JP5743046B2 - ガスタービン用冷却用空気生成装置、ガスタービンプラント、既設ガスタービンプラントの再構築方法、及び、ガスタービン用冷却用空気生成方法 - Google Patents

ガスタービン用冷却用空気生成装置、ガスタービンプラント、既設ガスタービンプラントの再構築方法、及び、ガスタービン用冷却用空気生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧縮機で生成される圧縮空気を抽気冷却して、ガスタービン内の高温部を冷却するための冷却用空気を生成するガスタービン用冷却用空気生成装置、ガスタービンプラント、既設ガスタービンプラントの再構築方法、及び、ガスタービン用冷却用空気生成方法に関する。
従来、圧縮機、燃焼器及びタービンを基本構成とするガスタービンにおいて、燃焼器やタービン内部では、静翼、動翼、隔壁など、各部を構成する部材が燃焼ガスに曝されることから、これらの部材を、冷却用空気で冷却する技術が適用されている。このような冷却用空気は、圧縮機で生成される圧縮空気を、圧縮機中間段や圧縮機出口から抽気して、該圧縮空気を冷却することによって生成される。
ここで、圧縮空気の冷却には、一般的に加湿冷却が適用される(例えば、特許文献1、2参照)。加湿冷却は、圧縮空気に水分を供給し、該水分が蒸発して潜熱を奪うことにより冷却するものである。このため、必要な動力が最小限であり、また、水蒸気によって冷却用空気中の空気量を削減して圧縮機からの抽気量を削減することができるので、効率的である。そして、特許文献1の方法では、冷却用空気の温度を測定して、測定された温度が供給した水の全量を速やかに蒸発させるに十分な温度の場合に水分を供給するものとしている。また、特許文献2の方法では、供給する水分量の調整によって冷却用空気の温度の調整を行うものとしている。
特開昭59−160033号公報 特開2004−162708号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、もともと抽気する圧縮空気の圧力が高い場合には、同じ温度でも供給する水分の全てを蒸発させることができずに、冷却用空気内に液滴が発生してしまう場合があった。また、特許文献2の方法でも、目標とする温度まで冷却用空気を冷却しようとして水分量を増大させても液滴が発生してしまう場合があった。そして、このように冷却用空気に液滴が発生してしまうと、この冷却用空気で冷却対象となる部材を冷却した時に、液滴が対象となる部材に付着して、当該部材を過度に冷却してしまう問題があった。そして、冷却対象となる部材が、周辺の他の部材で拘束されている場合には熱応力が発生してしまう。また、冷却対象となる部材が、周辺の他の部材と離間した状態となっていたとしても、熱変形が顕著となり、他の部材と必要なクリアランスを確保することができなくなってしまう。さらに、冷却対象となる部材に液滴が付着してしまうと、当該部材の腐食、エロージョンの原因となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、圧縮機で生成される圧縮空気の一部を加湿冷却によって液滴の発生を防止しつつ効果的に冷却して冷却用空気を生成することが可能なガスタービン用冷却用空気生成装置、ガスタービンプラント、ガスタービンプラントの再構築方法、及び、ガスタービン用冷却用空気生成方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明は、圧縮機で生成される圧縮空気の一部を冷却して、ガスタービン内の高温部を
冷却するための冷却用空気を生成するガスタービン用冷却用空気生成装置であって、前記
圧縮空気の一部に水分を供給し、冷却用空気を生成する水分供給手段と、該水分供給手段
で水分が供給された後の前記冷却用空気の温度に係る温度情報を取得する温度情報取得手
段と、前記水分供給手段で水分が供給された後の前記冷却用空気の水蒸気分圧に係る圧力
情報を取得する圧力情報取得手段と、前記温度情報取得手段で取得された前記温度情報、
及び前記圧力情報取得手段で取得された前記圧力情報に基づいて、前記水分供給手段の駆
動を制御する制御部とを備えることを特徴としている。
また、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置において、前記制御部は、予め設定さ
れ、飽和水蒸気曲線を所定量オフセットして得られる圧力と温度との関係を示す境界線を
参照して、該境界線に対して、現在の冷却用空気の温度及び水蒸気分圧で構成された測定
点が飽和側にある場合には前記水分供給手段によって供給する水分量を現在の水分量から
減少させることを特徴とする。
また、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置において、前記水分供給手段で水分を供給する上流側または下流側で前記圧縮空気との間で熱交換を行うことにより該圧縮空気を冷却する冷却手段とを備え、前記制御部は、前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第二の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第二の閾値以上である場合には、前記冷却手段による熱交換量を増大させることを特徴とする。
また、本発明は、圧縮機で生成される圧縮空気の一部を冷却して、ガスタービン内の高
温部を冷却するための冷却用空気を生成するガスタービン用冷却用空気生成方法であって
、前記圧縮機で生成される圧縮空気の一部に水分を供給して冷却用空気を生成する水分供
