JP5726288B2 - X線ct装置、および方法 - Google Patents

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Description

本発明はX線CT装置に関し,測定した測定投影データとCT画像を順投影処理した計算投影データが等しくなるように,CT画像を逐次的に修正する画像生成技術に係る。
X線CT(Computed Tomography)装置は,被写体を多方向から撮影して得たX線投影データから各点のX線吸収率を算出し,被写体の断層像として、複数の画素からなるX線吸収率分布画像(以下,CT画像とする)を得る装置である。本装置より取得したCT画像は,医療現場において,正確かつ即時に患者の病状を診断でき,臨床上有用である。しかし,医師の診断に必要な高い画質の画像を取得するためには,一定量の被曝を伴う。一方,低被曝化を実現するために照射する線量を低くするほど,信号に対するノイズの比率が増加し,誤診断の原因になるライン状のアーチファクトや粒状性のノイズが多く発生する。従って,もし低線量撮影時にアーチファクトやノイズを低減できれば,良質な診断と低被曝化を実現できる。この問題を解決するため,特許文献1の技術では,測定投影データと計算投影データが等しくなるように,CT画像を逐次的に修正する逐次近似再構成手法が提案されている。
一方、X線CT装置では,診断に必要な被写体の局所領域を高分解能に画像化するため,拡大再構成が利用されている。しかし,通常の逐次近似再構成手法は,寝台や固定具等を含む全被写体を画像化する必要があるため,拡大再構成を適用できない。
この課題を解決するため,非特許特許1の文献では,始めに全被写体が含まれる条件でCT画像(以下,大FOV(Field of View)像とする)を再構成する。次に,診断に必要な被写体の局所領域以外の背景領域の背景画像を順投影計算し,取得した背景投影データを測定投影データから減算する。この処理により,局所領域のCT画像(以下,小FOV像とする)を逐次修正するために必要な測定投影データ(以下,局所測定投影データとする)を取得できる。
特開2006−25868号公報
Andy Ziegler,et al.,"Iterative reconstruction of a region of interest for transmission tomography",Med.phys.35(4),p1317−1327,2008
上述した拡大再構成における小FOV像の画質は,局所測定投影データの精度に依存する。この局所測定投影データの精度を決定する要因として,大FOV像または背景投影データの精度がある。例えば,大FOV像にストリークアーチファクト等の偽像が生じる場合を挙げる。この偽像による大FOV像の誤差は,順投影計算した背景投影データを通して,局所測定投影データの精度を低下させる。その結果,小FOV像は低い精度の局所測定投影データを用いて修正されるため,偽像等のCT値精度が低下する課題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決することが可能なX線CT装置、及び方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明においては、X線CT装置であって、
X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,X線発生部とX線検出部を回転させて計測したX線検出部の検出信号から測定投影データを生成する投影データ計測部と、測定投影データからCT画像を生成する画像生成部とを備え、画像生成部は、測定投影データから背景領域のCT画像を作成する背景画像作成部と,X線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における背景領域のCT画像の背景投影データを計算する背景投影データ計算部と,測定投影データと背景投影データを用いて,局所領域の局所測定投影データを計算する局所測定投影データ計算部と,局所測定投影データから局所領域のCT画像を計算する局所画像計算部と,X線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における局所領域のCT画像の局所計算投影データを計算する局所投影データ計算部と,局所投影データ計算部によって得られた局所計算投影データと局所測定投影データに基づき,局所領域のCT画像を逐次的に修正する局所画像修正部と、背景領域のCT画像または背景投影データの計算精度を低下させる要因を除去する要因除去部とを具備するX線CT装置を提供する。
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、X線CT装置の測定投影データからCT画像を生成する、処理部を備えた画像生成装置の画像生成方法であって、処理部は、測定投影データから背景領域のCT画像を作成し,X線照射経路上における背景領域のCT画像の背景投影データを計算し,測定投影データと背景投影データを用いて,局所領域の局所測定投影データを計算し、得られた局所測定投影データから局所領域のCT画像を計算し、X線照射経路上における局所領域のCT画像の局所計算投影データを計算し、得られた局所計算投影データと局所測定投影データに基づき,局所領域のCT画像を逐次的に修正し、背景領域のCT画像の作成、または背景投影データの計算の際、計算精度を低下させる要因を除去する画像生成方法を提供する。
本発明により,大FOV像または背景投影データの精度を低下させる要因を除去し,小FOV像のCT値精度低下を防止することができる。また要因となる領域以外は処理しないことにより,誤ってCT値精度を低下させない効果がある。
実施例1における、CT装置各部のハードウェアの構成を説明するための図である。 実施例1における、撮影の流れを説明するための機能ブロック図である。 実施例1における、撮影条件入力部の画面例を説明するための図である。 実施例1における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例1における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例1における、逐次近似再構成手法の計算手順を説明するための図である。 実施例1における、閾値判定による処理対象の判別を説明するための図である。 実施例2における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例2における、閾値判定による処理対象の判別を説明するための図である。 実施例3における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例4における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例4における、シミュレーションに使用したファントムと、効果を説明するための図である。 実施例4における、効果を説明するための図である。 実施例5における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例6における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例6における、効果を説明するための概念図である。 実施例7における、再構成処理部の各機能を説明するための図である。 実施例7における、効果を説明するための概念図である。
以下、本発明の各種の実施例を図面に従い説明する。本明細書に開示される各種の実施例を構成する各機能要素を、「機能」、「手段」、「部」等と呼ぶ場合がある。例えば、
「画像計算機能」、「画像計算手段」、「画像計算部」等である。
以下、本発明の実施例を説明するに先立ち、局所測定投影データの精度を決定する要因,すなわち、大FOV像または背景投影データの計算精度について説明する。
