JP5728555B2 - 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法 - Google Patents

不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5728555B2
JP5728555B2 JP2013217207A JP2013217207A JP5728555B2 JP 5728555 B2 JP5728555 B2 JP 5728555B2 JP 2013217207 A JP2013217207 A JP 2013217207A JP 2013217207 A JP2013217207 A JP 2013217207A JP 5728555 B2 JP5728555 B2 JP 5728555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
hot air
bulk recovery
bulk
transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013217207A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015078466A (ja
Inventor
智城 林
智城 林
秀隆 大山
秀隆 大山
淳 奥田
淳 奥田
聡 光野
聡 光野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2013217207A priority Critical patent/JP5728555B2/ja
Priority to CN201310525001.3A priority patent/CN104514107B/zh
Priority to PCT/JP2014/075098 priority patent/WO2015056532A1/ja
Priority to US15/028,941 priority patent/US9903057B2/en
Publication of JP2015078466A publication Critical patent/JP2015078466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5728555B2 publication Critical patent/JP5728555B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06CFINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
    • D06C7/00Heating or cooling textile fabrics
    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H1/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres
    • D04H1/40Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres from fleeces or layers composed of fibres without existing or potential cohesive properties
    • D04H1/54Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres from fleeces or layers composed of fibres without existing or potential cohesive properties by welding together the fibres, e.g. by partially melting or dissolving
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06CFINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
    • D06C17/00Fulling
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06CFINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
    • D06C3/00Stretching, tentering or spreading textile fabrics; Producing elasticity in textile fabrics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

本発明は、不織布の嵩を回復する嵩回復装置、及び嵩回復方法に関する。
従来、吸収性物品として生理用ナプキンや使い捨ておむつが使用されている。また、同吸収性物品の範疇に含まれるペットシートも、ペット用トイレとして普及している。
かような吸収性物品において使用者等の肌が当たる部分には、液透過性のトップシートが設けられている。そして、近年、トップシートには、肌へのべたつき低減などの観点から、高い液捌け性が求められ、その材料としては嵩高な不織布が好適とされている。
かかる不織布は、カード法等の適宜な方法で帯状に製造され、しかる後に、ロール状に巻き取られて、不織布原反の形態で保管される。そして、使用すべき時がきたら、不織布原反は吸収性物品の製造ラインに搬入されて、同ラインにて同原反から不織布が繰り出されて、トップシートの材料として使用される。
一方、不織布を不織布原反に巻き取る際には、当該不織布の蛇行等を防ぐべく、巻き取り方向に張力を付与しながら巻き取る。そのため、通常は、当該張力に起因して不織布は巻き締まっている。すなわち、当該不織布は厚さ方向に圧縮されて、嵩が減った状態になっている。よって、吸収性物品の製造ラインにて不織布原反から不織布を繰り出しても、嵩が減少した不織布が繰り出されて供給されるだけであり、つまり、上述の嵩高な不織布の要求に応えることができない。
この問題に対処すべく、特許文献1には、嵩回復装置を吸収性物品の製造ラインの上流に設置することが開示されている。詳しくは、不織布原反から繰り出された不織布は、所定の搬送経路を搬送されるが、当該搬送経路の所定位置には、嵩回復装置が設置されている。そして、同装置は、通過する不織布に対して熱風を吹き付けて当該不織布を加熱し、これにより、不織布の嵩を回復させる。そして、そのまま巻き取らずに、嵩が回復した不織布を同製造ラインの次の処置装置へ送り出す。
特開2004−137655号
しかしながら、嵩回復装置では不織布を加熱するので、不織布は軟化する。すると、搬送方向の張力が作用した際に不織布は搬送方向に伸び易くなり、伸びれば、伸び分に応じて幅方向の寸法が縮小する。また、不織布が強度ムラを有することも多く、つまり、不織布の強度が長手方向の全長に亘って一様でない場合も多く、その場合には、仮に嵩回復装置が不織布の全長に亘って同条件で熱風を吹き付けたとしても、不織布の幅方向の寸法が変動してしまう恐れがある。すると、この変動分だけ不織布の幅方向の寸法公差を大きく設定しなければならなくなり、その結果、不織布の歩留まり低下を招き得る。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、嵩回復装置において生じ得る不織布の幅方向の寸法の変動を抑制することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する装置であって、
搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱する加熱部と、
前記加熱部よりも前記搬送方向の下流側の位置において前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力する幅センサーと、
前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記加熱部及び前記搬送部のうちの少なくとも一方を制御するコントローラと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置である。
また、
熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する方法であって、
搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送することと、
搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱することと、
前記熱風によって加熱された前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力することと、
前記情報に基づいて、前記搬送すること及び前記加熱することのうちの少なくとも一方を調整することと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、嵩回復装置において生じ得る不織布の幅方向の寸法の変動を抑制することができる。
図1Aは、吸収性物品の一例としてのペットシート1の外観斜視図であり、図1Bは、図1A中のB−B線で同シート1を切断した場合の拡大斜視図である。 本実施形態の嵩回復装置20の概略側面図である。 図3Aは、嵩回復装置20の主要部をなす加熱部60の説明図であり、図3Bは、図3A中のB−B断面図である。 幅センサー70の説明図である。 加熱ユニット61の直近下流に追設された冷却ユニット81の概略断面図である。 往路用及び復路用の各空間SP62a,SP62bを流れた熱風を回収して、送風機67bの吸い込み側部分67bsに戻すようにした構成の概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する装置であって、
搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱する加熱部と、
前記加熱部よりも前記搬送方向の下流側の位置において前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力する幅センサーと、
前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記加熱部及び前記搬送部のうちの少なくとも一方を制御するコントローラと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置である。
このような不織布の嵩回復装置によれば、幅センサーから出力される不織布の幅方向の寸法に係る情報に基づいて、コントローラは、加熱部及び搬送部のうちの少なくとも一方を制御する。よって、不織布の幅方向の寸法の変動を抑制することができる。
例えば、コントローラが搬送部を制御することによって、加熱部での不織布の搬送速度値を下げれば、不織布への入熱量が増えて軟化が進むため、搬送方向の張力の作用によって幅方向の寸法が減少する方向に調整される。逆に、搬送速度値を上げれば、入熱量が減って軟化が抑制されるため、幅方向の寸法が増加する方向に調整される。
同様に、コントローラが加熱部を制御することによって、熱風の温度を上げれば、不織布への入熱量が増えて軟化が進むため、幅方向の寸法が減少する方向に調整される。逆に、熱風の温度を下げれば、入熱量が減って軟化が抑制されるため、幅方向の寸法が増加する方向に調整される。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記搬送部は、前記不織布を所定の搬送経路に沿って搬送し、
前記搬送経路において前記加熱部の前記搬送方向の両側の位置には、それぞれ前記不織布を搬送するために駆動回転する2つの駆動ローラーを有し、
前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記コントローラは、前記2つの駆動ローラーのうちで上流側に位置する方の駆動ローラーの周速値を変更するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、幅センサーの上記情報に基づいて、加熱部よりも上流側の駆動ローラーの周速値を変更する。よって、不織布の幅方向の寸法を速やかに調整することができる。
例えば、かかる上流側の駆動ローラーの周速値を大きくすると、加熱部での不織布の搬送速度値が大きくなって軟化が抑制されるか、或いは、加熱部での不織布の搬送方向の張力が緩和される。よって、不織布の幅方向の寸法を増加することができる。他方、同周速値を小さくすると、加熱部での不織布の搬送速度値が小さくなって軟化が進むか、或いは、加熱部での不織布の搬送方向の張力が増加される。よって、不織布の幅方向の寸法を減少することができる。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記コントローラは、前記2つの駆動ローラーのうちの一方の駆動ローラーの周速値に対する他方の駆動ローラーの周速値の比率を変更するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、コントローラは、上記の情報に基づいて2つの駆動ローラーのうちの一方の周速値に対する他方の周速値の比率を変更する。よって、加熱部での不織布の搬送方向の張力の大きさを容易に調整可能となって、その結果、不織布の幅方向の寸法を確実に増減調整することができる。
例えば、当該比率の定義を、「2つの駆動ローラーのうちの下流側の駆動ローラーの周速値で上流側の駆動ローラーの周速値を除算した値である」とした場合には、当該比率を大きくすれば、張力は小さくなるので、不織布の幅方向の寸法は増加し、他方、比率を小さくすれば、張力は大きくなるので、幅方向の寸法は減少する。よって、不織布の幅方向の寸法を増加及び減少のどちらにも確実に調整可能となる。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記幅センサーが前記幅方向の寸法を計測する位置は、前記搬送経路における前記加熱部と、前記2つの駆動ローラーのうちで下流側に位置する方の駆動ローラーとの間の位置であるのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、幅センサーは、2つの駆動ローラーのうちの下流側に位置する駆動ローラーよりも上流側の位置で、不織布の幅方向の寸法を計測する。よって、上記の下流側の駆動ローラーよりも更に下流側の搬送経路で作用し得る張力起因の幅方向の寸法の変動を、幅センサーが計測することは概ね回避される。よって、純粋に加熱部要因の幅方向の寸法の変動のみに確実に対応して、コントローラは、加熱部及び搬送部を制御することができて、これにより、幅方向の寸法の精度向上を図れる。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記コントローラは、前記熱風の温度及び前記熱風の風量(m/分)の少なくともどちらかを変更するように、前記加熱部を制御するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、コントローラは、上記の情報に基づいて前記熱風の温度及び熱風の風量(m/分)の少なくともどちらかを変更する。よって、不織布の幅方向の寸法の変動を抑制することができる。例えば、コントローラが、熱風の温度を上げれば、幅方向の寸法が減少する方向に調整され、逆に、熱風の温度を下げれば、幅方向の寸法が増加する方向に調整される。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記加熱部は、前記不織布の入口及び前記不織布の出口を具備したケース部材を有し、
前記ケース部材における前記入口側の部分及び前記出口側の部分のうちの一方は、他方に向けて前記熱風を前記ケース部材内の空間に噴射する噴射口を有し、
前記他方は、前記不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら流れた前記熱風を、前記ケース部材から排出する排出口を有するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、搬送方向における一方から他方へと流れるように熱風は噴射口から噴射され、一方から他方へと流れる間に熱風は、不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら、不織布を加熱する。よって、不織布の嵩を確実に回復することができる。
また、熱風は、不織布の面を流れるので、不織布を厚さ方向に圧縮することは有効に防止される。よって、嵩の回復を円滑に行うことができる。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記加熱部によって加熱された前記不織布に対して冷却用の風を吹き付けて前記不織布を冷却する冷却部を有するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、冷却部によって冷却用の風を吹き付けて不織布を冷却する。よって、加熱部で加熱された後に不織布の温度が高いことに起因して起こり得る現象、すなわち、不織布の軟化起因で幅方向の寸法が変動する現象を有効に抑制することができる。
かかる不織布の嵩回復装置であって、
前記冷却部は、前記不織布の入口及び前記不織布の出口を具備したケース部材を有し、
前記ケース部材における前記入口側の部分及び前記出口側の部分のうちの一方は、他方に向けて前記冷却用の風を前記ケース部材内の空間に噴射する噴射口を有し、
前記他方は、前記不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら流れた前記風を、前記ケース部材から排出する排出口を有するのが望ましい。
このような不織布の嵩回復装置によれば、冷却用の風は、搬送方向における一方から他方へと流れるように噴射口から噴射され、一方から他方へと流れる間に当該風は、不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら、不織布を冷却する。よって、不織布を確実に冷却することができる。
また、冷却用の風は、不織布の面を流れるので、不織布を厚さ方向に圧縮することは有効に防止される。よって、回復された嵩を冷却用の風が潰すことは確実に回避される。
また、
熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する方法であって、
搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送することと、
搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱することと、
前記熱風によって加熱された前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力することと、
前記情報に基づいて、前記搬送すること及び前記加熱することのうちの少なくとも一方を調整することと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復方法である。
このような不織布の嵩回復方法によれば、加熱された不織布の幅方向の寸法に係る情報に基づいて、不織布を加熱すること及び不織布を搬送することのうちの少なくとも一方を調整する。よって、不織布の幅方向の寸法の変動を抑制することができる。
===本実施形態===
本実施形態の不織布3の嵩回復装置20及び嵩回復方法は、ペットシート1のトップシート3となる不織布3を処理対象とする。