給工程と、現在の前記冷却用空気の温度を取得する温度情報取得工程と、現在の前記冷却
用空気の水蒸気分圧を取得する圧力情報取得工程と、前記温度情報取得工程で取得した温
度、及び前記圧力情報取得工程で取得した水蒸気分圧に基づいて、前記水分供給工程で供
給する水分量を決定する水分量決定工程とを備えることを特徴としている。
さらに、上記のガスタービン用冷却用空気生成方法において、前記水分量決定工程で、
予め設定され、飽和水蒸気曲線を所定量オフセットして得られる圧力と温度との関係を示
す境界線を参照して、該境界線に対して、現在の冷却用空気の温度及び水蒸気分圧で構成
された測定点が飽和側にある場合には、前記水分供給工程で供給する水分量を現在の水分
量から減少させることを特徴とする。
加えて、上記のガスタービン用冷却用空気生成方法において、前記水分供給工程で水分を供給する前または後に前記圧縮空気との間で熱交換を行うことにより該圧縮空気を冷却する熱交換冷却工程を備え、前記水分量決定工程で、前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第二の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第二の閾値以上である場合には、水分量を減少させると共に前記熱交換冷却工程での熱交換量を増大させることを特徴とする。
この構成及び方法によれば、温度情報取得工程及び圧力情報工程として、冷却用空気の
現在の温度及び水蒸気分圧を取得することができる。このため、水分量決定工程として、
取得した温度及び水蒸気分圧に基づいて、冷却用空気が飽和状態となって液滴が発生して
しまわない範囲で供給する水分量を決定して、水分供給工程で水分を供給して加湿冷却を
実施することができる。
さらに、この構成及び方法によれば、水分量決定工程で、飽和水蒸気曲線を所定量オフ
セットして得られる圧力と温度との関係を示す境界線を参照して、現在の冷却用空気の温
度及び水蒸気分圧で構成された測定点が飽和側である場合、すなわち液滴が発生してしま
う飽和状態となってしまう前に、水分供給工程で供給する水分量を現在の水分量から減少
させることで、液滴の発生を確実に防止することができる。
加えて、この構成及び方法によれば、水分量決定工程で、前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に、すなわち、さらに水分を供給すると飽和状態となって液滴が発生してしまうおそれがある状態で、さらに現在の冷却用空気の温度が第二の閾値以上である場合に、熱交換冷却工程として熱交換によって冷却する時の熱交換量を増大させる。このため、液滴の発生しないように圧縮空気を熱交換によって効果的に冷却し、冷却用空気の温度が第二の閾値未満となるようにすることができる。また、前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に熱交換量を増大させると共に、水分量を減少させることにより、液滴の発生を防止することができる。
また、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置において、前記制御部は、前記測定点が前記境界線に対して飽和側でない場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第一の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第一の閾値以上である場合には、前記水分供給手段によって供給する水分量を現在の水分量から増大させることがより好ましい。
また、上記のガスタービン用冷却用空気生成方法において、前記水分量決定工程で、前記測定点が前記境界線に対して飽和側でない場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第一の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第一の閾値以上である場合には、前記水分供給工程で供給する水分量を現在の水分量から増大させることがより好ましい。
この構成及び方法によれば、水分量決定工程で、前記測定点が前記境界線に対して飽和側でない場合に限り、すなわち、水分をさらに供給しても飽和状態となって液滴が発生しない状態の場合に限り、さらに、現在の冷却用空気の温度が第一の閾値以上である場合に、水分供給工程で供給する水分量を現在の水分量から増大させる。このため、液滴の発生しない範囲で、圧縮空気をより効果的に冷却し、冷却用空気の温度が第一の閾値未満となるようにすることができる。また、冷却用空気の温度を第一の閾値未満とすることよりも、液滴の発生の防止を優先することにより、冷却空気の温度上昇よりも大きな不具合につながる液滴の発生を確実に防止することができる。
また、本発明のガスタービンプラントは、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置と、 前記ガスタービンとを備えることを特徴としている。
この構成によれば、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置を備えることで、液滴が発生してしまうことなく冷却用空気を生成して、ガスタービンの高温部を効果的に冷却することができる。また、効果的に冷却することができるが故に圧縮機から抽気する圧縮空気量を削減することができ、ガスタービンの出力増大、効率化を図ることができる。
また、本発明の既設ガスタービンプラントの再構築方法は、既設である前記ガスタービンに対して前記ガスタービン用冷却用空気生成装置を追設することで請求項5に記載のガスタービンプラントを構築することを特徴としている。
