JP5743710B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置における自動焦点検出技術に関する。
ビデオカメラ等の撮像装置に搭載されるオートフォーカス(AF)方式としては、撮像信号を利用したコントラストAFが一般的である。この方式では、撮像素子で得た映像信号の高周波成分を抽出し、焦点状態を示す信号として、AF評価値を生成し、その値が最大になるフォーカスレンズの位置を探索する。また、他のAF方式として位相差AFがあり、装置から被写体までの距離を測距センサで検出し、検出距離に基づいてフォーカスレンズの位置を制御する。
ハイブリッドAFではコントラストAFと位相差AFとを組み合わせた構成が採用される。AF制御部は、位相差AFにより合焦点近傍までフォーカスレンズを駆動した後、コントラストAFに切り替えて高精度に合焦動作を行う。この方式は位相差AFによる高速な合焦性能とコントラストAFによる高精度の合焦性能を併せ持つ。位相差AFの測距精度が高いほど、コントラストAFを行う時間が短くなるので、合焦までにかかる全体の時間が短くなる。測距精度を高めるために、位相差AFユニットの検出部に複数列のラインセンサを用いた位相差AFが知られている(特許文献1参照)。
ところで位相差AFにて検出部が捉えた像によっては、信頼性の低い測距結果が得られる場合がある。ハイブリッドAFの場合、信頼性の低い測距結果を用いてフォーカスレンズが駆動されてしまうと、映像が暈けた後に合焦位置にフォーカスレンズが戻ることになる。そこで、安定性を高めるために、位相差AFで算出した測距結果に対して、過去に算出した被写体までの距離とフィルタ処理により、フォーカスレンズを駆動する方法が知られている(特許文献2参照)。
特開2000−75201号公報 特開2006−10756号公報
従来の装置では、焦点検出の安定性や追従性について以下の問題がある。
前記特許文献1の構成では、複数列のラインセンサで測距を行っているものの、ラインセンサが異なる被写体を捉えた場合などのように、測距結果の一部しか使えない場合に安定性を損なうおそれがある。また、前記特許文献2の構成では、過去の測距結果との間で複数回の一致を確認する必要があるため、位相差AFの高速な合焦性能を損なうおそれがある。被写体が動いており、撮像装置から被写体までの距離(被写体距離)が変化する状況では、現在と以前の測定とで被写体距離が一致しないために、被写体の動きに追従してフォーカスレンズを駆動することができない場合があった。
そこで本発明は、被写体への追従性を維持しつつ、信頼性の高い焦点検出を行うことを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る装置は、焦点検出光学系および該焦点検出光学系を通した像を検出する複数の検出部を備え、前記複数の検出部によって得られる像のずれ量に従って焦点調節用レンズの駆動制御を行う撮像装置であって、前記複数の検出部を構成する、対をなす複数のセンサの各出力から得た複数の前記ずれ量により前記焦点調節用レンズに係る合焦位置を算出して焦点調節制御を行う制御手段を備える。前記制御手段は、焦点検出時点で得た前記複数のずれ量と、当該焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記複数のずれ量を保持し、焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値以下である場合、当該複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出し、焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値を超える場合、当該複数のずれ量のいずれかと、前記焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出する。
本発明によれば、被写体への追従性を維持しつつ、信頼性の高い焦点検出を実現できる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における位相差AFの原理を示す図である。 図4とともに本発明の実施形態における焦点検出動作を説明するフローチャートであり、処理の主要部を示す。 図3に続く処理を示すフローチャートである。 位相差AFにおける像信号を例示する図である。 撮像装置と被写体の位置関係を例示する説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する撮像装置は被写体までの距離または撮像光学系に係る焦点状態検出量を取得して位相差AFを行う機能と、撮像信号を処理して焦点調節用の評価値を算出してコントラストAFを行う機能を有する。
図1は焦点調節制御装置を搭載した撮像装置の構成例を示す図である。ここで言う撮像装置は、被写体を撮影して動画や静止画のデータを、テープや固体メモリ、光ディスクや磁気ディスク等の各種メディアに記録する、いわゆるビデオカメラやデジタルスチルカメラ等を含む。装置内の各ユニットは、バス160を介して接続されており、各ユニットはメインCPU(中央演算処理装置)151によって制御される。
