定結果が否定の場合の先読み演出コマンドの下位コマンドに関しては、前述した事前大当り判定の判定結果が肯定の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
そして、ステップE4において先読み演出コマンドの設定が完了すると、メイン制御CPU60aは、先読み予告処理を終了する。そして、先読み予告処理において設定された先読み演出コマンドは、次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるよりも前(すなわち特図開始処理が行なわれる前)に統括制御CPU65aに出力されるよう設定されている。すなわち、統括制御CPU65aが、先読み予告処理の結果に基づいて演出を実行するか否かを判定可能になっている。
このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞口31a,31bへの入賞を契機としてメイン制御RAM60cに始動保留情報(実施例では、第1特図始動保留情報)を記憶する際に、該記憶させる始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて行われる図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前当り判定手段として機能する。また、始動入賞口31a,31bへの入賞を契機として乱数(大当り判定用乱数)を取得する乱数取得手段、メイン制御CPU60aでの事前当り判定の判定結果が肯定判定の場合に付与される大当り遊技(当り遊技)の種類を事前判定する事前当り種別判定手段としての機能を、メイン制御CPU60aが有している。また、メイン制御CPU60aが取得した大当り判定用乱数(乱数)を始動保留情報として所定数記憶する保留記憶手段としての機能を、メイン制御RAM60cが備えている。
そして、別実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した時点で取得された始動保留情報に基づいて先読み演出コマンドをメイン制御CPU60aが設定し、該先読み演出コマンドをメイン制御CPU60aから統括制御CPU65aへ送信することで、該統括制御CPU65aでは、前述した実施例と同様に、滞在中の演出種類モードMA,MB,MC,MDに応じて一発報知演出の演出実行タイミングを、演出実行タイミングF1〜F10の中から1つ決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aでの事前当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、前記メイン制御RAM60cが記憶している始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出に先立って、一発報知演出の演出実行タイミングを決定する。なお、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力された先読み演出コマンドにおいて、事前大当り情報が否定であれば、一発報知演出を実行しないことを決定する。
ここで、先読み演出コマンドには、統括制御CPU65aが図柄表示装置17の図柄変動演出で確定停止表示させる飾り図柄の情報は含まれていないので、別実施例のパチンコ機10では、先読み演出コマンドに含まれる大当り遊技種別情報(大当りの価値)に応じて一発報知演出パターンを、一発報知演出パターンK1〜K10から1つ決定するよう構成してある。
図28は、統括制御ROM65bに記憶されている先読み用の一発報知パターンテーブルを示すものであって、前記実施例と同様に、「0」〜「96」の全97通りの整数値の一発報知演出パターン用乱数に対応する一発報知演出パターン用判定値が一発報知演出パターンK1〜K10に振分けられている。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから先読み演出コマンドが入力されたときに取得した一発報知演出パターン用乱数の値を、先読み用の一発報知パターンテーブルに設定されている一発報知演出パターン用判定値と比較して、複数種類の一発報知演出パターンK1〜K10の中から1つを決定するよう構成される。なお、先読みの始動保留情報に基づいて実行される一発報知演出と、大当り判定で肯定判定された当該の肯定判定に基づいて実行される一発報知演出との違いが、同じ一発報知演出パターンであっても認識可能となるようにすることが好ましい。例えば、可動体を複数設け、始動保留情報に基づいて実行される一発報知演出で回転される可動体と、当該の肯定判定に基づいて実行される一発報知演出で回転される可動体とを異ならせるようにしたり、スピーカ19からの効果音を異ならせるようにする等で対応可能である。
