JP5750619B2 - クリップユニット - Google Patents

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Description

本発明は、組織を結紮するために用いられるクリップユニットに関する。本願は、2013年5月7日に、米国に仮出願された米国仮出願61/820,219号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、組織に形成された開口や血管を結紮するためにクリップユニットが用いられている。このようなクリップユニットとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載のクリップユニットは、爪と、押さえ管と、連結板とで構成されている。爪は途中部分をα字形状に屈曲し、その両端部を爪状に形成したものである。爪の腕部は、解放された自然な状態ではそれ自身の弾性復元力で小さく開くように構成されている。
連結板は、手元側端部に孔を設け、先端側端部にフック部を形成している。フック部は押さえ管内で爪の基端側ループ部分に引っかけられて取付けられている。このとき、爪のα部は押さえ管内に深く引き込まれておらず、爪の腕部が小さく開くことが可能である。
このように構成された特許文献1のクリップユニットは、内視鏡用結紮装置を用いて体内に導入される。内視鏡用結紮装置は、導入管と、コイルシースと、操作ワイヤ(線状部材)と、操作部本体と、スライダとを備えている。コイルシースは、導入管内に進退自在に挿入されている。操作ワイヤ(線状部材)は、コイルシース内に進退自在に内挿されている。操作部本体は、コイルシースの基端に取付けられている。スライダは、操作ワイヤの基端にパイプを介して取付けられ、操作部本体と摺動自在に構成されている。前述のクリップユニットは、操作ワイヤの先端に取付けられる。
操作ワイヤは、連結板の孔内に通して中途部が折返される。中途部が折返されることにより2本になった操作ワイヤの両側の部分は、平行な状態でコイルシース内に進退自在に内挿される。操作ワイヤの両側基端部には、スライダが固定されている。操作ワイヤの両側基端部には、パイプが嵌合されている。
以上のように構成されたクリップユニットおよび内視鏡用結紮装置は、以下のように使用される。
クリップユニットを導入管内に収納された状態のままにしておく。このようにした内視鏡用結紮装置の導入管を、予め体腔内に挿入してあった内視鏡のチャンネルに挿入する。導入管の先端が体腔内に突出した後で、導入管を手元側に引き、導入管の先端からクリップユニットを突き出させる。
スライダを軽い力で手元側に引くことにより、爪のα部を押さえ管内に引込み、爪をより大きく開脚させる。この状態で、内視鏡に対して導入管を押込み、体腔内の目的の出血部位などに、開脚した爪を押し付ける。
この状態で、スライダを強く手元側に引くと、腕部の基端部分が押さえ管に引込まれ、爪が閉じ、出血部位の組織を把持する。さらに強くスライダを引くと、連結板のフック部が伸び、クリップユニットが組織を把持した状態のまま、クリップユニットが内視鏡用結紮装置から分離されて留置される。
日本国特開2010−221059号公報
特許文献1に記載されたクリップユニットでは、スライダを強く手元側に引いた後でスライダを押込むと、組織を把持したクリップユニットがフック部に引っかけられた状態で先端側に移動するだけで、爪と押さえ管との位置関係は変わらず、クリップユニットを再度開くことができない。そのため、特許文献1のクリップユニットは、腕部の基端部分が押さえ管に引込まれて組織を把持した後に、把持した組織とは異なる組織をこのクリップユニットで掴み直せない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、標的組織を掴み直すことができるクリップを提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係るクリップユニットは、第一腕部、第二腕部、および前記第一腕部の基端部と前記第二腕部の基端部との間に位置する中央部を有するクリップ本体と、前記クリップ本体を収容可能な筒状に形成され、前記中央部、前記第一腕部および前記第二腕部が基端側に移動するにしたがって前記クリップ本体を変形させて前記第一腕部の先端部と前記第二腕部の先端部とを接近させる押さえ管と、前記押さえ管の基端側の内周面から突出した係止部と、前記第一腕部の側面から突出し、前記押さえ管内における前記係止部よりも先端側に位置する状態において前記押さえ管に対して前進可能であるとともに、前記係止部を超えて前記係止部よりも基端側に移動した状態において前記係止部との係合により前記押さえ管に対する前進が規制される第一被係止部と、を備える。
本発明の第二の態様によれば、第一の態様に係るクリップユニットにおいて、前記第二腕部の側面から前記第一被係止部と反対方向に突出する第二被係止部を更に備えてもよい。前記押さえ管により前記第一腕部と前記第二腕部とが接近するのに伴い、前記第一被係止部と前記第二被係止部とが接近することで、前記第一被係止部が前記係止部を超えて基端側に移動可能としてもよい。
本発明の第三の態様によれば、第二の態様に係るクリップユニットにおいて、前記係止部は前記押さえ管の基端に設けられてもよい。前記第一被係止部が前記係止部を超えて基端側に移動した状態において、少なくとも前記中央部の一部は前記押さえ管よりも基端側に突出してもよい。
本発明の第四の態様によれば、第三の態様に係るクリップユニットにおいて、前記押さえ管は円筒状に形成されてもよい。前記係止部は、前記押さえ管の内周面の全周にわたって形成されることで、前記係止部の縁部がは、前記押さえ管と同軸の円形状に形成されてもよい。
本発明の第五の態様によれば、第四の態様に係るクリップユニットにおいて、前記第一被係止部は、前記クリップ本体の長手軸に対して略直交する面からなる先端側端面、およびテーパー状に形成された基端側端面を有してもよい。前記係止部に前記先端側端面を接触させて前記第一被係止部が基端側から先端側に向かって前記係止部を乗り越えるのに要する力量は、前記係止部に前記基端側端面を接触させて前記第一被係止部が先端側から基端側に向かって前記係止部を乗り越えるのに要する力量よりも大きくてもよい。
本発明の第六の態様によれば、第五の態様に係るクリップユニットにおいて、前記押さえ管内には、前記クリップ本体を前記押さえ管に対して前進する方向に付勢する弾性部材が設けられてもよい。前記第一被係止部が前記押さえ管内における前記係止部よりも先端側に位置する状態において、前記クリップ本体は前記弾性部材の付勢により前記押さえ管に対して前進する方向に移動されてもよい。
上記クリップユニットによれば、標的組織を掴み直すことができる。
本発明の一実施形態に係るクリップユニットが用いられる内視鏡処置具の側面の一部を破断して模式的に示した断面図である。 図1の内視鏡処置具における先端部を模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットの側面の断面図である。 図1の内視鏡処置具の基端部の側面の断面図である。 図1の内視鏡処置具の基端部の平面の断面図である。 図3中の切断線A1−A1で破断した模式的な斜視図である。 図1のクリップユニットを基端側から見た状態を模式的に示す図である。 図4中の切断線A2−A2で破断した図である。 図1の内視鏡処置具の破断機構を模式的に示した平面の断面図である。 図9中の切断線A3−A3で破断した図である。 図1の内視鏡処置具を用いた手技を説明する模式図である。 図1の内視鏡処置具におけるスライダを引戻す移動量に対するスライダを引戻す為に必要な力量を表す模式図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが接触状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが接触状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときを基端側から見た模式図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが係止状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが係止状態のときの同内視鏡処置具を模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係る同クリップユニットが係止状態のときを基端側から見た模式図である。 