JP5723632B2 - 動的帯域割当方法及び受動光ネットワーク通信システム - Google Patents

動的帯域割当方法及び受動光ネットワーク通信システム Download PDF

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Description

この発明は、通信事業者の中央局側に設置される局側終端装置(OLT: Optical Line Terminal)と複数の加入者側にそれぞれ設置される端末装置(ONU: Optical Network Unit)との間を、受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を介して接続して構成される光ネットワーク通信システムにおける帯域制御に関する。
通信事業者の所有する中央局と加入者(ユーザーということもある)とを光伝送路で結ぶ通信網を光アクセスネットワークと称する。光アクセスネットワークを低コストで構築する一形態として、EPON(Ethernet PON)システムが広く利用されている。EPONシステムとして、国内ではIEEE 802.3ah.stdに準拠した、伝送速度(データレート)が1 Gbit/sであるGE-PON(Gigabit Ethernet PON)システムが広く普及している。また、IEEE 802.3av.stdに準拠した、伝送速度(データレート)が10 Gbit/sである10G-EPON(10Gigabit Ethernet PON)システムの使用も見込まれている。
ここで、イーサネット(Ethernet)とは、LAN (Local Area Network)環境等で一般的に利用されている通信メディアであって、「Ethernet」及び日本語の「イーサネット」はそれぞれ登録商標である。以後、Ethernet及びイーサネットが登録商標であることをことわらずに使用する。
PONとは、光ファイバ伝送路の途中に光合分波器として分配多重器(スターカプラと呼称されることもある。)を接続して一本の光ファイバ伝送路を複数の分岐光ファイバ伝送路に分岐し、この光合分波器を中心にしてスター型に複数の端末装置を接続するネットワークである(例えば、非特許文献1)。中央局と端末装置間を結ぶネットワークにPONを採用することによって、中央局と光合分波器間の光ファイバ伝送路を複数の端末装置で共有することができ、設備コストを抑制することが可能となる。
PONによって接続して構成される光ネットワーク通信システムにおいて、光ファイバ伝送路の途中に設けられたスターカプラで、複数のONUからOLTに向けた方向の通信信号(以後、上り信号ということもある。)が合波されてOLTに送信される。そのため、光ファイバ伝送路上で上り信号同士が衝突しないように、異なるONU同士の送信信号が衝突することを防ぐ必要がある。そのためにとられる手法の一つであり、ONUの上り信号の送信タイミングと送信量とを制御する手法が時分割多重接続(TDMA: Time Division Multiple Access)と呼ばれる方法である。
ONUからOLTに向けた方向(上り方向)及びOLTからONUに向けた方向(下り方向)の通信において、信号は基本的な伝送単位であるフレームの形式に搭載されて送受信される。そこで、信号が送信されるあるいは受信されるという場合、この信号はフレームの形式に搭載されており、このフレームが送信あるいは受信されるものである。
TDMAでは、時間軸を複数の短い区間に区切り、この区間がOLTに向けて上り信号を送信するための通信時間帯域として各ONUに割り当てられる。すなわち、OLTから各ONUに対して、上り信号を送信するタイミングが指示される。このように、各ONUに対して通信時間帯域を割り当てることを帯域割当という。
帯域割当方法の一つとして動的帯域割当(DBA: Dynamic Bandwidth Allocation)が知られている。DBAは、各ONUからの送信帯域要求をOLTが受信して、この要求を考慮した上で通信帯域を動的に割り当てる処理方法である。
OLTにおいて、各ONUからの送信帯域要求を受信することによって、各ONUが要求しているトラフィックサイズが把握される。そして、OLTから各ONUに対して、DBAによって決められる送信タイミングが指示される。例えば、GE-PONによって接続して構成される光ネットワーク通信システムにおいて、DBAによって効率的で無駄の少ない帯域割当が実現されている。
各ONUからOLTへのトラフィックサイズの通知及びOLTから各ONUへの送信タイミングの指示には、それぞれIEEE 802.3av/ah.stdで標準化されているレポートフレーム(REPORTフレーム)とゲートフレーム(GATEフレーム)が使用される。すなわち、各ONUからOLTに向けてREPORTフレームによってトラフィックサイズが通知され、OLTでは接続されている全てのONUのトラフィックサイズが把握される。これによってOLTでは、各ONUから通知されたトラフィックサイズに基づき各ONUに対するそれぞれの割当帯域が決定される。そして、OLTから各ONUに対してGATEフレームによって送信タイミングが指示されることにより割当帯域が通知される。
OLTにおける帯域割当はグラント周期と呼ばれる一定時間間隔で行われる。すなわち、各グラント周期において各ONUに対する上り信号の通信時間帯域が決定され、この帯域は割当帯域として各グラント周期において一々各ONUに通知される。そして、各ONUにおいては、送られてきたGATEフレームに基づいて割当てられた帯域を認識して、上り信号の送信時間を読み取り、その送信時間になると上り信号の送信を開始する。このようにしてONUからOLTに向けた通信が行われる。
このように、PONによって接続して構成される光ネットワークを用いて構成される光ネットワーク通信システムであって、時間軸上の短い区間を各ONUに割り当てる方法を採用した光通信システムを、TDM-PONの光ネットワーク通信システムということもある。
落合康二、他、「Gigabit Ethernet-PON(GE-PON)システムの開発」NTT技術ジャーナル 2005年3月、pp.75-80
光ネットワーク通信システムの性能を決める指標の一つが、単位時間当たりの送信可能なデータ量を意味するデータ送信効率である。データ送信効率を決める因子の一つが、OLTがONUにGATEフレームを送信してから、OLTがONUからREPORTフレームを受け取るまでの時間であるTRTT(Round Trip Time)である。すなわち、TRTTには、上りデータ送信時間が含まれる。また、TRTTには、OLTからONU、あるいはONUからOLTに送られる信号が伝達されるために必要とする遅延時間も含まれる。
グラント周期は、OLTがすべてのONUからトラフィックサイズを受け取るために要する時間(レポート受信時間)、OLTにおいてDBA計算に要する時間(DBA計算時間)、及び光信号がOLT−ONU間を往復するのに要する時間(RTT時間)を足し合わせた値以上の長さの時間に設定される。
GE-PONを利用する光ネットワーク通信システムにおいて、接続されるONUの数、厳密にはリンクアップ接続状態のONUの数が、増大するにつれてレポート受信時間も増大し、また、ONUの数に応じてDBAの計算量が増えるため、DBA計算時間も増大する。したがって、グラント周期内の非データ転送時間(レポート受信時間、DBA計算時間)が増大するので、データ送信効率が悪化する。
そこで、この発明は、データ送信効率の向上とDBA計算時間の短縮が図られるDBAを提供することを目的とする。また、このDBAを実現するのに好適な受動光ネットワーク通信システムを提供することを目的とする。
この出願の発明者は、OLTとリンクアップ接続されて通信可能な状態の全てのONUに対して、トラフィックサイズに応じてベストエフォート帯域を割り当てることをせず、これらのONUの内の幾つかには、固定帯域を割り当てることによって、上述の課題が解決されることに思い至った。すなわち、リンクアップ接続されて通信可能な状態のONUを、ベストエフォート帯域を割り当てるONUのグループと固定帯域を割り当てるONUのグループとに分ければ、固定帯域を割り当てるグループに属するONUに対してはREPORTフレームを受け取る必要がなくなり、しかも、このグループに属するONUに対しては帯域割当計算を行う必要がなくなるので、データ送信効率の向上及びDBA計算時間の短縮が図られることになる。
ここで、割り当てる帯域を各ONUから受け取るREPORTフレームを参照して、申告されたキュー(Queue)長に応じて決定する技術をステータスレポート-動的帯域割当(SR-DBA: Status Reporting-DBA)という。また、REPORTフレームを参照せずに帯域を決定する技術を非ステータスレポート-動的帯域割当(NSR-DBA: Non-Status Reporting-DBA)という。
上述の理念に基づくこの発明の要旨によれば、以下のDBA方法が提供される。
この発明のDBA方法は、光伝送路、この光伝送路の一端に結合された光合分波器、及びこの光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、光伝送路の他端にOLTが具えられ、分波光伝送路のそれぞれに1台ずつONUが具えられて構成される受動光ネットワーク通信システムの通信におけるDBA方法であって、以下の第1〜第3ステップを含む。
第1ステップは、NSR-DBAを適用するONUとSR-DBAを適用するONUとに振り分けるために、分波光伝送路に接続されたONUの内でリンクアップ接続状態のONUを複数のグループに分けるグループ分けステップである。
第2ステップは、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに対して、固定帯域を割り当るステップである。
第3ステップは、SR-DBAを適用するグループに属するONUに対して、SR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるステップである。
第2ステップにおいて、固定帯域として、予め確定した値を設定するか、あるいはNSR-DBAを適用するグループに属するONUから受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、このONUからのトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を設定するのが良い。
この発明のDBA方法において、グラント周期ごとにNSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとを入れ替えるのが良い。
