JP5730923B2 - 化粧板原紙及び化粧板 - Google Patents

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本発明は、メラミン化粧板、ポリエステル化粧板、ダップ化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板の表面化粧材として使用される化粧板原紙に関するものである。より詳しくは、インクジェット印刷によって絵柄等を印刷する化粧板原紙に関するものである。
高圧メラミン化粧板は熱圧成型により支持体となるコア層の上に化粧層を設けた構成になっている。コア層に用いられるコア紙は通常は色相が茶系のクラフト紙が使われるが、化粧層の意匠を高めるために酸化チタンを含有する色相が白色の白コア紙も使われている。化粧層には隠蔽性のある化粧板原紙が表面化粧のために使用される。表面化粧に用いる化粧板原紙の隠蔽性が弱い場合には、隠蔽性の強い化粧板白原紙を表面化粧の裏面に用いた化粧層とすることもある。
白コア紙は複数枚積層して支持体とするため化粧板原紙に比べて米坪が高めで酸化チタンの配合量が少ない構成である。
化粧層の最表層には表面化粧を保護するために透明性に優れたオーバーレイ原紙が使用されるケースが多い。オーバーレイ原紙は成型板とした際の透明性が要求されるため、パルプ配合も薬品配合も透明性を優先して設計されている。このため強度的には弱い紙となっている。坪量としては18〜50g/mが一般的である。坪量が低い方が透明性は良いが強度的には弱くなる。
最終的に熱硬化性樹脂が高含浸された状態で積層して加熱加圧成型され化粧板に加工されるため、化粧板原紙には熱硬化性樹脂の含浸適性が要求される。熱硬化性樹脂の含浸性が悪いと、含浸工程の生産性を落とすことになる。
従って、化粧板原紙はサイズ剤を使用した内添サイズや表面サイズはされていない。無サイズ処理の特殊紙である。
表面化粧に使用される化粧板原紙には成型した際に下地を隠蔽するために、色相に応じて酸化チタン、顔料、染料等が抄き込まれている。化粧板原紙はその色相という観点からは白原紙(化粧板白原紙)と色原紙(化粧板色原紙)とに大別される。また、印刷という観点では、印刷が施される印刷用とそのまま使用する単色用とにも大別される。印刷用と単色用の違いは概ね化粧板原紙の平滑度設定にあり、印刷用化粧板原紙はカレンダーにて平滑化処理されている。
印刷用化粧板原紙への木目柄、抽象柄等の印刷は化粧板に意匠性を持たせるために施される。印刷方法としてはグラビア印刷が主流である。グラビア印刷は少量生産には向かない等の理由により、印刷用化粧板原紙にインクジェット印刷によって印刷層を形成することも行われている。しかしながら、グラビア印刷用として設計された印刷用化粧板原紙を、インクジェット印刷用に転用してもインクジェット印刷の印刷仕上がりは充分満足のできるものではない。
化粧板原紙のインクジェット印刷適性を改善するために、化粧板原紙の表面(平滑面側)にインク受理層を塗工により設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の実施例では、単色用白原紙の表面に非晶質シリカを含有するインク受理層を設けている。
化粧板原紙以外の一般的な用途では、インク受理層を設けた所謂塗工タイプのインクジェット記録用紙だけでなく、インク受理層を設けない非塗工タイプのインクジェット記録用紙も検討されてきている。インク受理層を設けない方が原料コストの点でも安価である。また、インク受理層を設けるには、抄紙した後、別途、塗工工程が必要となる。
一般的な用途の非塗工タイプのインクジェット記録用紙の文献としては、例えば、特許文献2、3が挙げられる。特許文献2の請求項1には「支持体に、硫酸亜鉛を乾燥付着量として0.2〜2.0g/m付着させてなることを特徴とするインクジェット記録シート」とある。特許文献3の請求項1には「支持体に、硫酸マグネシウムを乾燥付着量として0.2〜2.0g/m付着させてなることを特徴とするインクジェット記録シート」とある。
