JP5717520B2 - ポリエステル系樹脂組成物及び樹脂成形体 - Google Patents

ポリエステル系樹脂組成物及び樹脂成形体 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル系樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いて作製された樹脂成形体に関する。
ポリエステル系樹脂、特にグリコール成分としてエチレングリコールを、酸成分としてテレフタル酸から重合されたポリエチレンテレフタレート樹脂は、結晶性を有し、機械的特性、強度、染色性、延伸性、などにすぐれた高分子材料であり、各種繊維、フィルム、シート、容器等さまざまな用途に使用されている。
しかしながら、一般的に非晶状態のポリエステル系樹脂はガラス転移温度が70℃前後であり、耐熱性が不足している。材料を結晶化させれば耐熱性を付与することができるが、透明性が損なわれる。フィルム、ボトルにおいては、延伸を行なうことで透明性を維持しながらある程度の耐熱性を付与することが可能であるが、射出成形品等においては困難である。
これに対し、エチレングリコール以外の嵩高い二官能性ジオール分子、例えば3,9−ビス(1,1―ジメチル−2−ジヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−(5,5)−ウンデカン(以下、スピログリコールと称する)や、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール(以下、TMCDと称する)、(3S,3aα,6aα)−ヘキサヒドロフロ[3,2−b]フラン−3α,6β−ジオール(以下、イソソルビドと称する)、トリシクロデカンジメタノールなどをグリコール成分の一部に共重合したポリエステル系樹脂(以下、非晶性共重合ポリエステル系樹脂と称する)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に見られる結晶性が観察されなくなるため透明性が維持され、しかもガラス転移温度がポリエチレンテレフタレート樹脂に比べて向上し、耐熱性が増すことが知られている。そのガラス転移温度は嵩高い二官能性ジオールの共重合量によるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂に比べ、一般に向上することが知られており、蒸気による滅菌を行なう医療用機器など、耐熱性が必要な用途に好適に用いられる。
これらの非晶性共重合ポリエステル系樹脂は単独で用いられることもあるが、非晶性であることにより耐薬品性が求められる用途に対しては不十分であり、かつ前記のポリエチレンテレフタレート樹脂と比較して高価であることから、製品のコストが増大する懸念がある。そこで、前記のポリエチレンテレフタレート樹脂とブレンドすることによって、樹脂組成物に結晶性を付与することができ、耐薬品性などを求められる用途に好適な樹脂組成物を得ることができる。また、製品のコストを低価格に抑えることが可能となる。さらに、樹脂組成物のガラス転移温度を非晶性共重合ポリエステル系樹脂のガラス転移温度とポリエチレンテレフタレート樹脂のガラス転移温度の間に任意に設定することができるようになる。
一方で、ポリエステル系樹脂は、用いるモノマーの種類に関わらず、その分子構造上、分子鎖中にエステル結合を有しており、蒸気による消毒など、長期間にわたり湿熱ストレスが材料に加えられると、材料の各種特性が低下しやすいという問題があった。
そこで、各種加水分解防止剤をポリエステル系樹脂に添加することで、湿熱ストレスが加わっても、劣化が進行しにくい材料が提案されている。このような加水分解防止剤の例としては、オキサゾリン系化合物、エポキシ系化合物、芳香族カルボジイミド系化合物、脂肪族カルボジイミド系化合物などを挙げることができる。(例えば特許文献1参照)
特開2008−150598号公報
しかし、非晶性共重合ポリエステル系樹脂を含むポリエステル系樹脂組成物に加水分解防止剤、特にカルボジイミド系化合物を添加する場合には、架橋性ゲルに起因するブツの生成が深刻な問題となる。
前述した嵩高いジオールは、直鎖状の炭化水素を環化して合成される。その際、原料の一部が環化されず、枝分かれを有する多官能性アルコールが形成されることがある。これらの多官能性アルコールの不純物は非晶性共重合ポリエステルを重合する前にグリコール成分から精製工程において取り除かれるが、それでもごく微量の成分が残っていることがある。そして、多官能性アルコールは、ごく微量であっても、重合したポリエステルに分岐をもたらす。
このような分岐を持つ非晶性共重合ポリエステル系樹脂は、結晶性であるポリエチレンテレフタレート樹脂を溶融成形する場合と同様の高い温度(290℃程度)で溶融成形する際にカルボジイミド系化合物と反応することによって、架橋性ゲルに起因するブツの原因となる上、押出機の様な成形機の内部で樹脂圧を上昇させ、成形時の安定性を損なう原因となる。
すなわち従来の技術においては、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び成形時の安定性に優れたポリエステル系樹脂組成物は提供されていなかった。
本発明は、前記従来技術における課題を解決するためになされたものであり、その目的は、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び成形時の安定性に優れたポリエステル系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために、ポリエステル系樹脂組成物について鋭意検討を行なった結果、以下のポリエステル系樹脂組成物が、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び成形時の安定性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一の発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)、ガラス転移温度が80℃以上の非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)を含んでなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物の全量100質量%に対し、前記(A)を50.0質量%以上98.5質量%以下、前記(B)を1.0質量%以上49.9質量%以下、前記(C)を0.5質量%以上5.0質量%以下の比率で含有し、前記(B)はゲルマニウムを含み、かつ、前記(B)中の残留ゲルマニウム(Ge)含有量P[ppm]と、前記(B)の酸価Q[μeq/gNaOH]の積P×Qが675以下であることを特徴とする、ポリエステル系樹脂組成物である。
さらに本発明の別の要旨は、前記のポリエステル系樹脂組成物を用いて作製された樹脂成形体、特には熱収縮性樹脂成形体にある。