精度を決定する第1の要因として、大FOV像は,従来のRampフィルタやSheep−Loganフィルタを用いて再構成されることがある。このとき,測定投影データは再構成フィルタのナイキスト周波数で急激に遮断される。そのため,被写体と空気等のCT値差が大きい境界部周辺において偽像が発生する。第2の要因として大FOV像は,1回転における撮影回数が少ない場合,高画質に再構成する為の十分な投影データを収集できないことにある。この影響により,構造物の歪みや偽像等が発生する。第3の要因として大FOV像は,金属等の高吸収体周辺でX線のエネルギースペクトルが急激に変化することがある。この要因により,メタルアーチファクトが発生する。第4の要因として大FOV像は,1画素のサイズ[mm/画素]が大きく低分解能な画像の場合を挙げられる。この条件では量子化誤差の影響により,現実の被写体との差異が大きくCT値精度が低下することとなる。
図面を参照して、第一の実施例のX線CT装置を詳細に説明する。第一の実施例のX線CT装置は、X線を発生するX線発生部と,被写体透過後のX線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から測定投影データを生成する投影データ計測部と,測定投影データから画像生成を行う画像生成部とから構成される。
本実施例の画像生成部は、測定投影データから背景領域のCT画像を作成する背景画像作成部と,X線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における背景画像の積分値として投影データを計算する背景投影データ計算部と,測定投影データから背景投影データを減算し,局所領域の測定投影データを計算する局所測定投影データ計算部と,局所測定投影データからX線吸収率の分布である局所領域のCT画像を計算する局所画像計算部と,X線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における局所CT画像の積分値として投影データを計算する局所投影データ計算部と,局所計算投影データが局所測定投影データと等しくなるように,局所CT画像を逐次的に修正する局所画像修正部とから構成される。
そして、背景画像作成部は、測定投影データからX線吸収率の分布であるCT画像を計算する画像計算部と,X線発生部とX線検出部を結ぶ経路上におけるCT画像の積分値として投影データを計算する投影データ計算部と,計算投影データが測定投影データと等しくなるように,CT画像を逐次的に修正する画像修正部とを備え、修正したCT画像を局所領域とそれ以外の背景領域に分け,局所領域の画素値を一定値のX線吸収率に置換して画像を作成する。上述の画像計算部は,CT画像の計算精度を低下させる要因を除去する要因除去部を具備する。
図1は,実施例1の逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現するハードウェア構成を示す図である。図1の装置は,X線照射条件等の撮影条件や画像再構成の条件を入力する入力手段101と,撮影の制御やX線の照射および検出を行う撮影手段102と,検出した信号に対して補正や画像再構成を行い,画像を出力する画像生成手段103より構成される。画像生成手段103は、上述した画像生成部に対応する。なお、入力手段101および画像生成手段103は,撮像機能を備える本体装置と一体に構成する必要はなく,例えばネットワークを介して処理を行ってもよい。また、入力手段101と画像生成手段103を構成する入出力部、処理部や記憶部などのハードウェアを共用しても良い。
入力手段101において,撮影条件の入力は例えば、キーボード111,マウス112,ペンタブレット,タッチパネル等、更には図示を省略したモニタなどにより実現できる。入力手段101により入力したデータは、処理部である中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)114,記憶部を構成するメモリ113,HDD(Hard Disk Drive)装置115等において,所定のプログラムを展開・起動することで撮影手段102に信号を送る。前記各構成要素はデータバス101aによって接続される。
図1の撮影手段102において,撮影の制御は,X線管1,ガントリー3,テーブル5の動作時にそれぞれX線制御器117,ガントリー制御器116,テーブル制御器118より実現できる。次に,X線の照射および検出は,X線管1とX線検出器2により実現できる。X線管1のX線発生点とX線検出器2のX線入力面との距離の代表例は1000[mm]である。ガントリー3の中央には被写体6およびテーブル5を配置するための円形の開口部7が設けられている。開口部7の直径の代表例は700[mm]である。回転板4の回転の所要時間の代表例は1.0[s]である。X線検出器2にはシンチレータ及びフォトダイオード等から構成される公知のX線検出器が使用される。X線検出器2はX線管1から等距離である円弧状に図示しない多数の検出素子を有しており,その素子数(以下,チャネル数とする)の代表例は950個である。各検出素子のチャネル方向のサイズの代表例は1[mm]である。撮影手段102の1回転における撮影回数は900回であり,回転板4が0.4度回転する毎に1回の撮影が行われる。なお前記各仕様はこれらの値に限定されるものはなく,X線CT装置の構成に応じて種々変更可能である。
画像生成部である画像生成手段103において,撮影手段102のX線検出器2で検出した信号は,データ収集システム(DAS;Data Acquisition System)119によって,ディジタル信号に変換される。次に,変換したディジタル信号に対して,補正や画像再構成は,処理部である中央処理装置(CPU)121,記憶部を構成するメモリ120において,所定のプログラムを展開・起動することで実現でき,HDD装置122等により,データの保存や入出力を実現できる。画像再構成したCT画像の表示は,表示部である液晶ディスプレイやCRT等のモニタ123により実現できる。なお前記各構成要素はデータバス103aによって接続される。上述の通り、CPUやメモリやモニタ等は入力手段101と画像生成手段103で共用できる。
図2は,実施例1の逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置の撮影の流れを説明するための機能ブロック図である。図2の機能ブロックにおいて,入力手段101は,撮影条件を入力する撮影条件入力部131で構成される。撮影手段102は,前記撮影条件入力部131で入力した撮影条件に基づき撮影を制御する撮影制御部132,X線の照射および検出を行う撮影部133で構成される。画像生成手段103は,検出した信号をディジタル信号に変換する信号収集部134,前記ディジタル信号に対して補正する補正処理部135,補正した投影データに対して画像再構成する再構成処理部136,再構成したCT画像を出力する画像表示部137で構成される。
次に,図2を用いてX線CT装置の撮影の流れを説明する。図3は,図2に示した撮影条件入力部131のモニタのモニタ画面の一例を示す図である。モニタ画面141を用いて、操作者はマウス112やキーボード111等を用いて,X線条件,再構成範囲,処理対象リストを設定する。本画面は照射するX線のエネルギー及び出力量に対応する管電圧、及び管電流量を設定するためのX線条件142と,再構成画像の視野,再構成画像の中心位置を設定する再構成範囲143と,要因除去機能である平滑化処理を行う対象を選択する処理対象リスト144から構成される。
本実施例におけるX線条件142では,操作者が指定する管電圧値の代表例は120[kV],管電流量200[mAs]である。本実施例では,1種類のエネルギースペクトルを有するX線を想定したが,2種類以上のX線を用いるマルチエネルギーCTでは,管電圧及び管電流量の項目を追加して同様に行うことができる。
図3の再構成範囲143は,操作者は大FOV像の視野[mm](以下,大FOVとする)、および再構成画像の中心位置,小FOV像の視野[mm](以下,小FOVとする
)、および再構成画像の中心位置を設定する。本実施例におけるFOVは正方形で定義され,大FOV600[mm],小FOV300[mm]とする。再構成画像の中心位置において,大FOVはX=Y=Z=0[mm]とし回転中心と等しく,小FOVはX=50[mm],Y=50[mm],Z=0[mm]とし回転中心から離れた位置に設定する。ただし,大FOVおよび小FOVは正方形に限ることはなく,円形,長方形,立方体,直方体,球等の任意の形状にも同様に本実施例を適用できる。