図1Aは、吸収性物品の一例としてのペットシート1の外観斜視図であり、図1Bは、図1A中のB−B線で同シート1を切断した場合の拡大斜視図である。
ペットシート1は、犬や猫などの動物の***処理に使用されるものであり、図1Aに示すように、床などに敷いて使用される。かかるペットシート1は、例えば平面視矩形状の液透過性のトップシート3と、略同形状の液不透過性のバックシート5と、これらのシート3,5同士の間に介挿される液吸収性の吸収体4と、を有している。そして、吸収体4は、トップシート3及びバックシート5の両者とホットメルト接着剤等で接合されており、また、トップシート3とバックシート5とは、吸収体4から側方にはみ出す部分3e,5e、すなわち、各シート3,5の外周縁部3e,5eにてホットメルト接着剤等で接合されている。
図1Bに示すように、吸収体4は、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維及び高吸収性ポリマー(所謂SAP)を平面視略矩形形状に積層してなる吸収性コア4cを有する。同コア4cは、ティッシュペーパー等の二枚の液透過性の被覆シート4t1,4t2で被覆されていても良く、この例では、そうなっている。すなわち、肌側面から一枚の被覆シート4t1で覆われ、そして、非肌側面からもう一枚の被覆シート4t2で覆われている。なお、場合によっては、一枚の被覆シートで吸収性コア4cの全面を被覆しても良い。
バックシート5は、例えば、ポリエチレン(以下、PE)、ポリプロピレン(以下、PP)、及びポリエチレンテレフタレート(以下、PET)等のフィルム材である。但し、何等これらに限るものではなく、液不透過性のシートであれば、使用可能である。
トップシート3は、不織布3を材料とする。この例では、不織布3の両面3a,3bのうちの一方の面3bは略平坦面であるが、もう一方の面3aは、波形形状をなしている。すなわち、直線状の溝部3tと直線状の突部3pとが交互に形成されている。かかる突部3p,3p…は、周知の空気流の吹き付け処理(特開2009−11179号などを参照)によって、元々溝部3tの部分に在った繊維が横に吹き寄せられて盛り上がることで形成されたものであり、繊維間隙間が大きい疎な状態に形成されている。そして、これにより、当該不織布3は、全体として嵩高になっている。また、溝部3tには、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔3h,3h…が形成されていても良く、この例では、そうなっている。
かかる不織布3の平均坪量は、例えば10〜200(g/m)であり、突部3pにおける中央部の平均坪量は、例えば15〜250(g/m)であり、溝部3tにおける底部の平均坪量は、3〜150(g/m)である。
また、不織布3の繊維としては、芯がPETで鞘がPEの芯鞘構造の複合繊維が好適であるが、これ以外の熱可塑性樹脂繊維を用いても良い。例えば、芯がPPで鞘がPEの芯鞘構造の複合繊維でも良いし、或いは、サイドバイサイド構造の繊維でも良いし、単一の熱可塑性樹脂からなる単独繊維でも良い。
更に、不織布3は、捲縮繊維を有していても良い。なお、捲縮繊維とは、ジグザグ形状やΩ形状、スパイラル形状等の捲縮形状を有した繊維のことである。
また、不織布3に含まれる繊維の繊維長については、例えば20〜100mmの範囲から選択され、また繊度については、例えば1.1〜8.8(dtex)の範囲から選択される。
かかるペットシート1は、ペットシート1の製造ラインで製造されるが、同製造ラインへのトップシート3用の不織布3の搬入は、不織布原反3R(図2)の形態でなされる。すなわち、上述した突部3pを有する不織布3は、一旦ロール状に巻き取られた状態で保管されており、そして、保管場所から不織布原反3Rが、ペットシート1の製造ラインに搬入される。そして、同製造ラインが具備する繰り出し装置35に取り付けられて、トップシート3の材料として繰り出される。
但し、既述のように、不織布原反3Rにおいては、不織布3の嵩が潰されている恐れがある。そこで、この製造ラインには、嵩回復装置20が設けられている。
図2は、嵩回復装置20の概略側面図である。また、図3Aは、嵩回復装置20の主要部をなす加熱部60の説明図であり、図3Bは、図3A中のB−B断面図である。なお、図2及び図3Aでは、加熱部60の要部をなす加熱ユニット61を断面視で示している。
図2に示すように、嵩回復装置20は、不織布原反3Rから不織布3を繰り出して所定の搬送経路に沿って搬送する搬送部30と、搬送経路の所定位置にて不織布3を加熱する加熱部60と、搬送部30及び加熱部60を制御するコントローラ(不図示)と、を有する。そして、加熱部60によって加熱されて嵩が回復された不織布3は、搬送方向の下流に位置するペットシート1に係る他の中間製品との合流点、例えば吸収体4との合流点へと送られて、当該合流点にて同中間製品に接合などされる。
ちなみに、嵩回復装置20もそうであるが、製造ラインの各種装置(不図示)は、適宜な支持部材に支持されて同ラインに配置されている。そして、この例では、かかる支持部材の一例として、所謂鏡板(不図示)が使用されている。鏡板は、製造ラインの床部に鉛直に立設された板部材であり、同鏡板は、鉛直面(法線方向が水平方向を向いた面)を有し、当該鉛直面に各種装置が例えば片持ち状態で支持されている。
そして、以下では、この鉛直面の法線方向のことを「CD方向」と言う。なお、図2では、CD方向は、同図2の紙面を貫通する方向を向いており、より詳しくは、CD方向は、水平面内の任意の方向のうちで図2の紙面を貫通する方向を向いている。また、繰り出された不織布3は、基本的には、同不織布3の幅方向がCD方向を向いた姿勢で搬送されるため、不織布3の搬送方向は、CD方向と直交する任意の方向を向くことになる。なお、かかる支持部材は、何等鏡板に限るものではなく、これ以外の支持部材を用いても良い。
搬送部30は、不織布3の搬送経路を規定する複数の搬送ローラー32,32…を有する。また、同搬送部30は、繰り出し装置35,35と、資材接ぎ装置36と、アキュムレータ装置37と、テンションコントロール装置38と、を有し、そして、搬送経路には、搬送方向の上流から下流へと、この順番で、各装置35,35,36,37,38が並んで配置されている。
各搬送ローラー32,32…は、CD方向に沿った回転軸回りに回転可能に支持されており、これにより、不織布3は、自身の幅方向をCD方向に向けた姿勢で搬送される。
なお、搬送ローラー32,32…のうちの幾つかの搬送ローラー32,32は、駆動源としてのサーボモータにより駆動回転する駆動ローラー32u,32dであり、それ以外の搬送ローラー32,32…は、駆動源を有さない従動ローラー、すなわち、搬送される不織布3との接触により回転力を得て連れ回るローラーである。
駆動ローラー32u,32dは、搬送経路における加熱部60(正確には、後述する加熱ユニット61)の両側の各位置にそれぞれ設けられている。以下、加熱部60よりも搬送方向の上流側に位置する駆動ローラー32uのことを「上流側駆動搬送ローラー32u」と言い、加熱部60よりも搬送方向の下流側に位置する駆動ローラー32dのことを「下流側駆動搬送ローラー32d」と言う。そして、これら上流側駆動搬送ローラー32u及び下流側駆動搬送ローラー32dの回転動作を制御することにより、加熱部60での不織布3の搬送状態が調整される。これについては、後述する。
繰り出し装置35は、不織布原反3Rから不織布3を繰り出す装置であり、CD方向に沿った回転軸を有する。そして、当該回転軸に不織布原反3Rを回転可能に支持する。回転軸は、例えば駆動源としてのサーボモータ(不図示)によって駆動回転され、これにより、不織布原反3Rから不織布3を繰り出す。なお、サーボモータは、アキュムレータ装置37と連携して繰り出し動作を行う。これについては後述する。
かかる繰り出し装置35,35は、複数の一例として2つ設けられている。そして、基本的には、交互に切り替えて使用される。すなわち、一方の繰り出し装置35が不織布3を繰り出している間は、他方の繰り出し装置35は待機状態にあり、そして、一方の繰り出し装置35の不織布原反3Rが無くなったら、待機状態の繰り出し装置35が不織布3の繰り出しを開始するように構成されている。なお、かかる繰り出し装置35は周知なため、その詳細な説明については、省略する。
資材接ぎ装置36は、繰り出し中の繰り出し装置35が不織布原反3Rの全ての不織布3を繰り出し終える少し前に、同原反3Rの不織布3の尾端部3eeを、待機中の繰り出し装置35に取り付けられた不織布原反3Rの不織布3の先端部3esに接合する装置である。そして、これにより、途切れることなく連続して不織布3を繰り出すことができる。なお、この資材接ぎ装置36も周知なため、その詳細な説明については省略する。
アキュムレータ装置37は、繰り出し装置35から繰り出された不織布3を搬送方向の下流へ払い出し可能に蓄積する装置である。そして、上記の資材接ぎ装置36による接合処理時のように、繰り出し装置35から不織布3が繰り出されない場合に、アキュムレータ装置37自身が蓄積している不織布3を下流に払い出すことによって、繰り出し装置35の繰り出し停止の影響を下流に及ぼさないようにする。なお、繰り出し装置35の繰り出し停止が解除されたら、規定の蓄積量になるまで、繰り出し装置35からは、アキュムレータ装置37の直近下流の位置での不織布3の搬送速度値(m/分)よりも速い速度値(m/分)で不織布3が繰り出され、これにより、繰り出し停止中に払い出された分の不織布3がアキュムレータ装置37に蓄積される。
この例では、かかるアキュムレータ装置37は、定位置に固定された複数のローラー37s,37s…からなる固定ローラー群G37sと、水平方向に往復移動可能に設けられた複数のローラー37m,37m…からなる可動ローラー群G37mと、を有している。そして、不織布3は、固定ローラー群G37sに属する各ローラー37sと可動ローラー群G37mに属する各ローラー37mとに交互に掛け回されており、これにより、不織布3のループL3を形成して当該不織布3を蓄積する。