前記先読み用の一発報知パターンテーブルでは、第1演出実行タイミングF1に関して、大当り遊技の種類に応じて、選択可能な一発報知演出パターンが特定されると共に、一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。すなわち、特別確変大当り遊技(図柄Aまたは図柄aで当選)の場合では、第1一発報知演出パターンK1、第3一発報知演出パターンK3および第5一発報知演出パターンK5の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK1,K2,K3に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第1一発報知演出パターンK1に「0」〜「30」の31通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第3一発報知演出パターンK3に「31」〜「56」の26通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第5一発報知演出パターンK5に「57」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。また、2R突然確変大当り遊技(図柄Bまたは図柄bで当選)の場合では、第2一発報知演出パターンK2、第4一発報知演出パターンK4および第6一発報知演出パターンK6の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK2,K4,K6に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第2一発報知演出パターンK2に「0」〜「30」の31通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第4一発報知演出パターンK3に「31」〜「56」の26通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第6一発報知演出パターンK5に「57」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。また、特別確変大当り遊技(図柄Cまたは図柄cで当選)の場合では、第3一発報知演出パターンK3、第5一発報知演出パターンK5および第7一発報知演出パターンK7の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK3,K5,K7に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第3一発報知演出パターンK3に「0」〜「30」の31通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第5一発報知演出パターンK5に「31」〜「56」の26通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第7一発報知演出パターンK7に「57」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。更に、通常非確変大当り遊技(図柄Dまたは図柄dで当選)の場合では、第4一発報知演出パターンK4、第6一発報知演出パターンK6および第8一発報知演出パターンK8の3種類の一発報知演出パターンが設定され、該3種類の一発報知演出パターンK4,K6,K8に、97通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。具体的には、第4一発報知演出パターンK4に「0」〜「30」の31通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第6一発報知演出パターンK6に「31」〜「56」の26通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられ、第8一発報知演出パターンK8に「57」〜「96」の29通りの一発報知演出パターン用判定値が振分けられている。
図28に示す先読み用の一発報知パターンテーブルでは、第2演出実行タイミングF2〜第5演出実行タイミングF5に関して、大当り遊技の種類に応じて設定される一発報知演出パターンの種類および各一発報知演出パターンに対する一発報知演出パターン用判定値の振分け割合は、第1演出実行タイミングF1と同じに設定される。これに対し、第6演出実行タイミングF6,第7演出実行タイミングF7に関して、確変大当りである特別確変大当り遊技、2R突然確変大当り遊技および特別確変大当り遊技については第7一発報知演出パターンK7のみが設定され、非確変大当りである通常非確変大当り遊技については第8一発報知演出パターンK8のみが設定される。また、第8演出実行タイミングF8および第9演出実行タイミングF9に関しては、4種類の大当り遊技の全てで第10一発報知演出パターンK10のみが設定される。更に、第10演出実行タイミングF10に関して、確変大当りである特別確変大当り遊技、2R突然確変大当り遊技および特別確変大当り遊技については第9一発報知演出パターンK9みが設定され、非確変大当りである通常非確変大当り遊技については第2一発報知演出パターンK2のみが設定される。
すなわち、統括制御CPU65aが決定した演出実行タイミングF1〜F10毎に、該統括制御CPU65aが選択可能な一発報知演出(特典状態報知演出)の種類(一発報知演出パターンK1〜K10)が定められている。また、演出実行タイミングの違い、および大当り遊技の種類の違いによって、選択可能な一発報知演出パターンの種類が異なるよう構成されており、バリエーションに富んだ一発報知演出を行うことが可能となる。また、演出実行タイミングおよび一発報知演出パターンは、統括制御CPU65aが、メイン制御CPU60aから入力される先読み演出コマンドの情報に応じて決定するので、バリエーションを多くするために演出実行タイミングおよび一発報知演出パターンを含む多数の変動パターンをメイン制御基板60のメイン制御ROM60bに記憶する必要はなく、メイン制御基板60の制御負荷を軽減することができる。
