JP5713824B2 - 発電システム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1に記載されているような、低沸点の作動媒体を蒸発させる蒸発器と、作動媒体蒸気に膨張仕事をさせて発電機を駆動するタービン等の膨張機と、作動媒体蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を加圧して蒸発器に再供給するための循環ポンプとを直列に接続した閉ループ内で作動媒体を循環させるランキンサイクル熱機関を構成するバイナリ発電装置(バイナリ発電システム)が知られている。
そこで本願発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、循環ポンプの冷却に要する消費電力を抑制するとともに、当該冷却に利用した媒体を更に熱利用することによって、発電装置の熱効率を向上させることを課題とする。
すなわち、本発明の発電システムは、循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられたことを特徴とする。
さらに、好ましくは、前記発電機は、当該発電機を冷却するための発電機冷却ラインを有し、前記蒸発器の入側には、2次側に作動媒体が流通する予熱用熱交換器が設けられ、前記熱媒体ラインは、前記循環ポンプから発電機冷却ラインの入側に接続されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体が発電機冷却ラインを通過することによって、前記発電機が当該熱媒体との熱交換によって冷却されると共に、前記発電機冷却ラインの出側から前記予熱用熱交換器の1次側に接続されており、前記発電機冷却ラインを通過した熱媒体が、予熱用熱交換器の1次側を通過することで2次側を流通する作動媒体を予熱した後に、凝縮器へと戻るように構成されているとよい。
また、本発明に係る発電システムの最も好ましい形態は、循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、前記蒸発器の入側には、2次側に作動媒体が流通する予熱用熱交換器が設けられ、
前記熱媒体ラインは、予熱用熱交換器の1次側に接続されていて、前記循環ポンプから排出された熱媒体が予熱用熱交換器の1次側を通過して凝縮器へと戻ることで、2次側の作動媒体が1次側の熱媒体との熱交換によって予熱されるように構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る発電システムの最も好ましい形態は、循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、前記発電機は、当該発電機を冷却するための発電機冷却ラインを有し、前記熱媒体ラインは、発電機冷却ラインに接続されていて、前記循環ポンプから排出された熱媒体が発電機冷却ラインを通過して前記凝縮器へと戻ることで、前記発電機が当該熱媒体との熱交換によって冷却されるように構成されていることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る発電システムの最も好ましい形態は、循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、前記発電機は、当該発電機を冷却するための発電機冷却ラインを有し、前記蒸発器の入側には、2次側に作動媒体が流通する予熱用熱交換器が設けられ、前記熱媒体ラインは、前記循環ポンプから発電機冷却ラインの入側に接続されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体が発電機冷却ラインを通過することによって、前記発電機が当該熱媒体との熱交換によって冷却されると共に、前記発電機冷却ラインの出側から前記予熱用熱交換器の1次側に接続されており、前記発電機冷却ラインを通過した熱媒体が、予熱用熱交換器の1次側を通過することで2次側を流通する作動媒体を予熱した後に、凝縮器へと戻るように構成されていることを特徴とする。
以下、本発明の第1実施形態によるバイナリ発電システム(以下、単に発電システムという)を、図面に基づき詳しく説明する。
図1に示す本実施形態による発電システム1Aは、工場の廃熱や地熱のように低温(例えば、150℃以下)の熱源から熱を回収して発電を行うものである。
凝縮器4は、発電機3から循環配管5を通って流れてきた気体又は気液混合の作動媒体Tを液化させる熱交換器であって、蒸発器2と同様の構成を有している。凝縮器4の1次側には、発電機3から循環配管5を通って流れてきた作動媒体Tが供給され、2次側には、例えば比較的低温の冷却水が供給される。凝縮器4内では、1次側の作動媒体Tと2次側の冷却水との間で熱交換が行われ、作動媒体Tの温度が沸点以下に下がると、作動媒体Tが凝縮されて再び液状となる。
