JP5709639B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は口腔用組成物に関する。
知覚過敏症(象牙質知覚過敏症)とは、歯のエナメル質又はセメント質が消失して象牙質が露出し、露出した象牙質に温度的、化学的、又は機械的な外来刺激が与えられることによって生じる、一過性の、非常に不快な痛みである。痛みの原因は、象牙細管を通じて神経に外来刺激が伝わるためと考えられている。
歯磨剤などの口腔衛生製品による知覚過敏の抑制に関する技術としては、象牙細管を封鎖する方法、神経を鈍麻する方法が知られている。
象牙細管を封鎖する方法としては例えば、乳酸アルミニウムを用いる方法が知られている。乳酸アルミニウムは、象牙細管の開口部を塞ぐ作用を有するとともに、歯肉の収斂作用を有する(特許文献1および2;特開平7−291844号公報および特開2003−26556号公報)。
神経を鈍麻する方法としては、硝酸カリウム等のカリウム塩を用いる方法が知られている(特許文献3;特開2003−73246号公報、特許文献4:特表2004−506663号公報)。
象牙質う蝕は、エナメル質う蝕によりエナメル質が崩壊した後に象牙質が露出することで発症する。また、歯周病や加齢等により歯肉の退縮が起こり、歯根部が露出することでも発症する。象牙質は、細管構造を持つことおよび歯質にコラーゲンを有することから、エナメル質と比較して物理的および化学的に脆弱であるとされ、エナメル質よりもフッ素等の薬剤が効きにくいと言われている。よって、通常のう蝕(エナメル質がある状態のう蝕)と比較して、象牙質う蝕の予防は困難なことが多い。また、通常のう蝕の予防法が象牙質う蝕の予防には十分な効果を奏しない場合もある。
露出した歯根部に発症する象牙質う蝕は、根面う蝕と呼ばれる。根面う蝕は、歯と歯ぐきの隙間に溜まる歯垢中の酸または酵素によって発症する。根面う蝕は、気づかないうちに急速に進行する。痛みを感じることが少なく、見つけにくい場所に発症しやすることが多い。よって、気づいた時には既に重度に進行していることが多く、治療が困難であり抜歯の可能性が高いとされる。これらの点から、根面う蝕は、歯冠部等に発症する通常の象牙質う蝕とは区別して扱われることが多い。特に最近、根面う蝕に対しては通常のう蝕とは異なる、つまり根面う蝕の確実な予防手段が必要とされている。
通常の象牙質う蝕の予防手段として、歯質保護を謳う技術及び歯質そのものを強化する技術が提案されている。
歯質保護を謳う技術としては例えば、天然または合成のカチオン化ペプチドまたはタンパクと、ノニオン性界面活性剤および両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤と、さらにフッ化物を含む、アニオン性界面活性剤不含口腔用組成物による、歯牙表面へのフッ素取り込み量の向上に関する技術(特許文献5:特開平6−9354号公報)、コラーゲンまたはゼラチンを含有する口腔用剤による、生体組織の保護に関する技術(特許文献6:特開2003−119157号公報)、脂肪酸塩が配合されている歯面コート剤による歯垢形成の予防に関する技術(特許文献7:特開2000−103726号公報)が挙げられる。
歯質そのものを強化する技術としては、例えば、フッ素化合物を含む石化海藻と酸とキシリトールを有効成分とする歯質強化剤により歯牙エナメル質および象牙質の耐酸性を向上させる技術(特許文献8:特開2008−127304号公報)、ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、茶ポリフェノール、またはフッ素からなる群から選択される2以上の成分を含有する低う蝕性栄養組成物による虫歯予防に関する技術(特許文献9:特開平9−107917号公報)が挙げられる。
特開平7−291844号公報 特開2003−26556号公報 特開2003−73246号公報 特表2004−506663号公報 特開平6−9354号公報 特開2003−119157号公報 特開2000−103726号公報 特開2008−127304号公報 特開平9−107917号公報
しかし、知覚過敏の抑制に関する上記公知技術はいずれも、以下のような課題を抱えている。
乳酸アルミニウムを含む口腔用組成物により十分に象牙細管を封鎖させるためには、配合量を数%オーダーとすることが必要である。その結果、乳酸アルミニウム特有のえぐみや金属味の発現、組成物の安定性の悪化等の問題が生じるおそれがある。また、硝酸カリウムの神経鈍磨作用は、即効性があるものの、苦味が強く使用に不快感を伴うほか、効果の持続性が低い等の問題がある。
このような従来の技術の問題点を解消し、知覚過敏の抑制効果を飛躍的に向上させることのできる、新しい技術が待望されていた。
一方、歯質保護および歯質そのものの強化に関する上記公知技術はいずれも、以下のような問題を抱えている。
歯質保護技術の問題点は、以下の通りである。特許文献5の口腔用組成物は、フッ素の歯面取り込みに長時間を要する。特許文献6の技術は、象牙質に含まれるI型コラーゲンに対しては吸着能が小さいため、象牙質の保護を十分に行えない可能性がある。特許文献7の技術は、脂肪酸塩は界面活性作用を有するため、歯面コート剤の処置後うがいをすると、脂肪酸塩が口腔内から流出し、歯面滞留性が不十分となり易い。
歯質の強化に関する技術の問題点は、以下の通りである。特許文献8の歯質強化剤は、根面う蝕への実効性に疑問が残る。特許文献9の技術では、口腔用組成物ではなく食品組成物であり、しかも乳児用であることから、象牙質う蝕、中でも根面う蝕に対する有効性に対しては疑念を払拭できない。
このような従来の技術の問題点を解消し、エナメル質よりも有効成分が効きにくい象牙質う蝕の予防効果、特に根面う蝕の予防効果を飛躍的に向上させる新しい技術が待望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、知覚過敏を顕著に抑制することができ、かつ、根面う蝕を含む象牙質う蝕を顕著に予防することができる技術を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた。その結果、乳清またはラクトフェリン、フッ素化合物および特定の酸塩を含む組成物が、可溶性フッ素化合物を安定して保有すること、および、象牙細管を封鎖し知覚過敏を顕著に抑制することができることを見出した。また、該組成物は、石灰化を促進し象牙質の耐酸性および硬さを飛躍的に向上させることを確認すると共に、使用感にも優れていることを見出した。本発明は係る知見に基づくものである。
