JP5767607B2 - ガスセンサ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサを制御するガスセンサ制御装置に関する。
従来、ガスセンサの一つとして、自動車エンジンなどの内燃機関の排気通路に取り付けられ、排気ガス中の酸素濃度を検知するガスセンサが知られている。このガスセンサは、センサ素子(固体電解質体)を流れる電流の大きさが排気ガス中の酸素濃度に応じて変化することを利用して、酸素濃度の検知、ひいては排気ガスの空燃比を検知するものである。
特許文献1には、このようなガスセンサとして、検知セルとポンプセルとこれらを加熱するヒータとを備えたガスセンサが記載されている。また、この特許文献1には、ガスセンサを制御するガスセンサ制御装置により、被測定ガスが大気である場合に、被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知する技術が記載されている。
特開2010−281732号公報
しかしながら、被測定ガス中のH2Oガス濃度を、より適切に検知する技術が求められている。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、被測定ガス中のH2Oガス濃度を適切に検知することができるガスセンサ制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、第1固体電解質体及び当該第1固体電解質体上に形成された一対の第1電極を有し、当該一対の第1電極のうちの一方の電極が、被測定ガスが導入される測定室内に配置され、他方の電極が基準酸素濃度雰囲気に晒される検知セルと、第2固体電解質体及び当該第2固体電解質体上に形成された一対の第2電極を有し、当該一対の第2電極のうちの一方の電極が、上記測定室内に配置されてなり、上記一対の第2電極間に流すポンプ電流に応じて、上記測定室に導入された上記被測定ガスに含まれる酸素の汲み出し又は汲み入れを行うポンプセルと、を有するセンサ部、及び、上記センサ部を加熱するヒータ、を備えるガスセンサを制御するガスセンサ制御装置であって、上記一対の第1電極間の電圧が目標電圧となるように、上記一対の第2電極間に流すポンプ電流を制御する電流制御手段、上記被測定ガスの供給状況が、継続して上記被測定ガス中の酸素濃度が予め定めた規定値となる規定ガス供給状況であるか否かを判断する供給状況判断手段、上記センサ部の温度が上記センサ部が活性となる第1目標温度になるように上記ヒータを制御する第1ヒータ制御を行うヒータ制御手段であって、上記供給状況判断手段により上記被測定ガスが上記規定ガス供給状況であると判定された場合に、上記センサ部の温度が上記第1目標温度よりも高い第2目標温度となるように上記ヒータを制御する第2ヒータ制御を行うヒータ制御手段、上記目標電圧を、上記被測定ガス中のH2Oガスが実質的に解離しない第1目標電圧に設定する電圧設定手段であって、上記供給状況判断手段により上記被測定ガスが上記規定ガス供給状況であると判定された場合に、上記目標電圧を、上記第1目標電圧よりも高く上記被測定ガス中のH2Oガスが解離する第2目標電圧に設定する電圧設定手段、上記被測定ガスの供給状況が上記規定ガス供給状況となり、上記センサ部の温度が上記第1目標温度となり、上記一対の第1電極間の電圧が上記第1目標電圧となった状態において、上記一対の第2電極間に流れる第1ポンプ電流を検知する第1電流検知手段、上記被測定ガスの供給状況が上記規定ガス供給状況となり、上記センサ部の温度が上記第2目標温度となり、上記一対の第1電極間の電圧が上記第2目標電圧となった状態において、上記一対の第2電極間に流れる第2ポンプ電流を検知する第2電流検知手段、及び、上記第1ポンプ電流と上記第2ポンプ電流とに基づいて、上記被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知するH2Oガス濃度検知手段、を備えるガスセンサ制御装置である。
上述のガスセンサ制御装置では、被測定ガスの供給状況が規定ガス供給状況であるときに検知された第1ポンプ電流と第2ポンプ電流とに基づいて、被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知する。具体的には、例えば、第2ポンプ電流から第1ポンプ電流を差し引いた差分値に基づいて、被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知する。
ここで、第1ポンプ電流は、検知セルの一対の第1電極間の電圧を第1目標電圧(被測定ガス中のH2Oガスが実質的に解離しない電圧)とした状態において検知された、ポンプセルの一対の第2電極間を流れる電流である。一方、第2ポンプ電流は、一対の第1電極間の電圧を第2目標電圧(被測定ガス中のH2Oガスが解離する電圧)とした状態において検知された、一対の第2電極間を流れる電流である。
従って、第1ポンプ電流は、被測定ガス中のH2Oガスが第1電極の一方の電極上で解離しない状況下で検知された電流である。一方、第2ポンプ電流は、被測定ガス中のH2Oガスが第1電極の一方の電極上で解離する状況下(H2Oガス由来の酸素イオンが発生する状況下)で検知された電流である。つまり、第2ポンプ電流は、第1ポンプ電流に比べて、被測定ガス中のH2Oガス由来の電流分だけ大きい。従って、第1ポンプ電流と第2ポンプ電流とに基づいて、被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知することができる。
しかも、上述のガスセンサ制御装置では、第1固体電解質体及び第2固体電解質体を含むセンサ部の温度を、第1目標温度(第1ポンプ電流を検知するときの温度)よりも高い第2目標温度とした状態で、第2ポンプ電流を検知する。
このように、第2ポンプ電流を検知するにあたり、第1ポンプ電流の検知時よりもセンサ部の温度を高くすることで、センサ部の温度を変化させない場合(第1電極間の電圧は同じ第2目標電圧とする)に比べて、被測定ガス中のH2Oガスの解離を促進させることができる。さらには、検知する第2ポンプ電流を安定させる(第2目標電圧に制御される第1電極間の電圧の変動に伴う第2ポンプ電流の変動幅を小さくする)こともできる。これにより、第1目標温度のままで第2ポンプ電流を検知する場合(センサ部の温度を上昇させない場合)に比べて、被測定ガス中のH2Oガス濃度の検知精度を高めることができる。かくして、上述のガスセンサ制御装置によれば、被測定ガス中のH2Oガス濃度をより適切に検知することができる。
ところで、第1電極間の電圧を高めると、センサ部の第2固体電解質体(例えば、ジルコニア)においてブラックニングが生じやすくなることがわかっている。なお、ブラックニングとは、固体電解質体において、固体電解質体に含まれる金属酸化物が還元され、金属が生成される現象である(例えば、ZrO2→Zr+O2)。第2固体電解質体にブラックニングが生じることで、第2固体電解質体の特性(イオン伝導性)が劣化し、その結果、被測定ガス中のH2Oガス濃度を適切に検知することができなくなる虞がある。
