JP5757474B2 - 断層探査装置および断層探査方法 - Google Patents

断層探査装置および断層探査方法 Download PDF

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Description

本発明は、石炭鉱山におけるガス突出防止対策の一環として、石炭鉱山坑内での石炭採掘前に人工的に石炭層内で発振させた弾性波の伝搬と反射を振動センサで計測することによりガス突出発生の原因である石炭層内断層の位置を標定することによって、事前に石炭採掘時の安全を確保するためのガス突出防止対策の実施を可能にする装置および方法に関する。
図19は、石炭層内断層を含む石炭鉱山の垂直断面図である。
石炭鉱山における石炭層内断層には、図19に示すように、巨大な地圧と石炭層内のメタンガスが蓄積されており、石炭層内断層区域を採掘する場合、巨大な地圧と石炭層内ガス圧力が解放されることによりメタンガスと破砕された岩石群が採掘された空間に突然に噴出してくる現象が生じる。この現象をガス突出という。ガス突出により多くの人命が窒息やガス突出に伴うガス爆発により失われる。
したがって、ガス突出の原因となる石炭層内断層の存在を採掘前に正確に予測し、採掘前にガス抜き等により地圧と石炭層内ガス圧力を解放する必要がある。
しかしながら、ガス突出の原因となる石炭層内断層は、地表からの探査では発見できない小さな断層がほとんどである。
従来、石炭鉱山坑内における弾性波の伝搬と反射を用いた断層探査技術には、例えば、非特許文献1に示された断層探査技術がある。
すなわち、石炭鉱山の坑道に露出した石炭層内に設置したダイナマイト等の振動発振器により発振され石炭層内を伝搬する振動波信号を複数の振動センサで計測し、その波形信号における振幅、位相の変化から振動波の断層面における反射波を判別し、各振動センサの当該反射波の受信時間差を利用して石炭層内断層の位置を求める方法である。この場合、一回の発振とその受信信号では断層の位置が明確に標定できない場合があり、2回またはそれ以上の発振回数による石炭層内伝搬波形信号を用いて断層の位置を標定する場合もある。
Arnetzl,h.h.,等、「石炭層内弾性波の応用における理論と粒子挙動の吸収に関する研究」、第51回SEG国際会議1981年ロスアンジェルス大会
石炭層内に設置したダイナマイト等の振動発振器からの弾性波信号は、広帯域の周波数を包含する振動信号であり、また、密度ρと弾性波速度νが異なる無限三層構造における中間層を伝搬するために上下の岩石層での反射と干渉により波動の分散を生じ、振幅、位相の大きな変化を繰り返しながら伝搬する。
したがって、非特許文献1に開示された反射波信号を抽出してその位相差情報から石炭層内断層の位置を算出する場合、振動波信号の広い周波数範囲において振幅と位相が変化するので位置の標定に大きな誤差が生じる。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、石炭層内断層の位置を正確に標定することができる断層探査装置および断層探査方法を提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の断層探査装置は、
第1層よりも密度が小さい第2層を2つの前記第1層で挟んだ地質構造において前記第2層内で振動発振器により発振され前記第2層内を伝搬する振動波形信号がフェルマの原理により分散現象を生じチャンネル波となる装置において、
前記チャンネル波の周波数毎の位相速度および群速度を分散波動方程式から算出し、当該群速度曲線における最小群速度を、第2層内断層探査に用いる探査用チャンネル波の伝搬速度とすることを特徴とする。
〔発明2〕 さらに、発明2の断層探査装置は、発明1の断層探査装置において、
前記振動発振器から一定の距離だけ離れた同一の前記第2層内に、前記チャンネル波の進行方向をX軸、水平方向をY軸、深度方向をZ軸として設置した複数の3軸振動センサにより前記チャンネル波を計測し、得られた受波信号を量子化した後にFFT処理を行い、前記FFT処理の結果に基づいて振幅変化の大きな周波数範囲を求め、得られた周波数範囲でバンドパスフィルタ処理を行うことにより前記探査用チャンネル波を示す探査用チャンネル波信号を抽出し、抽出した探査用チャンネル波信号の周波数、位相および振幅の3因子を包含して所定時間毎の重合エンベロープを算出し、算出した重合エンベロープに基づいて、前記探査用チャンネル波の所定時間毎の振動エネルギの変化により、前記チャンネル波が前記第2層内断層を透過して得られた透過チャンネル波、または前記チャンネル波が前記第2層内断層で反射して得られた反射チャンネル波について、前記第2層内の伝搬状態および前記第2層内断層での回析または反射の現象を明らかにすることを特徴とする。