本発明は、以下の〔1〕〜〔8〕を提供する。
〔1〕(A):乳清および/またはラクトフェリン、(B):フッ素化合物、および、(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸から選ばれる酸の、カリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含有する、口腔用組成物。
〔2〕前記(A)の前記(C):に対する質量比((A)/(C))が、0.01〜3である、上記〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕前記(C)が、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕歯磨組成物または洗口組成物である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
〔5〕(A):乳清および/またはラクトフェリン、(B):フッ素化合物、および、(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する知覚過敏抑制組成物。
〔6〕(A):乳清および/またはラクトフェリン、および、(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、フッ素化合物を含む口腔用組成物用の、可溶性フッ素化合物安定性向上組成物。
〔7〕(A):乳清および/またはラクトフェリン、(B):フッ素化合物、および、(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する象牙質の硬さ向上組成物。
〔8〕(A):乳清および/またはラクトフェリン、(B):フッ素化合物、および、(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する象牙質の耐酸性向上組成物。
本発明の口腔用組成物は、可溶性フッ素化合物を安定して保有することができ、象牙細管を封鎖することができ、かつ、石灰化を促進し象牙質の耐酸性および硬さを飛躍的に向上させることができる。よって、本発明の組成物は、知覚過敏を抑制すると共に、根面う蝕を含む象牙質う蝕を顕著に予防することができる。本発明の組成物は、使用感にも優れているので、例えば歯磨組成物、洗口組成物等各種の口腔用組成物として有用である。
本発明の口腔用組成物は、(A):乳清および/またはラクトフェリン、(B):フッ素化合物、および(C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸から選ばれる酸の、カリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含有する。
(A)は、乳清のみでもよいし、ラクトフェリンのみでもよいし、乳清とラクトフェリンの組み合わせであってもよい。
乳清およびラクトフェリンは、一般に乳由来物として知られている。牛乳には、通常、約3.3質量%のタンパク質が含まれ、そのうち約80質量%がカゼインであり、残りの約20質量%が乳清である。乳清は、チーズやヨーグルトを製造する際に分離される上澄み部分である。乳清は、殆どが水分であるが、約1質量%のタンパク質(乳清タンパク質)を含有する。乳清タンパク質は、その約40質量%がβ−ラクトグロブリン、約20質量%がα−ラクトアルブミン、約6質量%がラクトフェリンであり、その他血清アルブミン、免疫グロブリンなどを含む。
乳清の製造方法に特に制限は無いが、通常は、上記のごとくチーズやヨーグルトを製造する際の上清を分離し、脱塩、脱臭、脱色などの精製過程を経て製造される。乳清として市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、液体原料(例えば、FMエキス、FMエキスLA(いずれも一丸ファルコス(株)製))、および、液体を濃縮し粉末化した原料(ホエイパウダー、ホエイパウダーDX(いずれも森永乳業(株)製))が挙げられる。
ラクトフェリンの製造方法に特に制限は無いが、通常は、脱脂乳または乳清からラクトフェリンを含む画分を分離し、さらに精製することで製造される。例えば、イオン交換樹脂と脱脂乳または乳清とを接触させた後、イオン交換樹脂に吸着していない成分を水洗で除去し、低濃度の塩溶液でラクトパーオキシダーゼを溶出し、続いて高濃度の塩溶液でラクトフェリンを溶出し回収する方法が挙げられる。また、回収後のラクトフェリンを、必要に応じて、濃縮、乾燥、粉末化等を行ってもよい。ラクトフェリンとしては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、粉末化原料(例えば、MLF−1、MLF−EX(いずれも森永乳業(株)製))、液体原料(例えば、ラクトフェリンS、ラクトフェリンSL(いずれも一丸ファルコス(株)製))等が挙げられる。
本発明の口腔用組成物における(A)の配合量の下限は、組成物全体の固形分(乾燥(例えば105℃、6時間)後の蒸発残分)として、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上である。0.005質量%以上であることにより、知覚過敏の抑制、象牙質の耐酸性の向上、象牙質の硬さの向上および使用感の向上において、顕著な効果が得られる。配合量の上限は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。10質量%以下であることにより、添加量に見合った量で、可溶性フッ素化合物の安定性を保持し、知覚過敏の抑制、象牙質の耐酸性の向上および象牙質の硬さの向上において顕著な効果が得られ、使用感もより良好に保持することができる。(A)の配合量は、好ましくは0.005〜10質量%、より好ましくは0.01〜3質量%である。
(B)において、フッ素化合物とはフッ化物又はフッ化物塩を意味する。例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等が挙げられる。好ましくは、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムである。(B)フッ素化合物は、1種のフッ素化合物であってもよいし2種以上のフッ素化合物の組み合わせであってもよい。(B)フッ素化合物は、本発明の組成物中において、可溶性フッ素化合物として、すなわち、他の成分と結合しない状態で、有効性(主にう蝕予防)を発揮する。