図1の内視鏡処置具を用いた手技において、破断した状態の破断機構を模式的に示した平面の断面図である。 図21中の切断線A4−A4で破断した図である。 図1の内視鏡処置具を用いた手技を説明する模式図である。 図1の内視鏡処置具を用いた手技を説明する模式図である。 図1の内視鏡処置具を用いた手技を説明する模式図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが初期状態のときを模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが初期状態のときを模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが初期状態のときを基端側から見た模式図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときを模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときを模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが乗越え状態のときを基端側から見た模式図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが係止状態のときを模式的に示した側面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが係止状態のときを模式的に示した平面の断面図である。 本発明の一実施形態に係るクリップユニットが係止状態のときを基端側から見た模式図である。 本実施形態の変形例のクリップユニットが用いられる内視鏡処置具を模式的に示した先端部の側面の断面図である。 図35のクリップユニットを基端側から見た状態を模式的に示す図である。 本発明の変形例の実施形態におけるクリップユニットの要部を模式的に示す断面図である。 図37の内視鏡処置具の先端部に取付けられる保護キャップを模式的に示す説明図である。
以下、本発明に係るクリップユニットおよびこのクリップユニットを備える内視鏡処置具の一実施形態を、図1から図38を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の厚さや寸法の比率は適宜異ならせてある。
図1および図2に示すように、結紮装置である内視鏡処置具1は、クリップユニット(以下、「クリップ」とも略称する。)10と、処置具本体40とを備えている。クリップ10は、処置具本体40の先端部に着脱可能である。なお、図1および図2は、後述する押さえ管31の軸線C1を通る平面による断面図である。
図3は、内視鏡処置具1のクリップ10の側面の断面図である。図4は、内視鏡処置具1の基端部の側面の断面図である。図5は、内視鏡処置具1の基端部の平面の断面図である。以下では、構成および作用の説明は模式図を用いて行い、要部を説明する場合に詳細図を用いる。
(構成の説明:クリップ10の腕部12、13)
クリップ10は、図1および図2に示すように、クリップ本体11と、押さえ管31と、つる巻きバネ(弾性部材)36とを備えている。押さえ管31は、円筒状に形成されクリップ本体11の基端部を収容する。つる巻きバネ36は、押さえ管31内に収容されている。クリップ本体11を含め、クリップ10を構成するこれらの部材は、コバルトクロム合金やチタン、ステンレス鋼などの材料から形成されている。クリップ10は、MRI(核磁気共鳴画像法)透視下での観察も可能に構成されている。
クリップ本体11は、第一腕部12と、第二腕部13と、中央部14とを有している。第一腕部12及び第二腕部13は、基端側から先端側に向けて延びるとともに互いに対向するように並べて配置されている。中央部14は、第一腕部12の基端部と第二腕部13の基端部との間に位置する。
第一腕部12および第二腕部13は、自然状態において基端側から先端側に向かうにしたがって互いに離間するように形成されている。第一腕部12の先端部には、第二腕部13側に向かって延びる爪12aが形成されている。
第一腕部12および第二腕部13は、先端側における長手方向に直交する断面形状が、図6に示すように円弧状になるように丸みをもった形状に形成されている。より詳しくは、腕部12、13の外面における後述する直交方向Zの中央部が、外側に向かって凸となる曲面状に形成されている。
これにより第一腕部12および第二腕部13は、曲げに対する強度が向上するとともに、後述する外套管50に対する摩擦抵抗を減少し、進退動作をスムーズに行うことができる。
(構成の説明:クリップ10の第一被係止部16、17)
ここで、図1に示すように第一腕部12および第二腕部13が対向する対向方向X、押さえ管31の軸線C1に平行な軸線方向Y、そして対向方向Xおよび軸線方向Yにそれぞれ直交する直交方向Zを規定する。図2に示すように、第一腕部12の基端部には、二つの第一被係止部16、17が設けられている。第一被係止部16、17は、押さえ管31の軸線(中心軸線)C1に平行な基準面S1上を、第一腕部12の側面から直交方向Zに突出して設けられている。第一被係止部16、17は、互いに逆となる向きに突出している。
図2は、基準面S1に直交する方向に見た図である。図2に示す平面視において、第一被係止部16と第一被係止部17とは、軸線C1に対して線対称となるように形成されている。
図2に示すように、第一被係止部16の基端面16aは、先端側に向かうにしたがって第一腕部12(中心軸線C1)から離間するように傾斜している。第一被係止部16の先端面16bは、軸線方向Yに直交している。第一被係止部17の基端面17a、先端面17bは、第一被係止部16の基端面16a、先端面16bと軸線C1に対して線対称となるようにそれぞれ形成されている。
(構成の説明:クリップ10の突部18、19)
図1および図2に示すように、第一腕部12における第一被係止部16、17よりも先端側には、二つの突部18、19が設けられている。突部18、19は、第一腕部12の側面から直交方向Zに突出している。突部18と突部19とは、平面視において軸線C1に対して線対称となるように形成されている。突部18、19が第一腕部12から突出する長さは、第一被係止部16、17が第一腕部12から直交方向Zに突出する長さよりも長い。
(構成の説明:クリップ10の腕部13)
第二腕部13の先端部には、図1に示すように、第一腕部12側に向かって延びる爪13aが形成されている。
第二腕部13には、第一腕部12の第一被係止部16、17、突部18、19と同様に形成された第二被係止部21、22、突部23、24が設けられている(第二被係止部22は図7参照。突部24は不図示。)。すなわち、第二被係止部21、22は、第二腕部13の側面から第一腕部12に対して離間する方向である直交方向Zに突出している。突部23、24は、第二腕部13における第二被係止部21、22よりも先端側に、第二腕部13の側面から直交方向Zに突出するように設けられている。第二被係止部21、22、並びに突部23、24と、第一被係止部16、17並びに突部18、19とは、対向方向Xにそれぞれ並べて配置されている。すなわち、図2に示す平面視において、第二被係止部21、22は、第一被係止部16、17に重なり、突部23、24は突部18、19に重なる。
図1に示す側面視において、第一腕部12と第二腕部13とは、軸線C1に対して線対称となる位置に形成されている。