撮像光学系を構成するレンズユニット101は、固定1群レンズ102、ズームレンズ111、絞り103、固定3群レンズ121、フォーカスレンズ131を含む。これらの光学部材を通して撮像素子141上に結像する被写体像は電気信号に変換される。ズーム制御部113はメインCPU151の指示に従い、ズームモータ112を介してズームレンズ111を駆動して焦点距離を変更する。また、焦点調節用レンズとしてのフォーカスレンズ131はフォーカスモータ132によって駆動されて、焦点調節状態が制御される。
撮像素子141上に結像されて光電変換された画像は、撮像信号処理部142にて画像信号として整えられる。撮像信号(TVS参照)はAF信号処理部134に出力され、ここでコントラストAF制御のための評価値(FV参照)と、合焦度を表す信号(IFA参照)が生成されて、フォーカス制御部133へ出力される。AF信号処理部134は、撮像信号から被写体像のコントラスト状態を示す信号を生成する第1の焦点検出手段を構成する。
レンズユニット101の外部に設けられている位相差AFユニット130は、撮像装置から被写体までの距離(被写体距離)に関する信号(L参照)をフォーカス制御部133へ出力する。位相差AFユニット130は被写体からの光を分割して得た複数の像を検出する第2の焦点検出手段を構成し、位相差AF用の瞳分割光学系138と位相差検出部139を有する。被写体距離に関する情報の算出については、焦点検出光学系をなす瞳分割光学系138を通して位相差検出部139へ結像される2つの被写体像の位相差を検出することで行われる。フォーカス制御部133は、位相差AFユニット130による信号LとコントラストAFに用いる評価値FVおよび合焦度IFAに基づいてフォーカスレンズ131の駆動制御を行う。すなわち、これらの信号に基づいてフォーカスモータ132を介してフォーカスレンズ131を駆動することで、AF制御が実現される。
撮像信号処理部142の出力する画像データは撮像制御部143に送られ、一時的にRAM(ランダム・アクセス・メモリ)154に蓄積される。RAM154に蓄積された画像データは画像圧縮伸長部153にて圧縮された後で画像記録媒体157に記録される。これと並行して、RAM154に蓄積された画像データは、画像処理部152にて最適なサイズへの縮小・拡大処理が行われる。最適なサイズに処理された画像データはモニタディスプレイ150に送られて画像表示されることで、リアルタイムで撮影画像がユーザに提示される。また、撮影直後にはモニタディスプレイ150が所定時間だけ撮影画像を表示することで、ユーザは撮影画像を確認できる。
操作部156はユーザが装置への指示を行うために使用する。操作指示信号はバス160を介してメインCPU151に送られる。バッテリ159は、電源管理部158により適切に管理されて撮像装置全体に安定した電源供給を行う。フラッシュメモリ155には撮像装置の動作に必要な制御プログラムが記憶されている。ユーザ操作により撮像装置がOFF状態から起動すると、フラッシュメモリ155に格納されていたプログラムがRAM154の一部にロードされる。メインCPU151はRAM154にロードされたプログラムに従って動作制御を行う。
次に位相差AFについて説明する。
図2(A)は位相差AFユニット130の構成例を示す図である。被写体201からの光は、結像レンズ202と204を通過して検出部203と205にそれぞれ到達する。第1の結像レンズ202と第1の検出部203が組をなし、第2の結像レンズ204と第2の検出部205が組をなす。第1の検出部203と第2の検出部205は、基線長Bだけ互いに離れて設置されている。被写体201からの光のうち、第1の結像レンズ202を通った光は第1の検出部203上に結像し、また第2の結像レンズ204を通った光は第2の検出部205上に結像する。
本例では、2つの結像レンズおよび検出部からなる外部測距用センサ群を用いる。結像レンズ202,204は図1に示した瞳分割光学系138に相当し、検出部203,205は位相差検出部139に相当する。位相差AFユニット130の検出部203は、上段のラインセンサ206と下段のラインセンサ207から構成される。同様に検出部205は上段のラインセンサ208と下段のラインセンサ209から構成される。本実施形態では、カメラ本体に対して位相差AFユニット130を横置きとしているため、各検出部は上下に近接した2列のラインセンサで構成される。これに限らず、位相差AFユニット130を縦置きとする場合には、2列のラインセンサが左右に近接した構成となるが、同様の効果が得られる。
図2(B)は検出部203の詳細図である。検出部203は30個×2列の画素から構成されている。上段のラインセンサ206は30個の画素を有し、下段のラインセンサ207は30個の画素を有する。なお検出部205についても同様の構成とする。被写体距離の算出にあたっては、検出部203および検出部205を一対の検出部として用いる。そのため、ラインセンサ206とラインセンサ208が対となり、ラインセンサ207とラインセンサ209が対となる。