これに対し、上述のガスセンサ制御装置では、センサ部の温度を高くする(第2目標温度とする)ことで、第1目標温度で第2ポンプ電流を検知する場合に比べて、第2ポンプ電流が安定する第1電極間の電圧を低くすることができる。従って、上述のガスセンサ制御装置では、第1目標温度で第2ポンプ電流を検知する場合と同等の検知精度とするならば、第1目標温度で第2ポンプ電流を検知する場合に比べて、目標電圧である第2目標電圧を低くすることができる。これにより、第2固体電解質体におけるブラックニング発生の可能性を低減することができる。この点からも、上述のガスセンサ制御装置によれば、被測定ガス中のH2Oガス濃度をより適切に検知することができる。
なお、「被測定ガスの供給状況が、継続して被測定ガス中の酸素濃度が予め定めた規定値となる規定ガス供給状況」に該当する場合としては、例えば、被測定ガスである排気ガスが、内燃機関のフューエルカットにより、継続して大気となり、この大気が継続してガスセンサに供給される状況を挙げることができる。この大気は、被測定ガス中の酸素濃度が予め定めた規定値となる被測定ガスに相当する。
また、車両に搭載された内燃機関が、当該車両の信号待ち時等に、空燃比制御されたアイドリング状態とされ、被測定ガスである排気ガスが、継続して規定のA/F値(例えば、理論空燃比)の排気ガスとなり、この排気ガスが継続してガスセンサに供給される状況も挙げることができる。この排気ガスは、被測定ガス中の酸素濃度が予め定めた規定値となる被測定ガスに相当する。
さらに、上記のガスセンサ制御装置であって、前記電圧設定手段は、前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御の開始に遅れて、前記目標電圧を前記第2目標電圧に設定するガスセンサ制御装置とすると良い。
固体電解質体(例えば、ジルコニア)のブラックニングは、固体電解質体の温度が第1目標温度であるときに比べて、これよりも高い温度であるときのほうが、生じにくくなる。
ところで、ヒータ制御手段による第2ヒータ制御の開始以前に、電圧設定手段により目標電圧を第2目標電圧に設定すると、第2固体電解質体を含むセンサ部の温度が第1目標温度である状態で、第1電極間の電圧を、第1目標電圧から第2目標電圧に上昇させることになり、第2固体電解質体のブラックニングが生じやすくなる。
これに対し、上述のガスセンサ制御装置では、ヒータ制御手段による第2ヒータ制御の開始に遅れて、目標電圧を前記第2目標電圧に設定する。これにより、第2固体電解質体を含むセンサ部の温度が、第2ヒータ制御の開始によって第1目標温度よりも高くなった後に、第1電極間の電圧を、第1目標電圧から第2目標電圧に上昇させることになる。このため、前述のヒータ制御手段による第2ヒータ制御の開始以前に目標電圧を第2目標電圧に設定する場合に比べて、第2固体電解質体におけるブラックニング発生の可能性を低減することができる。
さらに、上記のガスセンサ制御装置であって、前記電圧設定手段は、前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御によって、前記センサ部の温度が前記第2目標温度に達した後に、前記目標電圧を前記第2目標電圧に設定するガスセンサ制御装置とすると良い。
上記のガスセンサ制御装置によれば、第2固体電解質体を含むセンサ部の温度が第2目標温度に達した後に、第1電極間の電圧が、第1目標電圧から第2目標電圧に向けて上昇することになる。従って、第2固体電解質体におけるブラックニング発生の可能性を、より一層低減することができる。
さらに、上記いずれかのガスセンサ制御装置であって、前記第2電流検知手段は、前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御によって前記センサ部の温度が前記第2目標温度に安定した状態で、前記第2ポンプ電流を検知するガスセンサ制御装置とすると良い。
ヒータ制御手段による第2ヒータ制御によって、第1固体電解質体及び第2固体電解質体を含むセンサ部の温度を第2目標温度まで上昇させると、ハンチングが生じて、センサ部の温度が第2目標温度に安定して制御されるまでに時間を要する場合がある。このため、センサ部の温度を第2目標温度まで上昇させた後、第2ポンプ電流が安定するまでに時間を要することがある。
これに対し、上述のガスセンサ制御装置では、センサ部の温度が第2目標温度に安定した状態で、第2ポンプ電流を検知する。すなわち、ヒータ制御手段による第2ヒータ制御によって、センサ部の温度を第2目標温度まで上昇させた後、センサ部の温度が第2目標温度に安定するのを待って、第2ポンプ電流を検知する。これにより、安定した第2ポンプ電流に基づいて、被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知することができるので、検知精度をより一層高めることができる。
なお、「センサ部の温度が第2目標温度に安定した状態」とは、センサ部の温度変動が、第2目標温度±10(deg)の温度範囲内に収まった状態をいう。
実施形態にかかる内燃機関の概略図である。 実施形態にかかるガスセンサユニットの構成図である。 実施形態にかかるH2Oガス濃度検知のフローチャートである。 第1電極間電圧とポンプ電流との相関を示す図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態にかかる内燃機関100の概略図である。内燃機関100は自動車を駆動するためのエンジン101を有する。エンジン101には、エンジン101から排出される排気ガスEG(被測定ガスに相当する)を車外に放出するための排気管102が接続されている。この排気管102には、全領域空燃比センサ1(ガスセンサに相当する)が配設されている。エンジン101から排出される排気ガスEGは、全領域空燃比センサ1に供給される。
全領域空燃比センサ1(以下、単にセンサ1ともいう)は、排気管102の排気通路を流通する排気ガスEG中の特定成分(本実施形態では酸素)のガス濃度を検知するガスセンサである。このセンサ1は、ハーネス(信号線)91を通じて、自身から離れた位置に配設されたガスセンサ制御装置3と電気的に接続されている。
ガスセンサ制御装置3は、センサ1を通電制御することで、酸素濃度を検知する。具体的には、ガスセンサ制御装置3は、バッテリ80から電力の供給を受けて駆動し、センサ1を用いて検知した酸素濃度の検知信号を、ECU(エンジン制御装置)5に出力する。
ECU5は、自動車のエンジン101の駆動等を電子的に制御するための装置である。ECU5には、公知の構成の図示しないCPU、ROM、RAM等を搭載したマイクロコンピュータが用いられる。このECU5は、制御プログラムの実行にしたがって、燃料の噴射タイミングや点火時期の制御を行う。かかる制御を行うための情報として、ECU5には、ガスセンサ制御装置3から排気ガスEG中の酸素濃度に応じた出力(検知信号)が入力される。また、ECU5には、その他の情報として、その他のセンサからの信号(例えば、エンジン101のピストン位置や回転数を検知できるクランク角、冷却水の水温、燃焼圧などの情報)も入力される。
このようなECU5は、センサ1の出力に基づき、エンジン101の空燃比フィードバック制御を行う。また、ECU5は、エンジン101からセンサ1への排気ガスEGの供給状況が、規定ガス供給状況であるか否かを判断する。