ここで、可動ローラー群G37mは、不織布3の張力の大きさ(N)に応じて水平方向に往復移動する。すなわち、不織布3の張力の大きさが、予め設定された張力の設定値(N)よりも大きい場合には、ループL3が小さくなるように可動ローラー群G37mは移動し、これにより、蓄積していた不織布3を払い出して下流に供給する。一方、不織布3の張力の大きさが上記の設定値よりも小さい場合には、ループL3が大きくなるように移動して、これにより、不織布3を蓄積する。従って、アキュムレータ装置37の直近下流の位置では、不織布3の張力の大きさは、上記の設定値にほぼ維持されており、その意味では、当該アキュムレータ装置37は、後述のテンションコントロール装置38と同様の機能も奏する。なお、かかるアキュムレータ装置37も周知なため、これ以上の詳細な説明については省略する。
テンションコントロール装置38は、アキュムレータ装置37と前述の上流側駆動搬送ローラー32uとの間の位置に配置されている。そして、テンションコントロール装置38の直近下流の位置での不織布3の張力の大きさ(N)が所定の目標値(N)になるように調整する。
かかるテンションコントロール装置38は、所謂ダンサーロール38dnを利用して構成されている。すなわち、互いの間に搬送方向に間隔をあけて定位置に固定された一対の固定ロール38s,38sと、一対の固定ロール38s,38sの間の位置に設けられ、CD方向と直交する方向に往復移動可能に設けられたダンサーロール38dnと、ダンサーロール38dnよりも搬送方向の上流側に設けられた駆動ロール38kと、を有する。そして、一対の固定ロール38s,38sと、ダンサーロール38dnと、駆動ロール38kとの三者には、不織布3が掛け回されているとともに、一対の固定ロール38s,38s及びダンサーロール38dnに掛け回された不織布3はループL3dnを形成している。そして、ダンサーロール38dnには、不織布3の張力の目標値の二倍に相当する力が、往復移動方向のうちでループL3dnが大きくなる方向に付与されている。よって、不織布3の張力の大きさが目標値よりも大きい場合には、ループL3dnが小さくなるようにダンサーロール38dnが移動する一方、不織布3の張力の大きさが目標値よりも小さい場合には、ループL3dnが大きくなるようにダンサーロール38dnが移動する。一方、駆動ロール38kは、サーボモータで駆動回転されるが、同モータは、ループL3dnの大きさが所定値になるように駆動ロール38kを回転して不織布3を繰り出す。例えば、所定値よりも大きい場合には、駆動ロール38kの周速値(m/分)を減少する一方、所定値よりも小さい場合には、駆動ロール38kの周速値を増加する。そして、これにより、テンションコントロール装置38の直近下流の位置の不織布3の張力の大きさは、目標値となるように調整される。
加熱部60は、内部に不織布3を通過させながら不織布3に熱風を吹き付けて加熱する加熱ユニット61と、同加熱ユニット61に熱風を供給する熱風供給装置67と、を有する。加熱ユニット61は、長手方向の両端部が開口したケース部材62と、ケース部材62の外に設けられ、ケース部材62内を不織布3が往復移動するように案内する複数の案内ローラー64,64,64と、を有する。そして、案内ローラー64,64,64によって、ケース部材62内には、不織布3の搬送経路の往路と復路とがそれぞれ直線状に形成されている。また、図3Aに示すように、ケース部材62は、内部に隔壁部材63を有し、この隔壁部材63によって、ケース部材62内の空間は、往路用の空間SP62aと復路用の空間SP62bとに区画されている。すなわち、往路用の空間SP62aと復路用の空間SP62bとは、互いに空気の行き来が不能に隔離されている。また、この隔壁部材63による隔離によって、ケース部材62における長手方向の両端部のうちの一方の端部には、不織布3の往路用の入口62ainと復路用の出口62boutとの両者がそれぞれ形成されているとともに、他方の端部には、不織布3の往路用の出口62aoutと復路用の入口62binとの両者がそれぞれ形成されている。
更に、隔壁部材63の両壁面63wa,63wbのうちで往路用の空間SP62aと隣接する壁面63wa(以下、往路用壁面63waとも言う)、及び、同両壁面63wa,63wbのうちで復路用の空間SP62bと隣接する壁面63wb(以下、復路用壁面63wbとも言う)は、それぞれ搬送方向及びCD方向と平行に設けられており、これにより、往路用壁面63wa及び復路用壁面63wbは、それぞれ不織布3の各面とほぼ平行とされている。そして、往路用壁面63waのうちで往路の上流側の部分(「ケース部材における入口側の部分」に相当)には、CD方向に長尺なスリット状の噴射口63Naが設けられており、また、復路用壁面63wbのうちで復路の上流側の部分(「ケース部材における入口側の部分」に相当)にも、CD方向に長尺なスリット状の噴射口63Nbが設けられている。
より詳しく説明すると、隔壁部材63は、上記の各部分に対応させて、内部に圧力室R63a,R63bを有している。そして、各圧力室R63a,R63bには、上記の熱風供給装置67から熱風が供給される。また、各圧力室R63a,R63bの断面形状(CD方向を法線方向とする断面での形状)は、それぞれ、搬送方向の下流側に向かうに従って概ね細くなった先細り形状をなしており、その先細り形状の先端部にて、対応する往路用又は復路用の各空間SP62a,SP62bと各々連通しており、これにより、当該先端部が上記の噴射口63Na,63Nbとして機能する。そして、かような噴射口63Na,63Nbによれば、不織布3の両面のうちの一方の面を向きながら、同面に対して鋭角な傾き角度θでもって搬送方向の下流側に向けて熱風を噴射する。
よって、往路用の噴射口63Naから噴射された熱風は、搬送方向の下流側の速度成分をもって不織布3の面に接触し、そして、そのまま、同面を流れていって、往路用の空間SP62aにおける搬送方向の最下流に位置する出口62aout(排出口に相当)から外に排出される。また、復路用の噴射口63Nbから噴射された熱風は、搬送方向の下流側の速度成分をもって不織布3の面に接触し、そして、そのまま、同面を流れていって、復路用の空間SP62bにおける搬送方向の最下流に位置する出口62bout(排出口に相当)から外に排出される。
そして、このように不織布3の面を流れるように熱風が移動するので、熱風が不織布3の厚さ方向から同不織布3を圧縮してしまう事態は有効に回避され、これにより、嵩の回復を円滑に行うことができる。
また、熱風の風量(m/分)の調整によっては、不織布3の搬送速度値V3(m/分)よりも熱風の風速値Vw(m/分)の方を大きくすることができる。そして、そのようにすれば、各噴射口63Na,63Nbから噴射された熱風は、不織布3の面を滑るように不織布3を追い越して行って、最後に各出口62aout,62boutから外に排出される。よって、熱風と不織布3との相対速度差に基づいて、当該熱風を確実に乱流状態にすることができる。そして、その結果、熱伝達効率の飛躍的な向上を図れて、不織布3を効率良く加熱することができて、嵩が速やかに回復される。また、乱流状態の熱風によって不織布3の繊維がランダムにほぐされるので、これによっても、嵩の回復が促進される。
ちなみに、熱風の風速値Vw(m/分)とは、例えば往路用の空間SP62a又は復路用の空間SP62bに供給される風量(m/分)を、往路用の空間SP62a又は復路用の空間SP62bの断面積(つまり、搬送方向を法線方向とする断面の面積)で除算した値である。
また、望ましくは、上述のような風速値Vwと搬送速度値V3との間の大小関係が、往路用又は復路用の各空間SP62a,SP62bの搬送方向の全長に亘って成立していると良いが、必ずしも全長に亘って成立している必要はない。すなわち、各空間SP62a,SP62bにおける一部についてでも、上記の大小関係が成立していれば、上記の乱流状態に係る作用効果を、相応に享受することができる。
なお、往路用及び復路用の各噴射口63Na,63Nbの形状は、それぞれ、CD方向に長手方向が向いた長方形をなしている。そして、往路用の噴射口63NaのCD方向の寸法は、往路用の空間SP62aのCD方向の寸法と同値とされ、また復路用の噴射口63NbのCD方向の寸法は、復路用の空間SP62bのCD方向の寸法と同値とされているが、何等これに限らない。例えば、噴射口63Na,63Nbの方が小さくても良い。但し、望ましくは、各噴射口63Na,63NbのCD方向の寸法は、不織布3の幅方向の寸法(CD方向の寸法)よりも大きいと良く、このようにしていれば、CD方向の加熱ムラが抑制される。
また、各噴射口63Na,63Nbの短手方向の寸法(上記の長手方向と直交する方向の寸法)は、例えば、1mm〜10mmの範囲から任意値が選択されて設定される。
更に、望ましくは、噴射口63Na,63Nbの位置において熱風の噴射方向が不織布3の搬送方向に対してなす角度θが、0°〜30°の範囲内に入っていると良く、より望ましくは、0°〜10°の範囲内に入っていると良い(図3A)。そして、このようになっていれば、熱風を不織布3の面に確実に沿わせて流すことができる。
ちなみに、図2の例では、加熱ユニット61は、ケース部材62の長手方向が水平方向を向いた横置きタイプとなっており、これにより、不織布3の搬送経路に係る往路及び復路を水平にしているが、何等これに限らない。すなわち、場合によっては、縦置きタイプにしても良い。より詳しくは、ケース部材62の長手方向を鉛直方向に向けて、これにより、不織布3の搬送経路に係る往路及び復路を鉛直にしても良い。また、更に言えば、レイアウトの都合などに応じて、鉛直方向及び水平方向の両者からケース部材62の長手方向を傾けて配置しても良い。但し、縦置きタイプは、加熱ユニット61の設置に要する平面スペースが小さくて済むという点で優れている。
