JP5712891B2 - 真空脱ガス装置の下部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、取鍋等に入れられた溶融金属を槽内に吸い上げて脱ガス等を行う真空脱ガス装置の下部構造に関し、詳しくは、それぞれ浸漬管が接続される2つの環流管の耐久性を向上させた真空脱ガス装置の下部構造に関する。
真空脱ガス装置は、溶鋼等の溶融金属から水素や窒素等を脱ガスしたり、COとして炭素を取り除く脱炭など、溶融金属を成分調整する処理に利用されている。例えば、RH(Ruhrstahl-Heraus)式真空脱ガス装置では、一般に、天蓋を有する上部構造には、成分調整として合金を投入するのに利用される合金投入口や槽内の雰囲気を排気する排気口を備え、また、炉底側には先端に浸漬管が繋がれる環流管を2つ備えて下部構造を形成しており、取鍋に入れられた溶融金属を槽内に環流させるようにしている。これら真空脱ガス装置の上部構造と下部構造は、図7に示したように、各々に接続フランジが取り付けられて上部槽と下部槽のように分離可能に形成される場合もあれば、特に継ぎ目を有さずに一体に形成されることもある。
このうち、溶融金属が入れられた取鍋側に配設される下部構造は、一方の浸漬管から溶融金属を吸い上げて環流管を介して槽内に流入させ、真空中で脱ガス等の処理を行った後、他方の環流管及び浸漬管を通じて処理後の溶融金属を取鍋に戻すことから、比較的損傷が激しい。なかでも、先端が溶鋼中に浸漬される浸漬管は、溶融金属の流れによる作用や、取鍋中の溶融金属表面に発生するスラグによる溶損等によって消耗が著しいことから、一般的にRH式真空脱ガス装置では、溶融金属を40〜250チャージ程度処理した後に、新しい浸漬管に交換される。
これに対して環流管は、浸漬管ほどではないが、脱ガス処理等を続けていくにつれて、溶融金属の通過する管路にひび割れや亀裂が生じてしまう。一旦、亀裂等が形成されるとその部分に溶融金属が差し込み、溶損が促進されてしまうことから、下部構造の本体の寿命を全うする前に、環流管の管路を中心とした大規模な補修工事が必要になる。
そこで、円筒状をした一体構造のスリーブ煉瓦を環流管に配設して管路を形成する技術がこれまで採用されてきた(例えば特許文献1、2参照)。すなわち、溶融金属の通過する管路を一体構造のスリーブ煉瓦によって形成することで、管路に目地を無くして溶融金属の差し込みによる局所的な損傷を防ぐようにしている。
また、これに関連して、アルミナ系の原料に流動性促進材とセメントを添加したキャスタブル材を鋳込み成形して円筒状スリーブを形成することで、耐摩耗性や耐熱スポーリングを向上させる技術(特許文献3参照)や、一体構造の円筒状スリーブの下端を環流管と浸漬管との接合位置からずらして配設することで、環流管と浸漬管との境界部での溶損を防ぐ方法(特許文献4参照)など、数多くの改良技術が提案されて現在に至っている。そして、この円筒状スリーブは、浸漬管の交換と合わせて環流管から抜き取られ、新品に置き換えられて操業を続けるのが実情である。
特開平2−25513号公報 特開平2−34714号公報 特開平11−279629号公報 特開平9−241721号公報
ところで、従来技術において、上記のような円筒形状をしたスリーブを配設する要因となった環流管の管路に発生する亀裂等について、本発明者等は改めて詳細な検討を行った。すなわち、煉瓦の目地部分以外でも管路にひび割れや亀裂が発生することがあり、また、不定形耐火物によって目地の無い管路を形成した場合でも亀裂等が確認されることがあることから、これらの原因について、熱応力計算に基づき環流管の構造解析を実施した。その結果、環流管の管路に発生するひび割れや亀裂は、従来考えられていたような環流管の内側(溶融金属が流れる管路側)から発生するのではなく、むしろ、環流管の外側で発生して管路に到達すると理解した方が合理的であるという結論を得た。また、この環流管の外側から発生するひび割れや亀裂は、ある所定の領域に集中して起こることも分った。
