JP5731464B2 - ヘモグロビンA1cの測定方法 - Google Patents
ヘモグロビンA1cの測定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5731464B2 JP5731464B2 JP2012232262A JP2012232262A JP5731464B2 JP 5731464 B2 JP5731464 B2 JP 5731464B2 JP 2012232262 A JP2012232262 A JP 2012232262A JP 2012232262 A JP2012232262 A JP 2012232262A JP 5731464 B2 JP5731464 B2 JP 5731464B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cation exchange
- monomer
- meth
- hemoglobin
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
以下に本発明を詳述する。
上記架橋性単量体としては特に限定されないが、架橋性の(メタ)アクリル酸エステルが好適である。
上記非架橋性単量体としては特に限定されないが、非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル類が好適である。
上記非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル類としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキル類;(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸誘導体等が挙げられる。
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類;ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、リコールポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2、3−ジヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2、3−ジヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらの非架橋性の(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本明細書においてカチオン交換基とは、カチオン交換性を有する官能基を意味する。上記カチオン交換基としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。なかでも、スルホン酸基が好適である。
なお、上記カチオン交換基としては、上記官能基(カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等)に付随する構造は問わない。例えば、「カルボキシル基」には、カルボキシルエチル基、カルボキシルプロピル基等のカルボキシル基が結合する官能基類全てを含む。
即ち、上記カラム充填剤を構成する架橋重合体を製造するにあたって、単量体混合物中にカチオン交換性単量体を添加して共重合する方法、又は、上記架橋重合体を形成した後、該架橋性重合体の表面においてカチオン交換性単量体を重合する方法によるものであることが好ましい。
リン酸基を有するカチオン交換性単量体としては特に限定されず、例えば、((メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アシッドホスフェート等の(メタ)アクリル酸誘導体類等が挙げられる。
スルホン酸基を有するカチオン交換性単量体としては特に限定されず、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸誘導体類;(3−スルホプロピル)−イタコン酸、アリルスルホン酸等が挙げられる。
これらのカチオン交換性単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、上記カチオン交換性単量体としては、(メタ)アクリル酸誘導体類が好適である。
上記カチオン性糖単量体としては、例えば、上記カチオン交換性単量体に、グルコース、フルクトース等の単糖やグルコシルエチル基等の糖構造を含む官能基、セルロース等の多糖類を導入した単量体類;糖単量体の糖構造部分にカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などのカチオン交換基を導入した単量体類;糖単量体の糖構造以外の部分に上記カチオン交換基を導入した単量体類等が挙げられる。
即ち、上記カラム充填剤を構成する架橋重合体を製造するにあたって、単量体混合物中にカチオン交換基に変換可能な官能基を有する単量体を添加して共重合した後、該カチオン交換基に変換可能な官能基を公知の化学反応によりカチオン交換基に変換する方法、又は、上記架橋重合体を形成した後、該架橋性重合体の表面においてカチオン交換性単量体を重合し、その後該カチオン交換基に変換可能な官能基を公知の化学反応によりカチオン交換基に変換する方法によるものであってもよい。
上記エステル基を有する単量体に由来するエステル基は、酸又は塩基の存在下で加水分解を行なう公知の手法により、それぞれカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基に容易に変換することができる。
上記エポキシ基、グリシジル基を有する単量体は、エポキシ基を開環後、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基を公知の方法で導入することができる。
これらのカチオン交換基に変換可能な官能基を有する単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本明細書において糖構造とは、アルデヒド基又はケトン基を有する多価アルコール、即ち、ポリヒドロキシアルデヒド(アルドース)構造又はポリヒドロキシケトン(ケトース)構造を有する還元性の単糖構造、該単糖構造を基本単位とする重合体又は共重合体である二糖構造、オリゴ糖構造、多糖構造を意味する。
即ち、上記カラム充填剤を構成する架橋重合体を製造するにあたって、単量体混合物中に糖単量体を添加して共重合する方法、又は、上記架橋重合体を形成した後、該架橋性重合体の表面において糖単量体を重合する方法によるものであることが好ましい。
上記1段階重合法においては、上記単量体混合物に重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温することで重合反応を行なう。
重合方法としては、具体的には例えば、乳化重合法、ソープフリー重合法、分散重合法、懸濁重合法、シード重合法等の公知の重合方法が挙げられる。