本発明によれば、溶融成形過程においてブツの発生や樹脂圧の上昇が生じず、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び成形時の安定性に優れた樹脂組成物を得ることができる。そのため、高温高湿度環境における優れた耐久性に加えて、透明性も求められる各種電子部品の基板や被覆材として特に好適な樹脂成形体を得ることができる。
本発明で規定する「ブツ」の定義を説明するための概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について例を挙げて詳細に説明する。但し、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
<ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)>
本発明のポリエステル系樹脂組成物100質量%におけるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の含有量は、50.0質量%以上98.5質量%以下であることが必要であり、60.0質量%以上95質量%以下であることがさらに好ましく、70.0質量%以上90質量%以下であることが特に好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の含有量が50.0質量%未満であると、本発明のポリエステル系樹脂組成物について結晶性の低下により耐薬品性が十分でなく、またコストが高価となるため好ましくない。一方、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の含有量が98.5質量%より多いと、結晶性が高すぎて透明性が損なわれるため好ましくない。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体から導かれるジカルボン酸成分と、エチレングリコールまたはそのエステル誘導体から導かれるジオール(ジヒドロキシ)成分を用いて、公知の方法で製造することができる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の製造方法については特に限定されるものではないが、例えば一般的な重合方法として、アンチモン(Sb)、ゲルマニウム(Ge)、チタニウム(Ti)、又はアルミニウム(Al)の化合物等を含有する重縮合触媒の存在下に、加熱しながらジカルボン酸成分とジオール成分とを重合させ、副生する水又は低級アルコールを系外に排出することにより行われる。
Sb化合物の具体例としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、酒石酸アンチモン、酒石酸アンチモンカリウム、オキシ塩化アンチモン、アンチモングリコレート、五酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン等が挙げられる。
Ge化合物の具体例としては、無定形二酸化ゲルマニウム、結晶性二酸化ゲルマニウム粉末又はエチレングリコールのスラリー、結晶性二酸化ゲルマニウムを水に加熱溶解した溶液又はこれにエチレングリコールを添加し加熱処理した溶液等が使用される。
Ti化合物の具体例としては、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のテトラアルキルチタネート及びそれらの部分加水分解物、シュウ酸チタニル、シュウ酸チタニルアンモニウム、シュウ酸チタニルナトリウム、シュウ酸チタニルカリウム、シュウ酸チタニルカルシウム、シュウ酸チタニルストロンチウム等のシュウ酸チタニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩化チタン等が挙げられる。
Al化合物の具体例としては、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム等のカルボン酸塩、酸化物、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム等の無機酸塩、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド等のアルミニウムアルコキシド、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセテート等とのアルミニウムキレート化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物及びこれらの部分加水分解物等が挙げられる。
また、Al化合物の場合には、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を併用してもよい。アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物は、これら元素の酢酸塩等のカルボン酸塩、アルコキサイド等が挙げられ、粉体、水溶液、エチレングリコール溶液等として反応系に添加される。
なお、本発明においては重合触媒が前記のものに限定されるわけではなく、アンチモン系、チタニウム系、ゲルマニウム系、アルミニウム系の触媒、さらにこれらの触媒とアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン系化合物などを併用したものなど、各種触媒により重合されたポリエチレンテレフタレート樹脂(A)を用いることができる。また本発明においては、従来公知の重縮合の前段階であるエステル交換反応において使用される、マンガン、亜鉛、カルシウム、マグネシウム等の化合物を併せて使用でき、及びエステル交換反応終了後にリン酸又は亜リン酸の化合物等により、かかる触媒を失活させて重縮合することも可能である。さらに、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の製造方法は、バッチ式、連続重合式のいずれの方法をとることも可能である。また、溶液重合法、固相重合法のいずれの重合法を採用することも可能である。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)を製造する際には、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸に加えて、テレフタル酸以外のジカルボン酸を少量用いても良い。このようなジカルボン酸の例として、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分が挙げられる。このようなテレフタル酸以外のジカルボン酸は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)に含まれる全ジカルボン酸成分に対して、10モル%以下であることが好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)を製造する際には、ジオール成分として、エチレングリコールに加えて、エチレングリコール以外のジオールを少量用いても良い。