第1実施形態の発電システム1Aに備えられた循環ポンプ6は、一般的なリバースサーキュレーション形(型)と呼ばれるポンプであって、循環ポンプ6を駆動する駆動機構として電動機(図示せず)を備えている。
リバースサーキュレーション形の循環ポンプ6の一般的な使用法において、ポンプ入側から吸い上げられた液体の一部は、電動機冷却用の熱媒体として電動機の内部を流通し、外部に排出された後は、再びポンプ入側の液体に合流される。
ところが、本実施形態の場合、循環ポンプ6は、供給された液状の作動媒体Tの一部を電動機の冷却及び摺動部分の潤滑に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、排出する熱媒体以外の作動媒体Tを加圧して蒸発器2に送り出す(圧送する)。
この閉ループ状の循環配管5において、蒸発器2の入側に予熱用熱交換器11が設けられている。予熱用熱交換器11の2次側は、循環ポンプ6の出側(加圧された作動媒体Tの排出側)と蒸発器2の入側に接続されており循環配管5の一部を構成している。また、予熱用熱交換器11の1次側は、循環ポンプ6における熱媒体の出側(電動機を冷却したサーキュレーション液、すなわち熱媒体の排出側)と凝縮器4の入側に接続されており熱媒体ライン12の一部を構成している。
図1に示すように、第1実施形態の発電システム1Aにおいて、循環ポンプ6は、凝縮器4から循環配管5を通って流れてきた液状の作動媒体Tを吸い込み、電動機の冷却に用いた作動媒体Tの一部を熱媒体として熱媒体ライン12に排出すると共に、残りの作動媒体Tを循環配管5に圧送する。
予熱用熱交換器11では、熱交換によって、高温側の1次側の熱媒体から低温側の2次側の作動媒体Tへ熱が移動して、作動媒体Tが予熱される。予熱されて温度が上昇した液状の作動媒体Tは、予熱用熱交換器11を出て蒸発器2の2次側へ供給される。このとき、熱交換によって温度が低下した熱媒体は、予熱用熱交換器11を出て凝縮器4の入側へ供給される。
このとき、2次側へ供給された作動媒体Tは、予熱用熱交換器11で予熱されているため、1次側の加熱媒体から受け取る熱量が少なくても気化することができる。このように、予熱用熱交換器11を設けて作動媒体Tを予熱することで蒸発器2における熱効率が向上するといえる。蒸発器2の熱効率の向上によってより多くの作動媒体Tを気化させることができるので、作動媒体Tを予熱しない場合と比較して、より多くの気体状の作動媒体Tを膨張機8に導入することができる。
スクリュロータ7を回転させた気体状の作動媒体Tは、温度を下げつつ膨張機8から循環配管5へ排出される。膨張機8から排出された作動媒体Tは、さらに温度を下げつつ循環配管5を通り、途中で予熱用熱交換器11の1次側から出て熱媒体ライン12を通った熱媒体と合流して凝縮器4の1次側へ送られる。
この後は、既に述べた動作を繰り返すことで発電機3が継続的に発電することができる。
次に、図2を用いて、本発明の第2実施形態による発電システム1Bを説明する。
本実施形態による発電システム1Bは、第1実施形態で説明した予熱用熱交換器11を備えていない点と、熱媒体ライン12が、発電機本体10に設けられた発電機冷却ライン13(詳細は後述する)を経由して凝縮器4の入側に接続されている点と、が第1実施形態による発電システム1Aと異なる。
作動媒体Tが循環する循環配管5の構成は、第1実施形態の発電システム1Aにおける構成と同様であるので、説明を省略する。
発電機冷却ライン13は、発電機本体10に設けられて当該発電機本体10を冷却するためのラインである。発電機冷却ライン13の入側は、循環ポンプ6における熱媒体の出側と熱媒体ライン12で接続されており、発電機冷却ライン13の出側は、凝縮器4と熱媒体ライン12で接続されている。これにより、循環ポンプ6における熱媒体の出側から排出された熱媒体(電動機の冷却に利用されたサーキュレーション液)が発電機冷却ライン13を通過して凝縮器4へと戻ることで、電動機のみならず発電機3が当該熱媒体との熱交換によって冷却されるように構成されている。
発電機冷却ライン13は、発電機本体10の筐体に設けられた熱交換手段である。発電によって高温となる発電機本体10の筐体内には気体が充満しているので、発電機冷却ライン13は、筐体内の気体と熱媒体との間で熱交換を行う気−液間の熱交換を行う熱交換手段である。
循環ポンプ6における熱媒体の出側から熱媒体ライン12に排出された熱媒体は、発電機本体10に設けられた発電機冷却ライン13の入側に供給される。
供給された熱媒体は、熱交換によって発電機3を冷却しながら、発電機冷却ライン13を出側に向かって移動する。