また、特許文献4では、メラミン化粧板において、化粧板原紙ではなく、オーバーレイ原紙の方にインクジェット印刷を施すことが提案されている。
また、特許文献5では、市販のインクジェットコート紙にインクジェット印刷を施し、化粧板白原紙で隠蔽を持たせた構成のポリエステル化粧板が提案されている。
特開2007−211390号公報 特開平9−267546号公報 特開平9−290556号公報 特開2003−1781号公報 特開2004−195731号公報
一般的な用途のインクジェット記録用紙においては、熱硬化性樹脂の含浸適性は無縁の特性である。インクジェット記録用紙はサイズ処理がされている。従って、含浸適性に難がある。また、化粧板の表面化粧材に用いるには隠蔽性に劣る。
化粧板に用いられるオーバーレイ原紙は透明性を求められるため、一般的には米坪が20g/m程度の非常に薄いものが用いられるが、紙の腰がなく、インクジェット印刷機内で紙詰まりを起こしやすい。また、印刷柄によっては皺が発生し易いという難点がある。
特許文献1は化粧板原紙に関するものであるが、インク受理層を設ける塗工タイプについて検討したものである。また、熱硬化性樹脂の含浸適性については言及されていない。
塗工タイプに比べ非塗工タイプは原材料的にも安価であるが、化粧板原紙を抄造している抄紙機にてインクジェット印刷適性を付与することも可能である。
本発明は非塗工タイプのインクジェット印刷用化粧板原紙を提供することを課題とする。熱硬化性樹脂の含浸適性とインクジェット印刷適性が課題となる。
本発明の課題は、サイズ処理はしない化粧板原紙であって、白色無機填料を抄き込み、水溶性金属塩を外添して担持させることにより達成される。
即ち、本発明は、
(1)熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化性樹脂化粧板に用いられるサイズ処理はしない化粧板原紙であって、前記化粧板原紙中に酸化チタン以外の白色無機填料が灰分として18質量%以上抄き込まれており、更に、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウムの群からなる中性の水溶性金属塩の1種以上を含有し水溶性高分子バインダーは含有しない水溶液を、少なくとも印刷面に外添し、水溶性金属塩の乾燥付着量として0.5〜3.0g/m付与してなる、水溶性高分子バインダーは外添されていないインクジェット印刷用化粧板原紙。
(2)1項の白色無機填料がタルク、焼成カオリン、炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上であるインクジェット印刷用化粧板原紙。
(3)熱硬化性樹脂を含浸した化粧層と熱硬化性樹脂を含浸したコア層を加熱加圧成型により積層してなる、前記化粧層の熱硬化性樹脂にメラミン樹脂を用いる高圧メラミン化粧板において、前記化粧層に用いる表面化粧材として1項または2項のインクジェット印刷用化粧板原紙にインクジェット印刷を施し表面化粧材とし、前記化粧層に前記表面化粧材の裏面に酸化チタンを含有する化粧板白原紙を用いるか、または/及び前記コア層コア紙として白コア紙を用いることにより隠蔽性を付与する層構成の高圧メラミン化粧板。
本発明により、熱硬化性樹脂の含浸適性を有し、インクジェット印刷適性が改善された非塗工タイプのインクジェット印刷用化粧板原紙が提供される。白原紙だけでなく色原紙にも適用できる。
以下、順を追って本発明を説明する。
本発明において、インクジェット印刷用化粧板原紙の物性、原材料は従来の印刷用化粧板原紙を基本とするものである。印刷用化粧板原紙の坪量は60g/m以上110g/m以下の範囲が一般的であり、王研式平滑度は50秒以上200秒以下の範囲、王研式透気度は米坪と平滑度によるが15秒以上30秒以下の範囲が一般的である。本発明のインクジェット印刷用化粧板原紙もこの範囲が好ましい。