上記2段階重合法においては、まず、上記架橋性の(メタ)アクリル酸エステル(必要に応じて非架橋性単量体)とカチオン交換性単量体とを混合し、重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温して重合反応を行いカチオン交換基を有する架橋重合体を得る。次いで、得られたカチオン交換基を有する架橋重合体の表面で、糖単量体を重合する。
又は、まず、上記架橋性の(メタ)アクリル酸エステル(必要に応じて非架橋性単量体)と糖単量体とを混合し、重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温して重合反応を行い糖構造を有する架橋重合体を得る。次いで、得られた糖構造を有する架橋重合体の表面で、カチオン交換性単量体を重合する。
又は、まず、上記架橋性の(メタ)アクリル酸エステル(必要に応じて非架橋性単量体)に、重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温して重合反応を行い架橋重合体を得る。次いで、得られた架橋重合体の表面で、カチオン交換性単量体と糖単量体との混合物を重合する。
上記3段階重合法においては、まず、上記架橋性の(メタ)アクリル酸エステル(必要に応じて非架橋性単量体)に、重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温して重合反応を行い架橋重合体を得る。次いで、得られた架橋重合体の表面で、カチオン交換性単量体を重合してカチオン交換基を有する架橋重合体を得る。最後に、得られたカチオン交換基を有する架橋重合体の表面で糖単量体を重合する。
又は、まず、上記架橋性の(メタ)アクリル酸エステル(必要に応じて非架橋性単量体)に、重合開始剤や必要に応じて各種添加剤を添加し、加温して重合反応を行い架橋重合体を得る。次いで、得られた架橋重合体の表面で、糖単量体を重合して糖構造を有する架橋重合体を得る。最後に、得られた糖構造を有する架橋重合体の表面でカチオン交換性単量体を重合する。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2−アゾビスイソブヒロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
上記カチオン交換基を有する多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ムラミン酸、ペクチン酸、アルギン酸等のカルボキシル基を有する多糖類;タイコ酸、ホスホマンナン等のリン酸基を有する多糖類;コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、フコイダン等のスルホン酸基を有する多糖類;上記中性多糖類のカチオン交換基導入誘導体等が挙げられる。なかでもスルホン酸基を有する多糖類が好適である。
測定は、公知の液体クロマトグラフィーシステム、即ち、溶離液送液用のポンプ、サンプラ、検出器等を備えたシステムに、上記カラム充填剤を充填したカラムを接続して行う。
上記緩衝液の塩濃度の好ましい下限は10mM、好ましい上限は1000mMである。10mM未満であると、イオン交換反応が行なわれず、ヘモグロビンを分離することができないことがあり、1000mMを超えると、塩が析出しシステムに悪影響を及ぼすことがある。
トリエチレングリコールジメタクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)300g、トリメチロールエタントリアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)50g、メタクリル酸(カチオン交換性単量体:和光純薬製)100gおよびグリコシルエチルメタクリレート(糖単量体)50gの混合物に、過酸化ベンゾイル(重合開始剤:ナカライテスク製)1.0gを溶解した。得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール(ゴーセノールGH−20:日本合成化学製)水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、12時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。得られた充填剤を、内径3mm、長さ30mmのステンレス製カラムに充填し、カラムを得た。
テトラエチレングリコールジメタクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)250g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(非架橋性単量体:和光純薬製)50g、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体:東亞合成化学製)100gおよびグリコシルエチルメタクリレート(糖単量体)50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。得られた単量体混合物を実施例1と同様の方法により重合し、カラム充填剤を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
ジエチレングリコールジメタクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)200g、テトラメチロールメタントリアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグルコシル3−スルホプロピルアクリル酸(カチオン交換性糖単量体)の混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。得られた単量体混合物を実施例1と同様の方法により重合し、カラム充填剤を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
テトラエチレングリコールジメタクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)300gおよびトリメチロールプロパントリアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)150gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、メタクリル酸(カチオン交換性単量体:和光純薬製)100gおよびマルトシルエチルアクリレート(糖単量体)50gの混合物を反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート250g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、グリセロールジメタクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)50gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート(非架橋性単量体:和光純薬製)50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gおよびグリコシルエチルメタクリレート(糖単量体)60gの混合物を反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)140gおよびグリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)60gの混合物を反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