ここで、統括制御CPU65aに入力される先読み演出コマンドには、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報の記憶数を示す保留数情報や、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づくかを示す特図識別情報、事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報、事前大当り判定結果が当りか否かを示す事前大当り判定情報、入賞時点で変動パターン振分用乱数に基づいて決定された変動パターン等の情報が含まれることで、統括制御CPU60aにおいて一発報知演出を適切に実行することができる。
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、遊技者に付与される特典状態を報知する特典状態報知演出として、大当りを報知する一発報知演出を図柄変動演出中に実行する場合で説明したが、特典状態は大当りに限定されるものでなく、確変状態等、遊技者にとって有利な状態であればよい。すなわち、特典状態を報知する一発報知演出は、大当り遊技中において確変状態を報知するための演出として実行するものであってもよく、該一発報知演出の演出実行タイミングは、図柄変動演出の開始から大当り遊技の終了までの間に設定されればよい。従って、図柄変動演出の開始から大当り遊技の終了を示すエンディング演出が終了するまでの間に、一発報知演出の演出実行タイミングが設定されていればよい。また、例えば特殊確変大当り遊技に当選した場合の当該大当り遊技において、1ラウンド目における開閉扉の3回目の開放に合わせて一発報知演出を実行することによって、当該大当り遊技が出球の少ない2R突然確変大当り遊技でなく、出球の多い特殊確変大当り遊技であることを報知するものであってもよい。
(2) 実施例では、一発報知演出の演出実行タイミングの抽選処理に際し、実行判定テーブルに「実行なし」の選択肢を設け、該「実行なし」が選択されたか否かによって、一発報知演出の可否判定を合わせて行うようにしたが、演出実行タイミングの抽選処理に先立って統括制御CPUによって一発報知演出の可否判定を行い、該判定結果が肯定判定の場合に、演出実行タイミングの抽選処理を行うようにしてもよい。
(3) 実施例では、特典状態として大当りの場合で説明したが、特典状態とは、通常の遊技状態とは異なる遊技状態であればよく、遊技状態が変わる際に一発報知演出によって遊技状態が変わることを報知するものであってもよい。
(4) パチンコ機で設定される演出種類モード、演出実行タイミング、一発報知演出パターンの数は、実施例に限定されるものでなく、各種仕様に応じて設定可能である。
(5) 実施例では、枠状装飾体に配設した可動体を回転することで一発報知演出を行う場合で説明したが、可動体は回転するものに限らず、枠状装飾体における表示窓口の外側に位置していた可動体が、一発報知演出に際して表示窓口の内側まで移動するものであってもよい。また、発光体に関しても、可動体に内蔵の発光体に限らず、パチンコ機に配設されている発光体を利用することができる。
(6) 別実施例では、先読みの始動保留情報に基づく一発報知演出パターンの振分け抽選の際に選択可能な一発報知演出パターンと、大当り判定で肯定判定された当該の肯定判定に基づく一発報知演出パターンの振分け抽選の際に選択可能な一発報知演出パターンとを同じものとしたが、異なる一発報知演出パターンが記憶された専用のテーブルを設定し、一発報知演出パターンの振分け抽選を行う条件の違いによってテーブルを選択することで、先読みの始動保留情報に基づいて実行される一発報知演出と、大当り判定で肯定判定された当該の肯定判定に基づいて実行される一発報知演出との相違が明確となるようにしてもよい。
(7) 実施例では、大当り遊技を実行している間に実行可能な特典状態報知演出として、大当り遊技後に確変状態が付与されることを報知する昇格演出の場合で説明したが、該特典状態報知演出はこれに限られるものではない。例えば、前記(1)で述ベたように、出球が少ない遊技状態でなく、出球が多い遊技状態であったことを報知する報知演出として採用することができる。
(8) 大当り遊技を実行している間に実行可能な特典状態報知演出としては、別実施例で説明した先読み演出コマンドを用いて、大当り遊技中に保留中の大当りを事前に報知する演出として採用し得る。
(9) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2始動入賞手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(10) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部また一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。すなわち、統括制御CPUを、当り遊技実行手段として機能させることができるものである。
(11) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を統括制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御基板(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(12) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(13) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