このようなジオールの例として、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、トランス−又はシス−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)などが挙げられる。このようなエチレングリコール以外のジオールは、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)に含まれる全ジオール成分に対して、10モル%以下であることが好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の極限粘度(IV)は特に限定されるものではないが、通常0.5dl/g以上0.95dl/g以下であり、0.6dl/g以上0.9以下であることが好ましい。極限粘度(IV)が上記の範囲にあれば、粘度が高すぎて成形機に負荷をかけることや、機械特性が低下することがなく好ましい。
なお、極限粘度(IV)は試料300mgを溶媒30ml(フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの混合溶媒、質量比=1:1)に溶解させ、ウベローデ型粘度計を用いて、試料落下時間を測定し極限粘度値を計算して得ることができる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)のガラス転移温度は、JIS K7121に準じてDSC(示差走査熱量測定)により−50℃から300℃まで加熱速度10℃/分で昇温して測定され、60℃以上80℃以下であることが好ましく、63℃以上80℃以下であることがさらに好ましく、65℃以上80℃以下であることが特に好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)のガラス転移温度が60℃以上であれば、得られた樹脂組成物の耐熱性が向上するため好ましい。また、80℃以下であれば、結晶化を促進させやすいため好ましい。ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の共重合成分を前記範囲で調整することにより、ガラス転移温度を好ましい範囲とすることができる。
また、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の融点は、JIS K7121に準じて、DSC(示差走査熱量測定)により−50℃から300℃まで加熱速度10℃/分で昇温し、300℃で1分間保持した後、−50℃まで冷却速度10℃/分で降温を行い、−50℃で1分間保持した後、再度300℃まで加熱速度10℃/分で昇温した際に測定され、220℃以上270℃以下であることが好ましく、230℃以上265℃以下であることがさらに好ましく、240℃以上260℃以下であることが特に好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の融点が220℃以上であれば、結晶化させた樹脂成形体の耐熱性を高めることができるため好ましい。また、270℃以下であれば、成形加工の際に樹脂組成物が熱劣化することを防ぐことができるため好ましい。ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の共重合成分を前記範囲で調整することにより、融点を好ましい範囲とすることができる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)としては市販の各種原料を好ましく使用することができ、例えば、商品名:「ノバペックス」(三菱化学(株)製)、商品名:「バイロン」(東洋紡績(株)製)、商品名:「ベルペット」((株)ベルポリエステル製)、商品名:「テックスペット」(大宇ジャパン(株)製)などを挙げることができる。
<非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)>
本発明のポリエステル系樹脂組成物における非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の含有量は、1.0質量%以上49.9質量%以下であることが必要であり、3.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましく、5.0質量%以上30.0質量%以下であることが特に好ましい
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の含有量が1.0質量%未満であると、本発明のポリエステル系樹脂組成物について透明性と耐熱性の両立が困難となるため好ましくない。一方、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の含有量が49.9質量%より多いと、本発明のポリエステル系樹脂組成物について結晶性の低下により耐薬品性が十分でなく、コストも高価となる他、後述するように架橋性ゲルに起因するブツの生成や、溶融成形時の樹脂圧の上昇が促進され、成形時の安定性が悪化するため好ましくない。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)は、JIS−K7121に準じて、DSCにより−50℃から300℃まで加熱速度10℃/分で昇温し、300℃で1分間保持した後、−50℃まで冷却速度10℃/分で降温を行い、−50℃で1分間保持した後、再度300℃まで加熱速度10℃/分で昇温した際、2度目の昇温時に明確な融解ピークが現れないポリエステル系樹脂であり、かつ2種類以上のジオール成分を用いていることが特徴である。これらのジオール成分のうち少なくとも片方は、環状構造を分子内に有する比較的嵩高いジオールであることが好ましい。前記環状構造は、二重結合を含まない環状構造であることが好ましく、また分子内にはエーテル結合に由来する酸素原子を含有しても良い。
このような嵩高いジオール成分の例として、スピログリコール、TMCD、イソソルビド、及びトリシクロデカンジメタノールなどを挙げることができる。この中でも特に、スピログリコール、TMCD、イソソルビドなどは、ジオール成分として用いることによって、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のガラス転移温度が高くなり、本発明のポリエステル系樹脂組成物の耐熱性を高めることができ好適である。