印刷用化粧板原紙は、LBKP、NBKP等のパルプ(パルプの濾水度は400〜600mlCSFが好ましい)、酸化チタン、着色顔料、着色染料、湿潤紙力増強剤、硫酸バンド等の凝結剤、アルミン酸ソーダ等のpH調整剤、等を要求される色相、隠蔽に応じて適宜組み合わせて長網抄紙機で抄造することにより得られる。但し、熱硬化性樹脂を高含浸するためサイズ剤を使用した内添サイズ、外添サイズはされていない。本発明においても同様である。印刷用化粧板原紙は、カレンダー処理されており、カレンダー処理を前提として処方設計されている。印刷用白原紙の灰分は20質量%以上40質量%以下(ほぼ酸化チタンに相当する)が一般的である。
本発明では填料としてタルク、クレー、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム等の酸化チタン以外の白色無機填料を灰分として13質量%以上、好ましくは18質量%以上混抄することを特徴の一つとするものである。なかでもタルク、焼成カオリン、炭酸カルシウムが好ましい。酸化チタンはより隠蔽性が必要な場合、あるいは色相調整するために混抄しても良い。灰分の上限としては、紙質の粉っぽさの点から40質量%以下、好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウムの少なくとも1種以上からなる水溶性金属塩を化粧板原紙の表面に付与する方法は公知の外添方法が適用でき特に限定されない。抄造とは別工程で外添する方法としては、エアーナイフコーター、バーコーター、ロールコーター等の塗工だけでなく、ディピング含浸による含浸も適用できる。抄造の際に外添する方法としては、プレスパートでのスプレー塗工、サイズプレスによる含浸等が挙げられる。抄造の際に外添した方がコスト的にも好ましいだけでなく、色相、物性の管理がしやすいため好ましい。なかでも、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパートと続く抄紙機の工程で、プレスパートで湿紙にスプレー塗工する方が、サイズプレスに比べて余分な乾燥工程がなく好ましい。
本発明で用いる塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウムは水への溶解性が高い水溶性金属塩である。一般に水溶液の中性とはpHで6.0以上8.0以下を指すものである。本発明の4種類の水溶性金属塩の水溶液は中性である。中性のため化粧板の成型性には影響を与えにくい。
本発明において、水溶性金属塩の化粧板原紙への付与量は、固形分(乾燥付着量)で0.5g/m以上3.0g/m以下の範囲が好ましい。
これより水溶性金属塩の付与量が少ないと、十分な発色性が得られない場合がある。
これより水溶性金属塩の付与量が多いと、熱硬化性樹脂含浸性を悪化させる場合がある。
澱粉、PVA等の水溶性高分子バインダーは熱硬化性樹脂の含浸性を悪化させる場合があるため、本発明においては水溶性金属塩の塗工液または含浸液には配合しない方が好ましい。
本発明において、インクジェット印刷については特に限定されない。例えば顔料インクは溶剤系顔料インクまたは水性顔料インクのいずれであってもよく、従来公知のインクジェット印刷装置を用いて化粧板原紙に絵柄等をインクジェット印刷することができる。
本発明において、化粧板原紙はインクジェット印刷により印刷し、公知の方法で化粧板を製造することができる。得られる化粧板としては特に限定するものではなく、高圧メラミン化粧板、低圧メラミン化粧板、ポリエステル化粧板、ダップ化粧板の表面化粧材として用いることができる。
高圧メラミン化粧板において、インクジェット印刷を施したインクジェット印刷用化粧板原紙の隠蔽性が弱い場合には、化粧板の層構成において直下に隠蔽性の強い酸化チタンを含有する化粧板白原紙または白コア紙を積層する層構成を取ることができる。白コア紙は茶コア紙の代わりにコア層に用いるため積層数が多い。また、隠蔽性の強い酸化チタンを含有する化粧板白原紙と白コア紙の両方を積層する層構成を取ることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