テトラエチレングリコールジメタクリレート450gに、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート(カチオン交換性単量体:日本油脂製)160gおよびグリコシルエチルメタクリレート(糖単量体)40gの混合物を反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート250g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、グリセロールジメタクリレート50gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、グルコシル3−スルホプロピルアクリル酸(カチオン交換性糖単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート250g、テトラメチロールメタントリアクリレート50g、グリセロールジメタクリレート50gおよび2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、グリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート250g、テトラメチロールメタントリアクリレート50g、グリセロールジメタクリレート50gおよびグリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)150gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)140gを反応系に添加し、再び80℃に加温して重合反応を行なった。0.5時間後、グリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)60gを反応系に添加し、更に1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、グリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)60gを反応系に添加し、再び80℃に加温して重合反応を行なった。0.5時間後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)140gを反応系に添加し、更に1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100g、グリセロールジメタクリレート50gおよびメタクリル酸(カチオン交換性単量体)200gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、12時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、2重量%デキストラン(多糖類)の水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート300g、トリメチロールエタントリアクリレート50gおよび2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、12時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、1.5重量%セルロース(多糖類)の水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、2重量%デキストラン(多糖類)の水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、2重量%デキストラン(多糖類)の水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより多糖類被覆架橋重合体を得た。
得られた多糖類被覆架橋重合体300gを1重量%の過酸化ベンゾイルを含むアセトン溶液1Lに分散させ、10時間攪拌した。過酸化ベンゾイルが吸収された重合体を4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、更に2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加した。攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、3時間重合反応を行なうことにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、重合体を2重量%のコンドロイチン硫酸(和光純薬製:カチオン交換性多糖類)水溶液1Lに浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン性多糖類で被覆された架橋重合体、すなわちカチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、2重量%のデキストラン硫酸(カチオン交換性多糖類)水溶液1Lに重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより多糖類被覆架橋重合体を得た。
得られた多糖類被覆架橋重合体300gを1重量%の過酸化ベンゾイルを含むアセトン溶液1Lに分散させ、10時間攪拌した。過酸化ベンゾイルが吸収された重合体を4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、更に2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加した。攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、3時間重合反応を行なうことにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、1.5重量%のコンドロイチン硫酸(カチオン交換性多糖類)水溶液1Lに重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図1と同様のクロマトグラムを得た。
糖単量体を用いなかった以外は実施例1と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート300g、トリメチロールエタントリアクリレート50gおよびメタクリル酸(カチオン交換性単量体)100gの混合物に、過酸化ベンゾイル(重合開始剤:ナカライテスク製)1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を、実施例1の方法に準じて重合することにより、カチオン交換基を有し、かつ糖構造を有しない架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2のクロマトグラムを得た。図2中、ピーク1がヘモグロビンA1c、ピーク2がヘモグロビンAoである。実施例1に比べてヘモグロビンA1c分離が不良であった。