前記以外のジオール成分の例としては、ジエチレングリコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)などが挙げられる。中でも、工業的に安価であり、結晶性とガラス転移温度を制御しやすいという理由から、エチレングリコールが好ましい。また、1,3−シクロヘキサンジメタノールは、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のガラス転移温度を上昇させることはないが、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の耐衝撃性と透明性を改善することができるためやはり好ましい。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)における、前記の嵩高いジオール成分の含有比率は、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)に含まれる全ジオール成分に対して、20モル%以上であることが好ましく、30モル%以上であることがさらに好ましく、40モル%以上であることが特に好ましい。また、含有比率の上限は特に限定されないが、含有比率があまり高いと、ジオール成分の種類によっては溶融時の流動性が損なわれるなど問題が生じるおそれがあることから、70モル%以下であることが好ましい。
嵩高いジオール成分が20モル%以上であることによって、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のガラス転移温度を高め、樹脂組成物に耐熱性を付与することができる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)に用いられるジカルボン酸成分の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、工業的に安価であり、また合成した非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)が化学的に安定であることから、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸が特に好ましい。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の製造方法については、特に限定されるものではないが、前記したポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の製造方法について例示したものと同様の方法を好ましく例示することができる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の極限粘度(IV)は特に限定されるものではないが、通常0.5dl/g以上0.9dl/g以下であり、0.6dl/g以上0.8以下であることが好ましい。極限粘度(IV)が上記の範囲にあれば、成形体の機械強度と溶融時の流動性を両立させることができるため好ましい。極限粘度(IV)は前記ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)と同様の方法で測定することができる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のガラス転移温度はJIS K7121に準じてDSC(示差走査熱量測定)により−50℃から300℃まで加熱速度10℃/分で昇温して測定され、80℃以上であることが必要であり、より好ましくは85℃以上、さらに好ましくは90℃以上、特に好ましくは95℃以上である。また、ガラス転移温度の上限は特に限定されるものではないが、通常130℃以下である。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のガラス転移温度が80℃未満であると、本発明のポリエステル系樹脂組成物について、耐熱性が不足するため好ましくない。非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の共重合成分を前記範囲で調整することにより、ガラス転移温度を好ましい範囲とすることができる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)としては市販の各種原料を好ましく使用することができ、例えば、商品名:「ALTESTER」(三菱ガス化学(株)製、スピログリコールを使用)、商品名:「TRITAN」(EASTMAN Chemical(株)製、TMCDを使用)、及び商品名:「ECOZEN」(SK Chemical(株)製、イソソルビドを使用)などを挙げることができる。
<カルボジイミド系化合物(C)>
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、耐加水分解性の観点から、カルボジイミド系化合物(C)を含有する。本発明に用いられるカルボジイミド系化合物は、成形時や高温高湿試験の際、分子鎖中に存在するヒドロキシル基やカルボキシル基など、ポリエステルの加水分解を促進する官能基と反応することで、ポリエステルの加水分解を防止することができる。例えば、ポリエステルの分子鎖中にカルボキシル基が含有される場合は、カルボジイミドと反応することで、毒性の無いウレア構造物に変化することが知られている。
本発明のポリエステル系樹脂組成物100質量%におけるカルボジイミド系化合物(C)の含有量は、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが必要であり、0.5質量%以上3.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以上、2.0質量%以下であることが特に好ましい。
カルボジイミド系化合物(C)の含有量が0.1質量%未満である場合、耐加水分解性が不足するため好ましくない。またカルボジイミド系化合物(C)の含有量が5.0質量%より多い場合、成形加工の際にカルボジイミド系化合物(C)の分解物由来の刺激性ガスが多量に生じたり、成形物に架橋性ゲルに由来するブツが生じたりするなどの問題が生じるため好ましくない。
カルボジイミド系化合物(C)としては、下記一般式(1)に示す基本構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005717520
上記一般式(1)中、nは1以上の整数であり、Rは有機系結合単位を示す。例えば、Rは、脂肪族、脂環族、芳香族のいずれかであることができる。また、nは、通常1〜500の間の適当な整数が選択される。nが2以上である場合、上記一般式(1)における各繰り返し単位においてRは同一でも良く、異なっていても良い。