処理対象リスト144は,大FOV像において,本実施例において、要因除去機能を実現する平滑化処理を適用する対象を指す。本実施例では図3に示すように空気を選択する。このとき被写体に限らず,部位を選択してもよい。例えば部位は胸部,腹部,頭部,頚部,脊椎,股関節,四肢等を選択し,また部位に限らず肝臓,骨,冠動脈血管等の組織でもよい。対象リスト144内の対象を選択しない場合,平滑化処理は適用されない。
図3は,X線条件,再構成範囲,処理対象リストの一例であり,本画面構成に限定することはない。また事前にX線条件,再構成範囲,処理対象リストの設定をHDD装置115に保存した場合,毎回操作者が入力する必要はない。
次に,図2において、撮影条件入力部131で入力した撮影条件に応じて,撮像手段103が、X線撮影を行う。始めに,操作者はマウス112やキーボード111等を用いて,被写体6の撮影位置を指定した後に撮影開始を指示する。撮影開始が指示されると撮影制御部132のテーブル制御器118によって,テーブル5は被写体6を回転板4に対して略垂直な方向に移動する。そして被写体6の撮影位置が前記指定値と一致した時点で移動を停止し,被写体6の配置を終了する。
一方,撮影制御部132のガントリー制御器116は,撮影開始が指示されると同時に駆動モーターを介して回転板4の回転を開始する。回転板4の回転が定速状態に入り,かつ被写体6の前記配置が終了した時点で、ガントリー制御器116は撮影部のX線管1のX線照射タイミング、及び撮影部のX線検出器2の撮影タイミングを指示し,撮影を開始する。本実施例では,例えば操作者が設定したX線管1の管電圧および管電流量により,照射するX線のエネルギースペクトルと出力量を決定する。
なお、本実施例では,1種類のエネルギースペクトルを有するX線を使用したが,1回転毎に管電圧を高速に切り替えて2種類以上のエネルギースペクトルを有するX線を照射し,撮影データを取得するマルチエネルギーCTにも適用できる。
次に,図2において、撮影部133のX線検出器2では,被写体6を透過したX線光子を検出し,信号収集部134のDAS119によってディジタル信号に変換する。取得したX線検出データは,メモリ120に保存される。このデータに対し,補正処理部135では,X線の信号をゼロに較正するオフセット補正や,検出器間の感度を補正する公知のエアキャリブレーション処理等の補正を行い,被写体6の測定投影データを取得する。この信号収集部134と補正処理部135によって取得された測定投影データは、補正処理部135に続く再構成処理部136に送られる。
次に図4に示すように,再構成処理部136は,大FOV像を計算する大FOV像計算機能151,局所測定投影データを計算する局所測定投影データ計算機能152,小FOV像を計算する小FOV像計算機能153で構成される。補正処理部135と再構成処理部136は、上述したCPU121のプログラム処理によって実現される。以下、図5〜図7を用いて、再構成処理部136の処理動作の一例を詳述する。
図5に示すように,図4の再構成処理部136の各機能ブロックは複数の小機能ブロックに分割して構成され、小機能ブロックに対応する複数のプログラムユニットによって実現できる。各機能ブロックに関して,図6の処理フローを用いて説明する。始めに図4の大FOV像計算機能151について説明する。
図6に示すように、補正処理部135で補正した測定投影データR(i)に対して,大FOV像計算機能151に対応する解析的再構成機能154は,ステップ171において,公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて被写体のCT値を表す大FOV像λk=0(j)を計算する。i,jはそれぞれ検出器番号,画素番号を示す。このとき、搭載した逐次近似再構成ソフトウェアによる、公知である逐次近似再構成手法を用いて,大FOV像λk=0(j)を繰り返し修正してもよい。
解析的再構成機能154が実行するステップ171のλ(j)は,計算中の更新回数kにおける大FOV像の画素jの画素値を表し,J個の画素で構成されているものとする。小FOV像は,一般的な2次元(x,y方向)の断層像だけでなく,1次元データ(x方向),体軸方向zに像を重ね合わせた3次元データ(x,y,z方向),または3次元に時間方向tを考慮した4次元データ(x,y,z,t)にも適用可能である。
この解析的再構成機能154で実現される大FOV像計算機能151は、上述した測定投影データからX線吸収率の分布であるCT画像を計算する画像計算部に対応する。また、逐次近似再構成ソフトウェアによる逐次近似再構成手法は、上述したX線発生部とX線検出部を結ぶ経路上におけるCT画像の積分値として投影データを計算する投影データ計算部と,計算投影データが測定投影データと等しくなるように,CT画像を逐次的に修正する画像修正部により実現される。
次に図4の局所測定投影データ計算機能152について説明する。図5に示すように、局所測定投影データ計算機能152は、処理対象判別機能155、要因除去機能である平滑化処理機能156、背景画像作成機能157、順投影機能158、及びデータ比較機能159によって実現される。なお、背景画像とは、大FOV像中の小FOV像を示す局所領域を除く背景領域の画像を意味する。
始めに、処理対象判別機能155は,図6のステップ172において,大FOV像から処理対象リスト144で選択した対象を判別する。本実施例では上述の通り空気を選択しているため,空気と空気以外の領域を判別する。判別方法は,公知である閾値判定や領域拡張法等の画像処理技術を利用する。例えば,図7は同図左側の被写体6の大FOV像を、空気で閾値判定した結果を同図右側に示した図である。手動または自動で閾値TH=−950[HU]を設定する場合,TH未満を空気の領域191,TH以上を空気以外の領域192として判別する。その他には,選択した処理対象の形状情報,位置情報等の先験情報と領域拡張法を組み合わす方法が挙げられる。これにより,処理対象とそれ以外の領域の境界を抽出でき領域を判別できる。本実施例では,一例として空気を処理対象としたが,図3の処理対象リスト144に示したような部位や組織等を処理対象として判別しても構わない。
次に、図5の処理フロー例中の要因除去部である平滑化処理機能156は,図6のステップ173において,例えばD[画素]×D[画素]の移動平均フィルタ,ガウス関数を用いた畳み込み演算等,通常の平滑化処理を適用し大FOV像の偽像を除去する。本実施例では正方形の領域を想定し,D=3の移動平均フィルタを用いたが,正方形に限ることはなく,円形,長方形,立方体,直方体,球等の任意の領域にも同様に適用できる。
本実施例では,処理対象に平滑化処理を適用することにより要因除去部を実現したが,空気や寝台等のCT値が既知の場合,処理対象の画素値を既知のCT値に置換することで要因除去部を実現してもよい。例えば,空気は−1000[HU],寝台は−200[HU]である。これにより,平滑化処理と比較して高い精度で偽像を除去可能な要因除去部を構成できる。
次に背景画像作成機能157は,ステップ174において,入力した再構成範囲143に基づき,大FOV像における小FOVの領域を空気のCT値−1000[HU]で置換する。これにより,小FOV外の背景領域に空気のCT値とは異なるCT値が存在する背景画像が作成される。
この背景画像作成機能157は、上述した修正したCT画像を局所領域とそれ以外の背景領域に分け,局所領域の画素値を一定値のX線吸収率に置換して背景画像を作成する背景画像作成部に対応する。
本実施例では,処理対象判別機能155,要因除去のための平滑化処理機能156,背景画像作成機能157の順に処理を実行したが,本実施例に限定されることなく,背景画像作成機能157,処理対象判別機能155,要因除去機能である平滑化処理機能156の順に計算しても同様の効果が得られる。この場合,背景画像作成機能157により背景領域が抽出できるため、測定投影データから得られるCT画像中、局所領域における処理対象の判別および平滑化処理等の要因除去の計算を省略し、背景領域のCT画像に対してのみ平滑化処理等の計算を行うことが可能なため,計算量を低減できる。
次に順投影機能158は,ステップ175において,式1に示すように、背景画像λk=0(j)を順投影処理し,背景投影データRC(i)を取得する。
Figure 0005726288