そこで、本発明者等は、上記のような新たな知見に基づいて、横断面が円弧状のスリーブを環流管本体の所定の位置に嵌め合わせて、このスリーブの内壁面と環流管本体の内壁面とによって管路を形成することで、環流管でのひび割れや亀裂の発生を効率的に抑制することができることを見出し、本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、真空脱ガス装置における環流管の耐久性を向上させた下部構造を提供することにある。
すなわち、本発明は、溶融金属の通過する管路を有した環流管を2つ備えた真空脱ガス装置の下部構造であって、前記各環流管は、環流管本体と横断面が90°以上180°以下の中心角度を有した円弧状のスリーブとを備えると共に、これらが互いに相補的な形状を有して環流管本体の一部に円弧状スリーブが嵌め合わされ、環流管本体の内壁面と円弧状スリーブの内壁面とによって管路を形成しており、かつ、2つの環流管の横断面において、一方の環流管P1の管路の中心点O1と他方の環流管P2の管路の中心点O2とを結んで仮想線分Lとしたとき、環流管P1に配設された円弧状スリーブS1の周方向における両方の端部は、いずれも仮想線分Lを基準にして中心点O1における角度が45°以上となる位置に存在すると共に、環流管P2に配設された円弧状スリーブS2の周方向における両方の端部は、いずれも仮想線分Lを基準にして中心点O2における角度が45°以上となる位置に存在する、真空脱ガス装置の下部構造である。
本発明では、下部構造における2つの環流管は、それぞれ環流管本体と円弧状スリーブとが互いに相補的な形状を有して一体に嵌め合わされ、環流管本体の内壁面と円弧状スリーブの内壁面とによって管路を形成する。このうち、円弧状スリーブは、横断面が90°以上180°以下の中心角度を有したものである。この中心角度が90°未満であると、以下で詳述するように環流管本体に発生する可能性のあるひび割れや亀裂の位置を確実に保護することができなくなる。一方で、実際の操業時に加熱されると、スリーブ自身の熱膨張や環流管本体の熱膨張によってスリーブの周方向の端部に力が掛かるため、中心角度が180°を超えるとスリーブが座屈するように割れてしまうおそれがある。特に、従来技術のようにスリーブを円筒形にした場合、スリーブに掛かる応力を解放することができないため、スリーブ自身が応力ひずみによって縦方向に割れてしまう。なお、環流管本体と円弧状スリーブとが互いに相補的な形状を有しているとは、双方が嵌め合わされた状態で互いの内壁面が揃って管路を形成できることを意味し、環流管本体と円弧状スリーブとの間に膨張吸収材を配したような場合や、ずれを防ぐために円弧状スリーブに突起部等を設けたような場合でも、これに含まれることは勿論である。
また、上記のような円弧状スリーブを環流管本体に配設するにあたっては、槽底面に平行となるような2つの環流管の横断面において、一方の環流管P1の管路の中心点O1と他方の環流管P2の管路の中心点O2とを結んで仮想線分Lとしたとき、環流管P1に配設される円弧状スリーブS1の周方向における両方の端部が、いずれも仮想線分Lの位置を基準にして(0°として)、中心点O1における角度が45°以上、好ましくは60°以上となる場所に存在するようにする。環流管P2に配設される円弧状スリーブS2についても同様とする。
言い換えれば、円弧状スリーブS1の周方向における両端部を点A1及び点B1で表したとき(すなわち円弧状スリーブが中心角度90°以上180°以下の円弧A11を有する)、線分O11と仮想線分Lとのなす角が45°以上、好ましくは60°以上となると共に線分O11と仮想線分Lとのなす角が45°以上、好ましくは60°以上となるようにし、また、円弧状スリーブS2についても、同様に線分O22と仮想線分Lとのなす角が45°以上、好ましくは60°以上となると共に線分O22と仮想線分Lとのなす角が45°以上、好ましくは60°以上となるようにする。