ここで、「規定ガス供給状況」とは、エンジン101からセンサ1へ排気ガスEGの供給状況が、継続して排気ガスEG中の酸素濃度が予め定めた規定値となる状況をいう。本実施形態では、内燃機関100を搭載した自動車の信号待ち時等において、エンジン101が空燃比制御されたアイドリング状態とされ、排気ガスEGである排気ガスEGが、継続して規定のA/F値(例えば、理論空燃比)の排気ガスEGとなり、この排気ガスEGが継続してセンサ1に供給される状況を、「規定ガス供給状況」としている。ECU5は、入力した情報に基づいて、一定時間毎に、排気ガスEGの供給状況が、上記のような「規定ガス供給状況」であるか否かを判断する。
次に、図2を参照して、センサ1及びガスセンサ制御装置3について、詳細に説明する。なお、図2は、本実施形態にかかるガスセンサユニット4の構成図である。ガスセンサユニット4は、センサ1とガスセンサ制御装置3とにより構成されている。
センサ1は、細長板状をなすセンサ素子10が、図示しないハウジング内に保持された構造を有する。
センサ素子10は、ジルコニアを主体とする第1固体電解質体13及び第2固体電解質体11と、アルミナを主体とする絶縁基体12,17,18,24とを有している。これらは、絶縁基体18、絶縁基体17、第1固体電解質体13、絶縁基体12、第2固体電解質体11、絶縁基体24の順に積層されている。
第2固体電解質体11の両面には、白金を主体とする一対の第2電極19,20が形成されている。また、第1固体電解質体13の両面にも、白金を主体とする一対の第1電極21,22が形成されている。第1電極22は、第1固体電解質体13と絶縁基体17との間に挟まれている。第1固体電解質体13、第2固体電解質体11、及び絶縁基体12,17,18,24は、いずれも細長い板状に形成されており、図2では、これらの長手方向と直交する断面を示している。
絶縁基体12の長手方向(図2において紙面に直交する方向)の一端側には、第1固体電解質体13と第2固体電解質体11とをそれぞれ一壁面として、排気ガスEGを導入可能な中空の測定室23が形成されている。測定室23の幅方向(図2において左右方向)の両端には、それぞれ、測定室23内に排気ガスEGを導入する際の流入量を規制するための多孔質状の拡散律速部15が設けられている。なお、第2固体電解質体11上の第2電極20と、第1固体電解質体13上の第1電極21とは、測定室23内にそれぞれ露出して配置されていると共に、互いに導通している。
第2固体電解質体11上の第2電極19は、セラミックス(例えば、アルミナ)からなる多孔質性の保護層25で覆われている。つまり、排気ガスEGに含まれるシリコン等の被毒成分によって劣化しないように、第2電極19が、保護層25によって保護されている。なお、第2固体電解質体11上に積層された絶縁基体24には、第2電極19を覆わないように開口が設けられており、保護層25は、その開口内に配設されている。
第2固体電解質体11とその両面に設けられた一対の第2電極19,20とは、第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipに応じて、外部から測定室23内に酸素を汲み入れ、あるいは、測定室23内に導入された排気ガスEG(排気ガスEG)に含まれる酸素を外部へ汲み出す「ポンプセル10c」を構成する。
また、第1固体電解質体13とその両面に設けられた一対の第1電極21,22とは、「検知セル10b」を構成する。このうち、第1電極22は、測定室23内の酸素濃度を検知するための基準となる酸素濃度を維持する酸素基準電極として機能する。この第1電極22は、基準酸素濃度雰囲気に晒される。このため、検知セル10bの第1電極21,22間には、第1電極21上に生じる酸素イオン濃度と第1電極22上に生じる酸素イオン濃度との差異に起因して、電圧が発生する。
また、ポンプセル10cと検知セル10bとは、「センサ部10f」を構成する。
また、絶縁基体17,18の間には、白金を主体とする発熱抵抗体26が埋設されている。絶縁基体17,18及び発熱抵抗体26は、センサ部10fを加熱して活性化させるための「ヒータ10d」を構成する。
次に、センサ1(センサ素子10)を制御するガスセンサ制御装置3について、詳細に説明する。
ガスセンサ制御装置3は、マイクロコンピュータ9及び電気回路部30を構成主体としている。マイクロコンピュータ9は、公知の構成のCPU6、ROM7、RAM8等を搭載したマイコンチップである。なお、ROM7には、CPU6に各処理を実行させるための制御プログラムなどが記憶されている。
電気回路部30は、ヒータ制御回路31、ポンプ電流制御回路32、電圧検知回路33、微小電流供給回路34、比較PID回路35、ポンプ電流検知回路36、及び内部抵抗検知回路37から構成される。
このうち、ヒータ制御回路31は、発熱抵抗体26の両端に供給される電圧VhをPWM制御することで発熱抵抗体26を発熱させ、センサ部10f(第2固体電解質体11を含むポンプセル10c及び第1固体電解質体13を含む検知セル10b)の加熱制御を行う。詳細には、ヒータ制御回路31は、センサ部10fの温度Tが目標温度Tjとなるように、ヒータ10d(発熱抵抗体26)への通電を制御する。
本実施形態では、目標温度Tjとして、2つの目標温度(第1目標温度Tj1及び第2目標温度Tj2)を設けている。このうち、第1目標温度Tj1は、センサ部10fが活性となる温度(本実施形態では、830℃)である。一方、第2目標温度Tj2は、第1目標温度Tj1よりも高い温度(本実施形態では、950℃)である。
なお、本実施形態では、センサ部10fに含まれる第1固体電解質体13の内部抵抗Rsを制御することで、センサ部10fの温度Tを制御する。具体的には、第1固体電解質体13は、自身の温度に応じて内部抵抗Rsが変動する特性を有しており、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsは、自身の温度と相関関係を有している。そこで、内部抵抗検知回路37によって第1固体電解質体13の内部抵抗Rsを検知し、これに基づいて(第1固体電解質体13の温度をセンサ部10fの温度Tとみなして)、センサ部10fの温度Tを制御する。
なお、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsは、以下のようにして検知する。まず、内部抵抗検知回路37を構成する定電流源回路によって、検知セル10bの第1電極21,22間に定電流Iを一定時間流し、それに応答して変化する第1電極21,22間の電圧Vを内部抵抗検知回路37により測定する。そして、定電流Iを付与した際の電圧Vの変化量と定電流Iとに基づいて、マイクロコンピュータ9のCPU6において、内部抵抗Rsの値を演算する。より詳細には、内部抵抗検知回路37に含まれる定電流源回路によって定電流Iを検知セル10bに流す前の第1電極21,22間の電圧と、上記定電流源回路から定電流Iを検知セル10bに流してから一定時間経過後(例えば、60μs経過後)の第1電極21,22間の電圧を、内部抵抗検知回路37を通じてCPU6に入力する。そして、予め設定された計算式又はマップを用いて、入力した2つの電圧の差電圧(変化量)ΔVから、内部抵抗Rsの値を検知する。