カルボジイミド系化合物(C)の具体例としては、ビス(プロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド等の二置換単量体や、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、芳香族ポリカルボジイミド等の重合体、さらに、これらの重合体の単量体を挙げることができる。これらのカルボジイミド系化合物は、単独で使用しても、あるいは、2種以上を組み合わせて使用してもよい。カルボジイミド系化合物の重合体としては質量平均分子量が2,000 〜 50,000であるものが好ましい。これらのカルボジイミド系化合物の中でも、本発明のポリエステル系樹脂組成物に対して優れた耐加水分解性を発揮することから、特に芳香族ポリカルボジイミド系化合物を使用することが好ましい。
このようなカルボジイミド系化合物(C)としては市販の各種原料を好ましく使用することができ、例えば、商品名:「Stabaxolシリーズ」((有)Rhein Chemie製)、商品名「カルボジライトHMV8CA」「カルボジライトLA−1」(日清紡績(株)製)などを挙げることができる。
また、本発明においては、これらのカルボジイミド系化合物(C)をポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル系樹脂に高濃度添加した市販のマスターバッチも好ましく使用することができる。
<成形時の安定性>
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)と、前記非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)と、前記カルボジイミド系化合物(C)をそれぞれ特定範囲の比率で含有することにより、透明性、耐熱性、耐加水分解性に優れたポリエステル系樹脂組成物となる。
しかし、前記の通り従来の技術においては、嵩高いジオール成分を含有する非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)を結晶性であるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)を溶融成形する際に必要な高い温度(290℃程度)で溶融成形する際に、複数の反応点を有するカルボジイミド系化合物(C)と反応することによって、架橋性ゲルに起因するブツの原因となる上、押出機の様な成形機の内部で樹脂圧を上昇させ、成形時の安定性を損なう原因となるという課題があった。
第一の本発明においては、かかる課題を解決する手段としてさらに、前記非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留ゲルマニウム(Ge)含有量P[ppm]と、前記(B)の酸価Q[μeq/gNaOH]の積P×Qを675以下とすることで、架橋性ゲルに起因するブツの生成が極めて少なく、また成形機の内部で樹脂圧が上昇せず、成形時の安定性に優れたポリエステル系樹脂組成物を提供することが可能となったのである。
P×Qの値は、650以下であることがより好ましく、625以下であることがさらに好ましく、600以下であることが特に好ましい。P×Qの値が675を超えると、本発明のポリエステル系樹脂組成物を溶融成形する際に、架橋性ゲルに起因するブツの生成が増加したり、成形機の内部で樹脂圧が上昇したりし、成形時の安定性を損なうため好ましくない。一方、P×Qの値の範囲の下限は特に限定されないが、Ge化合物を重合触媒として用いる場合は通常150以上であり、また、Ge化合物を重合触媒として用いない場合は0となる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)を重合する際には、前記の通り各種触媒が用いられるが、これらの触媒は重合反応終了後も取り除くことは困難であり、非晶性共重合ポリエステル系樹脂の製品に残留する。本発明においては、この中でも特にGe触媒の残留量が架橋性ゲルに起因するブツの発生に関連して重要であり、この残留量が少ないほど、ブツは発生しにくくなることを見出したのである。例えば、Ge触媒と併用されているTi触媒に由来する残留Ti含有量は、ブツの発生に有意に寄与しているとは認められない。
いくつかある触媒のうち、なぜ残留Ge含有量のみがブツの発生に関係するのかは明らかではないが、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の分子鎖中に存在する、カルボジイミドと反応する可能性がある官能基(例えば、カルボキシル基やヒドロキシル基など)と、カルボジイミド系化合物(C)が反応する際、なんらかの促進効果を発現するためと考えられる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ge含有量P[ppm]は、54以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましく、46以下であることが特に好ましい。但し、残留Ge含有量P[ppm]が54を超えたとしても、後述する非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の酸価Q[μeq/gNaOH]の値が、積P×Qが675以下となるような範囲であれば良い。一方、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の重合時における技術的な制約により、Geを重合触媒として用いる必要がある場合は、残留Ge含有量P[ppm]の下限は通常30以上である。Geを重合触媒として用いない場合は0とすることが可能である。
なお、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ge含有量P[ppm]は、前記(B)のペレットサンプルについてマイクロウェーブ酸分解を実施したのち、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)を用いて測定を行った。
一方、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の酸価は、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の分子鎖中に含まれるカルボキシル基の数に対応するものと考えられる。すなわち、酸価がある一定の値以下である非晶性共重合ポリエステル系樹脂はポリマー分子中の枝分かれが少なく、カルボジイミド系化合物(C)と反応しても、架橋反応等によるゲル化が生じず、結果としてブツの減少につながる。
非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の酸価Q[μeq/gNaOH]は、12.5以下であることが好ましく、11.0以下であることがより好ましく、10.0以下であることが特に好ましい。但し、酸価Q[μeq/gNaOH]が12.5を超えたとしても、前記した非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ge含有量P[ppm]の値が、積P×Qが675以下となるような範囲であれば良い。一方、不純物の除去などに関する技術的な制約から、酸価Q[μeq/gNaOH]の下限は通常3.0以上である。