この順投影機能158は、上述したX線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における背景画像の積分値として投影データを計算する背景投影データ計算部として機能する。
次にデータ比較機能159は,ステップ176において,式2に示すように、測定投影データから背景投影データを減算し,局所測定投影データRr(i)を取得する。
Figure 0005726288
このデータ比較機能159は、上述した測定投影データから背景投影データを減算し,局所領域の測定投影データを計算する局所測定投影データ計算部として機能する。
次に図4の小FOV像計算機能153について説明する。小FOV像計算機能153は、図5に示すように、解析的再構成機能160、順投影機能161、データ比較機能162、逆投影処理機能163、及び画像更新機能164で実現される。まず、データ比較機能159で取得した局所測定投影データRr(i)に対して,解析的再構成機能160
は,ステップ177において,公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて被写体のCT値を表す小FOV像λr k=0(j)を計算する。本実施例では,取得した局所測定投影データRr(i)から小FOV像を計算したが,測定投影データR(i)を用いて小FOV像を計算しても構わない。
この解析的再構成機能160は、上述した局所測定投影データからX線吸収率の分布である局所領域のCT画像を計算する局所画像計算部として機能する。
次に,得られた局所領域のCT画像である小FOV像を逐次近似再構成手法の初期画像とし,逐次的に修正する。ステップ178において,計算中の更新回数kが設定した更新回数Kより小さいならば,ステップ179〜182の局所測定投影データRr(i)を用いて画像を修正する。
画像を修正するアルゴリズムとして,例えば逐次近似再構成手法の一つであるASIRT(Additional simultaneous reconstructiontechnique)は,式3で表される。
Figure 0005726288
λr (j)は,計算中の更新回数kにおける小FOV像の画素jの画素値を表し,J個の画素で構成されているものとする。小FOV像は,一般的な2次元(x,y方向)の断層像だけでなく,1次元データ(x方向),体軸方向zに像を重ね合わせた3次元データ(x,y,z方向),または3次元に時間方向tを考慮した4次元データ(x,y,z,t)にも適用可能である。Rr(i)は更新回数kにおける小FOV像を順投影処理し取得した計算投影データを表す。また緩和係数αは,更新回数kの画素値λr (j)に対して修正する割合を表す。
次に順投影機能161は,ステップ179において,式4に示すλr (j)を順投影処理し,局所領域の計算投影データRr(i)を取得する。
Figure 0005726288
この順投影機能161は、上述したX線発生部とX線検出部を結ぶ経路上における局所CT画像の積分値として局所投影データを計算する局所投影データ計算部として機能する。
次にデータ比較機能162は,ステップ180において,式5に示すように、局所計算投影データRr(i)と局所測定投影データRr(i)を比較計算し,局所更新投影データΔRr (i)を取得する。
Figure 0005726288
次に逆投影処理機能163は,ステップ181において,式6に示すように、局所更新投影データΔRr (i)を逆投影処理し,更新画像Δλr (j)を取得する。
Figure 0005726288
次に画像更新機能164は,ステップ182において,式7に示すように、更新画像Δλr (j)を用いて修正した小FOV像λr k+1(j)を取得する。例として,α=1.0を設定することとし,早く収束させるならば1.0以上,遅く収束させるならば1.0未満の緩和係数αを用いる。
Figure 0005726288
これらデータ比較機能162、逆投影処理機能163、及び画像更新機能164により、上述した局所計算投影データが局所測定投影データと等しくなるように,局所CT画像を逐次的に修正する局所画像修正部が構成される。
以上のように,図6のステップ179〜182を終了後,ステップ183において,更新回数kはk+1にインクリメントされ,ステップ178に戻ることによりループ処理が行われる。このとき,インクリメント後の更新回数kは,設定した更新回数Kより大きければ更新終了となり,ステップ184において,画像表示部137は得られたCT画像を表示出力する。
以上,図6のステップ178〜184では,実施例1の逐次近似再構成手法の計算手順の一例を示した。実施例1の式3で示した逐次近似再構成手法は一例であり,公知であるSPS,OS−SPS,PWLS,OS−PWLS,MSIRT,GRADY,CONGR,ART,SART,ML−EM,OS−EM,FIRA,RAMLA,DRAMA等,他の手法に適用しても構わない。
最後に,図2の画像表示部137では,計算したCT画像をモニタ123に表示し,操作者に情報を提供する。なおネットワークアダプタを用いて,ローカルエリアネットワーク,電話回線,インターネット等のネットワークを介して外部の端末と接続し,これら端末との間でCT画像を送受信することも可能である。
本実施例では,大FOV計算機能151において,逐次近似再構成手法を用いて,大FOV像を繰り返し修正可能である。これにより,大FOV像の偽像やノイズによる誤差を低減させ,小FOV像のCT値精度低下を防止できる。
本実施例において,処理対象判別機能155は,大FOV像から処理対象を判別する。これにより,画像の各位置におけるCT値を利用して,高精度な判別処理を行える。例えば,予め寝台等の既知の形状情報を判別処理に導入し,精度向上を図る。
本実施例では,一周分の回転から取得した測定投影データを用いて,CT画像を再構成したが,一周に限定することはなく,公知であるハーフ再構成にも適用可能である。このとき完全な計測領域は,ハーフ再構成において完全収集条件を満たす回転角度を取得した領域とする。
また、本実施例ではノーマルスキャン方式を想定したが,テーブル5の動作,停止の順番に一定間隔で繰り返し,ノーマルスキャンを行うステップアンドシュート方式や,テーブルを動かしながら撮影する螺旋スキャン方式に対しても,本発明を適用しても良いことは言うまでも無い。
次に第二の実施例として、実施例1の一部を変更した,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載するX線CT装置を実現する構成について述べる。以下,図面を参照して実施例2のX線CT装置の要部についてのみ説明する。その他の構成は実施例1で説明したX線CT装置の構成と同様であるので、ここでは説明を省略するが、第二の実施例の画像生成部の背景投影データ計算部に,背景投影データの計算精度を低下させる要因を除去する要因除去部を具備する構成である点が第一の実施例と異なっている。
図8は,実施例1で説明した、図4、図5に示す再構成処理部136内の局所測定投影データ計算機能152を一部変更したものである。本実施例の局所測定投影データ計算機能152では,背景画像を作成する背景画像作成機能201,背景画像を順投影計算する順投影機能202,順投影した背景投影データから平滑化処理の対象を判別する処理対象判別機能203,背景投影データに対して平滑化処理する要因除去部として機能する平滑化処理機能204,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能205の順に処理が実行される。本実施例では空気は0[HU]、寝台は200[HU]、水は1000[HU]となる
ようにCT値を調整する。
図8に示すように、始めに背景画像作成機能201は,入力した再構成範囲143に基づき,大FOV像における小FOVの領域を空気のCT値0[HU]で置換する。
次に順投影機能202は,式1に示す背景画像λk=0(j)を順投影処理し,背景投影データRC(i)を取得する。
Figure 0005726288
次に処理対象判別機能203は,背景投影データから処理対象リスト144で選択した対象を判別する。本実施例では空気を選択するため,空気と空気以外の領域を判別する。判別方法は,公知である閾値判別や領域拡張法等の画像処理技術を利用する。例えば,投影角度=45度における背景投影データ193の一例を図9に示す。