従って、本実施形態では、ガスセンサ制御装置3によるセンサ1の制御が開始されると、マイクロコンピュータ9のCPU6により、第1目標温度Tj1に対応する内部抵抗Rs(センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1になったときの第1固体電解質体13の内部抵抗Rs、これを第1目標内部抵抗Rs1とする)が設定される。そして、ヒータ制御回路31が、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsが第1目標内部抵抗Rs1になるように、発熱抵抗体26への通電を制御する。これにより、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1に制御される。本実施形態では、この制御を、第1ヒータ制御ということにする。
また、ECU5により、排気ガスEGが規定ガス供給状況であると判定された場合には、マイクロコンピュータ9のCPU6により、第2目標温度Tj2に対応する内部抵抗Rs(センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2になったときの第1固体電解質体13の内部抵抗Rs、これを第2目標内部抵抗Rs2とする)が設定される。そして、ヒータ制御回路31が、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsが第2目標内部抵抗Rs2になるように、発熱抵抗体26への通電を制御する。これにより、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に制御される。本実施形態では、この制御を、第2ヒータ制御ということにする。
なお、本実施形態では、ヒータ制御回路31及びマイクロコンピュータ9がヒータ制御手段に相当する。
微小電流供給回路34は、検知セル10bの第1電極22から第1電極21側へ微小電流Icpを流すことにより、第1電極21側から第1電極22側に酸素イオンを移動させて、多孔質の第1電極22内に基準酸素濃度雰囲気を生成する。これにより、第1電極22は、排気ガスEG中の酸素濃度を検知するための基準となる酸素基準電極として機能する。
電圧検知回路33は、検知セル10bの第1電極21,22間の電圧Vsを検知する。
比較PID回路35は、マイクロコンピュータ9のCPU6によって設定された目標電圧Vjと、電圧検知回路33にて検知した電圧Vsとの比較を行う。そして、その比較結果に基づいて、PID制御手法により、第1電極21,22間の電圧Vsが目標電圧Vjとなるように、ポンプセル10cの第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipの大きさや向きを制御すべく、制御指示値をポンプ電流制御回路32に入力する。
ポンプ電流制御回路32は、比較PID回路35から得た比較結果に基づき、第1電極21,22間の電圧Vsが目標電圧Vjとなるように、ポンプセル10cの第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipの大きさや向きを制御する。これにより、ポンプセル10cによる測定室23内への酸素の汲み入れや、測定室23からの酸素の汲み出しが行われる。
ポンプ電流検知回路36は、ポンプセル10cの第2電極19,20間に流れるポンプ電流Ipを検知する。
本実施形態では、比較PID回路35によって電圧Vsと比較される目標電圧Vjを、2つの目標電圧(第1目標電圧Vj1及び第2目標電圧Vj2)に設定することができる。具体的には、電気回路部30は、スイッチSW1を通じて比較PID回路35に接続された第1基準電源38及び第2基準電源39を有している。第1基準電源38の電圧は、第1目標電圧Vj1とされ、第2基準電源39の電圧は第2目標電圧Vj2とされて
いる。このため、スイッチSW1を第1基準電源38側に接続しておくことで、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1に設定することができる。一方、スイッチSW1を第2基準電源39側に切り替えることで、目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に設定することができる。
なお、第1目標電圧Vj1は、電圧Vsが第1目標電圧Vj1となったときに、測定室23内の排気ガスEGに含まれる酸素ガスは第1電極21上で解離するが、排気ガスEGに含まれるH2Oガスは第1電極21上で実質的に解離しない電圧値(本実施形態では、450mV)とされている。
一方、第2目標電圧Vj2は、電圧Vsが第2目標電圧Vj2となったときに、測定室23内の排気ガスEGに含まれる酸素ガスのみならず、H2Oガスも、第1電極21上で解離する電圧値(本実施形態では、1000mV)とされている。
本実施形態では、ガスセンサ制御装置3によるセンサ1の制御が開始されると、マイクロコンピュータ9により、目標電圧Vjとして第1目標電圧Vj1が設定される。具体的には、スイッチSW1を第1基準電源38側に接続して、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1に設定する。そして、ポンプ電流制御回路32により、第1電極21,22間の電圧Vsが第1目標電圧Vj1となるように、ポンプ電流Ipが制御される。このとき、前述のように、センサ部10fの温度Tは、第1目標温度Tj1に制御されている。この状態では、マイクロコンピュータ9は、ポンプ電流Ipに基づいて、排気ガスEG中の酸素濃度を検知(算出)する。
その後、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1となり、第1電極21,22間の電圧Vsが第1目標電圧Vj1となった状態において、ECU5により、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であると判定された場合には、まず、ポンプ電流検知回路36は、ポンプ電流Ipとして、第1ポンプ電流Ip1を検知する。
さらに、規定ガス供給状況で、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2となり、第1電極21,22間の電圧Vsが第2目標電圧Vj2となった状態において、ポンプ電流検知回路36は、ポンプ電流Ipとして、第2ポンプ電流Ip2を検知する。
なお、本実施形態では、ポンプ電流検知回路36が、第1電流検知手段及び第2電流検知手段に相当する。
マイクロコンピュータ9は、第1ポンプ電流Ip1と第2ポンプ電流Ip2とに基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知する。具体的には、第2ポンプ電流Ip2から第1ポンプ電流Ip1を差し引いた差分値ΔIp(mA)に基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知する。
なお、本実施形態では、ポンプ電流制御回路32、電圧検知回路33、及び比較PID回路35により、「電流制御手段」が構成される。
次に、排気ガスEGの酸素濃度(空燃比)を検知する流れについて、以下に説明する。なお、排気ガスEGの酸素濃度を検知する際は、比較PID回路35で比較対象となる目標電圧Vjとして、第1目標電圧Vj1(450mV)が設定される。さらに、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjとして、第1目標内部抵抗Rs1(第1固体電解質体13の温度Tが第1目標温度Tj1になったときの第1固体電解質体13の内部抵抗Rs)が設定される。