糖単量体を用いなかった以外は実施例2と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、テトラエチレングリコールジメタクリレート250g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート50g、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)100gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を実施例1の方法に準じて重合することにより、カチオン交換基を有し、かつ糖構造を有しない架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2と同様のクロマトグラムを得た。
カチオン交換性単量体を用いなかった以外は実施例2と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、テトラエチレングリコールジメタクリレート250g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート50gおよびグリコシルエチルメタクリレート(糖単量体)50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を実施例1の方法に準じて重合することにより、糖構造を有し、かつカチオン交換基を有しない架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図3のクロマトグラムを得た。カチオン交換基を有しない、本比較例のカラム充填剤では、ヘモグロビンA1cを分離することはできなかった。
糖単量体を用いなかった以外は実施例6と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)140gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基を有し、かつ糖構造を有しない架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2と同様のクロマトグラムを得た。
カチオン交換性単量体を用いなかった以外は実施例6と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、グリコシルエトキシエチルメタクリレート(糖単量体)60gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、糖構造を有し、かつカチオン交換基を有しない架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図3と同様のクロマトグラムを得た。
カチオン交換性単量体を用いなかった以外は実施例14と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート300gおよびトリメチロールエタントリアクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.0gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、12時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、1.5重量%セルロース(多糖類)の水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図3と同様のクロマトグラムを得た。
糖単量体の代わりに非糖構造のポリヒドロキシル基を有する単量体を用いた以外は実施例6と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)140gおよび2、3−ジヒドロキシプロルメタクリレート(糖構造以外のヒドロキシル基を有する単量体:和光純薬製)60gの混合物を反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2と同様のクロマトグラムを得た。
糖単量体の代わりに非糖構造のポリヒドロキシル基を有する単量体を用いた以外は実施例15と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、2重量%のポリエチレングリコール(平均分子量約20、000:糖構造以外のポリヒドロキシル基を有する化合物:和光純薬製)水溶液に重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2と同様のクロマトグラムを得た。
カチオン交換性多糖類の代わりに非糖構造のカチオン交換性多糖類を用いた以外は実施例19と同様にしてカラム充填剤を調製した。
即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート200g、テトラメチロールメタントリアクリレート100g、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(架橋性単量体:新中村化学製)100gおよびグリセロールジメタクリレート50gの混合物に、過酸化ベンゾイル1.2gを溶解した。
得られた単量体混合物を、4重量%のポリビニルアルコール水溶液5Lに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で80℃に加温し、1時間重合反応を行なった。温度を30℃に冷却した後、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(カチオン交換性単量体)150gを反応系に添加し、再び80℃に加温して1時間重合反応を行なった。得られた重合体をイオン交換水およびアセトンで洗浄した後、5重量%のポリメタクリル酸(分子量約100、000:糖構造を有しないカチオン交換性化合物:和光純薬製)水溶液1Lに重合体を浸漬し、40℃で24時間加温することにより、カチオン交換基および糖構造を有する架橋重合体(カラム充填剤)を得た。
実施例1と同様の方法により、ヒト血液を測定したところ、図2と同様のクロマトグラムを得た。
得られたカラム充填剤を用いて、回収率試験を実施した。回収率試験は、カラムの代わりに内径0.25mm、長さ1000mmのPEEK製配管をHPLCに取り付け、上記試料を測定した場合のピーク総面積を100%とし、カラムを取り付けて測定した場合のピーク総面積の上記PEEK配管時に対する比率により求めた。得られた結果を表1、2に示した。
上記実施例に用いた健常人血の代わりに、修飾ヘモグロビン類を含む試料を人為的に調製し測定して、そのヘモグロビンA1cピークとの分離性能を評価した。