図9の縦方向の座標は,検出器の列番号,横方向の座標はチャネル番号である。例えば列数は64列である。図9に示すように,手動または自動で閾値TH=100[HU]を設定する場合,TH未満を空気の領域191,TH以上を空気以外の領域192として判別する。
その他には,選択した処理対象の形状情報,位置情報等の先験情報と領域拡張法を組み合わす方法が挙げられる。これにより,処理対象とそれ以外の領域の境界を抽出でき領域を判別できる。本実施例では,一例として空気を処理対象としたが,部位や組織等を処理対象として判別しても構わない。
本実施例において,図8に示すように、処理対象判別機能203は,背景画像作成機能201と順投影機能202により得た背景投影データから処理対象を判別する。背景投影データは,各位置におけるCT値の積分値を利用するため,処理対象と対象外の差が大きくなり,高精度に判別処理を行える。例えば空気と水の場合,画像から処理対象を判別すると、CT値の差は約1000[HU]となる。一方,本実施例のように、処理対象判別機能203において、背景投影データから処理対象を判別すると、CT値の差は約1000×水の透過長[HU]となり,大きな差を利用することで高精度の判別処理を行えることがわかる。
本実施例では実施例1,2の一部を変更した,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現する構成について述べる。本実施例のX線CT装置では、実施例1の図4、図5で示した再構成処理部136の大FOV像計算機能151において、計算するCT画像を局所領域とそれ以外の背景領域に分け,測定投影データからX線吸収率の分布である背景領域のCT画像のみを計算する。
すなわち、本実施例のX線CT装置は、X線を発生するX線発生部と,被写体透過後のX線を検出するX線検出部と,X線発生部とX線検出部を回転させて計測したX線検出部の検出信号から測定投影データを生成する投影データ計測部と、測定投影データからCT画像を生成する画像生成部とを備え、この画像生成部は、計算するCT画像を局所領域とそれ以外の背景領域に分け、測定投影データからX線吸収率の分布である背景領域のCT画像を直接作成する背景画像作成部を備える点が、第一、第二の実施例と異なっている。
以下,図10を参照して実施例3の要部について説明する。その他の構成は、先に詳述した実施例1、2の構成と同様であるのでここでは説明を省略する。図10は,図4、図5に示す大FOV像計算機能151,局所測定投影データ計算機能152を一部変更した再構成処理部136の機能を説明する図である。
本実施例では,上述のように大FOV像の背景領域だけを再構成する解析的再構成機能211で大FOV像計算機能151を実現する。これにより、再構成処理部136の局所測定投影データ計算機能152は、取得した背景画像から平滑化処理の対象を判別する処理対象判別機能212,背景画像を平滑化処理する平滑化処理機能213,背景画像を順投影計算する順投影機能214,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能215の順に処理が実行されることで実現可能となる。
本実施例では,解析的再構成機能211として、計算するCT画像を局所領域とそれ以外の背景領域に分け,測定投影データからX線吸収率の分布である背景領域のCT画像を計算する画像計算部を用いることにより、実施例1または実施例2と比較して,局所領域における大FOV像の再構成演算を省略できる。これにより,再構成演算以降の処理対象の判別,平滑化処理,順投影処理の計算を省略可能なため,計算量を低減できる。
本実施例では,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置の他の構成を説明する。以下,図面を参照して実施例4のX線CT装置の要部についてのみ説明する。その他の構成は実施例1で説明したX線CT装置の構成と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図11は,実施例1の図4、図5に示す局所測定投影データ計算機能152を一部変更した、実施例4における再構成処理部の機能を示している。
本実施例の局所測定投データ計算機能152では,大FOV像から要因除去機能の対象を判別する処理対象判別機能221,判別した領域から偽像を検出する偽像検出機能222,検出した偽像を除去する要因除去部として機能する偽像除去機能223,背景画像を作成する背景画像作成機能224,背景画像を順投影計算する順投影機能225,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能226の順に処理が実行される。
始めに処理対象判別機能221は,実施例1と同様に大FOV像から処理対象リスト144で選択した対象を判別する。本実施例においても空気を選択するため,空気と空気以外の領域を判別する。
次に偽像検出機能222は,判別した処理対象の領域からストリークアーチファクト等の偽像を検出する。検出方法は,公知である閾値判定等の画像処理技術を利用する。手動または自動で上限閾値THU=−950[HU],下限閾値THL=−1050[HU]を設定する場合,判別した領域内のCT値がTHU未満かつTHL以上を空気の領域191,それ以外を偽像として判別する。
以下,背景画像作成機能224,順投影機能225,データ比較機能226は実施例1と同様である。本実施例では処理対象の判別を行ったが,本実施例に限定されることはなく,処理対象判別機能を省略する場合,計算量を低減できる。
本実施例の有効性を検証するため,量子ノイズを考慮しない条件でシミュレーション実験を行った。撮影するファントムは楕円形状の人体腹部を想定して設定した。人体腹部のファントムは,生体組織に近いCT値を有する構造を成している。
シミュレーションの結果を図12の(a)〜(e)に示す。図12の(a)は大FOV=700[mm]で再構成した大FOV像である。始めに,大FOV像から空気の領域を処理対象として判別し,判別した領域から偽像231を判別し除去した。偽像231の判別に用いた閾値は,THU=−950[HU],THL=−1050[HU]である。図12の(b)は,大FOV像における小FOV232を450[mm]に設定し,小FOV内を−1000[HU]で置換した画像である。図12の(a),(b)は,ウィンドウレベル(以下,WL)=−1000[HU],ウィンドウ幅(以下,WWとする)=100[HU]とする。
次に,図12の(b)に示す画像から計算した局所測定投影データに基づき,小FOV=450[mm]で再構成した小FOV像を図12の(c)に示す。図12の(d)は従来法による小FOV像の拡大図,図12の(e)は実施例4による小FOV像の拡大図を示す。図12の(c)に拡大した領域233を表示する。図12の(c),(d),(e)は,公知であるサブセット法を用いたASIRTによる画像再構成を行い,更新回数=5回,サブセット数=14,回転撮影の緩和係数α=1.0の画像である。図12の(c),(d),(e)は,WL=50[HU],WW=20[HU]とする。
評価の結果,図12の(d)の従来法では,被写体の横方向にCT値の増減が見られるが,図12の(e)の実施例4により,CT値増減の影響を抑制できた。定量評価として,図12の(d),(e)に示すプロファイル234を計測した結果を図13に示す。縦軸はCT値,横軸はプロファイル位置を示す。プロファイル位置は,図12(d)、または(e)の画像上の下方向と,図13の横軸の右方向が一致する。図13の結果より,実施例4に係る本発明は従来法と比較して,点線で示す真値235に近づくことから,CT値精度が向上したことがわかる。
本実施例において,処理対象判別機能221は,大FOV像から要因除去部の処理対象を判別する。これにより,画像の各位置におけるCT値を利用して,高精度な判別処理を行える。例えば,予め寝台等の既知の形状情報を判別処理に導入し,精度向上を図る。次に,偽像検出機能222は大FOV像から処理対象を判別することにより,画像の各位置におけるCT値を利用して,高精度な判別処理を行える。例えば,ストリークアーチファクトは線状のノイズと断定可能な為,形状情報を利用して判別できる。