図3および4は、本実施形態における焦点検出動作を説明するフローチャートである。
S301において、検出部203,205の蓄積処理が実行される。メインCPU151のプログラム処理によって実現される蓄積制御部は、最大値を示す画素の出力(以下、ピーク値という)を検出し、ピーク値が所定のレベルに到達するまで蓄積が行われるように制御する。S302にて、メインCPU151は蓄積が終了したか否かを判定する。蓄積が終了している場合、S303へ処理を進め、蓄積が未終了の場合には、ピーク値が所定のレベルに達するまでの間、蓄積の終了待ちとなる。S303にて検出部から信号の読み出しが行われ、S304で位相差検出演算が行われる。
図5を参照して位相差検出演算の詳細について説明する。図5は、縦軸に検出部203、205からの出力信号(以下、像信号という)を示し、横軸に画素位置をとって像ずれを例示する。グラフ曲線P1は検出部203からの像信号を表し、グラフ曲線P2は検出部205からの像信号を表す。図2(A)に示すように検出部203と205は基線長Bだけ離れているため、それぞれの像信号は画素数Xだけずれた信号となる。そこで、2つの像信号に対して相関演算を行うことで位相差(以下、像ずれ量という)に相当する画素数Xが算出される。相関演算では、2つの像信号の相関値について画素をずらしながら演算が行われ、相関値が最大になる画素のずらし量を求めることで像ずれ量が求まる。この相関演算や、以下の演算処理はメインCPU151が行う。
像ずれ量が算出された後、図3のS305では、像ずれ量の信頼度が算出される。この信頼度は、像信号のコントラストや、2つの像信号が一致している度合いを示す一致度(相関度)等によって算出される。本実施形態では、検出部に2列のラインセンサを用いているため、この2列のラインセンサに対して、独立に位相差検出演算および信頼度演算がそれぞれ行われる。これにより、対をなす第1のラインセンサによって得られる像ずれ量(第1のずれ量)と、対をなす第2のラインセンサによって得られる像ずれ量(第2のずれ量)と、それぞれに対応した信頼度を得ることができる。S306は、全てのラインセンサに対して、位相差検出演算および信頼度演算が行われたか否かの判定処理である。全てのラインセンサに対する前記演算が終了していない場合、S302に戻って前記の処理を繰り返す。全てのラインセンサに対する前記演算が終了した場合、S307へ移行する。
S307では、S305で算出した信頼度を用いて信頼性判定が実行される。信頼度と所定の閾値が比較され、信頼度が閾値より大きい場合に、像ずれ量は十分に信頼性があると判定される。また信頼度が閾値以下の場合、像ずれ量は信頼性がないと判定される。S307では、算出した2つの信頼度がそれぞれ評価され、信頼性のある像ずれ量が2つあるか否かについて判定される。信頼度が2つとも閾値を超える場合、S308へ移行し、いずれかの信頼度が閾値以下の場合にはS309へ移行する。S308では、S307で信頼性があるとされた2つの像ずれ量の差分が演算される。差分量が所定の閾値以下であるか否かが判定される。差分量が閾値以下である場合、2つの像ずれ量が同程度であり、上段と下段のラインセンサで同一の合焦位置を示していると判定される。つまり、撮影者が意図する被写体を捉えていると判断することができる。この場合、S310へ移行する。一方、差分量が閾値よりも大きい場合、2つの像ずれ量は同程度でないと判定され、S311へ移行する。S311では、2つの像ずれ量のうち、大きい方が選択される。
S310において、2つの像ずれ量が平均される。2列のラインセンサでそれぞれ算出した像ずれ量が同程度であるので、被写体距離について2回の測定を行ったとみなすことができる。このため、2列のラインセンサでそれぞれ算出した像ずれ量を平均することで、最終的な像ずれ量が決定され(以下、像ずれ決定量という)、これを用いて被写体距離が算出される。
S309では、信頼性のある像ずれ量が1つであるか否かが判定される。信頼できる像ずれ量が1つである場合、S312へ移行し、当該像ずれ量が選択される。また、信頼できる像ずれ量がない場合にはS313へ移行する。S313では信頼性のある像ずれ量を取得することができなかったため、位相差AFユニット130は今回の測定結果を「NG」とし、被写体距離は算出しない。なお、フォーカス制御部133には十分な測定結果が得られなかった旨のエラー情報が送られた後、リターン処理となる。
S311、S312以降、図4の処理に進み、選択された信頼性のある像ずれ量に対して、過去に算出して保持している像ずれ量との一致が確認される。S312において、2つの像ずれ量のうち、信頼性のある方が選択された後、S314では、今回の測定で算出した像ずれ量と、前回の測定で最終的に算出して保持されている像ずれ決定量との差分が演算される。差分量が所定の閾値以下であるか否かが判定される。つまり、今回と前回の像ずれ量が同程度であるか否かが判定され、差分量が閾値を超える場合、S315へ移行する。また、差分量が閾値以下の場合、S317へ移行する。