本発明の口腔用組成物における、(B)フッ素化合物の配合量の下限は、好ましくは、フッ素原子として組成物全体の100ppm以上、より好ましくは500ppm以上である。100ppm以上であることにより象牙細管の封鎖および象牙質耐酸性の顕著な向上がもたらされ、知覚過敏を顕著に抑制することができる。配合量の上限は、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1500ppm以下である。2000ppm以下であることにより、可溶性フッ素化合物の安定性および良好な使用感を保持することができる。(B)成分の配合量は、好ましくは100〜2000ppm、より好ましくは500〜1500ppmである。
(C)硝酸、塩酸、リン酸および硫酸から選ばれる酸の、カリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩とは、硝酸のカリウム塩、硝酸のナトリウム塩、塩酸のカリウム塩、塩酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のナトリウム塩、硫酸のカリウム塩および硫酸のナトリウム塩よりなる群から選ばれる1種、または2種以上の組み合わせである。
(C)としては、例えば、硝酸カリウム、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらのうち、有効性および使用性の観点から、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。
本発明の口腔用組成物における、(C)塩の配合量の下限は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上である。0.1質量%以上であることにより、可溶性フッ素化合物の安定性、知覚過敏の抑制、象牙質の耐酸性の向上および象牙質の硬さの向上において、顕著な効果を得ることができる。配合量の上限は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下である。10質量%以下であることにより、金属味および塩味が抑えられ、使用感をより良好に保つことができる。(C)成分の配合量は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜7質量%である。なお、本発明において、可溶性フッ素化合物とは、口腔用組成物において、液体(例えば、水等)に溶け、イオン状態になる(フッ化ナトリウムの場合、Na+とF-に、モノフルオロリン酸ナトリウムの場合、モノフルオロリン酸イオン(FPO3 2-)とNa+に解離する)性質を持つフッ素化合物を意味する。可溶性フッ素化合物は、他の成分と結合せず、フッ素としてう蝕予防効果を発揮できる状態にあるフッ素化合物と言い換えることもできる。
(A)の(C)に対する質量比((A)/(C))は、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.01以上である。質量比が0.001以上であることにより、知覚過敏の抑制、象牙質の耐酸性の向上、および象牙質の硬さの向上において、顕著な効果を得ることができる。上限は、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。質量比が5以下であることにより、可溶性フッ素化合物の安定性において顕著な効果を得ることができる。質量比((A)/(C))は、好ましくは0.001〜5、より好ましくは0.01〜3である。
本発明の口腔用組成物には、本発明の目的に反しない範囲で、上記(A)〜(C)に加えて任意成分を配合することができる。任意成分としては、例えば、界面活性剤、粘結剤、粘稠剤、甘味剤、防腐剤、研磨剤、香料、薬用成分、溶媒が挙げられる。任意成分は、1種を用いてもよいし、2種以上の組み合わせを用いてもよい。該任意成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲で調整することができる。
以下に任意成分の具体例を示すが、任意成分はこれらに制限されるものではない。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、1種を用いてもよいし、2種以上の組み合わせを用いてもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、グリセリン脂肪酸エステルの硫酸塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキル鎖の炭素鎖長として炭素数が10〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。汎用性の点で、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩などが好適に用いられる。発泡性および耐硬水性の点で、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキル鎖の炭素鎖長として炭素数が10〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどが好適に用いられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアミドなどが挙げられる。汎用性の点で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキロールアミド、ソルビタン脂肪酸エステルなどが好適に用いられる。具体的には、アルキル鎖の炭素鎖長として炭素数が14〜18で、エチレンオキサイド平均付加モル数が15〜30のポリオキシエチレンアルキルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数が40〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル鎖の炭素鎖長として炭素数が12〜14のアルキロールアミド、脂肪酸の炭素数が12〜18のソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸の炭素数が16〜18でエチレンオキサイド平均付加モル数が10〜40のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等を使用できる。