図3Aに示すように、熱風供給装置67は、送風機67bと、ヒーター67hとを有する。そして、送風機67bで発生した風をヒーター67hで加熱することによって熱風を発生し、かかる熱風を適宜な管部材67pを介して前述の加熱ユニット61に係るケース部材62内の隔壁部材63の圧力室R63a,R63bに供給する。そして、同圧力室R63a,R63b経由で噴射口63Na,63Nbから熱風が噴射される。
送風機67bは、例えばモータを駆動源として回転するインペラ67iと、上記モータの回転数(rpm)を調整するインバータ(不図示)とを有する。そして、これにより、後述するコントローラは、VVVFインバータ制御を行うことができて、その結果、インペラ67iの回転数(rpm)の変更を介して風量(m/分)を任意値に調整可能である。
また、ヒーターは、例えば電力(kW)で加熱する電気ヒーターであり、電力の投入量の変更によって熱風の温度を任意値に調整可能である。なお、熱風の温度については、噴射口63Na,63Nbの位置での温度が、不織布3に含まれる熱可塑性樹脂繊維の融点よりも50℃だけ低い温度以上であって、しかも融点未満であると良い。そして、このような範囲に設定されていれば、熱可塑性樹脂繊維の溶融を防ぎながら、確実に嵩を回復させることができる。
なお、図3Aに示すように、ヒーター67hは送風機67bに内蔵されていても良いし、或いは、送風機67bの外部に設けられていても良い。ヒーター67hを外部に設ける場合には、図3A中に仮想的に二点鎖線で示すように、ヒーター67ha,67hbを加熱ユニット61のケース部材62に近接して配置すると良く、そうすれば、熱風の温度調整の際に、その応答性を高めることができる。また、その場合、更に望ましくは、ヒーター67ha,67hbを噴射口63Na,63Nb毎にそれぞれ設けると良い。すなわち、往路用の噴射口63Naに対応させてヒーター67haを設け、また、これとは別に、復路用の噴射口63Nbに対応させてヒーター67hbを設けると良い。そして、このようにすれば、噴射口63Na,63Nb毎に個別に熱風の温度を調整することができて、その結果、嵩回復処理の条件設定をより精細に行えるようになる。
なお、かかるヒーター67h,67ha,67hbは、何等電気ヒーターに限るものではなく、風をなす空気を加熱可能なものであれば、適用可能である。
また、この例では、「風」というのは、空気の流れのことを指しているが、広義には、空気の流れ以外に、窒素ガスや不活性ガスなどの気体の流れも含むものである。つまり、噴射口63Na,63Nbから窒素ガスなどを吹き付けても良い。
コントローラ(不図示)は、例えばコンピュータやPLC(プログラマブルロジックコントローラ)等であり、プロセッサとメモリとを有する。そして、メモリに予め格納された制御プログラムを読み出してプロセッサが実行することにより、搬送部30及び加熱部60を制御する。
この例では、コントローラは、加熱ユニット61での不織布3の搬送状態が所定の搬送状態となるように、搬送部30が具備する既述の上流側駆動搬送ローラー32u及び下流側駆動搬送ローラー32dの両者を制御する(図2)。より詳しくは、コントローラは、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32u(m/分)の下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32d(m/分)に対する比率Rが一定になるように各サーボモータを制御する。なお、比率Rは、例えば上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uを下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dで除算した値R(=V32u/V32d)である。
よって、比率Rが1であれば(R=1)、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uは下流駆動搬送ローラー32dの周速値V32dと等しくなるように制御される。また、比率Rが1よりも大きければ(R>1)、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uは下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dよりも大きくなるように制御され、逆に、比率Rが1よりも小さければ(R<1)、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uは下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dよりも小さくなるように制御される。
ちなみに、比率R<1の場合、すなわち、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uの方が下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dよりも小さい場合には、不織布3は、下流側に引っ張られながら搬送されるので、問題なく搬送されるように思える一方で、比率R>1の場合、すなわち、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uの方が下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dよりも大きい場合には、単純に考えると、加熱ユニット61において不織布3がたるんでしまって搬送できないように思えてしまう。しかしながら、この点につき、不織布3は加熱されることによって収縮するため、速やかにたるみは吸収されて、その結果、実際には、後者の比率R>1の場合でも、問題無く不織布3は搬送される。
ところで、本実施形態の嵩回復装置20では、加熱ユニット61で加熱された不織布3が軟化することに起因して、同不織布3の幅方向の寸法の変動が大きくなる恐れがある。すなわち、不織布3が軟化中に搬送方向に張力が作用すると、不織布3の強度ムラ等に起因して不織布3の幅方向の寸法は容易に変動し得る。一方、不織布3の張力の大きさは、搬送部30によって変更することができる。そこで、本実施形態では、この幅方向の寸法の変動を抑制すべくコントローラは搬送部30を制御する。以下、これについて説明する。
図2に示すように、加熱部60の加熱ユニット61の下流側の位置には、幅方向の寸法変動を検出する目的で、幅センサー70が設けられている。すなわち、幅センサー70は、同位置において不織布3の幅方向の寸法を計測し、幅方向の寸法に係る情報を出力する。この情報は、不織布3の幅方向の寸法と連動して変化する値を含んでおり、この例では、不織布3の幅方向の寸法に比例して変化する値を含んでいる。
図4は、幅センサー70の説明図である。同図4に示すように、幅センサー70の一例としては、光を投じる投光部71と、投光部71から投じられた光を受ける受光部72と、を有した構成を例示できる。投光部71と受光部72とは、不織布3の厚さ方向の両側に、互いに対向して配置される。そして、受光部72は、例えば、複数のCCD素子がCD方向に並ぶ一次元CCDイメージセンサーであり、同イメージセンサーは、受光するCCD素子の数に対応した大きさの信号を出力する。また、受光するCCD素子の数は、不織布3によって遮光されるエリアの大きさによって変化する。よって、上記の信号から、幅方向の寸法を示す情報を生成することができて、当該生成された情報をコントローラへリアルタイムで出力する。
一方、コントローラのメモリには、予め、不織布3の幅方向の寸法の目標値が記録されている。そして、同コントローラは、幅センサー70から出力される情報から幅方向の寸法の値を算出し、算出された寸法の値を幅方向の寸法の実績値として目標値と比較し、当該比較結果の情報に基づいて搬送部30の上流側駆動搬送ローラー32u及び下流側駆動搬送ローラー32dの回転を制御する。この比較結果の情報の一例としては、例えば、実績値から目標値を単純に減算してなる差分値Δ(=実績値−目標値)が挙げられ、この例では、これを用いている。
そして、コントローラは、上記の比較処理たる差分値Δの算出処理を所定の制御周期(ミリ秒)で行うとともに、当該差分値Δの算出の度に同差分値Δに基づいて、前述の周速値の比率Rを変更する。例えば、差分値Δがマイナス値の場合には、比率Rの現在値に、予め定められた規定値を加える等して、当該比率Rを現在値よりも大きくなるように変更する。すると、下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dを一定値に維持する場合(つまり、下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dを変更しない場合)には、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uのみが大きくなる方向に変更されて、これにより、不織布3の搬送方向の張力が減少するため、不織布3の幅方向の寸法は増加し、その結果、差分値Δが零になる方向、すなわち目標値に近づく方向に調整される。
他方、差分値Δがプラス値の場合には、例えば、比率Rの現在値に、予め定められた規定値を減じる等して、当該比率Rを現在値よりも小さくなるように変更する。すると、下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dを一定値に維持する場合(つまり、下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dを変更しない場合)には、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32uのみが小さくなる方向に変更されて、これにより、不織布3の搬送方向の張力が増加するため、不織布3の幅方向の寸法は減少し、その結果、差分値Δが零になる方向、すなわち目標値に近づく方向に調整される。
