JP5777293B2 - コンデンサーマイクロホン - Google Patents
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Description
このマイクロホンコネクタには、例えば、EIAJ RC−5236[音響機器用ラッチロック式丸型コネクタ](非特許文献1参照)のように、規格化されているコネクタが一般に用いられる。
ここでは、図6を用いて従来のコンデンサーマイクロホンの例を説明する。図6において、円筒形状のマイクロホンケース1の前端部(図6において下端部)内方にはマイクロホンユニット2が組み込まれている。マイクロホンユニット2は音波を受けて電気的な音声信号に変換するものである。
ベース7は外周がコネクタスリーブ6の内周に沿った円柱状に形成され、外周面から半径方向中心に向かってネジ9が螺入されるネジ孔が形成されている。
ネジ9はベース7の外周面から半径方向外方に突出し、ネジ9の肩に相当する部分がコネクタスリーブ6の内周面に当たり、ベース7のネジ9の挿入部とは反対側の外周部がコネクタスリーブ6の内周面に押し当てられることにより、ピンインサート5がコネクタスリーブ6内に固定されている。
しかし、図7に示すように、コンデンサーマイクロホンは、コネクタスリーブ6に収納されているマイクロホンコネクタ4と回路基板3との結合体(図7(a))を、マイクロホンケース1(図7(b))の開口部(上端部)から挿入し、マイクロホンケース1の外周からネジ10によって固定されて、一体に組み立てられるものであるから、開口部を完全に塞ぐことはできない。
また、マイクロホンケース1の内部にマイクロホンコネクタ4と回路基板3との結合体を挿入するには、マイクロホンケース1の内周面の直径よりも、コネクタスリーブ6の外周面の直径が若干小さくなくてはならない。
つまり、コネクタスリーブとマイクロホンケース1の間には隙間が必ず形成される。
図8は、図6に示すB−B´線における拡大断面図である。図8に示すように、コネクタスリーブ6の外周面と、マイクロホンケース1の内周面の間には、各径の差によって、隙間8が形成されている。すでに説明したとおり、マイクロホンケース1内にコネクタケース6等を挿入するためには、隙間8が生じる程度の寸法が必要である。図8では、隙間8を実際よりも大きく描いている。
つまり、隙間8が形成される関係を有することで、コネクタスリーブ6をマイクロホンケース1の内部に挿入することができる。
コネクタスリーブ6の外周面にはネジ穴が形成されており、マイクロホンケース1の外周面に形成されている穴に挿入されたネジ10がこのネジ穴に螺入されて、コネクタスリーブ6は所定の位置で固定される。通常は図8に示すように3個程度のネジ10が用いられる。
隙間8が狭くなっている箇所、および、ネジ10によって導通している箇所は、外部から侵入してくる電磁波に対してシールド効果を発揮する。しかし、それ以外の部分、すなわち、ネジ10がないほとんどの部分においては、隙間8を通過して電磁波が内部に侵入することが可能であって、電磁波に対するシールド効果は発揮していない。
そうすると、この隙間8から、マイクロホンケース1内部に電磁波が侵入し、当該コンデンサーマイクロホンにおける雑音の発生原因となる。
マイクロホンケース1には回路基板3が内蔵されている。回路基板3に組み込まれている回路はインピーダンス変換器を含み、マイクロホンユニット2で変換された上記音声信号は、このインピーダンス変換器でインピーダンス変換され、さらには増幅などの適宜の信号処理が行なわれて出力されるようになっている。
出力信号は、マイクロホンコネクタ4から、これに結合されているケーブルコネクタおよびケーブルを経由して外部の所定の回路ないしは装置に伝達されるようになっている。
ネジ9はベース7の外周面から半径方向外方に突出し、ネジ9の肩に相当する部分がコネクタスリーブ60の内周面に当たり、ベース7のネジ9の挿入部とは反対側の外周部がコネクタスリーブ60の内周面に押し当てられることにより、ピンインサート5がコネクタスリーブ6内に固定されている。