図2に示すように、まず、微小電流供給回路34により、検知セル10bの第1電極22から第1電極21に向けて微小電流Icpを流す。この通電より、第1電極21側から第1電極22側に、第1固体電解質体13を通じて排気ガスEG中の酸素が汲み込まれ、第1電極22が酸素基準電極として機能する。
次いで、電圧検知回路33は、第1電極21,22間の電圧Vsを検知する。その後、比較PID回路35は、検知された電圧Vsを、第1目標電圧Vj1と比較する。次に、ポンプ電流制御回路32は、比較PID回路35による比較結果に基づいて、電圧Vsが第1目標電圧Vj1となるように、ポンプセル10cの第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipの大きさや向きを制御する。
なお、測定室23内に導入された排気ガスEGの空燃比が、理論空燃比よりもリッチであった場合、排気ガスEG中の酸素濃度が低いため、ポンプセル10cにおいて外部から測定室23内に酸素を汲み入れるように、第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipが制御される。
一方、測定室23内に導入された排気ガスEGの空燃比が、理論空燃比よりもリーンであった場合、排気ガスEG中には多くの酸素が存在するため、ポンプセル10cにおいて測定室23から外部へ酸素を汲み出すように、第2電極19,20間に流すポンプ電流Ipが制御される。
ポンプ電流検知回路36は、このときのポンプ電流Ipを検知し、これをECU5に出力する。ECU5は、出力されるポンプ電流Ipの大きさと向きに基づいて、排気ガスEG中に含まれる酸素濃度、ひいては排気ガスEGの空燃比を特定する。このようにして、排気ガスEGの酸素濃度(排気ガスEGの空燃比)が検知される。
このように、本実施形態のガスセンサ制御装置3は、通常、センサ1を用いて、予め定められたタイミング毎に、排気ガスEGの酸素濃度を検知する。
但し、本実施形態のガスセンサ制御装置3は、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であると判断された場合には、このセンサ1を用いて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知する。
次に、ガスセンサ制御装置3において実行されるH2Oガス濃度検知について、図3を参照して説明する。
図3に示す各処理(H2Oガス濃度検知処理)を実行させるプログラムは、マイクロコンピュータ9のROM7(図2参照)に記憶されており、CPU6によって実行される。図3に示す処理は、内燃機関100の駆動中に、マイクロコンピュータ9が、「規定ガス供給状況」であることを示す信号をECU5から受信した場合に実行される。
また、図3に示す処理が実行される前段階では、ガスセンサ制御装置3において、前述した酸素濃度検知が行われており、比較PID回路35の目標電圧Vjが第1目標電圧Vj1(450mV)に設定されて、第1電極21,22間の電圧Vsが第1目標電圧Vj1(450mV)となっている。さらに、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjが、第1目標内部抵抗Rs1(センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1になったときの第1固体電解質体13の内部抵抗Rs)に設定されて、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1となっている。
マイクロコンピュータ9は、ステップS1において、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であるか否かを判断する。具体的には、エンジン101からセンサ1へ排気ガスEG(被測定ガス)の供給状況が、継続して排気ガスEG中の酸素濃度が予め定めた規定値となる供給状況であるか否かを判断する。さらに具体的には、内燃機関100を搭載した自動車の信号待ち時等において、エンジン101が空燃比制御されたアイドリング状態とされ、排気ガスEGのA/F値が継続して規定のA/F値(例えば、理論空燃比)となった状態で、この排気ガスEGが継続してセンサ1に供給される状況であるか否かを判断する。
本実施形態では、ECU5が、各種センサ等から入力された情報に基づいて、排気ガスEGの供給状況が、上記の「規定ガス供給状況」であるか否かを検知する。具体的には、例えば、自動車のエンジン101が稼働中で、シフトレンジポジションがDレンジで、車速が0である状態のときは、信号待ち等でエンジン101が空燃比制御されたアイドリング状態であると判断できるので、この場合、ECU5は、「規定ガス供給状況」であることを検知する。
さらに、ECU5は、「規定ガス供給状況」であることを検知したとき、「規定ガス供給状況」であることを示す信号を、マイクロコンピュータ9に送信する。マイクロコンピュータ9は、この信号を受信した場合、規定ガス供給状況である(YES)と判断し、一方、信号を受信していない場合は、規定ガス供給状況でない(NO)と判断する。
ステップS1において、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況でない(NO)と判断された場合は、H2Oガス濃度検知処理を行うことなく終了する。
一方、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況である(YES)と判断された場合は、ステップS2に進み、ポンプ電流検知回路36から出力された第1ポンプ電流Ip1を読み込む。この読み込まれた第1ポンプ電流Ip1の値は、RAM8に記憶される。
なお、このとき、比較PID回路35の目標電圧Vjは、第1目標電圧Vj1(450mV)に設定されたままで、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjは、第1目標内部抵抗Rs1に設定されたままである。従って、第1ポンプ電流Ip1は、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1(830℃)となり、第1電極21,22間の電圧Vsが第1目標電圧Vj1(450mV)となった状態で検知される。
次いで、ステップS3に進み、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjを、第2目標内部抵抗Rs2(センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2であるときの第1固体電解質体13の内部抵抗Rs)に変更する。つまり、ヒータ制御回路31によるヒータ制御を、第2ヒータ制御に変更する。これにより、センサ部10fの温度Tが、第2目標温度Tj2に制御される。
次に、ステップS4に進み、マイクロコンピュータ9は、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2(950℃)に達したか否かを判断する。具体的には、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsが、第2目標内部抵抗Rs2にまで低下したか否かを判断する。