これは、本発明者等が熱応力計算による環流管の構造解析を実施したことに基づく。すなわち、2つの環流管P1、P2によって形成される炉底側の股部付近には、環流管本体の外壁面に高い引張応力が掛かる場所があり、2つの環流管の横断面において仮想線分Lを挟んで両方向に45°ずつの中心角度を有した円弧上の領域に集中して、ひび割れや亀裂が発生することを突き止めた。そのため、少なくともその領域をカバーするように管路側に上記のような円弧状スリーブを配設して、ひびや亀裂の進行を食い止めるようにする。
このような引張応力が発生する理由は完全には明らかになっていないが、溶融金属が流れる稼働面側(管路側)と外側との熱膨張の差による応力が要因となると考えられる。また、実際に真空脱ガス装置の操業を続けるにつれて、上記仮想線分Lの中点mを基点に左右両方向に位置する環流管P1、P2が、それぞれに接続された浸漬管の先端を広げるような挙動(ハの字に開く)を示すことから、このことも上記のような個所に集中して引張応力を発生させる要因のひとつと推測する。なお、円弧状スリーブは環流管の長さに合わせて配設するのが良いが、先端側の一部を浸漬管側に貫くように配することも可能である。
また、本発明においては、環流管本体と円弧状スリーブとの間にモルタル等の膨張吸収材を介在させて、環流管本体の一部に円弧状スリーブが嵌め合わされるようにしてもよい。具体的には、円弧状スリーブの背面側(管路側の反対)や円弧状スリーブの周方向における端部に膨張吸収材を配して膨張代を設けることで、環流管本体や円弧状スリーブの熱膨張を吸収するのが良い。なかでも、円弧状スリーブの両端部に膨張吸収材を配すれば、スリーブ自身に掛かる応力ひずみを効果的に緩和して、環流管の耐久性を更に向上させることができる。
円弧状スリーブを形成する手段については特に制限されず、プレス成形や鋳込み成形するなどして所定の形状となるようにすればよいが、好ましくは、静水圧加圧成形(Cold Isostatic Press:C.I.P.)によって円弧状スリーブを得るようにするのが良い。一般に、静水圧加圧成形は無限多軸加圧となることから、金型プレスによる一軸成形に比べて均一な成形品を得ることができ、目地や耐火物の境界等を無くすることができることから、本発明のように管路の一部を形成する円弧状スリーブを得る上で、無用な溶融金属の差し込み等のおそれを排除できて好適である。
円弧状スリーブの厚みは、一般的なRH式真空脱ガス装置での下部構造を想定すれば、少なくとも70mmを有するようにするのが望ましい。特に、操業による円弧状スリーブの消耗(化学溶損)を考慮して、真空脱ガス装置の寿命に合わせて環流管の耐久性を確保するとすれば、好ましくは150mm以上の厚みを有するようにするのが良い。なお、円弧状スリーブの厚みを増すにつれて耐久性は更に向上するが、実用的な効果が飽和するばかりか、経済的な理由等から200mm程度の厚みがあれば十分であると考えられる。
また、円弧状スリーブには、その周方向の端部や背面の一部に突起部(だぼ)や溝を形成したり、円弧状スリーブの背面側を槽底側に向かって漸次縮径(薄肉化)させるなどして、環流管本体に対するずれを防ぐようにしてもよい。また、円弧状スリーブを槽底よりも下げて配設し、スリーブの頂部を環流管本体の一部で抑えるようにして浮上するのを防止するようにしてもよい。
また、円弧状スリーブを形成するための材料については、一般に、耐食性や耐スラグ性等を考慮すると塩基性材料を用いるのが望ましいが、使用条件によっては中性材料や酸性材料を用いることもできる。但し、静水圧加圧成形やプレス成形によって円弧状スリーブを得る際は、製造時の摺動性を考慮して炭素を含有した材料を用いるのが望ましい。このような炭素含有材料として、例えば、MgO−C質、Al23−C質、ZrO2−C質、ZrO2−CaO−C質(ZCG)等の材料を挙げることができる。