修飾ヘモグロビン類としては、レイバイルヘモグロビンA1c含有試料(試料L)、アセチル化ヘモグロビン含有試料(試料A)、カルバミル化ヘモグロビン含有試料(試料C)の3種類を、公知の方法により調製した。
即ち、試料Lは、健常人全血に、グルコースを2000mg/dLとなるように添加し、37℃で3時間加温することにより調製した。試料Aは、健常人全血に、アセトアルデヒドを50mg/dLとなるように添加し、37℃で2時間加温することにより調製した。試料Cは、シアン酸ナトリウムを50mg/dLとなるように添加し、37℃で2時間加温することにより調製した。
分離性能は、修飾ヘモグロビン試料のヘモグロビンA1c値から非修飾品のヘモグロビンA1c値を差し引いた値(Δ値)を算出して比較することにより行なった。得られたΔ値を表1、2に示した。
一方、糖構造を有しないカラム充填剤(比較例1、2、4、9)では回収率が70%以下と低かった。これは、測定対象であるヘモグロビンがカラム充填剤に非特異的に吸着して溶出してこなかったためと推定される。また糖以外のポリヒドロキシ化合物を重合または被覆した場合(比較例7、8)では75〜76%と、糖構造を有しない場合に比較すると多少の改善は見られたが、実施例に比較すると有意に低かった。比較例3、5、6は高い回収率を示したが、これらのカラム充填剤はカチオン交換基を有しないため、ヘモグロビンA1cを分離することができなかった。
一方、比較例のカラム充填剤を用いた場合では、修飾ヘモグロビンが存在するとヘモグロビンA1c値が大きく変動し、ヘモグロビンA1c値を正確に測定することができなかった。
得られたカラム充填剤を用いて、異常ヘモグロビンとしてヘモグロビンSおよびヘモグロビンCを含む試料(AFSCヘモコントロール:ヘレナ研究所社製)の測定を行った。
実施例6のカラム充填剤を用いて測定した結果、得られたクロマトグラムを図4に示す。図4中、ピーク1はヘモグロビンHbA1c、ピーク2はヘモグロビンAo、ピーク4はヘモグロビンF(胎児性Hb)、ピーク5はヘモグロビンS、ピーク6はヘモグロビンCを示す。他の実施例のカラム充填剤を用いた場合でも、ほぼ同様の分離性能を示した。
一方、比較例のカラム充填剤を用いて測定した場合、異常ヘモグロビン類であるヘモグロビンS及びヘモグロビンCを分離することはできなかった。
得られたカラム充填剤を用いて、ヘモグロビンA2を含む試料として、A2コントロール(レベル2)(バイオラッド社製)を測定した。
実施例6のカラム充填剤を用いて測定した結果、得られたクロマトグラムを図5に示す。図5中、ピーク1はヘモグロビンHbA1c、ピーク2はヘモグロビンAo、ピーク4はヘモグロビンF(胎児性Hb)、ピーク7はヘモグロビンA2を示す。他の実施例のカラム充填剤を用いた場合でも、ほぼ同様の分離性能を示した。
一方、比較例のカラム充填剤を用いて測定した場合、ヘモグロビンA2を分離することはできなかった。
Claims (8)
- カチオン交換クロマトグラフィー法によりヘモグロビンA1cを他のヘモグロビン類から分離して測定するヘモグロビンA1cの測定方法であって、
カラム充填剤として、(メタ)アクリル酸エステルの架橋重合体の少なくとも表面にカチオン交換基及び糖構造を導入したものを用いる
ことを特徴とするヘモグロビンA1cの測定方法。 - カチオン交換基は、カチオン交換基及び/又はカチオン交換基に変換可能な官能基を有する単量体を重合して得られた重合体に由来するものであることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 糖構造は、糖化(メタ)アクリレート類を重合して得られた重合体に由来するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 糖構造は、(メタ)アクリル酸エステルの架橋重合体の表面に吸着又は結合させた多糖類に由来するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 多糖類は、カチオン交換基及び/又はカチオン交換基に変換可能な官能基を有する化合物であることを特徴とする請求項4に記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- カチオン交換基及び糖構造は、カチオン交換基及び/又はカチオン交換基に変換可能な官能基を有し、かつ、糖構造を有する単量体を重合して得られた重合体に由来するものであることを特徴とする請求項1に記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- カラム充填剤は、表面に糖構造を有する(メタ)アクリル酸エステルの架橋重合体の表面において、カチオン交換基を有する単量体及び/又はカチオン交換基に変換可能な官能基を有する単量体を重合させる方法により製造されたものであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- カチオン交換クロマトグラフィー法によりヘモグロビンA1cを他のヘモグロビン類から分離して測定するヘモグロビンA1cの測定方法に用いるカラム充填剤であって、(メタ)アクリル酸エステルの架橋重合体の少なくとも表面にカチオン交換基及び糖構造を導入したものであることを特徴とするヘモグロビンA1c測定用カラム充填剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012232262A JP5731464B2 (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | ヘモグロビンA1cの測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012232262A JP5731464B2 (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | ヘモグロビンA1cの測定方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008088235A Division JP5259225B2 (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | ヘモグロビン類の測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013011632A JP2013011632A (ja) | 2013-01-17 |
JP5731464B2 true JP5731464B2 (ja) | 2015-06-10 |
Family
ID=47685582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012232262A Active JP5731464B2 (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | ヘモグロビンA1cの測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5731464B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6610266B2 (ja) * | 2016-01-07 | 2019-11-27 | 日立化成株式会社 | 分離材及びカラム |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU580548B2 (en) * | 1983-02-14 | 1989-01-19 | Cuno Incorporated | Polymer modified polysaccharide |