ステップS4において、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に達していない(NO)と判断された場合は、ステップSDに進み、未だ、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であるか否かを判断する。具体的には、ECU5から、継続して、「規定ガス供給状況」であることを示す信号を受信している場合には、規定ガス供給状況である(YES)と判断する。一方、「規定ガス供給状況」であることを示す信号の受信がない場合は、規定ガス供給状況でない(NO)と判断する。
規定ガス供給状況でない(NO)と判断した場合は、ステップSCに進み、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjを、第1目標内部抵抗Rs1に変更する。これにより、ヒータ制御回路31によるヒータ制御を、第1ヒータ制御に変更する。その後、一連の処理を終了する。
一方、ステップSDにおいて、規定ガス供給状況である(YES)と判断した場合は、再び、ステップS4に戻り、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2(950℃)に達したか否かを判断する。
ステップS4において、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に達した(YES)と判断された場合は、ステップS5に進み、マイクロコンピュータ9は、電気回路部30のスイッチSW1を第2基準電源39側に切り替えて、比較PID回路35の目標電圧Vjを、第1目標電圧Vj1から第2目標電圧Vj2(本実施形態では、1000mV)に変更する。これにより、ポンプ電流制御回路32によって、電圧Vsが第2目標電圧Vj2となるように、ポンプ電流Ipの制御が開始される。
その後、ステップS6に進み、マイクロコンピュータ9は、目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に変更してから規定時間が経過したか否かを判断する。ここで、規定時間は、目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に変更してから、ポンプ電流制御回路32によるポンプ電流Ipの制御によって、第1電極21,22間の電圧Vsが第2目標電圧Vj2に安定するまでに要する時間である。この規定時間は、予め試験により把握して、マイクロコンピュータ9のROM7に記憶させてある。
ステップS6において、規定時間が経過していない(NO)と判断された場合は、ステップSEに進み、先のステップSDと同様に、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であるか否かを判断する。ステップSEにおいて、規定ガス供給状況でない(NO)と判断した場合は、ステップSBに進み、電気回路部30のスイッチSW1を第1基準電源38側に切り替えて、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1に戻す。さらに、ステップSCに進み、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjを、第1目標内部抵抗Rs1に戻す。これにより、ヒータ制御を、第1ヒータ制御に変更する。その後、一連の処理を終了する。一方、ステップSEにおいて、規定ガス供給状況である(YES)と判断した場合は、再びステップS6に戻り、前述の処理を行う。
ステップS6において、規定時間が経過した(YES)と判断された場合は、ステップS7に進み、マイクロコンピュータ9は、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2で安定しているか否かを判断する。具体的には、電気回路部30によって検知された第1固体電解質体13の内部抵抗Rsが、第2目標内部抵抗Rs2で安定しているか否かを判断する。
ステップS7において、温度Tが第2目標温度Tj2で安定していない(NO)と判断した場合は、ステップS8に進み、先のステップSDと同様に、排気ガスEGの供給状況が規定ガス供給状況であるか否かを判断する。ステップS8において、規定ガス供給状況でない(NO)と判断した場合は、ステップSBに進み、電気回路部30のスイッチSW1を第1基準電源38側に切り替えて、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1に戻す。さらに、ステップSCに進み、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjを、第1目標内部抵抗Rs1に戻す。その後、一連の処理を終了する。一方、ステップS8において、規定ガス供給状況である(YES)と判断した場合は、再びステップS7に戻り、前述の処理を行う。
ステップS7において、温度Tが第2目標温度Tj2で安定している(YES)と判断した場合は、ステップS9に進み、マイクロコンピュータ9は、ポンプ電流検知回路36から出力された第2ポンプ電流Ip2の値を読み込み、RAM8に記憶する。
なお、このとき、第1電極21,22間の電圧Vsは、第2目標電圧Vj2に安定している。また、センサ部10fの温度Tは、第2目標温度Tj2で安定している。従って、第2ポンプ電流Ip2は、温度Tが第2目標温度Tj2(950℃)となり、電圧Vsが第2目標電圧Vj2(1000mV)となった状態で検知される。
なお、本実施形態では、センサ部10fの温度Tが、第2目標温度Tj2±10(deg)の温度範囲内の変動にとどまっている状態を、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2で安定した状態としている。この状態は、第1固体電解質体13の内部抵抗Rsが、第2目標内部抵抗Rs2±10(Ω)の範囲内の変動にとどまっている状態に相当する。従って、ステップS7では、内部抵抗Rsが、第2目標内部抵抗Rs2±10(Ω)の範囲内の変動にとどまっている状態であるか否かを判断する。
次いで、ステップSAに進み、マイクロコンピュータ9は、第1ポンプ電流Ip1と第2ポンプ電流Ip2とに基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知する。具体的には、第2ポンプ電流Ip2から第1ポンプ電流Ip1を差し引いた差分値ΔIp(mA)に基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知する。
なお、本実施形態では、予め、試験により、排気ガスEG中のH2Oガス濃度(%)と差分値ΔIp(mA)との相関を把握して、マイクロコンピュータ9のROM7に、H2Oガス濃度(%)と差分値ΔIp(mA)との相関関数あるいはマップを記憶させている。従って、マイクロコンピュータ9のCPU6は、この相関関数あるいはマップを利用
して、差分値ΔIp(mA)から排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知することができ
る。