S315にて、前回の測定で信頼性のある像ずれ量が得られたかが判定される。つまり、上段と下段のラインセンサ毎の像ずれ量について、前回の測定で得た信頼性のある像ずれ量があるか否かが判定される。そのような過去の像ずれ量がある場合、S316へ移行し、過去の像ずれ量がない場合にはS319へ移行する。S316において、今回の像ずれ量と、S315にて信頼性があるとされた像ずれ量が同程度であるか否かが判定される。両者の差分量が所定の閾値と比較され、同程度である場合、つまり差分量が閾値以下の場合、S317へ移行する。また差分量が閾値を超える場合にはS318へ移行する。なお、S314、S316で用いる閾値については、S308で使用する閾値と同じ値でもよいし、これよりも大きい値にしてもよい。
S317にて、今回算出した像ずれ量と、前回算出した像ずれ量または前回の像ずれ決定量を平均することにより、像ずれ量が決定する。今回の像ずれ量と前回の像ずれ量を、最終的な像ずれ決定量に反映させることで、被写体に対して2回の測定を行ったとみなすことができる。なお、平均処理については単純平均に限らず、加重平均でもよい。S318では、測定結果が「NG」とされる。S317、S318の処理を終えてリターン処理となる。
S315からS319に進んだ場合、前回の測定結果には、今回の測定結果と比較できるデータがないため、一致を確認できる比較対象をさらに以前の測定結果に遡って参照して更新する処理が実行される。S319にて、遡る時間が所定時間内であるか否かが判定され、当該時間が所定時間内である場合、S320に移行する。また当該時間が所定時間を超える場合、S318に移行する。所定時間とは比較対象の探索範囲を時間的に拡大するために予め設定されている判定基準時間である。S320では、さらに過去に遡った測定結果が参照されて、S314に戻り、比較処理を続行する。つまり、前回の測定結果がさらに過去の測定結果に更新される。一方、所定時間まで遡ったにもかかわらず、比較対照となるデータがない場合、S318へ移行し、測定結果が「NG」となる。
図3のS311から図4のS314に進む場合、信頼性があるとされた2つの像ずれ量のうちの一方に対して、過去に算出した像ずれ量と一致するか否かの確認処理が実行される。つまり、S311にて、2つの像ずれ量のうち、値の大きい方が選択される。その理由は、像ずれ量の大きいときに被写体距離が近く、撮影時に意図する被写体である可能性が高いためである。その後、S314へ移行して前述した処理が実行される。なお、S311では、信頼性のある2つの像ずれ量が算出されている。よって、像ずれ量の大きい方がS318に到達して測定結果が「NG」となった場合、もう一方の像ずれ量を選択し直して、S314以降の処理を行うことができる。
次に、図3のS310または図4のS317で求めた像ずれ決定量から、被写体距離Lを算出する方法について説明する。
像ずれ決定量をXとし、基線長をB、結像レンズ202、204の焦点距離をfとするとき、被写体距離Lは三角測距の原理で下式(1)により求められる。
Figure 0005743710
図6は撮像装置600と被写体601の位置関係を例示する。被写体601は撮像装置600に近づく方向に移動しているものとする。図6(A)は過去の時点における被写体距離Laを示し、図6(B)は現時点での被写体距離Lb(<La)を示す。
図6(A)と(B)にて被写体距離の測定時には、それぞれ2つの像ずれ量と信頼度が取得される。図6(B)にて、信頼性がともにあり、同程度の像ずれ量が得られる場合には、今回算出した2つの像ずれ量が平均され、像ずれ決定量が算出される。つまり、過去の被写体距離Laでの像ずれ量とは無関係に、現在の被写体距離Lbを算出できる。一方、信頼性のある像ずれ量が1つしか得られない場合や、2つの像ずれ量が異なっているために、どちらの像ずれ量を使用すべきかの判断が難しい場合には、過去の被写体距離Laが参照される。これにより、信頼性の低い像ずれ量を用いて被写体距離が算出されないように防止できる。
メインCPU151は、測定された被写体距離に基づいて、被写体距離に対して合焦を得るためのフォーカスレンズ位置を算出する。この算出処理には計算式を用いた演算だけでなく、予め不図示のメモリに記憶された、被写体距離に対する合焦位置のデータを読み出すことも含む。そして、フォーカス制御部133はメインCPU151の制御指令に従ってフォーカスレンズ131を駆動し、該レンズが合焦方向へと移動する。
本実施形態の撮像装置はコントラストAF機能を有しており、ハイブリッドAF制御を行う。フォーカス制御部133は、AF信号処理部134からのAF評価値FVと合焦度IFA、および位相差AFユニット130からの合焦フォーカスレンズ位置を取得する。現在のフォーカスレンズの位置から合焦位置へとフォーカスレンズ131が駆動された後、合焦度IFAを評価することで、フォーカス制御部133は現時点のフォーカスレンズ位置が合焦位置の近傍か否かを判断する。現時点のフォーカスレンズ位置が合焦位置近傍である場合、AF評価値FVに基づいて合焦点位置が探索され、コントラストAFが行われる。このように、ボケ量が大きい場合には位相差AFが実行され、合焦位置近傍にフォーカスレンズ131を駆動した後でコントラストAFによって合焦位置が探索されて、精度の良い自動焦点調節が行われる。