クリップ本体11は、コバルトクロム合金などで形成された板材を、腕部12、13、中央部14、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22、突部18、19、23、24を平面状に展開した形状に打抜く。そしてこの打抜いた部材を、第一腕部12と中央部14との接続部、および第二腕部13と中央部14との接続部で折り曲げて、側面視でC字状となるように一体に形成される。
(構成の説明:クリップ10の係止部32)
図2および図7に示すように、押さえ管31の基端部の内周面には、全周にわたり係止部32が突出している。図7に示す軸線方向Yに見たときに、係止部32における軸線C1側の縁部32aは、押さえ管31と同軸の円形状に形成されている。図2に示すように、係止部32の基端面32b(基端側端面)および先端面32c(先端側端面)は、軸線方向Yに直交している。
係止部32内には、第一腕部12における突部18、19よりも基端側の部分、第二腕部13における突部23、24よりも基端側の部分、および中央部14が挿通可能である。図7に示すように、直交方向Zにおける第一被係止部16の端から第一被係止部17の端までの長さL1は、係止部32の内径よりも小さい。また後述する初期状態において、軸線方向Yから見て第一被係止部16、17それぞれの一部が係止部32と重なるように設定されている。すなわち、図7に示す状態において、縁部32aは位置P1、P2において第一被係止部16、17と相対し、直交方向Zにおける縁部32aの位置P1、P2の高さ(図7における位置P1と位置P2を結ぶ線分の長さ)よりも、第一被係止部16、17の長さL1が長くなるように設定されている。
図2に示すように、押さえ管31の内周面の先端部には、テーパー面31aが全周にわたり形成されている。テーパー面31aは、先端側に向かうにしたがって拡径している。
押さえ管31および係止部32は、64チタン合金(Ti−6AL−4V)、コバルトクロム合金などの材料で一体に形成されている。
(構成の説明:クリップ10のつる巻きバネ36)
図3に示すように、つる巻きバネ36の先端部には、座巻き部36bが設けられている。座巻き部36bは、つる巻きバネ36の他の部分よりも内径が小さく形成されている。
つる巻きバネ36は、押さえ管31内に収容された状態で、先端部が突部18、19、23、24に係止されるとともに基端部が係止部32に係止されている。つる巻きバネ36の基端部と係止部32とは、溶着などにより固定してもよい。
つる巻きバネ36内には、第一腕部12における突部18、19よりも基端側の部分、第二腕部13における突部23、24よりも基端側の部分、および中央部14が挿通可能である。突部18、19、23、24が基端側に移動したときには、突部18、19、23、24は、つる巻きバネ36の座巻き部36bに係止される。なお、つる巻きバネ36が座巻き部36bを備えない場合でも、つる巻きバネ36の先端にワッシャなどの別部材を取付けることで同様の効果が得られる。
図1および図2に示すクリップ10の初期状態では、第一腕部12の基端部、第二腕部13の基端部、および中央部14は、押さえ管31内における係止部32よりも先端側に収容されている。押さえ管31の係止部32に第一被係止部16、17、第二被係止部21、22は接触していない。つる巻きバネ36の軸線方向Yに隣り合う素線36aは互いに離間していて、つる巻きバネ36は自然状態よりもわずかに軸線方向Yに圧縮されている。クリップ本体11の第一腕部12の先端部と第二腕部13の先端部とは、比較的離間した開状態にある。
(構成の説明:クリップ10のクリップ本体11と押さえ管31との関係)
上述のように構成されたクリップ10は、初期状態では第一腕部12と第二腕部13とが対向方向Xに離間している。このため、図7に示すように第一被係止部16を基端側に投影すると、第一被係止部16は係止部32の縁部32aにおける位置P1の部分に重なる。すなわち、初期状態の押さえ管31に対する第一腕部12の対向方向Xおよび直交方向Zの位置を維持した状態で、押さえ管31に対して第一腕部12を基端側に移動させると、縁部32aにおける位置P1の部分に第一被係止部16が接触する。縁部32aの位置P1の部分と第一被係止部16とは点接触する。
同様に、押さえ管31に対して第一腕部12を基端側に移動させると、縁部32aにおける位置P2の部分に第一被係止部17が接触する。縁部32aの位置P2の部分と第一被係止部17とは点接触する。なお、縁部32aにおける位置P1の部分に接触するのは第一被係止部16の基端面16aである。位置P2の部分に接触するのは第一被係止部17の基端面17aである。
位置P1、P2に対応する縁部32aの直交方向Zの位置を、図2に位置Q1、Q2として示す。
第一腕部12と一体に形成されている第二腕部13を押さえ管31に対して基端側に移動させた場合には、第一腕部12の第一被係止部16、17と同様に、押さえ管31の係止部32に第二被係止部21、22が接触する。
(構成の説明:処置具本体40)
続いて、処置具本体40の構成の説明を行う。
図1および図2に示すように、処置具本体40は、外套管50と、外套管50内に進退可能に挿通された挿入部60と、挿入部60の基端部に取付けられた操作部100とを有している。
外套管50は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)といったフッ素樹脂や、HDPE(高密度ポリエチレン)等の樹脂材料で形成することができる。
(構成の説明:処置具本体40のシース部61)
挿入部60は、シース部61と、操作ワイヤ62と、連結部材63とを備えている。操作ワイヤ62は、シース部61内に進退可能に挿通されている。連結部材63は、操作ワイヤ62の先端部に接続されている。連結部材63は、操作ワイヤ62に対して対向方向Xに平行な軸を中心として回動可能に設けられている。
シース部61は、コイルシース66と、コイルシース66の先端部に固定された先端部材(ストッパ部)67とを有している。コイルシース66は、耐圧縮強度の高いSUS301などのステンレス鋼から形成される。
コイルシース66は、不図示の素線を軸線方向Yに密巻きに巻回して形成したコイルを用いることができる。コイルシース66は、可撓性を有するとともに、軸線方向Yの圧縮力に強い。コイルシース66の内径は、つる巻きバネ36の内径にほぼ等しい。
先端部材67は、ステンレス鋼などで円筒状に形成され、内径はコイルシース66の内径よりも小さい。先端部材67の外径は、コイルシース66や押さえ管31よりも大きい。先端部材67の基端部の外周面には、外径が縮径されることで凹部67aが形成されている。この凹部67aにコイルシース66の先端を係合させた状態で、先端部材67とコイルシース66とがレーザー溶接などにより固定されている。
このように、シース部61の先端部の内周面には、コイルシース66に対してコイルシース66よりも先端側の先端部材67の内径が縮径されることで、コイルシース66と先端部材67との接続部分に段部68が形成されている。先端部材67の内径は、後述するようにクリップ10が係止状態になったときに、先端部材67が第一被係止部16、17、第二被係止部21、22とかみ合うことが無い程度に大きく形成されている。
(構成の説明:処置具本体40の先端部材67)
先端部材67の先端部の内周面には、凹部が全周にわたり形成されていて、この凹部よりも先端側が支持部材69である。この例では、支持部材69は円筒状に形成されている。支持部材69の内径は、押さえ管31の外径よりもわずかに大きく、押さえ管31の基端を受容可能である。支持部材69の内周面の凹部において、前方を向く面が、先端支持面(先端面)67bとなる。先端支持面67bは、押さえ管31の基端面に当接可能である。シース部61の先端側にクリップ10が配置される。支持部材69は、先端支持面67bに当接した押さえ管31の外周面を支持することができる。
これらの構成により、支持部材69に対するクリップ10のぐらつきを極力小さく抑えることができるようになり、支持部材69に対するクリップ10のある程度の傾きも許容できるようになる。このため、内視鏡チャンネルなどの屈曲形状に対してもスムーズに内視鏡処置具1を挿入することができる。
(構成の説明:処置具本体40の操作ワイヤ62)