本実施例の処理対象判別機能221は,大FOV像から処理対象を判別したが,実施例2と同様に,背景投影データから処理対象を判別可能である。図11の偽像検出機能222は背景投影データから処理対象を判別することにより,偽像を高精度に判別できる。例えば,ストリークアーチファクトを線状方向に積分することで,処理対象とそれ以外の積分値差が顕著となり,判別が容易となる。判別した偽像に対して,フィルタリングによる平滑化処理を施す、または偽像部分の画素値を一定値のX線吸収率で置換することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
本実施例では実施例1,2の一部を変更し,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置の他の構成について述べる。以下,図面を参照して実施例5のX線CT装置の要部についてのみ説明する。その他の構成は実施例1で説明したX線CT装置の構成と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図14は,図4、図5に示す再構成処理部136の局所測定投影データ計算機能152の一部を変更したものである。
本実施例では,メタルアーチファクト補正を行う対象を判別する処理対象判別機能241,判別した処理対象からメタルアーチファクトを検出するメタルアーチファクト検出機能242,検出したメタルアーチファクトを補正する要因除去部として機能するメタルアーチファクト補正機能243,背景画像を作成する背景画像作成機能244,背景画像を順投影計算する順投影機能245,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能246の順に処理が実行される。
始めに処理対象判別機能241は,実施例1と同様に大FOV像から処理対象リスト144で選択した対象を判別する。本実施例においても空気を選択するため,空気と空気以外の領域を判別する。
次に,メタルアーチファクト検出機能242は,公知である閾値判別等の画像処理技術を用いる。例えば,閾値判別は手動または自動で閾値TH=2000[HU]を設定する場合,判別した領域内のTH以上を金属の領域として判別する。
次に,要因除去機能であるメタルアーチファクト補正機能243は,判別した金属の領域を順投影計算し,測定投影データ上にメタルアーチファクトが含まれるチャネルを推定する。次に,推定したチャネルに隣接する複数チャネルのCT値の積分値から補間することで,メタルアーチファクトの影響を低減できる。以下,背景画像作成機能244,順投影機能245,データ比較機能246は実施例1と同様である。
本実施例では実施例1,2の一部を変更し,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置の他の構成について述べる。以下,図面を参照して実施例6のX線CT装置の要部についてのみ説明する。その他の構成は実施例1で説明したX線CT装置の構成と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図15は,図4、図5に示す再構成処理部136の局所測定投影データ計算機能152を一部変更したものである。
本実施例の局所測定投影データ計算機能152では、量子化誤差を補正する対象を判別する処理対象判別機能251、判別した処理対象を平滑化処理する要因除去部である平滑化処理機能252,背景画像を作成する背景画像作成機能253,背景画像を順投影計算する順投影機能254,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能255の順に処理が実行される。
量子化による誤差は,1画素のサイズ[mm/画素]が大きく低分解能な画像を取得するほど影響が大きくなる。誤差が大きい条件として,例えば,寝台と空気の境界部,骨と脂肪の境界部等,CT値の差が大きい箇所が挙げられる。図16の(a)は従来法による被写体6の大FOV像であり,図16の(b)は寝台と空気の領域261を拡大した図である。図16の(b)より,寝台端部と空気の境界部において,量子化誤差の影響で直線の形状である寝台表面がステップ状の形として画像化される。この課題を解決するため,本実施例においては、処理対象判別機能251によって判別した量子化誤差の影響が大きい領域を平滑化処理し,量子化誤差の影響を低減する。
図16の(c)は本実施例による被写体の大FOV像であり,図16の(d)は寝台と空気の領域261を拡大した図である。図16の(d)に示すように,平滑化処理の効果により,従来法と比較して寝台表面が直線の形状に近づくことがわかる。
次に,局所測定投影データ計算機能152について詳細に説明する。本実施例の処理対象判別機能251では,大FOV像の各画素において,隣接画素とのCT値の差が閾値TH[HU]より大きい画素を検出する。このとき,CT値の差は絶対値を用い,例えばTH=500[HU]とする。本実施例では,隣接画素は,対象画素の隣に接した画素に限定されることはなく,任意の範囲で画素を決定しても良い。
次に,要因除去機能を実現する平滑化処理機能252では,判別した処理対象を例えばD[画素]×D[画素]の移動平均フィルタ,ガウス関数を用いた畳み込み演算等,公知の平滑化処理を適用し,大FOV像における量子化誤差の影響を低減する。本実施例では正方形の領域を想定し,D=3の移動平均フィルタを用いたが,正方形に限ることはなく,円形,長方形,立方体,直方体,球等の任意の領域にも同様に本発明を適用できる。
本実施例では,CT値や方向に依存しない移動平均フィルタを適用したが,本実施例に限定されることはない。例えば,CT値の差が大きくなるに従い,隣接画素との平滑化効果が大きい条件を設定する。これにより,CT値の差が大きく量子化誤差の影響が大きい場合,高い低減効果を期待できる。反対に,組織間の境界部等のCT値の差が小さく量子化誤差の影響が小さい場合,平滑化処理によるCT値精度の低下を防止できる。
本実施例において,処理対象判別機能251は,大FOV像から処理対象を判別する。これにより,画像の各位置におけるCT値を利用して,高精度な判別処理を行える。例えば,予め寝台等の既知の形状情報を判別処理に導入し,精度向上を図る。
本実施例の処理対象判別機能251は,大FOV像から処理対象を判別したが,実施例2と同様に,背景投影データから処理対象を判別可能である。背景投影データは,各位置におけるCT値の積分値を利用して算出されるため,処理対象と対象外の差が大きくなり,高精度に判別処理を行える。例えば空気と水の場合,画像から処理対象を判別すると、CT値の差は約1000[HU]となる。一方,背景投影データから処理対象を判別すると、CT値の差は約1000×水の透過長[HU]となり,差が大きくなることがわかる。
本実施例では実施例6の一部を変更し,逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現する他の構成について述べる。以下,図面を参照して実施例7のX線CT装置を詳細に説明する。
図17は,図4、図5に示す局所測定投影データ計算機能152を一部変更した本実施例の局所測定投影データ計算機能152を示している。本実施例の局所測定投影データ計算機能152は,量子化誤差を補正する対象を判別する処理対象判別機能271と,判別した処理対象を高い解像度で再計算する解析的再構成機能272,背景画像を作成する背景画像作成機能273,背景画像を順投影計算する順投影機能274,測定投影データから背景投影データを減算するデータ比較機能275の順に処理が実行される。
処理対象判別機能271では,実施例6と同様に隣接画素とのCT値の差に基づき,量子化誤差の大きい領域を処理対象として判別する。
次に,要因除去部となる解析的再構成機能272では,判別した量子化誤差の大きい領域を対象として,公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて被写体のCT値を表す大FOV像λk=0(j)を再計算する。このとき,従来の設定値よりCT画像の画素サイズを小さくし解像度を上げることにより,量子化誤差の影響を低減できる。例えば図18の(a)は,図16と同様に寝台を拡大した画像を示し,均等な画素で分割されている。図18の(b)の本実施例では,量子化誤差の大きい寝台が存在する画素に限定し,画素サイズを小さくし解像度を上げて再構成する。本実施例では,従来の設定値より2倍の解像度に上げた例を示す。