更に、この発明のDBA方法として、以下の第1の形態のDBA方法、あるいは第2の形態のDBA方法とするのが好適である。
第1の形態のDBA方法は、グループ分けステップ(ステップS1)、オーバーヘッド帯域計算ステップ(ステップS2)、残り帯域計算ステップ(ステップS3)、固定帯域割当ステップ(ステップS4)、再残り帯域計算ステップ(ステップS5)、及びベストエフォート帯域割当ステップ(ステップS6)を含む。
グループ分けステップ(ステップS1)は、複数のONUの内、リンクアップ接続状態のONUをN個(Nは2以上の整数)のグループに分けるステップである。
オーバーヘッド帯域計算ステップ(ステップS2)は、ONUから送信されるREPORTフレームの受信及びデータフレームの受信に必要となるオーバーヘッド帯域を計算するステップである。
残り帯域計算ステップ(ステップS3)は、全上り信号送信帯域からオーバーヘッド帯域を差し引いた帯域である割当帯域を計算するステップである。
固定帯域割当ステップ(ステップS4)は、N個のグループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに、固定帯域を割り当てるステップである。
再残り帯域計算ステップ(ステップS5)は、固定帯域割当ステップで割り当てられた固定帯域分を割当帯域から差し引いて再度残り帯域の計算をするステップである。
ベストエフォート帯域割当ステップ(ステップS6)は、再残り帯域計算ステップで計算された残り帯域に対してN個のグループの内、SR-DBAを適用するグループに属するONUにSR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるステップである。
第2の形態のDBA方法は、グループ分けステップ(ステップS1)、オーバーヘッド帯域計算ステップ(ステップS2)、残り帯域計算ステップ(ステップS3)、データ流量帯域割当計算ステップ(ステップS7)、固定帯域割当ステップ(ステップS4')、再残り帯域計算ステップ(ステップS5')、及びベストエフォート帯域割当ステップ(ステップS6)を含む。
グループ分けステップ(ステップS1)、オーバーヘッド帯域計算ステップ(ステップS2)、残り帯域計算ステップ(ステップS3)、及びベストエフォート帯域割当ステップ(ステップS6)は上述の第1の形態のDBA方法に含まれるステップと同一である。
データ流量帯域割当計算ステップ(ステップS7)は、N個のグループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUからデータを受信している時間帯に、NSR-DBAを適用するグループに属するONUから受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、各ONUのトラフィックサイズに基づいて帯域予測値を計算するステップである。
固定帯域割当ステップ(ステップS4')は、N個のグループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに、データ流量帯域割当計算ステップで計算された帯域予測値を固定帯域として割り当てるステップである。
再残り帯域計算ステップ(ステップS5')は、固定帯域割当ステップで帯域予測値を固定帯域として割り当てられた固定帯域分を割当帯域から差し引いて再度残り帯域の計算をするステップである。
この発明のDBA方法において、グラント周期ごとにNSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとを入れ替えるのが良い。
また、この発明のDBA方法において、複数のONUの内、リンクアップ接続状態のONUをNSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとに分けるに当たり、複数のONUを第1グループ〜第NグループのN個のグループに分け、グラント周期ごとに、第1グループ〜第Nグループに属するONUに対して順次SR-DBAを適用し、かつSR-DBAが適用されないグループに属するONUに対してNSR-DBAを適用するのが好適である。
この発明の第1の形態のDBA方法を実施する受動光ネットワーク通信システムは、以下の構成とするのが良い。
光伝送路、この光伝送路の一端に結合された光合分波器、及びこの光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端にOLTが具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつONUが具えられて構成される受動光ネットワーク通信システムである。
OLTは、各ONUに対する上り送信帯域を計算する上り帯域割当手段と、上り信号受信部から上り制御信号フレームを受け取りそのフレームに記載された情報を読み取る制御信号読取生成手段と、ONUを複数のグループにグループ分けするグループ分け手段と、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに対して固定帯域を割り当る固定帯域割当手段と、SR-DBAを適用するグループに属するONUに対してSR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当手段と、を具える局側制御部を具えている。
ONUは、ユーザー機器から送信された上りデータフレームを一時蓄積し、蓄積した上りデータフレームを出力する上りデータフレームバッファ部と、上りデータフレームバッファ部を監視し、送信待機状態の上りデータフレームに搭載されたデータの量を示すキュー長を取得する加入者側制御部とを具えている。
この発明の第2の形態のDBA方法を実施する受動光ネットワーク通信システムは、以下の構成とするのが良い。
上述の第1の形態のDBA方法を実施する受動光ネットワーク通信システムのOLTに、更にONUから受信した上りデータフレームのトラフィックサイズをモニターするトラフィックモニター部を具える。OLTに更にトラフィックモニター部が具えられる以外は、第1の受動光ネットワーク通信システムと同一の構成である。
この発明の動的帯域割当方法によれば、第1ステップにおいて、複数のONUのグループわけが行われ、第2ステップにおいて、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに対して固定帯域を割り当る固定帯域割当が実行され、第3ステップにおいて、SR-DBAを適用するグループに属するONUに対してSR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当が実行される。
従って、固定帯域を割り当てるグループに属するONUに対してはREPORTフレームを受け取る必要がなくなり、しかも、このグループに属するONUに対しては帯域割当計算を行う必要がなくなるので、データ送信効率の向上及びDBA計算時間の短縮が図られる。
第2ステップにおいて、固定帯域として、予め確定した値を設定するのに比べて、NSR-DBAを適用するグループに属するONUから受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、このトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を設定することとすれば、予め確定した値を固定帯域として設定するのに比べてより効果的に帯域を割り当てることが可能である。しかも、帯域予測値を固定帯域として設定する場合でも、REPORTフレームを参照する必要がないので、データ送信効率の向上及びDBA計算時間の短縮が図られる。
NSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとをグラント周期ごとに入れ替える構成にすれば、各ONUの通信状態の時間的変化に応じてきめの細かい、より適切な帯域割当が実行される。
また、複数のONUを第1グループ〜第Nグループに分け、グラント周期ごとに、第1グループ〜第Nグループに属するONUに対して順次SR-DBAを適用し、SR-DBAが適用されないグループに属するONUに対してNSR-DBAを適用することによって、Nを大きくとるほど、SR-DBAが適用されるグループに属するONUの数を減らすことができるので、一層効果的にデータ送信効率の向上及びDBA計算時間の短縮が図られる。
TDM-PON方法の光ネットワーク通信システムの上り通信及び下り通信についてその概略的説明に供する図である。(A)は上り通信における信号の流れを説明する図であり、(B)は下り通信における信号の流れを説明する図である。 TDM-PON方法の光ネットワーク通信システムの概略的ブロック構成図である。 DBA方法におけるOLTとONUとの間で交わされるREPORTフレーム及びGATEフレームの送受信の様子の説明に供する図である。 この発明の第1の実施形態のDBA方法におけるOLTとONUとの間で交わされるフレームの送受信の様子の説明に供する図である。 この発明の第1の実施形態のDBA方法についての説明に供するための光ネットワーク通信システムの概略的ブロック構成図である。 この発明の第1の実施形態のDBA方法の概略的説明に供するフローチャートである。 グループ分けステップであるステップS1についての詳細なフローチャートである。 オーバーヘッド帯域計算ステップであるステップS2と残り帯域計算ステップであるステップS3についての詳細なフローチャートである。 固定帯域割当ステップであるステップS4と再残り帯域計算ステップであるステップS5についての詳細なフローチャートである。 ベストエフォート帯域割当ステップであるステップS6についての詳細なフローチャートである。 ONUが送信するREPORTフレーム及びデータフレームの構成を示す図である。 データ転送効率を、従来のDBA方法とこの発明の第1の実施形態のDBA方法とにおいてそれぞれ計算した結果を示す図である。 この発明の第2の実施形態のDBA方法についての説明に供するための光ネットワーク通信システムの概略的ブロック構成図である。 この発明の第2の実施形態のDBA方法におけるOLTとONUとの間で交わされるフレームの送受信の様子の説明に供する図である。 この発明の第2の実施形態のDBA方法の概略的説明に供するフローチャートである。 データ流量帯域割当計算ステップであるステップS7についての詳細なフローチャートである。