実施例および変更例に記載された遊技機からは、下記の付記1〜付記7に記載した構成に係る遊技機を特定可能である。
〔付記1〕
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(30)と、該始動入賞手段(30)への入賞を契機に当り判定する当り判定手段(60a)と、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を行う図柄表示手段(17)と、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として、複数種類の変動パターンの中から1つを決定する変動パターン決定手段(60a)と、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、前記図柄表示手段(17)で実行される図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段(65a)と、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、前記図柄変動演出の結果として前記図柄表示手段(17)に停止表示する図柄を決定する図柄決定手段(65a)とを備え、図柄変動演出後に当り遊技を実行可能な遊技機において、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、当り遊技を実行する当り遊技実行手段(60a)と、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、遊技者に付与される特典状態を報知する特典状態報知演出の実行を判定する報知演出実行判定手段(65a)と、
前記報知演出実行判定手段(65a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、図柄変動演出の開始から当り遊技の終了までの間に複数定められた演出実行タイミングから特典状態報知演出の演出実行タイミングを決定する実行タイミング決定手段(65a)と、
前記報知演出実行判定手段(65a)の判定結果が肯定判定の場合に、複数の特典状態報知演出の中から1つの特典状態報知演出を選択する報知演出選択手段(65a)と、
前記報知演出選択手段(65a)は、前記図柄決定手段(65a)で決定された図柄に応じて特典状態報知演出を選択する
ことを特徴とする遊技機。
付記1に係る遊技機によれば、変動パターンに基づいて報知演出の実行タイミングを変えることができるので、制御負荷を高めることなくバリエーション豊かな報知演出を実行し得る効果が得られる。
〔付記2〕
付記1に記載の遊技機において、
前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として乱数を取得する乱数取得手段(60a)と、
前記乱数取得手段(60a)が取得した乱数を始動保留情報として所定数記憶する保留記憶手段(60c)と、
前記始動入賞手段(30)へ遊技球が入賞した時点で前記保留記憶手段(60c)に記憶されている場合に、該始動入賞手段(30)への入賞を契機として保留記憶手段(60c)に記憶される始動保留情報に関連付けられた乱数の値が予め定められた当り判定値と一致するか否かを判定することで、当該保留記憶手段(60c)に記載される始動保留情報に基づく図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前当り判定手段(60a)と、
前記事前当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に付与される当り遊技の種類を事前判定する事前当り種別判定手段(60a)とを備え、
前記報知演出選択手段(65a)は、前記事前当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記保留記憶手段(60c)が記憶している始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出に先立って、前記事前当り種別判定手段(60a)により事前判定された当り遊技の種類に応じて特典状態報知演出を選択するよう構成される。
付記2に係る遊技機によれば、始動入賞手段へ遊技球が入賞した時点で記憶される始動保留情報に基づいて、特典状態報知演出を適切に選択して実行することができる。
〔付記3〕
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(30)と、複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を行う図柄表示手段(17)と、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として制御を実行するメイン制御手段(60)と、該メイン制御手段(60)からの制御信号に基づいて前記図柄表示手段(17)の制御を行うサブ制御手段(65,70)とを備え、前記メイン制御手段(60)は、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機に当り判定する当り判定手段(60a)と、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として、複数種類の変動パターンの中から1つを決定する変動パターン決定手段(60a)とを備え、前記サブ制御手段(65,70)は、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、前記図柄表示手段(17)で実行される図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段(65a)と、前記図柄変動演出の結果として前記図柄表示手段(17)に停止表示する図柄を決定する図柄決定手段(65a)とを備えた遊技機において、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、当り遊技を実行する当り遊技実行手段(60a)と、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、遊技者に付与される特典状態を報知する特典状態報知演出の実行を判定する報知演出実行判定手段(65a)と、
前記報知演出実行判定手段(65a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記変動パターン決定手段(60a)で決定された変動パターンに基づいて、図柄変動演出の開始から当り遊技の終了までの間に複数定められた演出実行タイミングから特典状態報知演出の演出実行タイミング(F1〜F10)を決定する実行タイミング決定手段(65a)と、
前記報知演出実行判定手段(65a)の判定結果が肯定判定の場合に、複数の特典状態報知演出の中から1つの特典状態報知演出(K1〜K10)を選択する報知演出選択手段(65a)とを備え、
前記報知演出選択手段(65a)は、前記図柄決定手段(65a)が決定した図柄に応じて特典状態報知演出(K1〜K10)を選択することを要旨とする。
付記3に係る遊技機によれば、変動パターンに基づいて報知演出の実行タイミングを変えることができるので、制御負荷を高めることなくバリエーション豊かな報知演出を実行し得る。
〔付記4〕
付記3に記載の遊技機において、
前記図柄表示手段(17)で実行される図柄変動演出の演出内容が異なる複数の演出種類モード(MA,MB,MC,MD)の中から1つの演出種類モード(MA,MB,MC,MD)を決定するモード決定手段(65a)を備え、
前記演出種類モード(MA,MB,MC,MD)毎に、複数定められた演出実行タイミング(F1〜F10)から各演出実行タイミング(F1〜F10)が前記実行タイミング決定手段(65a)により決定される割合が設定されており、
前記実行タイミング決定手段(65a)が決定した演出実行タイミング(F1〜F10)毎に、前記報知演出選択手段(65a)が選択可能な特典状態報知演出(K1〜K10)の種類が定められていることを要旨とする。
付記4に係る遊技機によれば、特典状態報知演出が実行される確率を演出種類モードに応じて異ならせることで、演出種類モード毎に興趣の異なる演出を行うことができる。
〔付記5〕
付記3または4に記載の遊技機において、
遊技者に付与される特典量が異なる複数の遊技状態が設定され、
前記報知演出実行判定手段(65a)は、特典状態報知演出(K1〜K10)の実行を肯定判定する確率が遊技状態に応じて異なるよう設定されていることを要旨とする。
付記5に係る遊技機によれば、特典状態報知演出が実行される確率を遊技状態に応じて異ならせることで、遊技状態に応じた演出を行うことができ、演出の幅を広げて興趣を向上し得る。
〔付記6〕
付記3〜5の何れかに記載の遊技機において、
遊技者に付与される特典量が異なる複数の遊技状態が設定され、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、遊技者に付与される特典量が異なる複数種類の当り遊技の中から1つの当り遊技を決定する当り遊技決定手段(60a)を備え、
前記報知演出実行判定手段(65a)は、前記当り遊技決定手段(60a)が特定の種類の当り遊技を決定した場合に、特典状態報知演出(K1〜K10)を実行するか否かを判定することを要旨とする。
付記6に係る遊技機によれば、特典状態報知演出が行われた時点で、特定の当り遊技が付与されることを把握することができ、遊技者の遊技意欲を向上させ得る。
〔付記7〕
付記3〜6の何れかに記載の遊技機において、
前記当り遊技の終了後に特定の遊技状態に移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段(60a)を備え、
前記図柄表示手段(17)に表示される図柄として、前記遊技状態移行決定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に前記図柄決定手段(65a)が決定可能な第1図柄と、前記遊技状態移行決定手段(60a)の判定結果が肯定判定および否定判定の何れの場合も前記図柄決定手段(65a)が決定可能な第2図柄とが設定され、
前記特典状態報知演出(K1〜K10)は、前記図柄決定手段(65a)が第1図柄を決定した場合に前記報知演出選択手段(65a)が選択可能な第1特典状態報知演出(K1,K3,K5,K7,K9)と、前記図柄決定手段(65a)が第2図柄を決定した場合に前記報知演出選択手段(65a)が選択可能な第2特典状態報知演出(K2,K4,K6,K8)と、前記図柄決定手段(65a)が第1図柄および第2図柄を決定した場合に前記報知演出選択手段(65a)が選択可能な第3特典状態報知演出(K10)とを含んでいることを要旨とする。
付記7に係る遊技機によれば、バリエーション豊かな演出を行うことができる。