〔発明3〕 さらに、発明3の断層探査装置は、発明2の断層探査装置において、
前記3軸振動センサの設置位置データおよび前記探査用チャンネル波信号から極性試験によりX−Y平面、X−Z平面、Y−Z平面について所定時間毎の振動粒子の挙動を明らかにすることを特徴とする。
〔発明4〕 さらに、発明4の断層探査装置は、発明3の断層探査装置において、
前記透過チャンネル波または前記反射チャンネル波のX、Y、Z軸成分の振幅時間変化から前記探査用チャンネル波信号の伝搬状態および回析または反射の発生時間を求め、前記振動発振器と前記3軸振動センサの設置位置および前記重合エンベロープの波形信号を相関させて前記伝搬状態および前記発生時間に前記最小群速度を乗じて当該信号の時間軸をX−Y平面にけるX軸上の距離座標に変換して前記第2層内断層の存在状況と位置を坑内平面図に表示することを特徴とする。
〔発明5〕 さらに、発明5の断層探査装置は、発明2ないし4のいずれか1の断層探査装置において、
前記振動発振器から一定の距離だけ離れた同一の前記第2層内にボーリング孔を形成し、前記3軸振動センサが所定間隔で内蔵されたケーシングパイプを前記ボーリング孔内に設置し、前記ケーシングパイプの外周の開口部に設けられたチューブを膨張させ、膨張したチューブにより前記ケーシングパイプを前記ボーリング孔壁に固定させることを特徴とする。
〔発明6〕 一方、上記目的を達成するために、発明6の断層探査方法は、
第1層よりも密度が小さい第2層を2つの前記第1層で挟んだ地質構造において前記第2層内で振動発振器により発振され前記第2層内を伝搬する振動波形信号がフェルマの原理により分散現象を生じチャンネル波となる方法において、
前記チャンネル波の周波数毎の位相速度および群速度を分散波動方程式から算出し、当該群速度曲線における最小群速度を、第2層内断層探査に用いる探査用チャンネル波の伝搬速度とすることを特徴とする。
以上説明したように、発明1の断層探査装置、または発明6の断層探査方法によれば、チャンネル波の最小群速度を探査用チャンネル波の伝搬速度とするので、従来に比して、第2層内断層の位置を正確に標定することができるという効果が得られる。
さらに、発明2の断層探査装置によれば、透過チャンネル波または反射チャンネル波を判別することができるという効果が得られる。
さらに、発明3の断層探査装置によれば、振動粒子の挙動により透過チャンネル波または反射チャンネル波の回析または反射の発生時間を把握することができるという効果が得られる。
さらに、発明4の断層探査装置によれば、第2層内断層の存在状況と位置を把握することができるという効果が得られる。
さらに、発明5の断層探査装置によれば、ケーシングパイプがボーリング孔壁に固定されるので、チャンネル波を正確に計測することができるという効果が得られる。
弾性波による断層探査透過法の概要を示す図である。 弾性波による断層探査反射法の概要を示す図である。 3軸振動センサR1〜R24の構成を示す図である。 石炭層内断層探査装置100の構成を示す図である。 石炭層内断層探査装置100のうち解析装置200の機能ブロック図である。 三層構造内のチャンネル波の伝搬と粒子の挙動を示す図である。 フェルマの原理によるチャンネル波の発生と伝搬の概要を示す図である。 うなり振動波形における位相速度cと群速度Uの関係を示す図である。 位相速度cと群速度Uの関係を示す図である。 チャンネル波信号の複素数F(t)を合成ベクトルとして示したモデル図を示す図である。 チャンネル波信号に対して重合エンベロープ処理を実行した結果を実数部f(t)と虚数部f*(t)について示した例である。 粒子の応力変動合成ベクトルの重合エンベロープと実数部および虚数部の関係を示す図、並びに合成ベクトルの実数部と虚数部の関係を三次元的に表した図である。 オートゲインコントロール処理をした断層探査透過法によるチャンネル波データを示す図である。 チャンネル波信号をFFT処理した結果を示す図である。 石炭層内のチャンネル波の反射と回析および粒子挙動の極性試験の概要を示す図である。 Y軸振動データとZ軸振動データからの粒子挙動の極性試験例を示す図である。 断層探査透過法によるチャンネル波データに重合エンベロープ処理を行った結果を示す図である。 最小群速度Uと極性試験による反射および回析現象発生時間tおよびエンベロープ処理の結果から石炭層内断層を探査した結果を示す図である。 石炭層内断層を含む石炭鉱山の垂直断面図である。