なお、場合によっては、別の制御を行っても良い。すなわち、上記の比率Rを一定に維持したまま、幅センサー70から出力される上記情報に基づいて、上流側駆動搬送ローラー32uの周速値V32u及び下流側駆動搬送ローラー32dの周速値V32dの両者を一斉に変更しても良い。例えば、上記の差分値Δがマイナス値の場合には、コントローラは、比率Rを維持したまま両方の周速値V32u,V32dを大きくする。すると、不織布3の加熱ユニット61の通過時間が短くなって同不織布3の軟化が抑制されるので、不織布3の幅方向の寸法は増加して、その結果、当該寸法は目標値に近づいていく。他方、上記の差分値Δがプラス値の場合には、コントローラは、比率Rを維持したまま両方の周速値V32u,V32dを小さくする。すると、不織布3の加熱ユニット61の通過時間が短くなって同不織布3の軟化が促されて、これにより、不織布3の幅方向の寸法は減少して、その結果、当該寸法は目標値に近づいていく。
ちなみに、この方法によれば、別要因の幅方向の寸法の変動についても抑制可能である。すなわち、状況によっては、下流側駆動搬送ローラー32dよりも下流側にて不織布3の張力が変動することが原因で不織布3の幅方向の寸法が変動することもあり得るが、そのような変動に対しても有効に抑制することができる。
また、場合によっては、幅センサー70から出力される上記情報に基づいて、熱風の温度を変更しても良い。例えば、上記情報に基づいて算出された上記の差分値Δが、マイナス値の場合には、コントローラは、熱風の温度を下げるべく加熱部60の熱風供給装置67のヒーター67hへの電力の投入量を減らす。すると、不織布3の軟化が抑制されて、これにより、不織布3の幅方向の寸法は、目標値に近づいていく。他方、上記差分値Δがプラス値の場合には、コントローラは、熱風の温度を上げるべくヒーター67hへの電力の投入量を増やす。すると、不織布3の軟化が促されて、これにより、不織布3の幅方向の寸法は、目標値に近づいていく。
更に、熱風の風速値Vw(m/分)が不織布3の搬送速度値V3(m/分)よりも大きい場合には、幅センサー70から出力される上記情報に基づいて、熱風の風量(m/分)を変更しても良い。例えば、この例では、風速値Vwは1000〜3000(m/分)であり、搬送速度値V3は100〜500(m/分)であり、よって、風速値Vwの方が搬送速度値V3よりも格段に大きい。そして、この場合に、熱風による牽引力は、不織布3を搬送方向に引っ張ってその張力を増大する方向に作用している。よって、風量を減らせば、牽引力3が減少するので、不織布3の張力も減少して、その結果、不織布3の幅方向の寸法を増加させることができる一方、風量を増やせば、牽引力が増加するので、不織布3の張力も増加して、その結果、不織布3の幅方向の寸法を減少させることができる。
そこで、コントローラは、上記の差分値Δがマイナス値の場合には、熱風の牽引力を下げるべく送風機67bのインペラ67iの回転数(rpm)を下げる。すると、不織布3に作用する熱風の牽引力が小さくなって不織布3の張力が小さくなり、これにより、不織布3の幅方向の寸法は大きくなって、目標値に近づいていく。他方、上記の差分値Δがプラス値の場合には、コントローラは、熱風の風量を増やすべくインペラ67iの回転数(rpm)を上げる。すると、熱風の上記牽引力が大きくなって不織布3の張力が大きくなり、これにより、不織布3の幅方向の寸法は小さくなって、目標値に近づいていく。
ちなみに、上述の熱風の温度の変更及び風量の変更については、どちらか一方のみを行っても良いし、両者を一緒に行っても良い。また、熱風の温度及び風量の変更を、前述の周速値V32u,V32dの比率Rの変更及び比率R固定下での周速値V32u,V32dの変更のどちらか一方と組み合わせて行っても良い。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、嵩回復装置20の処理対象として、ペットシート1のトップシート3用の不織布3を例示したが、何等これに限らない。例えば、生理用ナプキンのトップシート用の不織布でも良いし、おむつのトップシート用の不織布でも良い。また、嵩回復装置20の処理対象は、何等トップシート3用の不織布3に限るものではない。すなわち、嵩高性が要求される他の部品の材料の不織布を、本発明の嵩回復装置20で処理しても良い。
上述の実施形態では、図1Bに示すように、トップシート3用の不織布3の一例として、片面に複数の直線状の突部3p,3p…を有した不織布3を例示したが、何等これに限らない。例えば、通常の形態の不織布、つまり両面が略平坦面の不織布であっても良い。
上述の実施形態では、図2に示すように、加熱部60の加熱ユニット61は、不織布3を往路及び復路の両者で加熱していたが、何等これに限らない。例えば、往路及び復路のどちらか一方だけでも嵩が十分回復する場合には、往路用の噴射口63Na及び復路用の噴射口63Nbのどちらか一方を省略しても良い。また、逆に、往路及び復路という2パスだけでは、嵩回復が不十分な場合には、上記の加熱ユニット61を一つではなく、複数設けて、不織布3を3パス以上で加熱しても良い。なお、往路及び復路のそれぞれに対応させて噴射口63Na,63Nbを設けた方が、嵩回復に必要な不織布3の搬送経路長をしっかりと確保しながらも、加熱ユニット61の長手方向の寸法の短尺化を図れるので、好ましい。
上述の実施形態では、図3A及び図3Bに示すように、加熱ユニット61を、既存のエアスルー方式とは異なる方式で構成していたが、何等これに限らない。すなわち、既存のエアスルー方式で加熱ユニットを構成しても良い。なお、既存のエアスルー方式で構成した加熱ユニットというのは、例えば、次のようになる。加熱ユニットは、搬送方向に沿って搬送される不織布3の両面のうちの一方の面に対向して設けられた熱風の噴射口と、同両面のうちの他方の面に対向して設けられた熱風の吸引口と、を有する。そして、これら噴射口と吸引口との両者によって、噴射口から噴射された熱風を吸引口で吸引する流線を形成することにより、熱風を不織布3の厚さ方向に貫通させて不織布3を加熱する。
なお、不織布3を搬送方向に搬送する搬送機構としては、サクションベルトコンベア装置やサクションドラム装置などを例示できる。すなわち、サクションベルトコンベア装置は、駆動周回する無端ベルトの外周面に不織布3を載置して搬送するが、この外周面には、複数の吸気孔が設けられており、よって、当該吸気孔が、熱風を吸引する上記の吸引口として機能する。また、サクションドラム装置は、駆動回転する回転ドラムの外周面に不織布3を巻き付けて搬送するが、この外周面には、複数の吸気孔が設けられており、よって、当該吸気孔が、熱風を吸引する上記の吸引口として機能する。
上述の実施形態では、加熱部60の加熱ユニット61を通過した不織布3は、謂わば自然冷却されていたが、場合によっては、図5に示すように、加熱ユニット61の直近下流側の位置で不織布3を冷却する冷却部80を追設しても良い。詳しくは、冷却部80は、加熱ユニット61の直近下流側の位置に配置されて、不織布3に冷却用の風を吹き付けて冷却する冷却ユニット81と、冷却ユニット81に冷却用の風を供給する風供給装置(不図示)と、を有する。
そして、この冷却ユニット81から噴射する冷却用の風によって不織布3を冷却すれば、加熱ユニット61で加熱された後に不織布3の温度が高いことが原因で起こり得る現象、すなわち、不織布3の軟化起因で幅方向の寸法が変動する現象を有効に抑制することができる。
なお、かかる冷却ユニット81の一例としては、前述した加熱ユニット61と類似の構成を例示することができる。すなわち、冷却ユニット81は、加熱ユニット61と同様に、ケース部材62と、隔壁部材63と、案内ローラー64,64,64と、を有する。但し、隔壁部材63の両壁面63wa,63wbに設けられたスリット状の各噴射口63Na,63Nbからは、それぞれ、不織布3を冷却可能な温度の風が噴射される。すなわち、噴射口63Na,63Nbには、適宜な管部材67pcを介して上記の風供給装置から、例えば常温の風又は常温よりも低い温度の冷風が供給される。そのため、風供給装置は、少なくとも送風機を有し、望ましくは、送風機で発生した風を冷却するクーラーを有する。なお、上記の風の温度は、加熱ユニット61のケース部材62から出た直後の不織布3の温度よりも低ければ同不織布3を冷却できるため、常温(20℃±15℃)よりも高くても良く、例えば、5℃〜50℃の範囲の任意値であっても良い。ちなみに、かかる構成の冷却ユニット81によれば、各噴射口63Na,63Nbから噴射される冷却用の風は、不織布3の面を流れるので、不織布3を厚さ方向に圧縮することは有効に防止される。よって、回復した嵩を当該風で潰すことは有効に回避される。
上述の実施形態では、往路用及び復路用の各空間SP62a,SP62bを流れた熱風は、そのままケース部材62の不織布3の出口62aout,62boutから排出されていたが(図3A)、エネルギーの再利用や近傍の他の中間製品への熱風の悪影響軽減の観点からは、かかる空間SP62a,SP62bを流れた熱風を回収して、送風機67bの吸い込み側部分67bsへ戻しても良い。例えば、図6の概略断面図に示すように、隔壁部材63のうちで搬送方向の下流側の部分に開口63ha,63hbを設けるとともに、同開口63ha,63hbに回収用管部材69の一方の管端開口部を接続して、これにより、当該管部材69内の空間を往路用の空間SP62aの下流端部SP62ae及び復路用の空間SP62bの下流端部SP62beの少なくとも一方と連通し、そして、同管部材69のもう一方の管端開口部を送風機67bの吸い込み側部分67bsに連通しても良い。
ちなみに、この図6の例の場合には、回収用管部材69を通って不織布3の繊維屑等の異物が、送風機67b内のヒーター67hへ送られて融着の恐れがある。そのため、望ましくは、送風機67bの吸い込み側部分67bsと回収用管部材69との間に、例えば所定メッシュの編み目状の異物吸い込み防止用フィルタ部材を介挿すると良い。なお、図3Aの例の場合についても、製造ライン内の紙粉等の異物が外気に混ざって、吸い込み側部分67bsから吸い込まれる恐れがあるので、望ましくは、吸い込み側部分67bsに同種のフィルタ部材を設けると良い。