また、環流管本体は、円弧状スリーブと共に形成された管路を備えるようにすれば特に制限はなく、その形状は定形煉瓦や不定形耐火物を用いて、或いはこれらを組み合わせて形成することができる。なお、本発明は、環流管本体に対して所定の位置に円弧状スリーブを嵌め合わせて環流管を形成するものであるが、これ以外に他のスリーブを環流管本体に配設することを妨げるものではない。
本発明における真空脱ガス装置の下部構造は、上記で説明したような環流管を2つ備えたものであればよく、通常は、これら環流管の先端にそれぞれ浸漬管が接続される。また、環流管本体や浸漬管を含めて耐火物の周りは鉄皮で覆われて下部構造を形成する。この下部構造は、真空脱ガス装置を構成する上部構造と共に一体に形成されていてもよく、接続フランジを介して上部槽と下部槽とに分かれる2槽構造(更に中間槽を含めた3槽構造)を形成するものであってもよい。そして、ガス吹き出し孔を有した浸漬管からガスリフトポンプの原理を用いて、取鍋に入れられた溶鋼等の溶融金属を吸い上げて槽内を通過させ、他方の環流管側へと溶融金属を環流させて、所定の脱ガス処理等を行う。
本発明によれば、下部構造を形成する一対の環流管について、横断面が円弧状のスリーブを環流管本体の所定の位置に嵌め合わせて、このスリーブの内壁面と環流管本体の内壁面とによって管路を形成することから、環流管本体に生じる可能性のあるひび割れや亀裂の発生を効率的に抑制することができる。そのため、環流管の耐久性を向上させた下部構造とすることができる。
図1は、本発明における真空脱ガス装置の下部構造の縦断面の様子を示す斜視説明図である。 図2は、下部構造における環流管の横断面を炉底側から見た断面説明図である。 図3は、環流管における円弧状スリーブの変形配設例を示す断面説明図である。 図4は、環流管の周方向における熱応力分布を示すグラフである。 図5は、図4のグラフにおける環流管の測定位置を説明するための模式図である。 図6は、本発明における円弧状スリーブの周方向における熱応力分布を示すグラフである。 図7は、RH式真空脱ガス装置の断面模式図を示す。
以下、添付図面に基づいて、本発明をより具体的に説明する。
図1には、本発明の真空脱ガス装置における下部構造1の一例について、縦断面の様子を示す斜視説明図である。この実施形態に係る下部構造1は、下部構造本体2と、溶融金属の行き帰り用の管路4を備えた2つの環流管3と、2つの浸漬管5とを有しており、環流管3と浸漬管5とは、それぞれに備え付けられたフランジ6、7によって接続され、図示外のボルトによって締め付け固定されている。また、この下部構造1は、下部構造本体2に備え付けられてフランジ8により、真空脱ガス装置の上部構造(図示外)に対して接続可能になっている。そして、下部構造本体2と環流管3は、それらの外周側面が鉄皮16で覆われて下部構造1を形成している。
このうち、環流管3は、それぞれ不定形耐火物からなる環流管本体9と、横断面が円弧状をなす円弧状スリーブ10(図1では半分のみが図示されている)とを有して、各管路4はこの環流管本体9による内壁面と円弧状スリーブ10の内壁面とによって形成され、浸漬管5の管路11を形成する不定形耐火物からなる浸漬管本体12を含めて内壁面は全て揃えられている。また、環流管本体9を形成する不定形耐火物は、中ノ島となる敷き煉瓦13を囲うようにしながら槽底14を形成しており、下部構造本体2を形成する側壁煉瓦15と共に溶融金属を一時的に溜めて脱ガス処理等が行えるようにしている。一方、炉底側には、2つの環流管3に挟まれるようにして股部17が形成される。これらの環流管3に配設された円弧状スリーブ10について、環流管本体9に対する位置関係を以下で図2を用いながら説明する。