以上に説明した本実施形態によれば、信頼性の低い被写体距離の測定結果を用いてフォーカスレンズが駆動されないようにし、被写体への追従性を維持しつつ、信頼性の高いハイブリッドAFを実現できる。また、被写体が動いている場合でも、被写体の現在位置を求め、被写体に追従してフォーカスレンズを動かすことができる。ユーザが撮影方向を変更するために撮像装置の向きや姿勢を変更することで撮影対象を変えた場合でも、ユーザの意図する被写体に対して、フォーカスレンズを素早く動かすことができる。さらには、以下の効果が得られる。
・現在の焦点検出時点で得られている複数のずれ量の差分が閾値以下であると判断できる場合、時間経過に影響されることなく、現在のずれ量のみで焦点検出を行ってフォーカスレンズを駆動することができる。
・現在の焦点検出時点で得られている複数のずれ量の差分が閾値を超えており、充分な一致と判断できない場合には、過去の焦点検出時点で得ているずれ量の情報も用いることで、焦点検出の信頼性を高めることができる。
したがって、被写体へのフォーカスの追従性と安定性との間でバランスのとれた焦点調節制御を実現できる。
[変形例]
次に、前記実施形態の変形例を説明する。
変形例では、上段と下段のラインセンサの出力を合成した像信号について位相差検出を行い、像ずれ決定量を算出する処理を説明する。なお、以下では前記実施形態との相違点を説明することとし、同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略する。
図2(B)に示す検出部203において、上段のラインセンサ206と下段のラインセンサ207が並行に隣接して配置されていることは前記実施形態と同様である。しかし、両者は画素の配列方向において相対的に互いの位置が0.5画素分だけずれている。このことは検出部205についても同様とする。
このような検出部203、205を用いて被写体距離を測定する場合、図3のフローチャートに示すS301乃至308の処理が同様に実行される。
S310では、上段と下段のラインセンサによる像信号が合成される。上段と下段のラインセンサにより得られた像ずれ量が、S307にて両者とも信頼性があると判定され、かつ、S308で同程度の像ずれ量が得られたと判定された場合、S310へ移行する。ここでは、改めて上段と下段のラインセンサの像信号の読み出しが行われ、上段と下段のラインセンサによる像信号が合成される。像信号の合成とは、上段と下段のラインセンサの各画素の信号を交互に取り出すことである。なお、このように交互に取り出した信号に対して、隣接画素の出力を平均し、また所望のフィルタ処理を施してもよい。合成で得た像信号に対して位相差検出演算を行うことで、像ずれ決定量が求まり、被写体距離が算出される。
以上のように、今回測定された複数の像ずれ量のみで測定結果の一致が確認できる場合には、改めて像信号を読み出してから像ずれ決定量を演算できる。
[その他の実施例]
以上に説明した例では、検出部を2列のラインセンサで構成し、安定性を高めるために測定結果の一致回数を2回としている。これに限らず、検出部を3列以上のラインセンサで構成してもよい。この場合、測定結果の一致回数については2回または3回にしてもよい。2回とした場合には追従性重視の仕様となり、3回とした場合には安定性重視の仕様となる。
なお、以上の実施形態では外部測距方式のセンサに適用した例を説明したが、TTL(Through the Lens)方式のセンサに適用して焦点検出に用いてもよい。この場合、前記の説明で被写体距離を、デフォーカス量などの焦点状態検出量と読み替えればよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
130 位相差AFユニット
131 フォーカスレンズ
133 フォーカス制御部
134 AF信号処理部
138 瞳分割光学系
139 位相差検出部
203,205 検出部
206乃至209 ラインセンサ

Claims (8)

  1. 焦点検出光学系および該焦点検出光学系を通した像を検出する複数の検出部を備え、前記複数の検出部によって得られる像のずれ量に従って焦点調節用レンズの駆動制御を行う撮像装置であって、
    前記複数の検出部を構成する、対をなす複数のセンサの各出力から得た複数の前記ずれ量により前記焦点調節用レンズに係る合焦位置を算出して焦点調節制御を行う制御手段を備え、
    前記制御手段は、焦点検出時点で得た前記複数のずれ量と、当該焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記複数のずれ量を保持し、
    焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値以下である場合、当該複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出し、
    焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値を超える場合、当該複数のずれ量のいずれかと、前記焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記複数のセンサにより得られた像が一致している度合いおよび像のコントラストから前記ずれ量の信頼度を算出して、該信頼度が閾値を超える場合に前記ずれ量に信頼性があると判定し、
    前記複数のセンサによって焦点検出時点で得た第1および第2のずれ量に信頼性があると判定し、かつ、前記第1のずれ量と前記第2のずれ量との差が閾値以下である場合、当該第1のずれ量および第2のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点状態検出量を算出することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記複数のセンサにより得られた像が一致している度合いおよび像のコントラストから前記ずれ量の信頼度を算出して、該信頼度が閾値を超える場合に前記ずれ量に信頼性があると判定し、
    前記複数のセンサによって焦点検出時点で得た第1および第2のずれ量の一方に信頼性があると判定した場合、信頼性があると判定した当該ずれ量と、前記焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記第1のずれ量または前記第2のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点状態検出量を算出することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記焦点検出時点で得た前記第1および第2のずれ量を平均して被写体までの距離または前記焦点状態検出量を算出することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  5. 前記複数の検出部は、複数のラインセンサをそれぞれ備えており、
    前記制御手段は、前記複数のラインセンサから各画素の信号を取り出し像信号から位相差検出演算によって複数の前記ずれ量を取得することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記第1のずれ量または第2のずれ量のうち、信頼性があると判定した前記ずれ量との差が閾値以下であると判定された方のずれ量と、信頼性があると判定した前記ずれ量とを平均して被写体までの距離または前記焦点状態検出量を算出することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  7. 撮像素子からの撮像信号を処理して焦点調節用の評価値を生成する信号処理手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点状態検出量を算出して前記焦点調節用レンズを合焦方向へ移動させ、前記信号処理手段が生成する前記評価値を用いて前記焦点調節用レンズに係る合焦位置を探索することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の撮像装置。
  8. 焦点検出光学系および該焦点検出光学系を通した像を検出する複数の検出部を備え、前記複数の検出部によって得られる像のずれ量に従って焦点調節用レンズの駆動制御を行う撮像装置にて実行される制御方法であって、
    前記複数の検出部を構成する、対をなす複数のセンサによって像のずれ量を検出する検出ステップと、
    前記複数のセンサの各出力から得た複数の前記ずれ量から前記焦点調節用レンズに係る合焦位置を算出して焦点調節制御を行う制御ステップを有し、
    前記制御ステップはさらに、焦点検出時点で得た複数のずれ量と、当該焦点検出時点よりも過去の時点で検出した複数のずれ量を保持するステップと、
    焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値以下である場合、当該複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出するステップと、
    焦点検出時点で得た前記複数のずれ量の間の差が閾値を超える場合、当該複数のずれ量のいずれかと、前記焦点検出時点よりも過去の時点で検出した前記複数のずれ量を用いて被写体までの距離または前記焦点調節用レンズに係る焦点状態検出量を算出するステップを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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