この方法によれば、上記のガスタービン用冷却用空気生成装置を追設するだけで、既設のガスタービンを効果的に冷却することができる。また、効果的に冷却することができるが故に圧縮機から抽気する圧縮空気量を削減することができ、既設のガスタービンの出力増大、効率化を図ることができる。
本発明のガスタービン用冷却用空気生成装置によれば、圧縮機で生成される圧縮空気の一部を加湿冷却によって液滴の発生を防止しつつ効果的に冷却して冷却用空気を生成することができる。
また、本発明のガスタービン用冷却用空気生成方法によれば、圧縮機で生成される圧縮空気の一部を加湿冷却によって液滴の発生を防止しつつ効果的に冷却して冷却用空気を生成することができる。
また、本発明のガスタービンプラントによれば、ガスタービン用冷却用空気生成装置によって液滴を発生させることなく冷却用空気を生成して高温部を効果的に冷却することができ、またそれ故にガスタービンの出力増大、効率化を図ることができる。
また、本発明のガスタービンプラントの再構築方法によれば、ガスタービン用冷却用空気生成装置によって液滴を発生させることなく冷却用空気を生成して高温部を効果的に冷却することができ、またそれ故に既設ガスタービンの出力増大、効率化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態のガスタービンプラントの全体図である。 本発明の第1実施形態のガスタービンプラントにおいて、圧縮空気の抽気箇所、冷却用空気の供給箇所の詳細を示す詳細図である。 本発明の第1の実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置において、制御部で参照する境界線を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置において、制御部による制御フローを示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例のガスタービンプラントの全体図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例のガスタービンプラントの詳細図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例のガスタービンプラントの詳細図である。 本発明の第1の実施形態の第4の変形例のガスタービンプラントの詳細図である。 本発明の第2の実施形態のガスタービンプラントの全体図である。 本発明の第2の実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置において、制御部による制御フローを示すフロー図である。 本発明の第2の実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置において、制御部による冷却用空気の冷却制御の詳細を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態のガスタービンプラントの全体図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。図1は、以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成図である。図1に示すように、ガスタービンプラント1は、ガスタービン2と、ガスタービン2と接続された発電機3と、ガスタービン2で使用する冷却用空気A3を生成するガスタービン用冷却用空気生成装置100とを備える。
ガスタービン2は、大気から空気A1を吸気圧縮して圧縮空気A2を生成する圧縮機2aと、圧縮機2aで生成された圧縮空気A2に燃料Fを混合させて燃焼ガスGを生成する燃焼器2bと、燃焼器2bで生成された燃焼ガスGにより回転駆動するタービン2cと、圧縮機2a及びタービン2cを貫通するロータ2dとを備える。発電機3はロータ2dに接続されている。
図2に示すように、圧縮機2aは、ロータ2dを囲むように配されてロータ2dとの間に圧縮空気流路10aを形成する圧縮機ケーシング10と、圧縮空気流路10a内に交互に配された圧縮機動翼11及び圧縮機静翼12とを備える。圧縮機動翼11は、ロータ2dに放射状に複数、さらにロータ2dの軸方向に複数段設けられている。また、圧縮機静翼12は、圧縮機ケーシング10の内周面に放射状に複数、さらにロータ2dの軸方向に複数段設けられている。また、圧縮機ケーシング10は、外郭をなす外郭部10bと、外郭部10bの内周側に間隔を有して配されて圧縮空気流路10aと外側とを区画するとともに外郭部10bとの間に抽気室10dを形成する隔壁部10cとを有する。隔壁部10cには、一部に隙間10eが形成されていて、該隙間10eから抽気室10dに、生成過程の圧縮空気A2が流入する構造となっている。
また、燃焼器2bは、圧縮機2aの圧縮空気流路10aの出口10fと連通する車室20と、車室20内に環状に複数配列して設けられた燃焼器本体21とを有する。そして、圧縮機2aで生成された圧縮空気流路10aの出口10fから排出される圧縮空気A2は、車室20内を経て燃焼器本体21へ供給されて、該燃焼器本体21内で燃料と混合、燃焼されることで燃焼ガスGが生成される。