粘結剤としては、例えば、プルラン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。粘結剤は、1種を用いても良いし、2種以上の組み合わせを用いてもよい。粘結剤の配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜2質量%である。
粘稠剤としては、例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、通常、製剤全体に対して1〜50質量%配合することができる。
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジンヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミックアルデヒド、ソーマチン、キシリトール、パラチノース、マルチトール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、エチレンジアミン四酢酸塩、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
研磨剤としては、無水ケイ酸、水酸化アルミニウム、第2リン酸カルシウム2水和物及び無水物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、水和アルミナ、沈降性シリカ、その他のシリカ系研磨剤、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂等が例示され、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
香料としては、例えば、以下のものが挙げられる:ペパーミント、スペアミント等の精油;レモン、ストロベリー等のフルーツ系のエッセンス;1−メントール、カルボン、オイゲノール、アネトール、リナロール、リモネン、オシメン、シネオール、n−デシルアルコール、シトロネロール、ワニリン、α−テルピネオール、サリチル酸メチル、チモール、ローズマリー油、セージ油、シソ油、レモン油、オレンジ油等の香料素材。
薬用成分としては、例えば、以下のものが挙げられる:クロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の殺菌又は抗菌剤;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;トラネキサム酸、グリチルリチン2カリウム塩、ε−アミノカプロン酸等の抗炎症剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;デキストラナーゼ、ムタナーゼ等の酵素剤。薬用成分の配合量は、薬剤学的に許容できる範囲で調整することができる。
溶媒(溶剤)としては、例えば、水、エタノール等が挙げられる。
本発明の口腔用組成物の剤型としては、例えば、歯磨組成物(例:練歯磨、潤製歯磨、粉歯磨、液状歯磨、液体歯磨、水歯磨)、マウスウォッシュ、洗口組成物、口腔用貼付組成物などの各種形態が挙げられる。これらのうち、有効性および安定性の観点から、歯磨組成物、洗口組成物が好ましい。本発明の口腔用組成物の形態は特に限定されるものではなく、例えば、液状、固形状、ペースト状、ゲル状などが挙げられる。
本発明の口腔用組成物のpHは、有効性および安定性の観点から、下限は6以上であることが好ましい。上限は8.5以下であることが好ましい。pHは6〜8.5であることが好ましい。本発明の口腔用組成物は、必要に応じてpH調整剤を含んでいてもよい。pH調整剤としては、例えば、リン酸又はその塩(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムなど)、クエン酸又はその塩(例えば、クエン酸ナトリウムなど)、リンゴ酸又はその塩、グルコン酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、コハク酸又はその塩、グルタミン酸又はその塩、乳酸、塩酸、酢酸、硝酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。pH調整剤の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲で調整することができる。
本発明の口腔用組成物のヒトへの適用量の例を挙げると、1日あたり3回適用する場合に、1回の使用量を0.5〜2g、好ましくは約0.5〜1gの量で適宜調整することができる。
本発明の口腔用組成物は、象牙質表面に無機質を沈着させ、象牙質が露出していた部分をエナメル質に近い状態とするため、知覚過敏を顕著に抑制することができる。従来の知覚過敏抑制用の口腔用組成物(例えば、乳酸アルミニウムや硝酸カリウム塩)では、知覚過敏の抑制効果はごく一時的なものであったのに対し、本発明の口腔用組成物は、知覚過敏を顕著に抑制することができるだけでなく、持続的な抑制効果を発揮することができる。よって、本発明の口腔用組成物は、知覚過敏抑制組成物と言い換えることもでき、知覚過敏症の症状緩和のために有用である。
また、本発明の口腔用組成物は、上記の通り露出象牙質をエナメル質に近い状態にするため、根面う蝕を含む象牙質う蝕を顕著に予防することができる。これにより、象牙質の硬さを向上させることができると共に、象牙質の耐酸性を向上させることができる。よって、本発明の口腔用組成物は、象牙質の耐酸性向上組成物、または象牙質の硬さ向上組成物と言い換えることもでき、象牙質う蝕、特に根面う蝕の予防のために有用である。
さらに本発明の組成物は、可溶性フッ化物を安定に保持しているので、フッ素本来の機能である耐酸性の向上機能、再石灰化促進機能、歯垢細菌の酵素作用機能が発揮され、う蝕予防効果を顕著に発揮することができる。また、可溶性フッ化物の安定性も、上記知覚過敏の抑制および象牙質の硬さ向上ならびに耐酸性向上に寄与しているものと推測される。さらに、本発明の組成物における(A)と(C)とは、組成物中の可溶性フッ素化合物の安定性を向上させる役割を有していると考えられ、(A)と(C)とを、フッ素化合物を含む本発明以外の口腔用組成物に添加すれば、該組成物中の可溶性フッ素化合物の安定性の向上効果を得ることができると推測される。よって、本発明は、(A)と(C)とを含有する、フッ素化合物を含む口腔用組成物用の、可溶性フッ素化合物の安定性向上組成物として応用することができる。
本発明の口腔用組成物は、(C)成分や、(A)〜(C)以外の他の成分に由来する金属味や苦味が改善されているので、上記の諸効果とあいまって歯磨組成物、洗口組成物などの口腔用組成物としてきわめて有用である。
〔原料〕