操作ワイヤ62は、金属製の単線や縒り線で形成されている。操作ワイヤ62の先端部には、拡径部72を介してループ部73が設けられている。操作ワイヤ62およびループ部73で、線状部材74(図1参照)を構成する。
拡径部72は、金属などで円筒状に形成されている。拡径部72の外径は、コイルシース66の内径よりも小さく、先端部材67の内径よりも大きい。段部68に拡径部72の先端面が当接することで、シース部61に対するループ部73の突出量が長さL2(図24参照)に規制される。この長さL2は、先端部材67により許容されるループ部73の最大突出量である。
ループ部73は、ワイヤ73aを折り返すことにより形成されている。折り返し部が先端側になるように折り返されたワイヤ73aの両端部は、拡径部72にロウ付けや抵抗溶接などにより固定されている。
(構成の説明:処置具本体40の連結部材63)
連結部材63は、連結部本体76の先端部にフック部77を有するとともに、連結部本体76の基端部に貫通孔76aが形成されて構成されている。連結部本体76におけるフック部77に対向する面には、傾斜面76bが形成されている。
連結部材63は、貫通孔76aにループ部73のワイヤ73aの折り返し部を挿通させることで、ループ部73に対して対向方向Xに平行な軸を中心に回動可能(図2の矢印D方向に回動可能)に接続されている。
連結部材63の幅(フック部77が先端側になるように配置したときの連結部本体76の中心軸線C1に直交する方向の外径)は、つる巻きバネ36の内径、コイルシース66の内径、および先端部材67の内径よりもわずかに小さい。すなわち、連結部材63は、押さえ管31内およびシース部61内では、フック部77が先端側になるように配置された状態からループ部73に対して回動できない。言い換えれば、押さえ管31やシース部61により、クリップ本体11とフック部77との径方向の相対移動が規制される。
ここで言う「ループ部73に対して連結部材63が回動できない」とは、後述するように、フック部77と中央部14との係合が解除されるまでループ部73に対して連結部材63が回動することができないことを意味する。したがって、「ループ部73に対して連結部材63が回動できない」とは、文字通りにループ部73に対して連結部材63がわずかな角度でも回動できないことを意味するものではない。
連結部材63のフック部77と傾斜面76bとの間に中央部14を配置することで、フック部77は中央部14に係合することができる。ループ部73に対してフック部77が方向D(図2参照)に回動したときに、フック部77と中央部14との係合が解除される。このように、連結部材63はクリップ本体11に対し着脱可能に連結される。連結部材63は、押さえ管31内に位置している。
(構成の説明:処置具本体40の操作部100)
操作部100は、図1に示すように、操作部本体101と、スライダ102と、破断機構64とを有している。操作部本体101は、コイルシース66の基端部に取付けられている。スライダ102は、操作部本体101に外嵌して操作部本体101に対して軸線方向Yにスライド可能に設けられている。破断機構64は、操作ワイヤ62の基端部およびスライダ102に接続されている。
操作部本体101は、軸線方向Yに延びる棒状に形成され、基端部に指掛け部101aが設けられている。指掛け部101aの基端側には、操作部100を両手でも握りやすいように平面部101cが設けられている(図4参照)。操作部本体101には、軸線方向Yに延びるスリット101bが形成されている。
スライダ102は、円筒状に形成されている。スライダ102の外周面には、全周にわたり凹部102aが形成されている。スライダ102には一対の鍔部102b、102cが、軸線方向Yにおいて、一対の鍔部102b、102cの間に凹部102aが位置するように形成されている。一対の鍔部102b、102cは、軸線方向Yに見たときに楕円形状となっている(図4および図8参照)。これにより、スライダ102が握りやすくなり、内視鏡処置具1の操作部100を梱包するときに省スペース化が図れる。図5に示すように、スライダ102の筒孔102dには、直交方向Zに延びる溝102eが形成されている。
スライダ102が操作部本体101のスリット101bに係合することで、操作部本体101に対するスライダ102の軸線方向Yの移動範囲が規制されている。
(構成の説明:処置具本体40の破断機構64)
破断機構64は、図4および図5に示すように、スライダ102の筒孔102d内に配置されている。言い換えれば、破断機構64は操作部100に内蔵されている。
破断機構64は、図9および図10に示すように、第一支持部材80と、第二支持部材81と、破断予定部材82と、弾性部材83とを有している。第一支持部材80は、操作ワイヤ62の基端部に接続されている。第二支持部材81は、第一支持部材80の基端側に配置されている。破断予定部材82及び弾性部材83は、第一支持部材80と第二支持部材81とに接続されている。
この例では、破断機構64は、第一支持部材80、第二支持部材81および弾性部材83をそれぞれ一対備えている。一対の第一支持部材80、一対の第二支持部材81および一対の弾性部材83は、図9に示す平面視において軸線C1に対して線対称となるように配置されている。
第一支持部材80は、図9および図10に示すように、支持部本体85と、壁部86とを有している。支持部本体85は、軸線方向Yに延びる板状に形成されている。壁部86は、支持部本体85の先端部から直交方向Zであって軸線C1から離間する方向に立設されている。支持部本体85における軸線C1側の面の先端部には、直交方向Zに延びる溝85aが形成されている。支持部本体85における軸線C1側の面の基端部には、収容部85bが形成されている。第一支持部材80は、樹脂などの材料により形成されている。
ワイヤ固定部62aは、操作ワイヤ62の基端部に固定され、操作ワイヤ62よりも大きな径を有する。ワイヤ固定部62aは、操作ワイヤ62と一体的に形成されており、各第一支持部材80の溝85aに両側から挟まれるように係合している。これにより、操作ワイヤ62の基端部に各第一支持部材80が接続されている。
(構成の説明:処置具本体40の第二支持部材81)
第二支持部材81は、第一支持部材80に対して軸線方向Yに直交する面において対向するように配置されている。具体的には、第二支持部材81は、支持部本体87と、壁部88とを有している。支持部本体87は、軸線方向Yに延びる板状に形成されている。壁部88は、支持部本体87の基端部から直交方向Zであって軸線C1から離間する方向に立設されている。支持部本体87における軸線C1側の面の先端部には、収容部87aが形成されている。壁部88が立設される立設方向(軸線C1から離間する方向)の先端面には、突起88bが形成されている。突起88bは、スライダ102の溝102eに係合する。壁部86の基端面86aと壁部88の先端面88aとは、軸線方向Yに対向している。
(構成の説明:処置具本体40の破断予定部材82)
破断予定部材82は、ステンレス鋼などの金属で板状に形成されている。破断予定部材82は、第一端部89と第二端部90と中央破断部91とを有する。第一端部89は、第一支持部材80の支持部本体85に接続される。第二端部90は、第二支持部材81の支持部本体87に接続される。中央破断部91は、第一端部89と第二端部90との間に配置される。破断予定部材82は、第一端部89の幅および第二端部90の幅よりも中央破断部91の幅が狭くなるように構成されている。
第一端部89には透孔89aが形成されている。支持部本体85の収容部85bに設けられたピン92を透孔89aに挿通させることで、第一支持部材80に第一端部89が接続されている。第二端部90には透孔90aが形成されている。支持部本体87の収容部87aに設けられたピン93を透孔90aに挿通させることで、第二支持部材81に第二端部90が接続されている。ピン92と透孔89aとの間、およびピン93と透孔90aとの間には隙間が形成されている。破断予定部材82を介して第一支持部材80と第二支持部材81とが接続された状態であっても、支持部本体87の先端面で支持部本体85の基端面を先端側に押出すことができる。このため、後述するスライダ102により操作ワイヤ62を押込む操作によって破断予定部材82に荷重が作用するのを抑えることができる。この結果、破断予定部材82において、加工硬化や脆性破壊が生じて、破断予定部材82が破断する引張強度が変化するのを抑制することができる。