以下、本実施の形態を説明する。図1ないし図18は、本実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、地表からの探査では発見できない小さな石炭層内断層を、石炭鉱山の坑道を利用する坑内弾性波断層探査法によって正確にその存在区域を予測するものである。
石炭層内での火薬の爆発等により発振された波動振動信号は、密度が大きい岩石層に挟まれた密度が小さい石炭層内を伝搬するので、フェルマの原理によりその進行方向は常に密度が小さく伝搬速度の遅い石炭層内中心部へ曲げられる。その結果として、振動エネルギの大部分は石炭層に閉じ込められて伝搬し石炭層内チャンネル波(以下、チャンネル波という。)を生じる。また、チャンネル波は、石炭層の中心付近にエネルギが集中すると同時に岩石層との境界面の影響で振動波の速度が周波数によって異なってくる。すなわち、分散現象であって、異なる周波数の波が合成されたうなり信号であり、時間とともに位相、振幅が変化する(以下、チャンネル波はうなり信号の一種とする)。さらに、うなり信号は、各周波数の位相速度とうなり信号としての群速度を有する特徴がある。
本実施の形態は、チャンネル波の周波数、位相および振幅の3因子を包含して重合エンベロープ処理によりチャンネル波の単位時間毎の振動エネルギを算出し、その伝搬と反射の特徴を利用して精密に石炭層内断層の位置を標定する坑内弾性波断層探査法である。
まず、本発明を適用する石炭層内断層探査装置100の構成を説明する。
図1は、弾性波による断層探査透過法の概要を示す図である。
図2は、弾性波による断層探査反射法の概要を示す図である。
坑内弾性波断層探査法には、断層探査透過法と断層探査反射法がある。断層探査透過法は、図1に示すように、チャンネル波が石炭層内断層を透過して得られた透過チャンネル波の単位時間毎の振動エネルギの変化により石炭層内断層の位置を標定する方法である。断層探査反射法は、図2に示すように、チャンネル波が石炭層内断層で反射して得られた反射チャンネル波の単位時間毎の振動エネルギの変化により石炭層内断層の位置を標定する方法である。
石炭層内断層探査装置100は、図1および図2に示すように、火薬の爆発等により振動波を発生させる振動発振器T1、T2と、振動発振器により発振され石炭層内を伝搬するチャンネル波を受信する複数の3軸振動センサR1〜R24と、3軸振動センサR1〜R24で得られた受波信号を計測する探査機10と、探査機10で得られた受波信号を記録するテープレコーダ12とを有して構成されている。
図3は、3軸振動センサR1〜R24の構成を示す図である。図3(a)は、ケーシングパイプ14の側面図である。図3(b)は、ケーシングパイプ14の垂直断面図である。図3(c)は、図3(b)中のa−a’線に沿った断面図である。
まず、振動発振器T1、T2から一定の距離だけ離れた同一の石炭層内の沿層坑道にボーリング機械により任意の長さのボーリング孔2を形成する。そして、図3に示すように、接続延長可能な一定長さのケーシングパイプ14をボーリング孔2内に設置する。ケーシングパイプ14内には、3軸振動センサR1〜R24が所定間隔で配置されている。3軸振動センサR1は、チャンネル波の進行方向をX軸としてX軸方向の振動を検出する振動センサR1xと、X軸と直交する水平方向をY軸としてY軸方向の振動を検出する振動センサR1yと、深度方向をZ軸としてZ軸方向の振動を検出する振動センサR1zとで構成されている。振動センサR1x、R1y、R1zとしては、例えば、圧電素子を用いた加速度センサを採用することができる。他の3軸振動センサR2〜R24も同様に構成されている。ケーシングパイプ14の外周には、開口部15が形成されているとともに、開口部15を覆うようにしてゴム製のチューブ16が取り付けられている。ケーシングパイプ14をボーリング孔2内に設置した後は、チューブ16内に開口部15からエアーを注入することによりチューブ16を膨張させ、膨張したチューブ16によりケーシングパイプ14をボーリング孔2の壁に固定させる。
図4は、石炭層内断層探査装置100の構成を示す図である。