この後は、第1実施形態と同様に、凝縮器4の1次側へ送られ混ざり合った作動媒体T及び熱媒体は、共に凝縮されて液状の作動媒体Tとなり、再び循環ポンプ6へ供給される。
次に、図3を用いて、本発明の第3実施形態による発電システム1Cを説明する。
本実施形態による発電システム1Cは、第1実施形態で説明した予熱用熱交換器11と第2実施形態で説明した発電機冷却ライン13の両方を、第1実施形態及び第2実施形態で説明した循環配管5に備えている。
これら、上述の実施形態と同様の構成要素については、説明を省略する。
以下に図3を参照しながら、発電システム1Cにおいて予熱用熱交換器11と発電機冷却ライン13を経由する熱媒体ライン12について説明する。
つまり、循環ポンプ6の電動機を冷却した熱媒体をさらに発電機冷却ライン13に供給して発電機本体10を冷却すると、熱媒体の温度は大きく上昇する。その上で、この高温となった熱媒体を予熱用熱交換器11の1次側に供給すると、高温の1次側と低温の2次側との温度差が大きくなるため、2次側の作動媒体Tをより効果的に予熱することができる。この効果的な予熱によって、多くの作動媒体Tを気化させて膨張機8に導入することができるので、ひいては発電機3の発電量及び発電効率を向上させることにつながる。
2 蒸発器
3 発電機
4 凝縮器
5 循環配管
6 循環ポンプ
7 スクリュロータ(膨張機駆動部)
8 膨張機
9 回転子
10 発電機本体
11 予熱用熱交換器
12 熱媒体ライン
13 発電機冷却ライン
T 作動媒体
Claims (3)
- 循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、
前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、
前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、
前記蒸発器の入側には、2次側に作動媒体が流通する予熱用熱交換器が設けられ、前記熱媒体ラインは、予熱用熱交換器の1次側に接続されていて、
前記循環ポンプから排出された熱媒体が予熱用熱交換器の1次側を通過して凝縮器へと戻ることで、2次側の作動媒体が1次側の熱媒体との熱交換によって予熱されるように構成されていることを特徴とする発電システム。 - 循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、
前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、
前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、
前記発電機は、当該発電機を冷却するための発電機冷却ラインを有し、前記熱媒体ラインは、発電機冷却ラインに接続されていて、
前記循環ポンプから排出された熱媒体が発電機冷却ラインを通過して前記凝縮器へと戻ることで、前記発電機が当該熱媒体との熱交換によって冷却されるように構成されている
ことを特徴とする発電システム。 - 循環ポンプから吐出された作動媒体を気化させて前記作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気の膨張を利用して発電する発電機と、前記発電機で利用された蒸気を液状の作動媒体に凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で得られた液状の作動媒体を蒸発器へ圧送すると共に当該作動流体を循環させる循環ポンプと、を有する発電システムにおいて、
前記循環ポンプは、当該循環ポンプを駆動する電動機を備え、供給された液状の作動媒体の一部を前記電動機の冷却に用いた上で熱媒体として外部に排出すると共に、前記熱媒体以外の作動媒体を蒸発器へ圧送するように構成されており、
前記循環ポンプから排出された熱媒体を用いた熱交換が可能とされ且つ熱交換後の熱媒体を凝縮器へと導く熱媒体ラインが設けられており、
前記発電機は、当該発電機を冷却するための発電機冷却ラインを有し、
前記蒸発器の入側には、2次側に作動媒体が流通する予熱用熱交換器が設けられ、
前記熱媒体ラインは、
前記循環ポンプから発電機冷却ラインの入側に接続されており、前記循環ポンプから排出された熱媒体が発電機冷却ラインを通過することによって、前記発電機が当該熱媒体との熱交換によって冷却されると共に、
前記発電機冷却ラインの出側から前記予熱用熱交換器の1次側に接続されており、前記発電機冷却ラインを通過した熱媒体が、予熱用熱交換器の1次側を通過することで2次側を流通する作動媒体を予熱した後に、凝縮器へと戻るように構成されていることを特徴とする発電システム。
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