軸線方向Yに引っ張る力に対する引張強度は、第一端部89および第二端部90よりも中央破断部91の方が低い。破断予定部材82は、金属板をプレス加工することなどで一体に形成することができる。
(構成の説明:処置具本体40の破断予定部材82の強度)
破断予定部材82は、第一支持部材80および第二支持部材81よりも中央破断部91が脆弱である。破断予定部材82は、軸線方向Yにおいて低い引張強度で破断する。破断予定部材82が破断する引張強度は、押さえ管31に収容されたクリップ本体11を押さえ管31に対して基端側に移動させ係止状態とするために必要な力よりも高い(大きい)。また、破断予定部材82が破断する引張強度は、クリップ本体11、連結部材63、ループ部73、拡径部72、および操作ワイヤ62の引張強度よりも低い。加えて、破断予定部材82が破断する引張強度は、クリップ本体11と連結部材63、連結部材63とループ部73、ループ部73と拡径部72、拡径部72と操作ワイヤ62のそれぞれの接続強度よりも低い。
破断予定部材82が破断する引張強度を、具体的な数値で説明する。後述するようにクリップ10を乗越え状態にするのに必要な力量(力)F1が20〜50N程度である場合には、挿入部60内での摩擦力などを考慮して、破断予定部材82が破断する引張強度を100N程度に設定する。
(構成の説明:処置具本体40の弾性部材83)
本実施形態では、弾性部材83は、つる巻きバネで構成されている。弾性部材83の端部は、壁部86の基端面86aと壁部88の先端面88aとにそれぞれ接続されている。弾性部材83は、破断予定部材82が破断する引張強度で軸線方向Yに引っ張られたときにも、塑性変形することなく弾性変形する。
これら支持部材80、81は、スライダ102の筒孔102d内に配置されていることで、支持部材80、81がスライダ102に対して軸線方向Yのみに移動するように規制されている。
スライダ102の溝102eに第二支持部材81の突起88bが係合することで、スライダ102に第二支持部材81が接続され、第二支持部材81はスライダ102と一体となって操作部本体101に対して軸線方向Yにスライドする。第一支持部材80は、破断予定部材82および弾性部材83を介して第二支持部材81に接続されている。
(処置具本体40の動作)
次に、処置具本体40の動作について説明する。
以上の構成により、第一支持部材80、第二支持部材81、破断予定部材82は基端側に一体的に移動できる。すなわち、第二支持部材81を基端側に引くと、破断予定部材82は基端側に移動し、これに伴い第一支持部材80が基端側に移動する。
第一支持部材80は操作ワイヤ62に接続されているため、第二支持部材81を基端側に引くと、操作ワイヤ62を基端側に引くことができる。よって、第二支持部材81を基端側に引くことでクリップ本体11を押さえ管31に対して引戻し、順次クリップ10を閉じ、最終的に係止部32と第一被係止部16、17、第二被係止部21、22との係止をさせることができる。
第二支持部材81を先端側に移動させるように操作すると、第二支持部材81の支持部本体87の先端面は、第一支持部材80の支持部本体85の基端面に当接する。これにより、第二支持部材81を先端側に操作すると、第一支持部材80が先端側に移動し、操作ワイヤ62を先端側に移動させることができる。
第一支持部材80および第二支持部材81のピン92、93の外径は、破断予定部材82の透孔89a、90aの内径よりもやや小さい。そのため、ピン92、93の外径と、透孔89a、90aの内径との間に隙間が形成される。一方、第一支持部材80と第二支持部材81との間に設けられた隙間は上記隙間よりも小さくなるように構成されている。従って、第二支持部材81を先端側に移動させても、破断予定部材82は直ちに先端側に移動せず、破断予定部材82には軸線方向Yの圧縮力が生じないように構成されている。よって、破断予定部材82が変形することによる加工硬化など、破断力量が変化するような破断予定部材82の変形は生じない。
以上のような構成により、第二支持部材81を先端側に移動すると、クリップ本体11を押さえ管31に対して先端側に移動させることができる。スライダ102を操作部本体101に対して軸線方向Yにスライドさせることで、操作ワイヤ62を軸線方向Yに進退操作することができる。
(作用:初期状態)
次に、以上のように構成された内視鏡処置具1のクリップ10で標的組織を結紮する手技について説明する。
術者である使用者に内視鏡処置具1が提供されるときには、図11に示すように、処置具本体40に取付けられた状態のクリップ10を覆うように挿入部60に対して外套管50が押込まれている。初期状態のクリップ10のつる巻きバネ36は自然状態よりもわずかに軸線方向Yに圧縮されている。このため、先端支持面67bに押さえ管31の基端面が当接している。段部68に拡径部72の先端面が当接していて、先端部材67に対してループ部73は最大突出量まで突出している。
連結部材63は押さえ管31内に配置されているため、ループ部73に対して連結部材63が回動できず、フック部77と中央部14との係合は保持される。このとき、破断機構64の破断予定部材82は破断していない。
内視鏡処置具1の使用時は、患者の体内に、不図示の内視鏡の内視鏡挿入部を挿入しておく。内視鏡のチャンネルの基端部から内視鏡処置具1の外套管50を挿入し、内視鏡のチャンネルの先端部から外套管50を突出させる。挿入部60に対して外套管50を引戻すことで、図1に示すように外套管50の先端側からクリップ10を突出させる。これにより、クリップ10の腕部12、13が図1に示す開状態になる。
図12は、内視鏡処置具におけるスライダを引戻す移動量に対するスライダを引戻す為に必要な力量を表す模式図である。図1に示す初期状態から、操作部本体101に対してスライダ102を基端側に移動させる(引戻す)。クリップ10は、この移動にしたがって、図12に示すようにスライダ102を引戻す為に必要な力量が変化するように構成されている。図12には、クリップ10の初期状態などの各種状態におけるスライダを引戻す為に必要な力量の相対変化も併せて示している。
そして、スライダ102を引戻す動作にしたがって、クリップ10は、初期状態から、接触状態、乗越え状態、係止状態と状態が変化する。この力量の変化、およびクリップ10の状態の変化の詳細については、これから詳しく述べる。
なお、初期状態において、例えば、誤って操作部本体101に対してスライダ102を先端側に移動させた(押込んだ)としても、段部68に拡径部72が当接する。このため、先端支持面67bに押さえ管31の基端面が当接し、少なくとも支持部材69の長手方向の深さを超えて、押さえ管31と先端支持面67bとが互いに離間することはない。
次に、内視鏡で体内を観察しながら、内視鏡挿入部に設けられた湾曲部を湾曲操作することなどにより、体内の標的組織Tにクリップ10を対向させる。内視鏡に対して内視鏡処置具1を押込むことにより、標的組織Tに腕部12、13を押付ける。
使用者は操作部100を把持してスライダ102を引戻すと、第一腕部12及び第二腕部13が押さえ管31の先端部の内周面に付勢される。この結果第一腕部12が第二腕部13側に、第二腕部13が第一腕部12側にそれぞれ弾性的に変形し、第一腕部12の先端部と第二腕部13の先端部とが接近する(腕部12、13が閉じる。)。つる巻きバネ36は、軸線方向Yに圧縮されていく。
なお、スライダ102を引戻す力量は、第二支持部材81を介して破断予定部材82に伝えられる。ピン92と透孔89aとの間、およびピン93と透孔90aとの間には小さい隙間があるだけなので、スライダ102を引戻す力量は弾性部材83でなく破断予定部材82で受ける。
(作用:初期状態から接触状態)