図2は、槽底14に対して平行な2つの環流管3の横断面を示しており、炉底側から見た図である。この図においては、便宜上、向かって右側の環流管3を環流管P1とし、左側を環流管P2とし、また、環流管P1に配設された円弧状スリーブ10を円弧状スリーブS1とし、環流管P2の方を円弧状スリーブS2とする。ここでは、2つの円弧状スリーブS1、S2が、それぞれ180°の中心角度を有する場合を示しており、互いに背面を対峙させるようにして環流管本体9に嵌め込まれている。そして、環流管P1の管路4の中心点O1と環流管P2の管路4の中心点O2とを結んで仮想線分Lとしたとき、円弧状スリーブS1の周方向における両方の端部が、いずれも仮想線分Lの位置を基準にして(0°として)、中心点O1における角度が45°以上、好ましくは60°以上となる場所に存在するようにする。円弧状スリーブS2の周方向における両方の端部についても同様にする。なお、この図2では、2つの円弧状スリーブS1、S2の両端部が、いずれも中心点O1、O2における角度が90°の位置に存在した状態(仮想線分Lに対して線分O11、O11、O22、及びO22が90°のなす角を有した状態)を示している。
また、円弧状スリーブは、上記で説明したような条件を満たせば、図3に示したように、その周方向の両端部が仮想線分Lを挟んで非対称の位置になるように配設されても構わない。更には、図3に示したように、内壁面側(又は背面側)の円弧が迫り出したり、端部に突起部を設けたりして端部が半径方向に完全に揃っていなくても、本発明における作用効果を奏する限り構わない。
この実施形態に係る下部構造1を得る手段については特に制限されないが、以下のような方法を例示することができる。例えば、下部構造本体2と環流管3の外周側面を覆うと共に、両端に下部構造本体側のフランジ8と環流管側のフランジ6とを備えた鉄皮16を外枠として用い、先に、環流管側のフランジ6に沿って養生面を形成しておく。次いで、プレス成形や鋳込み成形等によって形成した円弧状スリーブ10を所定の位置に配置し、環流管3の管路4を形作る中子や敷き煉瓦13の部分の中子を入れて、隙間にキャスタブル(不定形耐火物)を流し込んで充填し、養生、乾燥させて槽底14を形成する。その際、円弧状スリーブ10の背面や周方向の端面に予めシートモルタル等を塗布しておき、得られた環流管本体9との間に膨張吸収材を介在させるようにしてもよい。そして、側壁煉瓦15等を築造して下部構造本体を完成させて、別途形成された浸漬管5を接続すれば、下部構造1を得ることができる。
或いは、環流管3の管路4を形作る中子に円弧状スリーブ10の形状に相当する部分を設けておき、キャスタブルを流し込んで養生・乾燥させた後に中子を脱枠し、背面及び周方向の端面にモルタルを塗布した円弧状スリーブ10を挿入してモルタルを乾燥させるようにしてもよい。更には、円弧状スリーブ10の厚み分だけ全周にわたって大きくした中子を入れてキャスタブルを流し込み、養生・乾燥させた後に中子を脱枠し、一方、円筒状に成形したスリーブを長手方向(縦方向)に2つに分割して得たそれぞれの円弧状スリーブの周方向の端面にモルタルを塗布して、再度円筒状になるように組み合わせ、各円弧状スリーブの背面にモルタルを塗布して所定の位置に挿入するようにしてもよい。勿論、環流管本体9は、キャスタブル以外にも煉瓦を用いて形成することも可能である。
次に、円弧状スリーブの配設位置を決定するにあたって参考にした、熱応力計算による環流管の構造解析について説明する。
先ずは、従来技術の下部構造について、操業時に1つの環流管に掛かる熱応力をその周方向に沿って解析した。すなわち、図1に示した本発明の下部構造において円弧状スリーブ10を配設せずに、環流管本体9のみによって管路4を形成した場合の下部構造について、管路を形成する環流管本体9の内側(管路側)と外側を、周方向に沿って熱応力を測定した。結果を図4に示す。なお、図4のグラフの横軸は、図5に示したように、上述した仮想線分Lと環流管本体9とが交わる位置を角度0°として、股部側からその反対側まで180°回転させたものであり、この間で10°ずつ位置を変えて周方向における熱応力の分布を算出した。また、この算出に際しては有限要素法を用いて、実際の真空脱ガス槽の温度変化データを用いて計算した。