上述の実施形態では、図3Aに示すように、往路用の噴射口63Naを、往路用壁面63waのうちの往路の上流側の部分に設けており、また、復路用の噴射口63Nbを、復路用壁面63wbのうちの復路の上流側の部分に設けていたが、何等これに限らない。
例えば、往路用の噴射口63Naを、往路用壁面63waのうちの往路の下流側の部分(「ケース部材における出口側の部分」に相当)に設け、また、復路用の噴射口63Nbを、復路用壁面63wbのうちの復路の下流側の部分(「ケース部材における出口側の部分」に相当)に設けても良い。なお、その場合には、往路用及び復路用のどちらの噴射口63Na,63Nbも、不織布3の両面のうちの一方の面に対して鋭角な傾き角度でもって搬送方向の上流側に向けて熱風を噴射するように形成される。そして、これにより、往路用の噴射口63Naから噴射された熱風は、搬送方向の上流側の速度成分を持って不織布3の面に接触し、そして、そのまま、不織布3の面を上流へ流れていって、最後に往路用の空間SP62aの最上流に位置する往路用の入口62ainから外に排出される。また、復路用の噴射口63Nbから噴射された熱風は、搬送方向の上流側の速度成分を持って不織布3の面に接触し、そして、そのまま、不織布3の面を上流側に流れていって、復路用の空間SP62bにおける搬送方向の最上流に位置する復路用の入口62binから外に排出される。ちなみに、このことは、上述した冷却ユニット81についても同様である。
上述の実施形態では、隔壁部材63の材料として、基本的に圧力室R63a,R63b以外の空間を内部に有さない中実部材を使用していたが、何等これに限るものではない。例えば、軽量化等の目的で、内部に空間を有した中空部材を用いても良い。中空部材の一例としては、例えば図3Aの往路用壁面63waをなすステンレス製の平板部材(不図示)と、復路用壁面63wbをなすステンレス製の平板部材(不図示)と、これら平板部材同士の間に介挿されてこれら平板部材同士を連結する角柱部材(不図示)と、を有した組み合わせ部材を例示できる。
上述の実施形態では、幅センサー70の一例として投光部71と受光部72とを有した構成を例示したが(図4)、何等これに限らない。例えば適宜なカメラによって幅方向の寸法を計測しても良い。すなわち、適宜な制御周期で、CCDカメラにより不織布3の幅方向の端部を撮像して当該端部の画像データを生成し、当該画像データを二値化処理等することにより、同端部のCD方向の位置を求めて、当該位置に基づいて幅方向の寸法に係る情報を出力するようにしても良い。
1 ペットシート(吸収性物品)、
3 トップシート(不織布)、3R 不織布原反、
3a 面、3b 面、3e 外周縁部、
3t 溝部、3p 突部、3h 貫通孔、
3es 先端部、3ee 尾端部、
4 吸収体、4c 吸収性コア、
4t1 被覆シート、4t2 被覆シート、
5 バックシート、
20 嵩回復装置、
30 搬送部、
32 搬送ローラー、
32u 上流側駆動搬送ローラー、32d 下流側駆動搬送ローラー、
35 繰り出し装置、
36 資材接ぎ装置、
37 アキュムレータ装置、
37m 可動ローラー、G37m 可動ローラー群、
37s 固定ローラー、G37s 固定ローラー群、
38 テンションコントロール装置、
38dn ダンサーロール、38k 駆動ロール、38s 固定ロール、
60 加熱部、61 加熱ユニット、62 ケース部材、
62ain 入口、62aout 出口(排出口)、
62bin 入口、62bout 出口(排出口)、
63 隔壁部材、
63Na 往路用の噴射口、63Nb 復路用の噴射口、
63ha 開口、63hb 開口、
63wa 往路用壁面、63wb 復路用壁面、
64 案内ローラー、
67 熱風供給装置、
67b 送風機、67bs 吸い込み側部分、
67h ヒーター、67ha ヒーター、67hb ヒーター、
67i インペラ、67p 管部材、67pc 管部材、69 回収用管部材、
70 幅センサー、
71 投光部、72 受光部、
80 冷却部、81 冷却ユニット、
SP62a 往路用の空間、SP62ae 下流端部、
SP62b 復路用の空間、SP62be 下流端部、
R63a 圧力室,R63b 圧力室、
L3 ループ、L3dn ループ、

Claims (9)

  1. 熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する装置であって、
    搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱する加熱部と、
    前記加熱部よりも前記搬送方向の下流側の位置において前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力する幅センサーと、
    前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記加熱部及び前記搬送部のうちの少なくとも一方を制御するコントローラと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  2. 請求項1に記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記搬送部は、前記不織布を所定の搬送経路に沿って搬送し、
    前記搬送経路において前記加熱部の前記搬送方向の両側の位置には、それぞれ前記不織布を搬送するために駆動回転する2つの駆動ローラーを有し、
    前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記コントローラは、前記2つの駆動ローラーのうちで上流側に位置する方の駆動ローラーの周速値を変更することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  3. 請求項2に記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記コントローラは、前記2つの駆動ローラーのうちの一方の駆動ローラーの周速値に対する他方の駆動ローラーの周速値の比率を変更することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  4. 請求項2又は3の何れかに記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記幅センサーが前記幅方向の寸法を計測する位置は、前記搬送経路における前記加熱部と、前記2つの駆動ローラーのうちで下流側に位置する方の駆動ローラーとの間の位置であることを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記幅センサーから出力される前記情報に基づいて、前記コントローラは、前記熱風の温度及び前記熱風の風量(m/分)の少なくともどちらかを変更するように、前記加熱部を制御することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記加熱部は、前記不織布の入口及び前記不織布の出口を具備したケース部材を有し、
    前記ケース部材における前記入口側の部分及び前記出口側の部分のうちの一方は、他方に向けて前記熱風を前記ケース部材内の空間に噴射する噴射口を有し、
    前記他方は、前記不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら流れた前記熱風を、前記ケース部材から排出する排出口を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記加熱部によって加熱された前記不織布に対して冷却用の風を吹き付けて前記不織布を冷却する冷却部を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  8. 請求項7に記載の不織布の嵩回復装置であって、
    前記冷却部は、前記不織布の入口及び前記不織布の出口を具備したケース部材を有し、
    前記ケース部材における前記入口側の部分及び前記出口側の部分のうちの一方は、他方に向けて前記冷却用の風を前記ケース部材内の空間に噴射する噴射口を有し、
    前記他方は、前記不織布の両面のうちの一方の面に接触しながら流れた前記風を、前記ケース部材から排出する排出口を有することを特徴とする不織布の嵩回復装置。
  9. 熱風を吹き付けて不織布を加熱することにより前記不織布の嵩を回復する方法であって、
    搬送方向に連続する前記不織布を前記搬送方向に沿って搬送することと、
    搬送中の前記不織布に前記熱風を吹き付けることによって前記不織布を加熱することと、
    前記熱風によって加熱された前記不織布の幅方向の寸法を計測することにより、前記幅方向の寸法に係る情報を出力することと、
    前記情報に基づいて、前記搬送すること及び前記加熱することのうちの少なくとも一方を調整することと、を有することを特徴とする不織布の嵩回復方法。
JP2013217207A 2013-10-18 2013-10-18 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法 Active JP5728555B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217207A JP5728555B2 (ja) 2013-10-18 2013-10-18 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法
CN201310525001.3A CN104514107B (zh) 2013-10-18 2013-10-30 无纺布的体积恢复装置以及体积恢复方法