また、タービン2cは、ロータ2dを囲むように配されてロータ2dとの間に燃焼ガス流路30aを形成するタービンケーシング30と、燃焼ガス流路30a内に交互に配されたタービン動翼31及びタービン静翼32とを備える。タービン動翼31は、ロータ2dに放射状に複数、ロータ2dの軸方向に複数段設けられている。また、タービン静翼32は、タービンケーシング30の内周面に放射状に複数、ロータ2dの軸方向に複数設けられている。また、タービンケーシング30は、外郭をなす外郭部30bと、外郭部30bの内周側に間隔を有して配されて燃焼ガス流路30aと外側とを区画するとともに、外郭部30bとの間に冷却室30dを形成する隔壁部30cとを有する。隔壁部30cには、図示しないが、一部に開口が形成されてタービン静翼32の内部に形成された冷却用流路と連通しいている。そして、本実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置100では、圧縮機2aで生成される圧縮空気A2の内、中間段で生成され抽気室10e内に流入する圧縮空気A2を抽気して加湿冷却して冷却用空気A3を生成し、タービン2cにおいて冷却室30d内に供給し、タービン静翼32の冷却を行う。
以下に、ガスタービン用冷却用空気生成装置100の構成の詳細を説明する。
図1及び図2にように、ガスタービン用冷却用空気生成装置100は、圧縮機2aの抽気室10dの少なくとも一つと連通するとともに、タービン2cの各冷却室30dと連通する管路101と、管路101内に水分を供給する水分供給手段102と、水分供給手段102で水分を供給した後の管路101の内の冷却用空気A3の温度に係る温度情報を取得する温度情報取得手段103及び水蒸気分圧に係る圧力情報を取得する圧力情報取得手段104と、水分供給手段102の駆動を制御する制御部105と、各種データが記憶された記憶部106とを備える。水分供給手段102は、図示しないタンクから水分を圧送する送出部102aと、送出部102aから送られる水を管路101へと案内する接続管102bと、接続管102bに設けられた電磁バルブ102cとを有する。電磁バルブ102cの開度は、後述するように制御部105により制御されており、該制御部105による制御のもと所望の流量となるように開閉制御される。
また、温度情報取得手段103は、管路101内を流通する冷却用空気A3の温度を測定する温度計103aで構成され、測定した温度Tを、電気信号によって温度情報として制御部105へ出力する。圧力情報取得手段104は、管路101内を流通する冷却用空気A3の水蒸気分圧Pを測定する圧力計104aで構成され、測定した水蒸気分圧を、電気信号によって圧力情報として制御部105へ出力する。また、記憶部106には、図3に示すような横軸を温度T、縦軸を水蒸気分圧Pとして、管路101内を流れる空気と水蒸気とが混合された気体についての飽和水蒸気曲線M<P=f1(T)>から、非飽和状態側に一定温度ΔT分オフセットした境界線N<P=f2(T)=f1(T−ΔT)>がグラフとして記憶されている。ここで、オフセット分となるΔTは、冷却用空気A3が飽和状態すなわち飽和水蒸気曲線M上でないとしても、その近傍であり、管路101内、あるいは冷却室30d内において局所的に飽和状態になる可能性を考慮して安全側とするためのものであり、管路101や冷却室30dの構造などが考慮されて決定される値である。なお、飽和水蒸気曲線Mに対する境界線Nのオフセット量は、上記においては一定温度ΔT分としたが、一定圧力ΔP分としても良いし、両曲線同士の距離によって規定するものとしても良い。また、記憶部16には、冷却用空気A3による冷却対象物、例えば本実施形態ではタービン静翼32の要求冷却性能に基づいて決定される冷却用空気A3の温度の閾値Tmaxが記憶されている。そして、制御部105は、記憶部16に記憶されたグラフ及び閾値Tmaxを参照し、入力された温度情報及び圧力情報に基づいて電磁バルブ102cの開度を制御することにより水分供給手段102によって供給する水分量を調整し、冷却用空気A3を連続的に生成する。
以下に、冷却用空気A3を生成する手順とともに、制御部105による制御の詳細を説明する。
ガスタービン用冷却用空気生成装置100においては、ガスタービンプラント1の稼動中、圧縮機2cで圧縮空気A2が生成されるのに伴って、抽気工程として、抽気室10dから管路101へと順次抽気を行っていく。そして、抽気されて管路101を流通する圧縮空気A2は、水分供給工程として、水分供給手段102の電磁バルブ102cの開度に応じた水分量が加湿され、これにより冷却されて冷却用空気A3が生成される。次に、管路101内において水分供給手段102によって水分が供給された下流側では、温度情報取得工程として、温度情報取得手段103により管路101内を流れる現在の冷却用空気A3の温度が取得されるとともに、圧力情報取得工程として、圧力情報取得手段104により管路101内を流れる現在の冷却用空気A1の水蒸気分圧が取得される。
そして、水分量決定工程として、制御部105は、取得された温度情報及び圧力情報に基づいて水分供給手段102によって供給する水分量を決定する。図4は制御部5による水分量決定フローを示している。
すなわち、図4に示すように、制御部105では、まず同期して得られた温度情報及び圧力情報から、現在の管路101内の冷却用空気A3の温度T及び水蒸気分圧Pを取得する。そして、制御部105は、まずステップS1として、記憶部106のグラフ(図3)を参照する。そして、現在の冷却用空気A3の温度Tと圧力Pとで構成される測定点が、境界線Nよりも非飽和側、すなわち境界線Nよりも下側であり、「P<f2(T)」を満たす否かを判定する。そして、現在の冷却用空気A3の測定点が境界線Nよりも飽和水蒸気線M側、言い換えれば境界線N上若しくは境界線Nよりも上側であり、すなわち図3における点A3−1のような温度Tと圧力Pとが「P≧f2(T)」の関係である場合(NO)には、現状の水分量を維持すると液滴が発生するおそれがあるものとして、電磁バルブ102cの開度を低くして、供給される水分量を減少させる(ステップS2)。このため、冷却用空気A3の水蒸気分圧Pは低下し、液滴が確実に発生するおそれのない境界線Nよりも下側の領域で冷却用空気A3を生成することができる。なお、減少させる水分量は、予め設定された一定量としても良いし、測定された圧力Pと、温度Tによる計算値f2(T)の値との差分の大きさに応じて変更するようにしても良い。