スライダ102をさらに引戻すと、図7、13および14に示すように、押さえ管31の係止部32に第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が接触した接触状態になる。このとき、図7に示すように、押さえ管31の縁部32aにおける位置P1に第一被係止部16が接触し、位置P2に第一被係止部17が接触する。
初期状態から接触状態までに相当する図12に示す領域R1では、スライダ102が引戻されるのにしたがってスライダ102を引戻す為に必要な力量が増加する。クリップ10は、開状態から閉状態に変わる。連結部材63は押さえ管31内またはシース部61内に配置されているため、ループ部73に対して連結部材63が回動できず、フック部77と中央部14との係合は保持される。破断機構64の破断予定部材82は破断していないので、スライダ102を引戻す力量は破断予定部材82を介して操作ワイヤ62に伝えられる。
なお、スライダ102を押込んだときには、破断機構64の支持部本体87の先端面で支持部本体85の基端面を先端側に押出すことで、スライダ102を押込む力量が操作ワイヤ62に伝えられる。
(作用:接触状態から乗越え状態)
第一被係止部16、17の基端面16a、17aは前述のように傾斜しており、縁部32aは円形形状である。このため、スライダ102をさらに引戻すと、図17に示す軸線方向Yに見たときに、第一被係止部16は係止部32の縁部32aに接触する位置P1において縁部32aの接線θに直交する法線Nに平行に、縁部32aから垂直抗力を受ける。この垂直抗力により、第一腕部12の第一被係止部16は、第二腕部13に近づくように対向方向Xに移動する。
さらに引戻す操作を続けると、図15から図17に示すように、第一被係止部16、17は係止部32と点接触しながら、第一被係止部16が接触する係止部32の縁部32aが位置P1から位置P3に移動する。これと同時に、第一被係止部17が接触する係止部32の縁部32aが位置P2から位置P4に移動する。なお、図15から図17においては、第一被係止部16の基端面16aの先端部と、第一被係止部17の基端面17aの先端部とが係止部32の縁部32aに接触した乗越え状態を示している。
同様に、第二腕部13は係止部32の縁部32aから垂直抗力を受け、第一腕部12に近づくように対向方向Xに移動する。このとき、中央部14は、自身の両端部が軸線C1側に移動するように弾性的に変形する。
接触状態から乗越え状態までに相当する図12に示す領域R2では、前述の領域R1に比べてスライダ102を引戻す単位移動量当たりのスライダ102を引戻す為に必要な力量の増加率が大きくなる。言い換えれば、領域R1では比較的勾配の緩やかな力量特性の変化を示すのに対し、係止部32に第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が接触した領域R2では比較的勾配の急激な力量特性の変化を示す。
すなわち、スライダ102を引戻す使用者にとっては、領域R2は領域R1に比べてスライダ102を引戻すとスライダ102が急激に重く感じられる。これにより、使用者は現在スライダ102を引戻している状態が領域R1なのか領域R2なのか、言い換えれば接触状態を越えて引戻しているのか否かを容易に認識することができる。
領域R2では、クリップ10は閉状態を維持している。連結部材63はシース部61内に配置されているため、フック部77と中央部14との係合は保持される。破断機構64の破断予定部材82は破断していない。図12に示すクリップ10を乗越え状態にするのに必要な力量F1は、例えば、20〜50N(ニュートン)程度である。
図17に示すように、乗越え状態において、縁部32aの位置P3と位置P4との距離は、前述の第一被係止部16、17の長さL1に等しくなる。
(作用:掴み直し)
なお、クリップ10は弾性変形する。このため、クリップ10が領域R1および領域R2内のいずれかの状態にあるときにスライダ102を押込むと、圧縮されていたつる巻きバネ36が伸びる。先端支持面67bに押さえ管31が当接した状態で押さえ管31に対してクリップ本体11が先端側に移動し、クリップ10が図1に示す初期状態となる。湾曲部を湾曲操作することなど内視鏡を操作することにより、改めて他の標的組織Tにクリップ10を対向させる。これ以降は前述の手順を行うことで、標的組織Tをクリップ10で掴み直すことができる。
なお、初期状態において操作ワイヤ62をシース部61に対して回転させることで、クリップ10の向きを調節することができる。その際に押さえ管31に対してクリップ本体11が軸線C1周りに回動することが考えられる。しかし、係止部32の縁部32aは押さえ管31と同軸の円形状に形成されているため、係止部32と第一被係止部16、17、第二被係止部21、22とによる係止が良好に保たれる。
(作用:乗越え状態から係止状態)
スライダ102を乗越え状態からさらに引戻すと、押さえ管31に対する第一腕部12および第二腕部13の対向方向Xおよび直交方向Zの位置を維持した状態で、係止部32内を第一被係止部16、17が設けられた第一腕部12、および第二被係止部21、22が設けられた第二腕部13が挿通する。そして、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32を超えて基端側に移動する。
このとき、腕部12、13および中央部14は係止部32からの付勢を受けない。このため、中央部14の弾性力により、図18から図20に示すように、第一腕部12の基端側および第二腕部13の基端側が互いに離間するように対向方向Xに移動する。ここで、クリップ本体11を押さえ管31の基端側に移動させようとする力を解除すると、第一被係止部16、17の先端面16b、17bが、係止部32の基端面32bに対して先端側に係止される係止状態になる。
乗越え状態から係止状態までに相当する図12に示す領域R3では、腕部12、13および中央部14の弾性的な変形の一部が解除される。これにより、スライダ102が引戻されるのにしたがってスライダ102を引戻す為に必要な力量が次第に減少する。領域R3では、クリップ10は閉状態が保たれる。連結部材63はシース部61内に配置されているため、フック部77と中央部14との係合は保持される。破断機構64の破断予定部材82は破断していない。
クリップ10が係止状態になると、図18および図19に示すように、軸線方向Yに圧縮されたつる巻きバネ36の素線36aは、軸線方向Yに隣り合う素線36a同士がほぼ密着した密巻き状態になる。クリップ10が係止状態になると、第一被係止部16、17の先端面16b、17bが係止部32の基端面32bに係止するため、押さえ管31に対するクリップ本体11の先端側への移動が規制される。すなわち、クリップ10は標的組織Tを結紮した状態が維持され、腕部12、13が開状態になる初期状態に戻れなくなる。クリップ10は、腕部12、13が閉状態で固定される。押さえ管31よりも基端側に中央部14が突出する。
第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32を超えて基端側に移動する際に、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32を削る、もしくは係止部32を変形させることで係止部32を乗り越えるようにしてもよい。このような場合には、係止部32の過剰な破壊を防ぐために、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22の係止部32と当接する部分に面取り加工などを施しておくのが好ましい。
(作用:破断状態の直前)
つる巻きバネ36が密巻き状態であるため、スライダ102をさらに引戻しても、押さえ管31に対してクリップ本体11が基端側に移動できない。クリップ10は、係止状態が保たれて変化はない。ただし、スライダ102を引戻すことで、破断予定部材82や操作ワイヤ62などに作用する張力が徐々に増加する。図12に示す領域R4は、係止状態から後述する破断機構64の破断状態の手前までに相当する。図12に示す領域R4では、クリップ10は閉状態が保たれる。連結部材63はシース部61内に配置されているため、フック部77と中央部14との係合は保持される。破断機構64の破断予定部材82は破断していない。