なお、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の酸価Q[μeq/gNaOH]は、以下の様にして測定を行った。まず前記(B)のペレットサンプルを粉砕し、ベンジルアルコールに加熱溶解させた。その溶解液にクロロホルムを加えて冷却し、フェノールレッド指示薬を入れ、0.1規定の水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定を行なった。このときの酸価Qは以下の数式(I)で求められる。
Figure 0005717520
前記数式(I)において、Aは試料滴定に要した0.1規定の水酸化ナトリウムの量[μL]であり、Bは空試験に要した0.1規定の水酸化ナトリウムの量[μL]であり、fは0.1規定の水酸化ナトリウムの力価(無次元数)であり、Wは非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のサンプル量[g]を示す。
<ポリエステル系樹脂組成物>
第二の本発明のポリエステル系樹脂組成物は、単軸押出機を用いて該樹脂組成物を溶融押出し、厚み50〜150μmの範囲で成形したフィルムの体積1000cmあたりのポリエステル架橋物由来のブツ個数が1.0個以下であることが必要であり、0.7個以下であることがさらに好ましく、0.5個以下であることが特に好ましい。
前記のブツ個数が1.0個を超えて存在する場合、溶融成形時の樹脂圧の上昇なども併発する場合が多く、成形時の安定性が不十分となり、ポリエステル系樹脂組成物を用いて作製される樹脂成形体の歩留まりが悪化する。また樹脂成形体の品質が悪化するという懸念も生じる。
本発明におけるポリエステル架橋物に由来するブツとは、次のように定義される。すなわち、外形的には、フィルムの流れ方向に対して垂直な方向について測定し算出した平均厚みTより厚みTが1.2倍以上大きいフィルム内のある連続した領域であって、その面積Sは厚みの最大値Tmaxの20倍の直径を持つ円の面積π×(10×Tmax以下であり、その領域内でとれる最小の長さに対する最大の長さの比が5以下である。(図1参照)
また、赤外分光法により得られるスペクトルがそのフィルムから平均的に得られるスペクトルと酷似している。さらに、顕微鏡観察下において300℃まで昇温しても、その領域すべてが融解しない。
このようなブツは輪切りにした際に内部から無機物質が検出されることもあれば、検出されないこともある。しかし、ブツ内部にポリエステル架橋物に由来する成分以外にどのような物質が含まれるかは、本発明におけるポリエステル架橋物に由来するブツの定義に関係しない。本発明におけるポリエステル架橋物に由来するブツとは、カルボジイミド系化合物と非晶性共重合ポリエステル系樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂が相互作用し、架橋することによって生成するものであり、生成時に周辺に偶然存在した無機物質を取り込むこともあれば、取り込まないこともある。
ブツの個数は、以下の方法により測定する。まず、単軸押出機を用いて本発明のポリエステル系樹脂組成物を溶融する。この時、単軸押出機としては、各種の公知の単軸押出機を用いることができる。また、使用するスクリューの口径としては、50mm以上100mm以下であることが好ましく、ポリエステル架橋物の生成を抑制する観点から、フルフライト型のスクリューを使用することが好ましい。
単軸押出機の設定温度は、本発明のポリエステル系樹脂組成物に含まれる結晶性のポリエチレンテレフタレート樹脂(A)をスムーズに押し出すため、原料投入ホッパー側から口金側に向けて徐々に温度勾配をつけ、圧縮部の途中から押出機の口金までは290℃で一定とすることが好ましい。また、押出機の先端と口金との間に、メッシュやフィルターパック等を設けても構わない。
次にリップギャップ0.1〜1mmに設定した口金から押出し、冷却ロールや水冷により急冷して成形する。この時使用する口金はTダイなどのフラットダイや丸ダイ等、公知の口金を採用できる。次に、得られたフィルムの厚みが、50μm以上150μm以下の範囲になるように延伸、サイジング等により調整を行なう。このフィルムの厚みの調整は、フィルムの成形時にリップギャップや引取速度を調整することで行なっても良い。なお、全体としての厚みが前記の範囲内にあるのであれば、複数枚のフィルムが重ねられたものや、チューブ状のフィルムを折りたたんだものであってもかまわない。厚みの調整ができたフィルムは、適当な速度で巻き出しながら、手で接触する方法や、フィルムの異物測定機を用いる方法、又は目視などにより確認していき、フィルム内部に含まれるブツであるかどうかを前記の定義にしたがって判断し、ブツであると判断された場合はそのブツの個数を記録する。
この作業をフィルムの巻きだし量が約100mになるまで続け、検出されたブツの個数、フィルムの厚み、フィルムの幅、巻き出したフィルムの長さから、1000cmあたりのブツ個数を求める。
さらに、本発明のポリエステル系樹脂組成物を成形したフィルムを、温度130℃、相対湿度85%、絶対蒸気圧約0.23MPaの条件下で30時間処理を行った後の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定により求められるポリスチレン換算の質量平均分子量の値は、処理を行なう前の前記フィルムの質量平均分子量の値の40%以上であることが好ましく、50%以上であることがさらに好ましく、60%以上であることが特に好ましい。処理後の質量平均分子量の値が前記の範囲であることにより、本発明のポリエステル系樹脂組成物が耐加水分解性に優れたものとなる。
本発明のポリエステル系樹脂組成物のガラス転移温度は、JIS K7121に準じてDSC(示差走査熱量測定)により−50℃から300℃まで加熱速度10℃/分で昇温して測定され、75℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがさらに好ましく、85℃以上であることが特に好ましい。またガラス転移温度の上限は特に限定されないが、通常100℃以下である。
ポリエステル系樹脂組成物のガラス転移温度が75℃以上であれば、該樹脂組成物を用いて作製された樹脂成形体に耐熱性を付与できるため好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、通常の公知の各種の方法で製造することができる。ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)、及び必要に応じてその他の添加剤を予備混合して、単軸あるいは多軸の押出機、タンブラー、V型ブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280℃以上320℃以下程度の温度で混練する方法や、2ケ所以上の供給口を有する押出機の各供給口に別々に計量した成分を供給する方法などが挙げられる。