図4に示したグラフから分るように、仮想線分Lの中点mを挟んで左右両方向に位置する環流管は、互いに最短距離で隣接する位置において(角度=0°)、環流管本体9の外側には約120MPaの引張応力が発生し、そこから周方向に45°の角度を有した位置で150MPaを超えて引張応力が最大になる。更に周方向に角度60°を有する位置までは高い値で引張応力が発生し、そして、周方向に沿って回転させるにつれて徐々に引張応力は低減し、角度120°付近でほぼ値はゼロになる。これに対して、環流管本体9の内側(管路側)には、外側に掛かる引張応力の関係と正反対のように、角度60°の位置あたりまでは高い値で圧縮応力が発生し、それ以降は徐々に圧縮応力は少なくなり120°付近でほぼ一定になる。
このような熱応力計算による環流管の構造解析に基づき、本発明では、仮想線分Lを挟んで少なくとも±45°の中心角度を有した円弧領域に対応させて円弧状スリーブを配設し、好ましくは仮想線分Lを挟んで±60°の中心角度を有した円弧領域に対応させて円弧状スリーブを配設して環流管の耐久性を高めるようにする。
そこで、横断面における中心角度が180°の円弧状スリーブ10を図2に示した位置関係となるように、モルタルを介して環流管本体9に嵌め合わせて本発明の下部構造1とし、この円弧状スリーブ10の背面(外側面)における周方向の熱応力分布を測定した。結果を図6に示す。なお、測定環境や測定条件については先の場合と同様であるが、測定範囲は図5に示した0°〜90°である(中心角度が180°の円弧状スリーブのため)。また、この測定において使用した円弧状スリーブは、静水圧加圧成形によって厚み200mmの円筒状成形品を得て、これを縦方向に2つに分割したものである。
図6のグラフから分るように、円弧状スリーブ10の背面は周方向の全ての範囲で引張応力が発生しないことが分る。すなわち、先に説明した環流管本体9の外側で発生した引張応力は、円弧状スリーブ10に対してほぼ伝達されないことから、仮に環流管本体9の外側でひび割れや亀裂が発生したとしても、円弧状スリーブ10ではこれを食い止めることができる。また、この円弧状スリーブ10の稼動面(内側面)での熱応力分布についても測定したところ、図6と略同様の結果が得られたことから、円弧状スリーブ10自体が割れてしまうような深刻な応力ひずみを受けるようなおそれもない。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。なお、以下では、1チャージあたり390トンの溶鋼を環流できるRH式の真空脱ガス装置の下部構造を形成した。また、環流管3の製造にあたっては、先に述べたように、両端に下部構造本体側のフランジ8と環流管側のフランジ6とを備えた鉄皮16を外枠として用い、予め、環流管側のフランジ6に沿って養生面を形成しておいた。
[実施例1]
先ず、9質量%黒鉛を含んだMgO−C粉体を用いて、1000kg/cm2の圧力による静水圧成形によって、内径φ700mm×外径φ1090mm×高さ1040mmの円筒形の成形品を準備した。脱枠後、この円筒形成形品をダイヤモンドカッターにて縦方向に切断して半円にし、横断面が180°の中心角度を有した円弧状スリーブを得た。
得られた2つの円弧状スリーブは特に研磨等をせずに無加工のまま、それぞれの背面と周方向の端面とに厚さ2mmで塩基性のモルタルを塗布し(膨張代)、図1及び図2に示したような位置関係になるように円弧状スリーブを配置して、それぞれ外径700mmの中子を入れて隙間にAl23−MgO系キャスタブルを流し込んだ。養生・乾燥後、MgO−Cr23質の側壁煉瓦を内張りするなどして下部構造本体を形成し、また、別途用意した浸漬管を環流管側に取り付けて、実施例1に係る下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、溶鋼の二次精錬で実機操業した。その結果、550チャージのところで下部構造本体を形成する側壁煉瓦の残厚が少なくなり、操業を中止した。このとき、2つの環流管ともに、管路を形成する環流管本体と円弧状スリーブの内壁面にはいずれもひび割れや亀裂は確認されなかった。そのため、本発明の下部構造によれば、真空脱ガス装置自体の寿命まで特段の補修等を要さずに使用することも可能になる。
[実施例2]
内径φ650mm×外径φ1120mm×高さ1040mmの円筒形の成形品を縦方向に2つに分割して、横断面の中心角度が180°の円弧状スリーブを得た。次いで、円弧状スリーブに塩基性モルタルを塗布することなく、鉄皮からなる外枠に2つともそのまま配置した以外は実施例1と同様にして、下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、実施例1と同様に実機操業したところ、350チャージを過ぎても環流管の管路にひび割れや亀裂が入ることはなかったが、500チャージのところで円弧状スリーブのほぼ中央に長手方向に向かった亀裂が顕在化し、操業を中止した。
[実施例3]
円弧状スリーブに塩基性モルタルを塗布することなく、鉄皮からなる外枠に2つともそのまま配置した以外は実施例1と同様にして、下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、実施例1と同様に実機操業したところ、350チャージを過ぎても環流管の管路にひび割れや亀裂が入ることはなかったが、450チャージのところで円弧状スリーブのほぼ中央に長手方向に向かった亀裂が顕在化し、操業を中止した。
[実施例4]
実施例1で使用したものと同じサイズの円弧状スリーブを、それぞれ直接オイルプレス機を用いて成形圧2500トンで成形した。得られた円弧状スリーブの背面と周方向の端面とにそれぞれ厚さ2mmで塩基性のモルタルを塗布し(膨張代)、実施例1と同様にして環流管及び下部構造本体を形成し、浸漬管を取り付けて下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、溶鋼の二次精錬で実機操業した。その結果、350チャージを過ぎても環流管の管路にひび割れや亀裂が入ることはなかったが、480チャージのところで環流管の管路における円弧状スリーブの内壁面の残厚が少なくなり、2つの管路の中心点を結んだ仮想線分Lを挟んで両方向におよそ45°の中心角度を有した部分に損耗が確認され、操業を中止した。
[実施例5]
実施例1で使用したものと同じサイズの円弧状スリーブをAl23−MgOのプレキャスト品にかえた以外は実施例1と同様にして、下部構造を完成させた。
得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、実施例1と同様に実機操業したところ、350チャージを過ぎても環流管の管路にひび割れや亀裂が入ることはなかったが、380チャージのところで、円弧状スリーブの内壁面の残厚が少なくなり、2つの管路の中心点を結んだ仮想線分Lを挟んで両方向におよそ45°の中心角度を有した部分にひび割れや亀裂が確認され、操業を中止した。
[実施例6]
実施例1と同様にして成形した内径φ700mm×外径φ1090mm×高さ1040mmの円筒形の成形品を縦方向3つに切断して横断面が120°の中心角度を有した円弧状スリーブを得た。得られた円弧状スリーブの2つを用いて、背面と周方向の端面とにそれぞれ厚さ2mmで塩基性のモルタルを塗布した(膨張代)。そして、環流管P2を形成する円弧状スリーブの周方向の両端部について、図3に示す線分LとA2とのなす角度mO22を50°とし、もう一方の線分LとB2とのなす角mO22を70°として配置した。また、環流管P1を形成する円弧状スリーブの周方向の両端部についても同様に、線分LとA1とのなす角度mO11を50°とし、もう一方の線分LとB1とのなす角mO11を70°として配置した。これら以外は実施例1と同様にして環流管及び下部構造本体を形成し、浸漬管を取り付けて下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、実施例1と同様に実機操業したところ、550チャージのところで下部構造本体を形成する側壁煉瓦の残厚が少なくなり、操業を中止した。このとき、2つの環流管ともに、管路を形成する環流管本体と円弧状スリーブの内壁面にはいずれもひび割れや亀裂は確認されず、真空脱ガス装置自体の寿命まで特段の補修等を要さずに使用することも可能である。