以下の実施例、参考例および比較例にて使用した原料は、以下の通りである。
(A−1):乳清
・FMエキスLA(一丸ファルコス(株)製、乳清固形分実濃度:7質量%)
・ホエイパウダーDX(森永乳業(株)製、乳清固形分実濃度:96質量%)
(A−2):ラクトフェリン
・ラクトフェリンEX(森永乳業(株)製、ラクトフェリン固形分実濃度:100質量%)
(B):フッ素化合物
・フッ化ナトリウム(ステラケミファ(株)製)
・モノフルオロリン酸ナトリウム(ローディア日華(株)製)
(C):塩類
・硝酸カリウム(和光純薬工業(株)製)
・硝酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
・塩化ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
・塩化カリウム(和光純薬工業(株)製)
・硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
・リン酸二水素カリウム(和光純薬(株)製)
(D):その他
・キシリトール(ロケット・フルーレ製)
実施例1〜6、10〜37、参考例7〜9および比較例1〜11〔練歯磨組成物の調製〕
表1−1〜1−5に示す各組成の練歯磨組成物を、以下のようにして調製した。
精製水中に、水溶成分(乳清、ラクトフェリン、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、70質量%ソルビトール等)を常温で混合溶解させ、A相を調製した。プロピレングリコール中に、殺菌剤、防腐剤(メチルパラベン等)等の油溶性成分、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の粘結剤を常温で溶解し分散させ、B相を調製した。次に、撹拌中のA相の中にB相を添加混合し、C相を調製した。C相中に、香料、無水ケイ酸、その他の成分(ラウリル硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等)を、1.5Lニーダー(石山工作所製)を用い常温で混合し、4kPaまで減圧し脱泡を行い、練歯磨組成物1.0kgを得た。
〔実験例1.可溶性フッ素化合物の安定性試験〕
上記実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物を50mLのポリプロピレン製の透明容器に充填し、50℃で1ヶ月保存した。
1ヶ月保存後の各充填物の全量を、よく撹拌後、その10mLを別のポリプロピレン製の遠沈菅に採取し、遠心機(国産遠心機株式会社製、H−103N)にて室温1500×g、10分間遠心した。
遠心後、モノフルオロリン酸ナトリウムを含有しない実施例、参考例及び比較例については、上記遠心後の上清液1mLを10mLメスフラスコに注意深く採取し、pH5.5の1Mクエン酸カリウム緩衝液を5mL加え、被験液とした。最後に蒸留水で10mLにメスアップし、フッ素イオンメーター(ORION社製、EA−920)にて被験液中の可溶性フッ素イオン濃度(C1M)を測定した。
モノフルオロリン酸ナトリウムを含有する実施例、参考例及び比較例については、上記遠心後の上清液1mLを3mLのねじ口テフロン(登録商標)チューブに注意深く採取し、2規定硫酸1mLを加えて密栓した。その後、10分間煮沸し加水分解させた。冷却後、加水分解させた液1mLを10mLメスフラスコに注意深く採取し、pH5.5の1mol/Lクエン酸カリウム緩衝液を5mL加え被験液とした。最後に蒸留水で10mLにメスアップし、フッ素イオンメーター(ORION社製、EA−920)にて被験液中の可溶性フッ化物イオン濃度(1ヶ月保存後の可溶性フッ化物イオン濃度、C1M)を測定した。
調製直後の各充填物についても、上記1ヶ月保存後の各充填物と同様に、被験液を調製し被験液中の可溶性フッ化物イオン濃度(調製直後の可溶性フッ化物イオン濃度、C0)を測定した。各実施例および比較例について、調製直後と比較した1ヶ月保存後の可溶性フッ化物イオンの残存率(%)を、以下の式(1)で求めた。
〔式(1)〕
可溶性フッ化物イオンの残存率(%)=(C0−C1M)/C×100
下記評価基準1により、式(1)にて算出された可溶性フッ化物イオンの残存率を実施例、参考例および比較例ごとに評価し、表1−1〜1−5に示した。
〔評価基準1〕
◎:可溶性フッ化物イオンの残存率が90%以上である
○:可溶性フッ化物イオンの残存率が80%以上90%未満である
△:可溶性フッ化物イオンの残存率が60%以上80%未満である
×:可溶性フッ化物イオンの残存率が60%未満である
表1−1〜1−5から明らかなとおり、実施例および参考例の練歯磨組成物の評価は、比較例の練歯磨組成物の評価と比較して優れていた。この結果は、本発明の口腔用組成物においては、(B)であるフッ素化合物が他の成分と反応することなく、可溶性フッ素化合物として安定して存在しており、フッ素化合物によるう蝕予防効果を効率的に発揮できることを示す。
〔実験例2.知覚過敏の抑制効果(象牙細管の狭窄および閉塞効果)〕
上記のごとく調製した組成物を用いて、Pashleyらの方法(J.Dent.Res.57,187−193,1978)に準じ、象牙細管の液の通過量を計測し、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物処理による象牙細管の狭窄および閉塞の程度を評価した。
ヒト大臼歯の歯冠部より厚み1mmの象牙質ディスクを切り出し、耐水研磨紙#2000で研磨を行ない、さらに50質量%クエン酸水溶液でエッチングし、象牙細管を開口させたものをサンプルとした。このサンプルに対し、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物10gと、1mM相当のCaCl2、3mM相当のKH2PO4および1.0単位/mLの酸性フォスファターゼを含むpH7.0の人工唾液20gとを、混合し、3倍希釈液とし、これを処置液とした。なお、3倍希釈は、歯磨き時に練歯磨組成物が唾液によって3倍に希釈されることを想定したことによる。この処置液にサンプルを3分間浸漬し、蒸留水で軽くすすいだ後、余分な処置液を除去し、上記人工唾液中に37℃で12時間浸漬した。同様の操作を1日2回行ない、この一連の操作を合計5日間繰り返した。さらに、各サンプルを3分間生理食塩水に浸漬した後、20秒間の水ブラッシングを行う操作を、20回繰り返した。終了後、サンプルを蒸留水でよく濯ぎ、水分を切った後装置に固定し一定圧下で5分間生理食塩水を流し、サンプルを通過する単位時間(5分間)当たりの生理食塩水の量を測定した。各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物を含む処置液による、上記処置後の象牙細管の液の通過量と、処置前の通過量とを、式(2)に代入して、各実施例、参考例および比較例ごとの通過性抑制率を算出した。式(2)で示される通過性抑制率は、大きいほど、処置後の象牙細管の狭窄および閉塞の程度が高いことを示す。