また、原料の混合順序にも特に制限はなく、使用するポリエチレンテレフタレート樹脂(A)に直接非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)、その他の添加剤などを混合し、溶融混練する方法、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)、その他の添加剤などをポリエチレンテレフタレート樹脂(A)に高濃度(代表的な含有量としては5〜60質量%程度)に混合したマスターバッチを別途作製しておき、これをポリエチレンテレフタレート樹脂(A)に濃度を調整して混合する方法、一部の原材料を前記の方法により溶融混練しさらに残りの原材料を溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を単軸あるいは二軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を前記の方法などで混練してペレット化した後、後述する樹脂成形体を成形する際に別途添加することもできる。
<樹脂成形体>
また、本発明のポリエステル系樹脂組成物を用いて樹脂成形体を製造する方法にも特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)、及び必要に応じてその他の添加剤を予備混合して、前記のような単軸あるいは多軸の押出機、タンブラー、V型ブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなど通常公知の溶融混合機を用いてペレットを得て、そのペレットを押出成形や射出成形の原料として用いてもよいし、予備混合した原料をTダイなどのフラットダイ、もしくは丸ダイを先端に取り付けた単軸あるいは多軸の押出機に投入し、直接シートなどの樹脂成形体を得てもよい。
前記の方法により製造された本発明の樹脂成形体は、フィルム、シート、チューブ、プレート、繊維、射出成形品等の多様な樹脂成形体であり、透明性、耐熱性、耐加水分解性が要求される用途に、多岐に渡り好適に使用できる。
中でも、シュリンクフィルムやシュリンクチューブといった本発明の熱収縮性樹脂成形体は、透明性、耐熱性、耐加水分解性が要求される各種包装材料や、高温高湿度環境における優れた耐久性に加えて、透明性も求められる各種電子部品の基板や被覆材として好適に使用することができる。
以下に、本発明を実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
<使用する原料>
実施例及び比較例で使用した原料を以下に示す。
・ポリエチレンテレフタレート樹脂(A):イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(三菱化学(株)製、商品名:ノバペックスBK2180、ガラス転移温度:74.9℃、融点:247℃、極限粘度:0.7dl/g、全カルボン酸成分に対するイソフタル酸含有量:4モル%)
・非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B1):スピログリコール共重合ポリエステル系樹脂(三菱ガス化学(株)製、商品名:ALTESTER45、ガラス転移温度:109℃、極限粘度:0.65dl/g、全ジオール成分に対するスピログリコール含有量:45モル%)
・非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B2):TMCD共重合ポリエステル系樹脂(EASTMAN Chemical(株)製、商品名:TRITAN FX−100、ガラス転移温度:110℃、極限粘度:0.77dl/g、全ジオール成分に対するTMCD含有量:21モル%)
・加水分解防止剤含有マスターバッチ(MB):芳香族ポリカルボジイミド系化合物含有ポリエチレンテレフタレート樹脂マスターバッチ((株)ラインケミージャパン製、商品名:Stabaxol KE7646、芳香族ポリカルボジイミド系化合物(C)含有量:15質量%)
<評価>
本明細書中に表示される各種原料や樹脂組成物の評価方法は次のようにして行なった。
(1)極限粘度(IV)
試料300mgを溶媒30ml(フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの混合溶媒、質量比=1:1)に溶解させ、ウベローデ型粘度計を用いて、試料落下時間を測定し極限粘度値を計算して得た。
(2)ガラス転移温度
示差走査熱量計(パーキンエルマー(株)製、商品名:Pyris1 DSC)を用いて、JIS K7121に準じて試料約10mgを加熱速度10℃/分で−50℃から300℃まで昇温し、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた折線との交点の温度である、補外ガラス転移開始温度を求めた。
(3)耐高温高湿性
表1に記載した原料を予備混合し、最高温度が290℃に調整された単軸押出機によって、リップギャップ0.7mmに設定した口金からフィルム成形を行い、端部をカットし、幅30mm、厚み110μmのフィルムを得た。このフィルムを85℃の恒温槽で90分間放置し、さらに常温に2時間放置し、これを試験前のフィルムとした。その後、該フィルムを、(株)平山製作所製、超加速寿命試験装置(PC−422R7型)を用い、JIS C−60068−2−66に準拠して、温度130℃、相対湿度85%、絶対蒸気圧を約0.23MPaに設定し、30時間試験を行い、その後常温になるまで放置した。試験前後のフィルムの質量平均分子量を以下の(4)に記載の方法で測定し、試験前のフィルムの質量平均分子量に対する試験後のフィルムの質量平均分子量の比率を計算した。
(4)質量平均分子量
測定機械として東ソー(株)製HLC−8120GPCを用いた。溶媒としてクロロホルムを用い、溶液濃度は、試料25mgを0.25mlのヘキサフルオロイソプロパノールで溶解し、さらにクロロホルム5mlを加えて調整した。また、カラムは、KD−80M、KD−803(昭和電工(株)製)を2本直列に連結したものを用い、溶液注入量が10μl、溶媒流速が1.0ml/分、溶媒温度が40℃で測定を行い、ポリスチレン換算で質量平均分子量を算出(試料数10個の平均値を算出し、100の位未満を切り捨てた)した。用いた標準ポリスチレンの質量平均分子量は、2,000,000、670,000、110,000、35,000、10,000、4,000、600である。
(5)非晶性共重合ポリエステル系樹脂中の残留Ge含有量
非晶性共重合ポリエステル系樹脂のペレットサンプルについてマイクロウェーブ酸分解を実施したのち、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)を用いて残留Ge含有量P[ppm]を測定した。なお、Ge以外の重合触媒由来の残留金属として、TiとFeの含有量も同時に測定した。