[比較例1]
円弧状スリーブを配設せずに、2つの環流管ともにAl23−MgO系キャスタブルを流し込んで管路を形成した以外は実施例1と同様にして、下部構造を完成させた。得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、溶鋼の二次精錬で実機操業したところ、350チャージのところで両方の環流管ともに股部付近で管路に複数の亀裂が確認され、なかでも、2つの管路の中心点を結んだ仮想線分Lを挟んで両方向におよそ45°の中心角度を有したところには比較的大きな亀裂が入ったことから、操業を中止した。
[比較例2]
内径φ700mm×外径φ1090mm×高さ1040mmの円筒形の成形品を縦方向に分割せずに、円筒形スリーブのままで管路を形成するようにした。すなわち、上記円筒形スリーブの背面に厚さ2mmで塩基性のモルタルを塗布し(膨張代)、鉄皮からなる外枠にそのまま配置して2つの環流管を形成した以外は実施例1と同様にして、下部構造を完成させた。
上記で得られた下部構造を備えたRH式真空脱ガス装置を使って、実施例1と同様に実機操業したところ、350チャージを過ぎても環流管の管路にひび割れや亀裂が入ることはなかったが、430チャージのところで円筒状スリーブの複数個所にランダムに長手方向に向かった亀裂が顕在化し、操業を中止した。
上記実施例及び比較例の内容をまとめると以下の表1のとおりである。
Figure 0005712891
1:下部構造、2:下部構造本体、3:環流管、4:管路(環流管)、5:浸漬管、6:フランジ(環流管)、7:フランジ(浸漬管)、8:フランジ(下部構造本体)、9:環流管本体、10:円弧状スリーブ、11:管路(浸漬管)、12:浸漬管本体、13:敷き煉瓦、14:槽底、15:側壁煉瓦、16:鉄皮。

Claims (4)

  1. 溶融金属の通過する管路を有した環流管を2つ備えた真空脱ガス装置の下部構造であって、
    前記各環流管は、環流管本体と横断面が90°以上180°以下の中心角度を有した円弧状のスリーブとを備えると共に、これらが互いに相補的な形状を有して環流管本体の一部に円弧状スリーブが嵌め合わされ、環流管本体の内壁面と円弧状スリーブの内壁面とによって管路を形成しており、かつ、
    2つの環流管の横断面において、一方の環流管P1の管路の中心点O1と他方の環流管P2の管路の中心点O2とを結んで仮想線分Lとしたとき、環流管P1に配設された円弧状スリーブS1の周方向における両方の端部は、いずれも仮想線分Lを基準にして中心点O1における角度が45°以上となる位置に存在すると共に、環流管P2に配設された円弧状スリーブS2の周方向における両方の端部は、いずれも仮想線分Lを基準にして中心点O2における角度が45°以上となる位置に存在することを特徴とする、真空脱ガス装置の下部構造。
  2. 前記環流管本体との間に膨張吸収材を介在させて円弧状スリーブが嵌め合わされている、請求項1に記載の真空脱ガス装置の下部構造。
  3. 前記円弧状スリーブが少なくとも厚さ70mmを有する、請求項1又は2に記載の真空脱ガス装置の下部構造。
  4. 前記円弧状スリーブが静水圧加圧成形によって得られたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の真空脱ガス装置の下部構造。
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