ところで、第1ポンプ電流Ip1は、排気ガスEG中のH2Oガスが第1電極21上で実質的に解離しない状況下で検知された電流である。一方、第2ポンプ電流Ip2は、排気ガスEG中のH2Oガスが第1電極21上で解離する状況下(H2Oガス由来の酸素イオンが発生する状況下)で検知された電流である。つまり、第2ポンプ電流Ip2は、第1ポンプ電流Ip1に比べて、排気ガスEG中のH2Oガス由来の電流分だけ大きい。従って、第1ポンプ電流Ip1と第2ポンプ電流Ip2とに基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知することができる。
しかも、本実施形態では、センサ部10fの温度Tを、第1目標温度Tj1(第1ポンプ電流Ip1を検知するときの温度)よりも高い第2目標温度Tj2とした状態で、第2ポンプ電流Ip2を検知している。
このように、第2ポンプ電流Ip2を検知するにあたり、第1ポンプ電流Ip1の検知時よりもセンサ部10fの温度Tを高くすることで、温度Tを変化させない場合(第1目標温度Tj1としたままの場合。なお、第1電極21,22間の電圧Vsは同じ第2目標電圧Vj2とする)に比べて、排気ガスEG中のH2Oガスの解離を促進させることができる。さらには、検知する第2ポンプ電流Ip2を安定させる(第2目標電圧Vj2に制御される電圧Vsの変動に伴う第2ポンプ電流Ip2の変動幅を小さくする)こともできる。
ここで、図4に、第1電極21,22間の電圧Vsとポンプ電流Ipとの相関関係を示す。なお、図4では、相対湿度80%の環境下で、A/Fを理論空燃比とし、センサ部10fの温度Tを830℃(第1目標温度Tj1)に保った状態での各測定値を△で示し、これらを結んだ相関曲線を破線で示している。一方、相対湿度80%の環境下で、A/Fを理論空燃比とし、温度Tを950℃(第2目標温度Tj2)に保った状態での各測定値を○で示し、これらを結んだ相関曲線を実線で示している。
図4からわかるように、第1電極21,22間の電圧Vsを同じ1000mV(目標電圧Vj)とした場合で比べると、センサ部10fの温度Tを830℃(第1目標温度Tj1)としてポンプ電流Ipを検知した場合よりも、温度Tを950℃(第2目標温度Tj2)としてポンプ電流Ipを検知した場合のほうが、曲線の傾き(変化率)が小さくなる。従って、電圧Vsが同じ1000mV(第2目標電圧Vj2)となった場合でも、温度Tを830℃(第1目標温度Tj1)としてポンプ電流Ipを検知した場合よりも、温度Tを950℃(第2目標温度Tj2)としてポンプ電流Ipを検知した場合のほうが、得られるポンプ電流Ipの測定値が安定する(電圧Vsの変動に伴うポンプ電流Ipの変動幅が小さくなる)といえる。
これにより、温度Tを830℃(第1目標温度Tj1)としたままで、第1ポンプ電流Ip1に加えて、第2ポンプ電流Ip2をも検知する場合(温度Tを上昇させない場合)に比べ、排気ガスEG中のH2Oガス濃度の検知精度を高めることができる。かくして、本実施形態によれば、排気ガスEG中のH2Oガス濃度をより適切に検知することができる。
ところで、第1電極21,22間の電圧Vsを高くすると、第2固体電解質体11においてブラックニングが生じやすくなることがわかっている。ブラックニングとは、固体電解質体において、固体電解質体に含まれる金属酸化物が還元され、金属が生成される現象である(ZrO2→Zr+O2)。第2固体電解質体11にブラックニングが生じることで、第2固体電解質体11の特性(イオン伝導性)が劣化し、その結果、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を適切に検知することができなくなる虞がある。
これに対し、本実施形態のガスセンサ制御装置3では、センサ部10fの温度Tを高くする(第2目標温度Tj2とする)ことで、第1目標温度Tj1で第2ポンプ電流Ip2を検知する場合に比べて、第2ポンプ電流Ip2が安定する第1電極21,22間の電圧を低くすることが可能となる。
ここで、図4を用いて具体的に説明する。目標温度を950℃とした場合において電圧Vs=1000mVとしたときの曲線の傾き(変化率)は、目標温度を830℃とした場合において電圧Vs=1100mVとしたときの曲線の傾き(変化率)と同等になる。従って、目標温度Tjを830℃(第1目標温度Tj1)とし、目標電圧Vjを1100mVとして、第2ポンプ電流Ip2を検知する場合と同等の検知精度を得るのであれば、目標温度Tjを950℃(第2目標温度Tj2)とした場合には、目標電圧Vj(第2目標電圧Vj2)を1000mVまで低下させることができる。
つまり、本実施形態のガスセンサ制御装置3では、第1目標温度Tj1のままで第2ポンプ電流Ip2を検知する場合と同等の検知精度で良いとするならば、センサ部10fの温度Tを高い温度(第2目標温度Tj2)に制御することで、第1目標温度Tj1のままで第2ポンプ電流Ip2を検知する場合に比べて、電圧Vsの第2目標電圧Vj2を低くすることが可能となる。これにより、第2固体電解質体11におけるブラックニング発生の可能性を低減することができる。このようにした場合でも、排気ガスEG中のH2Oガス濃度をより適切に検知することができる。
その後、ステップSBに進み、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1に戻す。さらに、ステップSCに進み、ヒータ制御回路31の目標内部抵抗Rsjを、第1目標内部抵抗Rs1に戻す。これにより、ヒータ制御回路31によるヒータ制御を、第1ヒータ制御に戻す。これにより、一連のH2Oガス濃度検知処理を終了する。
ところで、第2固体電解質体11のブラックニングは、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1であるときに比べて、これよりも高い温度であるときのほうが、生じにくい。従って、センサ部10fの温度Tを高める第2ヒータ制御の開始以前に、目標電圧Vjを第1目標電圧Vj1から第2目標電圧Vj2に切り替えると、センサ部10fの温度Tが第1目標温度Tj1の状態で、第1電極21,22間の電圧Vsを、第1目標電圧Vj1(450mV)から第2目標電圧Vj2(1000mV)に上昇させることになり、第2固体電解質体11にブラックニングが生じる可能性が高くなる。
これに対し、本実施形態では、第2ヒータ制御の開始に遅れて、目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に設定している。具体的には、ステップS3において、ヒータ制御回路31によるヒータ制御を、第1ヒータ制御から第2ヒータ制御に変更した後、ステップS5において、比較PID回路35の目標電圧Vjを、第1目標電圧Vj1から第2目標電圧Vj2に変更する。
これにより、センサ部10fの温度Tが、第2ヒータ制御の開始によって第1目標温度Tj1よりも高くなった後に、第1電極21,22間の電圧Vsを、第1目標電圧Vj1から第2目標電圧Vj2に上昇させることになる。このため、第2ヒータ制御の開始(ステップS3)以前に目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に設定する(ステップS5)場合に比べて、第2固体電解質体11におけるブラックニング発生の可能性を低減することができる。