これにより,大FOV像の全領域の解像度を上げることなく,量子化誤差の影響を低減できるため,わずかな計算量の増加でCT値精度の低下を防止できる。
以上本発明の種々の実施例を説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
更に、上述した各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を上述のプログラムを作成することによりソフトウェアで実現しても良いが、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。
また更に、各実施例を生体用のX線CT装置として説明したが,爆発物検査や製品検査等の非破壊検査を目的としたX線CT装置に本発明を適用しても良いことは言うまでもない。また各実施例は一例として公知の第3世代のマルチスライスX線CT装置を示したが,本発明は、公知の第1,第2,第4世代のX線CT装置にも適用でき,公知のシングルスライスX線CT装置やエレクトロンビームCTにも適用できる。
以上詳述した本明細書には、特許請求の範囲に記載された発明以外に種々の発明を開示している。その一例を以下に列記する。
第1例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから信号処理する領域とそれ以外の領域を判別する。判別した前記信号処理領域に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記信号処理領域の画素値を一定値のX線吸収率で置換することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。また要因となる対象以外は処理しないことにより,誤ってCT値精度を低下させない効果がある。
第2例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから空気と空気以外の領域を判別する。判別した前記空気の領域に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記空気の領域の画素値を一定値のX線吸収率で置換することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第3例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから信号処理する領域とそれ以外の領域を判別する。判別した前記信号処理領域から偽像を検出し,検出した前記偽像を除去する。これにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第4例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,所定の閾値と前記CT画像または前記背景投影データの大小関係により偽像を検出する。検出した前記偽像に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または偽像部分を一定値のX線吸収率で置換することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第5例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから信号処理する領域とそれ以外の領域を判別する。判別した前記信号処理領域からメタルアーチファクトを検出し,検出した前記メタルアーチファクトを補正することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第6例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから量子化誤差を判別する。判別した前記量子化誤差に応じて前記CT画像または前記背景投影データを補正することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第7例の態様のX線CT装置において,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,判別した前記量子化誤差に応じて前記CT画像または前記背景投影データに平滑化処理を適用することにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第8例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像のX線吸収率または前記背景投影データの積分値に応じて前記平滑化処理の度合いを切り替えることにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
第9例の態様のX線CT装置であって,前記画像計算部または前記背景投影データ計算部は,前記CT画像または前記背景投影データから量子化誤差を判別する。判別した前記量子化誤差に応じて画素サイズを変化させることで,解像度を切り替えて前記CT画像を計算する。これにより,偽像等によるCT値精度の低下を防止できる。
1…X線管,2…X線検出器,3…ガントリー,4…回転板,5…テーブル,6…被写体,7…円形の開口部,101…入力手段,102…撮影手段,103…画像生成手段,111…キーボード,112…マウス,113…メモリ,114…中央処理装置,115…HDD装置,116…ガントリー制御器,117…X線制御部,118…テーブル制御器
,119…DAS,120…メモリ,121…中央処理装置,122…HDD装置,123…モニタ,131…撮影条件入力部,132…撮影制御部,133…撮影部,134…信号収集部,135…補正処理部,136…再構成処理部,137…画像表示部,141…モニタ画面,142…X線条件,143…再構成範囲,144…処理対象リスト,151…大FOV像計算機能,152…局所測定投影データ計算機能,153…小FOV像計算機能,154…解析的再構成機能,155…処理対象判別機能,156…平滑化処理機能,157…背景画像作成機能,158…順投影機能,159…データ比較機能,160…解析的再構成機能,161…順投影機能,162…データ比較機能,163…逆投影処理機能,164…画像更新機能,171〜184…逐次近似再構成手法の計算ステップ,191…空気領域,192…空気以外の領域,193…背景投影データ,201…背景画像作成機能,202…順投影機能,203…処理対象判別機能,204…平滑化処理機能,205…データ比較機能,211…解析的再構成機能,212…処理対象判別機能,213…順投影機能,214…平滑化処理機能,215…データ比較機能,221…処理対象判別機能,222…偽像検出機能,223…偽像除去機能,224…背景画像作成機能
,225…順投影機能,226…データ比較機能,231…偽像,232…小FOV,233…拡大領域,234…プロファイル,235…真値,241…処理対象判別機能,242…メタルアーチファクト検出機能,243…メタルアーチファクト補正機能,244…背景画像作成機能,245…順投影機能,246…データ比較機能,251…処理対象判別機能,252…平滑化処理機能,253…背景画像作成機能,254…順投影機能,255…データ比較機能,261…拡大領域,271…処理対象判別機能,272…解析的再構成機能,273…背景画像作成機能,274…順投影機能,275…データ比較機能。

Claims (15)

  1. X線CT装置であって、
    X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から測定投影データを生成する投影データ計測部と、前記測定投影データからCT画像を生成する画像生成部とを備え、
    前記画像生成部は、
    前記測定投影データから背景領域のCT画像を作成する背景画像作成部と,
    前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記背景領域のCT画像の背景投影データを計算する背景投影データ計算部と,
    前記測定投影データと前記背景投影データを用いて,局所領域の局所測定投影データを計算する局所測定投影データ計算部と,
    前記局所測定投影データから前記局所領域のCT画像を計算する局所画像計算部と,