〔式(2)〕
通過性抑制率(%)=
(処置前の通過量−処置後の通過量)/処置前の通過量×100
下記評価基準2により、式(2)で算出された通過性抑制率を実施例、参考例および比較例ごとに評価し、表1−1〜1−5に示した。なお、一連の実験操作は、各実施例、参考例および比較例につきN=5で行ない、評価基準2による評価には、通過性抑制率の平均値を採用した。
〔評価基準2〕
◎:通過性抑制率が90%以上である
○:通過性抑制率が80%以上90%未満である
△:通過性抑制率が60%以上80%未満である
×:通過性抑制率が60%未満である
表1−1〜1−5から明らかなとおり、実施例および参考例の練歯磨組成物の評価は、比較例の練歯磨組成物の評価と比較して優れていた。中でも、比較例の、従来の知覚過敏抑制剤に相当する比較例11(乳酸アルミニウム)では象牙細管の封鎖は不十分であり、比較例2および5(硝酸カリウム)では、象牙細管を全く封鎖することができていなかったのに対し、実施例および参考例の練歯磨組成物で処理したサンプルでは、象牙細管が効果的に石灰化封鎖してエナメル質様となっていた。このことは、本発明の口腔用組成物が、知覚過敏を持続的に抑制し症状を顕著に緩和できることを示す。
〔実験例3.象牙質耐酸性の評価〕
根面う蝕予防効果の第一の確認実験として、象牙質の化学的強度(耐酸性)変化を評価した。具体的には、以下の通りである。
牛歯根から、表面に2mm×2mmのウィンドウを施した象牙質ブロックを作製した。実験例2と同様に、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物を、人工唾液で希釈した処理液に浸漬させた。具体的には、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物10gと、1mM相当のCaCl2、3mM相当のKH2PO4および1.0単位/mLの酸性フォスファターゼを含むpH7.0の人工唾液20gとを混合し、3倍希釈液とし、これを処置液とした。この処置液にサンプルを3分間浸漬し、蒸留水で軽くすすいだ後、余分な処置液を除去し上記人工唾液中に37℃で12時間浸漬した。同様の操作を1日2回行ない、この一連の操作を合計5日間繰り返した。
最終日に、サンプルを蒸留水でよく濯ぎ水分を切った後、このサンプルを、CaCl2:2.2mM、KH2PO4:2.2mMおよび酢酸:100mMを含む、pH4.5の脱灰液に、37℃、6時間浸漬した。6時間後、各脱灰液中に溶出したカルシウムイオン濃度を原子吸光光度計(日立Z−5310、日立ハイテクノロジーズ製)にて測定し、各象牙質ブロックの脱灰程度(各実施例、参考例および比較例の溶出Ca量)を評価した。処置液への浸漬を行わずに、人工唾液への浸漬のみを行ったほかは同様の処理を行った比較サンプルを用意し、比較サンプルについての脱灰液中に溶出したカルシウムイオン量(μg)を同様に測定し、これを基準脱灰量(N=3での平均溶出Ca量)とした。
各実施例、参考例および比較例の溶出Ca量および基準脱灰量を、下記式(3)に代入して、象牙質脱灰抑制率を算出した。
〔式(3)〕
象牙質脱灰抑制率(%)=
((基準脱灰量)−(実施例、参考例又は比較例の溶出Ca量))/基準脱灰量×100
下記評価基準3により、上記式(3)で算出される象牙質脱灰抑制率から、実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物を含む処置液による、上記処置後の象牙質耐酸性の向上の程度を評価し、表1−1〜1−5に示した。なお一連の実験操作は、各実施例、参考例及び比較例につきN=3で行ない、評価基準3による評価には脱灰抑制率の平均値を採用した。
〔評価基準3〕
◎:象牙質脱灰抑制率が50%以上
○:象牙質脱灰抑制率が30%以上50%未満
△:象牙質脱灰抑制率が20%以上30%未満
×:象牙質脱灰抑制率が20%未満
表1−1〜1−5から明らかなとおり、実施例および参考例の練歯磨組成物の評価は、比較例の練歯磨組成物の評価と比較して優れていた。この結果は、本発明の口腔用組成物が、象牙質表面に無機質を沈着させ、象牙細管を封鎖し脱灰を抑制する作用を有し、これにより象牙質が露出していた部分をエナメル質に近い状態として、象牙質の耐酸性を顕著に向上させることができることを示す。
〔実験例4.象牙質硬さ向上効果の評価〕
根面う蝕予防効果の第二の確認実験として、象牙質の物理的強度(硬さ)の変化を評価した。具体的には、以下の通りである。
ヒト大臼歯の歯冠部より厚み1mmの象牙質ディスクを切り出し、耐水研磨紙#4000で研磨を行なった。さらに象牙質ディスクを超音波洗浄し(30分×2回)、象牙質のスミヤー層を取り除き、これをサンプルとした。各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物10gと、1mM相当のCaCl2、3mM相当のKH2PO4および1.0単位/mLの酸性フォスファターゼを含むpH7.0の人工唾液20gとを、混合し、3倍希釈液とし、これを処置液とした。なお、3倍希釈は、歯磨き時に練歯磨組成物が唾液によって3倍に希釈されることを想定したことによる。この処置液にサンプルを3分間浸漬し、蒸留水で軽くすすいだ後、余分な処置液を除去し上記人工唾液中に37℃で12時間浸漬した。同様の操作を1日2回行ない、この一連の操作を合計5日間繰り返した。
最終日に、サンプルを蒸留水でよく濯ぎ、常温で一晩乾燥した。この処置前および処置後のサンプルの表面の微小硬度変化を、ダイナミック超微小硬度計(DUH−211S、島津製作所製)により測定した。試験条件は、負荷:50mN、負荷保持時間:3秒、硬度値:1サンプルあたり5箇所の負荷除荷試験平均値とした。下記式(4)において、処置前の平均硬度とは、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物および人工唾液処理前のサンプル内5箇所の硬度の平均値を示す。処置後の平均硬度とは、各実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物・人工唾液処理後のサンプル内5箇所の硬度の平均値を示す。