一方、現在の冷却用空気A3の測定点が境界線Nよりも非飽和側、言い換えれば境界線Nよりも下側であり、すなわち図3における点A3−2、A3−3のような温度Tと圧力Pとが「P<f2(T)」の関係である場合(YES)には、現状の水分量で液滴が発生するおそれがないとして、さらに現在の温度Tが閾値Tmax未満かどうか判定する。そして、現在の温度Tが閾値Tmax以上である、例えば点A3−2のよう場合には、さらに冷却して冷却用空気A3の温度を低下させる必要があるとして、電磁バルブ102cの開度を高くして、供給される水分量を増大させる。このため、冷却用空気A3は、加湿冷却による冷却が促進され、温度を低下させることができる。なお、この場合の増大させる水分量は、予め設定された一定量としても良いし、測定された温度Tと、閾値Tmaxとの差分の大きさに応じて変更するようにしても良い。一方、現在の温度Tが閾値Tmax未満である、例えば点A3−3のような場合には、現状の冷却用空気A3で液滴が発生するおそれもなく、温度Tも適正であるとして、水分供給手段102による現状の水分量を維持させる。
そして、上記の抽気工程、水分供給工程を実施しつつ、温度情報取得工程、圧力情報取得工程及び水分量決定工程を繰り返し実施することで、水分供給手段102によって供給する水分量を液滴が発生してしまわない範囲で決定し、水分供給手段102によって供給して加湿冷却することができる。このため、生成される冷却用空気A3を、液滴が発生しない状態を保ちつつ、温度Tを閾値Tmax未満に維持して、冷却対象となるガスタービン静翼32に供給して効果的に冷却することができる。
上記水分量決定工程では、制御部105は、境界線Nを参照することにより、現在の冷却用空気A3の温度T及び水蒸気分圧Pで構成された測定点が境界線Nで規定される飽和水蒸気曲線Mとの距離以下とならない範囲で水分量を調整することができる。このため、液滴が発生してしまう飽和状態となってしまう前に、水分供給工程で供給する水分量を現在の水分量から減少させることで、液滴の発生を確実に防止することができる。また、水分量決定工程では、測定点の飽和水蒸気曲線との離間距離が所定距離よりも大きい場合、すなわち、水分をさらに供給しても飽和状態となって液滴が発生しない状態で、さらに、現在の冷却用空気A3の温度Tが閾値Tmax以上である場合には水分量を増大させる。このため、液滴の発生しない範囲で圧縮空気A2を効果的に冷却し、冷却用空気A3の温度が閾値Tmax未満となるようにすることができる。また、上記のとおり、ステップS1による液滴の発生の有無の判定と、ステップS3による冷却用空気の温度の判定との内、ステップS1の液滴の発生の有無の判定を先行して実施することで、より確実に液滴の発生を防止することができる。
そして、ガスタービンプラント1では、このようなガスタービン用冷却用空気生成装置100を備えることで、液滴が発生してしまうことなく冷却用空気A3を生成して、ガスタービン2の高温部となる、例えばタービン静翼32を効果的に冷却することができる。また、効果的に冷却することができるが故に圧縮機2aから抽気する圧縮空気量を削減することができ、ガスタービン2の出力増大、効率化を図ることができる。
なお、上記においては、温度計103aで構成される温度情報取得手段103及び圧力計104aで構成される圧力情報取得手段104により、冷却用空気A3の温度及び水蒸気分圧が直接測定により取得されるものとしたが、これに限るものではない。図5は、この実施形態の第1の変形例を示している。図5に示すように、本変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置110では、管路101において水分供給手段102の上流側に設けられ、水分が供給されていない抽気された圧縮空気A2の温度T´を測定する温度計103b及び水蒸気分圧P´を測定する圧力計104bを有する。また、制御部105には、温度計103bで測定された圧縮空気A2の温度T´と、現在の水分供給手段102で供給される水分量とに基づいて、加湿後の冷却用空気A3の温度Tを演算し取得する温度演算部105aと、圧力計104bで測定された圧縮空気A2の水蒸気分圧P´と、現在の水分供給手段102で供給される水分量とに基づいて、加湿後の冷却用空気A3の水蒸気分圧Pを演算し取得する圧力演算部105bとが備えられている。すなわち、温度計103bと温度演算部105aによって冷却用空気A3の温度に係る温度情報を取得する温度情報取得手段103が構成され、圧力計104bと圧力演算部105bによって冷却用空気A3の水蒸気分圧に係る圧力情報を取得する圧力情報取得手段104が構成されている。このように演算で冷却用空気A3の温度及び水蒸気分圧を取得するようにしても良い。また、演算の際には水分供給手段102で供給される水温を測定して考慮するものとしても良いし、さらに圧縮空気A2の温度及び水蒸気分圧も図示しないガスタービン2側の制御部からの情報によるものとしても良い。