石炭層内断層探査装置100は、さらに、図4に示すように、3軸振動センサR1〜R12を接続する中継器18と、3軸振動センサR13〜R24を接続する中継器20と、中継器18、20を接続するチャンネル切替装置22と、振動発振器T1、T2を起動する発破器24と、振動発振器T1、T2の発振タイミングを取得するトリガ検出振動センサRTと、石炭層内断層探査装置100を駆動するための電源を供給する電源箱26とを有して構成されている。
中継器18は中継器20に、中継器20はチャンネル切替装置22に接続されているので、チャンネル切替装置22には、中継器18、20を介して3軸振動センサR1〜R12のセンサ信号が、中継器20を介して3軸振動センサR13〜R24のセンサ信号がそれぞれ入力される。チャンネル切替装置22は、所定時間毎にチャンネルを切り替え、3軸振動センサR1〜R24のセンサ信号を時分割に順次出力する。
探査機10は、チャンネル切替装置22からのセンサ信号を入力するバリヤ10aと、バリヤ10aを介して入力したセンサ信号を処理する探査部10bと、探査部10bで処理したセンサ信号をテープレコーダ12に出力するテープトランスポート10cとを有して構成されている。
探査部10bは、トリガ検出振動センサRTにより振動発振器T1、T2の発振を検出すると、3軸振動センサR1〜R24で得られた受波信号の計測を開始し、テープトランスポート10cを介して受波信号データをテープレコーダ12に所定時間(例えば、1[s])出力する。これにより、受波信号データは、テープレコーダ12により磁気テープ等の記録媒体に記録される。
次に、石炭層内断層探査装置100の機能を説明する。
図5は、石炭層内断層探査装置100のうち解析装置200の機能ブロック図である。
石炭層内断層探査装置100は、さらに、図5に示すように、断層探査透過法および断層探査反射法により石炭層内断層の位置を標定する解析装置200を有して構成されている。解析装置200は、例えば、石炭鉱山の坑外に設置されたスーパーコンピュータ等からなり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびI/F等をバス接続して構成されている。テープレコーダ12で記録された記録媒体を与えると、記録媒体から受波信号データを読み出し、読み出した受波信号データに対してデータ処理を実行し、その結果に基づいて石炭層内断層の位置を標定する。
解析装置200は、探査区域の一部である同一地層内の三層構造を成す断層の存在しない石炭層を含む岩石資料
解析装置200は、さらに、記録媒体40から読み出した受波信号データに対してオートゲインコントロール(AGC)処理を実行するAGC処理部42と、AGC処理部42で処理された処理データに対してデマックス処理を実行するデマックス処理部44と、デマックス処理部44で処理されたデマックス処理データ46に対してFFT処理を実行するFFT処理部48とを有して構成されている。
解析装置200は、さらに、AGC処理部42で処理された処理データをモニタに出力するモニタ出力部50と、デマックス処理データ46に基づいて波形を表示する波形表示部52と、デマックス処理データ46に基づいて自動入力制御を行う自動入力制御部54とを有して構成されている。
解析装置200は、さらに、FFT処理部48で処理された処理データに対してバンドパスフィルタテストを行うバンドパスフィルタテスト部56と、バンドパスフィルタテスト部56で処理された処理データに対してバンドパスフィルタ処理を実行するバンドパスフィルタ処理部58と、バンドパスフィルタテスト部56で処理された処理データに基づいて極性試験によりチャンネル波を判別するチャンネル波判別部60と、バンドパスフィルタ処理部58で処理された処理データに対して重合エンベロープ処理を実行する重合エンベロープ処理部62とを有して構成されている。
次に、各部34〜38、42、44、48、56〜62におけるデータ処理を説明する。
本実施の形態は、石炭鉱山坑内において石炭層内に存在する断層の位置標定を行う装置および方法において、分散性弾性波動であるチャンネル波信号とその最小群速度を用いるものである。
厚さhの石炭層を2つの岩石層で挟んだ地質構造において、岩石層の密度をρ1、剛性率をμ1、弾性波速度をν1、石炭層の密度をρ2(ρ1>ρ2)、剛性率をμ2、弾性波速度をν2とする場合に石炭層内で火薬の爆発等により発振され当該石炭層内を伝搬する広帯域の周波数からなる振動波形信号について、今ある波の速度をc、表面波波長をLとすると、それと関係すると考えられる量は、次のようである。