以下、図を参照して、この発明の実施形態につき説明する。なお、ブロック構成図は、この発明に係る一構成例を示し、この発明が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。以下に示す、光ネットワーク通信システムの概略的構成を示す各ブロック構成図においては、この発明の実施形態の光ネットワーク通信システムと同種のシステムであれば通常具えている、この発明の特徴部分ではない周知の構成要素は図示を省略する。また、各ブロック構成図において同様の構成要素については同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。
まず、この発明のDBA方法の説明に先立ち、このDBA方法が実行される代表的なTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムの構成とその動作、及びDBAの概要について説明する。
<TDM-PON方法の光ネットワーク通信システム>
図1(A)及び図1(B)を参照して、TDM-PON方法の一般的な光ネットワーク通信システムの構成について説明し、複数のONUからOLTに向けた方向の通信(上り通信)及び、OLTから複数のONUに向けた通信(下り通信)についてその概略的説明を行う。
TDM-PON方法の光ネットワーク通信システムは、光合分波器であるスターカプラ12を含むPONを介して、OLT 10と3台のONU 14-1〜14-3が接続されて構成されている。図1(A)及び図1(B)において、ONU 14-1〜14-3をそれぞれONU-1、ONU-2、及びONU-3と示してある。ONU-1、ONU-2、及びONU-3と示した場合の、1、2、3という数値をONU番号ということもある。
図1(A)及び図1(B)に示す光ネットワーク通信システムでは、3台のONUが接続されて構成されるが、接続されるONUは3台に限らず2台あるいはこれより多くのONUが接続されて構成されてもよい。
また、PONを介して接続されているONUの全てが常にOLTと通信可能な状態に設定されているわけではない。即ち電源が切られており動作しない状態のONUも、PONを介して接続されているONUの中には存在する。接続されている全てのONUの内、通信可能な状態に設定されているONUをリンクアップ接続状態にあるONUということもある。そこで、以下の説明では、リンクアップ接続状態にあるONUについて、いちいちリンクアップ接続状態にあるONUとことわらずに、単にPONを介して接続されているONUと説明することもある。
図1(A)は、3台のONU 14-1〜14-3からOLT 10に向けた上り信号の流れを示している。上り信号はスターカプラ12によってONU 14-1〜14-3のそれぞれから送信される信号が合波され、これによって多重化されてOLT 10に向けて送信される。このため、各ONUから上り信号が無秩序に送られた場合、光伝送路上で衝突を起こす可能性がある。これを回避するための手法の一つがTDMAと呼ばれる方法である。TDMAでは、各ONUからの送信タイミングを制御して上り信号を多重化する。
図1(B)は、OLT 10から3台のONU 14-1〜14-3に向けた方向の下り信号の流れを示している。下り通信においては、OLT 10からTDM方法で多重化された下り信号がスターカプラ12において分波されて、3台のONU 14-1〜14-3のそれぞれに伝送される。したがって、3台のONU 14-1〜14-3の全てに同一の下り信号が送られることとなる。各ONUは、自分宛に送られた信号のみを抽出して、それ以外の信号を破棄している。
図2を参照して、TDM-PON方法の一般的な光ネットワーク通信システムの概略的構成及びその動作について説明する。
この発明のDBA処理は、TDM-PONの上り通信に関するものであるので、以下に説明する光ネットワーク通信システムの構成の説明においては、上り通信に関連する構成部分を中心とする。したがって、図2に示すTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムのブロック構成図においては、下り通信に必要とされる機能ブロックについては一部省略してある。
図2に示すTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムは、OLT 20と、ONU 40-1、ONU 40-2、ONU 40-3等の加入者側に設置されるONU(以後、ONU 40-1、ONU 40-2、ONU 40-3等をまとめてONU 40と表記することもある。)がスターカプラ50を含むPONによって接続されて構成される光ネットワーク通信システムである。
OLT 20はインターフェース(I/F)変換部22、下り信号送信部23、局側制御部24、上り信号受信部25、及び光合分波器26を具えて構成される。インターフェース変換部22は、上位ネットワーク21との通信プロトコル処理を行う。下り信号送信部23は、インターフェース変換部22から送られてきた下りデータ信号及び局側制御部24から送られてきた下り制御信号を時間多重した下り信号(電気信号)を電気信号から光信号に変換(以後、電気-光変換ということもある。)し、光信号の形態の下り信号を生成する。
上り信号受信部25は、ONU 40から送信される上り信号(光信号)を光信号から電気信号に変換(以後、光-電気変換ということもある。)し、電気信号の形態の上り信号を生成する。そして、上り信号を上り制御信号と上りデータ信号とに分離する。上り制御信号は、局側制御部24へ受け渡され、上りデータ信号はインターフェース変換部22へ受け渡される。
局側制御部24は、グループ分け手段24-1、固定帯域割当手段24-2、ベストエフォート帯域割当手段24-3、制御信号読取生成手段27、及び上り帯域割当手段28を有する。制御信号読取生成手段27は、上り信号受信部25から上り制御信号を受け取り、その信号に記載された情報を読み取る。また、制御信号読取生成手段27は下り制御信号を生成し、下り信号送信部23へ受け渡す。上り帯域割当手段28は各ONU40から送られてくるキュー長通知を参照し、各ONU 40の上り送信帯域を算出する。キュー長とはデータフレームに搭載されたデータの量(トラフィックサイズ)を示し帯域要求量ともいう。
グループ分け手段24-1は、ONU 40を複数のグループに分けるグループ分けステップを実行する。固定帯域割当手段24-2は、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに対して、固定帯域を割り当てるステップを実行する。ベストエフォート帯域割当手段24-3は、SR-DBAを適用するグループに属するONUに対して、SR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるステップを実行する。
光合分波器26は、光信号の形態の上り信号と下り信号とを合波及び分波する。一般に、上り信号と下り信号の搬送波の中心波長は異なる。したがって、光合分波器26は、光波長フィルタ等を用いて実現されている。
一方、ONU 40のそれぞれは、インターフェース(I/F)変換部42、下り信号受信部43、加入者側制御部44、上り信号送信部45、上りデータフレームバッファ部49、及び光合分波器46を具えて構成される。図2において、これらの構成要素について、例えばインターフェース変換部42-1、下り信号受信部43-1等と示し、この構成要素はONU-1が具えるものであることを識別できるようにしてある。しかしながら、ONUの構成は全て同じであるから、以下の説明では特に識別が必要である場合を除きこのような識別番号を省略し、単にインターフェース変換部42、下り信号受信部43等と示す。
インターフェース変換部42は、ユーザー機器41との通信プロトコル処理を行う。上り信号送信部45は、上りデータフレームバッファ部49から読み出した上りデータ信号及び加入者側制御部44から送られてきた上り制御信号を時間多重した上り信号(電気信号)を電気−光変換して光信号の形態の上り信号を生成する。
下り信号受信部43は、OLT 20から送られてくる下り信号(光信号)を光-電気変換して電気信号の形態の下り信号を生成する。そして、下り信号を下り制御信号と下りデータ信号とに分離する。下りデータ信号はインターフェース変換部42に受け渡され、下り制御信号は加入者側制御部44に受け渡される。
加入者側制御部44は、制御信号読取生成手段47と上り送信時間制御手段48とを有する。制御信号読取生成手段47は、下り信号受信部43から下り制御信号を受け取り、その信号に記載された情報を読み取る。また、制御信号読取生成手段47は上り制御信号を生成し、上り信号送信部45に渡す。上り送信時間制御手段48は、上り信号を送信するタイミングを指示する。また、加入者側制御部44は上りデータフレームバッファ部49を監視し、送信待機状態の上りデータ信号のトラフィックサイズ(キュー長)を取得する。
光合分波器46は、光信号の形態の上り信号と下り信号とを合波及び分波する。一般に、上り信号と下り信号の搬送波の中心波長は異なる。したがって、光合分波器46は、光波長フィルタ等を用いて実現されている。上りデータフレームバッファ部49はユーザー機器41から送信された上りデータ信号を一時蓄積する。そして、上り信号送信部45からの読出し指示に従って蓄積した上りデータ信号を出力する。
スターカプラ50は、OLT 20から送信されてきた下り信号を各ONU 40に分配する。また、スターカプラ50は各ONU 40から送信されてくる上り信号を合波してOLT 20へ伝送する。
上り信号は、上りデータ信号と上り制御信号とからなっている。上りデータ信号は、ユーザー機器41から上位ネットワーク21へ伝送される。すなわち、上りデータ信号はユーザーの要求した情報が載せられた信号である。一方、上り制御信号とは、加入者側制御部44が局側制御部24へ向けて送信する信号である。上り制御信号にはキュー長の情報が記載されている。
下り信号は、下りデータ信号と下り制御信号とからなっている。下りデータ信号は、上位ネットワーク21からユーザー機器41へ伝送される。すなわち、下りデータ信号はユーザーの要求した情報が載せられた信号である。一方、下り制御信号とは、局側制御部24が加入者側制御部44へ向けて送信される信号である。下り制御信号には、上り送信帯域や上り送信タイミングの情報が記載されている。
上り制御信号及び下り制御信号には、ネットワークを制御するためのその他の情報が載せられていることもある。安定した通信を行うためには、これらの制御信号をOLT 20とONU 40との間で定期的に送受信する必要がある。
OLT 20の上り帯域割当手段28、制御信号読取生成手段27、及びONU 40の制御信号読取生成手段47、上り送信時間制御手段48等における処理は、例えば、中央処理装置CPU(図示を省略してある)において、記憶装置(図示を省略してある)に予め格納されたプログラムが実行されたときに発現される機能手段としてそれぞれ行われる。
<DBAの概要>