〔式(4)〕
象牙質硬度増加率(%)=
((処置前の平均硬度)−(処置後の平均硬度))/処置前の平均硬度×100
下記評価基準4により、上記式(4)で算出される象牙質硬度増加率から、実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物を含む処置液による、上記処置後の象牙質耐酸性の向上の程度を評価し、表1−1〜1−5に示した。なお、一連の実験操作は、各実施例、参考例および比較例につきN=3で行い、評価基準4による評価には、象牙質硬度増加率の平均値を採用した。
〔評価基準4〕
◎:象牙質硬度増加率が30%以上
○:象牙質硬度増加率が20%以上30%未満
△:象牙質硬度増加率が10%以上20%未満
×:象牙質硬度増加率が10%未満
表1−1〜1−5から明らかなとおり、実施例および参考例の練歯磨組成物の評価は、比較例の練歯磨組成物の評価と比較して優れていた。この結果は、本発明の口腔用組成物が、象牙質表面に無機質を沈着させ、象牙細管を封鎖し脱灰を抑制する作用を有し、これにより象牙質が露出していた部分をエナメル質に近い状態として、象牙質の硬さを顕著に向上させることができることを示す。
実験例4および5の結果は、本発明の口腔用組成物が、露出した脆弱な象牙質を化学的および物理的に強化する機能に優れ、象牙質う蝕に対する高い予防効果、中でも根面う蝕に対する高い予防効果を有することを示す。
〔実験例5.使用感の評価〕
パネラー10名を用い、実施例、参考例および比較例の練歯磨組成物について使用感の評価を行なった。具体的には、各練歯磨組成物を約1cm歯ブラシの上に乗せ、3分間磨いてもらい、水ですすいだ。ブラッシング後、各実施例、参考例および比較例の使用感および使用後の後味の悪さについてアンケートを行ない、下記評価基準5−1に従い、評点化した。
〔評価基準5−1;各被験者の評点〕
4点:良い
3点:やや良い
2点:やや悪い
1点:悪い
さらに、各実施例、参考例および比較例とも、評価基準5−1に基づく評点について、パネラー10名(N=10)の平均値を求め、下記の評価基準5−2に基づき4段階評価を行い、該評価を表1−1〜1−5に示した。
〔評価基準5−2;10名の平均値〕
◎:3.5点以上
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
表1−1〜1−5から明らかなとおり、実施例および参考例の練歯磨組成物の評価は、比較例の練歯磨組成物の評価と比較して優れていた。この結果は、本発明の口腔用組成物が、組成物中に含まれる塩類の金属味および塩味が隠蔽されており、使用感に優れることを示す。
Figure 0005709639
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Figure 0005709639
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実施例38〜43〔練歯磨組成物〕
実施例1と同様の手順で、下記の各組成の練歯磨組成物を調製した。
〔実施例38の練歯磨組成物の組成〕
(A):乳清 1.4質量%(固形分として0.1質量%)
(FMエキスLA(固形分濃度:7質量%)、一丸ファルコス(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):リン酸二水素カリウム 5.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.02、pH 7.0
〔実施例39の練歯磨組成物の組成〕
(A):乳清 1.04質量%(固形分として1.0質量%)
(ホエイパウダーDX(固形分濃度:96質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):硫酸ナトリウム 5.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 7.5
参考例40の練歯磨組成物の組成〕
(A):ラクトフェリン 1.0質量%(固形分として1.0)
(ラクトフェリンEX(固形分濃度:100質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):硝酸カリウム 5.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
デキストラナーゼ 0.2質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 8.0
参考例41の練歯磨組成物の組成〕
(A):ラクトフェリン 1.0質量%(固形分として1.0質量%)
(ラクトフェリンEX(固形分濃度:100質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):硝酸カリウム 5.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.02質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 8.0
〔実施例42の練歯磨組成物の組成〕
(A):乳清 1.04質量%(固形分として1.0質量%)
(ホエイパウダーDX(固形分濃度:96質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):硝酸カリウム 5.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
塩化セチルピリジニウム 0.05質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 7.5
〔実施例43の練歯磨組成物の組成〕
(A):乳清 1.4質量%(固形分として0.1質量%)
(FMエキスLA(固形分濃度:7質量%)、一丸ファルコス(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.21質量%(フッ素として950ppm)
(C):リン酸二水素カリウム 3.0質量%
無水ケイ酸 10.0質量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
アルギン酸ナトリウム 0.3質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
70質量%ソルビトール 30.0質量%