また、上記においては、ガスタービン用冷却装置100は、圧縮機2aで生成される圧縮空気A2を、中間段で抽気室10dから抽気して冷却用空気A3を生成し、タービン2cの冷却室30dに供給するものとしたが、これに限るものではない。図6は、この実施形態の第2の変形例を示している。図6に示すように、この変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置120では、管路101の上流端は、車室20に接続され、また、管路101の下流端は、タービン動翼31の内部に連通する該タービン動翼31とロータ2dとの間の空間に連通している。このような変形例では、圧縮機2cの圧縮空気流路10aの出口10fから排出されて車室20の内部へと流入した圧縮空気A2の一部を抽気して、冷却用空気A3を生成し、タービン動翼31の内部に供給することができる。このように、圧縮空気A2を抽気するために管路101の上流端を接続する位置としては、圧縮機2cの出口10f側でも良いし、中間段としても良い。また、冷却空気A3を供給するための管路101の下流端を接続する位置としては、その冷却対象に応じて様々の部位に接続可能である。
また、上記においては、管路101によって抽気した圧縮空気A2を外部に取り出して冷却するものとしたが、これに限るものではなく、ガスタービン2の内部において各工程を実施するものとしても良い。図7、図8は、それぞれこの実施形態の第3、4の変形例を示している。図7に示すように、第3の変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置130では、圧縮機2cの出口10fから車室20に流入した圧縮空気A2の内、抽気されて燃焼器本体21に流入せずに冷却室30dに流入する圧縮空気A2を加湿冷却して冷却用空気A3を生成するものである。具体的には、水分供給手段131は、図示しないタンクから水分を圧送する送出部131aと、送出部131aから送られる水を車室20内の圧縮空気A2の抽気箇所へと案内する接続管131bと、接続管131bに設けられた電磁バルブ131cと、接続管131bの先端に設けられたノズル131dとを有する。また、温度情報取得手段103を構成する温度計103a及び圧力情報取得手段104を構成する圧力計104aは、車室20内において、水分供給手段131のノズル131dと、冷却室30dとの間で測定可能に設けられている。
この変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置130においても、車室20内において抽気された圧縮空気A2にノズル131dから水分を供給して加湿冷却して冷却用空気A3を生成する。そして、生成された当該冷却用空気A3の温度及び圧力が温度計103a及び圧力計104aで測定され、制御部105ではこれに基づいて水分供給手段131で供給される水分量を決定し、当該水分量で加湿冷却した冷却用空気A3を冷却室30dに供給することができる。
また、図8に示すように、第4の変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置140では、水分を供給する水分供給手段131のノズル131dが、タービン動翼31の内部に連通する該タービン動翼31とロータ2dとの間の空間に設けられている。また、温度情報取得手段103を構成する温度計103a及び圧力情報取得手段104を構成する圧力計104aは、タービン動翼31の内部に連通する該タービン動翼31とロータ2dとの間の空間において、水分供給手段131のノズル131dよりも下流側に設けられている。
この変形例のガスタービン用冷却用空気生成装置140においても、圧縮機2cの出口10fから上記空間へと抽気された圧縮空気A2にノズル131dから水分を供給して加湿冷却して冷却用空気A3を生成する。そして、生成された当該冷却用空気A3の温度及び圧力が温度計103a及び圧力計104aで測定され、制御部105ではこれに基づいて水分供給手段131で供給される水分量を決定し、当該水分量で加湿冷却した冷却用空気A3をタービン動翼31の内部に供給することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図9から図11は、本発明の第2の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9に示すように、この実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置150は、水分供給手段102で水分を供給する下流側で、管路101内を流れる圧縮空気との間で熱交換を行うことにより圧縮空気A2を冷却する冷却手段151をさらに備えている。なお、冷熱源としては例えば大気や海水等が利用される。そして、水分供給工程として水分供給手段102で加湿冷却し、さらに熱交換冷却工程として冷却手段151で冷却したものを冷却用空気A3として、温度情報取得手段103を構成する温度計103a及び圧力情報取得手段104を構成する圧力計104aで温度及び圧力を測定した後に冷却対象へと供給する。ここで、本実施形態では、水分量決定工程において、制御部105は、第1の実施形態同様に、取得した冷却用空気A3の温度T及び水蒸気分圧Pに基づいて、水分供給手段102による水分量を制御するが、あわせて冷却手段151による熱交換量の制御も行う。