図2に示すようにコネクタスリーブ60は、後端部近傍の外周面の全周にわたって凹凸部61が形成されている。
凹凸部61は、コネクタスリーブ60の外周面の一部を模様面のように盛り上げる加工を施すことによって形成されている。例えば、コネクタスリーブ60の外周面にローラを押し当てて模様面を膨らませるローレット加工によって形成することができる。
このように形成される凹凸部61は、コネクタスリーブ60の外周面の凹凸がない他の周面に比べると一部が盛り上がっている分だけ、外径が大きくなっている。
図2にて示したように、コネクタスリーブ60の外周面の後端部に凹凸部61が形成されているが、それ以外のコネクタスリーブ60の外径は従来と同様であるから、マイクロホンケース1の内径よりも、若干であるが径が小さい。これによってマイクロホンケース1の内周面とコネクタスリーブ60の外周面の間には、挿入に必要な隙間は空いている。
挿入されたコネクタスリーブ60の外周面にはネジ穴が形成されており、マイクロホンケース1の周壁を貫通してネジ穴に螺入されるネジ10によって、コネクタスリーブ60の外周面がマイクロホン1の内周面に引きつけられて、所定の位置でマクロホンケース1内に固定される。コネクタスリーブ6がマクロホンケース1の中心に固定されるように、通常は図8に示すように3個程度のネジ10が用いられる。
複数の箇所(点)において、マイクロホンケース1とコネクタスリーブが導通することで、電磁シールドとなる。このように、凹凸部61によってマイクロホンケース1とコネクタスリーブ60の間に効果的な電磁シールドを形成することができるので、マイクロホン内部への電磁波の侵入を防止することができ、雑音を防ぐことができる。
2 コンデンサーマイクロホンユニット
3 回路基板
60 コネクタスリーブ
61 凸凹部
Claims (4)
- マイクロホンユニットと、
上記マイクロホンユニットからの信号を出力する出力端子を構成する円筒状のコネクタスリーブと、
上記マイクロホンユニットと上記コネクタスリーブを内部空間に収納する円筒状のマイクロホンケースと、
を有するコンデンサーマイクロホンであって、
上記マイクロホンケースは、前端部に上記マイクロホンユニットが配置され、後端部に上記コネクタスリーブが配置され、
上記コネクタスリーブは、後端近傍の外周面全周に渡って凹凸部が形成されていて、
上記マイクロホンケースに上記コネクタスリーブを固定する固定部は、上記凹凸部よりも上記マイクロホン側の上記コネクタスリーブの前端近傍にあり、
上記マイクロホンケースの長手方向に沿って、上記マイクロホンユニット、上記固定部、上記凹凸部の順に配置されていて、
上記マイクロホンケースの内周面と上記コネクタスリーブの外周面は複数箇所で接触し導通している、
ことを特徴とするコンデンサーマイクロホン。 - 上記凹凸部は、上記コネクタスリーブの外周面に対するローレット加工により形成されている、
請求項1記載のコンデンサーマイクロホン。 - マイクロホンユニットと、
上記マイクロホンユニットからの信号を出力する出力端子を構成する円筒状のコネクタスリーブと、
上記マイクロホンユニットと上記コネクタスリーブを内部空間に収納する円筒状のマイクロホンケースと、
を有するコンデンサーマイクロホンであって、
上記マイクロホンケースは、前端部に上記マイクロホンユニットが配置され、他端部に上記コネクタスリーブが配置されていて、
上記マイクロホンケースは、後端近傍の内周面全周に渡って凹凸部が形成されていて、
上記マイクロホンケースに上記コネクタスリーブを固定する固定部は、上記凹凸部よりも上記マイクロホン側の上記コネクタスリーブの前端近傍であり、
上記マイクロホンケースの長手方向に沿って、上記マイクロホンユニット、上記固定部、上記凹凸部の順に配置されていて、
上記コネクタスリーブの外周面と上記マイクロホンケースの内周面は複数箇所で接触し導通している、
ことを特徴とするコンデンサーマイクロホン。 - 上記凹凸部は、上記マイクロホンケースの内周面に対するブローチ加工により形成される、
請求項3記載のコンデンサーマクロホン。
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