JP5767076B2 - 熱型加速度センサー - Google Patents
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Description
加速度センサは、MEMSと称される、半導体基板に半導体装置の製造と同様の工程を利用して製造するデバイスのひとつとして小型化した装置の利用が進んでおり、半導体基板上に検出手段を形成した熱式加速度センサーが提案されている(例えば,特許文献1参照)。
しかしながら、この熱式加速度センサーでは、半導体基板上に酸化膜等の熱伝導率の低い物質で作られた細長い梁を形成したものであった。その結果、小型で耐衝撃性等にも優れているものの以下の問題点があった。
すなわち、1.X、Y、Zの3軸全ての方向の加速度を直接測定するものでなく、Z軸成分の値によっては、X軸、Y軸成分の測定値が小さくなる可能性がある。2.クロストークの影響で、加速度方向の検出精度が一定でなく、偏りやムラが生じる。3.傾き検出は、X−Y平面における傾き検出のみが可能である。
しかしながら、この熱式加速度センサーでも、Z軸成分の値によっては、X軸、Y軸成分の測定値が小さくなる可能性がある。クロストークの影響で、加速度方向の検出精度が一定でなく、偏りやムラが生じる。熱式加速度センサーをどの方向へ向けても鉛直方向に対する傾き検出が可能であるが校正が必要であるという、問題点があった。
また、半導体基板上に半導体製造プロセスを用いて製造した小型の加速度センサーが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、加速度によって移動する検出電極と対極との間に形成される静電容量変化を検出するものであって、検出電極には、加速度を検出するための錘を設けたアーム、カンチレバー構造を有しているために、強度的な面での問題があった。
前記測定空間の中心と中心が一致する正八面体の頂点に位置するように発熱手段および測温手段を配置した前記の三軸加速度センサーである。
前記発熱手段、前記測温手段がシリコン基板に一体に結合している前記の三軸加速度センサーである。
前記発熱手段、前記測温手段が一つの白金測温抵抗体である前記の三軸加速度センサーである。
前記発熱手段、前記測温手段は、半導体基板中に形成した抵抗体、およびダイオードである前記の三軸加速度センサーである。
前記発熱手段、前記測温手段は、半導体基板中に形成した一つのダイオードであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の三軸加速度センサー。
図1は、本発明の熱式加速度センサーの実施形態を説明する図であり、基板に垂直な面で切断した断面図である。
図1に示す熱式加速度センサー1は、結晶方向が(100)面のシリコン基板110、120、130、140を半導体製造プロセスによって加工した後に積層して内部空間200を形成したものである。
各シリコン基板110、120、130、140は、それぞれシリコン支持層110a、120a、130a,140a、埋め込み酸化膜層110b、130b,140b、シリコン層110c、130c,140cが形成されており、両面には、酸化膜層110d、110e、120d,120e、130d,130e,140d,140eを形成した基板である。
シリコン基板110、140には、それぞれ凹部210、240が形成されて、各凹部の内部には、基板と一体に作製した発熱測温手段310a、310fが配置されている。
シリコン基板120、130には、それぞれ貫通孔220、230が形成されており、シリコン基板130には、基板と一体に形成され、凹部に周囲の部材から延びた梁状の部材上に発熱測温手段310b(図示しない)、310c、310d(図示しない)、310eが配置されている。
一方、内部空間を密閉することによって、内部空間を空気以外の気体を満たして密閉することもできる。例えば、空気に比べて熱伝導率が小さな気体を封入して密閉した場合には、発熱手段の周辺から内部空間の気体のほうへは熱が伝達し難くなり、発熱手段の周辺の熱分布の広がりは小さくなるため、加速度感度の調整が可能となる。具体的には空気に熱伝導率が1/5のキセノンを使用し、空気とキセノンの混合比を調整する方法が挙げられる。
図2(A)は、図1に示すシリコン基板110の平面図である。
図2(A)において、結晶方向は、矢印Aで示す方向が <110>方向である。また、A−1で示す部分、すなわち発熱測温手段310aを形成した部分を図2(A−1)に拡大図を示す。
図1の凹部210に位置する発熱測温手段310aは、周囲の基板から梁状に延びた橋状部110fに形成されている。また、発熱測温手段310aへの接続は、シリコン基板面にスパッタリングによって導電性膜を形成した配線115a、115bによって形成されている。
図2(B)は、図1に示すシリコン基板120の平面図である。結晶方向は、矢印Aで示す方向が <110>方向である。
シリコン基板120は、貫通孔220を有しており、シリコン基板110に形成した配線115a、115bに接続する配線接続部125a、125bを有している。
貫通孔230には周囲の基板からは延びた橋状部130f1、130f2、130f3、130f4が形成されており、それぞれの橋状部には、発熱測温手段310b、310c、310d、310eが形成されている。
各発熱測温手段は、シリコン基板130面にスパッタリングによって形成した配線135b1、135b2、135c1、135c2、135d1、135d2、135e1、135e2に接続されている。
図2(D)は、図1におけるシリコン基板140を説明する平面図である。結晶方向は、矢印Aで示す方向が <110>方向である。
また、D−1で示す部分、すなわち発熱測温手段310fを形成した部分を図2(D−1)に拡大図を示す。
発熱測温手段310fは、凹部240に周囲の基板から梁状に延びた橋状部140fに形成されており、発熱測温手段310fへの配線は、シリコン基板面にスパッタリングによって形成した配線145a、145bに接続されている。
以上の様に、X、Y、Zの三軸方向の出力を全て相互に影響を受けることなく取り出すことができるので、熱加速度センサーを高精度化、高信頼性化するとともに、微細化が可能となる。
図3(A)に示すように、シリコン支持層140a、埋め込み酸化膜層140bを有する所望の大きさのSOI基板からなるシリコン基板140を準備する。
図3(B)に示すように、シリコン基板140の両面を酸化雰囲気で加熱し、両面に酸化膜層140d,140eを形成する。
図3(D)に示すように、酸化雰囲気において熱処理を行って発熱測温手段形成部300の側面に酸化膜層301を形成する。
図3(E)に示すように、発熱測温手段形成部300の表面に発熱測温手段となる白金膜302を形成する。
更に図3(G)に示すように、アルカリ性エッチング液を用いてシリコン支持層140aに対して異方性エッチングを行い、測定空間の凹部240を形成する。
以上の様にして作製した各シリコン基板を積層し、本発明の熱式加速度センサーを作製することができる。
また、以上の説明では、単一の熱式加速度センサーの製造工程を説明したが、半導体集積回路を形成した半導体装置の製造方法と同様に、それぞれの工程では、母材のシリコン基板の大きさに応じて複数個の構成部材を同時に作製することができる。
図4に示す熱式加速度センサー1は、結晶方向が(100)面のシリコン基板110、120、130、140を半導体製造プロセスによって加工した後に積層して内部空間200を形成したものである。
各シリコン基板110、120、130、140は、それぞれシリコン支持層110a、120a、130a,140a、埋め込み酸化膜層110b、130b、140b、シリコン層110c、130c、140cが形成されており、両面には、酸化膜層110d、110e、120d,120e、130d、130e、140d、140eを形成した基板である。
シリコン基板110、140には、それぞれ凹部210、240が形成されて、各凹部の内部には、基板と一体に作製した発熱測温手段410a、410fが配置されている。
シリコン基板120、130には、それぞれ貫通孔220、230が形成されており、シリコン基板130には、基板と一体に形成されて凹部に周囲の部材から延びた梁状の部材上に発熱測温手段410b(図示しない)、410c、410d(図示しない)、410eが配置されている。
これらの発熱手段、測温手段の少なくともいずれか一方は、PN接合によって形成されたものである。
図5(A)は、図4に示すシリコン基板110の平面図である。図5(A)において、結晶方向は、矢印Aで示す方向が <110>方向である。また、A−1で示す部分、すなわち発熱測温手段310aを形成した部分を図5(A−1)に拡大図を示す。
凹部210には、発熱測温手段310aが周囲の基板から梁状に延びた橋状部110fに形成されている。また、発熱測温手段310aへの配線は、シリコン基板面にスパッタリングによって形成した配線215a、215b、215c、215dに接続されている。
シリコン基板120は貫通孔220を有しており、シリコン基板110に形成した配線215a、215b、215c、215dに接続する配線接続部225a、225b、225c、225dを有している。
貫通孔230には周囲の基板からは延びた橋状部130f−1,130f−2,130f−3,130f−4が形成されており、それぞれの橋状部には、発熱測温手段310b、310c、310d、310eが形成されている。
各発熱測温手段は、シリコン基板130面にスパッタリングによって形成した配線235b1〜235b4、235c1〜235c4、235d1〜235d4、235e1〜235e4に接続されている。
また、D−1で示す部分、すなわち発熱測温手段310dを形成した部分を図5(D−1)に拡大図を示す。
発熱測温手段310dは、凹部240に周囲の基板から梁状に延びた橋状部140fに形成されており、発熱測温手段310dへの配線は、シリコン基板面にスパッタリングによって形成した配線245a、245b、245c、245dに接続されている。
以上の様に、X、Y、Zの三軸方向の出力を相互に影響を受けることなく取り出すことができるので、熱加速度センサーを微細化、高精度化、高信頼性化することが可能となる。
発熱測温手段410bは、PN接合ダイオード410Pによる測温手段と半導体中に不純物を拡散させた抵抗体410Rからなる発熱手段で構成されている。
N型基板を用いてP型拡散層246a、246bを形成したものである。その結果、PN接合ダイオードのP型の部分が246aに形成されるので、半導体基板上に形成した金属膜245a、245dの間にPN接合ダイオードが形成される。PN接合に一定バイアス電圧を印加すると、電流は絶対温度の逆数に対して指数関数的に変化するため、電流を検出することで高感度な温度センサーとして利用できる。
また、P型拡散層246bによって半導体基板に所望の抵抗値の抵抗体410Rを形成することができるので、P型拡散層に電流を通電することによって発熱手段とすることができる。
発熱測温手段410dは、PN接合ダイオードから構成されており、N型のシリコン基板140に設けた凹部240に周囲の基板から梁状に延びた橋状部140fに形成されている。発熱測温手段410dへの配線は、シリコン基板面にスパッタリングによって形成した配線145a、145bに接続されている。
PN接合ダイオードは、N型であるシリコン基板140にP型不純物をドープしたP型拡散層146aを設けることによって作製することができる。
本発明の発熱測温手段410d、PN接合に印加する電圧および電流の値によって温度検出を行うことができる。
図8(A)に示すように、シリコン支持層140a、埋め込み酸化膜層140bを有する所望の大きさのSOI基板からなるシリコン基板140を準備する。
図8(B)に示すように、シリコン基板140の両面を酸化雰囲気で加熱し、両面に酸化膜層140d,140eを形成する。
図8(D)に示すように、酸化雰囲気において熱処理を行ってエッチングによって露出したシリコン面に酸化膜層140gを形成する。
図8(E)に示すように、レジストパターンを形成した後に表面の酸化物層を一部除去し、N型シリコン層にP型拡散層246aを形成する。
図8(F)に示すように、レジストパターンを形成した後に表面の酸化物層を一部除去した後に、電極の形状に金属膜245a、245dを形成する。その結果、PN接合ダイオードのP型の部分が246aに形成されるので、半導体基板上に形成した金属膜245a、245dの間にPN接合ダイオードが形成される。
PN接合に一定バイアス電圧を印加すると、電流は絶対温度の逆数に対して指数関数的に変化するため、電流を検出することで高感度な温度センサーとして利用できる。
また、P型拡散層246bによって半導体基板に所望の抵抗値の抵抗体410Rを形成することができるので、P型拡散層に電流を通電することによって発熱手段とすることができる。
更に図8(H)に示すように、アルカリ性エッチング液を用いてシリコン支持層140aに対して異方性エッチングを行い、測定空間の凹部240を形成する。
以上の様にして作製した各シリコン基板を積層し、本発明の熱式加速度センサーを作製することができる。
また、以上の説明では、単一の熱式加速度センサーの製造工程を説明したが、半導体集積回路を形成した半導体装置の製造方法と同様に、それぞれの工程では、母材のシリコン基板の大きさに応じて複数個の構成部材を同時に作製することができる。
図9は、図2で説明した白金抵抗測温体等の発熱測温手段を用いた例を説明する図である。
X軸方向の発熱測温手段310c、310eには、それぞれ定温度回路401c、401eが接続されており、発熱測温手段310c、310eを含むブリッジ回路に電流を通電している。ブリッジ回路の平衡の検出によって温度が一定であると判断することができる。また、差動増幅器501c、501eを用いて、発熱測温手段310c、310eに印加する電圧Vhを制御することによって定温度回路として動作させることができる。
このように、X軸方向の加速度に対して、発熱測温手段310c、310eのそれぞれにおいてV−xとV+xとを出力するので、加速度演算回路501xからX軸方向の加速度αxが得られる。
Y軸方向を310dから310bの方向とした場合、Y軸方向に加速度を印加すると、発熱測温手段310d、310bの周辺の空間における熱分布は、それぞれ加速度と同じ方向となるY軸方向へ偏移する。そのため、発熱測温手段310dの周辺の熱は逃げ易くなり、温度を一定に保つためには、より多くの印加電圧Vhを印加しなければならなくなる。一方、発熱測温手段310bの周辺の熱は逃げ難くなり、温度を一定に保つためには、より少ない印加電圧Vhで済ませることができる。そうなると、発熱測温手段310dの印加電圧Vhに相当するV−yが大きくなり、発熱測温手段310bの印加電圧Vhに相当するV+yが小さくなる。
このように、Y軸方向の加速度に対して、発熱測温手段310d、310bのそれぞれにおいてV−yとV+yとを出力するので、加速度演算回路501yからY軸方向の加速度αyが得られる。
Z軸方向を310fから310aの方向とした場合、Z軸方向に加速度を印加すると、発熱測温手段310f、310aの周辺の空間における熱分布は、それぞれ加速度と同じ方向となるZ軸方向へ偏移する。そのため、発熱測温手段310fの周辺の熱は逃げ易くなり、温度を一定に保つためには、より多くの印加電圧Vhを印加しなければならなくなる。一方、発熱測温手段310aの周辺の熱は逃げ難くなり、温度を一定に保つためには、より少ない印加電圧Vhで済ませることができる。そうなると、発熱測温手段310fの印加電圧Vhに相当するV−zが大きくなり、発熱測温手段310aの印加電圧Vhに相当するV+zが小さくなる。
このように、Z軸方向の加速度に対して、発熱測温手段310f、310aのそれぞれにおいてV−zとV+zとを出力するので、加速度演算回路501zからZ軸方向の加速度αzが得られる。
以上の様にして、熱式加速度センサーは、発熱手段の温度が一定となるように通電して発熱させて、その上流側、下流側に配置した測温手段によって温度を測温して、上流側と下流側のそれぞれの出力の差分から加速度を検出することができるので、X、Y、Zの3軸方向すべての加速度の正確な測定が可能となる。
発熱手段に通電する電流値、電圧値を一定とする方法は温度制御回路を必要としないので、温度検出回路を簡単なものとすることができる。
一方、発熱手段の温度を一定とする方法は、周囲温度が上昇した場合においても、発熱手段の温度が予め設定した温度を超えることがないため、発熱手段の過熱防止手段を別途設ける必要がない。このため、白金薄膜抵抗、半導体拡散抵抗、およびダイオードにおいて、素子の劣化や破損を防ぐことが可能となる。また、発熱手段の温度が120℃付近において、湿度に対して熱伝導率がほぼ一定となる領域を利用すると、周囲環境の湿度の影響を受けることなく加速度検出が可能となる。
周囲温度も検出しながら発熱手段を一定温度に保持するためには、発熱手段に間欠的に通電して、温度応答性良く制御する方法が挙げられる。また、発熱手段は熱応答性に優れた極薄ブリッジ状に形成することが望ましく、小型化によって低消費電力化が実現できる。
測定空間の内部の熱を外部に放熱させ、さらに測定空間外部の温度が内部に伝わりやすくするために、基板材料および測定容器に用いる材料はシリコン基板などの熱伝導率の高い材料で構成させるともに、測定空間内部の体積は極力小さくし熱容量を抑えることが望ましく、これにより熱式加速度センサーの応答性能も向上する。
図10は、図6で示した金属膜245b、245dの間に形成されるPN接合ダイオード410PとP型拡散抵抗410Rを利用したものである。
PN接合に一定バイアス電圧を印加すると、電流は絶対温度の逆数に対して指数関数的に変化するため、電流を検出することで高感度な温度センサーとして利用できる。同様にP型拡散層246bによって半導体基板に所望の抵抗値の半導体拡散抵抗体410Rを形成しているので、P型拡散層に電流を通電することによって発熱手段とすることができる。
ここでは、PN接合ダイオードに逆方向バイアスを印加したときの電流値を演算増幅器の電圧出力V0として検出し、この状態で一定温度であると判断する。
更に得られた電圧出力が常にV0=Vsとなるように差動増幅器を用いて半導体拡散抵抗に印加される電圧Vhを制御して定温度回路として動作させることで、図9の抵抗測温抵抗体を用いた場合と同様に加速度の検出が可能となる。
以上の説明では、X軸方向についての説明を行ったがY軸、Z軸方向も同様に行うことができる。
PN接合ダイオードの順方向電流Iは、以下の式1で表されることが知られている。
式1 I=Is(T)(Exp(qVF/nkT)−1)
ここで、Is(T):逆方向飽和電流、q:電荷素量、VF:順方向電圧、n:理想係数、k:ボルツマン定数、T:絶対温度
qVF>>nkTであれば、式1は以下の式2次のように近似できる。
式2 I≒Is(T)Exp(qVF/nkT)
次に、式2をVFで微分し、Tを求める式に変形すると式3が得られる。
式3 T=(q/nk)・I・(ΔVF/ΔI)
式3において、ΔVFが一定となるようにして、I/ΔIを測定すると、T∝I/ΔIなる関係が得られる。この関係において、比例定数をβとすると式4が得られる。
式4 T=(q/nk)・I・(ΔVF/ΔI)=β(I/ΔI)
ただし、β=(q/nk)ΔVF
以上のように、式4によってI/ΔIを測定することにより、PN接合の絶対温度Tを求めることができる。
発熱手段、および温度検出手段として動作するPN接合ダイオード420a、420bには、矩形波発振回路601c,601eの一定振幅の電圧ΔVFと、演算回路の温度出力電圧を加算回路602c,602eで加えた電圧をダイオードに印加した状態で、ダイオードの電流値の直流分:Iを直流分検出回路603c,603eで検出する。同様にダイオードの電流値の交流分:ΔIを・交流分検出回路604c,604eで検出し、除算回路605c,605eによって演算して、I/ΔIに比例した出力電圧V0を得ることができる。
出力電圧V0は式4のように絶対温度に比例するので、出力電圧V0の大きさが一定となるように制御を行うことで、温度制御回路が実現できる。
更に得られた電圧出力が常にV0=Vsとなるように差動増幅器を用いてPN接合ダイオードに印加される順方向バイアス電圧VFを制御して、定温度回路として動作させることで、図9の抵抗測温抵抗体を用いた場合と同様に加速度の検出が可能となる。
以上の説明では、X軸方向についての説明を行ったがY軸、Z軸方向も同様に行うことができる。
Claims (6)
- 単結晶シリコン基板の異方性エッチングによって傾斜面からなる貫通孔を形成した基板と、単結晶シリコン基板の異方性エッチングによって凹部を形成した傾斜面を有する基板のそれぞれの複数枚を積層して前記貫通孔と前記凹部によって形成した測定空間と、前記測定空間にいずれかの基板に一体に形成した前記測定空間に位置する複数の発熱手段と複数の測温手段とを設けたことを特徴とする三軸加速度センサー。
- 前記測定空間の中心に中心を一致させて配置した正八面体の頂点に位置するように発熱手段および測温手段を配置したことを特徴とする請求項1記載の三軸加速度センサー。
- 前記発熱手段、前記測温手段がシリコン基板に一体に結合していることを特徴とする請求項1または2記載の三軸加速度センサー。
- 前記発熱手段、前記測温手段が一つの白金測温抵抗体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の三軸加速度センサー。
- 前記発熱手段、前記測温手段は、半導体基板中に形成した抵抗体、およびダイオードであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の三軸加速度センサー。
- 前記発熱手段、前記測温手段は、半導体基板中に形成した一つのダイオードであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の三軸加速度センサー。
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