上述したように、TDM-PONの光ネットワーク通信システムにおける上り通信にはTDMA方法が用いられている。TDMAは、OLT 20が各ONU 40の送信タイミングを管理し、異なるONUが送信した光信号が時間軸上で互いに衝突しないように制御する技術である。OLT 20が各ONU 40に対して一定期間上り信号の送信許可を与えることを「帯域を割り当てる」という。
また、上述したように、割り当てる帯域を状況に応じて動的に変化させる技術をDBAという。また、特に、割り当てる帯域を各ONU 40から受け取るREPORTフレームを参照して、申告されたキュー長に応じて決定する方法をSR-DBAという。SR-DBAでは、グラント周期ごとに割り当てる帯域が更新される。ここでいう「帯域」を示す単位は時間(例えば秒)であり、グラント周期内で送信許可される時間の長さを示す。また、REPORTフレームを参照せずに帯域を決定する方法をNSR-DBAという。
SR-DBAを用いた上り通信の様子を、図3を参照して説明する。図3では、横方向右向きに時間経過を示す時間軸を示し、上から順にOLT 20、ONU-1、ONU-2に対しての時間チャートを示している。図3において、REPORTフレームを四角形で囲って「R」と示し、GATEフレームを四角形で囲って「G」と示してある。また、データフレームを同様に四角形で囲って「データ」と示してある。
ここでは、簡単のために、OLT 20に接続されているONUをONU-1とONU-2の2台であるとして説明する。また、図3では、グラント周期について、第t番目、第(t+1)番目について示してある。tは一般化して説明するために導入したパラメータであり、1以上の任意の整数値を示す。従って、図3は、第t番目のグラント周期にユーザー機器41から発生した上りデータ信号がOLT 20へ送信されるまでの一連の動作を示している。また、以下の説明では、ONU-1とOLT 20との間の通信について説明するが、ONU-1以外のONUについても同様である。
上りデータ信号が発生するとこの上りデータ信号がユーザー機器41-1からONU 40の内のONU-1(ONU 40-1)へ送信され上りデータフレームバッファ部49に一旦蓄積される。この上りデータ信号を送信するのに必要とされる帯域をRBW(t)と表す(図3では図示を省略してある。)。このRBW(t)で与えられる値をキュー長もしくは要求帯域ということもある。
以後、要求帯域を識別番号及びグラント周期の番号を示すRBW(t)等の表記を用いて示すが、特にONUを識別する必要がない場合、あるいはグラント周期の番号を特定する必要がないときは、括弧内のパラメータ「t」の表記部分を省略することもある。
次に、要求帯域を通知するキュー長をOLT 20に通知するために、第(t+2)番目のグラント周期での要求帯域が書き込まれた上り制御信号がOLT 20に向けて送信される。この上り制御信号は第(t+1)番目のグラント周期の開始先頭時にOLT 20へ到達するように送信される。OLT 20では上り制御信号から各ONU(ここでは、ONU-1及びONU-2)の全ての帯域要求情報を読み取る。
続いて、各ONUに割り当てる帯域が計算される。この計算は、第(t+1)番目のグラント周期において、OLT 20が具える上り帯域割当手段28によって実行される。第(t+2)番目のグラント周期における、各ONUに対する割当帯域RBW(t+2)はこの計算で得られたキュー長情報RBW(t)を参照して決定される。
これに続き、割当帯域RBW(t+2)が各ONUに通知される。この通知は、第(t+1)番目のグラント周期において実行される。OLT 20は、下り制御信号に割当帯域RBW(t+2)を埋め込み各ONUに向けて送信する。各ONUはこの下り制御信号を受信し、割当帯域RBW(t+2)を読み取る。
引き続いて、各ONUからOLT 20に向けて上りデータ信号が送信される。この送信は第(t+2)番目のグラント周期において実行される。各ONUでは、各自に送られた割当帯域RBW(t+2)に従って、上りデータフレームバッファ部49に蓄積されている上りデータ信号をOLT 20に向けて送信する。OLT 20は各ONUから送られてくる上りデータ信号を受信する。
以上説明した様に、第t番目のグラント周期で発生したデータ信号は、最も早い場合であっても第(t+2)番目のグラント周期においてOLT 20に向けて送信されることとなる。すなわち、上りデータ信号は、上りデータ信号発生から2つ分のグラント周期遅れてOLT 20に向けて送信される。
上りデータ信号発生からこの上りデータ信号がOLT 20に向けて送信されるまでの時間を上り送信遅延時間ということもある。上り送信遅延時間が長くなるほど、サービスの質が低下する、音声通信等の伝送サービス等が存在することを考慮すると、上り送信遅延時間はできるだけ短いことが好ましい。上り送信遅延時間を短くするためには、グラント周期を短く設定することが効果的である。
一方、グラント周期Tcycの最小値Tcyc_minは次式(1)で与えられる。
Tcyc_min=TROH+Tcalc+TRTT (1)
ここで、TROHはOLT 20が各ONUから送信されて来る上り制御信号を受信するのに要する時間(レポート受信時間)、TcalcはOLT 20において帯域を計算するために要する時間(DBA計算時間)、TRTTは光信号がOLT 20−ONU間を往復するのに要する時間(RTT時間)である。SR-DBAを確実に実施するには、Tcalcは上式(1)で計算される最小値Tcyc_min以上の値に設定しなければならない。
<第1の実施形態のDBA方法>
この発明の第1の実施形態のDBA方法は、まず、REPORTフレームを参照しないNSR-DBAを適用するONUと、REPORTフレームを参照するSR-DBAを適用するONUとに振り分けるために、リンクアップ接続状態のすべてのONUをN個のグループにグループ分けされる。ここでは、リンクアップ接続されているONUをONU-1〜ONU-128とし、このONU-1〜ONU-128を2グループに分ける場合(N=2とした場合)について説明する。
表1に、ONU-1〜ONU-128を2グループに分け、グラント周期ごとにどのONUがSR-DBAを適用され、またどのONUがNSR-DBAを適用されるかについて示す。
表1には、第t番目、第(t+1)番目、第(t+2)番目、…のグラント周期についてSR-DBAを適用されるONUとNSR-DBAを適用されるONUとを示してある。表1では、ONU-1〜ONU-64を「ONU 1〜64」と示し、ONU-65〜ONU-128を「ONU 65〜128」と示してある。表1に示すように、グラント周期ごとにNSR-DBAを適用するグループに属するONUとSR-DBAを適用するグループに属するONUとが入れ替えられる。
因みに、ONU-1〜ONU-128を3グループに分ける場合は、各グループに属するONUに対して、グラント周期3周期に1回の割合でSR-DBAが適用され、他の2回はNSR-DBAが適用される。一般に、Nグループに分ける場合は、各グループに属するONUに対して、グラント周期N周期に1回の割合でSR-DBAが適用され、他の(N-1)回はNSR-DBAが適用される。
図4を参照して、この発明の第1の実施形態のDBA方法におけるOLTとONUとの間で取り交わされる信号のやり取り(フレームの送受信)について説明する。図4では、横方向右向きに時間経過を示す時間軸を示し、上から順にOLT、ONU-1〜ONU-64(グループ)、ONU-65〜ONU-128(グループ)に対しての時間チャートを示している。また、図4では、グラント周期について、第t番目、第(t+1)番目について示してある。
図4において、細い線分状の矢印で、OLTからONUに向けて送信されるGATEフレームの送信を示し、ハッチングを施した幅広の矢印でONUからOLTに向けて送信されるREPORTフレームの送信を示し、白い幅広の矢印でNSR-DBAを適用して指示されたデータフレームの送信を示し、影をつけた幅広の矢印でONUからOLTに向けて送信されるSR-DBAを適用して指示されたデータフレームの送信を示す。また、図4では、ONU-1〜ONU-64に対して、OLTからのGATEフレームによって、REPORTフレーム送信許可とNSR-DBAを適用して決定されたデータフレームの送信帯域の通知が行なわれる。一方、ONU-65〜ONU-128に対して、OLTからのGATEフレームによって、SR-DBAを適用して決定されたデータフレームの送信帯域の通知が行なわれている状態を示してある。この場合、REPORTフレーム送信許可はなされない。
第t番目のグラント周期(グラントt)でのSR-DBA計算は、次の第(t+1)番目のグラント周期(グラントt+1)でのONU-65〜ONU-128に対する割当帯域となるため、第t番目のグラント周期においてOLTはONU-65〜ONU-128から送信帯域要求のREPORTフレームを収集する。ONU-65〜ONU-128のそれぞれに割り当てられる割当帯域は、GATEフレームによってOLTからそれぞれのONUに指示される。また、ONU-1〜ONU-64には、第(t+1)番目のグラント周期でSR-DBA計算するために、REPORTフレームの送信指示と、NSR-DBAのデータ受信時間に上りデータがOLTに到着できるように指示される。
ONU-65〜ONU-128には、第(t+1)番目のグラント周期ではNSR-DBAで帯域割当計算がなされるので、REPORTフレームの送信は必要とされない。従って、REPORTフレームの送信指示は行われずに、SR-DBAのデータ受信時間に上りデータがOLTに到着するように指示がなされる。
以後、グラント周期ごとにNSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとを交互に入れ替えながら、同様の帯域割当が実行される。
ここで、この発明の第1の実施形態のDBA方法をGE-PONシステムに適用するとしてこのDBA方法について具体的に説明する。この発明の第1の実施形態のDBA方法は、以下で説明するようにGE-PONシステム以外のEPONシステムに対しても同様に適用可能である。
この発明の第1の実施形態のDBA方法は、従来のGE-PONシステムに適用することが可能である。即ち、この発明の第1の実施形態のDBA方法を適用するに当たっては、従来のGE-PONシステムをそのまま利用することが可能である。
この発明の第1の実施形態のDBA方法について図5を参照して説明する。図5は、図2に示したTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムと同一のシステムを示す図であるが、このDBA方法の説明のために特に必要とする構成要素についてのみ示し、他の構成要素を省いてある。即ち、図5は、ONUの上り帯域割当手段28と制御信号読取生成手段27とを具えた局側制御部24、及びONUの上りデータフレームバッファ部49と加入者側制御部44をそれぞれ強調して示してあり、これ以外の構成要素は図示を省略してある。
この発明の第1の実施形態のDBA方法においては、NSR-DBAを適用するに当たって、予め定めた帯域を固定帯域とする。この固定帯域は、通信事業者とユーザーとの間で取り交わされる契約等に基づいて、あるいはユーザーが実際に行う上り通信の実態を勘案すること等によって定められる。
ONUに接続されているユーザー機器41から発生した上りデータは伝送するためのデータフレームとして生成され一旦上りデータフレームバッファ部49に蓄えられる。その際、加入者側制御部44に、上りデータフレームバッファ部49に蓄えられているデータ量を示す蓄積トラフィックサイズ(キュー長)が上りデータフレームバッファ部49から通知される。
ONUからOLTに向けて送信されるREPORTフレームは蓄積トラフィックサイズ情報を搭載している。OLTは、各ONUから送信されてくるREPORTフレームを受信して蓄積トラフィックサイズ情報を取り出して、この情報に基づいてDBAを実行する。DBAによって決定された上り送信の割当帯域は、GATEフレームによってOLTから各ONUに通知される。
図6を参照して、この発明の第1の実施形態のDBA方法の概略的説明をする。
ステップS1はグループ分けステップであって、ONUのグループ分け処理が行われる。このステップは、上述した、複数のONUの内でリンクアップ接続状態のONUを複数のグループに分けるステップである第1ステップに相当する。
幾つのグループに分けるかについては事前に決定しておく。グループ分けの数(上述のパラメータN)を幾らに設定するかについては、ONUの数、ONUの平均的なトラフィックサイズ等を総合的に勘案して決定すべき設計的事項である。ここでは、OLTに128個のONUが接続されているとして、これらのONUを表1に示したように、2グループに分ける場合を想定して説明するが、3個以上のグループに分ける場合であっても、同様である。
ステップS2はオーバーヘッド帯域計算ステップであって、ONUから送信されるREPORTフレームの受信及びデータフレームの受信に必要となるオーバーヘッド帯域を計算するステップである。オーバーヘッド帯域は、Laser on time、Laser off time、sync time、及びguard timeで構成される。Laser on time及びLaser off timeはそれぞれレーザー素子の起動のON/OFFに掛かる時間を示す。sync timeは、OLTに具備されているクロック抽出器がクロックをロックするまでの時間を示す。guard timeは、上り信号のガード時間を示し、この時間帯は信号が送信されない。Laser on time、Laser off time、sync time、及びguard time等のパラメータの最大値はIEEE 802.3ah.stdで規定されている。
この実施形態では、ONUを2つのグループに分けているので、REPORTフレームの送信時間を半分にすることができ、REPORTフレーム送信分のオーバーヘッド帯域を半分にすることができる。従って、短縮された時間帯域をデータフレームの送信時間帯に割り当てることが可能となる。
ステップS3は残り帯域計算ステップであって、全上り信号送信帯域からオーバーヘッド帯域を差し引いた帯域である割当帯域を計算するステップである。この差し引かれて残された帯域が、データフレームの送信のために各ONUに割り当てられる帯域である。
ステップS4は固定帯域割当ステップであって、2グループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに、固定帯域を割り当てるステップである。この割当は、ONUが帯域要求をしているか否かにかかわりなく実行される。
ステップS5は再残り帯域計算ステップであって、固定帯域割当ステップで割り当てられた固定帯域分を割当帯域から差し引いて再度残り帯域の計算が実行される。
ステップS6はベストエフォート帯域割当ステップであって、2グループの内、SR-DBAを適用するグループに属するONUにSR-DBA計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるステップである。このステップでのSR-DBA計算は、全ONUに対して行われるのではなく半数のONUに対して行われることとなるため計算回数を半分に減らすことが可能となる。
以下、ステップS1〜ステップS6について詳細に説明する。この詳細な説明において参照するフローチャート中で使うパラメータを一括して表2に示す。この発明の、第1の実施形態のDBA方法は、従来の同種の方法に含まれていなかった新たなステップS1とステップS4とが含まれることに特徴がある。
図7を参照して、グループ分けステップであるステップS1について詳細に説明する。図7に示すように、グラント周期数tが奇数であるか偶数であるかが判定される。
図7でN/G_numとあるのは、G_numが分割するグループ数を意味しここでは2である。NはONUの総数を意味し、ここでは128である。従って、フローチャート中でn=1 to (N/G_num)という指示はパラメータnを1〜64まで変化させて、グループn1に割り当てるONUの種別を確定させることを意味する。即ち、グループn1にONU-1〜ONU-64が割り当てられて、グループn2にONU-65〜ONU-128が割り当てられた場合、グループn1との表示は、このグループが含むONUがONU-1〜ONU-64の64個のONUであることを示す。同様に、グループn2との表示は、このグループが含むONUがONU-65〜ONU-128の64個のONUであることを示す。
図7に示すフローチャートによれば、グラント周期数tが偶数である場合は、グループn1にONU-1〜ONU-64が割り当てられて、グループn2にONU-65〜ONU-128が割り当てられる。一方グラント数が奇数である場合は、グループn1にONU-65〜ONU-128が割り当てられて、グループn2にONU-1〜ONU-64が割り当てられる。
図8を参照して、オーバーヘッド帯域計算ステップであるステップS2と残り帯域計算ステップであるステップS3について詳細に説明する。ステップS2は、ステップS2-1及びステップS2-2を含む。図8に示すように、ステップS2-1と示すフローにおいて、REPORTフレームを送信するONU分のレポートオーバーヘッド(ROH)の積算(ROH_sum)を行う。ここでは、全ONUを全ステップにおいて2つのグループに分けているので、REPORTフレームは全ONUの半分からだけ送信される。従って、このステップS2-1におけるループは、グループn1に属するONUの全体である1〜64までの全てにわたり、最後のONUがONU-64である。図8に示すフローチャートにおいてステップS2-1のフロー中にFor n=1 to n1_numと示されているのはこのことを意味している。
また、図8に示すフローチャートにおいてステップS2-1のフロー中にROH_sum=ROH_10G、ROH_sum=ROH_1Gと示してあるのは、データレートが10 Gbit/sであるレポートオーバーヘッドROH_10G、あるいはデータレートが1 Gbit/sであるレポートオーバーヘッドROH_1Gを順次ROH_sumに積算していくことを示している。
ONUが送信を許可された時間に間欠的に送信する信号をバースト信号という。ステップS2-2と示すフローにおいて、バースト信号を載せたデータフレームのバーストオーバーヘッド(BOH)の積算(BOH_sum)を行う。バーストオーバーヘッドは、データフレーム送信に付随する帯域であるので、ループ回数はリンクアップ接続状態にある全ONUの数であるNとなる。図8に示すフローチャートにおいて、ステップS2-2のフロー中にFor n=1 to Nと示されているのはこのことを意味している。
レポートオーバーヘッド(ROH)、バーストオーバーヘッド(BOH)共に、PONシステムの伝送レート(データレート)に依存してその値が異なるので、ステップS2-1及びステップS2-2のいずれのフローにおいても、データレートの選択を行っている。ここでは、10 Gbit/sと1 Gbit/sの選択を行っている。
残り帯域計算ステップであるステップS3は、グラント周期に対応した帯域(DBA_period)から上記のROH_sumとBOH_sumとの和(ROH_sum+BOH_sum)を引き算するステップである。
図9を参照して、固定帯域割当ステップであるステップS4、及び再残り帯域計算ステップであるステップS5について詳細に説明する。図9に示すように、固定帯域割当を行う対象のONUは、上述のグループ分けステップであるステップS1の結果によって決定される。ここでは、最初のグラント周期では固定帯域割当を行う対象のONUをONU-65〜ONU-128のn2グループとした。従って、このフローにおけるループは、グループn2に属するONUの全体である65〜128までの全てにわたり、最初のONUがONU-65であり、最後のONUがONU-128である。
Alloc[n]=Fix[n]は、割当帯域(Alloc[n])に固定割当帯域(Fix[n])を順次割り当てることを意味している(ステップS4)。RBW_=Fix[n]は、残り割当帯域(RBW)から固定割当帯域(Fix[n])分を差し引き残り帯域の更新をすることを意味している。即ち、固定帯域割当を行う対象となるONUに固定帯域を割り当てたあと、残り帯域からその帯域分を差し引き、残り帯域の更新が行われる(ステップS5)。
図10を参照して、ベストエフォート帯域割当ステップであるステップS6について詳細に説明する。ステップS6は、ステップS6-1〜S6-4を含む。
図10に示すように、ステップS6-1と示すフローにおいて、帯域要求をしているONUの数、即ちベストエフォート計算対象のONUの数N_BEと、ONUの蓄積上りトラフィックサイズ(最低保証帯域)R_min[n1[n]]の総和が計算される。ONUの蓄積上りトラフィックサイズ(最大) R_max[n1[n]]の正負が判定され、正であればベストエフォート計算対象のONUの個数として加算し(N_BE++)、ONUの蓄積上りトラフィックサイズの総和計算が実行される。ONUの蓄積上りトラフィックサイズの総和計算をこのフローチャートでは、Sum_Rmin+=Rmin[n1[n]]と示してある。負であればベストエフォート計算対象のONUの個数として加算されない。
次に、残り帯域があるか(RBW>0であるか)かつ帯域要求しているONUが存在するか(N_BE>0であるか)を判断するステップS6-2が実行される。両方が真である場合に、ベストエフォート計算がステップS6-3において実行される。また、真でない場合は計算を終了する。
ステップS6-3では、ベストエフォート計算対象のONUに対してベストエフォート計算が実行される。ここで、R_min[n1[n]]のパラメータを比例係数として使用する。従って、R_min[n1[n]]を各ユーザーの契約サービスレベルを反映した値にしておくことで、サービスレベルに対応した帯域割当が実現される。
図10に示すフローチャートでは、ベストエフォート計算対象となるONUがグループn1に属するONUであるので、このフローにおけるループは、グループn1に属するONUの全体である1〜64までの全てにわたり、最後のONUがONU-64である。図10に示すフロー中のステップS6-3おいてFor n=1 to n1_numと示されているのはこのループが、ONU-1〜ONU-64にわたり順次処理を行うループであることを意味している。またこのループ中で、BE[n]=RBW×R_min[n1[n]]/sum_Rminと示してあるのは、ベストエフォート帯域BE[n]に、残り割当帯域(RBW)に比例係数であるR_min[n1[n]]を乗じて最低保証帯域の合計値Sum_Rminで除した値を順次積算するという演算を実行することを示している。
ステップS6-3に続いてステップS6-4が実行される。ステップS6-4では、ステップS6-3で計算したベストエフォート帯域(BE[n])を対象のONUに割り当てる。この割当は、帯域要求しているONUに対して行う。
ベストエフォート帯域(BE[n])が要求帯域(R_max[n1[n]])以上の場合、即ち、BE[n1[n]]≧R_max[n1[n]]である場合は、対象のONUに対して要求帯域(Rmax[n1[n]])の全てを割り当てることができるので、割当帯域(Alloc[n1[n]])に要求帯域(Rmax[n1[n]])を割り当てる。次に、RBW、sum_Rmin、N_BE_n、及びRmax[n1[n]]の値を更新する。この一連の動作を図10に示すフローでは、「Alloc[n1[n]]=Rmax[n1[n]]」、「RBW=Rmax[n1[n]]」、「sum_Rmin=_Rmin[n1[n]]」、「N_BE_n」、「Rmax[n1[n]]=0」と示されている。
一方、要求帯域(R_max[n1[n]])の方がベストエフォート帯域(BE[n1[n]])よりも大きな場合、即ち、BE[n1[n]]<R_max[n1[n]]である場合は、要求帯域全てを割り当てることができないため、割当帯域(Alloc[n1[n]])にベストエフォート帯域(BE[n1[n]])を割り当てる。また、帯域要求しているONUの数が減っていないことから、N_BE_nとsum_Rminの更新は行わない。この一連の動作を図10に示すフローでは、「Alloc[n1[n]]=BE[n1[n]]」、「RBW-=BE[n1[n]]」、「sum_Rmin-=BE[n1[n]]」と示されている。
ステップS6-4の終了後、フローは、残り帯域があり、かつ帯域要求しているONUが存在する限りにおいて続けられる。従来周知のDBA方法では、ステップS6-1、ステップS6-3、及びステップS6-4で示した処理のループは、ONU-1〜ONU-64に対してではなく、ONU-1〜ONU-128に対して実行される。これに対して、この発明の第1の実施形態のDBA方法では、処理のループに含まれるONUの数が半減しているので、DBA処理に要する時間も半減されることとなる。
この発明の第1の実施形態のDBA方法によるデータ転送効率の向上の効果を検証するために、従来のDBA方法による場合のデータ転送効率との比較を行った。この比較を行うに当たり利用したデータレート、グラント周期、オーバーヘッド、REPORTフレーム長を表すパラメータを表3に一覧して示す。
また、図11に、数値計算に用いた、ONUが送信するREPORTフレーム及びデータフレームの構成を示した。図11では、横軸に時間軸がとられており、REPORTフレームを構成するそれぞれの帯域「Guard Time」、「Laser on time」、「sync Time」、「Report」、「Laser off time」及びデータフレームを構成する「Guard Time」、「Laser on time」、「sync Time」、「Data」、「Laser off time」、を時間軸上に並べて示してある。
図11において、「Data」と記載されたブロックがデータ転送帯域となり、これ以外のブロックは、非データ転送帯域となる。
図12に、データ転送効率を、従来のDBA方法とこの発明の第1の実施形態のDBA方法とにおいてそれぞれ計算した結果を示す。図12の横軸はリンクアップ接続されているONUの数を示し、縦軸はデータ転送効率をパーセント表示している。
従来のDBA方法によるデータ転送効率を実線1で示してある。また、この発明の第1の実施形態のDBA方法によるデータ転送効率を、破線2、4、8、及び16で示してある。破線2は2グループに分けてDBAを行う場合(N=2)、破線4は4グループに分けてDBAを行う場合(N=4)、破線8は8グループに分けてDBAを行う場合(N=8)、破線16は16グループに分けてDBAを行う場合(N=16)についてのデータ転送効率を示している。
リンクアップ接続されているONUの数が128である場合、従来のDBA方法とこの発明の第1の実施形態のDBA方法とにおけるデータ転送効率は、図12に示すように、17%の差がある。即ち、この発明の第1の実施形態のDBA方法によれば、データ転送効率が17%向上する。また、この発明の第1の実施形態のDBA方法においても、グループ分けの数Nを2、4、8、16と増やすに従って、データ転送効率が向上することが示されている。
図12に示したデータ転送効率は、10G-EPONを想定してデータレートを10 Gbit/sとしたが、データレートが1 Gbit/sであっても同様の結果が得られる。
<第2の実施形態のDBA方法>
上述のこの発明の第1の実施形態のDBA方法においては、固定帯域として予め確定した値を用いた。これに対して、この発明の第2の実施形態のDBA方法では、固定帯域として、全てのONUから受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、各ONUのトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を用いる。このように、固定帯域として帯域予測値を用いることとしても、NSR-DBA計算処理において、REPORTフレームを参照する必要がないから、第1の実施形態のDBA方法を適用する場合と同様に、REPORTフレーム送信件数を減らすことができ、データ送信効率の向上とDBA計算時間の短縮が図られる。
この発明の第2の実施形態のDBA方法について図13を参照して説明する。図13は図5と同様に、図2に示したTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムと同一のシステムを示す図であるが、このDBA方法の説明のために特に必要とする構成要素についてのみ示し、他の構成要素を省いてある。図5に示したTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムと、図13に示すTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムとの相違点は、OLTに、更にONUから受信した上りデータフレームのトラフィックサイズをモニターするトラフィックモニター部30を具えることである。OLTに更にトラフィックモニター部30が具えられる以外は図5に示したTDM-PON方法の光ネットワーク通信システムと同一の構成であるので、重複する構成要素についての説明を省略する。
トラフィックモニター部30により、各ONUからOLTに向けて送信されてくる上りデータフレームのトラフィックサイズがモニターされる。このモニター結果は、局側制御部24に送られる。局側制御部24では、NSR-DBAによって帯域が割り当てられるONUに対して、このモニター結果を反映させて決定される固定帯域が割り当てられる。
図14を参照して、この発明の第2の実施形態のDBA方法におけるOLTとONUとの間で取り交わされる信号のやり取り(フレームの送受信)について説明する。図14では、横方向右向きに時間経過を示す時間軸を示し、上から順にOLT、ONU-1〜ONU-64(グループ)、ONU-65〜ONU-128(グループ)に対しての時間チャートを示している。また、図14では、グラント周期について、第t番目、第(t+1)番目、第(t+2)番目について示してある。
図14において、細い線分状の矢印で、OLTからONUに向けて送信されるGATEフレームの送信を示し、ハッチングを施した幅広の矢印でONUからOLTに向けて送信されるREPORTフレームの送信を示し、白い幅広の矢印でNSR-DBAを適用して指示されたデータフレームの送信を示し、影をつけた幅広の矢印でONUからOLTに向けて送信されるSR-DBAを適用して指示されたデータフレームの送信を示す。
この発明の第2の実施形態のDBAを実施するにあたり、最初に、上りデータフレームを送信するために、SR-DBAあるいはNSR-DBAの何れかの帯域割当方法に従って、帯域割当を実施する。
図14に示す例では、第t番目のグラント周期(グラントt)において、ONU-65〜ONU-128に予め確定された固定帯域を割り当て、次の第(t+1)番目のグラント周期(グラントt+1)からトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を固定帯域として割り当てるDBAが実施される。
図14に示す例以外の方法で帯域割当を行うことも可能である。例えば、第t番目のグラント周期における帯域割当方法として、SR-DBAによって割り当てることも可能である。このようにする場合は、従来のDBAを実行する方法と同じで、第t番目のグラント周期においては、リンクアップ接続されている全てのONUに対して、SR−DBAによる帯域割当を実施して、次の第(t+1)番目のグラント周期からトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を固定帯域として割り当てるDBAを実施する。
トラフィックモニター部30によるトラフィックサイズのモニター時間帯は、OLTのNSR-DBAを適用して指示されたデータフレームの送信時間帯に設定される。このモニター結果によって把握された各ONUのトラフィックサイズに基づいて、帯域予測値が算出される。
この帯域予測値の算出計算処理は、第(t+1)番目のグラント周期(グラントt+1)で実施されるSR-DBA計算が実行開始されるまでに終了され、計算結果はSR-DBA計算に引き渡される。
SR-DBA計算では、この帯域予測値をNSR-DBA計算の割当帯域(この発明の第1の実施形態のDBA方法における固定割当帯域Fix[n]に当たる。)として使用する。SR-DBA計算結果は、各ONUの割当帯域としてGATEフレームによって各ONUに通知される。ここで通知される割当帯域は、各ONUの第(t+2)番目のグラント周期(グラントt+2)における割当帯域となる。
従って、第t番目のグラント周期(グラントt)におけるトラフィックモニターの結果は、2グラント先である第(t+2)番目のグラント周期(グラントt+2)における割当帯域として反映される。また、REPORTフレーム送信の指示は、第(t+1)番目のグラント周期(グラントt+1)で、SR-DBAによる帯域割当の対象となるONUに対してだけ行われる。
グラント周期ごとにNSR-DBAを適用するグループとSR-DBAを適用するグループとを交互に入れ替えながら、同様の帯域割当が実行されることは、上述のこの発明の第1の実施形態のDBA方法と同様である。
ここで、この発明の第2の実施形態のDBA方法をGE-PONシステムに適用するとしてこのDBA方法について具体的に説明する。この発明の第2の実施形態のDBA方法は、以下で説明するようにGE-PONシステム以外のEPONシステムに対しても同様に適用可能である。
図15を参照して、この発明の第2の実施形態のDBA方法の概略的説明をする。この発明の第2の実施形態のDBA方法は、ステップS1〜S3、ステップS7、ステップS4'、ステップS5'、及びステップS6が含まれるが、これらのステップの内、ステップS1〜S3及びステップS6は上述の第1の実施形態のDBA方法に含まれるステップと同一であるので、その説明を省略する。
この発明の第2の実施形態のDBA方法では、ステップS1〜S3は、データ流量帯域割当計算ステップであるステップS7の前に実行される。ステップS7の後に上述の第1の実施形態のDBA方法と同種のステップS4'、ステップS5'、及びステップS6が実行される。
データ流量帯域割当計算ステップ(ステップS7)は、N個のグループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUからデータを受信している時間帯に、NSR-DBAを適用するグループに属するONUから受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、このONUのトラフィックサイズに基づいて帯域予測値を計算するステップである。
固定帯域割当ステップ(ステップS4')は、N個のグループの内、NSR-DBAを適用するグループに属するONUに、データ流量帯域割当計算ステップで計算された帯域予測値を固定帯域として割り当てるステップである。
再残り帯域計算ステップ(ステップS5')は、固定帯域割当ステップで帯域予測値を固定帯域として割り当てられた固定帯域分を割当帯域から差し引いて再度残り帯域の計算をするステップである。
図16を参照して、データ流量帯域割当計算ステップであるステップS7について詳細に説明する。ステップS7は、ステップS7-1〜S7-3を含む。この詳細な説明において参照するフローチャート中で使うパラメータを一括して表4に示す。
図16に示すように、ステップS7-1と示すフローにおいて、トラフィックモニター部30によって、グループn2に属する全てのONUの上りデータ流量を示すトラフィックサイズ(traffic[n2[n]])がモニターされ、このモニター結果に基づいてデータ量のトラフィックサイズの積算値(traffic_sum)が計算される。
図16に示すフローチャートのステップS7-1のフロー中に、「各ONUのtraffic[n2[n]]取得」と示されているのは、ONUの上りデータ流量を示すトラフィックサイズを取得することを意味している。また、同フロー中に「traffic_sum+=traffic[n2[n]]」と示されているのは、traffic[n2[n]]をこのループ中でtraffic[n2[n]]の値を順次積算することを意味している。
ステップS7-1に続いて、ステップS7-2が実行される。ステップS7-2は、全割当帯域の内、固定帯域として使われる、NSR-DBAで使用可能である帯域を取得するステップである。この帯域以外の帯域がSR-DBAによってベストエフォート帯域割当に使われる。この固定帯域枠は、予め確定させておく。即ち、第2の実施形態のDBA方法において固定帯域として割り当てられる帯域の総体は予め確定されるが、この帯域枠内で、NSR-DBAによって帯域割当される各ONUに対して、データ流量帯域割当計算に基づく帯域割当が行われる。図16に示すフローチャートのステップS7-1のフローにおいて、RBWNSRと示したパラメータは、NSR-DBAで使用可能である帯域を意味する。
ステップS7-2に続いて、ステップS7-3が実行される。ステップS7-3は、トラフィックモニター部30によって取得されたトラフィックサイズから予測される割当帯域を計算するステップである。図16に示すデータ流量帯域割当計算ステップの一例では、トラフィックサイズに比例させて帯域を分配することとしている。計算結果から得られたデータ流量割当帯域NSR-BN[n]が固定割当帯域Fix[n]として受け渡される。
ステップS7-3のループ中で、NSR-BW[n2[n]]=RBWNSR×traffic[n2[n]]/traffic_sumとあるのは、データ流量割当帯域NSR-BW[n]に、NSR-DBAで使用可能である帯域RBWNSRに各ONUの上りデータ流量traffic[n2[n]]を乗じてトラフィックの積算値traffic_sumで除した値を順次積算するという演算を実行することを示している。
ステップS7-1〜S7-3は、NSR-DBAによる帯域割当の対象となるONUについて実行される。このことが、図16に示すフローチャートにおいてステップS7-1、及びステップS7-3のフロー中にFor n=1 to n2_numという表現に反映されている。ここに示したループにおいては、グループn2に属するONUがNSR-DBAによる帯域割当の対象とされているので、For n=1 to n2_numとなっている。グラント周期によってはグループn1に属するONUがNSR-DBAによる帯域割当の対象とされているので、この場合は、For n=1 to n1_numとなる。
固定帯域割当ステップであるステップS4'及びS5'は、固定帯域にデータ流量帯域割当計算ステップで計算された帯域予測値を用いる点が異なるだけであり処理の内容は、上述のステップS4及びS5と同様である。
10、20:OLT
12、50:スターカプラ
14-1:ONU-1
14-2:ONU-2
14-3:ONU-3
21:上位ネットワーク
22、42:インターフェース変換部
23:下り信号送信部
24:局側制御部
24-1:グループ分け手段
24-2:固定帯域割当手段
24-3:ベストエフォート帯域割当手段
25:上り信号受信部
26、46:光合分波器
27:制御信号読取生成手段
28:上り帯域割当手段
30:トラフィックモニター部
40、40-1、40-2、40-3:ONU
41:ユーザー機器
43:下り信号受信部
44:加入者側制御部
45:上り信号送信部
47:制御信号読取生成手段
48:上り送信時間制御手段
49:上りデータフレームバッファ部

Claims (8)

  1. 光伝送路、該光伝送路の一端に結合された光合分波器、及び該光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端に局側終端装置が具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつ加入者側端末装置が具えられて構成される受動光ネットワーク通信システムの通信における動的帯域割当方法であって、
    前記局側終端装置が実行する、
    複数の前記加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置を複数のグループに分けるグループ分けステップと、
    前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対して、固定帯域を割り当る固定帯域割当ステップと、
    前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対して、ステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当ステップと
    を含み、
    グラント周期ごとに、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループと、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループとを入れ替える
    ことを特徴とする動的帯域割当方法。
  2. 前記固定帯域として、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置から受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、該各加入者側端末装置のトラフィックサイズに基づいて計算された帯域予測値を設定することを特徴とする請求項1に記載の動的帯域割当方法。
  3. 光伝送路、該光伝送路の一端に結合された光合分波器、及び該光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端に局側終端装置が具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつ加入者側端末装置が具えられて構成される受動光ネットワーク通信システムの通信における動的帯域割当方法であって、
    複数の前記加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置をN個(Nは2以上の整数)のグループに分けるグループ分けステップと、
    前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームの受信及びデータフレームの受信に必要となるオーバーヘッド帯域を計算するオーバーヘッド帯域計算ステップと、
    全上り信号送信帯域から前記オーバーヘッド帯域を差し引いた帯域である割当帯域を計算する残り帯域計算ステップと、
    前記N個のグループの内、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に、固定帯域を割り当てる固定帯域割当ステップと、
    前記固定帯域割当ステップで割り当てられた固定帯域分を前記割当帯域から差し引いて再度残り帯域を計算する再残り帯域計算ステップと、
    前記再残り帯域計算ステップで計算された残り帯域に対して、前記N個のグループの内、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に、ステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当ステップと
    を含み、
    グラント周期ごとに、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループと、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループとを入れ替える
    ことを特徴とする動的帯域割当方法。
  4. 光伝送路、該光伝送路の一端に結合された光合分波器、及び該光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端に局側終端装置が具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつ加入者側端末装置が具えられて構成される受動光ネットワーク通信システムの通信における動的帯域割当方法であって、
    複数の前記加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置をN個(Nは2以上の整数)のグループに分けるグループ分けステップと、
    前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームの受信及びデータフレームの受信に必要となるオーバーヘッド帯域を計算するオーバーヘッド帯域計算ステップと、
    全上り信号送信帯域から前記オーバーヘッド帯域を差し引いた帯域である割当帯域を計算する残り帯域計算ステップと、
    前記N個のグループの内、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置からデータを受信している時間帯に、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する前記加入者側端末装置から受信した上りデータのトラフィックサイズをモニターし、前記各加入者側端末装置のトラフィックサイズに基づいて帯域予測値を計算するデータ流量帯域割当計算ステップと、
    前記N個のグループの内、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に、前記データ流量帯域割当計算ステップで計算された帯域予測値を固定帯域として割り当てる固定帯域割当ステップと、
    前記固定帯域割当ステップで帯域予測値を固定帯域として割り当てられた固定帯域分を前記割当帯域から差し引いて再度残り帯域の計算をする再残り帯域計算ステップと、
    前記再残り帯域計算ステップで計算された残り帯域に対して、前記N個のグループの内、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置にステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当ステップと
    を含み、
    グラント周期ごとに、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループと、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループとを入れ替える
    ことを特徴とする動的帯域割当方法。
  5. 前記グループ分けステップにおいて、複数の前記加入者側端末装置を第1グループ〜第NグループのN個のグループに分け、
    グラント周期ごとに、第1グループ〜第Nグループに属する加入者側端末装置に対して順次ベストエフォート帯域割当を適用し、かつベストエフォート帯域割当が適用されないグループに属する加入者側端末装置に対して固定帯域割当を適用する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の動的帯域割当方法。
  6. 光伝送路、該光伝送路の一端に結合された光合分波器、及び該光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端に局側終端装置が具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつ加入者側端末装置が具えられて構成され、動的帯域割当方法を実施する受動光ネットワーク通信システムであって、
    前記局側終端装置は、
    前記各加入者側端末装置に対する上り送信帯域を計算する上り帯域割当手段と、上り信号受信部から上り制御信号フレームを受け取り該上り制御信号フレームに記載された情報を読み取る制御信号読取生成手段と、前記各加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置を複数のグループにグループ分けするグループ分け手段と、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対して固定帯域を割り当る固定帯域割当手段と、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対してステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当手段と
    を具える局側制御部を具え、
    当該局側制御部は、グラント周期ごとに、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループと、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループとを入れ替え、
    前記加入者側端末装置は、
    ユーザー機器から送信された上りデータフレームを一時蓄積し、蓄積した上りデータフレームを出力する上りデータフレームバッファ部と、
    前記上りデータフレームバッファ部を監視し、送信待機状態の上りデータフレームに搭載されたデータの量を示すキュー長を取得する加入者側制御部と
    を具える
    ことを特徴とする受動光ネットワーク通信システム。
  7. 光伝送路、該光伝送路の一端に結合された光合分波器、及び該光合分波器によって分波されて形成された複数本の分波光伝送路を具える受動光ネットワークの、前記光伝送路の他端に局側終端装置が具えられ、前記分波光伝送路のそれぞれに1台ずつ加入者側端末装置が具えられて構成され、動的帯域割当方法を実施する受動光ネットワーク通信システムであって、
    前記局側終端装置は、
    前記各加入者側端末装置に対する上り送信帯域を計算する上り帯域割当手段と、上り信号受信部から上り制御信号フレームを受け取り該上り制御信号フレームに記載された情報を読み取る制御信号読取生成手段と、前記各加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置を複数のグループにグループ分けするグループ分け手段と、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対して固定帯域を割り当る固定帯域割当手段と、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対してステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当手段とを具える局側制御部と、
    前記加入者側端末装置から受信した上りデータフレームのトラフィックサイズをモニターするトラフィックモニター部と
    を具え、
    当該局側制御部は、グラント周期ごとに、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループと、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループとを入れ替え、
    前記加入者側端末装置は、
    ユーザー機器から送信された上りデータフレームを一時蓄積し、蓄積した上りデータフレームを出力する上りデータフレームバッファ部と、
    前記上りデータフレームバッファ部を監視し、送信待機状態の上りデータフレームに搭載されたデータの量を示すキュー長を取得する加入者側制御部と
    を具える
    ことを特徴とする受動光ネットワーク通信システム。
  8. インターフェース変換部、下り信号送信部、局側制御部、及び上り信号受信部を具え
    前記インターフェース変換部は、受動光ネットワーク通信システムの上位ネットワークとの通信プロトコル処理を行い、
    前記下り信号送信部は、前記インターフェース変換部から送られてきた下りデータ信号及び前記局側制御部から送られてきた下り制御信号を時間多重した下り信号を電気信号から光信号に変換し、
    前記上り信号受信部は、各加入者側端末装置から送信される上り信号を光信号から電気信号に変換し、
    前記局側制御部は、前記各加入者側端末装置のうちリンクアップ接続されて通信可能な状態の前記加入者側端末装置を複数のグループにグループ分けするグループ分け手段、前記加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照せずに割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対して固定帯域を割り当る固定帯域割当手段、前記各加入者側端末装置から送信されるレポートフレームを参照して割り当てる帯域を決定するグループに属する加入者側端末装置に対してステータスレポート-動的帯域割当計算に基づくベストエフォート帯域を割り当てるベストエフォート帯域割当手段、制御信号読取生成手段、及び上り帯域割当手段を有し、
    前記制御信号読取生成手段は、前記上り信号受信部から上り制御信号を受け取り、該上り制御信号に記載された情報を読み取り、下り制御信号を生成し、該下り制御信号を前記下り信号送信部へ受け渡し、前記上り帯域割当手段は前記各加入者側端末装置から送られてくるキュー長通知を参照し、前記各加入者側端末装置の上り送信帯域を算出する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の動的帯域割当方法を利用する受動光ネットワーク通信システムの局側終端装置。
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