キシリトール 10.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.5質量%
メチルパラベン 0.15質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.03、pH 7.2
実施例44〜46〔洗口組成物の調製〕
スリーワンモーターと回転羽根を有する撹拌機を装着したステンレス製容器に、規定量の精製水を投入し、配合成分のうち乳清、ラクトフェリン、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、ソルビトールなどの水溶性成分を撹拌しながら投入、溶解させた。一方、スリーワンモーターと回転羽根を有する撹拌機を装着した別のステンレス製容器に、規定量のエタノール等の有機溶剤を投入し、配合成分のうち香料、メチルパラベン等の油溶性成分を撹拌しながら投入、溶解させた。更に、水溶性成分を溶解させた容器に、油溶性成分を加えて30分撹拌し、均一溶液とし洗口液1.0kgを得た。
〔実施例44の洗口組成物の組成〕
(A):乳清 1.4質量%(固形分として0.1質量%)
(FMエキスLA(固形分濃度:7質量%)、一丸ファルコス(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.044質量%(フッ素として200ppm)
(C):硝酸カリウム 5.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0質量%
(平均付加EO(エチレンオキサイド平均付加モル数):60モル)
エタノール 5.0質量%
グリセリン 1.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.15質量%
メチルパラベン 0.3質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.02、pH 7.6
〔実施例45の洗口組成物の組成〕
(A):乳清 1.04質量%(固形分として1.0質量%)
(ホエイパウダーDX(固形分濃度:96質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.044質量%(フッ素として200ppm)
(C):硝酸ナトリウム 5.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0質量%
(平均付加EO(エチレンオキサイド平均付加モル数):60モル)
エタノール 5.0質量%
グリセリン 1.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.15質量%
メチルパラベン 0.3質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 7.0
参考例46の洗口組成物の組成〕
(A):ラクトフェリン 1.0質量%(固形分として1.0質量%)
(ラクトフェリンEX(固形分濃度:100質量%)、森永乳業(株)製)
(B):フッ化ナトリウム 0.044質量%(フッ素として200ppm)
(C):塩化カリウム 5.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0質量%
(平均付加EO(エチレンオキサイド平均付加モル数):60モル)
エタノール 5.0質量%
グリセリン 1.0質量%
サッカリンナトリウム 0.01質量%
香料 0.15質量%
メチルパラベン 0.3質量%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残
合計 100質量%
(A)/(C)の質量比:0.2、pH 7.5

Claims (7)

  1. (A):乳清
    (B):フッ素化合物、および、
    (C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸から選ばれる酸の、カリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩
    を含有し、
    (A)の含有量が固形分として0.01〜3質量%であり、
    (B)の含有量がフッ素原子として500ppm〜2000ppmであり、
    (C)の含有量が0.5〜10質量%である、
    知覚過敏抑制用および/または象牙質う蝕抑制用の口腔用組成物。
  2. 前記(A)の前記(C)に対する質量比((A)/(C))が、0.01〜である、請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記(C)が、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の口腔用組成物。
  4. 歯磨組成物または洗口組成物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
  5. (A):乳、および、
    (C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    を含有し、
    (A)の含有量が固形分として0.01〜3質量%であり、
    (C)の含有量が0.5〜10質量%である、
    フッ素原子として500ppm〜2000ppmである量のフッ素化合物を含む口腔用組成物用の、可溶性フッ素化合物安定性向上
  6. (A):乳清、
    (B):フッ素化合物、および、
    (C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    を含有し、
    (A)の含有量が固形分として0.01〜3質量%であり、
    (B)の含有量がフッ素原子として500ppm〜2000ppmであり、
    (C)の含有量が0.5〜10質量%である、
    象牙質の硬さ向上
  7. (A):乳
    (B):フッ素化合物、および、
    (C):硝酸、塩酸、リン酸および硫酸のカリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    を含有し、
    (A)の含有量が固形分として0.01〜3質量%であり、
    (B)の含有量がフッ素原子として500ppm〜2000ppmであり、
    (C)の含有量が0.5〜10質量%である、
    象牙質の耐酸性向上
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