本実施例および比較例の評価は、以下の方法により行った。
なお、印刷用化粧板原紙として、KJ特殊紙製の80g/m品の印刷用白原紙である製品品番KSH−801Pを用いた。使用したKSH−801Pの坪量は80g/m、平滑度は120秒、透気度は25秒、灰分は32質量%(ほぼ酸化チタンに相当する)であった。
(1)熱硬化性樹脂含浸性
熱硬化性樹脂含浸性は、熱硬化性樹脂としてメラミンホルムアルデヒド樹脂の55質量%水溶液を用い、20℃に調整した後、紙の表面から浸み込ませ、紙の裏面までメラミンホルムアルデヒド樹脂が均一に浸み込むまで目視で観察し、かかった時間をストップウオッチで測定した。数値が低い方がメラミンホルムアルデヒド樹脂の含浸性に優れている。未塗工のKSH−801Pの含浸性を考慮し(25秒)、本発明において、100秒以下、より好ましくは50秒以下を良好とした。
(2)インクジェット印刷適性
<シャープ性評価>
インクジェットプリンターにPX−V630(セイコーエプソン製)を用い、純正水性顔料インクを使用して印刷した。シャープ性はドット径をマイクロスコープ:VHX−500(キーエンス製)で観察することにより行った。ドット径が小さい方がシャープな画像となる。本発明において、ドット径60μm以下をシャープ性に優れるとした。
(3)化粧板の仕上がり評価
上記(2)で印刷した印刷物を下記の方法で化粧板に成型し、化粧板の色相をマクベク分光光度計:CE―3100(サカタインクス製)で測色した。本発明において、a値が20以上を化粧板としたときの印刷の仕上がりに優れるとした。
<化粧板の作製>
メラミンホルムアルデヒド樹脂100質量部と、硬化剤0.2質量部、浸透剤1質量部を水に溶かした55質量%溶液の含浸液に印刷物をディッピング含浸して、印刷物基準で含浸率100質量%〜130質量%のメラミンホルムアルデヒド樹脂含浸紙を得た。
次に、メラミンホルムアルデヒド樹脂が含浸されたオーバーレイ紙:商品名メラミン含浸オーバーレイ紙(太田産業製)の上にフェノールホルムアルデヒド樹脂が含浸されたコア紙:商品名太田コア(太田産業製)を4枚重ね、白バリアとしてメラミン樹脂を含浸した化粧板原紙(KSH−801P)を1枚重ね、更にその上にメラミンホルムアルデヒド樹脂を含浸した上記印刷物を積層し、更にメラミンホルムアルデヒド樹脂が含浸されたオーバーレイ紙を積層した後、加熱加圧プレス機で、熱圧して高圧メラミン化粧板を得た。
(実施例1)
広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)100質量部をダブルディスクリファイナーで叩解し、400mlCSFとした。これにタルク50質量部、及び無機凝結剤、湿潤紙力剤:ポリアクリルアミドエピクロロヒドリンを加え、アルミン酸ナトリウムでpHを8.3に調整した。これを手漉きシートマシンで手漉きして、紙を得た。
この紙に塩化カルシウム(和光純薬製)の2質量%水溶液(pH=7.5)を調整したものを含浸液として、含浸した。付着量は1.1g/mだった。更にテストレンダーで平滑処理を行って紙を得た。
(実施例2)
タルク35質量部と、含浸液を塩化マグネシウム(和光純薬製)の4質量%水溶液(pH=7.6)とした以外は実施例1と同じ方法で紙を得た。
(実施例3)
タルクの代わりに焼成カオリン50質量部と、含浸液を硫酸マグネシウム(和光純薬)の
質量%水溶液(pH=7.6)とした以外は実施例1と同じ方法で紙を得た
(実施例4)
タルクの代わりに炭酸カルシウム50質量部と、含浸液を酢酸カルシウム(和光純薬)の2質量%水溶液(pH=7.1)とした以外は実施例1と同じ方法で紙を得た。
(参考例5)
タルク20質量部と、含浸液を硫酸マグネシウムの2質量%水溶液(pH=7.3)とした以外は実施例1と同じ方法で紙を得た。
(比較例1)
市販の非塗工タイプのインクジェット用紙(エプソン製、両面上質普通紙、インクジェット専用)を比較例1とした。
(比較例2)
オーバーレイ紙:米坪23g/m(KJ特殊紙製)を比較例2とした。