しかも、本実施形態では、ステップS4において、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に達したことを確認した後に、ステップS5において、目標電圧Vjを第2目標電圧Vj2に設定している。これにより、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に達した後に、第1電極21,22間の電圧Vsを、第2目標電圧Vj2に向けて上昇させることになる。従って、第2固体電解質体11におけるブラックニング発生の可能性を、より一層低減することができる。
また、ステップS3以降の第2ヒータ制御によって、センサ部10fの温度Tを第2目標温度Tj2まで上昇させるにあっては、ハンチング(オーバーシュート)が生じて、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に安定して制御されるまでに時間を要する場合がある。これに伴い、第2ポンプ電流Ip2が安定するまでに時間を要することがある。
これに対し、本実施形態では、ステップS7において、センサ部10fの温度Tが第2目標温度Tj2に安定したことを確認した後、ステップS9において、第2ポンプ電流Ip2を検知している。すなわち、温度Tを第2目標温度Tj2まで上昇させた後でも、温度Tが第2目標温度Tj2に安定するのを待って、第2ポンプ電流Ip2を検知する。これにより、安定した第2ポンプ電流Ip2に基づいて、排気ガスEG中のH2Oガス濃度を検知することができるので、検知精度をより一層高めることができる。
なお、本実施形態では、ステップS1,S8,SD,SEの処理を行うマイクロコンピュータ9が、供給状況判断手段に相当する。また、ステップS5及びステップSBの処理を行うマイクロコンピュータ9が、電圧設定手段に相当する。また、ステップSAの処理を行うマイクロコンピュータ9が、H2Oガス濃度検知手段に相当する。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、センサ1とECU5との間にガスセンサ制御装置3を設けるとともに、センサ1とガスセンサ制御装置3とでガスセンサユニット4を構成した。しかしながら、ガスセンサ制御装置3の配設態様は適宜変更可能であり、例えば、ガスセンサ制御装置3をECU5内に組み込み、センサ1とECU5とによってガスセンサユニットを構成するようにしてもよい。
また、実施形態では、ガスセンサとして、排気管に装着されるガスセンサ(センサ1)を例示した。しかしながら、本発明は、例えば、EGR装置を備えるエンジンの吸気管に装着されて、吸気ガス中の特定ガス(例えば酸素)の濃度を検知するガスセンサ、及び、これを制御するガスセンサ制御装置にも適用することができる。
1 全領域空燃比センサ(ガスセンサ)
3 ガスセンサ制御装置
4 ガスセンサユニット
5 ECU
9 マイクロコンピュータ(供給状況判断手段、電圧設定手段、H2Oガス濃度検知手段)
10 センサ素子
10b 検知セル
10c ポンプセル
10d ヒータ
10f センサ部
11 第2固体電解質体
13 第1固体電解質体
19,20 第2電極
21,22 第1電極
23 測定室
26 発熱抵抗体
30 電気回路部
31 ヒータ制御回路 (ヒータ制御手段)
32 ポンプ電流制御回路(電流制御手段)
33 電圧検知回路(電流制御手段)
35 比較PID回路(電流制御手段)
36 ポンプ電流検知回路(第1電流検知手段、第2電流検知手段)
37 内部抵抗検知回路
100 内燃機関
EG 排気ガス(被測定ガス)
Ip ポンプ電流
Ip1 第1ポンプ電流
Ip2 第2ポンプ電流
Vs 第1電極間の電圧
Vj 目標電圧
Vj1 第1目標電圧
Vj2 第2目標電圧

Claims (4)

  1. 第1固体電解質体及び当該第1固体電解質体上に形成された一対の第1電極を有し、当該一対の第1電極のうちの一方の電極が、被測定ガスが導入される測定室内に配置され、他方の電極が基準酸素濃度雰囲気に晒される検知セルと、
    第2固体電解質体及び当該第2固体電解質体上に形成された一対の第2電極を有し、当該一対の第2電極のうちの一方の電極が、上記測定室内に配置されてなり、上記一対の第2電極間に流すポンプ電流に応じて、上記測定室に導入された上記被測定ガスに含まれる酸素の汲み出し又は汲み入れを行うポンプセルと、を有する
    センサ部、及び、
    上記センサ部を加熱するヒータ、を備える
    ガスセンサを制御する
    ガスセンサ制御装置であって、
    上記一対の第1電極間の電圧が目標電圧となるように、上記一対の第2電極間に流すポンプ電流を制御する電流制御手段、
    上記被測定ガスの供給状況が、継続して上記被測定ガス中の酸素濃度が予め定めた規定値となる規定ガス供給状況であるか否かを判断する供給状況判断手段、
    上記センサ部の温度が上記センサ部が活性となる第1目標温度になるように上記ヒータを制御する第1ヒータ制御を行うヒータ制御手段であって、上記供給状況判断手段により上記被測定ガスが上記規定ガス供給状況であると判定された場合に、上記センサ部の温度が上記第1目標温度よりも高い第2目標温度となるように上記ヒータを制御する第2ヒータ制御を行うヒータ制御手段、
    上記目標電圧を、上記被測定ガス中のH2Oガスが実質的に解離しない第1目標電圧に設定する電圧設定手段であって、上記供給状況判断手段により上記被測定ガスが上記規定ガス供給状況であると判定された場合に、上記目標電圧を、上記第1目標電圧よりも高く上記被測定ガス中のH2Oガスが解離する第2目標電圧に設定する電圧設定手段、
    上記被測定ガスの供給状況が上記規定ガス供給状況となり、上記センサ部の温度が上記第1目標温度となり、上記一対の第1電極間の電圧が上記第1目標電圧となった状態において、上記一対の第2電極間に流れる第1ポンプ電流を検知する第1電流検知手段、
    上記被測定ガスの供給状況が上記規定ガス供給状況となり、上記センサ部の温度が上記第2目標温度となり、上記一対の第1電極間の電圧が上記第2目標電圧となった状態において、上記一対の第2電極間に流れる第2ポンプ電流を検知する第2電流検知手段、及び、
    上記第1ポンプ電流と上記第2ポンプ電流とに基づいて、上記被測定ガス中のH2Oガス濃度を検知するH2Oガス濃度検知手段、を備える
    ガスセンサ制御装置。
  2. 請求項1に記載のガスセンサ制御装置であって、
    前記電圧設定手段は、
    前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御の開始に遅れて、前記目標電圧を前記第2目標電圧に設定する
    ガスセンサ制御装置。
  3. 請求項2に記載のガスセンサ制御装置であって、
    前記電圧設定手段は、
    前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御によって、前記センサ部の温度が前記第2目標温度に達した後に、前記目標電圧を前記第2目標電圧に設定する
    ガスセンサ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のガスセンサ制御装置であって、
    前記第2電流検知手段は、
    前記ヒータ制御手段による前記第2ヒータ制御によって前記センサ部の温度が前記第2目標温度に安定した状態で、前記第2ポンプ電流を検知する
    ガスセンサ制御装置。
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