(6)非晶性共重合ポリエステル系樹脂の酸価
まず非晶性共重合ポリエステル系樹脂のペレットサンプルを粉砕し、ベンジルアルコールに加熱溶解させた。次にその溶解液にクロロホルムを加えて冷却し、フェノールレッド指示薬を入れ、0.1規定の水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定を行なった。このときの非晶性共重合ポリエステル系樹脂の酸価Q[μeq/gNaOH]は以下の数式(I)で求められる。
Figure 0005717520
前記数式(I)において、Aは試料滴定に要した0.1規定の水酸化ナトリウムの量[μL]であり、Bは空試験に要した0.1規定の水酸化ナトリウムの量[μL]であり、fは0.1規定の水酸化ナトリウムの力価(無次元数)であり、Wは非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のサンプル量[g]を示す。
(7)ブツの個数
表1に記載した原料を予備混合し、最高温度が290℃に調整された単軸押出機によって、リップギャップ0.7mmに設定した口金からフィルム成形を行い、端部をカットし、幅30mm、厚み110μm、長さ100mとなるようにフィルムを巻き取った。このフィルムロールからフィルムを平均70m/分の速度で巻き出しながら、親指と人差し指の間に挟み、指先に違和感がある場合は巻きだしを停止した。違和感の原因が、フィルム内部に含まれるブツであるかどうかを前記の定義にしたがって判断し、ブツであると判断された場合はそのブツの個数を記録した。
この作業をフィルムの巻きだし量が約100mになるまで続け、検出されたブツの個数、フィルムの厚み、フィルムの幅、巻きだしたフィルムの長さから、1000cmあたりのブツ個数を求めた。
(8)透明性
(7)において作製したフィルムについて、目視で確認して透明性を以下の基準で評価した。
○:曇りがなく、フィルムの背後が鮮明に確認できる。
×:曇りがあり、フィルムの背後が不鮮明である。
(9)総合評価
総合評価の基準は以下の通りである。
○:非晶性共重合ポリエステル系樹脂の残留Ge含有量P及び酸価Qの積P×Qが675以下であり、溶融成形過程においてブツの発生や樹脂圧の上昇が生じない。また、加水分解防止性に優れ、湿熱処理しても材料特性の低下が許容範囲内である。
×:非晶性共重合ポリエステル系樹脂の残留Ge含有量P及び酸価Qの積が675より大きいため、溶融成形過程においてブツの発生や樹脂圧の上昇が生じる。もしくは、カルボジイミド系化合物の含有量が少ないため、ブツの発生や樹脂圧の上昇はないが、加水分解されやすく、湿熱処理したときの材料特性の低下が著しい。
Figure 0005717520
表1より明らかである通り、本発明の樹脂組成物は、透明性、耐熱性、耐加水分解性、成形時の安定性の全てに優れた樹脂組成物であった(実施例1、2)。
これに対し、比較例1〜3の樹脂組成物は、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ge含有量Pと非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の酸価Qの積P×Qが675を大きく超過し、特に比較例1及び2については、1000cmあたりのブツ個数が1個を超過しており、成形時の安定性が不十分であった。さらに、比較例3の樹脂組成物は、湿熱試験後の質量平均分子量が試験前の40%未満となり、耐加水分解性も不十分であった。
また、実施例1と実施例2を比較すると、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ti含有量が10倍程度異なるにも関わらず、ブツの個数に有意な差が見られないことがわかる。よって、上記の結果を総じて評価すると、本発明のポリエステル系樹脂組成物の成形時の安定性には、非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)中の残留Ge含有量と非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)の酸価が共に大きく寄与していると結論付けられる。

Claims (6)

  1. ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)、ガラス転移温度が80℃以上の非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)、カルボジイミド系化合物(C)を含んでなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物の全量100質量%に対し、前記(A)を50.0質量%以上98.5質量%以下、前記(B)を1.0質量%以上49.9質量%以下、前記(C)を0.5質量%以上5.0質量%以下の比率で含有し、前記(B)はゲルマニウムを含み、かつ、前記(B)中の残留ゲルマニウム(Ge)含有量P[ppm]と、前記(B)の酸価Q[μeq/gNaOH]の積P×Qが675以下であることを特徴とする、ポリエステル系樹脂組成物。
  2. 前記非晶性共重合ポリエステル系樹脂(B)のグリコール成分が、3,9−ビス(1,1―ジメチル−2−ジヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−(5,5)−ウンデカン、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、(3S,3aα,6aα)−ヘキサヒドロフロ[3,2−b]フラン−3α,6β−ジオール、及びトリシクロデカンジメタノールからなる群より選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル系樹脂組成物。
  3. 前記カルボジイミド系化合物(C)が芳香族ポリカルボジイミド系化合物であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
  4. 前記樹脂組成物を成形したフィルムを、温度130℃、相対湿度85%、絶対蒸気圧約0.23MPaの条件下で30時間処理を行った後の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定により求められるポリスチレン換算の質量平均分子量の値が、処理を行なう前の質量平均分子量の値の40%以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポリエステル系樹脂組成物を用いて作製された樹脂成形体。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポリエステル系樹脂組成物を用いて作製された熱収縮性樹脂成形体。
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