すなわち、図10に示すように、制御部105では、まず同期して得られた温度情報及び圧力情報から、現在の管路101内の冷却用空気A3の温度T及び水蒸気分圧Pを取得する。そして、制御部105は、同様にステップS1として、記憶部106のグラフ(図3)を参照し、「P<f2(T)」を満たす否かを判定する。そして、図11における点A3−1、A3−4のような温度Tと圧力Pとが「P≧f2(T)」の関係である場合(NO)には、現状の水分量を維持すると液滴が発生するおそれがあるものとして、電磁バルブ102cの開度を低くして、供給される水分量を減少させる(ステップS2)。次に、制御部105は、ステップS2で温度Tと圧力Pとが「P≧f2(T)」と判定された場合(YES)には、さらに温度Tが閾値Tmax未満か否かの判定を行う(ステップS2a)。そして、例えば点A3−4のように温度が閾値Tmax以上である場合(NO)は、制御部105は、冷却手段151による熱交換量を増大させる(ステップS2b)。この結果、測定点A3−4で表される現在の冷却用空気A3を、「P<f2(T)」かつ「T<Tmax」となるようにすることができる。なお、ステップS2aで、例えば点A3−1のように温度が閾値Tmax未満である場合(YES)は、制御部105は、冷却手段151による熱交換量を現状のまま維持する。また、ステップS1で「P≧f2(T)」と判定され、ステップS3に移行した場合の制御フローは第1の実施形態と同様であるので省略する。
本実施形態のガスタービン用冷却用空気生成装置150では、液滴が発生するおそれがあるため水分供給手段102によって供給する水分量を減少させる場合でも冷却手段151による熱交換量を増大させることで、冷却用空気A3の温度を閾値Tmax未満とすることができる。
なお、本実施形態では、ステップS3において、水分供給手段102による水分を増大させるか否かを判定するための閾値Tmaxと、ステップS2aにおいて、冷却手段151による熱交換量を増大させるか否かを判定するための閾値Tmaxとを同じものとして扱ったがこれに限るものではない。前者を第一の閾値、後者を第二の閾値として、互いに異なる閾値に設定するものとしても良い。また、ガスタービン用冷却用空気装置150で圧縮空気A2を抽気する箇所、及び、冷却用空気A3を供給する箇所については詳細を省略したが、第1の実施形態同様に様々なパターンに適用可能である。また、図7及び図8のようなパターンにおいても、一度管路101などによって外部に取り出すことで、冷却手段151による冷却を実施することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
また、図12に示すように、本実施形態のガスタービンプラント200では、ガスタービン2、発電機3及びガスタービン用冷却用空気生成装置100に加えて、さらにガスタービン2における排気ガスを利用した排気ガス利用手段を備えたガスタービンコンバインプラントとして構成されている。すなわち、この実施形態のガスタービンプラント200は、ガスタービン2と、発電機3と、ガスタービン用冷却用空気生成装置100と、排気ガス利用手段である蒸気生成手段201と、蒸気生成手段201から排出された蒸気で駆動する高圧蒸気タービン202及び低圧蒸気タービン203と、低圧蒸気タービン203から排出された蒸気から水を生成する復水器204とを備えている。
蒸気生成手段201は、本実施形態では、高圧過熱器201aと、高圧蒸発器201bと、高圧節炭器201cと、低圧過熱器201dと、低圧蒸発器201eと、低圧節炭器201fとを有し、ガスタービン2から供給される排気ガスがこの順に流通し、それぞれ排気ガスから熱の供給を受ける。
低圧節炭器201fでは、復水器204からポンプ204aによって水が供給され、供給された水をタービン2cからの排気ガスから供給された熱によって予熱して低圧蒸発器201e及び高圧節炭器201cに供給する。低圧蒸発器201eでは、低圧節炭器201fで予熱された水を排気ガスから供給された熱によって加熱して蒸気を生成して低圧過熱器201dに供給する。低圧過熱器201dでは、供給された蒸気をタービン2cからの排気ガスから供給された熱によって加熱し、過熱蒸気を生成し低圧蒸気タービン203に供給する。
また、高圧節炭器201cは、低圧節炭器201fからポンプ201gによって加圧されて供給された水がタービン2cからの排気ガスから供給された熱によってさらに予熱されて高圧蒸発器201bに供給される。高圧蒸発器201bでは、高圧節炭器201cで予熱された水が排気ガスから供給された熱によって加熱され蒸気が生成されて高圧過熱器201aに供給される。高圧過熱器201aでは、供給された蒸気をタービン2cからの排気ガスから供給された熱によって加熱し、過熱蒸気を生成し高圧蒸気タービン202に供給する。
そして、高圧蒸気タービン202では、高圧過熱器201aから供給された蒸気によって駆動し、発電機205で発電を行うことが可能である。また、高圧蒸気タービン202内を流通した蒸気は、低圧過熱器201dからの蒸気とともに低圧蒸気タービン203に供給され、これにより低圧蒸気タービン203は駆動し、発電機206で発電を行うことが可能である。なお、低圧蒸気タービン203内を流通した蒸気は、復水器204に供給され、再び蒸気生成手段201に供給される。
以上のように、排気ガス利用手段として蒸気生成手段201を備えたガスタービンプラント200では、排気ガスを利用して高圧蒸気タービン202及び低圧蒸気タービン203を駆動させて発電させることができ、出力増大、効率化をさらに向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、本発明は、新設のガスタービンプラントのみ適用される技術ではなく、既設のガスタービンプラントにも適用可能である。すなわち、既設のガスタービンプラントとして、ガスタービン2が備えられていて、ここに本発明のガスタービン用冷却用空気生成装置を設置する。あるいは、既設のガスタービンプラントとして、ガスタービン2と水供給手段とが備えられていて、ここに温度情報取得手段、圧力情報取得手段及び制御部を設置することで本発明のガスタービン用冷却用空気生成装置を構成させるようにしても良い。いずれのパターンにおいても、再構築されることで構成された上記実施形態のようなガスタービンプラントでは、ガスタービン用冷却用空気生成装置によって液滴を発生させることなく冷却用空気A3を生成して冷却対称となる高温部を効果的に冷却することができ、またそれ故に既設ガスタービン2の出力増大、効率化を図ることができる。