    前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記局所領域のCT画像の局所計算投影データを計算する局所投影データ計算部と,
    前記局所投影データ計算部によって得られた局所計算投影データと前記局所測定投影データに基づき,前記局所領域のCT画像を逐次的に修正する局所画像修正部と、
    前記背景領域のCT画像または前記背景投影データの計算精度を低下させる要因を除去する要因除去部とを具備し、
    前記背景投影データ計算部は、前記要因が除去された前記背景領域のCT画像を用い、または前記局所測定投影データ計算部は、前記要因が除去された前記背景投影データを用いる、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は,
    前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データから信号処理する処理対象領域とそれ以外の領域を判別する処理対象判別部を含む、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項1記載のX線CT装置であって、
    前記背景画像作成部は、
    前記測定投影データからCT画像を計算する画像計算部と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における、前記測定投影データから得られる前記CT画像の積分値として計算投影データを計算する投影データ計算部と,得られた前記計算投影データが前記測定投影データと等しくなるように,前記測定投影データから得られる前記CT画像を逐次的に修正する画像修正部を備え、修正した前記CT画像を前記局所領域と前記背景領域に分け,前記背景領域のCT画像を作成する,
    ことを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項2に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    前記処理対象判別部が判別した前記処理対象領域に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記処理対象領域の画素値を一定値のX線吸収率で置換する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項2に記載のX線CT装置であって,
    前記処理対象判別部は、前記処理対象領域として、空気の領域を判別し,
    前記要因除去部は、判別された前記空気の領域に対して、フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記空気の領域の画素値を一定値のX線吸収率で置換する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項2に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    前記処理対象判別部が判別した前記信号処理領域から偽像を検出し,検出した前記偽像を除去する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項6に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    所定の閾値と、前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データの大小関係により前記偽像を検出し,検出した前記偽像に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記偽像の画素値を一定値のX線吸収率で置換する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項1に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データから量子化誤差を判別し,判別した前記量子化誤差に応じて前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データを補正する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項8に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    判別した前記量子化誤差に応じて、前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データに平滑化処理を適用する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項9のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    前記測定投影データから得られる前記CT画像のX線吸収率または前記背景投影データの積分値に応じて前記平滑化処理の度合いを切り替える、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項1に記載のX線CT装置であって,
    前記要因除去部は、
    前記背景領域のCT画像または前記背景投影データから量子化誤差を判別し,判別した前記量子化誤差に応じて前記背景領域のCT画像の解像度を切り替えて前記CT画像を計算する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  12. X線CT装置の測定投影データからCT画像を生成する、処理部を備えた画像生成装置の画像生成方法であって、
    前記処理部は、
    前記測定投影データから背景領域のCT画像を作成し,
    X線照射経路上における前記背景領域のCT画像の背景投影データを計算し,
    前記測定投影データと前記背景投影データを用いて,局所領域の局所測定投影データを計算し、
    得られた局所測定投影データから局所領域のCT画像を計算し、
    X線照射経路上における前記局所領域のCT画像の局所計算投影データを計算し、
    得られた前記局所計算投影データと前記局所測定投影データに基づき,前記局所領域のCT画像を逐次的に修正し、
    前記背景領域のCT画像の作成、または前記背景投影データの計算の際、計算精度を低下させる要因を除去し、
    前記要因が除去された前記背景領域のCT画像を用いて、前記背景投影データを計算し、または前記要因が除去された前記背景投影データを用いて、前記局所測定投影データを計算する
    ことを特徴とする画像生成方法。
  13. 請求項12に記載の画像生成方法であって,
    前記処理部は、
    前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データから、信号処理する処理対象領域とそれ以外の領域を判別し、判別した前記処理対象領域に対して,フィルタリングによる平滑化処理を行う、または前記処理対象領域の画素値を一定値のX線吸収率で置換する、
    ことを特徴とする画像生成方法。
  14. 請求項12に記載の画像生成方法であって,
    前記処理部は、
    前記測定投影データから得られる前記CT画像または前記背景投影データから信号処理する処理対象領域とそれ以外の領域を判別し、判別した前記処理対象領域から偽像を検出し,検出した前記偽像を除去する、
    ことを特徴とする画像生成方法。
  15. 請求項12に記載の画像生成方法であって,
    前記処理部は、
    前記背景領域のCT画像を作成する際に、前記測定投影データからCT画像を計算し、
    X線照射経路上における前記測定投影データから得られる前記CT画像の積分値として計算投影データを計算し、得られた前記計算投影データが前記測定投影データと等しくなるように,前記測定投影データから得られる前記CT画像を逐次的に修正し、
    修正した前記CT画像を前記局所領域と前記背景領域に分けることにより,前記背景領域のCT画像を作成する,
    ことを特徴とする画像生成方法。
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