PCT/JP2014/075098 WO2015056532A1 (ja) 2013-10-18 2014-09-22 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法
US15/028,941 US9903057B2 (en) 2013-10-18 2014-09-22 Bulkiness recovery apparatus and bulkiness recovery method for nonwoven fabric

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217207A JP5728555B2 (ja) 2013-10-18 2013-10-18 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015078466A JP2015078466A (ja) 2015-04-23
JP5728555B2 true JP5728555B2 (ja) 2015-06-03

Family

ID=52789963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013217207A Active JP5728555B2 (ja) 2013-10-18 2013-10-18 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9903057B2 (ja)
JP (1) JP5728555B2 (ja)
CN (1) CN104514107B (ja)
WO (1) WO2015056532A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6126968B2 (ja) * 2013-10-18 2017-05-10 ユニ・チャーム株式会社 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法
DE102017104497A1 (de) * 2017-03-03 2018-09-06 TRüTZSCHLER GMBH & CO. KG Vorrichtung und Verfahren zur Verarbeitung eines endlosen Vlieses
IT201700039980A1 (it) 2017-04-11 2018-10-11 Marco Gualtieri Modulo ed impianto per il trattamento di fibre per l'ottenimento di un tessuto non tessuto
CN109595909B (zh) * 2018-12-19 2020-06-05 安福鑫鸿工贸有限公司 一种制鞋用布料预处理方法
US11161960B2 (en) 2019-05-20 2021-11-02 Octal Saoc Fzc Process for reclamation of polyester by reactor addition
US11518865B2 (en) 2019-05-20 2022-12-06 Octal Saoc Fzc Process for reclamation of polyester by reactor addition
CN114903690A (zh) * 2022-05-19 2022-08-16 上海智联精工机械有限公司 芯体成型装置

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3061906A (en) * 1957-10-01 1962-11-06 Mount Vernon Mills Inc Apparatus and process for stabilizing industrial fabrics
AT362227B (de) * 1979-07-02 1981-04-27 Andritz Ag Maschf Materialbahntrockner
DE3120917A1 (de) * 1981-05-26 1982-12-23 Babcock-BSH AG vormals Büttner-Schilde-Haas AG, 4150 Krefeld Durchlauftrockner fuer messerfurniere
US4575952A (en) * 1981-09-18 1986-03-18 M.E.G., S.A. Hot air dryer structure
US4591517A (en) * 1984-06-08 1986-05-27 Overly, Inc. Web dryer with variable ventilation rate
US4653396A (en) * 1985-05-07 1987-03-31 Measurex Corporation Recirculating air calender roll controller
DE3603435C2 (de) * 1986-02-05 1993-11-18 Babcock Textilmasch Anordnung zur Messung der Breitenspannung in laufenden Warenbahnen
TW384327B (en) * 1996-08-26 2000-03-11 Nippon Petrochemicals Co Ltd Web expansion apparatus
FR2794475B1 (fr) * 1999-06-01 2001-08-17 Asselin Procede pour reguler le profil d'une nappe non-tissee et installation de production s'y rapportant
ATA167599A (de) * 1999-10-01 2001-02-15 Fehrer Textilmasch Vorrichtung zum nadeln eines vlieses
JP2004027433A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Nippon Petrochemicals Co Ltd ウェブの拡幅装置
JP4030484B2 (ja) * 2002-09-25 2008-01-09 花王株式会社 不織布の嵩回復方法
US7131171B2 (en) * 2002-09-25 2006-11-07 Kao Corporation Method for restoring bulkiness of nonwoven fabric
JP4352047B2 (ja) * 2003-03-04 2009-10-28 三菱レイヨン株式会社 シート状物の熱処理装置および熱処理方法
WO2004078363A1 (ja) * 2003-03-07 2004-09-16 Nitto Denko Corporation 塗布膜の乾燥方法および光学フィルム
ATE492670T1 (de) * 2007-07-09 2011-01-15 Dilo Kg Maschf Oskar Verfahren zum herstellen einer verfestigten vliesstoffbahn
JP5102610B2 (ja) * 2007-12-26 2012-12-19 花王株式会社 不織布の嵩の制御方法
CN102227528B (zh) * 2008-10-20 2014-06-25 尤妮佳股份有限公司 使无纺布厚度增加的方法以及用于该方法的装置
JP5777558B2 (ja) * 2012-04-20 2015-09-09 ユニ・チャーム株式会社 不織布の嵩を回復させる方法及び装置
JP5840100B2 (ja) * 2012-09-28 2016-01-06 ユニ・チャーム株式会社 不織布

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015056532A1 (ja) 2015-04-23
JP2015078466A (ja) 2015-04-23
US9903057B2 (en) 2018-02-27
CN104514107A (zh) 2015-04-15
US20160251780A1 (en) 2016-09-01
CN104514107B (zh) 2016-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5728555B2 (ja) 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法
JP6126968B2 (ja) 不織布の嵩回復装置、及び嵩回復方法
JP5707467B2 (ja) 吸収性物品の製造装置、及び製造装置の改造方法
JP5753884B2 (ja) 吸収性物品の製造装置、及び製造方法
JP5753883B2 (ja) 吸収性物品に係るシート状部材の製造装置、及び製造方法
JP5728552B2 (ja) 不織布の嵩回復装置、及び不織布の嵩回復方法
JP6286388B2 (ja) 吸収性物品の製造装置、及び製造方法
JP6220811B2 (ja) 吸収性物品に係るシート状部材の製造装置、及び製造方法
JP5728553B2 (ja) 不織布の嵩回復装置、及び不織布の嵩回復方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150126

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150126

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5728555

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250