1、200 ガスタービンプラント
2 ガスタービン
2a 圧縮機
2b 燃焼器
2c タービン
100、110、120、130、140、150 ガスタービン用冷却用空気生成装置
102 水分供給手段
103 温度情報取得手段
104 圧力情報取得手段
105 制御部

Claims (6)

  1. 圧縮機で生成される圧縮空気の一部を冷却して、ガスタービン内の高温部を冷却するための冷却用空気を生成するガスタービン用冷却用空気生成装置であって、
    前記圧縮空気の一部に水分を供給し、冷却用空気を生成する水分供給手段と、
    該水分供給手段で水分が供給された後の前記冷却用空気の温度に係る温度情報を取得する温度情報取得手段と、
    前記水分供給手段で水分が供給された後の前記冷却用空気の水蒸気分圧に係る圧力情報を取得する圧力情報取得手段と、
    前記温度情報取得手段で取得された前記温度情報、及び前記圧力情報取得手段で取得された前記圧力情報に基づいて、前記水分供給手段の駆動を制御する制御部と、
    前記水分供給手段で水分を供給する上流側または下流側で前記圧縮空気との間で熱交換を行うことにより該圧縮空気を冷却する冷却手段と、
    を備え、
    前記制御部は、予め設定され、飽和水蒸気曲線を所定量オフセットして得られる圧力と温度との関係を示す境界線を参照して、該境界線に対して、現在の冷却用空気の温度及び水蒸気分圧で構成された測定点が飽和側にある場合には前記水分供給手段によって供給する水分量を現在の水分量から減少させ、
    前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第二の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第二の閾値以上である場合には、前記冷却手段による熱交換量を増大させる
    ことを特徴とするガスタービン用冷却用空気生成装置。
  2. 請求項に記載のガスタービン用冷却用空気生成装置において、
    前記制御部は、前記測定点が前記境界線に対して飽和側でない場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第一の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第一の閾値以上である場合には、前記水分供給手段によって供給する水分量を現在の水分量から増大させることを特徴とするガスタービン用冷却用空気生成装置。
  3. 請求項1又は2に記載のガスタービン用冷却用空気生成装置と、
    前記ガスタービンとを備えることを特徴とするガスタービンプラント。
  4. 既設である前記ガスタービンに対して前記ガスタービン用冷却用空気生成装置を追設することで請求項に記載のガスタービンプラントを構築することを特徴とする既設ガスタービンプラントの再構築方法。
  5. 圧縮機で生成される圧縮空気の一部を冷却して、ガスタービン内の高温部を冷却するための冷却用空気を生成するガスタービン用冷却用空気生成方法であって、
    前記圧縮機で生成される圧縮空気の一部に水分を供給して冷却用空気を生成する水分供給工程と、
    現在の前記冷却用空気の温度を取得する温度情報取得工程と、
    現在の前記冷却用空気の水蒸気分圧を取得する圧力情報取得工程と、
    前記温度情報取得工程で取得した温度、及び前記圧力情報取得工程で取得した水蒸気分圧に基づいて、前記水分供給工程で供給する水分量を決定する水分量決定工程と
    前記水分供給工程で水分を供給する前または後に前記圧縮空気との間で熱交換を行うことにより該圧縮空気を冷却する熱交換冷却工程と、
    を含み、
    前記水分量決定工程で、予め設定され、飽和水蒸気曲線を所定量オフセットして得られる圧力と温度との関係を示す境界線を参照して、該境界線に対して、現在の冷却用空気の温度及び水蒸気分圧で構成された測定点が飽和側にある場合には、前記水分供給工程で供給する水分量を現在の水分量から減少させ、
    前記測定点が前記境界線に対して飽和側である場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第二の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第二の閾値以上である場合には、前記熱交換冷却工程での熱交換量を増大させる
    ことを特徴とするガスタービン用冷却用空気生成方法。
  6. 請求項に記載のガスタービン用冷却用空気生成方法において、
    前記水分量決定工程で、前記測定点が前記境界線に対して飽和側でない場合に、さらに、現在の冷却用空気の温度と予め設定された第一の閾値とを比較して、現在の冷却用空気の温度が前記第一の閾値以上である場合には、前記水分供給工程で供給する水分量を現在
    の水分量から増大させることを特徴とするガスタービン用冷却用空気生成方法。
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