(作用:破断状態)
スライダ102をさらに引戻してスライダ102の操作力量が所定以上に達し、破断予定部材82に作用する張力が、破断予定部材82が破断する引張強度を超える。このとき、図21および図22に示すように、破断機構64における破断予定部材82の中央破断部91が破断し、中央破断部91が破断片91aと、破断片91bとに分離する。これにより、破断機構64は破断予定部材82が破断した破断状態となる。
破断した衝撃で破断片91aおよび第一支持部材80は先端側にそれぞれ飛び出そうとする。しかし、第一支持部材80と第二支持部材81とが弾性部材83により接続されていることにより、先端側への移動は規制される。支持部材69からクリップ10が外れることはない。破断予定部材82の破断後は、弾性部材83により第一支持部材80と第二支持部材81との連結状態が維持される。
中央破断部91が破断した衝撃は、操作部100を把持する使用者に伝達される。すなわち、破断機構64は、破断予定部材82の破断によって、クリップ10が閉状態で固定されたことを使用者に認識させる。破断機構64が操作部100に設けられることで、使用者はより確実にこの衝撃を認識することができる。
使用者は、伝達された衝撃を認識することにより、クリップ10が係止状態になり標的組織Tが結紮された状態が保持されていることが分かる。スライダ102をさらに引戻して操作部本体101のスリット101bの基端部にスライダ102を当接させることでも、使用者はクリップ10が係止状態になったことを認識することができる。
第一支持部材80と第二支持部材81とが弾性部材83で接続されているため、スライダ102をさらに引戻すと、弾性部材83が伸びる。クリップ10は係止状態であるため、操作ワイヤ62が基端側に移動することはない。
図12に示す領域R5は、破断状態、および破断状態よりもスライダ102を引戻した状態を含む。図12に示す領域R5では、破断予定部材82が破断した後で弾性部材83が伸びることで、スライダ102が引戻されるのにしたがってスライダ102を引戻す為に必要な力量が一時的に減少した後で増加していく。領域R5では、クリップ10は閉状態が保たれる。連結部材63はシース部61内に配置されているため、フック部77と中央部14との係合は保持される。破断機構64の破断予定部材82は破断している。
(作用:クリップ10の分離)
この後で、処置具本体40からクリップ10を分離する。
クリップ10を処置具本体40から分離する手順は、具体的には以下のようになる。スライダ102を押込むと、図23に示すように、第一支持部材80の基端面が第二支持部材81の先端面に押出され、操作ワイヤ62がコイルシース66に対して先端側に移動する。図24に示すように、段部68に拡径部72の先端面が当接し、先端部材67に対してループ部73が最大突出量である長さL2まで突出する。
先端部材67よりも先端側に連結部材63が突出すると、クリップ本体11と押さえ管31は一体的に先端側に移動する。連結部材63は押さえ管31外に位置するため、ループ部73に対して連結部材63が回動できるようになる。スライダ102を押込み、操作ワイヤ62を先端側に移動させると、標的組織Tを結紮しているクリップ10の中央部14の基端面に連結部材63の傾斜面76bが接触する。図25に示すように、傾斜面76bに案内されて連結部本体76とともにフック部77が方向Dに回動し、フック部77と中央部14との係合が解除される。これにより、標的組織Tを結紮したクリップ10が体内に留置される。
すなわち、領域R5の状態からスライダ102を押込んで図24に示すように先端部材67よりも先端側に連結部材63を突出させた状態では、クリップ10は閉状態が保たれる。フック部77と中央部14との係合は解除可能となる。破断機構64の破断予定部材82は破断している。
(作用:手技の最後の処置)
スライダ102を引戻してシース部61内に連結部材63を収容する。
内視鏡のチャンネルから内視鏡処置具1を引抜いて取出す。患者の体内から内視鏡の内視鏡挿入部を取出す。この後で必要な処置を行い、一連の手技を終了する。
(作用:クリップ10)
内視鏡処置具1を用いた手技について、クリップ10の作用に重点をおいて再度説明する。
図26から図28に示すクリップ10の初期状態では、クリップ10の腕部12、13は開状態になっていて、押さえ管31の係止部32に第一被係止部16、17、第二被係止部21、22は接触していない。
この初期状態から押さえ管31に対してクリップ本体11を基端側に移動させると、まず、腕部12、13が押さえ管31に押されることで閉状態になる。押さえ管31の係止部32に第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が接触した接触状態になる(図7、13および14参照)。この接触状態では、腕部12、13は閉状態が維持される。つる巻きバネ36は、軸線方向Yに圧縮される。
この接触状態からクリップ本体11をさらに基端側に移動させると、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32と点接触して垂直抗力を受ける。この結果、腕部12、13が互いに近づくように対向方向Xに弾性的に変形する。図29から図31に示すように係止部32内を第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が挿通した乗越え状態となる。この乗越え状態では、腕部12、13は閉状態が保たれる。
この乗越え状態からクリップ本体11をさらに基端側に移動させると、第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32を超えて基端側に移動する。腕部12、13が自身の弾性力により互いに離間するように対向方向Xに弾性的に変形する。これにより、図32から図34に示すように第一被係止部16、17、第二被係止部21、22が係止部32に対して先端側に係止する係止状態になる。この係止状態では、腕部12、13は閉状態が保たれ、クリップ10は初期状態から乗越え状態までの状態に戻ることはできなくなる。
(効果)
本実施形態のクリップ10によれば、クリップ本体11の突部18、19、23、24と、押さえ管31の係止部32とにそれぞれ係止されたつる巻きバネ36は、軸線方向Yに圧縮される。腕部12、13の間に標的組織Tを把持した場合には、腕部12、13で標的組織Tを結紮した状態を保持することができる。
初期状態であるクリップ10が係止状態にいたる前に押さえ管31に対してクリップ本体11を操作ワイヤ62の遠位方向に押出すように操作し先端側に移動させる。すると、軸線方向Yに圧縮されたつる巻きバネ36が伸びる。よって、先端支持面67bに押さえ管31が当接した状態で押さえ管31に対してクリップ本体11が先端側に移動することでクリップ10が再び初期状態となる。腕部12、13の間に標的組織Tを配置し、押さえ管31に対して腕部12、13を基端側に移動させることで、標的組織Tの掴み直しを容易に行うことができる。
本実施形態では、クリップ10で標的組織Tの掴み直しを行うことができるようにした。このため、図12に示すように、腕部12、13を閉状態にしても再び初期状態に戻れる領域R1および領域R2と、再び初期状態に戻れない領域R3とにクリップ10の状態を分けた。領域R2と領域R3とを識別するために、係止部32と第一被係止部16、17、第二被係止部21、22とを設け、スライダ102を引戻す移動量に対してスライダ102を引戻す為に必要な力量の変化を変えている。
第二腕部13に第二被係止部21、22が設けられている。これら第二被係止部21、22は、対向方向Xに第一被係止部16、17と並べて配置されている。これにより、係止部32に係止する力を押さえ管31の周方向により均等に作用させ、係止部32にクリップ本体11をより確実に係止させることができる。
第一被係止部16、17は直交方向Zに突出している。板材を折り曲げてクリップ本体11を形成する場合に、第一被係止部16、17を容易かつ製造コストを抑えて形成することができる。