WO1993003841A1 (en) * | 1991-08-23 | 1993-03-04 | Mitsubishi Kasei Corporation | Ion exchanger, production thereof, and process for separating biopolymer by using same |
JPH08226920A (ja) * | 1995-02-20 | 1996-09-03 | Masashi Funayama | グリコヘモグロビンおよびフルクトサミンの定量方法 |
JPH10239301A (ja) * | 1997-02-24 | 1998-09-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 糖化ヘモグロビンの測定方法 |
-
2012
- 2012-10-19 JP JP2012232262A patent/JP5731464B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013011632A (ja) | 2013-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3162809B1 (en) | Carrier for affinity chromatography | |
JP2012032395A (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP5446001B2 (ja) | 液体クロマトグラフィーによるヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP5238319B2 (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP5259225B2 (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP5731464B2 (ja) | ヘモグロビンA1cの測定方法 | |
CN102659859B (zh) | 单分散聚甲基丙烯酸酯离子交换层析介质在磺达肝癸钠柱层析纯化中的应用 | |
JP3927322B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤の製造方法 | |
JP5749031B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法、液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法、及び、ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP4758529B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤およびそれを用いた測定方法 | |
JP2010236907A (ja) | ヘモグロビン類分離用カラム充填剤、ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の測定方法、並びに、ヘモグロビン類分離用カラム充填剤の製造方法 | |
JP5901081B2 (ja) | ヘモグロビン類測定用カラム充填剤、ヘモグロビン類測定用カラム充填剤の製造方法、及び、液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法 | |
JP2010236909A (ja) | ヘモグロビン類分離用カラム充填剤、ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の測定方法、並びに、ヘモグロビン類分離用カラム充填剤の製造方法 | |
JP2011209040A (ja) | ヘモグロビン類測定用カラム充填剤、ヘモグロビンA1cの測定方法、並びに、ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP2012073184A (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP4268730B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤の製造方法 | |
JP4231165B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤 | |
JP2011047859A (ja) | ヘモグロビン類分離用カラム充填剤、ヘモグロビンA1cの測定方法、ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の測定方法、並びに、ヘモグロビン類分離用カラム充填剤の製造方法 | |
JP5522772B2 (ja) | カラム充填剤及びカラム充填剤の製造方法 | |
JP4746402B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤及びヘモグロビン類の測定方法 | |
JP4037537B2 (ja) | 液体クロマトグラフィー用充填剤 | |
JP5684331B2 (ja) | ヘモグロビン類分離用カラム充填剤、ヘモグロビンA1cの測定方法、及び、ヘモグロビン類分離用カラム充填剤の製造方法 | |
JP5408766B2 (ja) | ヘモグロビン類測定用カラム充填剤、ヘモグロビン類測定用カラム充填剤の製造方法、及び、液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法 | |
JP2013156272A (ja) | ヘモグロビン類測定用カラム充填剤、ヘモグロビン類測定用カラム充填剤の製造方法、及び、液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法 | |
JPH087198B2 (ja) | 糖化ヘモグロビンの定量法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150317 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150409 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5731464 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |