JP5723220B2 - 発電プラント - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、発電プラント及びその運転方法に関する。
太陽熱発電とは、太陽光を集光して、汽力発電の熱源として利用する発電方法である。太陽熱発電のメリットとしては、環境汚染がないことや、燃料費が不要であることなどが挙げられる。しかし、太陽熱発電には、発電の効率性を考えると、大型の設備が必要となるとともに、十分な熱量の確保のために広大な受光面積(大規模な面積の土地)が必要となるなどのデメリットがある。ゆえに、太陽熱発電のみで、火力発電の代替となる大容量電源の発電設備を構成することは困難である。
そこで、従来の火力発電と太陽熱発電とを組み合わせた様々な汽力発電システムが考案されている。例えば、ボイラに供給する水を温める給水加熱器の一部に、太陽熱を利用する方法が考案されており、図10を参照して説明する。
図10は、従来の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。図10の発電プラントは、火力発電と太陽熱発電とを組み合わせた汽力発電システムに相当する。
図10の発電プラントでは、燃料Fを燃料流量調節弁V1からボイラ1に供給し、ボイラ1で燃料Fを燃やして、水から蒸気を発生させる。この蒸気S1を蒸気タービン2のガバナ弁V2に導いて、蒸気タービン2を回し、発電機3により回転エネルギーを電気エネルギーに変換する。
蒸気タービン2を回した排気蒸気S2は、図示しない復水器で冷やして水に戻される。この水W1を給水ポンプ4にて昇圧し、給水流量調節弁V3に導いて、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入させる。
蒸気タービン2の中間段から抽気される蒸気は、抽気逆止弁V4を経て、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する抽気蒸気S3となる。蒸気熱利用の給水加熱器5の伝熱管内で水が温められるとともに、伝熱管外の抽気蒸気が冷やされる。この抽気蒸気は、冷やされてドレン水となり、器内に溜まる。このドレン水の水位計測値I1が所定の水位となるように、給水加熱器ドレン水位調節弁V5が制御され、ドレン水W3が蒸気熱利用の給水加熱器5から流出される。
蒸気熱利用の給水加熱器5で温められた水は、太陽熱利用の給水加熱器6に流入し、太陽からの入熱量Qによりさらに温められ、ボイラ1に供給される水W2となる。
次に、図10を参照し、従来の発電プラントにおける蒸気の温度変動の抑制方法とその問題点について説明する。
ボイラ1が貫流ボイラの場合は、太陽からの日射量が変動すると、ボイラ1の蒸発部内で水から蒸気への蒸発完了点が変動する。
例えば、太陽からの日射量が増加すると、入熱量Qも増加するため、太陽熱利用の給水加熱器6を通過後の水W2の温度が上昇し、ボイラ1に供給される水の温度も上昇する。この結果、ボイラ1の蒸発部内で水から蒸気への蒸発完了点が上流側に移動して過熱部が相対的に長くなるため、過熱部出口の蒸気の温度が上昇し、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も上昇する。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、入熱量Qも減少するため、太陽熱利用の給水加熱器6を通過後の水W2の温度が低下し、ボイラ1に供給される水の温度も低下する。この結果、ボイラ1の蒸発部内で水から蒸気への蒸発完了点が下流側に移動して過熱部が相対的に短くなるため、過熱部出口の蒸気の温度が低下し、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も低下する。
このような蒸気の温度変動を抑えるため、太陽からの日射量が増加して、蒸気S1の温度が上昇した場合には、燃料流量調節弁V1を閉じて、ボイラ1に投入する燃料Fの流量を減少させる。逆に、太陽からの日射量が減少し、蒸気S1の温度が低下した場合には、燃料流量調節弁V1を開けて、ボイラ1に投入する燃料Fの流量を増加させる。
この作動原理は、太陽からの日射量が増加するほど、ボイラ1に投入する燃料Fの流量を減少でき、燃料費を抑えられることを意味している。
しかし、ボイラ1の熱容量は大きいため、太陽からの日射量が大きく変動すると、蒸気の温度変動を短時間内に許容される範囲内に抑えることができなくなる。そのため、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷が生じるという問題がある。
また、ボイラ1の燃料流量調節弁V1と、ボイラ1の過熱器スプレー水量を制御する温度調節弁(不図示)との干渉や、蒸気タービン2のガバナ弁V2や給水流量調節弁V3の制御との干渉が発生し、ボイラ制御やタービン制御が不安定化するという問題もある。
社団法人、火力原子力発電技術協会、火原限協会講座(21)、「計測制御と自動化」(平成6年6月発行)、第33〜36頁
太陽熱を利用する発電プラント(汽力発電システム)は、天候の変化により太陽からの日射量が変動するため、それに応じて運転状態も変動することになる。特に、日本のように日中に天気が晴れ、曇り、雨と不規則に大きく変化することが多い地域では、太陽熱を利用する発電プラントの運転状態も頻繁に大きく変動することになる。
しかしながら、従来の発電プラントでは、太陽からの日射量が大きく変動すると、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで熱疲労損傷が生じたり、ボイラ制御やタービン制御が不安定化するという問題が発生する。
そこで、本発明は、太陽からの日射量が大きく変動しても、蒸気の温度変動を小さく抑えることで、発電プラントを構成する部材の熱疲労損傷を軽減し、かつ、調節弁間の制御干渉を少なくすることで、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることを目的とする。
一の実施形態によれば、発電プラントは、水を加熱して蒸気を発生させるボイラと、前記ボイラからの蒸気で発電機を駆動させる蒸気タービンとを備える。さらに、前記プラントは、前記蒸気タービンから排気又は抽気された蒸気の熱を利用して、前記ボイラに供給する水を温める、蒸気熱利用の給水加熱器と、太陽光を集光させて発生する熱を利用して、前記ボイラに供給する水を温める、太陽熱利用の給水加熱器とを備える。さらに、前記プラントは、前記蒸気熱利用の給水加熱器の入口に向けて水を流すための第1の水経路と、前記蒸気熱利用の給水加熱器の出口から排出された水を流すための第2の水経路と、前記蒸気熱利用の給水加熱器をバイパスして前記第1の水経路から前記第2の水経路に水を流すための第3の水経路とを備える。さらに、前記プラントは、前記第2又は第3の水経路内を流れる水の温度を計測する温度計測器と、前記温度に基づいて、前記第1の水経路上の分配弁と前記第3の水経路上の分配弁とを制御する、又は前記第1の水経路と前記第3の水経路との合流地点上の三方弁を制御する制御器とを備える。
また、別の実施形態によれば、発電プラントの運転方法は、水を加熱して蒸気を発生させるボイラからの蒸気を、前記ボイラからの蒸気で発電機を駆動させる蒸気タービンに搬送するための経路上のガバナ弁と、前記ボイラに供給する水の流量と、前記ボイラに供給する燃料の流量とを、ボイラ・タービン協調制御方式に基づいて各々制御することにより、前記発電機の発電量を制御する。
第1実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第2実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第3実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第4実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第5実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第6実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第7実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第8実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 第1実施形態の変形例の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。 従来の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図で共通する要素には同一符号を付けている。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
図1では、復水器からの水W1を、給水ポンプ4にて昇圧し、給水流量調節弁V3に導いて、水W4と水W5に分岐させる。水W4は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口へと流入し、水W5は、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスする。水W1が流れる水経路と、水W4を蒸気熱利用の給水加熱器5の入口へと流入させる水経路は、本発明の第1の水経路の例である。また、水W5が流れる水経路は、本発明の第3の水経路の例である。
蒸気熱利用の給水加熱器5は、抽気蒸気S3の熱を利用して水W4を温め、蒸気熱利用の給水加熱器5の出口から排出する。排出された水W4は、水W5と合流して、水W2となる。なお、蒸気熱利用の給水加熱器5は、蒸気タービン2の出口から排出された蒸気を利用して、水W4を温めても構わない。合流後の水W2は、太陽熱利用の給水加熱器6の入口へと流入する。
太陽熱利用の給水加熱器6は、太陽光を集光させて発生する熱を利用して水W2をさらに温め、太陽熱利用の給水加熱器6の出口から排出する。排出された水W2は、ボイラ2へと供給される。蒸気熱利用の給水加熱器5の出口から排出された水W4が流れる水経路と、水W5が流れる水経路は、本発明の第2の水経路の例である。
図1の発電プラントはさらに、符号Tで示すように、太陽熱利用の給水加熱器6から排出された水W2の温度を計測する温度計測器を備えている。温度計測器から出力された温度計測値I2の信号は、給水流量分配制御器C1に入力される。
そして、給水流量分配制御器C1は、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。第1の給水流量分配弁V6は、水W4を蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に向けて流す水経路(第1の水経路)上に設置されている。また、第2の給水流量分配弁V7は、水W5が流れる水経路(第3の水経路)上に設置されている。
具体的には、給水流量分配制御器C1は、温度計測器により計測される水W2の温度が所定の一定温度となるように、給水流量分配弁V6の開度指令値C2と、給水流量分配弁V7の開度指令値C3とを出力する。こうして、給水流量分配制御器C1は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に流入する水W4の流量と、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスする水W5の流量を制御する。
なお、図10と同一符号を付けたその他の要素の動作については、図10と同様であるため、重複した説明は省略することにする。
(第1実施形態の作用効果)
以下、第1実施形態の作用効果について説明する。
図1の発電プラントでは、太陽からの日射量が増加すると、入熱量Qも増加するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の上昇を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を上げて、給水流量分配弁V6の開度を下げることで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、入熱量Qも減少するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の低下を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を下げて、給水流量分配弁V6の開度を上げることで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。
このように、本実施形態では、太陽からの日射量に応じて流量分配を調節することで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。流量分配による時間応答は比較的速いため、太陽からの日射量が大きく変動しても、水W2の温度を所定の一定温度に制御することが可能である。
また、本実施形態では、太陽からの日射量の変動の影響を、発電量の増減として取り出すことができる。
例えば、太陽からの日射量が増加すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を減少させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が減少する。そのため、ドレン水W3の流量が減少し、ドレン水位調節弁V5の開度が減少し、抽気蒸気S3が減少する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が増加するため、発電機3の発電量が増加する。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を増加させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が増加する。そのため、ドレン水W3の流量が増加し、ドレン水位調節弁V5の開度が増加し、抽気蒸気S3が増加する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が減少するため、発電機3の発電量が減少する。
以上のように、本実施形態では、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。これにより、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1に供給される水W2の温度を一定に保てるため、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も一定に保つことができる。
その結果、本実施形態では、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。また、本実施形態では、調節弁間の制御干渉が少なくなるため、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
(第1実施形態の変形例)
図1に示す発電プラントの構成は、図9に示す構成に置き換えてもよい。図9は、第1実施形態の変形例の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
図9の発電プラントは、第1、第2の給水流量分配弁V6、V7の代わりに、三方弁V8を備えている。三方弁V8は、水W1、W4が流れる第1の水経路と、水W5が流れる第3の水経路との合流地点上に設置されており、水W4、W5の流量を調節することができる。本変形例の給水流量分配制御器C1は、温度計測値I2に基づいて、三方弁V8を制御する。
具体的には、給水流量分配制御器C1は、温度計測器により計測される水W2の温度が所定の一定温度となるように、三方弁V8の分配指令値C10を出力する。こうして、給水流量分配制御器C1は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に流入する水W4の流量と、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスする水W5の流量を制御する。
本変形例によれば、第1実施形態と同様、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1に供給される水W2の温度を一定に保てるため、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も一定に保つことができる。
よって、本変形例によれば、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。また、本変形例によれば、調節弁間の制御干渉が少なくなるため、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
なお、本変形例の構成は、第1実施形態だけでなく、後述する第2から第4実施形態にも適用可能である。
以下、第1実施形態の変形例である第2から第8実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
図2では、復水器からの水W1を、給水ポンプ4にて昇圧し、給水流量調節弁V3に導いて、太陽熱利用の給水加熱器6の入口へと流入させる。太陽熱利用の給水加熱器6は、太陽光を集光させて発生する熱を利用して水W1を温め、太陽熱利用の給水加熱器6の出口から排出する。排出された水W1は、水W4と水W5に分岐される。水W4は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口へと流入し、水W5は、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスする。
蒸気熱利用の給水加熱器5は、抽気蒸気S3の熱を利用して水W4をさらに温め、蒸気熱利用の給水加熱器5の出口から排出する。排出された水W4は、水W5と合流して、水W2となる。合流後の水W2は、ボイラ2へと供給される。
図2の発電プラントはさらに、符号Tで示すように、合流後の水W2の温度を計測する温度計測器を備えている。温度計測器から出力された温度計測値I2の信号は、給水流量分配制御器C1に入力される。そして、給水流量分配制御器C1は、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。
具体的には、給水流量分配制御器C1は、温度計測器により計測される水W2の温度が所定の一定温度となるように、給水流量分配弁V6の開度指令値C2と、給水流量分配弁V7の開度指令値C3とを出力する。こうして、給水流量分配制御器C1は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に流入する水W4の流量と、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスする水W5の流量を制御する。
(第2実施形態の作用効果)
以下、第2実施形態の作用効果について説明する。
図2の発電プラントでは、太陽からの日射量が増加すると、入熱量Qも増加するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の上昇を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を上げて、給水流量分配弁V6の開度を下げることで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、入熱量Qも減少するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の低下を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を下げて、給水流量分配弁V6の開度を上げることで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。
このように、本実施形態では、太陽からの日射量に応じて流量分配を調節することで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。流量分配による時間応答は比較的速いため、太陽からの日射量が大きく変動しても、水W2の温度を所定の一定温度に制御することが可能である。
また、本実施形態では、太陽からの日射量の変動の影響を、発電量の増減として取り出すことができる。
例えば、太陽からの日射量が増加すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を減少させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が減少する。そのため、ドレン水W3の流量が減少し、ドレン水位調節弁V5の開度が減少し、抽気蒸気S3が減少する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が増加するため、発電機3の発電量が増加する。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を増加させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が増加する。そのため、ドレン水W3の流量が増加し、ドレン水位調節弁V5の開度が増加し、抽気蒸気S3が増加する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が減少するため、発電機3の発電量が減少する。
以上のように、本実施形態では、第1実施形態と同様に、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。これにより、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1に供給される水W2の温度を一定に保てるため、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も一定に保つことができる。
その結果、本実施形態では、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。また、本実施形態では、調節弁間の制御干渉が少なくなるため、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
(第1実施形態と第2実施形態との比較)
次に、太陽熱利用の給水加熱器6の加熱方式などに関連して、第1実施形態と第2実施形態の作用効果に違いについて説明する。
太陽熱利用の給水加熱器6の加熱方式には、太陽熱で水を直接的に加熱する直接加熱方式と、太陽熱で熱媒体を加熱し、熱媒体で水を加熱する間接加熱方式がある。
太陽熱が水を加熱する速度は比較的遅いため、直接加熱方式を採用した太陽熱利用の給水加熱器6では、配管がガラスなどの強度の低い素材で形成されている。そのため、直接加熱方式の場合、太陽熱利用の給水加熱器6に流入させる水の温度や圧力は、できるだけ低温、低圧にすることが望ましい。
よって、直接加熱方式を採用する場合には、第1実施形態の構成よりも、第2実施形態の構成を採用することが望ましい。
一方、水を加熱する効率の観点からは、高温加熱器が上流側に位置し、低温加熱器が下流側に位置することが好ましいため、第2実施形態の構成よりも、第1実施形態の構成を採用することが望ましい。
以上のように、第1、第2実施形態にはそれぞれ異なる利点があるため、いずれの構成を採用するかは、これらの利点を考慮して決定することが望ましい。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
図3では、復水器からの水W1を給水ポンプ4にて昇圧し、給水流量調節弁V3に導いて、水W4と水W5に分岐させる。水W4は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口へと流入する。一方、水W5は、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスして、太陽熱利用の給水加熱器6の入口へと流入する。
蒸気熱利用の給水加熱器5は、抽気蒸気S3の熱を利用して水W4を温め、蒸気熱利用の給水加熱器5の出口から排出する。これと並行して、太陽熱利用の給水加熱器6は、太陽光を集光させて発生する熱を利用して水W5を温め、太陽熱利用の給水加熱器6の出口から排出する。排出された水W4、W5は合流して、水W2となる。合流後の水W2は、ボイラ2へと供給される。
図3の発電プラントはさらに、符号Tで示すように、太陽熱利用の給水加熱器6から排出された水W5の温度を計測する温度計測器を備えている。温度計測器から出力された温度計測値I2の信号は、給水流量分配制御器C1に入力される。
そして、給水流量分配制御器C1は、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。第1の給水流量分配弁V6は、水W4を蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に向けて流す水経路(第1の水経路)上に設置されている。また、第2の給水流量分配弁V7は、水W5を太陽熱利用の給水加熱器6の入口に向けて流す水経路(第3の水経路)上に設置されている。
具体的には、給水流量分配制御器C1は、温度計測器により計測される水W5の温度に基づいて、水W2の温度が所定の範囲内の一定温度となるように、給水流量分配弁V6の開度指令値C2と、給水流量分配弁V7の開度指令値C3とを出力する。こうして、給水流量分配制御器C1は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に流入する水W4の流量と、太陽熱利用の給水加熱器6の入口に流入する水W5の流量を制御する。
(第3実施形態の作用効果)
以下、第3実施形態の作用効果について説明する。
図3の発電プラントでは、太陽からの日射量が増加すると、入熱量Qも増加するが、本実施形態では、太陽熱利用の給水加熱器6の出口部での水W5の温度の上昇を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を上げて、給水流量分配弁V6の開度を下げることで、間接的に、ボイラ1に供給される水W2の温度を、所定の範囲内の一定温度に制御することができる。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、入熱量Qも減少するが、本実施形態では、太陽熱利用の給水加熱器6の出口部での水の温度の低下を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を下げて、給水流量分配弁V6の開度を上げることで、間接的に、ボイラ1に供給される水W2の温度を、所定の範囲内の一定温度に制御することができる。
このように、本実施形態では、太陽からの日射量に応じて流量分配を調節することで、水W2の温度を所定の範囲内の一定温度に制御することができる。流量分配による時間応答は比較的速いため、太陽からの日射量が大きく変動しても、水W2の温度を所定の範囲内の一定温度に制御することが可能である。
また、本実施形態では、太陽からの日射量の変動の影響を、発電量の増減として取り出すことができる。
例えば、太陽からの日射量が増加すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を減少させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が減少する。そのため、ドレン水W3の流量が減少し、ドレン水位調節弁V5の開度が減少し、抽気蒸気S3が減少する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が増加するため、発電機3の発電量が増加する。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を増加させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が増加する。そのため、ドレン水W3の流量が増加し、ドレン水位調節弁V5の開度が増加し、抽気蒸気S3が増加する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が減少するため、発電機3の発電量が減少する。
以上のように、本実施形態では、第1、第2実施形態と同様に、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。これにより、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1に供給される水W2の温度を一定に保てるため、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も一定に保つことができる。
その結果、本実施形態では、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。また、本実施形態では、調節弁間の制御干渉が少なくなるため、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
なお、第3実施形態に特有な作用効果の詳細は、第4実施形態に特有な作用効果と共に後述する。
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。
図3では、復水器からの水W1を給水ポンプ4にて昇圧し、給水流量調節弁V3に導いて、水W4と水W5に分岐させる。水W4は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口へと流入する。一方、水W5は、蒸気熱利用の給水加熱器5をバイパスして、太陽熱利用の給水加熱器6の入口へと流入する。
蒸気熱利用の給水加熱器5は、抽気蒸気S3の熱を利用して水W4を温め、蒸気熱利用の給水加熱器5の出口から排出する。これと並行して、太陽熱利用の給水加熱器6は、太陽光を集光させて発生する熱を利用して水W5を温め、太陽熱利用の給水加熱器6の出口から排出する。排出された水W4、W5は合流して、水W2となる。合流後の水W2は、ボイラ2へと供給される。
図4の発電プラントはさらに、符号Tで示すように、合流後の水W2の温度を計測する温度計測器を備えている。温度計測器から出力された温度計測値I2の信号は、給水流量分配制御器C1に入力される。そして、給水流量分配制御器C1は、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。
具体的には、給水流量分配制御器C1は、温度計測器により計測される水W5の温度が所定の一定温度となるように、給水流量分配弁V6の開度指令値C2と、給水流量分配弁V7の開度指令値C3とを出力する。こうして、給水流量分配制御器C1は、蒸気熱利用の給水加熱器5の入口に流入する水W4の流量と、太陽熱利用の給水加熱器6の入口に流入する水W5の流量を制御する。
(第4実施形態の作用効果)
以下、第4実施形態の作用効果について説明する。
図4の発電プラントでは、太陽からの日射量が増加すると、入熱量Qも増加するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の上昇を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を上げて、給水流量分配弁V6の開度を下げることで、水W2の温度を所定の範囲の一定温度に制御することができる。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、入熱量Qも減少するが、本実施形態では、ボイラ1に供給される水W2の温度の低下を抑えるために、給水流量分配弁V7の開度を下げて、給水流量分配弁V6の開度を上げることで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。
このように、本実施形態では、太陽からの日射量に応じて流量分配を調節することで、水W2の温度を所定の一定温度に制御することができる。流量分配による時間応答は比較的速いため、太陽からの日射量が大きく変動しても、水W2の温度を所定の一定温度に制御することが可能である。
また、本実施形態では、太陽からの日射量の変動の影響を、発電量の増減として取り出すことができる。
例えば、太陽からの日射量が増加すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を減少させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が減少する。そのため、ドレン水W3の流量が減少し、ドレン水位調節弁V5の開度が減少し、抽気蒸気S3が減少する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が増加するため、発電機3の発電量が増加する。
逆に、太陽からの日射量が減少すると、蒸気熱利用の給水加熱器5に流入する水W4の流量を増加させるため、水W4と抽気蒸気S3との交換熱量が増加する。そのため、ドレン水W3の流量が増加し、ドレン水位調節弁V5の開度が増加し、抽気蒸気S3が増加する。その結果、蒸気タービン2を回転させた排気蒸気S2が減少するため、発電機3の発電量が減少する。
以上のように、本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様に、温度計測値I2に基づいて、第1の給水流量分配弁V6と、第2の給水流量分配弁V7とを制御する。これにより、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1に供給される水W2の温度を一定に保てるため、ボイラ1の出口部の蒸気S1の温度も一定に保つことができる。
その結果、本実施形態では、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。また、本実施形態では、調節弁間の制御干渉が少なくなるため、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
(第3実施形態と第4実施形態との比較)
次に、第3実施形態と第4実施形態の作用効果に違いについて説明する。
第3、第4実施形態では共に、復水器からの水W1が水W4と水W5に分岐された後、水W4が、蒸気熱利用の給水加熱器5にて加熱され、水W5が、太陽熱利用の給水加熱器6にて加熱される。
しかしながら、第3実施形態では、太陽熱利用の給水加熱器6から排出された合流前の水W5の温度が計測対象となるのに対し、第4実施形態では、合流後の水W2の温度が計測対象となる。
これらの実施形態では、ボイラ1に供給する水W2の温度を一定に保つことを、目標の1つとしている。そのため、水W2の温度を計測して、この計測値を一定に制御する第4実施形態の制御の方が、第3実施形態の制御よりも自然であり、この目標を達成する上で望ましい制御である。
一方、第3実施形態には、太陽からの日照量の変動が水温に及ぼす影響を、より直接的に観測できるという利点がある。理由は、第4実施形態では、水W4と水W5が混ざった後の水温を計測するため、日照量の変動による水温の変化が目立たないのに対し、第3実施形態では、水W4と混ざる前の水W5の水温を計測するため、日照量の変動による水温の変化がより明確に表れるからである。よって、第3実施形態には、日照量の変動が水温に及ぼす影響を正確に観測できる、日照量の変動の影響が水温に素早く表れる、などの利点がある。
なお、第3実施形態では、上述のように、温度計測器により計測される水W5の温度に基づいて、水W2の温度を所定の範囲内の一定温度となるよう制御する。このような制御は、水W2の温度、水W5の温度、第1の給水流量分配弁V6の開度、第2の給水流量分配弁V7の開度の関係を、予め実験や計算で導出しておくことで実現可能である。
最後に、第1、第2実施形態に対する第3、第4実施形態の利点を説明しておく。
第1、第2実施形態における太陽熱利用の給水加熱器6は、分岐前又は合流後の大量の水(W1又はW2)を加熱対象とする。よって、大量の水が太陽熱で加熱されるため、日照量の変動の影響による水温の変化量が大きい。
これに対し、第3、第4実施形態における太陽熱利用の給水加熱器6は、分岐後の少量の水(W5)を加熱対象とする。よって、太陽熱で加熱される水が少量であるため、日照量の変動の影響による水温の変化量が小さい。よって、第3、第4実施形態には、第1、第2の給水流量分配弁V6、V7の制御量が小さくて済むという利点がある。
以上説明した第1から第4実施形態では、太陽からの日射量の変動により、発電機3の発電量が増減することになる。一方、電力系統周波数の安定化の観点から、発電機3の発電量を、所定の要求出力指令値に合わせて一定量に制御したい場合もあると考えられる。そこで、第5から第8実施形態では、太陽からの日射量が変動しても、発電機3の発電量を一定値に制御することが可能な発電プラントについて説明する。
[第5〜第8実施形態]
図5〜図8はそれぞれ、第5〜第8実施形態の発電プラントの構成を示す概略的な構成図である。図5〜図8の発電プラントはそれぞれ、図1〜図4の発電プラントに対し、ボイラ・タービン協調制御方式の制御用の構成を付加したものである。
以下、図5を参照し、第5実施形態の発電プラントの動作について説明する。ただし、以下の説明は、第6〜第8実施形態に対しても同様に適用される。
図5において、要求出力指令値C4の信号は、発電機3の発電量の指令値を保持する信号である。
本実施形態では、発電機3の発電量を指令値に制御すべく、要求出力指令値C4の信号を、発電機3の発電量計測値I3の信号と比較する。次に、指令値C4と計測値I3との偏差を修正すべく、蒸気タービン2用の制御量であるタービンガバナ指令値C5と、ボイラ1用の制御量であるボイラ入力指令値C6に対して修正を加える。タービンガバナ指令値C5は、ガバナ弁V2の開度の制御用に使用される。
次に、本実施形態では、ボイラ入力指令値C6の信号を、ボイラ1からガバナ弁V2に向かう蒸気S1の圧力計測値I4の信号と比較する。次に、これらの値同士の偏差を修正すべく、ボイラ1用の制御量である給水指令値C7及び燃焼量指令値C8に対して修正を加える。給水指令値C7は、給水流量調節弁V3の制御、すなわち、ボイラ1に供給する水W1の流量の制御用に使用される。
次に、本実施形態では、燃焼量指令値C8の信号を、ボイラ1からガバナ弁V2に向かう蒸気S1の温度計測値I5の信号と比較する。次に、これらの値同士の偏差を修正すべく、ボイラ1用の制御量である燃料指令値C9に対して修正を加える。燃料指令値C9は、燃料流量調節弁V1の制御、すなわち、ボイラ1に供給する燃料Fの流量の制御用に使用される。
以上のボイラ・タービン協調制御の動作により修正された各制御量は、各操作端の制御ループにて調節される。すなわち、ガバナ弁V2の開度を、タービンガバナ指令値C5にバランスさせ、給水流量調節弁V3により制御される給水流量を、給水指令値C7にバランスさせ、燃料流量調節弁V1により制御される燃料流量を、燃料指令値C9にバランスさせる。この制御では、ガバナ弁V2の制御により、発電量が制御され、ガバナ弁V2の開度に釣り合うように、燃料流量調節弁V1と給水流量調節弁V3の開度が制御される。
(第5〜第8実施形態の作用効果)
以下、第5実施形態の作用効果について説明する。ただし、以下の説明は、第6〜第8実施形態に対しても同様に適用される。
本実施形態では、第1実施形態にて説明したように、太陽からの日射量が増加すると、蒸気タービン2の抽気蒸気S3の流量を減少させる。そこで、本実施形態では、発電機3の発電量計測値I3が増加するのを抑えるために、ボイラ・タービン協調制御の動作により、ガバナ弁V2、給水流量調節弁V3、燃料流量調節弁V1の開度を下げる。これにより、発電機3の発電量計測値I3を、要求出力指令値C4に合わせて一定出力となるよう制御することができる。
逆に、本実施形態では、太陽からの日射量が減少すると、蒸気タービン2の抽気蒸気S3の流量を増加させる。そこで、本実施形態では、発電機3の発電量計測値I3が減少するのを抑えるために、ボイラ・タービン協調制御の動作により、ガバナ弁V2、給水流量調節弁V3、燃料流量調節弁V1の開度を上げる。これにより、発電機3の発電量計測値I3を、要求出力指令値C4に合わせて一定出力となるよう制御することができる。
このような制御により、本実施形態では、太陽からの日射量が大きく変動しても、ボイラ1と蒸気タービンを1つのユニットとして統合して制御することで、汽力発電システムの主要なプロセス量である発電量、蒸気圧力、蒸気温度間の相互干渉を最小とするような制御動作を行うことができる。
その結果、本実施形態によれば、発電量を一定値に制御する場合においても、ボイラ1や、蒸気タービン2や、蒸気S1が流動する蒸気配管の金属部などで、熱応力の繰返しによる熱疲労損傷を軽減することが可能になる。さらに、本実施形態では、調節弁間の制御干渉が少なくなるので、ボイラ制御やタービン制御を安定化させることが可能になる。
なお、事業用の汽力発電システムでは、再熱サイクルや、複数の抽気段が存在する再生サイクルなどが採用されることが多い。このような汽力発電システムは、図1〜図9に示す汽力発電システムより構成が複雑であるが、このような汽力発電システムにも、第1〜第8実施形態やその変形例の構成は適用可能である。
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1から第8実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
1:ボイラ、2:蒸気タービン、3:発電機、4:給水ポンプ、
5:蒸気熱利用の給水加熱器、6:太陽熱利用の給水加熱器、
C1:給水流量分配制御器、C2:第1の給水流量分配弁の開度指令値、
C3:第2の給水流量分配弁の開度指令値、C4:要求出力指令値、
C5:タービンガバナ指令値、C6:ボイラ入力指令値、
C7:給水指令値、C8:燃焼量指令値、C9:燃料指令値、
I1:給水加熱器のドレン水位計測値、I2:水の温度計測値、
I3:発電機の発電量計測値、I4:蒸気の圧力計測値、I5:蒸気の温度計測値、
V1:燃料流量調節弁、V2:ガバナ弁、V3:給水流量調節弁、
V4:タービン抽気逆止弁、V5:ドレン水位調節弁、
V6:第1の給水流量分配弁、V7:第2の給水流量分配弁、V8:三方弁、
F:燃料、Q:太陽からの入熱量、
S1、S2、S3:蒸気、W1、W2、W3、W4、W5:水

Claims (6)

  1. 水を加熱して蒸気を発生させるボイラと、
    前記ボイラからの蒸気で発電機を駆動させる蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンから排気又は抽気された蒸気の熱を利用して、前記ボイラに供給する水を温める、蒸気熱利用の給水加熱器と、
    太陽光を集光させて発生する熱を利用して、前記ボイラに供給する水を温める、太陽熱利用の給水加熱器と、
    前記蒸気熱利用の給水加熱器の入口に向けて水を流すための第1の水経路と、
    前記蒸気熱利用の給水加熱器の出口から排出された水を流すための第2の水経路と、
    前記蒸気熱利用の給水加熱器をバイパスして前記第1の水経路から前記第2の水経路に水を流すための第3の水経路と、
    前記第2又は第3の水経路内を流れる水の温度を計測する温度計測器と、
    前記温度に基づいて、前記第1の水経路上の分配弁と前記第3の水経路上の分配弁とを制御する、又は前記第1の水経路と前記第3の水経路との合流地点上の三方弁を制御する制御器と、
    を備える発電プラント。
  2. 前記太陽熱利用の給水加熱器は、前記第2の水経路と前記第3の水経路との合流地点よりも下流側の前記第2の水経路上に配置されており、
    前記温度計測器は、前記太陽熱利用の給水加熱器の下流側の前記第2の水経路内を流れる水の温度を計測する、
    請求項1に記載の発電プラント。
  3. 前記太陽熱利用の給水加熱器は、前記第1の水経路と前記第3の水経路との合流地点よりも上流側の前記第1の水経路上に配置されており、
    前記温度計測器は、前記第2の水経路と前記第3の水経路との合流地点よりも下流側の前記第2の水経路内を流れる水の温度を計測する、
    請求項1に記載の発電プラント。
  4. 前記太陽熱利用の給水加熱器は、前記第3の水経路上に配置されており、
    前記温度計測器は、前記太陽熱利用の給水加熱器の下流側の前記第3の水経路内を流れる水の温度を計測する、
    請求項1に記載の発電プラント。
  5. 前記太陽熱利用の給水加熱器は、前記第3の水経路上に配置されており、
    前記温度計測器は、前記第2の水経路と前記第3の水経路との合流地点よりも下流側の前記第2の水経路内を流れる水の温度を計測する、
    請求項1に記載の発電プラント。
  6. 前記制御器は、
    前記発電機に関する要求出力指令値と、前記発電機の発電量計測値とに基づき、前記ボイラからの蒸気を前記蒸気タービンに搬送するための経路上のガバナ弁の開度の制御用のタービンガバナ指令値と、前記ボイラに関するボイラ入力指令値とを修正し、
    前記ボイラ入力指令値と、前記ボイラからの蒸気の圧力計測値とに基づき、前記ボイラに供給する水の流量の制御用の給水指令値と、前記ボイラに関する燃焼量指令値とを修正し、
    前記燃焼量指令値と、前記ボイラからの蒸気の温度計測値とに基づき、前記ボイラに供給する燃料の流量の制御用の燃料指令値を修正し、
    前記タービンガバナ指令値に基づき、前記ガバナ弁の開度を制御し、前記給水指令値に基づき、前記ボイラに供給する水の流量を制御し、前記燃料指令値に基づき、前記ボイラに供給する燃料の流量を制御することにより、前記発電機の発電量を制御する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の発電プラント
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