基準面S1に直交する対向方向Xに見たときに、第一被係止部16の基端面16aは先端側に向かうにしたがって第一腕部12から離間するように傾斜する。また、第一被係止部16の先端面16bおよび係止部32の基端面32bは軸線方向Yに直交している。したがって、押さえ管31に対して第一腕部12を基端側に移動させたときには、第一腕部12が第二腕部13に滑らかに近づくように案内することができる。一方で、係止部32を超えて基端側に移動した第一被係止部16の先端面16bが係止部32の基端面32bに接触したときには、係止部32に対して第一被係止部16を先端側に確実に係止することができる。
(変形例)
上記実施形態の変形例を説明する。上記実施形態では第一腕部12に設けられた第一被係止部16、17、および第二腕部13に設けられた第二被係止部21、22は直交方向Zに突出している構成である。この直交方向Zは、第二腕部13に対して離間する方向となる。しかし、図35および図36に示すクリップ10Aのように、第一腕部12の側面から対向方向Xのうち第二腕部13に対して離間する方向に突出するように被係止部111を設けてもよい。被係止部111は、押さえ管31の軸線C1に平行な基準面S2上を第二腕部13に対して離間する方向に突出している。図35に示すように基準面S2に直交する直交方向Zに見たときに、被係止部111の基端面111aは、先端側に向かうにしたがって第一腕部12から離間するように傾斜している。被係止部111の先端面111bは、軸線方向Yに直交している。
この変形例では、第二腕部13の側面から対向方向Xのうち第一腕部12に対して離間する方向に突出するように被係止部112を設けている。
図35に示す直交方向Zに見たときに、被係止部112の基端面112a、先端面112bは、被係止部111の基端面111a、先端面111bと軸線C1に対して線対称となるようにそれぞれ形成されている。
被係止部111、112をこのように構成しても、前記実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。
たとえば、上記実施形態では、押さえ管31は円筒状に形成されている、すなわち押さえ管31の軸線C1に直交する断面が円の輪郭の形状である。しかし、押さえ管のこの断面はこれに限られず、楕円形や多角形などの輪郭の形状でもよい。
第二被係止部21、22は第二腕部13に形成されていなくてもよい。第一腕部12に第一被係止部16、17が形成されていれば、係止部32に対して先端側に係止することができるからである。また、第一腕部12に第一被係止部17が形成されず、第一被係止部16だけ形成されるように構成してもよい。
クリップ10はつる巻きバネ36を含まなくてもよい。実施例ではつる巻きバネ36がクリップ本体11を押さえ管31を基点として押し出す構成とした。この他、クリップ本体11の開く方向の弾性力が押さえ管31の先端との相互作用によって押さえ管31に対して前進する構成としてもよい。
第一腕部12に突部18、19が、第二腕部13に突部23、24がそれぞれ設けられるとした。しかし、突部は第一腕部12および第二腕部13の一方のみに設けられてもよいし、一方の腕部に設けられる突部の数は1つでもよい。
突部18、19は直交方向Zに突出するとしたが、軸線方向Yに交差する方向に突出していればよい。このように構成しても、つる巻きバネ36の先端部を突部で係止することができるからである。
上記実施形態では、第一被係止部16の先端面16bおよび係止部32の基端面32bは、軸線方向Yに直交する。しかし、図37に示すように、先端面16bは、先端側に向かうにしたがって第一腕部12から離間するように傾斜していてもよい。基端面32bは、基端側に向かうにしたがって押さえ管31の軸線C1に近づくように傾斜していてもよい。
軸線方向Yに見たときに、係止部32の縁部32aは押さえ管31と同軸の円形状に形成されているとした。しかし、この縁部32aの形状は、楕円形や多角形などの輪郭の形状でもよい。
クリップ10が係止状態となったときにつる巻きバネ36が密巻き状態になることで、押さえ管31に対してクリップ本体11が基端側に移動できなくなるとした。しかし、つる巻きバネ36が密巻き状態になることに代えて、腕部12、13に設けた突起が係止部32に係合することで、押さえ管31に対してクリップ本体11が基端側に移動できなくなるようにしてもよい。
図38に示すように、使用者に提供されるときの内視鏡処置具1の外套管50の先端部に着脱自在に取付けられる保護キャップ120を備えてもよい。この保護キャップ120は管状に形成され、先端部に内径が縮径された突当て部121が形成されている。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態における構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
上記クリップユニットによれば、標的組織の掴み直しを容易に行うことができるクリップを提供することができる。
10 クリップユニット
11 クリップ本体
12 第一腕部
13 第二腕部
16,17 第一被係止部
21,22 第二被係止部
31 押さえ管
32 係止部
32b 基端面(基端側端面)
32c 先端面(先端側端面)
40 処置具本体

Claims (6)

  1. 第一腕部、第二腕部、および前記第一腕部の基端部と前記第二腕部の基端部との間に位置する中央部を有するクリップ本体と、
    前記クリップ本体を収容可能な筒状に形成され、前記中央部、前記第一腕部および前記第二腕部が基端側に移動するにしたがって前記クリップ本体を変形させて前記第一腕部の先端部と前記第二腕部の先端部とを接近させる押さえ管と、
    前記押さえ管の基端側の内周面から突出した係止部と、
    前記第一腕部の側面から突出し、前記押さえ管内における前記係止部よりも先端側に位置する状態において前記押さえ管に対して前進可能であるとともに、前記係止部を超えて前記係止部よりも基端側に移動した状態において前記係止部との係合により前記押さえ管に対する前進が規制される第一被係止部と、
    を備えるクリップユニット。
  2. 請求項1に記載のクリップユニットであって、
    前記第二腕部の側面から前記第一被係止部と反対方向に突出する第二被係止部を更に備え、
    前記押さえ管により前記第一腕部と前記第二腕部とが接近するのに伴い、前記第一被係止部と前記第二被係止部とが接近することで、前記第一被係止部が前記係止部を超えて基端側に移動可能となる。
  3. 請求項2に記載のクリップユニットであって、
    前記係止部は前記押さえ管の基端に設けられ、
    前記第一被係止部が前記係止部を超えて基端側に移動した状態において、少なくとも前記中央部の一部は前記押さえ管よりも基端側に突出する。
  4. 請求項3に記載のクリップユニットであって、
    前記押さえ管は円筒状に形成され、
    前記係止部は、前記押さえ管の内周面の全周にわたって形成されることで、前記係止部の縁部が前記押さえ管と同軸の円形状に形成されている。
  5. 請求項4に記載のクリップユニットであって、
    前記第一被係止部は、前記クリップ本体の長手軸に対して略直交する面からなる先端側端面、およびテーパー状に形成された基端側端面を有し、
    前記係止部に前記先端側端面を接触させて前記第一被係止部が基端側から先端側に向かって前記係止部を乗り越えるのに要する力量は、前記係止部に前記基端側端面を接触させて前記第一被係止部が先端側から基端側に向かって前記係止部を乗り越えるのに要する力量よりも大きい。
  6. 請求項5に記載のクリップユニットであって、
    前記押さえ管内には、前記クリップ本体を前記押さえ管に対して前進する方向に付勢する弾性部材が設けられ、
    前記第一被係止部が前記押さえ管内における前記係止部よりも先端側に位置する状態において、前記クリップ本体は前記弾性部材の付勢により前記押さえ管に対して前進する方向に移動される。
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