c=f(ν1、ν2、ρ1、ρ2、h、L) …(1)

両辺の次元は、当然等しくてはならないから無次元化すると、下式(2)となる。

c=Const.ν1.f1(ν1/ν2、ρ1/ρ2、h/L) …(2)

関数f1の中にh/Lが含まれるから、hが関係する限り、波の速度cは、波長Lと層厚hに依存している。すなわち、波の速度cは、波長Lの関数となり、各波長の速度がそれぞれ異なる分散現象を生じる。
分散性波動の伝搬においては、周波数毎に位相速度cが異なり、分散現象により時間とともに周波数、位相、振幅が変化する群速度Uのうなり波動の一種であるチャンネル波が生じる。
図6に、三層構造内のチャンネル波の伝搬と粒子の挙動を示す。
図7に、フェルマの原理によるチャンネル波の発生と伝搬の概要を示す。
例えば、石炭層内での火薬の爆発等により発振された波動振動信号について、周波数、位相のわずかに異なる2組の波(ただし、Δξ、Δωは微小量とする)
Figure 0005757474
…(3)

が存在すると、これを合成した結果は、

Figure 0005757474
…(4)
となる。ここで、下式(5)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(5)

ここで、u+、u−の二つの波はともに波長はほぼ2π/ξ、周期はほぼ2π/ωの単純な平面波である。ところが、これらを合成したuでは、最後の因子cos(ξx−ωt)がこれに相当するが、もう1つの因子cos(Δξx−Δωt)はまったく違った性質を持つ。波長は2π/Δξ、周期は2π/Δω、Δξ、Δωは微小量と考えたから、上記波長と周期は巨大な量となる。したがって、uは、2Acos(Δξx−Δωt)なる振幅をもった波とみることができる。
もし、速い振動を無視して、その振幅の変化に着目すれば、その速度uは、係数tと係数ξの比として下式(6)で与えられる。

u=Δω/Δξ …(6)

これは、短い周期、短い波長の波が一群となって伝搬する速さであるから、群速度となる。これに対し、普通の速度c=ω/ξは位相速度となる。
したがって、個々の波はcで、振幅変化は「うなり」として別の群速度Uで伝わる。
図8に、うなり振動波形における位相速度cと群速度Uの関係を示す。
位相速度cと群速度Uの関係は上式(6)から、ξ、ωが連続に変化するとき極限をとり下式(7)で表される。

c=ω/ξ …(7)

さらに、上式(7)を微分して下式(8)を得る。

Figure 0005757474
…(8)
これは、短い周期、短い波長の波が一群となって伝搬する速さであるから、群速度という。これに対し、普通の速度は、位相速度と称され、上式(7)で表される。上式(8)の解法には、2次式で曲線を近似する公式等を用いることができる。
ここで、当該うなり波動は、密度と振動伝搬速度が異なる無限三層構造における中間層を伝搬するためフェルマの原理に従い波線は常に速度の小さい石炭層の中心方向に曲げられるので、結局、振動エネルギは石炭層内に捕えられて、チャンネル波を生じ拡散することなく遠方まで伝搬する。
すなわち、石炭層内で火薬の爆発等により発振され当該石炭層内を伝搬する振動波形信号はフェルマの原理により分散現象を生じチャンネル波となることにおいて、分散波動方程式からうなり波動信号の一種であるチャンネル波の周波数毎の位相速度cと群速度Uを算出し、当該群速度曲線における最小群速度U0を石炭層内断層探査に用いるチャンネル波の伝搬速度として用いることができる。
図9に、位相速度cと群速度Uの関係を示す。
ここで、石炭層内を伝搬するチャンネル波の単位時間毎の振動エネルギを表す重合エンベロープ|W|を求める方法について説明する。
すなわち、ダイナマイト等により石炭層内で発振され、同一の石炭層内に設置された3軸振動センサで計測された振動波形信号f(t)を複素数の実数部であると考え、実際のチャンネル波信号を複素数F(t)を用いて表すと実数部f(t)と虚数部f*(t)の関係から下式(9)で表される。

Figure 0005757474
…(9)

ここで、下式(10)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(10)
また、複素数F(t)は、下式(11)で表すことができる。

Figure 0005757474
…(11)
したがって、下式(12)が成立する。

Figure 0005757474
…(12)
したがって、これに畳込み積分を適用することにより、f(t)とf*(t)およびF(t)の関係が下式(13)により明らかになる。

Figure 0005757474
…(13)

ここで、f(t)とf*(t)およびF(t)の求め方の詳細について以下に説明する。
チャンネル波の時間に依存する位相の変化は時間依存の瞬間周波数ω(t)で与えられる。よって、下式(14)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(14)

これは、畳み込み積分により表されるので、下式(15)で表される。

Figure 0005757474
…(15)

ここで、d(τ)はチャンネル波信号のインパルス応答である。瞬時周波数ω(t)の計算は、上式(12)、(14)からtan-1の導関数を求めればよい。したがって、下式(16)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(16)

これを計算すると、下式(17)となる。

Figure 0005757474
…(17)

実数部f(t)と虚数部f*(t)の導関数は、畳み込み積分(上式(15))で計算される。また、平均周波数Ω(t)は、下式(18)で計算される。

Figure 0005757474
…(18)

ここで、−∞<t<∞に関しf(t)が実数として定義されると仮定すれば、フーリエ積分によって下式(19)により実数部f(t)を求めることができる。

Figure 0005757474
…(19)