(比較例3)
針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)10質量部と広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)90質量部をダブルディスクリファイナーで叩解し、470mlCSFとした。これに炭酸カルシウム10質量部、及び両性でんぷん0.8質量部、硫酸アルミニム0.6質量部、内添用サイズ剤AS−263(荒川化学製)、湿潤紙力剤:ポリアクリルアミドエピクロロヒドリンを加え、これを調成種として手漉きシートマシンで手漉きして紙を得た。
この紙に硫酸マグネシウム(和光純薬製)の6質量%水溶液(pH=7.6)を含浸液として、含浸し、テストレンダーで平滑処理をして紙を得た。比較例3は一般の非塗工タイプのインクジェット用紙を想定したものである(化粧板原紙はサイズ剤によるサイズ処理をしない特殊紙である)。
(比較例4)
印刷用白原紙KSH−801Pを比較例4の化粧板原紙とした。
表1に実施例1〜4、参考例5、表2に比較例1〜2、表3に比較例3、表4に比較例4の評価結果を示す。

Figure 0005730923
Figure 0005730923
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表1〜2の結果から、本発明に相当する実施例1〜はインクジェット印刷適性に優れ、熱硬化性樹脂含浸性に優れ、化粧板としたときの印刷の仕上がりも良いことが分かる。比較例1では熱硬化性樹脂含浸性が劣ることがわかる。
比較例2はインクジェットプリンターで紙詰まりを起こし搬送性が悪かったので、比較例1の紙を台紙として、比較例2のオーバーレイ紙をセロハンテープで端を貼りつけ、補強して印刷した。またメラミン化粧板にした後の発色性が不十分であることがわかる。
比較例3は熱硬化性樹脂含浸性が劣ることがわかる。
本発明のインクジェット印刷用化粧板原紙は、インクジェット印刷適性に優れ且つメラミンホルムアルデヒド樹脂などのメラミン樹脂含浸性にも優れているため、インクジェット印刷物を表面化粧材として用いる高圧メラミン化粧板での利用が期待できる。また、高圧メラミン化粧板だけでなく、低圧メラミン化粧板、ポリエステル化粧板、ダップ化粧板への展開が期待できる。

Claims (3)

  1. 熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化性樹脂化粧板に用いられるサイズ処理はしない化粧板原紙であって、前記化粧板原紙中に酸化チタン以外の白色無機填料が灰分として18質量%以上抄き込まれており、更に、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウムの群からなる中性の水溶性金属塩の1種以上を含有し水溶性高分子バインダーは含有しない水溶液を、少なくとも印刷面に外添し、水溶性金属塩の乾燥付着量として0.5〜3.0g/m付与してなる、水溶性高分子バインダーは外添されていないインクジェット印刷用化粧板原紙。
  2. 請求項1の白色無機填料がタルク、焼成カオリン、炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上であるインクジェット印刷用化粧板原紙。
  3. 熱硬化性樹脂を含浸した化粧層と熱硬化性樹脂を含浸したコア層を加熱加圧成型により積層してなる、前記化粧層の熱硬化性樹脂にメラミン樹脂を用いる高圧メラミン化粧板において、前記化粧層に用いる表面化粧材として請求項1または請求項2のインクジェット印刷用化粧板原紙にインクジェット印刷を施し表面化粧材とし、前記化粧層に前記表面化粧材の裏面に酸化チタンを含有する化粧板白原紙を用いるか、または/及び前記コア層コア紙として白コア紙を用いることにより隠蔽性を付与する層構成の高圧メラミン化粧板。
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