ここで、B(ω)は複素フーリエ成分で、C(ω)=2|B(ω)|、φ(ω)=argB(ω)である。ただし、ω>0である。また虚数部f*(t)についても同様のことがいえるので、下式(20)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(20)

デジタル信号として得られたチャンネル波信号からチャンネル波の振動エネルギ量を求めるために上式(12)が成り立ち、下式(21)からf*(t)が計算できる。

Figure 0005757474
…(21)

ここで、上式(21)からコーシの定理により下式(22)が成り立つ。

Figure 0005757474
…(22)

すなわち、積分自身は意味がないが主値は存在する。そこで、ヒルベルト変換は実数部f(t)について畳み込み積分を適用することができるので、上式(13)が成立する。
よって、チャンネル波信号の複素数の絶対値|W|を上式(9)〜(13)より求めたものが重合エンベロープ|W|である。
図10に、チャンネル波信号の複素数F(t)を合成ベクトルとして示したモデル図を示す。
ここで、F(t)の絶対値|W|=A(t)と偏角θ(t)は時間とともに複雑に変化するものである。
図11は、チャンネル波信号に対して重合エンベロープ処理を実行した結果を実数部f(t)と虚数部f*(t)について示した例である。
図11(a)、(b)中、破線で示した包絡線が重合エンベロープ|W|である。
したがって、AGC処理部42、デマックス処理部44およびFFT処理部48は、得られた受波信号である透過チャンネル波および反射チャンネル波を量子化した後にFFT処理を行い、FFT処理の結果に基づいて振幅変化の大きな周波数範囲を明らかにする。
図12(a)に、粒子の応力変動合成ベクトルの重合エンベロープと実数部および虚数部の関係を示す。
図12(b)に、合成ベクトルの実数部と虚数部の関係を三次元的に表した図を示す。
さらに、バンドパスフィルタテスト部56、バンドパスフィルタ処理部58および重合エンベロープ処理部62は、受波信号について明らかにした周波数範囲でバンドパスフィルタ処理を行って探査用チャンネル波信号を抽出し、抽出した探査用チャンネル波信号の周波数、位相および振幅の3因子を包含して所定時間毎の重合エンベロープ|W|を算出し、当該探査用チャンネル波の所定時間毎の振動エネルギの変化により透過チャンネル波および反射チャンネル波について石炭層内伝搬状態および断層での回析と反射現象を明らかにすることができる。
図13に、オートゲインコントロール処理をした断層探査透過法によるチャンネル波データを示す。図13(a)は、計測の開始から所定時間×115が経過した時点でのチャンネル波データである。図13(a)は計測の開始から所定時間×115が、図13(b)は所定時間×116が、図13(c)は所定時間×120が経過した時点でのチャンネル波データをそれぞれ示す。
図14に、チャンネル波信号をFFT処理した結果を示す。
次に、チャンネル波信号から石炭層内断層の位置を標定するために透過チャンネル波および反射チャンネル波を判別する装置および方法について説明する。
チャンネル波判別部60および標定結果作成部38は、振動発振器T1、T2から任意の位置に設置した各3軸振動センサR1〜R24の設置位置データおよびX、Y、Z軸方向の各計測受波信号についてバンドパスフィルタ処理を行った後の当該各3軸方向チャンネル波信号から極性試験によりX−Y平面、X−Z平面、Y−Z平面について所定時間毎の振動粒子の挙動を明らかにして各平面に描かれた図形より透過チャンネル波および反射チャンネル波の判別と回析および反射の発生時間を知りことができる。
図15に、石炭層内のチャンネル波の反射と回析および粒子挙動の極性試験の概要を示す。図15(a)は、石炭層内断層を含む石炭鉱山の垂直断面図である。図15(b)は、石炭層内での粒子の挙動を示す。図15(c)は、石炭層内断層での粒子の挙動を示す。
図16に、Y軸振動データとZ軸振動データからの粒子挙動の極性試験例を示す。図16(a)は、時間軸方向の粒子挙動の極性試験例を示す。図16(b)は、Y−Z平面での粒子挙動の極性試験例を示す。
次に、石炭層内断層の位置を表示する石炭鉱山坑内図を作成する装置および方法について説明する。
標定結果作成部38は、チャンネル波判別部60で判別された透過チャンネル波および反射チャンネル波のX、Y、Z軸成分の振幅時間変化から探査用チャンネル波信号の伝搬状態および回析、反射現象について発生時間を求めることにより、振動発振器T1、T2と各3軸振動センサR1〜R24の設置位置および重合エンベロープ|W|の波形信号を相関させて探査用チャンネル波における振動エネルギの伝搬状態および回析と反射発生時間にチャンネル波信号の最小群速度を乗じて当該信号の時間軸をX−Y平面にけるX軸上の距離座標に変換して各断層の存在状況と位置を石炭鉱山坑内図に描くことができる。
図17に、断層探査透過法によるチャンネル波データに重合エンベロープ処理を行った結果を示す。
図18に、最小群速度Uと極性試験による反射および回析現象発生時間tおよびエンベロープ処理の結果から石炭層内断層を探査した結果を示す。
このようにして、本実施の形態では、チャンネル波の周波数毎の位相速度cおよび群速度Uを分散波動方程式から算出し、当該群速度曲線における最小群速度U0を探査用チャンネル波の伝搬速度とする。
これにより、従来に比して、石炭層内断層の位置を正確に標定することができる。
さらに、本実施の形態では、振動発振器T1、T2から一定の距離だけ離れた同一の石炭層内に設置した複数の3軸振動センサR1〜R24によりチャンネル波を計測し、得られた受波信号を量子化した後にFFT処理を行い、FFT処理の結果に基づいて振幅変化の大きな周波数範囲を求め、得られた周波数範囲でバンドパスフィルタ処理を行うことにより探査用チャンネル波信号を抽出し、抽出した探査用チャンネル波信号の周波数、位相および振幅の3因子を包含して所定時間毎の重合エンベロープ|W|を算出し、算出した重合エンベロープ|W|に基づいて、探査用チャンネル波の所定時間毎の振動エネルギの変化により、透過チャンネル波および反射チャンネル波について、石炭層内の伝搬状態および石炭層内断層での回析および反射の現象を明らかにする。
これにより、透過チャンネル波および反射チャンネル波を判別することができる。
さらに、本実施の形態では、3軸振動センサR1〜R24の設置位置データおよび探査用チャンネル波信号から極性試験によりX−Y平面、X−Z平面、Y−Z平面について所定時間毎の振動粒子の挙動を明らかにする。
これにより、透過チャンネル波および反射チャンネル波の回析および反射の発生時間を把握することができる。
さらに、本実施の形態では、透過チャンネル波および反射チャンネル波のX、Y、Z軸成分の振幅時間変化から探査用チャンネル波信号の伝搬状態並びに回析および反射の発生時間を求め、振動発振器T1、T2と3軸振動センサR1〜R24の設置位置および重合エンベロープ|W|の波形信号を相関させて伝搬状態および発生時間に最小群速度U0を乗じて当該信号の時間軸をX−Y平面にけるX軸上の距離座標に変換して石炭層内断層の存在状況と位置を坑内平面図に表示する。
これにより、石炭層内断層の存在状況と位置を把握することができる。
さらに、本実施の形態では、振動発振器T1、T2から一定の距離だけ離れた同一の石炭層内にボーリング孔2を形成し、3軸振動センサR1〜R24が所定間隔で内蔵されたケーシングパイプ14をボーリング孔2内に設置し、ケーシングパイプ14の外周の開口部15に設けられたチューブ16を膨張させ、膨張したチューブ16によりケーシングパイプ14をボーリング孔2の壁に固定させる。
これにより、チャンネル波を正確に計測することができる。
なお、上記実施の形態においては、断層探査透過法および断層探査反射法により石炭層内断層の位置を標定したが、これに限らず、断層探査透過法により石炭層内断層の位置を標定してもよいし、断層探査反射法により石炭層内断層の位置を標定してもよい。
また、上記実施の形態においては、24個の3軸振動センサR1〜R24を用いたが、これに限らず、2個以上であれば任意の数の3軸振動センサを用いることができる。
また、上記実施の形態においては、石炭層を2つの岩石層で挟んだ地質構造に本発明を適用したが、これに限らず、第1層よりも密度が小さい第2層を2つの第1層で挟んだ他の地質構造に本発明を適用することもできる。第2層の密度ρ2が第1層の密度ρ1よりも小さければ、第2層内での火薬の爆発等により発振された波動振動信号は、密度が大きい第1層に挟まれた密度が小さい第2層内を伝搬するので、フェルマの原理によりその進行方向は常に密度が小さく伝搬速度の遅い第2層内中心部へ曲げられる。したがって、波動振動信号の挙動が石炭層の場合と同様となるので、上記実施の形態の解析モデルを同様に適用することができ、第2層内断層の位置を標定することができる。仮に第2層内断層でのガス突出の問題が生じなくても、例えば、第2層内断層が固くそこを避けて掘削したいというような他の問題が生じる地質構造であれば、本発明を適用する意義がある。
2…ボーリング孔、 100…石炭層内断層探査装置、 10…探査機、 10a…バリヤ、 10b…探査部、 10c…テープトランスポート、 12…テープレコーダ、 14…ケーシングパイプ、 15…開口部、 16…チューブ、 18、20…中継器、 22…チャンネル切替装置、 24…発破器、 26…電源箱、 200…解析装置、 30…P波速度およびS波速度の測定結果、 32…三層構造の波動方程式のモデル解析、 34…速度算出部、 36…最小群速度決定部、 38…標定結果作成部、 40…記録媒体、 42…AGC処理部、 44…デマックス処理部、 46…デマックス処理データ、 48…FFT処理部、 50…モニタ出力部、 52…波形表示部、 54…自動入力制御部、 56…バンドパスフィルタテスト部、 58…バンドパスフィルタ処理部、 60…チャンネル波判別部、 62…重合エンベロープ処理部、 T1、T2…振動発振器、 R1〜R24…3軸振動センサ、 R1x、R1y、R1z…振動センサ、 RT…トリガ検出振動センサ

Claims (6)

  1. 第1層よりも密度が小さい第2層を2つの前記第1層で挟んだ地質構造において前記第2層内で振動発振器により発振され前記第2層内を伝搬する振動波形信号がフェルマの原理により分散現象を生じチャンネル波となる探査において用いる装置について、
    前記チャンネル波の周波数毎の位相速度および群速度を分散波動方程式から算出し、算出された前記群速度の群速度曲線における最小群速度を、第2層内断層探査に用いる探査用チャンネル波の伝搬速度とすることを特徴とする断層探査装置。
  2. 請求項1において、
    前記振動発振器から一定の距離だけ離れた同一の前記第2層内に、前記チャンネル波の進行方向をX軸、水平方向をY軸、深度方向をZ軸として設置した複数の3軸振動センサにより前記チャンネル波を計測し、得られた受波信号を量子化した後にFFT処理を行い、前記FFT処理の結果に基づいて振幅変化の大きな周波数範囲を求め、得られた周波数範囲でバンドパスフィルタ処理を行うことにより前記探査用チャンネル波を示す探査用チャンネル波信号を抽出し、抽出した探査用チャンネル波信号の周波数、位相および振幅の3因子を包含して所定時間毎の重合エンベロープを算出し、算出した重合エンベロープに基づいて、前記探査用チャンネル波の所定時間毎の振動エネルギの変化により、前記チャンネル波が前記第2層内断層を透過して得られた透過チャンネル波、または前記チャンネル波が前記第2層内断層で反射して得られた反射チャンネル波について、前記第2層内の伝搬状態および前記第2層内断層での回析または反射の現象を明らかにすることを特徴とする断層探査装置。
  3. 請求項2において、
    前記3軸振動センサの設置位置データおよび前記探査用チャンネル波信号から極性試験によりX−Y平面、X−Z平面、Y−Z平面について所定時間毎の振動粒子の挙動を明らかにすることを特徴とする断層探査装置。
  4. 請求項3において、
    前記透過チャンネル波または前記反射チャンネル波のX、Y、Z軸成分の振幅時間変化から前記探査用チャンネル波信号の伝搬状態および回析または反射の発生時間を求め、前記振動発振器と前記3軸振動センサの設置位置および前記重合エンベロープの波形信号を相関させて前記伝搬状態および前記発生時間に前記最小群速度を乗じて当該信号の時間軸をX−Y平面にけるX軸上の距離座標に変換して前記第2層内断層の存在状況と位置を坑内平面図に表示することを特徴とする断層探査装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項において、
    前記振動発振器から一定の距離だけ離れた同一の前記第2層内にボーリング孔を形成し、前記3軸振動センサが所定間隔で内蔵されたケーシングパイプを前記ボーリング孔内に設置し、前記ケーシングパイプの外周の開口部に設けられたチューブを膨張させ、膨張したチューブにより前記ケーシングパイプを前記ボーリング孔壁に固定させることを特徴とする断層探査装置。
  6. 第1層よりも密度が小さい第2層を2つの前記第1層で挟んだ地質構造において前記第2層内で振動発振器により発振され前記第2層内を伝搬する振動波形信号がフェルマの原理により分散現象を生じチャンネル波となる方法において、
    前記チャンネル波の周波数毎の位相速度および群速度を分散波動方程式から算出し、算出された前記群速度の群速度曲線における最小群速度を、第2層内断層探査に用いる探査用チャンネル波の伝搬速度とすることを特徴とする断層探査方法。
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